JP2999102B2 - 耐火構造の建物ユニット - Google Patents

耐火構造の建物ユニット

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JP2999102B2 JP22565893A JP22565893A JP2999102B2 JP 2999102 B2 JP2999102 B2 JP 2999102B2 JP 22565893 A JP22565893 A JP 22565893A JP 22565893 A JP22565893 A JP 22565893A JP 2999102 B2 JP2999102 B2 JP 2999102B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、耐火構造の建物ユニ
ットに係り、特に、共同住宅、病院、寄宿舎等を用途と
する三階建以上のユニット建築物に適用して好適であ
る。
【0002】
【従来の技術】近年、ユニット建築物は、三階建以上の
建物に対しても普及している。ユニット建築物は、建物
の工業生産化率を高めるために、一棟の建物を予めいく
つかの運搬可能な大きさの箱形の建物ユニットや屋根ユ
ニットに分けて工場生産し、これらを建築現場に輸送し
て、基礎の上で水平方向又は上下に据付して施工、組立
する方式の建物である。
【0003】一方、共同住宅、病院、寄宿舎等を用途と
する三階建以上の建築物は、建築基準法に基づき、床、
大梁、壁、柱等の主要構造部が所定の耐火性能を有する
耐火構造でなければならない。
【0004】従来、三階建以上のユニット建築物に用い
られる耐火構造の建物ユニットにあっては、特開昭63
−165627号公報や、特開昭63−165630号
公報等に記載されているように、躯体を鉄骨系で構成す
ると共に、高温に弱い鉄骨を火炎から護るために、鉄骨
の柱や梁を所定の厚さの耐火被覆材で耐火被覆し、さら
に、床パネルや外壁パネル、界壁パネル等を所定の耐火
区画材料で形成することで、主要構造部について所定の
耐火性能を確保するようにしている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、ユニット建
築物は、上記したように、各建物ユニットを予め工場で
生産し、建築現場に輸送して基礎の上に据付して組み立
てられるものであるから、各建物ユニットは、道路輸送
上の高さ制限の対象となる。それ故、建物ユニットの高
さは道路輸送上の制約から、その上限が自ずから決まっ
てしまう。
【0006】加えて、三階建以上のユニット建築物に用
いられる耐火構造の建物ユニットにあっては、上記した
ように、床大梁や天井大梁等の主要構造部を所定の厚さ
の耐火被覆材で耐火被覆することにより、所定の耐火性
能を有する耐火構造としなければならないために、床面
は相対的に高くなり、天井面は相対的に低くなる傾向に
あった。このような制約の下で、耐火構造の建物ユニッ
トの天井高を大きく確保するには、床大梁や天井大梁の
梁背を低くすることが考えられる。しかしながら、三階
建以上の建築物に対して、梁背の低い構造材を用いるの
は、構造安定性に欠け、妥当ではない。
【0007】この発明は、上述の事情に鑑みてなされた
もので、耐火性能や構造安定性を犠牲にすることなく、
室内の広さに応じたゆとりある天井高を確保できる共
に、材積の節減にも寄与し得る耐火構造の建物ユニット
を提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、請求項1記載の発明は、四隅の柱の上下端間がそれ
ぞれ梁で結ばれて箱形に組み立てられた鉄骨系の建物ユ
ニットにおいて、前記梁又は/及び柱は、高温時耐力の
保証された耐火鋼から形成され、前記耐火鋼から形成さ
れた前記梁又は/及び柱の所定の部位には工場及び現地
施工において耐火被覆材が取着されて耐火被覆がなさ
れ、該耐火被覆材は、通常規模の火災性状を想定してな
される1時間耐火試験方法に基づく加熱期間中、前記梁
又は/及び柱の平均温度を350℃以上で2/3耐力時
点温度以下の範囲に留める厚さに設定され、前記2/3
耐力時点温度とは、前記耐火鋼が常温時において有する
耐力の2/3にまで該耐火鋼の耐力が低下する時点にお
ける鋼材温度と定義されるものであり、ユニット建物を
構築する際に、水平方向に互いに隣接して配置される2
つの前記建物ユニット間に生ずる床わたり部には、長手
方向を平行にして互いに対向する2本の溝形の前記耐火
鋼からなる前記梁の上フランジ上面間に、前記耐火被覆
材からなる床わたり材が現地施工にて取着され、このと
き、該床わたり材の上面と、該床わたり材を挟む形にな
る両側の建物ユニットの床部を構成する床下地材の上面
とが略面一になるように、予め、床部における前記床下
地材の上面が前記梁の上フランジ上面よりも前記床わた
り材の厚み分だけ高位に設定されていることを特徴とし
ている。
【0009】また、請求項2記載の発明は、請求項1記
載の耐火構造の建物ユニットであって、床わたり材の耐
火被覆材が変形追随性に優れる柔軟なものであることを
特徴としている。
【0010】また、請求項3記載の発明は、四隅の柱の
上下端間がそれぞれ梁で結ばれて箱形に組み立てられた
鉄骨系の建物ユニットにおいて、前記梁又は/及び柱
は、高温時耐力の保証された耐火鋼から形成され、前記
耐火鋼から形成された前記梁又は/及び柱の所定の部位
には工場及び現地施工において耐火被覆材が取着されて
耐火被覆がなされ、該耐火被覆材は、通常規模の火災性
状を想定してなされる1時間耐火試験方法に基づく加熱
期間中、前記梁又は/及び柱の平均温度を350℃以上
で2/3耐力時点温度以下の範囲に留める厚さに設定さ
れ、前記2/3耐力時点温度とは、前記耐火鋼が常温時
において有する耐力の2/3にまで該耐火鋼の耐力が低
下する時点における鋼材温度と定義されるものであり、
ユニット建物を構築する際に、水平方向に互いに隣接し
て配置される2つの前記建物ユニット間に生ずる天井わ
たり部には、長手方向を平行にして互いに対向する2本
の溝形の前記耐火鋼からなる前記梁の下フランジ下面間
に、前記耐火被覆材からなる天井わたり材が現地施工に
て取着され、このとき、該天井わたり材の下面と、該天
井わたり材を挟む形になる両側の建物ユニットの天井部
を構成する天井下地材の下面とが略面一になるように、
予め、天井部における前記天井下地材の下面が前記梁の
下フランジ下面よりも前記天井わたり材の厚み分だけ低
位に設定されていることを特徴としている。
【0011】また、請求項4記載の発明は、請求項3記
載の耐火構造の建物ユニットであって、天井わたり材の
耐火被覆材が変形追随性に優れる柔軟なものであること
を特徴としている。
【0012】また、請求項5記載の発明は、請求項1
は3記載の耐火構造の建物ユニットであって、耐火鋼が
鋼材温度600℃の下でも該耐火鋼が常温時において有
する耐力の2/3以上の耐力を維持し得る品質を備えた
ものであることを特徴としている。
【0013】
【0014】
【0015】
【作用】この種の建物ユニットにあっては、従来、梁や
柱等の主要構造部に、鋼材温度が350℃を越えると、
耐力が常温時耐力の2/3以下に低下してしまう普通鋼
が用いられていたため、梁や柱に所定の耐火性能を持た
せるためには、厚めの耐火被覆材(例えば、25mmの
珪酸カルシウム板等)で梁や柱を覆い、鋼材温度を35
0℃以下に抑える必要があった。これに対して、この発
明の構成によれば、梁や柱等の主要構造部に高温時耐力
の保証された耐火鋼、より好ましくは600℃の高温に
も構造上耐え得る耐火鋼が用いられるので、薄めの耐火
被覆材(例えば、12.5mmの珪酸カルシウム板等)
で梁や柱を覆い、これにより、鋼材温度が600℃まで
上昇しても構造上支障はない。それ故、床構造体、天井
構造体及び柱部分を薄くできるので、従来よりも、一段
とゆとりある天井高及び部屋空間を確保できる。また、
耐火被覆材を薄くできることから材積の節減にも寄与で
きる。また、耐火被覆材を薄くできる分、ユニット間わ
たり部において、床調整材や天井調整材を使用できるの
で、床面段差や天井段差を解消でき、建物ユニットの品
質を高めることができる。
【0016】なお、セラミックファイバ等の柔軟な耐火
被覆材は、梁や柱の変形や膨張に容易に追従し得る上、
充填性に富むため、隙間が生じ易い部位、取付が困難な
部位の耐火被覆に適用して好適である。
【0017】
【実施例】以下、図面を参照してこの発明の実施例につ
いて説明する。図1は、この例の耐火構造の建物ユニッ
トの躯体構造を示す斜視図、図2は、同躯体構造を分解
して示す斜視図、図3は、同建物ユニットの柱部を拡大
して示す斜視図、図4は、同建物ユニットの床部を拡大
して示す断面図、また、図5は、同建物ユニットの天井
部を拡大して示す断面図である。まず、図1に示すよう
に、同建物ユニット1は、溝形鋼からなる4本の床大梁
2,2,…と、角型鋼管からなる4本の柱3,3,…
と、溝形鋼からなる4本の天井大梁4,4,…と、AL
C版(Autoclaved Light Weight Concrete;気泡コンク
リート版)からなる複数の床パネル5,5,…と、小型
溝形鋼からなる複数の天井小梁6,6,…とから箱形の
躯体が構成され、この躯体に、図3乃至図5に示す壁パ
ネル(外壁パネル7、内壁パネル8、又は図示せぬ界壁
パネル)や、天井面材9が、ボルトやタッピングビス等
の固定具を用いて取着されることにより構成されてい
る。なお、建物ユニットのどの側面にどの種の壁パネル
(外壁パネル7、内壁パネル8、又は界壁パネル)が取
着されるかは、建物ユニット1がユニット建築物のどの
部分を構成するかによって決定され、壁パネルが3つの
側面に取着されてなるコの字壁状の建物ユニット、壁パ
ネルが相対向する2つの側面に取着されてなる二の字壁
状の建物ユニット、壁パネルが相交差する側面に取着さ
れてなるL字壁状の建物ユニット等が存在する。
【0018】ここで、上記床大梁2,2,…、天井大梁
4,4,…及び柱3,3,…には、いずれも同一組成の
耐火鋼からなる溝形鋼や角型鋼管を用いている点が、従
来における耐火構造の建物ユニットと大きく異なるとこ
ろである。この例において取り扱われる耐火鋼はSS4
00と称される材で、図7の(イ)に示すように、60
0℃の高温下でも、この鋼材が常温時に有する耐力の2
/3以上の耐力、すなわち、163N/mm2以上の耐
力を維持し得る品質を備えている。
【0019】各柱3において、その上端部には、図3に
示すように、2つのコ字状のジョイントピース10,1
0が互いに直交する側面から水平方向に突設され、各ジ
ョイントピース10に各天井大梁4の先端部が嵌合溶接
されて、四隅の柱3,3,…の上端部間が天井大梁4,
4,…で結ばれている。また、各柱3の下端部にも、2
つのコ字状のジョイントピース11,11が互いに直交
する側面から水平方向に突設され、各ジョイントピース
11に各床大梁2の先端部が嵌合溶接されて、四隅の柱
3,3,…の下端部間が床大梁2,2,…で結ばれてい
る。なお、各ジョイントピース10(11)も柱3と同
一の耐火鋼から形成されている。また、柱3の上端面、
下端面には、それぞれ鋼板からなる上閉塞板12、下閉
塞板13が溶接されている。上閉塞板12には、中央部
位に上下階接合ボルト14が植設され、また、その両側
で互いに対角をなす2つのコーナ寄りの部位には、位置
決め用のガイドピン15,15がそれぞれ植設されてい
る。
【0020】なお、各ガイドピン15は、その位置決め
機能の性質から、上下階接合ボルト14よりも長軸に形
成されている。一方、下閉塞板13には、中央部位に
(下階建物ユニット1の)上下階接合ボルト14を挿通
させるボルト挿通孔16が穿設され、また、その両側で
互いに対角をなす2つのコーナ寄りの部位には、(下階
建物ユニット1の)ガイドピン15,15をそれぞれ挿
通させるピン挿通孔17,17が穿孔されている。
【0021】さらに、柱3は、床大梁2及び天井大梁4
と接合している上下端部を除く部分のうち、建物ユニッ
ト1内部を臨む2つの側面が、予め工場において、厚さ
12.5mmの珪酸カルシウム板からなる硬質の耐火被
覆材18によって耐火被覆されている。耐火被覆材18
の厚みを12.5mmに設定したのは、この出願に係る
発明者達が通常規模の火災性状を想定して行った1時間
耐火試験によって、耐火被覆材18をこの程度まで薄く
しても、柱3の温度(鋼材温度)を600℃以下に抑え
られることが確認できたからである。なお、上記したよ
うに、柱3を構成する耐火鋼は、600℃の高温下で
も、構造強度として要求される常温時耐力の2/3以上
の耐力を維持し得るから、柱3の温度(鋼材温度)が6
00℃まで上昇しても構造安定性を損なわない。
【0022】また、建物ユニット1の床構造体におい
て、上記各床パネル5は、厚さ125mmのALC版
(Autoclaved Light Weight Concrete;気泡コンクリー
ト版)からなり、これにより、耐火時間2時間以上(JI
S A 1304 建築構造部分の耐火試験方法による)の耐火
性能が確保されている。床パネル5,5,…は、図2に
示すように、長方形の板状体で、桁側の床大梁2,2の
長手方向に短辺を沿わせ、長辺同士を順次隣接させた状
態で、桁側の床大梁2,2間に架け渡されており、図4
に示すように、それぞれの短辺側両端部が、桁側の床大
梁2,2のウェブ内側面にワンサイドリベット19,1
9,…で固定された受け部材20,20と押さえ部材2
1,21とに挟持され、これらを貫通するボルト22,
22とナット23,23とで強固に締結されて、各桁側
の床大梁4に固定されている。
【0023】床大梁2,2,…の内側面側には、床パネ
ル5,5,…の上面と上フランジとの間の溝開口面を耐
火被覆するために、厚さ12.5mmの珪酸カルシウム
板からなる硬質の耐火被覆材24,24…が、床パネル
5,5,…の上面に取付具を介して取り付けられてい
る。ここで、各耐火被覆材24の上面が床大梁2,2,
…の上フランジ上面に略面一になるように、その高さが
設定されている。また、耐火被覆材24の厚みを12.
5mmに設定したのは、柱3の耐火被覆材18を12.
5mmに設定した理由と同様である。
【0024】なお、ユニット建築物を構築する際に、ユ
ニット間の床わたり部25となるべき床大梁2の上面に
は、工場段階では耐火被覆はなされず、施工・組立性を
考慮して現地にて耐火被覆される。一方、外壁パネル7
等が取り付けられる側の床大梁2の上面には、予め工場
にて珪酸カルシウム板等の耐火被覆材26が被せられて
耐火被覆がなされる。床大梁2,2,…の外側面には耐
火被覆はされない。この理由は、ユニット間の床わたり
部25となるべき床大梁2の外側面には隣の床大梁2の
外側面が必ず対向配置され、この場合、一方の床大梁2
の内側面上部に施された耐火被覆が、実質的に他方の床
大梁2の外側面上部の耐火被覆にもなるからであり、一
方、外壁パネル7等が取り付けられる側の床大梁2の外
側面にはそれ自身耐火性能を備えた外壁パネル7が取り
付けられるからである。また、床大梁2,2,…の下面
にも耐火被覆はなされない。この理由は、床大梁2,
2,…は、基礎又は耐火被覆された天井大梁4,4,…
に沿って、かつ、基礎又は天井大梁4,4,…の直上に
配設されるので、床大梁の下方を耐火被覆する必要がな
いからである。
【0025】床パネル5,5,…の上面には、パーティ
クルボード等の根太受け27,…が耐火被覆材24の内
側に配設され、根太受け27,…の上面には床根太2
8,28,…が取着され、さらに、床根太28,28,
…の上面にはパーティクルボード等の床面材29が貼着
されている。ここで、床面材29の広がりは、床大梁
2,2,…の内側面を耐火被覆する耐火被覆材24,2
4,…にまでは及ばないようになされており、また、こ
の例においては、床面材29は、その上面が、耐火被覆
材24の上面や床大梁2の上フランジ上面よりも、1
2.5mm(後述する耐火被覆材41の厚みに相当す
る)だけ高位になるように設定されている。
【0026】また、図5に示すように、建物ユニットの
天井構造体において、相対向して配置される2本の桁側
の天井大梁4,4間には、一対のガゼットプレート3
0,31を介して、各天井小梁6が架け渡されている。
各天井小梁6の下端部には、木質の天井根太32,…が
設置され、天井根太32,…の下端部には、天井根太3
2,…の長手方向に直交する方向に天井野縁33,3
3,…が取着され、さらに、これら天井野縁33,3
3,…の下面に石膏ボード等の天井面材9がタッピング
ビス等で貼着されている。ここで、天井面材9は、その
下面が、天井大梁4の下フランジ下面よりも、12.5
mm(後述する耐火被覆材43の厚みに相当する)だけ
低位になるように設定されている。各天井大梁4には、
同図に示すように、溝内にロックウール34等の吸音性
断熱材が充填され、内側面(溝開口面)には、厚さ1
2.5mmの珪酸カルシウム板からなる硬質の耐火被覆
材35が被せられて耐火被覆されている。この耐火被覆
材35の厚みを12.5mmに設定したのは、柱3の耐
火被覆材18を12.5mmに設定した理由と同様であ
る。
【0027】上記耐火被覆材35は、図6に示すよう
に、天井大梁4のウェブ内面にワンサイドリベットで固
定された断面コ字形のガゼットプレート30と、天井小
梁6のウェブ内面に溶接により固定された断面L字形の
ガゼットプレート31とに挟持される状態で、ボルト締
結されることにより、天井大梁4の内側面を耐火被覆し
ている。ここで、各耐火被覆材35の上面が、天井大梁
4の上フランジ上面よりも高くなるように設定され、耐
火被覆材35の上面には、さらに、セラミックファイバ
等からなる柔軟な耐火被覆材36が耐火接着剤を介して
取着されている。なお、ユニット建築物を構築する際
に、ユニット間の天井わたり部37となるべき天井大梁
4の下面には、工場段階では耐火被覆はなされず、施工
・組立性を考慮して現地にて耐火被覆される。一方、外
壁パネル7等が取り付けられる側の天井大梁4の下面に
は、予め工場にて珪酸カルシウム板等の耐火被覆材38
が被せられて耐火被覆がなされる。
【0028】また、上記壁パネルのうち、外壁パネル7
は、図3乃至図5に示すように、例えば、厚さ100m
mのALC版等の耐火時間2時間以上(JIS A 1304 建
築構造部分の耐火試験方法による)の耐火材料で形成さ
れ、ロックウール等の充填材を介して床大梁2及び天井
大梁4に固定されている。内壁パネル8は珪酸カルシウ
ム板と石膏ボードとの積層からなる厚さ68mmの耐火
積層版で形成され、外壁パネル7と内壁パネル8との間
には、ガラスウールやロックウール等の吸音断熱材が充
填されている。また、図示せぬ界壁パネルは、各戸毎に
空間を仕切るもので、珪酸カルシウム板とガラス繊維入
り石膏ボードとの積層からなる厚さ116mmの積層版
で形成され、これにより、耐火時間2時間以上(JIS A
1304 建築構造部分の耐火試験方法による)の耐火区画
が構成されている。
【0029】次に、図2を参照して、この例の建物ユニ
ット1の生産手順について説明し、さらに、図8を参照
して、同建物ユニット1,1,…を用いて構成される三
階建のユニット建築物の組立手順について説明する。上
記構成の建物ユニット1は、建物の工業生産化率を高め
るために、予め工場において、運搬可能な大きさの箱形
のものとして生産される。具体的には、図2に示すよう
に、まず、桁側の床大梁2,2と床パネル5,5,…と
を組み付けて床フレームを作製し、桁側の天井大梁4,
4と天井小梁6,6,…とを組み付けて天井フレームを
作製し、柱3,3と妻側の床大梁2,2及び天井大梁
4,4とジョイントピース11,12,…とを組み付け
て一対の妻フレームを作製する。この後、ジョイントピ
ース11,12,…を介してこれらフレームを互いに溶
接により結合して箱形の躯体を形成し、さらに、形成さ
れた躯体に壁パネル(外壁パネル7、内壁パネル8、図
示せぬ界壁パネル)や天井面材9、床面材29等を取着
して、建物ユニット1を完成させる。
【0030】このようにして生産された建物ユニット
1,1,…は、建築現場に輸送されて、施工・組立され
る。組立は、例えば、図8(a)〜(d)に示す作業手
順で行われる。すなわち、まず、同図(a)に示すよう
に、予め構築された基礎47の上に鉄板48を置き、同
図(b)に示すように、この鉄板48の上にクレーン車
49を配置させる。そして、クレーンによって、一階建
物ユニット1,1,…を順次吊り上げ、基礎47上の片
側半分に据え付けて行く。このとき、据え付けられた一
階建物ユニット1,1,…を基礎47に対してアンカー
ボルトで締結固定すると共に、水平方向に隣接する一階
建物ユニット1,1同士を図示せぬジョイントプレート
を用いて柱間で剛接合する。
【0031】次に、クレーンにより、各二階建物ユニッ
ト1を対応する一階建物ユニット1の上部に積み上げ
る。このとき、二階建物ユニット1における柱脚のピン
挿通孔17,17に一階建物ユニット1における柱頭の
ガイドピン15,15が挿通される状態で積み重ねる
と、自然と精度良い位置決めが行われ、一階建物ユニッ
ト1における柱頭の上下階接合ボルト14が二階建物ユ
ニット1における柱脚のボルト挿通孔16に挿通された
状態になるので、図示せぬ接合用ナットと上下階接合ボ
ルト14とで締結することにより、上下階を剛接合す
る。また、隣接する二階建物ユニット1,1同士を柱間
で剛接合する。
【0032】次に、三階建物ユニット1,1,…を、上
記と同様の方法で二階建物ユニット1,1,…の上に積
み重ね、二階建物ユニット1,1,…に固定すると共
に、隣接する三階建物ユニット1,1同士を柱間で剛接
合する。この後、三階建物ユニット1,1,…の上部に
屋根を設置する。次に、図8(c)に示すように、クレ
ーン車49を基礎47の外側に移動させると共に鉄板4
8も移動させて、その場所から、基礎47上の残りの半
分に、建物ユニット1,1,…を、先と同様にして順に
積み上げて行き、屋根を設置して、同図(d)に示すよ
うに、三階建のユニット建築物を概略完成させる。
【0033】次に、図9及び図10を参照して、ユニッ
ト間わたり部の構造について説明する。ユニット建築物
を概略完成させた後、建物ユニット1と隣の建物ユニッ
ト1との間の床部(床わたり部25)及び天井部(天井
わたり部37)には、現地施工で、図9に示すような、
床わたり材39及び天井わたり材40が取着される。上
記床わたり材39は、厚さ12.5mmの珪酸カルシウ
ム板からなる硬質の耐火被覆材41と、この耐火被覆材
41の下面中央部にスタッドピン等で固定されたロック
ウール42とから構成されている。ここで、上記耐火被
覆材41の幅は、床わたり部25における左右の床面材
29,29の端面間距離と略同一寸法となるように設定
されている。
【0034】床わたり材39の取付は、ロックウール4
2を下方に向けて床大梁2,2のウェブ間に嵌挿させな
がら、耐火被覆材41を、耐火被覆材41の両端部下面
が耐火被覆材24,24の上面に当接するまで、床面材
29,29の端面間に嵌挿した後、嵌挿された耐火被覆
材41の両端部を耐火被覆材24,24の上面にタッピ
ングビスで緊結することによりなされる。このとき、上
述したように、床面材29の上面が、耐火被覆材24の
上面(床大梁2の上フランジ上面)よりも、12.5m
mだけ高位になるように設定されているので、各床面材
29と耐火被覆材41とは、同一の平面を形成する。こ
のようにして、図10に示すように、同階の床面は、同
階の複数の建物ユニット1,1における床面材29,2
9と、これら床面材29,29を結ぶ床わたり材39と
により同一平面上に長く連続することになる。
【0035】また、上記天井わたり材40も、床わたり
材39と同様に、厚さ12.5mmの珪酸カルシウム板
からなる硬質の耐火被覆材43と、この耐火被覆材43
の上面中央部にスタッドピン等で固定されたロックウー
ル44とから構成されている。ここで、上記耐火被覆材
43の幅は、天井わたり部37における左右の天井面材
9,9の端面間距離と略同一寸法となるように設定され
ている。
【0036】天井わたり材40の取付は、ロックウール
44を上方に向けて天井大梁4,4のウェブ間に嵌挿さ
せながら、耐火被覆材43を、この耐火被覆材43の両
端部上面が耐火被覆材35,35の下面に当接するま
で、天井面材9,9の端面間に嵌挿した後、嵌挿された
耐火被覆材43の両端部を耐火被覆材35,35の下面
にタッピングビスで緊結することによりなされる。この
とき、上述したように、天井面材9の下面が、天井大梁
4の下フランジ下面よりも、12.5mmだけ低位にな
るように設定されているので、各天井面材9と耐火被覆
材43とは、同一の平面を形成する。このようにして、
図10に示すように、同階の天井面は、同階の複数の建
物ユニット1,1における天井材9,9と、これら天井
面材9,9を結ぶ天井わたり材40とにより同一平面上
に長く連続することになる。
【0037】また、ユニット間わたり部において集結す
る2本の床大梁2,2と2本の天井大梁4,4とは、工
場で取着される耐火被覆材24,24,35,35,3
6,36と、現地にて取着される耐火被覆材41,43
と、さらに床パネル5,5とによって、一括して耐火被
覆されている。この場合において、天井大梁4,4の内
側面を耐火被覆している硬質の耐火被覆材35,35
上面には、柔軟で変形性、充填性に富む耐火被覆材3
6,36が取着されていて、上階建物ユニット1を下階
建物ユニット1の上部に載置するだけで、耐火被覆材3
6,36が密着状態で床パネル5の下面に当接されるの
で、垂直方向のユニット間わたり部の耐火被覆作業は省
略できる。
【0038】また、ユニット間わたり部において集結す
る2本乃至4本の柱3,3,…についても、現地施工
で、柱わたり部に厚さ12.5mmの耐火被覆材が施さ
れ、これにより、2本乃至4本の柱3,3,…が一括し
て耐火被覆される。
【0039】次に、この例の効果を従来技術と対比しつ
つ述べる。図7の(ロ)に示すように、鋼材温度が35
0℃を越えると、耐力が常温時耐力の2/3以下に低下
してしまう普通鋼から梁や柱が形成される従来において
は、梁や柱に所定の耐火性能を持たせるためには、厚め
の耐火被覆材(例えば、25mmの珪酸カルシウム板
等)で梁や柱を覆い、鋼材温度を350℃以下に抑えな
ければならない。
【0040】これに対して、この例の梁や柱には、同図
(イ)に示すように、600℃の高温にも構造上耐え得
る耐火鋼が用いられるので、薄めの耐火被覆材(例え
ば、12.5mmの珪酸カルシウム板等)で梁や柱を覆
い、これにより、鋼材温度が600℃まで上昇しても構
造上支障はない。それ故、床構造体及び天井構造体を薄
くできるので、従来よりも、一段とゆとりある天井高及
び部屋空間を確保できる。また、耐火被覆材を薄くでき
ることから、材積の節減にも寄与できる。
【0041】以上、この発明の実施例を図面により詳述
してきたが、具体的な構成はこの実施例に限られるもの
ではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計の変
更等があってもこの発明に含まれる。例えば、上述の実
施例においては、ユニット建物1を三階建のユニット建
築物に用いる場合について述べたが、これに限らず、1
階建や2階建あるいは4階建以上のユニット建築物に用
いても良い。さらに、耐火被覆材は、所定の耐火性能を
有していれば、珪酸カルシウム板やセラミックファイバ
等に限定されない。
【0042】また、上述の実施例においては、鋼材温度
600℃で常温時耐力の2/3以上の耐力を示す耐火鋼
(600℃耐火鋼)を用いた場合について述べたが、こ
れに限らず、600℃耐火鋼よりも耐火性能の優れる耐
火鋼を用いても勿論良い。例えば、鋼材温度700℃で
も常温時耐力の2/3以上を示す耐火鋼(700℃耐火
鋼)を用いるようにすれば、さらに、耐火被覆材の厚み
を薄くできるので好ましい。一方、600℃耐火鋼より
も、耐火性能が劣る場合、例えば、鋼材温度500℃で
耐力性が衰える耐火鋼(500℃耐火鋼)を用いるよう
にしても、鋼材温度が350℃までしか耐力性の保証さ
れない普通鋼に較べて、耐火被覆材を薄くすることがで
きるので、所定の効果を得ることができる。
【0043】また、上述の実施例においては、柱、床大
梁及び天井大梁の全てを耐火鋼で形成する場合について
述べたが、必要に応じて、例えば柱については、普通鋼
を用いても良い。要は、柱、床大梁及び天井大梁のう
ち、すくなとも1種に耐火鋼を用いれば、この発明の範
囲である。
【0044】また、上述の実施例においては、耐火被覆
材41,43を実質的に床わたり材39及び天井わたり
材40として用いることにより、出来るだけ大きな天井
高を確保するようにしたが、梁に撓みや捩れ等が発生し
ている場合には、床面段差や天上面段差を生じさせる畏
れがある。このような場合には、図11に示すように、
床わたり部25において、珪酸カルシウム板からなる厚
さ12.5mmの耐火被覆材41の上面にパーティクル
ボード等の床調整材45を貼着し、この床調整材45
厚みを調整することにより、床面段差を回避することが
できる。同様に、天井わたり部37において、珪酸カル
シウム板からなる厚さ12.5mmの耐火被覆材43の
下面に石膏ボード等の天井調整材46を貼着するように
し、この天井調整材46の厚みを加減して天井段差を解
消することができる。
【0045】このように、耐火被覆材41と床調整材4
5とを合わせても、従来の床わたり部における耐火被覆
材よりも薄くすることができ、同様に、耐火被覆材43
と天井調整材46とを合わせても、従来の天井わたり部
における耐火被覆材よりも薄くすることができるので、
平滑な仕上面を得ながら、従来よりも、大きな天井高を
得ることができる。なお、この場合には、床調整材45
や天井調整材46が、床面材29、天井面材9と同一材
質なので、耐火被覆材41,43をセラミックファイバ
等の柔軟な材料で構成することができ、このような柔軟
な耐火被覆材は、梁の変形や膨張に容易に追従し得るの
で、一段と耐火性能の向上を図ることができる。
【0046】
【発明の効果】以上説明したように、この発明の耐火構
造を有する建物ユニットは、梁や柱等の主要構造部に
温時耐力の保証された耐火鋼、より好ましくは600℃
の高温にも構造上耐え得る耐火鋼が用いられるので、薄
めの耐火被覆材(例えば、12.5mmの珪酸カルシウ
ム板等)で梁や柱を覆い、これにより、鋼材温度が60
0℃まで上昇しても構造上支障はない。それ故、床構造
体、天井構造体及び柱部分を薄くできるので、従来より
も、一段とゆとりある天井高及び部屋空間を確保でき
る。また、耐火被覆材を薄くできることから材積の節減
にも寄与できる。また、耐火被覆材を薄くできる分、ユ
ニット間わたり部において、床調整材や天井調整材を使
用できるので、床面段差や天井段差を解消でき、建物ユ
ニットの品質を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この例の耐火構造の建物ユニットの構造を示す
斜視図である。
【図2】同躯体構造を分解して示す斜視図である。
【図3】同建物ユニットの柱部を拡大して示す斜視図で
ある。
【図4】同建物ユニットの床部を拡大して示す断面図で
ある。
【図5】同建物ユニットの天井部を拡大して示す断面図
である。
【図6】同天井部の一部を分解して示す一部分解斜視図
である。
【図7】鋼材の温度−強度特性を示す図である。
【図8】同建物ユニットを用いて構成される三階建のユ
ニット建築物の組立手順を説明するために図である。
【図9】ユニット間わたり部の構造を示す断面図であ
る。
【図10】ユニット間わたり部の構造を示す断面図であ
る。
【図11】変形例に係るユニット間わたり部の構造を示
す断面図である。
【符号の説明】
1 建物ユニット 2 床大梁(梁) 3 柱 4 天井大梁(梁) 5 床パネル 7 外壁パネル(壁パネル) 8 内壁パネル(壁パネル) 9 天井面材(天井下地材) 24,26,35,38,41,43 耐火被覆材 25 床わたり部 29 床面材(床下地材) 36 耐火被覆材(変形追従性に優れる耐火被覆
材) 37 天井わたり部 39 床わたり材 40 天井わたり材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭63−165630(JP,A) 特開 平3−6322(JP,A) 実開 平5−47113(JP,U) 「建築技術 第496号 1992.4」第 165頁〜第169頁 株式会社建築技術 平 成4年4月1日発行 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) E04B 1/94 E04B 1/348

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 四隅の柱の上下端間がそれぞれ梁で結ば
    れて箱形に組み立てられた鉄骨系の建物ユニットにおい
    て、 前記梁又は/及び柱は、高温時耐力の保証された耐火鋼
    から形成され 前記耐火鋼から形成された前記梁又は/及び柱の所定の
    部位には工場及び現地施工において耐火被覆材が取着さ
    れて耐火被覆がなされ、 該耐火被覆材は、通常規模の火災性状を想定してなされ
    る1時間耐火試験方法に基づく加熱期間中、前記梁又は
    /及び柱の平均温度を350℃以上で2/3耐力時点温
    度以下の範囲に留める厚さに設定され、 前記2/3耐力時点温度とは、前記耐火鋼が常温時にお
    いて有する耐力の2/3にまで該耐火鋼の耐力が低下す
    る時点における鋼材温度と定義されるものであり、 ユニット建物を構築する際に、水平方向に互いに隣接し
    て配置される2つの前記建物ユニット間に生ずる床わた
    り部には、長手方向を平行にして互いに対向する2本の
    溝形の前記耐火鋼からなる前記梁の上フランジ上面間
    に、前記耐火被覆材からなる床わたり材が現地施工にて
    取着され、 このとき、該床わたり材の上面と、該床わたり材を挟む
    形になる両側の建物ユニットの床部を構成する床下地材
    の上面とが略面一になるように、予め、床部における前
    記床下地材の上面が前記梁の上フランジ上面よりも前記
    床わたり材の厚み分だけ高位に設定されている ことを特
    徴とする耐火構造の建物ユニット。
  2. 【請求項2】 床わたり材の耐火被覆材が変形追随性に
    優れる柔軟なものである請求項1記載の耐火構造の建物
    ユニット。
  3. 【請求項3】 四隅の柱の上下端間がそれぞれ梁で結ば
    れて箱形に組み立てられた鉄骨系の建物ユニットにおい
    て、 前記梁又は/及び柱は、高温時耐力の保証された耐火鋼
    から形成され、 前記耐火鋼から形成された前記梁又は/及び柱の所定の
    部位には工場及び現地施工において耐火被覆材が取着さ
    れて耐火被覆がなされ、 該耐火被覆材は、通常規模の火災性状を想定してなされ
    る1時間耐火試験方法に基づく加熱期間中、前記梁又は
    /及び柱の平均温度を350℃以上で2/3耐 力時点温
    度以下の範囲に留める厚さに設定され、 前記2/3耐力時点温度とは、前記耐火鋼が常温時にお
    いて有する耐力の2/3にまで該耐火鋼の耐力が低下す
    る時点における鋼材温度と定義されるものであり、 ユニット建物を構築する際に、水平方向に互いに隣接し
    て配置される2つの前記建物ユニット間に生ずる天井わ
    たり部には、長手方向を平行にして互いに対向する2本
    の溝形の前記耐火鋼からなる前記梁の下フランジ下面間
    に、前記耐火被覆材からなる天井わたり材が現地施工に
    て取着され、 このとき、該天井わたり材の下面と、該天井わたり材を
    挟む形になる両側の建物ユニットの天井部を構成する天
    井下地材の下面とが略面一になるように、予め、天井部
    における前記天井下地材の下面が前記梁の下フランジ下
    面よりも前記天井わたり材の厚み分だけ低位に設定され
    ている ことを特徴とする耐火構造の建物ユニット。
  4. 【請求項4】 天井わたり材の耐火被覆材が変形追随性
    に優れる柔軟なものである請求項3記載の耐火構造の建
    物ユニット。
  5. 【請求項5】 耐火鋼が鋼材温度600℃の下でも該耐
    火鋼が常温時において有する耐力の2/3以上の耐力を
    維持し得る品質を備えたものである請求項1又は3記載
    の耐火構造の建物ユニット。
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