JP3114899B2 - コイル装置用磁心の製造方法 - Google Patents
コイル装置用磁心の製造方法Info
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Description
ス,スイッチング電源トランス,チョークコイル等に適
用されるコイル装置用磁心の製造方法に関する。
は、目的の電流を流した際に、磁心が飽和しないように
磁路中にギャップを設けている。
ップ周辺で大きな漏洩磁束が発生し、周辺機器(部品)
でノイズが発生したり、ギャップ周辺のコイルが異常発
熱する等の悪影響を生ずる。
付近における磁心部分(以下、「漏洩磁束低減部」とい
う。)2を他の部分1より細くして、ギャップG周辺で
の大きな漏洩磁束の発生を減少させたコイル装置の提案
がなされている(例えば、特開平2-290005号公報,実開
平4-15220 号公報等)。
るため、ギャップG長に対してインダクタンスLがリニ
アに変化するように、図9に示すように、ギャップG付
近の先端部に横断面積が一定の平坦なコア部材(以下
「ギャップ長調整部」という。)3を設けたものが知ら
れている(例えば、特開平2-290005号公報,実開平4-15
220 号公報等)。
プ長調整部3と漏洩磁束低減部2との境界部分4は、形
状(横断面積)が急変しており、磁心成型時に境界部分
4を境にギャップ長調整部3と漏洩磁束低減部2とで成
型圧力差を生じ、図10に示すように、ひび5aが発生
していた。
境界部分4周辺で成型圧力差により成型体の密度分布に
偏りが生じ、図11に示すように、磁心焼成時にひび5
bが発生する原因となっていた。
であるため、磁心成型時に金型から磁心を取り出す際
に、スプリングバックにより抜け難くなり、図10に示
すようにひび5aが発生し、歩留まりを低下させてい
た。
れたものであり、磁心成型時及び焼成時等におけるひび
の発生を防止して歩留まり向上を図ったコイル装置用磁
心の製造方法を提供することを目的とする。
に請求項1記載の発明は、磁路中にギャップを有する磁
心と、前記ギャップを包含するように巻装したコイルと
を有し、前記ギャップを形成する相対向する磁心部分の
うち少なくとも一方を、先端に向かって横断面積が小さ
くなるように形成した漏洩磁束低減部と、この低減部の
先端側に横断面積が略一定となるように形成したギャッ
プ長調整部とから構成したコイル装置の前記磁心の製造
方法において、前記低減部と調整部との境界部分がR状
となり、前記先端面中央に凹部を有する磁心成型体を金
型を用いた加圧成型により得た後焼成し、その後前記調
整部の先端面を平坦に加工することを特徴とするもので
ある。
よれば、低減部と調整部との境界部分をR状とすること
により、成型時及び焼成時に生じる圧力差を緩和すると
共に、調整部の先端面中央に凹部を設けることにより、
調整部の凹部周辺部分の密度が向上し、成型時及び焼成
時等におけるひびの発生を防止できる。
する。
より製造された磁心を用いたコイル装置を示す正面図、
図2はその平面図、図3はその要部側面図である。
磁心を用いたイル装置10は、第1及び第2の脚部11
a,11bを有するフェライト等からなる第1の断面U
字型磁心11と、第1及び第2の脚部12a,12bを
有するフェライト等からなる第2の断面U字型磁心12
と、コイル13とから構成されたいわゆるU字型のもの
である。
は、第1の脚部11a,12a同士及び第2の脚部11
b,12b同士がそれぞれギャップG10,G11を介して
対向するように配置されている。なお、図1において右
側のギャップG11は、設けなくてもよい。
するように第1の脚部11a,12aに巻装されてい
る。
a,12aは、図3に示すように、基部11′の先端側
に漏洩磁束低減部14を形成し、この低減部14の先端
側にギャップ長調整部15を形成し、低減部14と調整
部15との境界部分16をR状としたものである。R状
の境界部分16は、磁心成型時に境界部分16周辺に発
生する圧力差を緩和して成型圧力を分散させて、成型体
の密度分布の偏りを少なくし、成型時及び焼成時等にお
けるひびの発生を防止する役割を果たす。
A)11′から先端(横断面積B)に向かって横断面積
が小さくなるように形成している。また、漏洩磁束低減
部14は、例えば、次式(1) のLOG関数で示される曲
線からなる丸棒形状としている。
関数の曲線からなる形状とすることにより、漏洩磁束低
減部14に飽和を生じさせることなく、漏洩磁束の低減
が可能となる。
し、かつ、横断面積が略一定の例えば丸棒形状であっ
て、先端面15aが平坦となるように形成したものであ
る。これにより、磁心成型時の脱型が容易となり、ひび
の発生を防止できる。また、先端面15aを削っても漏
洩磁束低減部14の形状は変化しないので、漏洩磁束の
低減特性を変えずにギャップG10の長さ調整を行える。
また、先端面15aを平行に削れば、先端面15aの面
積は略一定であるので、インダクタンスLの調整が容易
に行える。
法によって製造される磁心について図4及び図5を参照
して更に詳細に説明する。図4及び図5は、成型時の磁
心11,12を示す断面図であり、斜線を施した部分は
金型を示す。
プ長調整部15の先端面中央に凹部15bを有する第1
及び第2の断面U字型磁心11,12の成型体を得る。
次に、この成型体を金型から脱型して焼成し、調整部1
5の先端面を加工して平坦な先端面15aとする。後
は、第1及び第2の断面U字型磁心11,12を対向配
置させ、一方のギャップG10を包含するように第1の脚
部11a,12aにコイル13を巻装する。このように
して、図1,図2に示すコイル装置10が製造される。
より製造された磁心を用いたコイル装置を示す正面図、
図7はその平面図である。
第2及び第3の脚部21a,21b,21cを有するフ
ェライト等からなる第1の断面E字型磁心21と、第
1,第2及び第3の脚部22a,22b,22cを有す
るフェライト等からなる第2の断面E字型磁心22と、
コイル23とから構成されたいわゆるE字型のものであ
る。
は、第1の脚部21a,22a同士,第2の脚部21
b,22b同士及び第3の脚部21c,22c同士がそ
れぞれギャップG20,G21,G22を介して対向するよう
に配置されている。なお、両側のギャップG20,G22
は、設けなくてもよい。
するように第2の脚部21b,22bに巻装されてい
る。
b,22bは、前記図3に示したように、前記第1の実
施例の第1の脚部11a,12aと同様に構成されてい
る。
ついて説明する。
ャップ長調整部15の先端面中央に凹部15bを有する
第1及び第2の断面E字型磁心21,22の成型体を得
る。次に、この成型体を金型から脱型して焼成し、調整
部15の先端面を加工して平坦な先端面15aを得る。
後は、第1及び第2の断面E字型磁心21,22を対向
配置させ、中央のギャップG21を包含するように第2の
脚部21b,22bにコイル23を巻装する。このよう
にして、図4,図5に示すコイル装置20が製造され
る。
方法によれば、以下の効果を奏する。
部15bを設けて、調整部15の凹部15b周辺部分の
密度を向上させて強度向上を図っているので、表1のひ
び発生率測定結果中の(a) に示すように、ひびの発生を
防止でき、歩留まり向上を図れる。
部15bを設けて、調整部15の凹部15b周辺部分の
密度を向上させて強度向上を図り、これと相俟って漏洩
磁束低減部14とギャップ長調整部15との境界部分1
6をR状として、磁心成型時,焼成時に境界部分16周
辺に発生する圧力差を緩和しているので、表1のひび発
生率測定結果中の(b) に示すように、磁心成型時,焼成
時におけるひびの発生をより一層防止でき、歩留まり向
上をより一層図れる。
央に凹部15bを設けて、調整部15の凹部15b周辺
部分の密度を向上させて強度向上を図り、これと相俟っ
て漏洩磁束低減部14を先端に向かって横断面積が小さ
くなるように形成し、ギャップ長調整部15を抜き勾配
を有し、かつ、横断面積が略一定となるように形成して
いるので、磁心成型時の脱型がより容易となり、表1の
ひび発生率測定結果中の(c) に示すように、脱型時にお
けるひびの発生をより一層防止でき、歩留まり向上をよ
り一層図れる。
10,G21周辺で発生する漏洩磁束を低減できるので、周
辺機器(部品)でノイズが発生したり、コイル13,2
3が異常発熱する等の悪影響を少なくできる。
を削っても漏洩磁束低減部14の形状は変化しないの
で、漏洩磁束の低減特性を変えずにギャップG10,G21
の長さ調整を行える。
その要旨を変更しない範囲内で種々に変形実施できる。
例えば、漏洩磁束低減部14の形状は、先端に向かって
横断面積が小さくなる形状ならば、図8に示すような直
線(14′)でもよく、また図3に示す曲線以外の曲線
からなる形状でもよい。また、ギャップG10,G21を形
成する相対向する磁心部分の双方に、漏洩磁束低減部1
4及びギャップ長調整部15を形成したが、一方でもギ
ャップG10,G21周辺で生ずる漏洩磁束を減らすことは
可能である。また、境界部分16を特にR状とはせず、
ギャップ長調整部15を先端に向かって横断面積が小さ
くなる形状としてもよい。このような形状とすることに
より、脱型時におけるひびの発生を防止できる。また、
境界部分16をR状とし、ギャップ長調整部15の横断
面積が略一定となるようにしてもよい。このような形状
とすることにより、成型時,焼成時等におけるひびの発
生を防止できる。
ば、低減部と調整部との境界部分をR状として成型時及
び焼成時に生じる圧力差を緩和すると共に、調整部の先
端面中央に凹部を設けることにより、調整部の凹部周辺
部分の密度が向上し、ひびの発生を防止できるので、成
型時及び焼成時等のひびの発生を防止でき、歩留まり向
上を図ったコイル装置用磁心の製造方法を提供すること
ができる。また、調整部の先端凹部を削って平坦にした
後の成型体(磁心)の全体の密度の均一化を図ることも
できる。
図である。
ある。
ある。
図である。
る。
Claims (1)
- 【請求項1】 磁路中にギャップを有する磁心と、前記
ギャップを包含するように巻装したコイルとを有し、前
記ギャップを形成する相対向する磁心部分のうち少なく
とも一方を、先端に向かって横断面積が小さくなるよう
に形成した漏洩磁束低減部と、この低減部の先端側に横
断面積が略一定となるように形成したギャップ長調整部
とから構成したコイル装置の前記磁心の製造方法におい
て、前記低減部と調整部との境界部分がR状となり、前
記先端面中央に凹部を有する磁心成型体を金型を用いた
加圧成型により得た後焼成し、その後前記調整部の先端
面を平坦に加工することを特徴とするコイル装置用磁心
の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP04154831A JP3114899B2 (ja) | 1992-06-15 | 1992-06-15 | コイル装置用磁心の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP04154831A JP3114899B2 (ja) | 1992-06-15 | 1992-06-15 | コイル装置用磁心の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05347222A JPH05347222A (ja) | 1993-12-27 |
JP3114899B2 true JP3114899B2 (ja) | 2000-12-04 |
Family
ID=15592835
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP04154831A Expired - Lifetime JP3114899B2 (ja) | 1992-06-15 | 1992-06-15 | コイル装置用磁心の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3114899B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4893994B2 (ja) * | 2006-09-28 | 2012-03-07 | 日立金属株式会社 | フェライトコア |
JP6048821B2 (ja) * | 2012-03-23 | 2016-12-21 | 住友電気工業株式会社 | リアクトル、コンバータ、及び電力変換装置 |
-
1992
- 1992-06-15 JP JP04154831A patent/JP3114899B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH05347222A (ja) | 1993-12-27 |
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