JP2003225689A - 微生物担体チップを用いた汚水浄化処理システム - Google Patents

微生物担体チップを用いた汚水浄化処理システム

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JP2003225689A JP2002029981A JP2002029981A JP2003225689A JP 2003225689 A JP2003225689 A JP 2003225689A JP 2002029981 A JP2002029981 A JP 2002029981A JP 2002029981 A JP2002029981 A JP 2002029981A JP 2003225689 A JP2003225689 A JP 2003225689A
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microbial carrier
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宗弘 高山
Seiichi Takeuchi
清一 竹内
Mitsuo Oguri
光雄 小栗
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PASSAPORUTO KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】環境に無害で簡便且つ低コストに、大量の汚水
の浄化処理を行うことを可能とした微生物担体チップを
用いた汚水浄化処理システムを提供する。 【解決手段】(a)汚水と希釈液と凝集剤とを攪拌して
混合液を生成する攪拌手段と、(b)該混合液中から凝
集剤により凝集した固体分と、その上澄の液体分とに分
離する固液分離手段と、(c)該分離された固体分につ
き、バクテリアが棲息する微生物担体チップを用いて、
浄化処理を行う固体浄化処理手段と、(d)該分離され
た液体分につき、バクテリアが棲息する微生物担体チッ
プを用いて、浄化処理を行う液体浄化処理手段とを有す
るようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、微生物担体チップ
によって、各種の廃水、下水、屎尿、生活排水、産業排
水等の有機物質を含む汚水の浄化処理を行うシステムに
関する。
【0002】
【関連技術】本願発明者らは、バクテリアを中心とする
微生物による有機廃棄物の処理用チップとして、亜硝酸
リチウム又はケイ酸リチウム溶液に浸漬処理された杉細
片及び/又はセプター細片及び/又は竹細片を主成分と
する有機廃棄物処理用チップ(以下、微生物担体チップ
という)を開発し、既に提案している(特開平9−15
0178号公報参照)。
【0003】また、上記微生物担体チップを用いた廃棄
装置として、有機廃棄物をバクテリアで分解し消失する
廃棄装置と、液体に含まれる有機物をバクテリアで消失
させる廃棄装置とを開発し、既に提案している(特許第
2978128号公報及び特許第2972159号公報
参照)。
【0004】上記微生物担体チップ及び上記廃棄装置に
よれば、低コスト且つ環境に無害な有機廃棄物の廃棄処
理が行えることから、例えば、環境保全が重要視される
建築土木の工事現場や下水道設備の無い山岳や辺境にお
ける簡易トイレ等として、大変な好評を得ている。
【0005】しかし、上記廃棄装置は、家庭や工事現場
の屎尿処理のような比較的小規模な有機廃棄物の量であ
れば、十分な処理能力を有するものの、例えば、大規模
な畜産場から生じる家畜の屎尿、或いは下水や工場廃水
等のように大量の汚水を処理する場合には、微生物担体
チップによる有機物質の分解能力では、瞬く間に浄化処
理能力の限界に達してしまい、実用的ではない。
【0006】これを単純に、上記廃棄装置を多数台設置
することで対応しようとしても、設置台数とその設置面
積が膨大なものとなってしまい、到底、現実的なもので
はなかった。
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記問題点
に鑑みてなされたものであり、環境に無害で簡便且つ低
コストに、大量の汚水の浄化処理を行うことを可能とし
た微生物担体チップを用いた汚水浄化処理システムを提
供することを目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明の微生物担体チップを用いた汚水浄化処理シ
ステムは、(a)汚水と希釈液と凝集剤とを攪拌して混
合液を生成する攪拌手段と、(b)該混合液中から凝集
剤により凝集した固体分と、その上澄の液体分とに分離
する固液分離手段と、(c)該分離された固体分につ
き、バクテリアが棲息する微生物担体チップを用いて、
浄化処理を行う固体浄化処理手段と、(d)該分離され
た液体分につき、バクテリアが棲息する微生物担体チッ
プを用いて、浄化処理を行う液体浄化処理手段とを有す
ることを特徴とする。
【0008】即ち、大量の汚水であっても、その汚水中
に含まれる固体分が有機廃棄物を多く含み且つ浄化処理
に時間のかかるものであることから、この固体分を凝集
剤により充分に凝集してしまい、固液分離手段により固
体分と液体分とに分離抽出し、夫々別々の浄化処理手段
で浄化処理を行うようにすれば、大量の汚水と言えど
も、その殆どは有機物質の比較的少ない液体分であるこ
ととなり、充分に微生物担体チップを用いた汚水浄化処
理システムで浄化処理を行うことが可能となる。
【0009】前記液体浄化処理手段は、2台以上連設し
た液体浄化処理装置を直列に連通してなることが好まし
い。これにより、液体分は2台以上の液体浄化処理装置
に連続して流通せられて、繰り返し浄化処理が行われる
こととなるので、大量の汚水であっても充分に浄化処理
できるようになる。
【0010】前記2台以上連設した液体浄化処理装置
は、前段に好気性処理を行う液体浄化処理装置を配置
し、後段に嫌気性処理を行う液体浄化処理装置を配置す
ることが好ましい。即ち、前段の好気性処理では好気性
菌の作用により、汚水中の有機物質を分解又は無機化
し、後段の嫌気性処理では嫌気性菌の代謝活性を利用し
て、窒素や燐酸等を除去するものである。
【0011】前記液体浄化処理手段により浄化処理され
た液体分を前記攪拌混合手段における希釈液として再利
用することが好ましい。河川等への排水の放流を極力減
少させることができるからである。
【0012】前記固液分離手段が、架枠と、上方に開口
し底部に排水口が形成された受水桶と、該架枠に該受水
桶を回動自在に支持する支持手段と、該受水桶を回動せ
しめる駆動手段と、該受水桶内において、固体分を通過
させずに液体分のみを通過させるフィルタと、該フィル
タを通過しなかった固体分を吸引し排出する吸引排出手
段と、を備えることが好適である。
【0013】前記微生物担体チップが、亜硝酸リチウム
又はケイ酸リチウム溶液に浸漬処理された杉細片及び/
又はセプター細片及び/又は竹細片を主成分とすること
が好ましい。
【0014】前記微生物担体チップが、バソルト片をさ
らに含有することが好適である。竹細片を用いる場合に
は油分を除去することが好ましい。
【0015】前記杉細片、セプター細片又は竹細片が
0.3〜30mm、好ましくは1〜20mm、さらに好
ましくは3〜10mmのサイズである。前記バソルト片
の長さが1〜30mm、好ましくは1〜20mm、さら
に好ましくは3〜10mmである。
【0016】前記杉細片及び/又はセプター細片及び/
又は竹細片とバソルト片との配合割合が7:3〜9:1
であることが好ましい。
【0017】前記バソルト片に対して、高電圧電流を用
いて負極を間欠的にチャージすることにより、バソルト
片に負帯電を生起せしめ、有用バクテリアの活性を促進
せしめる性質を付与したことが好ましい。
【0018】なお、このような微生物担体チップとして
は、特開平9−150178号公報に開示される有機廃
棄物処理用チップを好適に利用可能である。
【0019】前記攪拌手段が、上部開口の容器本体と、
該容器本体内の内周側面に形成された凸部と、該容器本
体内に挿設された回転羽根と、容器本体の上方に設けら
れた架台と、該架台上に載置され、上記回転羽根を回動
せしめるモータと、を備えることが好適である。
【0020】前記液体浄化処理装置が、汚水の液体分が
収容される容器本体と、該容器本体の液中に入れられ
て、液中を浮上する空気で液体と一緒に攪拌される比重
の微生物担体チップと、該容器本体内に空気を供給して
微生物担体チップに棲息するバクテリアに酸素を補給す
る空気供給具とを備え、該空気供給具で空気を供給し
て、微生物担体チップに棲息するバクテリアで汚水の液
体分中の有機物質を消失させるようにしてなることが好
ましい。なお、このような液体浄化処理装置としては、
特許第2972159号公報に開示される廃棄装置を利
用可能である。
【0021】前記固体浄化処理手段が、微生物担体チッ
プを収容する容器本体と、該容器本体に供給される汚水
の固体分と微生物担体チップとを攪拌する攪拌機と、微
生物担体チップと汚水の固体分との混合物に空気を供給
して、微生物担体チップに棲息するバクテリアに酸素を
補給する空気供給具とを備え、空気供給具で空気を供給
しながら攪拌機で攪拌して、微生物担体チップに棲息す
るバクテリアで汚水の固体分中の有機物質を分解して消
失させるようにしてなることが好ましい。なお、このよ
うな固体浄化処理手段としては、特許第2978128
号公報に開示される廃棄装置を利用可能である。
【0022】前記凝集剤が、無機系凝集剤であることが
好ましい。
【0023】また、本発明の汚水浄化処理システム用固
液分離装置は、架枠と、排水口が形成された容器と、該
架枠に該容器を回動自在に支持する支持手段と、該容器
を回動せしめる駆動手段と、該容器内において、固体分
を通過させずに液体分のみを通過させるフィルタと、該
フィルタを通過しなかった固体分を吸引し排出する吸引
排出手段と、を備えることを特徴とする。本発明装置に
よれば、簡便且つ低コストに汚水浄化処理システム用の
固液分離手段を実現できるようになる。
【0024】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施の形態を添付
図面に基づいて説明するが、本発明の技術思想から逸脱
しない限り、この実施の形態について種々の変形が可能
であることはいうまでもない。なお、図面において、同
一の符号は同一の手段乃至部材を示している。
【0025】図1は本発明の微生物担体チップを用いた
汚水浄化処理システムの構成の一例を示す概念説明図で
ある。
【0026】図1において、2は本発明の微生物担体チ
ップを用いた汚水浄化処理システムである。3は凝集
剤、4は汚水、5は希釈液である。原水である汚水4が
供給されると、併せて所定量の希釈液5が供給される。
希釈液5の量は、汚水4の有機廃棄物の濃度によって適
宜定めればよく、特に限定されないが、汚水4と希釈液
5との割合を1:0〜1:20程度とすればよい。下水
のように有機廃棄物の濃度の低い(液体分が多い)もの
であれば、希釈液5は少量でよいし、家畜の屎尿のよう
に有機廃棄物の濃度の高いものであれば、希釈液5によ
って十分に薄めることが必要であるので、希釈液5を多
く用いるようにする。
【0027】また、汚水4及び希釈液5と共に、定量フ
ィーダ3aにより、所定量の凝集剤3が供給される。凝
集剤3の量も、汚水4の有機廃棄物の濃度によって適宜
定めればよく、特に限定されるものではなく、要は凝集
剤3による凝集効果が発揮されるようにすればよい。ま
た、凝集剤3の種類としても、特に限定されないが、有
機物質の濃度が高めることは好ましくないので、有機
(高分子)系凝集剤よりも、無機系凝集剤を用いること
が好ましい。
【0028】そして、汚水4、希釈液5及び凝集剤3を
攪拌手段10により攪拌し、混合液6とする。混合液6
は、凝集剤3の凝集効果により、汚水4中の固体分が顕
在化した状態となる。
【0029】混合液6を固液分離手段20に供給する。
固液分離手段20では、混合液6を固体分7と液体分8
とに分離する。分離された固体分7については、固体浄
化処理手段40により浄化処理を行う。固体浄化処理手
段40では、固体分7中の有機廃棄物が、微生物担体チ
ップBに棲息する微生物(主にバクテリア)により分解
され消失することとなる。
【0030】分離された液体分8については、液体浄化
処理手段80により浄化処理を行う。図1に示したよう
に、液体浄化処理手段80は、2台以上(図示例では5
台)連設した液体浄化処理装置80a〜80eを直列に
連通してなっている。即ち、まず、液体分8を第1の液
体浄化処理装置80aに供給して浄化処理を行った後、
更に第2の液体浄化処理装置80bに供給して浄化処理
を行い、続けて、第3の液体浄化処理装置80c、第4
の液体浄化処理装置80d、液体浄化処理装置80eで
行うようにする。このようにして、液体分は2台以上
(図示例では5台)の液体浄化処理装置80a〜80e
に連続して流通せられて、繰り返し浄化処理が行われる
こととなるので、大量の汚水であっても充分に浄化処理
できるようになる。
【0031】下水処理のように液体分が大量にある場
合、大量の液体分を次々と連続して浄化処理していく必
要があるが、その場合に、液体浄化処理装置80a〜8
0eが1台のみであると、液体分が液体浄化処理手段8
0を通過する時間が非常に短くなってしまい、十分な浄
化処理を行うことが困難となってしまう。そこで、図1
に示したように、液体浄化処理手段80として液体浄化
処理装置80a〜80eを多数台設置することで、液体
分が大量にあるような場合でも、液体浄化処理手段80
での浄化処理を行う時間を十分に確保することができる
ようになり、十分な浄化処理を行えるようになるのであ
る。
【0032】なお、図1の例では、液体浄化処理手段8
0を構成する液体浄化処理装置80a〜80eを5台設
けた例で説明したが、液体分8の量や液体浄化処理装置
80a〜80eの処理能力に応じて、適宜台数を設けれ
ばよいことは言うまでもない。
【0033】また、図1の例では、前段の液体浄化処理
装置80a,80b,80cについては好気性処理を行
う液体浄化処理装置とし、後段の液体浄化処理装置80
d,80eについては嫌気性処理を行う液体浄化処理装
置としている。
【0034】前段の液体浄化処理装置80a,80b,
80cによる好気性処理では好気性菌の作用により、汚
水中の有機物質が分解又は無機化され、後段の液体浄化
処理装置80d,80eによる嫌気性処理では嫌気性菌
の代謝活性を利用して、窒素や燐酸等が除去されること
となる。なお、後述するように、好気性処理を行う液体
浄化処理装置では、空気の供給により酸素を補給して好
気性菌を繁殖させ、逆に、嫌気性処理を行う液体浄化処
理装置では空気を供給せずに、好気性菌を減少させ、嫌
気性菌を繁殖させるようにしている〔図7(A)及び
(B)参照〕。
【0035】このようにして、液体分8は液体浄化処理
手段80で浄化処理される。即ち、液体分8中の有機廃
棄物は、液体浄化処理手段80の微生物担体チップBに
棲息する微生物(主にバクテリア)により分解され消失
する。そして、浄水9として、貯水槽100に貯留され
る。浄水9には、有機廃棄物が含まれていないことか
ら、河川等へ放流しても無害であるし、また、この浄水
9を希釈液5として、本発明システム2内で循環させて
再利用するようにすれば、排水の河川等への放流を極力
減少させることもできる。
【0036】また、汚水4が家畜の屎尿である場合、浄
水9は、希釈液5としての再利用以外にも、栄養分の豊
富な液肥としても再利用可能であり、本発明システム2
からの排水を無放流とすることもできる。
【0037】図2(a)は本発明システムで用いる攪拌
手段の構成の一例を示す側面説明図であり、(b)はそ
の平面説明図である。
【0038】図2(a)及び(b)において、10は攪
拌手段である。攪拌手段10は、上部が開口した円筒形
の容器本体12を有し、その上方に架台14が設けられ
ている。架台14からは回転軸15が吊設され、その下
端部に回転羽根16a,16bが取り付けられている。
また、架台14には、回転軸15と直結するモータ18
が載置されており、回転軸15を介して、回転羽根16
a,16bを回転駆動せしめるようになっている。つま
り、容器本体12の内部を攪拌できるように回転羽根1
6a,16bが挿設されているものである。
【0039】また、容器本体12の内周側面には、凸部
13a,13b,13c,13dが形成されている。こ
の凸部13a〜13dにより、回転羽根16a,16b
が回転して攪拌する際に、容器本体12の内部に乱流状
態が形成されて、攪拌効果を高めることができ、前述し
た凝集剤3が汚水4及び希釈液5に効率良く混合される
こととなる。
【0040】次に、本発明システムで用いる固液分離手
段について説明する。なお、以下の説明では、固液分離
手段として、本発明に係る汚水浄化処理システム用固液
分離装置を用いた場合を説明する。
【0041】図3は、本発明システムで用いる固液分離
手段の一例を示す斜視説明図である。図4は、図3の右
側面一部拡大図であり、図5は、図3の正面一部拡大図
である。
【0042】図3、図4及び図5において、20は本発
明システムで用いる固液分離手段である。架枠22は、
中部甲板23a及び上部甲板23bを支持する脚22
a,22b,22c,22dと、中部甲板23aと上部
甲板23bの間で、受水桶24を保持するための支柱2
2e,22f,22gとから構成されている。
【0043】上部甲板23bには開口部23b1が形成
され、攪拌手段10からの混合液6が供給され得るよう
になっている。また、中部甲板23aにも開口部23a
1が形成されており、液体分8が流下され得るようにな
っている。
【0044】支柱22e,22f,22gには、夫々、
上部ローラ25bと下部ローラ25aが取り付けられて
おり、受水桶24を回動自在に支持している。
【0045】受水桶24は、上方に開口し、上方から混
合液6を受け入れるものであり、また、底部には排水口
24aが形成され、適宜、配水管24bを設けるように
すればよい。
【0046】受水桶24の上縁部の外周側には、歯車2
4cが形成されており、この歯車24cと回転歯車27
とが噛み合うことにより、受水桶24が回動するように
なっている。
【0047】即ち、図4によく示されるように、上部甲
板23bには駆動モータ28が載置されており、この駆
動モータ28は、上部甲板23bと中部甲板23aの間
に軸支されている回転軸27aと直結している。そし
て、回転軸27aには、受水桶24の歯車24cと噛み
合うように回転歯車27が設けられており、駆動モータ
が駆動することにより、回転歯車27が回転駆動して歯
車24cに伝達され、受水桶24が回動するものであ
る。
【0048】また、受水桶24の内部には、フィルタ2
6が設けられている。このフィルタ26は、供給される
混合液6の固体分を通過させずに液体分のみを通過させ
るものである。フィルタ26としては、固体分の濾過作
用を有するものであれば、特に限定されないが、例え
ば、合成繊維布を円形シート状に加工したものや、いわ
ゆる人工芝として販売されている塩化ビニリデン繊維製
の芝状シートを円形に加工したものを利用すればよい。
【0049】フィルタ26を通過した液体分8は、排水
口24a及び配水管24bから排出される一方、固体分
7はフィルタ26の表面上に蓄積されていくこととなる
が、前述したように、受水桶24を回動せしめているの
で、一箇所に偏らずに、フィルタの円周方向の表面上に
万遍なく少量ずつ蓄積されていくこととなる。
【0050】そして、フィルタ26の上面円周上の所定
位置には、吸引排出手段29が設けられている。吸引排
出手段29は、フィルタ26の表面から固体分7を吸引
し排出するものである。
【0051】即ち、図5によく示されるように、吸引排
出手段29は、いわゆる掃除機の原理を応用したもので
あり、吸引ヘッド29aと、その内部の吸引口29b及
び吸引管29cを有し、吸引管29cの他端には真空ポ
ンプ等の吸引装置(不図示)が設けられており、フィル
タ26の表面上に蓄積された固体分7を吸い上げて、排
出するようになっている。
【0052】また、吸引排出手段29の吸引ヘッド29
aは、吸引作用が効率良く発揮されるように、フィルタ
26の表面に適度に当接するように吊設せられる。
【0053】即ち、上部甲板23bに一体的に固定形成
されている吊板32a,32bに対して、取付金具30
を固定し、取付金具30に対して、吊持棒34a,34
bが遊挿されている。吊持棒34a、34bは、係止板
31で左右方向への遊動が抑止されると共に、係止板3
1の上部側と下部側に、係止具31a,31b,31
c,31dが夫々取り付けられている。また、係止板3
1は、上部甲板23bに固定されている吊持部32cか
らスプリング36で弾性的に吊持されている。
【0054】吸引排出手段29の吸引ヘッド29aを吊
設することで、フィルタ26の表面の固体分が不規則に
蓄積されている場合でも、その凹凸に対応して、吸引ヘ
ッド29aがフィルタ26の表面に適度に当接した状態
で摺動することができ、吸引排出手段29の吸引作用が
最大限に引き出せることとなる。
【0055】このように構成された固液分離手段20に
よれば、簡便な機構で、混合液6を固体分7と液体分8
とに分離することができる。
【0056】図6は、本発明システムで用いる固体浄化
処理手段を示す概念説明図である。固体浄化処理手段と
しては、公知の手段を利用することができ、特許第29
78128号公報に開示される有機廃棄物をバクテリア
で分解して消失する廃棄装置が好適に利用可能である。
【0057】図6において、40は固体浄化処理手段で
ある。固体浄化処理手段40は、バクテリアを棲息させ
る微生物担体を収納するケーシング41と、このケーシ
ング41に供給される微生物担体チップBと有機廃棄物
(固体分7)とを撹拌する撹拌機50と、微生物担体チ
ップBと固体分7との混合物に空気を供給して、微生物
担体に棲息するバクテリアに酸素を補給する空気供給具
51とを備える。この固体浄化処理手段40は、空気供
給具51で空気を供給しながら撹拌機50で撹拌して、
微生物担体チップBに棲息するバクテリアで有機廃棄物
を分解して消失させるものである。以下、具体的に説明
する。
【0058】ケーシング41は、全体の形状を、円筒を
垂直に立てた形状として、下部をテーパ状にしている。
ケーシング41の上端には、固体分7の供給パイプ62
を介して供給口41Aを開口し、下部には、排出口41
Bを開口している。供給口41Aと排出口1Bは、バク
テリアで有機廃棄物を消失する工程で閉塞される。
【0059】固体分7は、バクテリアの作用で消失させ
ると、ほとんど残存しなくなる。このため、供給口41
Aから次々と投入して浄化処理できる。したがって、排
出口41Bは、微生物担体チップBを交換するときに開
いて、微生物担体チップBを排出するのに使用される。
【0060】しかしながら、固体分7にも少量の液体は
残存しており、液体に含まれる有機物をバクテリアの作
用で消失させると少量の水が残る。したがって、排出口
41Bから処理済みの水を排出させる必要があり、その
際、微生物担体チップBが一緒に排出されないように、
排出口41Bに金網等の多孔質材を設けてもよい。
【0061】排出口41Bの構造は、ケーシング41に
窓を開口し、窓の周縁には枠52を固定し、枠52に蝶
番を介して扉54を連結している。扉54の内側には、
金属網である多孔板55を配設している。さらに、扉5
4には、扉54を閉めた状態で処理済みの水を排水する
ための排水パイプ56を固定している。扉54は、閉め
た状態で枠52との間から水漏れしないように、パッキ
ンを介して枠52に密着される。扉54は、蝶番と反対
側を枠52にネジ止して窓を水密に閉塞する。
【0062】撹拌機50は、スクリュウフィン59を固
定しているスクリュウ軸43と、このスクリュウ軸43
の外周に配設されている垂直筒60とを備え、スクリュ
ウ軸43はケーシング41の外部で減速モータ44に連
結されている。撹拌機50は、垂直筒60の内部で回転
するスクリュウ軸43で、微生物担体チップおよび固体
分7を、垂直筒60に沿って上昇させる。垂直筒60
は、アームを介して、ケーシング41の中心に垂直に固
定され、その上端は、ケーシング41の上部に開口さ
れ、下端はケーシング41の底部に開口されている。
【0063】垂直筒60は、上端縁の周縁にテーパ板6
1を固定している。テーパ板61は、垂直筒60から排
出される微生物担体チップおよび固体分7を、ケーシン
グ41の外周に落下させる。テーパ板61は、金属板を
傘状にしたもので、この上に供給される微生物担体チッ
プBおよび固体分7を、自然に落下させて、ケーシング
41内に均一に分散させる。
【0064】スクリュウ軸43は、垂直筒60の中心に
垂直に配設されている。スクリュウ軸43は回転できる
水密構造として、ケーシング41の底を貫通している。
スクリュウ軸43は上下を、ベアリングを介してケーシ
ング41に回転できるように連結している。
【0065】スクリュウ軸43は、回転して、微生物担
体チップおよび固体分7を垂直筒60に沿って上昇でき
るスクリュウフィン59を外周に固定している。さら
に、スクリュウ軸43の下端には、ケーシング41の底
に沿って回転する掻取羽根63を固定している。掻取羽
根63は、微生物担体チップおよび固体分7が、ケーシ
ング41底面のテーパ部に付着するのを防止する。
【0066】スクリュウ軸43の下端は、ケーシング4
1の外部で、スプロケット64とチェーン65を介して
減速モータ44に連結されている。減速モータ44は、
一定時間運転した後、一定時間は休止する断続運転をし
て、スクリュウ軸43を回転させる。
【0067】空気供給具51は、垂直筒60の外周に上
下の方向に延長して、垂直に配設している2本の空気噴
射管66を備える。空気噴射管66は、一定の間隔でケ
ーシング41の外側に向かって空気を噴射する噴射口6
6Aを複数有している。空気噴射管66の噴射口66A
が詰まった場合に、噴射口66Aを簡単に清掃するため
に、空気噴射管66は、引き抜きできるように垂直筒6
0に連結される。垂直筒60は、空気噴射管66を挿入
するリング67を下部外周に固定しており、このリング
67に、空気噴射管66を上から下に挿入している。な
お、空気噴射管66は、下端を先細りテーパ状にして、
リング67に簡単に挿入できる形状としている。
【0068】空気噴射管66から噴射される空気は、温
度制御して、微生物担体の温度をバクテリアの活発に働
く温度に調整することもできる。バクテリアが快適に繁
殖して、活発に有機廃棄物を分解する最適温度は、38
〜50℃である。温度が38℃以下に低下すると、バク
テリアが活発に活動しなくなる。50℃以上になると、
好気性菌が活発に働かなくなって、嫌気性菌が繁殖す
る。嫌気性菌が繁殖すると、排出されるガスの臭いが悪
くなる。微生物担体の温度が50℃よりも高くなると、
ケーシング41に外気を多く噴射して、快適温度にでき
る。外気の気温が寒い場合には、ケーシング41にヒー
タを内蔵したり、垂直筒60をヒータで加熱してもよ
い。
【0069】空気噴射管66から噴射される空気を加温
して、微生物担体チップを温度制御することもできる。
温度制御される空気を噴射する空気噴射管66は、温度
制御された空気を蓄える加圧タンク45に連結されてい
る。加圧タンク45は、送風機やコンプレッサー等の加
圧空気源48に連結されて、設定温度に加温された加圧
空気を蓄える。加圧タンク45には、たとえば、0.1
〜10kg/cm2に加圧された空気を蓄える。加圧タ
ンク45と空気噴射管66との間には、流量調整弁68
が連結される。流量調整弁68は開度を調整して、空気
噴射管66から噴射する空気量と噴射圧を調整する。
【0070】加圧タンク45は、内部に蓄える空気を設
定温度に加温するためのヒータ46を外側に固定してい
る。ヒータ46の外側は、放熱を防止するために断熱し
ている。加圧タンク45を加熱するヒータ46はスイッ
チ69と電源70に直列に接続されている。スイッチ6
9がオンのとき、ヒータ46は通電されて加圧タンク4
5を加熱する。ヒータ46の通電を制御するスイッチ6
9は、微生物担体チップB及び流量調整弁68の排出側
の空気の温度を検出する温度センサ71からの信号に応
じて、温度制御回路47によりオンオフされ、微生物担
体チップB及び流量調整弁68の排出側の空気の温度
が、適正な温度となるように制御される。微生物担体チ
ップの温度を38〜50℃、好ましくは38〜45℃と
なるように制御すればよい。
【0071】このように構成された固体浄化処理手段4
0によれば、固体分7は、微生物担体チップBに棲息す
るバクテリアにより、炭酸ガス、水分、アンモニア等の
ガスに分解されて消失することとなる。
【0072】図7は本発明システムで用いる液体浄化処
理手段を構成する液体浄化処理装置を示す概念説明図で
あり、図7(A)は好気性処理を行う場合の液体浄化処
理装置を示し、図7(B)は嫌気性処理を行う場合の液
体浄化処理装置を示している。液体浄化処理手段を構成
する液体浄化処理装置としては、公知の手段を利用する
ことができ、特許第2972159号公報に開示される
液体に含まれる有機物をバクテリアで消失させる廃棄装
置が好適に利用可能である。
【0073】前述した図1においては、液体浄化処理手
段80として液体浄化処理装置80a〜80eを5台設
け、前段の液体浄化処理装置80a,80b,80cに
おいて好気性処理を行い、後段の液体浄化処理装置80
d,80eにおいて嫌気性処理を行う例を示したが、い
ずれの液体浄化処理装置80a〜80eも同様の構造を
有しているので、まず、図7(A)において、好気性処
理を行う場合の液体浄化処理装置80aを例にとって説
明し、次に、図7(B)において、嫌気性処理を行う場
合の液体浄化処理装置80dを例にとって説明する。
【0074】図7(A)において、80aは、好気性処
理を行う場合の液体浄化処理装置である。液体浄化処理
装置80aは、液体分8が供給されるケーシング81
と、このケーシング81の液中に入れられて、液中を浮
上する空気で液体と一緒に撹拌される比重の微生物担体
チップBと、ケーシング81に空気を供給して、微生物
担体チップBに棲息するバクテリアに酸素を補給する空
気供給具84とを備える。この液体浄化処理装置80a
は、空気供給具84で空気を供給して、微生物担体チッ
プBに棲息するバクテリア(好気性菌)の作用で、液体
分8に含まれる有機物質を分解し消失させるものであ
る。以下、具体的に説明する。
【0075】ケーシング81は、全体の形状を箱形又は
円筒形である。ケーシング81の下部は、下方に向かっ
て幅が次第に狭くなるように湾曲させるようにすると、
液体と一緒に、微生物担体チップBを淀みなく対流して
均一に撹拌できる利点がある。また、ケーシング81
は、有機物を含む液体分8を供給する供給パイプ85が
連結されている。
【0076】ケーシング81から浄化処理した液体を排
出するために、ケーシング81の底部には、流出口87
を開口しており、この流出口87は、微生物担体チップ
Bの通過できない多孔質材88で閉塞されている。ケー
シング81の底面に流出口87を開口するために、ケー
シング81の底面には、縦割りパイプ89を底面から離
して固定している。
【0077】縦割りパイプ89は、その長手方向の中央
部に排水パイプ90を連結しており、排水パイプ90
は、ケーシング81の液面近傍でチーズ(T字形管継
手)91を連結している。チーズ91で分岐された一方
には排水口92が形成されており、浄化処理済みの液体
をケーシング81の外部に排出する。他方の分岐路93
は、上方に垂直に延長されて、液面よりも上方に伸びて
いる。
【0078】このような構造の流出口87、排水パイプ
90及び排水口92によれば、供給パイプ85から液体
分8が供給されて、ケーシング81内の液面レベルが高
くなると、オーバーフローして、縦割りパイプ89とケ
ーシング81の底面との間に形成された流出口87から
浄化処理された液体が流出し、排水口92から排出され
る。
【0079】流出口87を閉塞する多孔質材88は、縦
割りパイプ89よりも大きな山型に成形されて、縦割り
パイプ89を覆うようにケーシング81の底面に固定さ
れている。多孔質材88には、微生物担体チップBを通
過させない編目の金網が使用される。多孔質材88とし
ては、金網に代わって、プラスチックの発泡体や不織布
等であってもよい。
【0080】ケーシング81に空気を噴射する空気供給
具84は、ケーシング81の底部に配設された空気噴射
管94と、この空気噴射管94に加圧空気を供給する加
圧空気源48とを備える。
【0081】空気噴射管94は、多孔質材88と縦割り
パイプ89との隙間で、多孔質材88の内面に固定され
る。空気噴射管94は、多数の空気孔94Aが開口され
ており、供給される加圧空気を空気孔94Aから液中に
噴射する。液中に噴射される空気は、微細な気泡となっ
て液中を浮上する。多孔質材88の内面に固定された空
気噴射管94は、噴射する空気、すなわち、無数の気泡
を、多孔質材88の内側から外側に通過させる。
【0082】多孔質材88を内側から外側に通過する気
泡は、多孔質材88の表面に付着する異物を除去して、
多孔質材88の目詰まりを防止すると共に、多孔質材8
8は、処理済みの液体を通過させて流出口87から流出
する役目をしている。
【0083】また、空気噴射管94から噴射される空気
は、ケーシング81内の微生物担体チップBと液体を対
流させて撹拌する。即ち、ケーシング81は、空気噴射
管94から噴射される気泡で液体を上昇させる上昇ダク
ト95を、空気噴射管94の上方に配設している。上昇
ダクト95は、上下両端をケーシング81内に開口して
おり、ケーシング81内の液体を下端から吸入して上端
から排出する。上昇ダクト95内で上昇される液体は、
ケーシング81内で対流するように撹拌される。すなわ
ち、上昇ダクト95の内部で上昇し、上昇ダクト95の
外部で降下して、対流状態に撹拌されるのである。
【0084】上昇ダクト95は、2枚の板材96を垂直
に対向して配設して、その間に設けられる。2枚の板材
96は、下端の幅を次第に広くするように、湾曲されて
いる。下端を湾曲して次第に幅を広くした上昇ダクト9
5は、微生物担体チップBと液体を下端からスムーズに
吸入して、上昇させる。
【0085】上昇ダクト95の上端は、ケーシング81
内の液面レベルよりも下方に位置するようにすると、上
昇ダクト95は、上端を液中に開口させて、液体と微生
物担体チップBとを効率よく上昇できる。上昇ダクト9
5の上端を、液面レベルよりも上方に位置させると、上
昇ダクト95から排出される液体は、液面よりも上方に
上昇する必要があり、そのため、液体の循環量が少なく
なってしまう場合がある。
【0086】また、空気噴射管94からケーシング81
内に噴射される空気は、液体を撹拌すると共に、温度制
御して、バクテリアの棲息する微生物担体チップBの温
度を、バクテリアが活発に働く温度に調整することもで
きる。温度調整の原理は、前述した固体浄化処理手段4
0の場合と同様であるので、再度の説明は省略するが、
要は、温度センサ71からの信号に応じて、温度制御回
路47がヒータ46の通電を制御するスイッチ69のオ
ンオフを制御し、温度の調整をするようにすればよい。
【0087】このように構成された液体浄化処理装置8
0aを適宜台数用いて、液体浄化処理手段80を構成す
れば、液体分8中の有機廃棄物が、微生物担体チップB
に棲息するバクテリアにより、分解されて消失すること
となる。
【0088】次に、図7(B)は、嫌気性処理を行う場
合の液体浄化処理装置であり、前述した図1において
は、液体浄化処理装置80d及び80eがこれに相当す
るが、どちらも同じ構造を有するものであるので、液体
浄化処理装置80dを例にとって説明する。
【0089】図7(B)において、80dは、嫌気性処
理を行う場合の液体浄化処理装置である。液体浄化処理
装置80dは、前述した好気性処理を行う場合の液体浄
化処理装置80aと構造上の相違は無いもので、相違点
は、ケーシング81内における空気供給具84からの空
気の供給を止めている点、ケーシング81内における微
生物担体チップBの投入量を増やしている点である。こ
れにより、ケーシング81内は、酸素の少ない環境とな
るので、好気性菌が減少し、嫌気性菌が繁殖しやすい環
境となり、嫌気性菌の代謝活性を利用して、窒素や燐酸
等を除去することができるようになる。
【0090】なお、図示例の嫌気性処理を行う場合の液
体浄化処理装置80dでは、必要に応じて、空気の供給
を再開して好気性処理を行うこともできるように空気供
給具84を一応備える場合の例を示しているが、好気性
処理を行う可能性が全くないことが明らかなのであれ
ば、空気供給具84を不具備としてもよい。
【0091】
【発明の効果】以上述べたごとく、本発明によれば、環
境に無害で簡便且つ低コストに、大量の汚水の浄化処理
を行うことを可能とした微生物担体チップを用いた汚水
浄化処理システムを提供することができるという大きな
効果が達成される。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の微生物担体チップを用いた汚水浄化
処理システムの構成の一例を示す概念説明図である。
【図2】 (a)は本発明システムで用いる攪拌手段の
構成の一例を示す側面説明図であり、(b)はその平面
説明図である。
【図3】 本発明システムで用いる固液分離手段の一例
を示す斜視説明図である。
【図4】 図3の右側面一部拡大図である。
【図5】 図3の正面一部拡大図である。
【図6】 本発明システムで用いる固体浄化処理手段を
示す概念説明図である。
【図7】 本発明システムで用いる液体浄化処理手段を
構成する液体浄化処理装置を示す概念説明図であり、
(A)は好気性処理を行う場合の液体浄化処理装置を示
し、(B)は嫌気性処理を行う場合の液体浄化処理装置
を示している。
【符号の説明】
2:本発明システム、3:凝集剤、3a:定量フィー
ダ、4:汚水、5:希釈液、6:混合液、7:固体分、
8:液体分、9:浄水、10:攪拌手段、12:容器本
体、13a,13b,13c,13d:凸部、14:架
台、15:回転軸、16a,16b:回転羽根、18:
モータ、20:固液分離手段、22e,22f,22
g:支柱、22:架枠、22a,22b,22c,22
d:脚、23b:上部甲板、23a:中部甲板、23a
1,23b1:開口部、24:受水桶、24a:排水
口、24b:配水管、24c:歯車、25a:下部ロー
ラ、25b:上部ローラ、26:フィルタ、27:回転
歯車、27a:回転軸、28:駆動モータ、29:吸引
排出手段、29a:吸引ヘッド、29b:吸引口、29
c:吸引管、30:取付金具、31a,31b,31
c,31d:係止具、31:係止板、32c:吊持部、
32a,32b:吊板、34a,34b:吊持棒、3
6:スプリング、40:固体浄化処理手段、41:ケー
シング、41A:供給口、41B:排出口、43:スク
リュウ軸、44:減速モータ、45:加圧タンク、4
6:ヒータ、47:温度制御回路、48:加圧空気源、
50:撹拌機、51:空気供給具、52:枠、54:
扉、55:多孔板、56:排水パイプ、59:スクリュ
ウフィン、60:垂直筒、61:テーパ板、62:供給
パイプ、63:掻取羽根、64:スプロケット、65:
チェーン、66:空気噴射管、66A:噴射口、67:
リング、68:流量調整弁、69:スイッチ、70:電
源、71:温度センサ、80:液体浄化処理手段、80
a,80b,80c,80d,80e:液体浄化処理装
置、81:ケーシング、84:空気供給具、85:供給
パイプ、87:流出口、88:多孔質材、89:縦割り
パイプ、90:排水パイプ、91:チーズ、92:排水
口、93:分岐路、94A:空気孔、94:空気噴射
管、95:上昇ダクト、96:板材、100:貯水槽。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 高山 宗弘 東京都千代田区神田小川町3丁目1番地 株式会社アセットエンタープライズ内 (72)発明者 竹内 清一 東京都千代田区丸の内1−1−3 AIG ビル9F ジーシー環境コントロール株式 会社内 (72)発明者 小栗 光雄 東京都中央区日本橋浜町3−35−5 オフ ィス30 602号 株式会社パッサポルト内 Fターム(参考) 4D003 AA12 AB01 BA04 CA08 EA14 EA21 EA38 4D015 BA23 BA24 BB05 CA01 CA03 EA02 EA06 EA35 FA02 FA03 FA26 4D059 AA01 AA03 AA07 BA27 BA28 BA56 CA22

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)汚水と希釈液と凝集剤とを攪拌し
    て混合液を生成する攪拌手段と、(b)該混合液中から
    凝集剤により凝集した固体分と、その上澄の液体分とに
    分離する固液分離手段と、(c)該分離された固体分に
    つき、バクテリアが棲息する微生物担体チップを用い
    て、浄化処理を行う固体浄化処理手段と、(d)該分離
    された液体分につき、バクテリアが棲息する微生物担体
    チップを用いて、浄化処理を行う液体浄化処理手段とを
    有することを特徴とする微生物担体チップを用いた廃水
    浄化処理システム。
  2. 【請求項2】 前記液体浄化処理手段は、2台以上連設
    した液体浄化処理装置を直列に連通してなることを特徴
    とする請求項1記載の微生物担体チップを用いた廃水浄
    化処理システム。
  3. 【請求項3】 前記2台以上連設した液体浄化処理装置
    は、前段に好気性処理を行う液体浄化処理装置を配置
    し、後段に嫌気性処理を行う液体浄化処理装置を配置す
    ることを特徴とする請求項2記載の微生物担体チップを
    用いた廃水浄化処理システム。
  4. 【請求項4】 前記液体浄化処理手段により浄化処理さ
    れた液体分を前記攪拌混合手段における希釈液として再
    利用することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項
    記載の微生物担体チップを用いた廃水浄化処理システ
    ム。
  5. 【請求項5】 前記固液分離手段が、架枠と、上方に開
    口し底部に排水口が形成された受水桶と、該架枠に該受
    水桶を回動自在に支持する支持手段と、該受水桶を回動
    せしめる駆動手段と、該受水桶内において、固体分を通
    過させずに液体分のみを通過させるフィルタと、該フィ
    ルタを通過しなかった固体分を吸引し排出する吸引排出
    手段と、を備えることを特徴とする請求項1〜4のいず
    れか1項記載の微生物担体チップを用いた廃水浄化処理
    システム。
  6. 【請求項6】 前記微生物担体チップが、亜硝酸リチウ
    ム又はケイ酸リチウム溶液に浸漬処理された杉細片及び
    /又はセプター細片及び/又は竹細片を主成分とするこ
    とを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項記載の微生
    物担体チップを用いた廃水浄化処理システム。
  7. 【請求項7】 前記微生物担体チップが、バソルト片を
    さらに含有することを特徴とする請求項6記載の微生物
    担体チップを用いた廃水浄化処理システム。
  8. 【請求項8】 前記微生物担体チップが、油分を除去し
    た竹細片を用いることを特徴とする請求項6又は7記載
    の微生物担体チップを用いた廃水浄化処理システム。
  9. 【請求項9】 前記杉細片、セプター細片又は竹細片が
    0.3〜30mm、好ましくは1〜20mm、さらに好
    ましくは3〜10mmのサイズであることを特徴とする
    請求項6〜8のいずれか1項記載の微生物担体チップを
    用いた廃水浄化処理システム。
  10. 【請求項10】 前記バソルト片の長さが1〜30m
    m、好ましくは1〜20mm、さらに好ましくは3〜1
    0mmであることを特徴とする請求項7〜9のいずれか
    1項記載の微生物担体チップを用いた廃水浄化処理シス
    テム。
  11. 【請求項11】 前記杉細片及び/又はセプター細片及
    び/又は竹細片とバソルト片との配合割合が7:3〜
    9:1であることを特徴とする請求項7〜10のいずれ
    か1項記載の微生物担体チップを用いた廃水浄化処理シ
    ステム。
  12. 【請求項12】 前記バソルト片に対して、高電圧電流
    を用いて負極を間欠的にチャージすることにより、バソ
    ルト片に負帯電を生起せしめ、有用バクテリアの活性を
    促進せしめる性質を付与したことを特徴とする請求項7
    〜11のいずれか1項記載の微生物担体チップを用いた
    廃水浄化処理システム。
  13. 【請求項13】 前記攪拌手段が、上部開口の容器本体
    と、該容器本体内の内周側面に形成された凸部と、該容
    器本体内に挿設された回転羽根と、容器本体の上方に設
    けられた架台と、該架台上に載置され、上記回転羽根を
    回動せしめるモータと、を備えることを特徴とする請求
    項1〜12のいずれか1項記載の微生物担体チップを用
    いた廃水浄化処理システム。
  14. 【請求項14】 前記液体浄化処理装置が、汚水の液体
    分が収容される容器本体と、該容器本体の液中に入れら
    れて、液中を浮上する空気で液体と一緒に攪拌される比
    重の微生物担体チップと、該容器本体内に空気を供給し
    て微生物担体チップに棲息するバクテリアに酸素を補給
    する空気供給具とを備え、該空気供給具で空気を供給し
    て、微生物担体チップに棲息するバクテリアで汚水の液
    体分中の有機物質を消失させるようにしてなることを特
    徴とする請求項2〜13のいずれか1項記載の微生物担
    体チップを用いた廃水浄化処理システム。
  15. 【請求項15】 前記固体浄化処理手段が、微生物担体
    チップを収容する容器本体と、該容器本体に供給される
    汚水の固体分と微生物担体チップとを攪拌する攪拌機
    と、微生物担体チップと汚水の固体分との混合物に空気
    を供給して、微生物担体チップに棲息するバクテリアに
    酸素を補給する空気供給具とを備え、空気供給具で空気
    を供給しながら攪拌機で攪拌して、微生物担体チップに
    棲息するバクテリアで汚水の固体分中の有機物質を分解
    して消失させるようにしてなることを特徴とする請求項
    1〜14のいずれか1項記載の微生物担体チップを用い
    た廃水浄化処理システム。
  16. 【請求項16】 前記凝集剤が、無機系凝集剤であるこ
    とを特徴とする請求項1〜15のいずれか1項記載の微
    生物担体チップを用いた廃水浄化処理システム。
  17. 【請求項17】 架枠と、上方に開口し下部に排水口が
    形成された容器と、該架枠に該容器を回動自在に支持す
    る支持手段と、該容器を回動せしめる駆動手段と、該容
    器内において、固体分を通過させずに液体分のみを通過
    させるフィルタと、該フィルタを通過しなかった固体分
    を吸引し排出する吸引排出手段と、を備えることを特徴
    とする汚水浄化処理システム用固液分離装置。
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