JP4000725B2 - 制震壁 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、事務所用のビル、集合住宅、戸建住宅の建物の壁、特にこれらの建物に加わる地震等の振動を減衰させる制震壁に関する。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】
制震壁として、下梁及び上梁と、上部に開口を有して、下部で下梁に固定された箱体と、この箱体に対して隙間をもって当該箱体内に配されており、上部で上梁に固定された抵抗板と、箱体と当該箱体内に配された抵抗板との間の隙間に充填された粘性体とを具備し、地震等の振動に際して、下梁に対する上梁の相対的水平変位に基づく箱体と抵抗板との間の同じく相対的水平変位において箱体内に収容された粘性体に粘性剪断を生じさせて、この粘性剪断による減衰力により地震等の振動を減衰させるものが提案されている。
【0003】
斯かる制震壁においては、箱体及び抵抗板を夫々下梁及び上梁の夫々に固定するが、地震等に起因する下梁及び上梁を介する箱体と抵抗板との間の相対的水平変位に際しては、箱体及び抵抗板には大きな水平力と曲げモーメントとが加わり、この水平力と曲げモーメントとに基づく剪断力と引っ張り、圧縮力とに耐え得るために、通常、多数のボルトと相当の厚みの固定用の鋼板とを用いて下梁及び上梁の夫々に箱体及び抵抗板の夫々を固定するようになっており、この固定構造により大きなスペースが占有されることになり、箱体及び抵抗板の設置空間が多分に制限されることになる。特に、箱体及び抵抗板の横方向の端部には、曲げモーメントに基づく引っ張り、圧縮力が特に集中して生じるために、その強度が十分でないとここで局部座屈が生じる虞があり、この局部座屈を防止する点からも固定構造が大きくなり、減衰機能を発揮する箱体及び抵抗板の設置空間が制限されている。
【0004】
箱体及び抵抗板を夫々下梁及び上梁の夫々に固定する固定構造としては、特開平10−46865号公報に記載されているようなものも提案されているが、この公報に記載の固定構造によれば、箱体又は箱体及び抵抗板からなる組み合わせ体を自立構造とすることが困難であり、これらの運搬、保管、設置作業における取り扱いが面倒となる上に、安全性に特別の配慮が必要となる虞がある。
【0005】
本発明は、前記諸点に鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、十分な耐力をもって箱体又は抵抗板を下梁又は上梁に固定でき、特に、箱体の横方向の端部における局部座屈をコンパクトな構成により回避でき、制震機能を発揮する箱体及び抵抗板の設置空間を広くできると共に、作業工数の低減とコストダウンとを図り得る制震壁を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明の第一の態様の制震壁は、建物壁における下支持手段及び上支持手段と、上部に開口を有して、下部で下支持手段に下部固定手段を介して固定された少なくとも一つの箱体と、この箱体に対して隙間をもって当該箱体内に配されており、上部で上支持手段に上部固定手段を介して固定された抵抗板と、箱体と当該箱体内に配された抵抗板との間の隙間に充填された粘性体とを具備しており、下支持手段は、横方向の側端に側端フランジプレートを具備しており、箱体は、横方向において互いに対向して配された一対の狭幅側壁板と、横方向に直交する方向において互いに対向して配された一対の幅広側壁板とを具備しており、下部固定手段は、箱体の狭幅側壁の一方の面から下支持手段の側端フランジプレートの一方の面まで縦方向に延在する第一のスプライスプレートと、箱体の狭幅側壁の他方の面から下支持手段の側端フランジプレートの他方の面まで縦方向に延在する第二のスプライスプレートと、箱体の狭幅側壁を間にして第一及び第二のスプライスプレートを共締めすると共に、下支持手段の側端フランジプレートを間にして第一及び第二のスプライスプレートを共締めする高力ボルトとを具備している。
【0007】
第一の態様の制震壁によれば、箱体の狭幅側壁と下支持手段の側端フランジプレートとが、これらと共に高力ボルトにより共締めされた第一及び第二のスプライスプレートを介して連結されているために、二面摩擦接合による連結となり、而して、箱体の狭幅側壁と下支持手段の側端フランジプレートとの強固な連結を得られて、箱体を下支持手段に強固に固定でき、地震等に際する箱体と抵抗板との間の相対的水平変位において、箱体及び抵抗板に大きな水平力と曲げモーメントとが加わっても、それに基づく剪断力と引っ張り力とに十分耐えることができる。換言すれば、第一の態様の制震壁によれば、二面摩擦接合を介する箱体の下支持手段への固定を行うために、高力ボルトの本数を半減しても一面摩擦接合と同等の強固な固定を実現でき、而して、大幅な作業工数の低減及びコストダウンを図ることができ、しかも、コンパクトな固定構造にできる結果、与えられた階高の中で、箱体及び抵抗板の夫々のための設置空間を大きくできて、大きな箱体及び抵抗板を用いることができ、而して制震性能をより高めることができる。
【0008】
本発明の第二の態様の制震壁では、第一の態様の制震壁において、箱体は、狭幅側壁板及び幅広側壁板の下端に固着された底壁板を具備しており、下支持手段は、箱体の底壁板が重ね合わされた上端フランジプレートを具備しており、下部固定手段は、底壁板及び上端フランジプレートを共締めする高力ボルトと、第一のスプライスプレートに一端が固着されて、底壁板の上面に延在する補助プレートと、補助プレートを底壁板に固定するボルトとを具備している。
【0009】
第二の態様の制震壁によれば、第一のスプライスプレートに固着された補助プレートを具備しているために、第一のスプライスプレートの設置作業において、補助プレートを第一のスプライスプレートのための仮止め治具のように用いることができ、第一のスプライスプレートの設置作業を極めて容易に行い得る上に、狭幅側壁板と幅広側壁板との接合部における面外変形を生じさせないように補助プレートにより当該接合部を効果的に拘束できるために、局部座屈を防止して、接合部に十分な耐力を確保できる。
【0010】
本発明の第三の態様の制震壁では、第二の態様の制震壁において、下部固定手段は、箱体の底壁板と下支持手段の上端フランジプレートとを共締めした高力ボルトを具備している。
【0011】
第三の態様の制震壁によれば、箱体の底壁板と下支持手段の上端フランジプレートとが高力ボルトにより互いに一面摩擦接合をもって固着されているために、箱体の下支持手段への固定を更に強固なものとできる。
【0012】
本発明の第四の態様の制震壁では、第一から第三のいずれかの態様の制震壁において、狭幅側壁の一方の面の近傍の底壁板及び側端フランジプレートの一方の面の近傍の上端フランジプレートには、切欠きが形成されており、この切欠きを通って第一のスプライスプレートは、縦方向に伸びている。
【0013】
第四の態様の制震壁によれば、第一のスプライスプレートが切欠きを通って縦方向に伸びているために、第一のスプライスプレートの壁厚方向への突出を最小限にでき、而して、幅広の第一のスプライスプレートを用いることができて、第一のスプライスプレートを用いる二面摩擦接合をより効果的に得ることができる。
【0014】
本発明の第五の態様の制震壁では、第一から第四のいずれかの態様の制震壁において、狭幅側壁と第一のスプライスプレートとの間、側端フランジプレートと第一のスプライスプレートとの間、狭幅側壁と第二のスプライスプレートとの間及び側端フランジプレートと第二のスプライスプレートとの間の少なくとも一つの間には、フィラープレートが介在されている。
【0015】
第五の態様の制震壁によれば、現場での施工誤差に対応してフィラープレートを介在させてそれを補正しているために、施工誤差下においても二面摩擦接合を確保できて、箱体の下支持手段への強固な固定を維持できる。
【0016】
本発明の第六の態様の制震壁では、第一から第五のいずれかの態様の制震壁において、下部固定手段は、狭幅側壁及び側端フランジプレートの夫々の他方の面に固着されたガセットプレートを具備している。
【0017】
第六の態様の制震壁によれば、ガセットプレートにより円滑に応力が伝達できるために、箱体の下支持手段への固定を更に強固なものとできる。
【0018】
本発明の第七の態様の制震壁では、第六の態様の制震壁において、ガセットプレートは、狭幅側壁の他方の面に固着された上側ガセットプレート片と、側端フランジプレートの他方の面に固着された下側ガセットプレート片との二分割体からなり、第二のスプライスプレートは、ガセットプレートの両側に配された一対のスプライスプレート片からなり、下部固定手段は、上側及び下側ガセットプレート片を挟んで配された一対の第三のスプライスプレートと、上側及び下側ガセットプレート片を間にして一対の第三のスプライスプレートを共締めする高力ボルトとを具備している。
【0019】
第七の態様の制震壁によれば、二分割体からガセットプレートが構成されて、上側及び下側ガセットプレート片を間にして一対の第三のスプライスプレートが高力ボルトにより共締めされているために、箱体を上側及び下側ガセットプレート片と第三のスプライスプレートとの二面摩擦接合により下支持手段に連結できる結果、狭幅側壁及び側端フランジプレートと第一及び第二のスプライスプレートとの二面摩擦接合による連結と協同して、より強固に箱体を下支持手段に固定できる。
【0020】
本発明の第八の態様の制震壁では、第一から第七のいずれかの態様の制震壁において、下支持手段は、下大梁と、この下大梁に固着された嵩上げ金物板とを具備しており、側端フランジプレートは、嵩上げ金物板に固着されている。
【0021】
第八の態様の制震壁によれば、嵩上げ金物板を介して箱体を下大梁に固定できるために、下大梁にボルト孔等を穿孔して、下大梁の強度を劣化させることがなく、しかも、箱体の取り替えの際には、容易にその作業を行い得る。
【0022】
本発明の第九の態様の制震壁では、第一から第八のいずれかの態様の制震壁において、第一及び第二のスプライスプレートのうちの少なくとも一方における高力ボルトが挿通されるその貫通孔は、当該スプライスプレートを、これに共締めされる狭幅側壁及び側端フランジプレートのうちの少なくとも一方に対して位置決め調節できるように、高力ボルトに対して若干クリアランスをもった径を有して形成されている。
【0023】
第九の態様の制震壁によれば、製作、施工誤差などを吸収して、第一及び第二のスプライスプレートのうちの少なくとも一方と狭幅側壁及び側端フランジプレートのうちの少なくとも一方とを設置作業中に問題なしに共締めすることができる。
【0024】
本発明の第十の態様の制震壁では、第一から第九のいずれかの態様の制震壁において、抵抗板は、抵抗板本体と、抵抗板本体の上部側縁に固着されたフランジ片とを具備しており、上部固定手段は、上支持手段側に固定された側端フランジプレートの一方の面から抵抗板のフランジ片の一方の面まで縦方向に延在する第四のスプライスプレートと、側端フランジプレートの他方の面から抵抗板のフランジ片の他方の面まで縦方向に延在する第五のスプライスプレートと、側端フランジプレートを間にして第四及び第五のスプライスプレートを共締めすると共に、抵抗板のフランジ片を間にして第四及び第五のスプライスプレートを共締めする高力ボルトとを具備している。
【0025】
第十の態様の制震壁によれば、フランジ片と第四及び第五のスプライスプレートとにより抵抗板の上部を二面摩擦接合をもって上部支持手段に連結できるために、抵抗板を上部支持手段にしっかりと固定できる。
【0026】
本発明の第十一の態様の制震壁では、第一から第十のいずれかの態様の制震壁において、前記の箱体、抵抗板及び粘性体の組を横方向に並置して複数個具備しており、隣接する箱体同士は、連結手段により相互に連結されている。
【0027】
第十一の態様の制震壁によれば、箱体、抵抗板及び粘性体の組を複数個具備するために、制震効果が増大し、しかも、夫々が連結手段により相互に連結されているために、これらをしっかりと上下支持手段間に固定できる。
【0028】
本発明の第十二の態様の制震壁では、第十一の態様の制震壁において、連結手段は、隣接する箱体の対面する狭幅側壁板に夫々固着された連結ガセットプレートと、この連結ガセットプレートをその両側面から挟持した一対の連結スプライスプレートと、これら連結ガセットプレート及び連結スプライスプレートを共締めした高力ボルトとを具備している。
【0029】
第十二の態様の制震壁によれば、連結ガセットプレートと連結スプライスプレートとを二面摩擦接合により固定しているために、箱体相互の連結が強固となる。
【0030】
本発明の第十三の態様の制震壁では、第十二の態様の制震壁において、連結ガセットプレートにおいて、高力ボルトが挿通されるその貫通孔は、当該連結ガセットプレートに対してこれに共締めされる連結スプライスプレートを位置決め調節できるように、高力ボルトに対して若干クリアランスをもった径を有して形成されている。
【0031】
第十三の態様の制震壁によれば、製作、施工誤差などを吸収して、連結ガセットプレートと連結スプライスプレートとを連結作業中に問題なしに共締めすることができる。
【0032】
本発明の第十四の態様の制震壁では、第十一から第十三のいずれかの態様の制震壁において、少なくとも二個の連結手段が、互いに隣接する箱体間において縦方向に並置されて配されている。
【0033】
第十四の態様の制震壁によれば、連結手段を箱体間に複数個並置するために、箱体同士の連結を更に強固なものとできる。
【0034】
本発明の制震壁を適用し得る建物として、事務所用のビル、集合住宅、戸建住宅を好ましい例として挙げることができるが、特にこれに限定されない。
【0035】
【発明の実施の形態】
次に本発明の実施の形態を、図に示す好ましい例に基づいて更に詳細に説明する。なお、本発明はこれら例に何等限定されないのである。
【0036】
図1から図12において、本例の制震壁1は、建物の一対の柱2及び3間に形成されており、建物壁における下支持手段4及び上支持手段5と、上部に開口6を有して、下部で下支持手段4に下部固定手段7を介して固定された箱体8と、箱体8に対して隙間9をもって当該箱体8内に配されており、上部で上支持手段5に上部固定手段10を介して固定された抵抗板11と、箱体8と当該箱体8内に配された抵抗板11との間の隙間9に充填された粘性体12とを具備している。
【0037】
箱体8は、水平面内の横方向において互いに対向して配された一対の狭幅側壁板15及び16と、狭幅側壁板15及び16を橋絡して当該狭幅側壁板15及び16に溶接固着されており、水平面内の横方向に対して直交する水平面内の方向に互いに対向して配された一対の幅広側壁板17及び18と、狭幅側壁板15及び16を橋絡して、当該狭幅側壁板15及び16並びに幅広側壁板17及び18の上端に溶接固着されたL型鋼からなる開口形成部材19及び20と、狭幅側壁板15及び16並びに幅広側壁板17及び18の下端に溶接固着された底壁板21と、狭幅側壁板15及び16を橋絡し、狭幅側壁板15及び16並びに幅広側壁板17及び18に溶接固着され、縦方向に所定間隔をもって配されて、当該幅広側壁板17及び18の夫々を補強したU型鋼からなる複数の補強部材22と、幅広側壁板17及び18間の所定間隔を保持する複数の間隔保持手段23と、底壁板21並びに幅広側壁板17及び18に溶接固着されて、横方向に所定間隔をもって配された複数の補強リブ24とを一体的に具備している。
【0038】
箱体8は、その底壁板21が下支持手段4の上端としての後述の上端フランジプレート25に重ね合わされ、しかも、複数の高力ボルト26により当該上端フランジプレート25に固着されて、下支持手段4と上支持手段5との間に配されている。
【0039】
間隔保持手段23の夫々は、特に図10に詳細に示すように、幅広側壁板17及び18を貫通したボルト31と、ボルト31に螺着されたナット32と、ボルト31が挿通されて幅広側壁板17と18との間に配された円筒カラー33とを具備しており、円筒カラー33によって幅広側壁板17及び18間の所定間隔を保持するようになっている。
【0040】
抵抗板11は、幅広の抵抗板本体35と、抵抗板本体35の箱体8外に位置した上部側縁に溶接固着されたフランジ片36及び37と、箱体8の幅広側壁板17及び18に対して所定の隙間9を保持する複数個の隙間保持手段38とを具備しており、幅広側壁板17及び18に対して抵抗板本体35が相対的に移動できるように、円筒カラー33の夫々を取り囲んで抵抗板本体35には、楕円形の貫通孔39が穿孔されている。
【0041】
隙間保持手段38の夫々は、特に図11に示すように、抵抗板本体35を貫通して当該抵抗板本体35に取り付けられた両鍔40及び41付き隙間保持部材42からなり、隙間保持部材42は、鍔40及び41において幅広側壁板17及び18に摺動自在に接触して、抵抗板本体35と幅広側壁板17及び18との間の隙間9を保持している。
【0042】
箱体8又は箱体8及び抵抗板11からなる組み合わせ体45では、特に図12に示すように、箱体8が底壁板21を具備して形成されているために自立構造となり、これらの運搬、保管、設置作業における取り扱いが容易となり、安全性に極めてすぐれたものとなる。
【0043】
下支持手段4は、本例では、補強リブ51が溶接固着されたH型鋼からなって、建物の所定階の床側の下大梁52と、下大梁52上に配された嵩上げ金物53とを具備しており、嵩上げ金物53は、下大梁52の上部のフランジ部54に溶接固着された嵩上げ金物板55と、嵩上げ金物板55の上縁に溶接固着された上端フランジプレート25と、嵩上げ金物板55の両側端に溶接固着された側端フランジプレート56及び57と、上端フランジプレート25、嵩上げ金物板55及びフランジ部54に溶接固着された補強リブ58とを具備している。
【0044】
下支持手段4において嵩上げ金物53を具備していると、下大梁52にボルト孔等を穿孔して、下大梁52の強度を劣化させることがなく、しかも、箱体8の取り替えの際には、容易にその作業を行い得るので、好ましいが、このような嵩上げ金物53を具備しないで、下大梁52のみをもって下支持手段4を構成してもよい。
【0045】
上支持手段5は、補強リブ61が溶接固着されたH型鋼からなって、建物の所定階の天井側の上大梁62を具備しており、上大梁62は、下端フランジプレートとしての下部のフランジ部63を有している。
【0046】
下部固定手段7は、狭幅側壁15の一方の面71から側端フランジプレート56の一方の面72まで縦方向に延在するスプライスプレート73及び74と、狭幅側壁16の一方の面75から側端フランジプレート57の一方の面76まで縦方向に延在する一対のスプライスプレート77及び78と、狭幅側壁15の他方の面81から側端フランジプレート56の他方の面82まで縦方向に延在するスプライスプレート83と、狭幅側壁16の他方の面84から側端フランジプレート57の他方の面85まで縦方向に延在するスプライスプレート86と、狭幅側壁15を間にしてスプライスプレート73及び83を共締めすると共に、側端フランジプレート56を間にしてスプライスプレート73及び83を共締めする複数の高力ボルト87と、狭幅側壁15を間にしてスプライスプレート74及び83を共締めすると共に、側端フランジプレート56を間にしてスプライスプレート74及び83を共締めする複数の高力ボルト88と、狭幅側壁16を間にしてスプライスプレート77及び86を共締めすると共に、側端フランジプレート57を間にしてスプライスプレート77及び86を共締めする複数の高力ボルト89と、狭幅側壁16を間にしてスプライスプレート78及び86を共締めすると共に、側端フランジプレート57を間にしてスプライスプレート78及び86を共締めする複数の高力ボルト90と、スプライスプレート73、74、77及び78の夫々に一端が溶接等により固着されて、夫々底壁板21の上面まで延在する補助プレート91、92、93及び94と、上端フランジプレート25を共締めして、補助プレート91〜94の夫々を底壁板21に固定する高力ボルト95、96、97及び98と、箱体8の底壁板21と下支持手段4の上端フランジプレート25とを共締めした複数個の高力ボルト26とを具備している。
【0047】
スプライスプレート73、74、77及び78の夫々は、互いに同形に形成されて同様に構成されており、これらに一端が溶接等により固着される補助プレート91〜94の夫々も、互いに同形に形成されて同様に構成されており、スプライスプレート83及び86もまた、互いに同形に形成されて同様に構成されているので、以下、狭幅側壁16側のスプライスプレート78及び補助プレート94並びにスプライスプレート86に関する構成のみ説明して、他のスプライスプレート73、74及び77及び補助プレート91〜93並びにスプライスプレート83に関する構成については、同様に構成されているので、必要に応じて同符号をもって図示、説明する外は、詳細な説明を省略する。
【0048】
狭幅側壁16の一方の面75の近傍の底壁板21及び側端フランジプレート57の一方の面76の近傍の上端フランジプレート25の夫々には、切欠き101及び102が形成されており、切欠き101及び102を通ってスプライスプレート78は、縦方向に伸びている。
【0049】
なお、狭幅側壁16とスプライスプレート78との間、側端フランジプレート57とスプライスプレート78との間及び狭幅側壁16とスプライスプレート86との間に適宜フィラープレート(はさみ板)を介在させて、製造、施工誤差を吸収、補正するようにしてもよい。
【0050】
高力ボルト90が挿通されるスプライスプレート78及び86の貫通孔103及び104は、当該スプライスプレート78及び86を、これに共締めされる狭幅側壁16及び側端フランジプレート57に対して位置決め調節できるように、高力ボルト90に対して若干クリアランスをもった径を有して形成されていてもよい。貫通孔103及び104の形状としては、本例では、縦方向に伸びた長孔が好ましいが、必ずしもこれに限定されない。また、位置決め調節のために、高力ボルト80に対して若干クリアランスをもった径を有した斯かる貫通孔103及び104を、スプライスプレート78及び86に穿孔する代わりに又はそれと共に、狭幅側壁16及び側端フランジプレート57に穿孔してもよいのは勿論である。
【0051】
上部固定手段10は、上支持手段5のフランジ部63に溶接固着された上梁側ガセットプレート111と、上梁側ガセットプレート111と抵抗板本体35の上部とをその両側面から挟持した三対の上部スプライスプレート112、113及び114と、上梁側ガセットプレート111及び上部スプライスプレート112、113及び114の夫々を共締めした夫々複数個の高力ボルト115、116及び117と、上梁側ガセットプレート111及びフランジ部63の夫々に溶接固着された複数の補強リブ118と、上梁側ガセットプレート111の横方向の一端及びフランジ部63に夫々溶接固着された一方の側端フランジプレート120と、上梁側ガセットプレート111の横方向の他端及びフランジ部63に夫々溶接固着された他方の側端フランジプレート121とを具備している。
【0052】
上部固定手段10においては、上梁側ガセットプレート111と上部スプライスプレート112、113及び114とを、また、抵抗板本体35の上部と上部スプライスプレート112、113及び114とを、夫々高力ボルト115、116及び117により二面摩擦接合させているために、高力ボルト115、116及び117に加わる剪断力を低減でき、高力ボルト115、116及び117の個数を低減できる。
【0053】
なお、上部固定手段10において、上部スプライスプレート112、113及び114を用いることなしに、上梁側ガセットプレート111に抵抗板本体35の上部を重ね合わせて、この重ね合わせ部に高力ボルト115、116及び117を適用して、一面摩擦接合させてもよい。
【0054】
以上の制震壁1は、地震等の振動に際して、箱体8と抵抗板11との間の相対的水平変位において箱体8内に収容された粘性体12に粘性剪断を生じさせて、この粘性剪断による減衰力により地震等の振動を減衰させる。
【0055】
そして、制震壁1は、狭幅側壁16と側端フランジプレート57とが、これらと共に高力ボルト90により共締めされたスプライスプレート78及び86を介して連結されているために、二面摩擦接合による連結となり、而して、狭幅側壁16と側端フランジプレート57との強固な連結を得られて、箱体8を下支持手段4に強固に固定でき、地震等に際する箱体8と抵抗板11との間の相対的水平変位において、箱体8及び抵抗板11に大きな水平力と曲げモーメントとが加わっても、それに基づく剪断力と引っ張り力とに十分耐えることができる。換言すれば、制震壁1によれば、二面摩擦接合を介する箱体8の下支持手段4への固定を行うために、高力ボルト90の本数を半減しても一面摩擦接合と同等の強固な固定を実現でき、而して、大幅な作業工数の低減及びコストダウンを図ることができ、しかも、コンパクトな固定構造とできる結果、与えられた階高の中で、箱体8及び抵抗板11の夫々のための設置空間を大きくできて、大きな箱体8及び抵抗板11を用いることができ、而して制震性能をより高めることができる。
【0056】
加えて、制震壁1によれば、スプライスプレート78に固着された補助プレート94を具備しているために、スプライスプレート78の設置作業において、補助プレート94をスプライスプレート78のための仮止め治具のように用いることができ、スプライスプレート78の設置作業を極めて容易に行い得る。更に制震壁1によれば、スプライスプレート78が切欠き101及び102を通って縦方向に伸びているために、スプライスプレート78の壁厚方向への突出を最小限にでき、而して、幅広のスプライスプレート78を用いることができて、スプライスプレート78を用いる二面摩擦接合をより効果的に得ることができ、また、狭幅側壁16とスプライスプレート78との間、側端フランジプレート57とスプライスプレート78との間並びに狭幅側壁16及び側端フランジプレート57とスプライスプレート86との間の少なくとも一つの間に、製造誤差、現場での施工誤差に対応して必要に応じて適宜フィラープレートを介在させることができるために、製造誤差、施工誤差下においても二面摩擦接合が確保されて、箱体8の下支持手段4への強固な固定を維持でき、しかも、箱体8の底壁板21と下支持手段4の上端フランジプレート25とが高力ボルト26により互いに一面摩擦接合をもって固着されているために、箱体8の下支持手段4への固定を更に強固なものとできる。
【0057】
上記の制震壁1において、図13図14及び図15に示すように、狭幅側壁16の他方の面84に溶接等により固着された上側ガセットプレート片123a並びに側端フランジプレート57の他方の面85及びフランジ部54の上面に溶接等により固着された下側ガセットプレート片123bからなる二分割体のガセットプレート123と、ガセットプレート片123a及び123bの夫々を挟んで配された一対のスプライスプレート124及び125と、ガセットプレート片123a及び123bを間にして一対のスプライスプレート124及び125を共締めする高力ボルト126とを更に具備して下部固定手段7を構成してもよい。ここで、スプライスプレート86は、ガセットプレート123の両側に配された一対のスプライスプレート片86a及び86bからなり、上側ガセットプレート片123aは切欠き127を有しており、同様に、下側ガセットプレート片123bは、切欠き127に対向した切欠き128を有している。
【0058】
図13図14及び図15に示すように下部固定手段7を構成することにより、二分割体からなるガセットプレート123がこれらを間にした一対のスプライスプレート124及び125と共に、高力ボルト126により共締めされているために、狭幅側壁16及び側端フランジプレート57とスプライスプレート78及び86との二面摩擦接合による連結と協同して、より強固に箱体8を下支持手段4に固定できる。
【0059】
また下支持手段4と同様に、上支持手段5を、図16及び図17に示すように、上大梁62と、上大梁62下に配された嵩上げ金物151とを具備して構成してもよい。本例の嵩上げ金物151は、上大梁62の下部のフランジ部63に溶接固着された嵩上げ金物板152と、嵩上げ金物板152の下縁に溶接固着された下端フランジプレート153と、嵩上げ金物板152の両側端に溶接固着された側端フランジプレート154及び155と、下端フランジプレート153、嵩上げ金物板152及びフランジ部63に溶接固着された補強リブ156とを具備している。
【0060】
図16及び図17に示す上支持手段5を用いる際には、抵抗板11は、抵抗板本体35の上縁に溶接固着されたフランジプレート161を具備して構成し、下端フランジプレート153とこれに重ね合わされたフランジプレート161とを複数の高力ボルト162により固着するように上部固定手段10を構成してもよい。
【0061】
また図16及び図17に示すように、下部固定手段7と同様に、上支持手段5の側端フランジプレート154及び155の夫々の一方の面163から抵抗板11のフランジ片36及び37の夫々の一方の面164まで縦方向に延在するスプライスプレート165と、上支持手段5の側端フランジプレート154及び155の夫々の他方の面166から抵抗板11のフランジ片36及び37の夫々の他方の面167まで縦方向に延在するスプライスプレート168と、上支持手段5の側端フランジプレート154及び155の夫々を間にしてスプライスプレート165及び168の夫々を共締めすると共に、抵抗板11のフランジ片36及び37の夫々を間にしてスプライスプレート165及び168の夫々を共締めする複数の高力ボルト169とを具備して上部固定手段10を構成してもよい。
【0062】
図16及び図17に示すようにスプライスプレート165及び168を用いる場合も、補助プレート91〜94と同様の補助プレート170をスプライスプレート165及び168の夫々に溶接等により固着して、当該補助プレート170を複数のボルト171を用いて下端フランジプレート153及びフランジプレート161に共締め固定してもよい。
【0063】
図16及び図17に示す上部固定手段10では、フランジ片36及び37とスプライスプレート165及び168とにより抵抗板11の上部を二面摩擦接合をもって上部支持手段5に連結できるために、抵抗板11を上部支持手段5によりしっかりと固定できる。
【0064】
またスプライスプレート168側に図13、図14及び15に示すものと同等のものを採用して図16及び図17に示す上部固定手段10を構成してもよい。
【0065】
上記では、柱2及び3間に箱体8、抵抗板11及び粘性体12の組み合わせ体45を一組設けた例であるが、このような組を横方向に並置して複数個、例えば図18に示すように三組設け、隣接する箱体8同士を、連結手段181により相互に連結して制震壁1を形成してもよい。
【0066】
図18に示す制震壁1における各連結手段181は、図13、図14及び15に示す上側ガセットプレート片123a及び下側ガセットプレート片123bからなるガセットプレート123を、隣接する箱体8及び嵩上げ金物53の対面する狭幅側壁板15及び16並びに側端フランジプレート56及び57に夫々溶接等により固着した連結ガセットプレートとして用い、同じく図13、図14及び15に示すスプライトプレート124及び125を、幅広にして、連結ガセットプレート123をその両側面から挟持した一対の連結スプライスプレートとして用い、同じく図13、図14及び15に示す複数の高力ボルト126を、連結ガセットプレート123を間にして連結スプライスプレート124及び125を共締めした高力ボルトとして用いて構成されている。
【0067】
図18に示す連結ガセットプレート123においてもまた、高力ボルト126が挿通されるその貫通孔が、当該連結ガセットプレート123に対してこれに共締めされる連結スプライスプレート124及び125を位置決め調節できるように、高力ボルト126に対して若干クリアランスをもった径を有して形成されていてもよく、また、少なくとも二個の連結手段181を、隣接する箱体8間において縦方向に並置して配してもよい。
【0068】
図18に示す制震壁1においては、各連結手段181の高力ボルト126のボルト締め作業を片面から行うことができ、連結作業が極めて簡単になる。
【0069】
なお、上記では一枚の抵抗板本体35を有した抵抗板11の例であるが、複数枚の抵抗板本体を有した抵抗板でもよい。
【0070】
【発明の効果】
本発明によれば、十分な耐力をもって箱体又は抵抗板を下梁又は上梁に固定でき、特に、箱体の横方向の端部における局部座屈をコンパクトな構成により回避でき、減衰機能を発揮する箱体及び抵抗板の設置空間を広くできると共に、作業工数の低減とコストダウンとを図り得る制震壁を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の好ましい実施の形態の一例を示す正面図である。
【図2】図1に示す例のII−II及び(II)−(II)線断面図である。
【図3】図1に示す例の一部拡大正面図である。
【図4】図2の一部拡大図である。
【図5】図1に示す例のV−V線断面図である。
【図6】図1に示す例の一部拡大平面断面図である。
【図7】図1に示す例の一部分解説明斜視図である。
【図8】図5の上部一部拡大図である。
【図9】図5の下部一部拡大図である。
【図10】図1に示す例のX−X線断面図である。
【図11】図1に示す例のXI−XI線断面図である。
【図12】図1に示す例の箱体等の組み合わせ体の斜視図である。
【図13】本発明の好ましい実施の形態の他の例の一部の正面図である。
【図14】図13に示す例のXIV−XIV線断面図である。
【図15】図13に示す例の側面図である。
【図16】本発明の好ましい実施の形態の更に他の例の一部の正面図である。
【図17】図16に示す例のXVII−XVII線断面図である。
【図18】本発明の好ましい実施の形態の更に他の例の正面図である。
【符号の説明】
1 制震壁
4 下支持手段
5 上支持手段
6 開口
7 下部固定手段
8 箱体
9 隙間
10 上部固定手段
11 抵抗板
12 粘性体
15、16 狭幅側壁板
17、18 幅広側壁板
21 底壁板
56、57 側端フランジプレート
78、86 スプライスプレート
90 高力ボルト
Claims (14)
- 建物壁における下支持手段及び上支持手段と、上部に開口を有して、下部で下支持手段に下部固定手段を介して固定された少なくとも一つの箱体と、この箱体に対して隙間をもって当該箱体内に配されており、上部で上支持手段に上部固定手段を介して固定された抵抗板と、箱体と当該箱体内に配された抵抗板との間の隙間に充填された粘性体とを具備しており、下支持手段は、横方向の側端に側端フランジプレートを具備しており、箱体は、横方向において互いに対向して配された一対の狭幅側壁板と、横方向に直交する方向において互いに対向して配された一対の幅広側壁板とを具備しており、下部固定手段は、箱体の狭幅側壁の一方の面から下支持手段の側端フランジプレートの一方の面まで縦方向に延在する第一のスプライスプレートと、箱体の狭幅側壁の他方の面から下支持手段の側端フランジプレートの他方の面まで縦方向に延在する第二のスプライスプレートと、箱体の狭幅側壁を間にして第一及び第二のスプライスプレートを共締めすると共に、下支持手段の側端フランジプレートを間にして第一及び第二のスプライスプレートを共締めする高力ボルトとを具備している制震壁。
- 箱体は、狭幅側壁板及び幅広側壁板の下端に固着された底壁板を具備しており、下支持手段は、箱体の底壁板が重ね合わされた上端フランジプレートを具備しており、下部固定手段は、底壁板及び上端フランジプレートを共締めする高力ボルトと、第一のスプライスプレートに一端が固着されて、底壁板の上面に延在する補助プレートと、補助プレートを底壁板に固定するボルトとを具備している請求項1に記載の制震壁。
- 下部固定手段は、箱体の底壁板と下支持手段の上端フランジプレートとを共締めした高力ボルトを具備している請求項2に記載の制震壁。
- 狭幅側壁の一方の面の近傍の底壁板及び側端フランジプレートの一方の面の近傍の上端フランジプレートには、切欠きが形成されており、この切欠きを通って第一のスプライスプレートは、縦方向に伸びている請求項1から3のいずれか一項に記載の制震壁。
- 狭幅側壁と第一のスプライスプレートとの間、側端フランジプレートと第一のスプライスプレートとの間、狭幅側壁と第二のスプライスプレートとの間及び側端フランジプレートと第二のスプライスプレートとの間の少なくとも一つの間には、フィラープレートが介在されている請求項1から4のいずれか一項に記載の制震壁。
- 下部固定手段は、狭幅側壁及び側端フランジプレートの夫々の他方の面に固着されたガセットプレートを具備している請求項1から5のいずれか一項に記載の制震壁。
- ガセットプレートは、狭幅側壁の他方の面に固着された上側ガセットプレート片と、側端フランジプレートの他方の面に固着された下側ガセットプレート片との二分割体からなり、第二のスプライスプレートは、ガセットプレートの両側に配された一対のスプライスプレート片からなり、下部固定手段は、上側及び下側ガセットプレート片を挟んで配された一対の第三のスプライスプレートと、上側及び下側ガセットプレート片を間にして一対の第三のスプライスプレートを共締めする高力ボルトとを具備している請求項6に記載の制震壁。
- 下支持手段は、下大梁と、この下大梁に固着された嵩上げ金物板とを具備しており、側端フランジプレートは、嵩上げ金物板に固着されている請求項1から7のいずれか一項に記載の制震壁。
- 第一及び第二のスプライスプレートのうちの少なくとも一方における高力ボルトが挿通されるその貫通孔は、当該スプライスプレートを、これに共締めされる狭幅側壁及び側端フランジプレートのうちの少なくとも一方に対して位置決め調節できるように、高力ボルトに対して若干クリアランスをもった径を有して形成されている請求項1から8のいずれか一項に記載の制震壁。
- 抵抗板は、抵抗板本体と、抵抗板本体の上部側縁に固着されたフランジ片とを具備しており、上部固定手段は、上支持手段側に固定された側端フランジプレートの一方の面から抵抗板のフランジ片の一方の面まで縦方向に延在する第四のスプライスプレートと、側端フランジプレートの他方の面から抵抗板のフランジ片の他方の面まで縦方向に延在する第五のスプライスプレートと、側端フランジプレートを間にして第四及び第五のスプライスプレートを共締めすると共に、抵抗板のフランジ片を間にして第四及び第五のスプライスプレートを共締めする高力ボルトとを具備している請求項1から9のいずれか一項に記載の制震壁。
- 前記の箱体、抵抗板及び粘性体の組を横方向に並置して複数個具備しており、隣接する箱体同士は、連結手段により相互に連結されている請求項1から10のいずれか一項に記載の制震壁。
- 連結手段は、隣接する箱体の対面する狭幅側壁板に夫々固着された連結ガセットプレートと、この連結ガセットプレートをその両側面から挟持した一対の連結スプライスプレートと、これら連結ガセットプレート及び連結スプライスプレートを共締めした高力ボルトとを具備している請求項11に記載の制震壁。
- 連結ガセットプレートにおいて、高力ボルトが挿通されるその貫通孔は、当該連結ガセットプレートに対してこれに共締めされる連結スプライスプレートを位置決め調節できるように、高力ボルトに対して若干クリアランスをもった径を有して形成されている請求項12に記載の制震壁。
- 少なくとも二個の連結手段が、互いに隣接する箱体間において縦方向に並置されて配されている請求項11から13のいずれか一項に記載の制震壁。
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