JP2972159B2 - 液体に含まれる有機物をバクテリアで消失させる廃棄装置 - Google Patents
液体に含まれる有機物をバクテリアで消失させる廃棄装置Info
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Description
場から排出される廃液等、液体に含まれる有機物をバク
テリアで分解して消失させる廃棄装置に関する。
有機物を含む廃液が発生し、さらに、海上投棄ができな
くなっている糞尿の発生量も相当な量となっている。糞
尿は、焼却して廃棄できるが、水分率が極めて高いため
に、焼却に大きな熱エネルギーを必要とする。水を気化
させるのに大きなエネルギーを必要とするからである。
焼却するのに代わって、有機物をバクテリアの作用で、
炭酸ガス、水分、アンモニア等のガスに分解して消失さ
せる方法はこの弊害がなく、廃棄に消費するエネルギー
を極減できる。
処理方法は、有機物の発生する工場で、あるいは、市町
村の廃棄物の処理場で、さらにまた、小型化して各家庭
に設置できる。発生場所に、有機物をバクテリアで処理
して消失させる装置があると、有機廃棄物を処理工場に
運搬する必要がない。このため、極めて能率よく、低コ
ストに、しかも多量の灰等の残渣を処分する必要のない
理想的な廃棄が実現できる。したがって、有機廃棄物を
廃棄処理するための莫大な経費を節約でき、しかも衛生
的に処理できる極めて優れた特長がある。
物を消失させる廃棄装置はすでに開発されている。たと
えば、従来の廃棄装置は、ケーシング内に、バクテリア
を棲息させる凹凸のある隔壁を設け、液中に空気を噴射
して液体に含まれる有機物を分解させている。バクテリ
アは、有機物を、水蒸気、炭酸ガス、アンモニア、メタ
ンガス等の気体に分解して消失させる。有機物は気体に
分解されるので、処理された液体は、綺麗な透明にな
る。
体に含まれる有機物を短時間で効率よく分解させるのが
難しい。それは、隔壁に設けた凹凸では、ここに多量の
バクテリアを棲息させるのが難しいからである。液体に
含まれる有機物をより効率よく分解させるには、これを
分解するバクテリア量を多くすることが大切である。隔
壁の凹凸でバクテリアの棲息領域を多くするには、多数
枚の隔壁を、狭い隙間で互いに接近して配設する必要が
ある。ただ、隔壁の隙間が狭くなると、この間に、糞尿
等のように、固形状の有機物を含む液体を、詰まらない
ようにして通過させるのが難しくなり、有機廃棄物を均
一に撹拌できなくなる。このため、この構造の廃棄装置
は、バクテリアの棲息領域を多くして、有機廃棄物を全
体的に均一に撹拌して、有機物全体を短時間で効率よく
分解させるのが難しい欠点がある。
図1の垂直縦断面図と、図2の垂直横断面図に示す廃棄
装置を開発した。これ等の図に示す装置は、微生物担体
と、糞尿等の有機廃棄物とを供給するケーシング1と、
ケーシング1に入れた微生物担体および糞尿等を撹拌す
る撹拌羽根2と、撹拌羽根2を回転させる減速モーター
4と、ケーシング1内に加圧空気を供給する加圧タンク
5と、この加圧タンク5に供給する空気を加温するヒー
タ6と、ケーシング1に供給される空気温度を検出して
ヒータ6を制御する温度制御回路7と、加圧タンク5に
空気を供給する加圧空気源8とを備える。
として水平に細長い全体形状とし、上部には、糞尿等を
供給する供給口1Aを開口している。ケーシング1の内
部には、回転する撹拌羽根2を水平に配設している。撹
拌羽根2は、回転して微生物担体と糞尿等とを左右に移
動させて撹拌できるように、互いに逆ピッチの螺旋状を
している。さらに、撹拌羽根2は、ケーシング1の底面
に接近して回転されて、ケーシング1内に供給される微
生物担体と糞尿等を全体的に撹拌する。
装置は、多量の微生物担体にバクテリアを棲息させるの
で、微生物担体の棲息領域を極めて多くできる。このた
め、供給される多量の有機廃棄物を、数十時間でほとん
ど完全に分解できる特長がある。ただ、この構造の廃棄
装置で、糞尿等のように、多量の液体を含む有機廃棄物
を分解させると、有機物の分解された液体をさらに気化
して消失させる必要があって、液体の気化に相当な時間
がかかる欠点がある。
体の寿命が短くなる欠点もある。微生物担体が、水平方
向に強制的に移送されて撹拌されるので、互いに擦れ合
って摩耗し、あるいは破砕されるからである。とくに、
微生物担体は、バクテリアを棲息させるために、微細な
空隙を有する多孔質なものが使用されるので、十分な強
度とするのが難しい。多孔質な微生物担体には、無機質
材を多孔質に結合したもの、木材をできる限り空隙がで
きるように切断した木材チップや木屑、化学繊維や天然
木質繊維等を所定の形状に成形したもの、プラスチック
を発泡成形したもの等が、単独であるいは複数種混合し
て使用される。これ等の微生物担体は、多孔質でない粒
体に比較すると、強度が低下する。さらに、微生物担体
は、空隙率を高くするほど、バクテリアを棲息させる空
隙を多くできるので、微生物担体として優れた物性のも
のは、強度が低下する。
は、一定時間使用されると、表面から脱落して小さくな
り、バクテリアの棲息環境を低下させる。微生物担体
が、表面から擦り減って小さくなると、バクテリアの棲
息空隙が小さくなり、微生物担体としての性能が低下す
る。このため、摩耗して小さくなった微生物担体は、新
しいものに交換する必要がある。微生物担体が使用でき
る寿命が長いほどランニングコストを低減して、便利に
使用できる。とくに、バクテリアの作用で、有機廃棄物
を分解して消失させる装置は、廃棄物の総量を極減でき
ることを大切な特長とするので、頻繁に多量の微生物担
体を交換して、微生物担体を廃棄する必要があると、最
大の特長が有効に生かされなくなる。このため、微生物
担体が使用できる期間、いいかえると、微生物担体の寿
命を長くできることは、この種の装置にとって極めて大
切である。それも、微細な空隙が多く、十分な強度とす
るのが難しい微生物担体を、長時間有効に使用できるこ
とは極めて大切である。
開発したもので、本発明の大切な目的は、液体に含まれ
る有機物を短時間で効率よく分解して消失できると共
に、微生物担体に無理な力が作用しないように、微生物
担体と有機廃棄物とを理想的な状態で均一に撹拌できる
液体に含まれる有機物をバクテリアで消失させる廃棄装
置を提供することにある。
有機物をバクテリアで消失させる廃棄装置は、有機物を
含む液体を収納するケーシング23と、このケーシング
23の液中に入れられて、液中を浮上する空気で液体と
一緒に撹拌される比重の微生物担体Bと、ケーシング2
3に空気を供給して、微生物担体Bに棲息するバクテリ
アに酸素を補給する空気供給具24とを備える。この廃
棄装置は、空気供給具24で空気を供給して、微生物担
体Bに棲息するバクテリアの作用で、液体に含まれる有
機物を消失させる。
の構成を有することを特徴としている。 (a) 空気供給具24は、ケーシング23の底部に配
設された空気噴射管34と、この空気噴射管34に加圧
空気を供給する加圧空気源8とを備える。 (b) ケーシング23内には、空気噴射管34から噴
射される気泡で液体を上昇させる上昇ダクト35が、空
気噴射管34の上方に配設されている。 (c) 上昇ダクト35は、上下両端をケーシング23
内に開口しており、ケーシング23内の液体を下端から
吸入して、上端から排出するように構成されている。 (d) 空気噴射管34からケーシング23内に噴射さ
れる空気が、微生物担体Bに棲息するバクテリアに酸素
を補給し、さらに、この空気が上昇ダクト35内で液体
を上昇させて、液体をケーシング23内で対流状態に撹
拌するように構成されている。 (e) ケーシング23の底部に処理された液体の排出
口27が開口されており、この排出口27は、微生物担
体Bが通過できない多孔質材28で閉塞されている。
物をバクテリアで消失させる廃棄装置は、ケーシング2
3の底部に多孔質材28を山形に配設して、この多孔質
材28の内側底部に排出口27を開口している。多孔質
材28内の上部に空気噴射管34を配設し、空気噴射管
34から噴射される空気を多孔質材28の内側から外側
に、排出口27から排出される液体を多孔質材28の外
側から内側に通過させるように構成している。
は、微生物担体Bに多孔質な粒体、たとえば、無機質材
を多孔質に結合したもの、木材をできる限り空隙ができ
るように切断した木材チップや木屑、化学繊維や天然木
質繊維等を所定の形状に成形したもの、プラスチックを
発泡成形したもの等を、単独であるいは複数種混合した
ものが使用される。
づいて説明する。ただし、以下に示す実施例は、本発明
の技術思想を具体化するための液体に含まれる有機物を
バクテリアで消失させる廃棄装置を例示するものであっ
て、本発明は廃棄装置を下記のものに特定しない。
理解し易いように、実施例に示される部材に対応する番
号を、「特許請求の範囲の欄」、および「課題を解決す
るための手段の欄」に示される部材に付記している。た
だ、特許請求の範囲に示される部材を、実施例の部材に
特定するものでは決してない。
バクテリアで消失させる廃棄装置は、有機物を含む液体
を収納して有機物を分解させるケーシング23と、この
ケーシング23の液中に入れられて、液中を浮上する空
気で液体と一緒に撹拌される比重の微生物担体Bと、ケ
ーシング23に空気を供給して、微生物担体Bに棲息す
るバクテリアに酸素を補給する空気供給具24とを備え
る。
て、対向する側面の底部を、下方に向かって幅が次第に
狭くなるように湾曲させている。図に示すように、側面
を湾曲させるケーシング23は、液体と一緒に、微生物
担体Bを淀みなく対流して均一に撹拌できる特長があ
る。
給する供給パイプ25を連結している。供給パイプ25
は、ポンプ26に連結されて、有機物を含む液体が供給
される。供給パイプ25から供給される液体は、ケーシ
ング23内で有機物を除去して処理された後、オーバー
フローして排出される。
るために、図に示す装置は、ケーシング23の底部に、
液体の排出口27を開口しており、この排出口27は、
微生物担体Bの通過できない多孔質材28で閉塞されて
いる。ケーシング23の底面に排出口27を開口するた
めに、ケーシング27の底面には、縦割りパイプ29を
底面から離して固定している。縦割りパイプ29とケー
シング23底面との間の排出口27から、処理された液
体が排出される。縦割りパイプ29は、中央を排出パイ
プ30に連結して、処理済みの液体を排出する。排出パ
イプ30は、ケーシング23の液面近傍にチーズ31を
連結している。チーズ31で分岐された一方の排水路3
2は、ケーシング23の外部に導かれて、処理済みの液
体を排出する。他方の分岐路33は、上方に垂直に延長
されて、液面よりも上方に伸びている。この構造の排出
口27と排出パイプ30は、供給パイプ25から液体が
供給されて、ケーシング23内の液面レベルが高くなる
と、処理済みの液体をオーバーフローして排出する。と
くに、この構造は、ケーシング23の底面に設けた排出
口27から、均一に処理済みの液体を排出できる。
割りパイプ29よりも大きな山型に成形されて、縦割り
パイプ29を覆うようにケーシング23の底面に固定さ
れている。多孔質材28には、微生物担体Bを通過させ
ない編目の金網が使用される。ただ、多孔質材28に
は、金網に代わって、プラスチックの発泡体や不織布等
も使用できる。多孔質材28は、縦割りパイプ29より
も大きな山型として、縦割りパイプ29との間に隙間が
できるようにしている。
具24は、ケーシング23の底部に配設された空気噴射
管34と、この空気噴射管34に加圧空気を供給する加
圧空気源8とを備える。空気噴射管34は、多孔質材2
8と縦割りパイプ29との隙間で、多孔質材28の内面
に固定される。空気噴射管34は、多数の空気孔34A
が開口されており、供給される加圧空気を空気孔34A
から液中に噴射する。液中に噴射される空気は、微細な
気泡となって液中を浮上する。多孔質材28の内面に固
定された空気噴射管34は、噴射する空気、すなわち、
無数の気泡を、多孔質材28の内側から外側に通過させ
る。
泡は、多孔質材28の表面に付着する異物を除去して、
多孔質材28の目詰まりを防止する。多孔質材28は、
処理済みの液体を通過させて排出口27から排出する。
排出口27から排出される処理済みの液体は、多孔質材
28を外側から内側に通過して、多孔質材28の表面に
微生物担体Bや異物を付着させる。空気噴射管34から
噴射される空気は、液体と逆に通過して、多孔質材28
に付着する微生物担体Bや異物を除去する。このため、
空気噴射管34から噴射される空気は、微生物担体Bに
酸素を補給すると共に、多孔質材28の目詰まりも防止
する。
気は、ケーシング23内の微生物担体Bと液体を対流さ
せて撹拌する。このことを実現するために、ケーシング
23は、空気噴射管34から噴射される気泡で液体を上
昇させる上昇ダクト35を、空気噴射管34の上方に配
設している。上昇ダクト35は、上下両端をケーシング
23内に開口しており、ケーシング23内の液体を下端
から吸入して上端から排出する。上昇ダクト35内で上
昇される液体は、ケーシング23内で対流するように撹
拌される。すなわち、上昇ダクト35の内部で上昇し、
上昇ダクト35の外部で降下して、対流状態に撹拌され
る。
に対向して配設して、その間に設けられる。2枚の板材
36は、下端の幅を次第に広くするように、湾曲されて
いる。下端を湾曲して次第に幅を広くした上昇ダクト3
5は、微生物担体Bと液体を下端からスムーズに吸入し
て、上昇させる。
内の液面レベルよりも下方に位置する。上昇ダクト35
は、上端を液中に開口させて、液体と微生物担体Bとを
効率よく上昇できる。上昇ダクト35の上端を、液面レ
ベルよりも上方に位置させると、上昇ダクト35から排
出される液体は、液面よりも上方に上昇する必要があ
る。このため、液体の循環量が少なくなる。ただ、上昇
ダクト35内の液体は、無数の上昇気泡によって、見か
け比重が小さくなると共に、気泡の上昇力で上昇される
ので、上昇ダクト35が液面レベルよりも上方にあって
も、液体と微生物担体Bとを対流状態で撹拌できる。
射される空気は、液体を撹拌すると共に、温度制御し
て、バクテリアの棲息する微生物担体Bの温度を、バク
テリアが活発に働く温度に調整することもできる。バク
テリアが快適に繁殖して、活発に有機物を分解する最適
温度は、38〜50℃である。温度が38℃以下に低下
すると、バクテリアが活発に活動しなくなる。50℃以
上になると、好気性菌が活発に働かなくなって、嫌気性
菌が繁殖する。嫌気性菌が繁殖すると、排出されるガス
の臭いが悪くなる。微生物担体の温度が50℃よりも高
くなると、ケーシング23に外気を多く噴射して、快適
温度にできる。
ぎるので、外気をケーシング内に噴射すると、微生物担
体の温度が低すぎて有機物を短時間に能率よく分解でき
なくなることがある。この弊害は、ケーシングをヒータ
で加熱し、あるいは、液体をヒータで加熱して、微生物
担体を適温にできる。さらに、空気噴射管から噴射する
空気を加温して適温に加温することもできる。空気噴射
管から噴射される加熱空気で、液体を加温する廃棄装置
は、ケーシング内の液体の対流を向上できる特長もあ
る。
34は、温度制御された空気を蓄える加圧タンク5に連
結される。加圧タンク5は、送風機やコンプレッサー等
の加圧空気源8に連結されて、設定温度に加温された加
圧空気を蓄える。加圧タンク5には、たとえば、0.1
〜10kg/cm2に加圧された空気を蓄える。加圧タ
ンク5と空気噴射管34との間には、流量調整弁37が
連結される。流量調整弁37は開度を調整して、空気噴
射管34から噴射する空気量と噴射圧を調整する。流量
調整弁37を絞ると、噴射される空気量が少なくなっ
て、噴射圧が低下する。空気の噴射量は、ケーシング2
3の容量を考慮して最適値に調整する。
温度に加温するためのヒータ6を外側に固定している。
ヒータ6の外側は、放熱を防止するために断熱してい
る。加圧タンク5を加熱するヒータ6はスイッチ38と
電源39に直列に接続されている。スイッチ38がオン
のとき、ヒータ6は通電されて加圧タンク5を加熱す
る。ヒータ6の通電を制御するスイッチ38は、液体の
温度を検出し、あるいは、流量調整弁37の排出側の温
度を検出する温度センサー40からの入力信号により温
度制御回路7に制御されて、ヒータ6の加圧タンク5の
空気温度を調整する。加圧タンク5に蓄えられる空気の
設定温度は、微生物担体Bの温度を、たとえば38〜5
0℃、好ましくは38〜45℃とする温度に設定され
る。
が15℃以上になると、有機物を含む液体の温度は、外
気温度よりも多少高くなる。とくに、微生物担体Bが有
機物を活発に分解するとき、いいかえると、有機物を供
給して2〜3時間経過したときに、液体の温度は周囲温
度よりも高くなる。微生物が活発に有機物を分解するよ
うになるからである。有機物を投入した翌日、すなわ
ち、約24時間経過した後は、有機物がほぼ完全に分
解、消失されて、液体の温度が低下する。微生物担体B
の温度を検出して、加圧タンク5の空気温度を制御する
方法は、微生物担体Bが有機物を活発に分解するとき
は、加圧タンク5の空気温度を低く設定し、微生物担体
Bが有機物を完全に分解した後は、加圧タンク5の空気
温度を高く設定する。この方法は、微生物担体Bの温度
を常に理想的な温度に制御できる特長がある。
で、液体と一緒に上昇ダクト35を上昇し、上昇ダクト
35の外部で降下して撹拌される比重の微生物担体Bが
充填されている。微生物担体Bは、好ましくは、杉等の
木材を、できる限り空隙ができるように小片状に切断し
た木材チップを使用する。ただし、微生物担体には、無
機質材を多孔質に結合したもの、木屑、化学繊維や天然
木質繊維等を所定の形状に成形したもの、プラスチック
を発泡成形したもの等を、単独であるいは複数種混合し
たもので、液体と一緒に撹拌できるものを使用すること
もできる。多孔質の微生物担体Bは、無数の微細な空隙
にバクテリアが棲息する。微生物担体Bに棲息するバク
テリアは、好気性菌、嫌気性菌、通性嫌気性菌等であ
る。さらに、微生物担体Bには、バクテリアに加えて、
好ましくは酵素を添加する。微生物担体Bの充填量は、
液体に対して20〜30重量%とする。ただし、微生物
担体Bの充填量は、液体と一緒に撹拌できる量として、
20〜30重量%よりも多く、あるいは少なくすること
もできる。
にして、液体に含まれる有機物を分解して、消失させ
る。 ケーシング23に、微生物担体Bと有機物を含
む液体を入れる。微生物担体Bは、無数の微細な空隙に
バクテリアを棲息させる。 ケーシング23に微生物
担体Bと液体を入れた状態で、空気噴射管34から空気
を噴射する。空気噴射管34から噴射される空気は、上
昇ダクト35を上昇して、液体と微生物担体Bとを対流
させて撹拌する。さらに、空気噴射管34から噴射され
る空気は、微生物担体Bに酸素を供給すると共に、液体
を設定温度に加温する。空気噴射管34から噴射される
空気温度は、液体を約38〜50℃、好ましくは約38
〜45℃に加温する温度に設定される。液中に噴射され
る空気の流量と噴射圧は、流量調整弁37で調整する。
空気は、空気噴射管34から連続して噴射し、あるい
は、断続的に噴射することもできる。
給すると、処理済みの液体が、ケーシング23の底部に
開口される排出口27を通過して、排出パイプ30から
ケーシング23外に排出される。有機物を含む液体は、
連続的にケーシング23に供給し、あるいは、断続的に
供給される。有機物を含む液体が供給されると、処理済
みの液体が排出されるので、有機物を含む液体を連続的
に供給すると、処理済みの液体も連続して排出され、断
続的に有機物を含む液体が供給されると、処理済みの液
体も断続的に排出される。
は、複数台の装置を直列に連結して液体に含まれる有機
物を消失させることもできる。この装置は、たとえば、
第1の廃棄装置から排出される処理水を、第2の廃棄装
置に供給する。第2の廃棄装置で処理された処理水は、
第3の廃棄装置に供給する。さらに、処理された液体
を、第4、第5・・・と直列に連結される複数台の廃棄
装置に循環させて、液体に含まれる有機物を消失させ
る。このように、複数台の装置を直列に連結して液体に
含まれる有機物を消失させる廃棄装置は、有機物濃度の
高い液体を効率よく処理できると共に、最終的に排出さ
れる処理水の有機物濃度を極めて低くできる特長があ
る。連結する廃棄装置の台数は、処理する液体の有機物
濃度と、供給される液体の量、及び、一台の装置の処理
能力により最適な数に決定される。
バクテリアで消失させる廃棄装置は、図5に示すよう
に、糞尿等の有機廃棄物をバクテリアで分解して消失す
る廃棄装置に連結して使用することもできる。この装置
は、微生物担体に棲息するバクテリアのはたらきで、有
機廃棄物を分解して消失させる。
る廃棄装置は、この図に示すように、微生物担体Bと有
機廃棄物とを供給するケーシング1と、このケーシング
1に供給される微生物担体Bと有機廃棄物とを撹拌する
撹拌機10と、微生物担体Bと有機廃棄物との混合物に
空気を供給して、微生物担体Bに棲息するバクテリアに
酸素を補給する空気供給具11とを備える。
直に立てた形状として、下部をテーパー状にしている。
ケーシング1の上端には、有機廃棄物の供給口1Aを開
口し、下部には、排出口1Bを開口している。排出口1
Bは、ケーシング1に窓を開口し、窓の周縁には枠12
を固定し、枠12に蝶番(図示せず)を介して扉14を
連結している。扉14の内側には、金属網である多孔板
15を配設している。さらに、扉14には、扉14を閉
めた状態で処理済みの水を排水するための排水パイプ1
6を固定している。扉14は、閉めた状態で枠12との
間から水漏れしないように、パッキンを介して枠12に
密着される。扉14は、蝶番と反対側を枠12にネジ止
して窓を水密に閉塞する。
有機物をバクテリアの作用で消失させると水が残る。し
たがって、有機廃棄物を処理した後、排出口1Bから処
理済みの水を排出させる必要がある。排水パイプ16の
ある扉14は、閉めた状態で処理済みの水を排水でき
る。
定しているスクリュウ軸3と、このスクリュウ軸3の外
周に配設されている垂直筒20とを備え、スクリュウ軸
3はケーシング1の外部で減速モーター4に連結されて
いる。撹拌機10は、垂直筒20の内部で回転するスク
リュウ軸3で、微生物担体および有機廃棄物を、垂直筒
20に沿って上昇させる。垂直筒20から排出される微
生物担体および有機廃棄物は、テーパー板21からケー
シング1の外周に落下されて、ケーシング1内に均一に
分散される。
下の方向に延長して、垂直に配設している2本の空気噴
射管22を備える。空気噴射管22は、加圧空気源8に
連結されており、ここから供給される空気をケーシング
1内に噴射する。空気噴射管22は、一定の間隔で空気
を噴射する噴射口22Aを開口している。噴射口22A
は、ケーシング1の外側に向かって空気を噴射する。空
気噴射管22からケーシング1内に噴射される空気は、
微生物担体Bに棲息するバクテリアに酸素を供給する。
さらに、空気噴射管22から噴射される空気は、温度制
御して、微生物担体Bの温度をバクテリアが活発に働く
温度に調整することもできる。
を含む有機廃棄物を廃棄装置で分解させたときに発生す
る処理水を、排出口1Bの排水パイプ16から排出す
る。排水パイプ16は、排水弁17を介して排水管18
に連結され、ポンプ26を介して、本発明の廃棄装置の
供給パイプ25に連結されている。供給パイプ25から
本発明の廃棄装置に供給される処理水は、ケーシング2
3内で、バクテリアのはたらきにより、有機物が分解さ
れて消失される。バクテリアにより有機物が消失された
処理済みの液体は、ケーシング23の底部に開口される
排出口27を通過して、排出パイプ30からケーシング
23外に排出される。
機物を短時間で効率よく分解して消失できる特長があ
る。それは、本発明の廃棄装置が、液中を浮上する空気
で液体と一緒に撹拌される微生物担体を液体に充填し、
ケーシングの底部には空気噴射管を配設して、液中に空
気を噴射し、この空気を、空気噴射管の上方に配設され
る上昇ダクトに上昇させて、液体と微生物担体を上昇さ
せて、ケーシング内で対流する状態に撹拌し、さらに、
空気噴射管から噴射される空気でもって、微生物担体に
酸素を補給し、さらに、ケーシングの底部に多孔質材で
閉塞する排出口を開口して、この排出口から処理した液
体を排出するからである。
に無理な力が作用しないように、均一に撹拌できる特長
がある。それは、本発明の装置が、ケーシング内に上昇
ダクトを設け、この上昇ダクトの下方に空気噴射管を配
設して、液体と微生物担体とを撹拌するからである。上
昇ダクトの下方に噴射される無数の気泡は、液体と一緒
に微生物担体を無理なく上昇させる。上昇ダクトを液体
と一緒に上昇した微生物担体は、上昇ダクトの上端から
ケーシング内に移送されるが、ケーシング内では、極め
てスムーズに無理なく落下する。このため、微生物担体
は、上昇ダクトを上昇するとき、さらに、上昇ダクトの
外部を落下する対流状態において、無理な圧力が作用せ
ず、損傷を著しく少なくして、長時間使用できる特長が
ある。
息させる空隙が潰されず、また、全体が小さく摩耗され
ることも少なくなって、極めて長時間使用できる特長が
ある。したがって、本発明の装置は、微生物担体を新し
いものに交換する時間を長くし、メンテナンスを簡素化
し、ランニングコストを低減できる特長がある。
される上昇ダクトで有機物を含む液体と微生物担体を上
昇し、これを上端からケーシング内に供給して降下させ
ることにより、ケーシング内に充填される有機物を含む
液体全体を対流させる状態で撹拌できるので、微生物担
体および液体を均一に淀みなく撹拌できる特長も実現で
きる。
せる廃棄装置の垂直断面図
1B…排出口 2…撹拌羽根 3…スクリュウ軸 4…減速モーター 5…加圧タンク 6…ヒータ 7…温度制御回路 8…加圧空気源 10…撹拌機 11…空気供給具 12…枠 14…扉 15…多孔板 16…排水パイプ 17…排水弁 18…配水管 19…スクリュウフィン 20…垂直筒 21…テーパー板 22…空気噴射管 22A…噴射口 23…ケーシング 24…空気供給具 25…供給パイプ 26…ポンプ 27…排出口 28…多孔質材 29…縦割りパイプ 30…排出パイプ 31…チーズ 32…排水路 33…分岐路 34…空気噴射管 34A…空気孔 35…上昇ダクト 36…板材 37…流量調整弁 38…スイッチ 39…電源 40…温度センサー B…微生物担体
Claims (2)
- 【請求項1】 有機物を含む液体が収納されるケーシン
グ(23)と、このケーシング(23)の液中に入れられて、液
中を浮上する空気で液体と一緒に撹拌される比重の微生
物担体(B)と、ケーシング(23)に空気を供給して、微生
物担体(B)に棲息するバクテリアに酸素を補給する空気
供給具(24)とを備え、空気供給具(24)で空気を供給し
て、微生物担体(B)に棲息するバクテリアで液体に含ま
れる有機物を消失させる廃棄装置であって、下記の全て
の構成を有することを特徴とする廃棄装置。 (a) 空気供給具(24)は、ケーシング(23)の底部に配
設された空気噴射管(34)と、この空気噴射管(34)に加圧
空気を供給する加圧空気源(8)とを備える。 (b) ケーシング(23)内には、空気噴射管(34)から噴
射される気泡で液体を上昇させる上昇ダクト(35)が、空
気噴射管(34)の上方に配設されている。 (c) 上昇ダクト(35)は、上下両端をケーシング(23)
内に開口しており、ケーシング(23)内の液体を下端から
吸入して、上端から排出するように構成されている。 (d) 空気噴射管(34)からケーシング(23)内に噴射さ
れる空気が、微生物担体(B)に棲息するバクテリアに酸
素を補給し、さらに、この空気が上昇ダクト(35)内で液
体を上昇させて、液体をケーシング(23)内で対流状態に
撹拌するように構成されている。 (e) ケーシング(23)の底部に処理された液体の排出
口(27)が開口されており、この排出口(27)は、微生物担
体(B)が通過できない多孔質材(28)で閉塞されている。 (f) ケーシング(23)の底部に多孔質材(28)を山形に
配設して、この多孔質材(28)の内側底部に排出口(27)を
開口して、多孔質材(28)内の上方に空気噴射管(34)を配
設しており、空気噴射管(34)から噴射される空気を多孔
質材(28)の内側から外側に、排出口(27)から排出される
液体を多孔質材(28)の外側から内側に通過させるように
構成している。 - 【請求項2】 微生物担体(B)が多孔質な粒体である請
求項1に記載される液体に含まれる有機物をバクテリア
で消失させる廃棄装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9039787A JP2972159B2 (ja) | 1997-02-06 | 1997-02-06 | 液体に含まれる有機物をバクテリアで消失させる廃棄装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9039787A JP2972159B2 (ja) | 1997-02-06 | 1997-02-06 | 液体に含まれる有機物をバクテリアで消失させる廃棄装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10216758A JPH10216758A (ja) | 1998-08-18 |
JP2972159B2 true JP2972159B2 (ja) | 1999-11-08 |
Family
ID=12562662
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP9039787A Expired - Fee Related JP2972159B2 (ja) | 1997-02-06 | 1997-02-06 | 液体に含まれる有機物をバクテリアで消失させる廃棄装置 |
Country Status (1)
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JP (1) | JP2972159B2 (ja) |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010172843A (ja) * | 2009-01-30 | 2010-08-12 | Kobelco Eco-Solutions Co Ltd | 水処理装置及び水処理方法 |
JP7357209B2 (ja) * | 2020-02-25 | 2023-10-06 | 基礎地盤コンサルタンツ株式会社 | 原位置水質浄化装置 |
-
1997
- 1997-02-06 JP JP9039787A patent/JP2972159B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Publication date |
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JPH10216758A (ja) | 1998-08-18 |
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