JP3102385U - グリストラップ内廃液攪拌装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 グリストラップ内の廃液、特に、廃液の上層域と下層域を攪拌する性能、廃液の油分の細分化を促進し油分を分解する能力を高め、グリストラップ内の廃液処理を短時間で確実に行うことができる、グリストラップ内廃液攪拌装置を提供する。
【解決手段】 グリストラップ内廃液攪拌装置7は、グリストラップ3内の廃液W中に設けられた攪拌羽根11とこの攪拌羽根11を回転駆動する電動モータ12とを有する攪拌機10と、グリストラップ3内の廃液W中において攪拌羽根11の上側に設けられたガイド筒40とを有する。
【選択図】 図1
【解決手段】 グリストラップ内廃液攪拌装置7は、グリストラップ3内の廃液W中に設けられた攪拌羽根11とこの攪拌羽根11を回転駆動する電動モータ12とを有する攪拌機10と、グリストラップ3内の廃液W中において攪拌羽根11の上側に設けられたガイド筒40とを有する。
【選択図】 図1
Description
本考案は、厨房等の排水路の途中に設けたグリストラップ内の廃液を攪拌するグリストラップ内廃液攪拌装置に関するものである。
従来、厨房等から排水される廃液中の油分がそのまま外部(下水等)へ排出されないように、その排水路の途中にグリストラップを設け、このグリストラップ内に油分を分離滞留させる技術が実用に供されている。
厨房等から排水される油分を含む廃液は、排水路を流れてグリストラップ内に流入口から流入して一時的に滞留し、その滞留中に、廃液中の油分が浮遊して廃液上層部に浮いて分離する。排出口は廃液上層部よりも下側に設けられ、グリストラップ内の廃液は、その廃液上層部の油分をグリストラップ内に分離滞留させたまま、その油分以外の廃液が排出口から外部へ排出される。
ところで、グリストラップ内において分離滞留した油分が、廃液上層部に除々に積層され溜まっていくと、グリストラップ内が不衛生(不潔)になる、悪臭が発生する、油膜等が外部へ排出される、等の問題が発生する。こうした問題が発生しないように、グリストラップ内を少なくとも定期的に清掃する必要がある。しかし、人が清掃具を用いてグリストラップ内を清掃する場合は非常に大変な作業となる。
そこで、グリストラップ内を自動的に清掃する技術として、グリストラップ内の廃液中に空気を送り込むエアレーション方式、グリストラップ内の廃液中に有機微生物を投入するバイオ方式、これら両方式を組み合わせた方式、等のグリストラップ清掃装置が実用化されている。また、グリストラップ内の廃液を攪拌機を用いて攪拌する技術が公知である(例えば、特許文献1参照)。
実用新案登録第3074683号公報
前述のように、グリストラップ内において分離滞留した油分が、廃液上層部に除々に積層され溜まっていくと、グリストラップ内が不衛生になる、悪臭が発生する、廃液中の油膜等が外部へ排出される、等の問題が発生する。廃液に含まれる粗ゴミを除去する金網状のバスケットを設けた場合、その金網が目詰まりを起こすという問題もある。
そこで、グリストラップ内を自動的に清掃するエアレーション方式やバイオ方式等のグリストラップ清掃装置が実用化されているが、特に、容量が小さなグリストラップでは、廃液の滞留時間が短くなるため、このエアレーション方式やバイオ方式では、廃液処理を十分に行うことができず、悪臭の発生、廃液中の油分の外部流出、更には、バスケット金網の目詰まり等を十分に解消できない虞がある。
攪拌方式のグリストラップ清掃装置では、所定の洗剤(油脂分解剤)を廃液中に混入することにより、廃液と共に洗剤を攪拌し、その洗剤により油分を分解するのに有効である。しかし、単に、攪拌羽根を廃液中で回転させて、水平的な回転流を発生させるだけでは、廃液の上層域と下層域との攪拌、油分の分解を十分に行うことができず、油膜等のスカムがそのまま外部へ排出されてしまうという問題がある。
本考案の目的は、グリストラップ内の廃液、特に、廃液の上層域と下層域を攪拌する性能、スカムの細分化を促進し廃液の油分を分解する能力を高め、グリストラップ内の廃液処理を短時間で確実に行い、悪臭の発生、油膜等の外部流出、バスケット金網の目詰まり等を極力防止することができる、グリストラップ内廃液攪拌装置を提供することである。
請求項1のグリストラップ内廃液攪拌装置は、油分を含む廃液を排水する排水路の途中に設けられ、その廃液中の油分がそのまま外部へ排出されないように油分を分離滞留させるグリストラップにおいて、前記グリストラップ内の廃液中に設けられた攪拌羽根とこの攪拌羽根を回転駆動する電動モータとを有する攪拌機と、前記グリストラップ内の廃液中において攪拌羽根の上側に設けられたガイド筒とを備えたことを特徴とする。
攪拌機の攪拌羽根は、グリストラップ内の廃液中において鉛直軸心回りに回転し、その攪拌羽根付近の廃液を遠心方向へ送り出す構成のものである。グリストラップ内の廃液中において、この攪拌羽根の上側にガイド筒が設けられ、そのガイド筒は両開口端を上下に向けて配設される。従って、電動モータにより攪拌羽根が回転駆動されると、上層域(表層域)の廃液(分離滞留した油分)が効率よくガイド筒内に吸い込まれて攪拌羽根側へ送り出され、グリストラップ内の廃液が上層域と下層域とに亙って、また、グリストラップの隅々にも行き渡るように偏りなく循環する。この水流により、油分等のスカムが全体的に細分され、厨房等で使用した、或いは、別途グリストラップ内に供給した廃液中の油脂分解剤を含む洗剤も廃液と確実に攪拌混合されるため、その洗剤により油分等のスカムの細分化が促進され油分(タンパク質、デンプン)が確実に分解される。
請求項2のグリストラップ内廃液攪拌装置は、請求項1の発明において、前記電動モータを収容したケースを、グリストラップ内の廃液の液面上側において支持する複数の上下方向向に長い固定脚を設け、これら固定脚に前記ガイド筒を固定したことを特徴とする。固定脚により、電動モータを収容したケースがグリストラップ内の廃液の液面上側において支持され、その電動モータ側から下方へ延びる回転軸がガイド筒内を通り、その下側において回転軸の下端部に攪拌羽根が連結される。この固定脚を利用して攪拌羽根の上側にガイド筒が配設される。
請求項3のグリストラップ内廃液攪拌装置は、請求項2の発明において、前記グリストラップ内に油脂分解剤を供給する分解剤供給手段を設けたことを特徴とする。この分解剤供給手段によりグリストラップ内に油脂分解剤が簡単且つ確実に供給される。
請求項4のグリストラップ内廃液攪拌装置は、請求項3の発明において、前記分解剤供給手段は、油脂分解剤を収容した分解剤収容タンクと、この分解剤収容タンクから延びる分解剤供給通路の途中部に設けられ且つ前記ケース内に配設された電磁制御弁とを有することを特徴とする。電磁制御弁が制御され、グリストラップ内への油脂分解剤の供給・停止が行われ、グリストラップ内に適量の油脂分解剤が適切なタイミングで供給される。
請求項1のグリストラップ内廃液攪拌装置によれば、グリストラップ内の廃液中において攪拌羽根の上側にガイド筒を設けたので、上層域(表層域)の廃液(分離滞留している油分)が効率よくガイド筒内に吸い込まれて攪拌羽根側へ送り出され、グリストラップ内の廃液が上層域と下層部とに亙って、また、グリストラップの隅々にも行き渡るように偏りなく循環する。つまり、グリストラップ内の廃液、特に、廃液の上層域と下層域を攪拌する性能を高め、廃液中の油分を含むスカムを全体的に細分することができる。そして、廃液中の油脂分解剤を含む洗剤も廃液と確実に攪拌混合できるため、その洗剤により油分等のスカムの細分化を促進して油分(タンパク質、デンプン)を分解する能力を高め、その結果、グリストラップの容量が小さな場合でも、グリストラップ内の廃液処理を短時間で確実に行い、悪臭の発生、油膜等の外部流出、バスケット金網の目詰まり等を極力防止することが可能となる。
請求項2のグリストラップ内廃液攪拌装置によれば、電動モータを収容したケースを、グリストラップ内の廃液の液面上側において支持する複数の上下方向向に長い固定脚を設け、これら固定脚に前記ガイド筒を固定したので、電動モータ側から回転軸を下方へ延ばしてガイド筒内を通し、その下側において回転軸の下端部に攪拌羽根を連結して配設でき、その固定脚を利用して、攪拌羽根の上側にガイド筒を配設することができる。
請求項3のグリストラップ内廃液攪拌装置によれば、グリストラップ内に油脂分解剤を供給する分解剤供給手段を設けたので、グリストラップ内に油脂分解剤を簡単且つ確実に供給し、その油脂分解剤によりグリストラップ内の油分を分解することができる。
請求項4のグリストラップ内廃液攪拌装置によれば、分解剤供給手段は、油脂分解剤を収容した分解剤収容タンクと、この分解剤収容タンクから延びる分解剤供給通路の途中部に設けられ且つ前記ケース内に配設された電磁制御弁とを有するので、電磁制御弁を制御することにより、グリストラップ内への油脂分解剤の供給・停止を行い、グリストラップ内に適量の油脂分解剤を適切なタイミングで確実に供給することができる。
本考案のグリストラップ内廃液攪拌装置は、油分を含む廃液を排水する排水路の途中に設けられ、その廃液中の油分がそのまま外部へ排出されないように油分を分離滞留させるグリストラップにおいて、グリストラップ内の廃液中に設けられた攪拌羽根とこの攪拌羽根を回転駆動する電動モータとを有する攪拌機と、グリストラップ内の廃液中において攪拌羽根の上側に設けられたガイド筒とを備えたものである。
以下、本考案の実施例について図面を参照しながら説明する。
図1に示すように、厨房等から油分を含む廃液Wを排水する排水路の途中、つまり上流側排水管1と下流側排水管2の間にグリストラップ3が設けられている。このグリストラップ3は、基本的に、上流側排水管1の流入口1aから流入した廃液Wを一時的に滞留させ、その滞留中に、廃液W中の油分を浮遊分離させ、その油分を分離滞留させて、油分がそのまま外部(下水等)へ排出されるのを防止する。
図1に示すように、厨房等から油分を含む廃液Wを排水する排水路の途中、つまり上流側排水管1と下流側排水管2の間にグリストラップ3が設けられている。このグリストラップ3は、基本的に、上流側排水管1の流入口1aから流入した廃液Wを一時的に滞留させ、その滞留中に、廃液W中の油分を浮遊分離させ、その油分を分離滞留させて、油分がそのまま外部(下水等)へ排出されるのを防止する。
グリストラップ3は、縦断面凹形で平面視矩形の容器であり、蓋4により上部開口を開閉することができる。このグリストラップ3の内部には、金網状のバスケット5と、仕切板6と、本案特有のグリストラップ内廃液攪拌装置7(以下、廃液攪拌装置7という)の攪拌機10及びガイド筒40が設けられている。バスケット5は、流入口1aの下側に配設され、このバスケット5により、廃液Wに含まれる粗ゴミが除去回収される。
仕切板6は、グリストラップ3内の廃液Wが滞留する部分を、第1滞留槽3aと第2滞留槽3bとに約1:2の広さとなるように2分割し、その第1滞留槽3aにバスケット5が設けられ、第2滞留槽3bに攪拌機10の攪拌羽根11とガイド筒40が設けられている。仕切板6の下端部に、第1,第2滞留槽3a,3bを連通する連通開口6aが形成され、第2滞留槽3bの廃液Wは、この連通開口6aを通って第1滞留槽3aに流入する。
次に、廃液攪拌装置7について詳細に説明する。
図1〜図4に示すように、廃液攪拌装置7は、グリストラップ3内の廃液W中に設けられた攪拌羽根11とこの攪拌羽根11を回転駆動する電動モータ12とを有する攪拌機10と、グリストラップ3内に油脂分解剤(油脂分解酵素を含む洗剤)を供給する分解剤収容タンク21と電磁開閉制御弁22とを有する分解剤供給機構20と、電動モータ12と電磁開閉制御弁22を夫々駆動制御する制御盤30と、グリストラップ3内の廃液W中において攪拌羽根11の上側に設けられたガイド筒40とを備えている。
図1〜図4に示すように、廃液攪拌装置7は、グリストラップ3内の廃液W中に設けられた攪拌羽根11とこの攪拌羽根11を回転駆動する電動モータ12とを有する攪拌機10と、グリストラップ3内に油脂分解剤(油脂分解酵素を含む洗剤)を供給する分解剤収容タンク21と電磁開閉制御弁22とを有する分解剤供給機構20と、電動モータ12と電磁開閉制御弁22を夫々駆動制御する制御盤30と、グリストラップ3内の廃液W中において攪拌羽根11の上側に設けられたガイド筒40とを備えている。
グリストラップ3内の第2滞留槽3bの底壁から、例えば、4本のL型鋼からなる断面
L形の細長い固定脚45が立設され、廃液Wの液面上側において4本の固定脚45に、円筒壁と底壁とを有するケース46の外周部が溶接等で固定されている。ケース46はその上部開口を蓋46aにより開閉可能であり、このケース46に、電動モータ12、ギヤユニット13、電磁開閉制御弁22が収容されている。尚、複数の固定脚45は、夫々、その下端部の固定脚基部45aに上下スライド可能に固定され、これにより、ケース46、攪拌羽根11、ガイド筒40等の高さ調整が可能である。
L形の細長い固定脚45が立設され、廃液Wの液面上側において4本の固定脚45に、円筒壁と底壁とを有するケース46の外周部が溶接等で固定されている。ケース46はその上部開口を蓋46aにより開閉可能であり、このケース46に、電動モータ12、ギヤユニット13、電磁開閉制御弁22が収容されている。尚、複数の固定脚45は、夫々、その下端部の固定脚基部45aに上下スライド可能に固定され、これにより、ケース46、攪拌羽根11、ガイド筒40等の高さ調整が可能である。
攪拌機10においては、電動モータ11が下向きに配設され、その下側に(減速)ギヤユニット13を連結し、このギヤユニット13を介してケース46の底壁に固定されている。ギヤユニット13から下側へ延びる駆動軸14と回転軸15とが継手16を介して連結され、この回転軸15がガイド筒40の中心を通ってその下側まで延び、この回転軸15の下端部に攪拌羽根11が連結されている。攪拌羽根11は、4本の固定脚45と干渉しないように、ガイド筒11の直径よりも少し短い直径を有する。
ガイド筒40はケース46の円筒壁と同径の円筒に構成され、その上端が廃液Wの液面よりも少し下側に位置するようにして、その外周部が4本の固定脚45に溶接等で固定されている。このガイド筒40の長さは、例えば、ガイド筒40の直径の2/5程度に構成され、その下端よりも少し下側に攪拌羽根11が配設されている。
分解剤供給機構20においては、グリストラップ3の外部に分解剤収容タンク21が設置され、この分解剤収容タンク21から延びる供給ホース23が、グリストラップ3内に導入されケース46のホース穴を通って電磁開閉制御弁22に接続されている。電磁開閉制御弁22からは、混入ホース24がケース46のホース穴を通ってケース46の外側まで延び、その先端部にノズル25が取り付けられている。
制御盤30は、導電線31で電動モータ12に接続され、導電線32で電磁開閉制御弁22に接続されている。制御盤30には外部電源33から電力が供給され、この制御盤30を介して電動モータ12と電磁開閉制御弁22に駆動電力が供給される。制御盤30はタイマ30aを有し、このタイマ30aを用いて、間欠的に、廃液Wの攪拌、油脂分解剤の供給が行われるように、電動モータ12と電磁開閉制御弁22を制御する。
次に、グリストラップ3及び廃液攪拌装置7の作用・効果について説明する。
厨房等から排水される油分を含む廃液Wは、上流側排水管1を流れてグリストラップ3内に流入口1aから流入して一時的に滞留する。流入口1aから流入した廃液Wは、第1滞留槽3aにおいてバスケット5の内側に流れ落ち、このバスケット5により、廃液Wに含まれる粗ゴミが除去回収される。粗ゴミが除去された廃液Wは、仕切板6の下端部の連通開口6aを通って第1滞留槽3aから第滞留槽3bへ流入する。
厨房等から排水される油分を含む廃液Wは、上流側排水管1を流れてグリストラップ3内に流入口1aから流入して一時的に滞留する。流入口1aから流入した廃液Wは、第1滞留槽3aにおいてバスケット5の内側に流れ落ち、このバスケット5により、廃液Wに含まれる粗ゴミが除去回収される。粗ゴミが除去された廃液Wは、仕切板6の下端部の連通開口6aを通って第1滞留槽3aから第滞留槽3bへ流入する。
排出口2aは第2滞留槽3bにおいて廃液上層部よりも下側において下向きに設けられ、廃液滞留中に、廃液W中の油分が浮遊して廃液上層部に浮いて分離した場合でも、グリストラップ3内の廃液Wは、その廃液上層部の油分をグリストラップ3内に分離滞留させたまま、その油分以外の廃液Wが排出口2aから外部(下水等)へ排出される。
さて、廃液攪拌装置7は攪拌機10と分解剤供給機構20と制御盤30とガイド筒40を備え、攪拌機10の攪拌羽根11とガイド筒40が第2滞留槽3bに設けられている。攪拌羽根11は、グリストラップ3内の廃液W中において鉛直軸心回りに回転し、その攪拌羽根11付近の廃液Wを遠心方向へ送り出す。グリストラップ3内の廃液中Wにおいて、この攪拌羽根11の上側にガイド筒40が設けられ、そのガイド筒40は両開口端を上下に向けて配設される。
従って、攪拌機10の電動モータ12により攪拌羽根11が回転駆動されると、上層域の廃液W(分離滞留した油分)が効率よくガイド筒40内に吸い込まれて攪拌羽根11側へ送り出され、グリストラップ3内の廃液Wが上層域と下層域とに亙って、また、グリストラップ3の隅々にも行き渡るように偏りなく循環し、グリストラップ3の角の隅部によどみもできず、この廃液Wの水流により、油分等を含むスカムが全体的に細分される。また、分解剤供給機構20によりグリストラップ3内に適量の油脂分解剤を含む洗剤が供給され、攪拌機10により、その洗剤も廃液Wと確実に攪拌混合されるため、その洗剤により油分等のスカムの細分化が促進され油分が確実に分解され、更には、タンパク質、デンプンも分解される。
つまり、グリストラップ3内の廃液W、特に、廃液Wの上層域と下層域を攪拌する性能を高め、廃液W中の油分を含むスカムを全体的に確実に細分できる。そして、廃液W中の洗剤も廃液Wと確実に攪拌混合できるため、その洗剤により油分等のスカムの細分化を促進して油分を分解する能力を高め、その結果、グリストラップWの容量が小さな場合でも、グリストラップ3内の廃液処理を短時間で確実に行い、悪臭の発生、油膜等の外部流出、バスケット5の金網の目詰まり等を極力防止することが可能となる。また、グリストラップ3内に付着した油分、更にはタンパク質やデンプンも徐々に分解・剥離されるため、グリストラップ3内の洗浄も自動的に行われる。
電動モータ12を収容したケース46を、グリストラップ3内の廃液Wの液面上側において支持する複数の上下方向向に長い固定脚45を設け、これら固定脚45にガイド筒40を固定したので、電動モータ12側から回転軸15を下方へ延ばしてガイド筒40内を通し、その下側において回転軸15の下端部に攪拌羽根11を連結して配設でき、その固定脚45を利用して、攪拌羽根11の上側にガイド筒40を配設することができる。
分解剤供給機構20は、油脂分解剤を収容した分解剤収容タンク21と、この分解剤収容タンク21から延びる分解剤供給通路(供給ホース23、混入ホース24)の途中部に設けられ且つケース46内に配設された電磁開閉制御弁22とを有するので、電磁開閉制御弁22を制御することにより、グリストラップ3内への油脂分解剤の供給・停止を行い、グリストラップ3内に適量の油脂分解剤を適切なタイミングで確実に供給できる。
次に、前記実施例を部分的に変更した変更形態について説明する。
1]ガイド筒40のサイズ(長さ、直径)については、グリストラップ3の容量、グリストラップ3内の廃液Wの液面の高さ位置、攪拌羽根11の高さ位置等に基づいて、適宜変更可能である。また、ガイド筒40の形状についても、円筒に限らず、角筒等の種々の形状を採用することができる。
1]ガイド筒40のサイズ(長さ、直径)については、グリストラップ3の容量、グリストラップ3内の廃液Wの液面の高さ位置、攪拌羽根11の高さ位置等に基づいて、適宜変更可能である。また、ガイド筒40の形状についても、円筒に限らず、角筒等の種々の形状を採用することができる。
2]グリストラップ3内に油脂分解剤を供給する分解剤供給手段としては、前記分解剤供給機構20の他に、ポンプ等を有する種々の構成のものを適用可能である。
3]分解剤供給手段においては、グリストラップ3内に直接油脂分解剤を供給するのではなく、グリストラップ3に流入する前の廃液W、例えば、上流側排水管1の内部に、油脂分解剤を供給するように構成してもよい。
3]分解剤供給手段においては、グリストラップ3内に直接油脂分解剤を供給するのではなく、グリストラップ3に流入する前の廃液W、例えば、上流側排水管1の内部に、油脂分解剤を供給するように構成してもよい。
4]この分解剤供給手段を省略してもよい。この場合、厨房等においては油脂分解剤入り洗剤が使用されると、その洗剤がグリストラップ3に流入するため、この油脂分解剤によりグリストラップ3内において油分を分解することができる。
5]その他、本考案の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を付加して実施可能であり、前記グリストラップ3以外の種々の形状・サイズのグリストラップに、本考案の廃液攪拌装置を適用可能である。
5]その他、本考案の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を付加して実施可能であり、前記グリストラップ3以外の種々の形状・サイズのグリストラップに、本考案の廃液攪拌装置を適用可能である。
1 上流側排水管
2 下流側排水管
3 グリストラップ
7 グリストラップ内廃液攪拌装置
10 攪拌機
11 攪拌羽根
12 電動モータ
20 分解剤供給機構
21 分解剤収容タンク
22 電磁開閉制御弁
40 ガイド筒
45 固定脚
46 ケース
2 下流側排水管
3 グリストラップ
7 グリストラップ内廃液攪拌装置
10 攪拌機
11 攪拌羽根
12 電動モータ
20 分解剤供給機構
21 分解剤収容タンク
22 電磁開閉制御弁
40 ガイド筒
45 固定脚
46 ケース
Claims (4)
- 油分を含む廃液を排水する排水路の途中に設けられ、その廃液中の油分がそのまま外部へ排出されないように油分を分離滞留させるグリストラップにおいて、
前記グリストラップ内の廃液中に設けられた攪拌羽根とこの攪拌羽根を回転駆動する電動モータとを有する攪拌機と、
前記グリストラップ内の廃液中において攪拌羽根の上側に設けられたガイド筒と、
を備えたことを特徴とするグリストラップ内廃液攪拌装置。 - 前記電動モータを収容したケースを、グリストラップ内の廃液の液面上側において支持する複数の上下方向向に長い固定脚を設け、これら固定脚に前記ガイド筒を固定したことを特徴とする請求項1に記載のグリストラップ内廃液攪拌装置。
- 前記グリストラップ内に油脂分解剤を供給する分解剤供給手段を設けたことを特徴とする請求項2に記載のグリストラップ内廃液攪拌装置。
- 前記分解剤供給手段は、油脂分解剤を収容した分解剤収容タンクと、この分解剤収容タンクから延びる分解剤供給通路の途中部に設けられ且つ前記ケース内に配設された電磁制御弁とを有することを特徴とする請求項3に記載のグリストラップ内廃液攪拌装置。
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