JPH09863A - 土壌脱臭装置 - Google Patents
土壌脱臭装置Info
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- JPH09863A JPH09863A JP8097557A JP9755796A JPH09863A JP H09863 A JPH09863 A JP H09863A JP 8097557 A JP8097557 A JP 8097557A JP 9755796 A JP9755796 A JP 9755796A JP H09863 A JPH09863 A JP H09863A
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- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02A—TECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE
- Y02A50/00—TECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE in human health protection, e.g. against extreme weather
- Y02A50/20—Air quality improvement or preservation, e.g. vehicle emission control or emission reduction by using catalytic converters
Landscapes
- Treating Waste Gases (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 アンモニアを含むガスを効率よく脱臭でき
る土壌脱臭装置を提供する。 【解決手段】 土壌脱臭装置における土壌脱臭槽2を、
平均粒径が2〜6mmのゼオライト1に微生物を固定さ
せ、かつ、これを積層して構成した。 【効果】 土壌脱臭槽中を悪臭ガスが均一かつ適度な
圧力で通過して、ゼオライトによる吸着、微生物による
生化学的に分解が円滑になされ、効率よく脱臭が行われ
る。
る土壌脱臭装置を提供する。 【解決手段】 土壌脱臭装置における土壌脱臭槽2を、
平均粒径が2〜6mmのゼオライト1に微生物を固定さ
せ、かつ、これを積層して構成した。 【効果】 土壌脱臭槽中を悪臭ガスが均一かつ適度な
圧力で通過して、ゼオライトによる吸着、微生物による
生化学的に分解が円滑になされ、効率よく脱臭が行われ
る。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、地中に形成した土
壌脱臭槽を用いて悪臭を帯びた大量のガスの脱臭を行う
土壌脱臭装置に関するものである。
壌脱臭槽を用いて悪臭を帯びた大量のガスの脱臭を行う
土壌脱臭装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、有機発酵処理装置等で発生する大
量の悪臭ガスの処理方法として、屋外の地面に穴を掘
り、この穴内に黒ボク土や腐葉土などの土壌を充填する
とともに、該土壌に微生物を固定させて土壌脱臭槽とし
た土壌脱臭装置が実用化されている。この土壌脱臭装置
では、有機発酵槽等から排出される悪臭ガスを前記土壌
脱臭槽の下方側から送出して土壌中を通過させながら上
記微生物と接触させ、主として微生物の働きでガスの悪
臭成分を化学分解することによって脱臭を行っている。
また、黒ボク土等を用いた土壌脱臭槽において、土壌に
細粒のゼオライト等を少量混合し、このゼオライトを吸
着剤として使用することによって脱臭効率を向上させる
方法も提案されている(特開昭62−97628号公
報)。
量の悪臭ガスの処理方法として、屋外の地面に穴を掘
り、この穴内に黒ボク土や腐葉土などの土壌を充填する
とともに、該土壌に微生物を固定させて土壌脱臭槽とし
た土壌脱臭装置が実用化されている。この土壌脱臭装置
では、有機発酵槽等から排出される悪臭ガスを前記土壌
脱臭槽の下方側から送出して土壌中を通過させながら上
記微生物と接触させ、主として微生物の働きでガスの悪
臭成分を化学分解することによって脱臭を行っている。
また、黒ボク土等を用いた土壌脱臭槽において、土壌に
細粒のゼオライト等を少量混合し、このゼオライトを吸
着剤として使用することによって脱臭効率を向上させる
方法も提案されている(特開昭62−97628号公
報)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来の土壌脱
臭装置では大量のガス、主にアンモニアを悪臭として含
むガスを処理するには脱臭効率が十分でなく、これを補
うために大容量の土壌脱臭槽を構築して大量ガスの処理
を可能としている。しかし、このような大容量の土壌脱
臭槽を設けるためには広大な敷地が必要であり、土地の
有効利用に反するという問題があり、土地の狭い地域で
は脱臭槽の設置自体が困難になる。また、土壌脱臭装置
では、土壌に適度な水分を含ませ、さらに、土壌の割れ
を防止することを目的として脱臭槽に対し水の散布を行
っているが、脱臭槽が大容量になると、水の蒸散量や地
下への水透過量が増えて散水の効率が低下するため毎日
大量の水散布が必要になるという問題がある。また、散
水と乾燥をくりかえすうちに、土壌が地割れを起こし悪
臭ガスがショートパスをして外にもれてしまうという問
題がある。
臭装置では大量のガス、主にアンモニアを悪臭として含
むガスを処理するには脱臭効率が十分でなく、これを補
うために大容量の土壌脱臭槽を構築して大量ガスの処理
を可能としている。しかし、このような大容量の土壌脱
臭槽を設けるためには広大な敷地が必要であり、土地の
有効利用に反するという問題があり、土地の狭い地域で
は脱臭槽の設置自体が困難になる。また、土壌脱臭装置
では、土壌に適度な水分を含ませ、さらに、土壌の割れ
を防止することを目的として脱臭槽に対し水の散布を行
っているが、脱臭槽が大容量になると、水の蒸散量や地
下への水透過量が増えて散水の効率が低下するため毎日
大量の水散布が必要になるという問題がある。また、散
水と乾燥をくりかえすうちに、土壌が地割れを起こし悪
臭ガスがショートパスをして外にもれてしまうという問
題がある。
【0004】本発明は上記事情を背景としてなされたも
のであり、従来、吸着剤として土壌に一部混合されてい
たゼオライトに着目し、この粒径を調整をすることによ
って土壌として代替でき、かつ飛躍的な脱臭能力(特に
アンモニアを含むガスに対し)が得られることを見出
し、本発明を完成するに至ったものである。
のであり、従来、吸着剤として土壌に一部混合されてい
たゼオライトに着目し、この粒径を調整をすることによ
って土壌として代替でき、かつ飛躍的な脱臭能力(特に
アンモニアを含むガスに対し)が得られることを見出
し、本発明を完成するに至ったものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】すなわち上記課題を解決
するため、本発明のうち第1の発明の土壌脱臭装置は、
地中に形成した土壌脱臭槽内で悪臭ガスを通過させて脱
臭を行う土壌脱臭装置において、前記土壌脱臭槽は、平
均粒径が2〜6mmのゼオライトに微生物を固定させ、
かつ、これを積層して構成したことを特徴とする。第2
の発明の土壌脱臭装置は、第1の発明において、悪臭ガ
スが主にアンモニアを悪臭成分として含むことを特徴と
する。第3の発明の土壌脱臭装置は、第1または第2の
発明において、土壌脱臭槽の底部に水遮断部が設けられ
ており、該水遮断部に連結して貯水槽が設けられ、該貯
水槽に対土壌脱臭槽用の散水装置が連結されていること
を特徴とする。第4の発明の土壌脱臭装置は、第3の発
明において、土壌脱臭槽に水分センサが設けられてお
り、該水分センサに散水制御部が接続されていることを
特徴とする。
するため、本発明のうち第1の発明の土壌脱臭装置は、
地中に形成した土壌脱臭槽内で悪臭ガスを通過させて脱
臭を行う土壌脱臭装置において、前記土壌脱臭槽は、平
均粒径が2〜6mmのゼオライトに微生物を固定させ、
かつ、これを積層して構成したことを特徴とする。第2
の発明の土壌脱臭装置は、第1の発明において、悪臭ガ
スが主にアンモニアを悪臭成分として含むことを特徴と
する。第3の発明の土壌脱臭装置は、第1または第2の
発明において、土壌脱臭槽の底部に水遮断部が設けられ
ており、該水遮断部に連結して貯水槽が設けられ、該貯
水槽に対土壌脱臭槽用の散水装置が連結されていること
を特徴とする。第4の発明の土壌脱臭装置は、第3の発
明において、土壌脱臭槽に水分センサが設けられてお
り、該水分センサに散水制御部が接続されていることを
特徴とする。
【0006】すなわち、本発明によれば、粒径を調整し
たゼオライトが整然と積層され、ゼオライト間の空隙が
均一に分散することになる。この空隙を悪臭ガスが通過
するので、適度な圧力で均等にガスが流れ、ガス中の悪
臭成分がゼオライトに効率的に吸着されるとともに、ゼ
オライトに固定された微生物によって悪臭成分が分解さ
れ、悪臭ガスが効率的に脱臭される。なお、上記作用
は、アンモニアを含む悪臭ガスにおいて特に顕著に得ら
れる。
たゼオライトが整然と積層され、ゼオライト間の空隙が
均一に分散することになる。この空隙を悪臭ガスが通過
するので、適度な圧力で均等にガスが流れ、ガス中の悪
臭成分がゼオライトに効率的に吸着されるとともに、ゼ
オライトに固定された微生物によって悪臭成分が分解さ
れ、悪臭ガスが効率的に脱臭される。なお、上記作用
は、アンモニアを含む悪臭ガスにおいて特に顕著に得ら
れる。
【0007】本発明に用いるゼオライトは、天然ゼオラ
イトの他、人工ゼオライトを用いることもでき、その粒
径を篩などによって調整する。ここで、ゼオライトの粒
径が2mm未満であると、ゼオライトが密に積層され
て、ガスの円滑な流れが阻害され、また積層による粗密
が生じやすい。一方、粒径が6mmを越えると、ゼオラ
イト間の空隙が祖になりすぎてガスの圧損が小さく、ゼ
オライトとガスとの接触が十分になされず脱臭効率が低
下する。また散水の透過性が高くなりすぎてゼオライト
に適度な水分を効率よく与えることが困難になる。この
ため、ゼオライトの平均粒径を2〜6mmに限定する。
なお、同様の理由で下限を3mm、上限を5mmに限定
するのが望ましい。
イトの他、人工ゼオライトを用いることもでき、その粒
径を篩などによって調整する。ここで、ゼオライトの粒
径が2mm未満であると、ゼオライトが密に積層され
て、ガスの円滑な流れが阻害され、また積層による粗密
が生じやすい。一方、粒径が6mmを越えると、ゼオラ
イト間の空隙が祖になりすぎてガスの圧損が小さく、ゼ
オライトとガスとの接触が十分になされず脱臭効率が低
下する。また散水の透過性が高くなりすぎてゼオライト
に適度な水分を効率よく与えることが困難になる。この
ため、ゼオライトの平均粒径を2〜6mmに限定する。
なお、同様の理由で下限を3mm、上限を5mmに限定
するのが望ましい。
【0008】なお、ゼオライトの粒径は平均粒径で示し
たが、ガスの円滑な流れを確保するという点で、平均的
数値だけでなく各ゼオライト粒が実質的に上記数値範囲
内の粒径を有するのが望ましい。また、粒径が揃えられ
たゼオライトは、圧縮による粗密が生じにくく、各粒間
の空隙が均一に分散する。したがって、従来の黒ボク土
等の土壌に比べて厚く積層することも可能であり、土地
を有効に利用できる。また、脱臭対象となるガスは、特
に限定されないが、主にアンモニアを悪臭ガスとして含
むものが好適である。アンモニアを多く含む悪臭ガス
は、例えば畜糞や都市ゴミの発酵処理装置において大量
に発生する。
たが、ガスの円滑な流れを確保するという点で、平均的
数値だけでなく各ゼオライト粒が実質的に上記数値範囲
内の粒径を有するのが望ましい。また、粒径が揃えられ
たゼオライトは、圧縮による粗密が生じにくく、各粒間
の空隙が均一に分散する。したがって、従来の黒ボク土
等の土壌に比べて厚く積層することも可能であり、土地
を有効に利用できる。また、脱臭対象となるガスは、特
に限定されないが、主にアンモニアを悪臭ガスとして含
むものが好適である。アンモニアを多く含む悪臭ガス
は、例えば畜糞や都市ゴミの発酵処理装置において大量
に発生する。
【0009】また、本発明としては、散水を循環させる
ことが必須とされるものではないが、第1、第2発明固
有の特徴に起因して散水された水を循環させるのが望ま
しい。すなわち、上記作用によって、大容量の土壌脱臭
槽が不要になり、大量の無駄な散水を避けることができ
るが、ゼオライト間の空隙によって土壌中でガスが効率
よく流れる一方で、水の透過性がよくなり、しかも上記
したように積層されたゼオライトの水透過性が高いた
め、多めの水の散水が必要になる。そこで、第3の発明
によって水を循環させることによって、無駄な水が無く
なり、さらに積極的に水を使用することによってガスと
水との接触を活発にして高効率で脱臭を進行させること
ができる。また、ゼオライトに吸着されたガス成分(イ
オン化されたもの等)を洗い流し、これを貯水槽におい
て脱臭槽から流れた微生物とともに滞留させることによ
って微生物の活性化を図ることができる。
ことが必須とされるものではないが、第1、第2発明固
有の特徴に起因して散水された水を循環させるのが望ま
しい。すなわち、上記作用によって、大容量の土壌脱臭
槽が不要になり、大量の無駄な散水を避けることができ
るが、ゼオライト間の空隙によって土壌中でガスが効率
よく流れる一方で、水の透過性がよくなり、しかも上記
したように積層されたゼオライトの水透過性が高いた
め、多めの水の散水が必要になる。そこで、第3の発明
によって水を循環させることによって、無駄な水が無く
なり、さらに積極的に水を使用することによってガスと
水との接触を活発にして高効率で脱臭を進行させること
ができる。また、ゼオライトに吸着されたガス成分(イ
オン化されたもの等)を洗い流し、これを貯水槽におい
て脱臭槽から流れた微生物とともに滞留させることによ
って微生物の活性化を図ることができる。
【0010】ただし、第3の発明によると、土壌脱臭槽
内が適度な水分以上であっても散水を続けることにな
り、散水装置の運転が効率的でなく、また水分量が不足
している場合でも操業によっては十分な散水が行われな
い場合がある。そこで、第4の発明によって、土壌脱臭
槽が適度な水分以上になると散水装置による散水量を減
らしたり散水装置を停止したりし、また土壌脱臭槽が適
度な水分以下になると散水装置による散水量を増やした
り散水装置を起動したりするように制御すると、散水装
置の運転を効率的に行うことができ、散水装置の運転費
の節約、散水装置の長寿命化を図ることができ、また、
脱臭槽が最適な水分量を保持するようにして脱臭能力を
最適に引き出すことができる。
内が適度な水分以上であっても散水を続けることにな
り、散水装置の運転が効率的でなく、また水分量が不足
している場合でも操業によっては十分な散水が行われな
い場合がある。そこで、第4の発明によって、土壌脱臭
槽が適度な水分以上になると散水装置による散水量を減
らしたり散水装置を停止したりし、また土壌脱臭槽が適
度な水分以下になると散水装置による散水量を増やした
り散水装置を起動したりするように制御すると、散水装
置の運転を効率的に行うことができ、散水装置の運転費
の節約、散水装置の長寿命化を図ることができ、また、
脱臭槽が最適な水分量を保持するようにして脱臭能力を
最適に引き出すことができる。
【0011】
(実施形態1)以下に本発明の一実施形態を添付図面に
基づいて説明する。粒径が2〜6mmの天然ゼオライト
を用意し、これに微生物(亜硝酸菌、硝酸菌、脱窒菌
等)を固定させた。一方、屋外の地面に深さ50cmで
面積約500m3の穴を掘り、四方および底面にコンク
リートを打設した後、前記ゼオライト1を穴内に積層し
て土壌脱臭槽2とした。なお、穴の底面は勾配を有して
おり、この底面一面に水遮断部としてビニールシート3
を敷き、ビニールシート3の僅か上方に空隙4を残して
通気性床材5を配置した。この床材5上の穴空間に前記
ゼオライト1が積層されている。なお、前記空隙4には
図示しない畜糞発酵処理装置からの排ガスを送り込むダ
クト6が接続されている。
基づいて説明する。粒径が2〜6mmの天然ゼオライト
を用意し、これに微生物(亜硝酸菌、硝酸菌、脱窒菌
等)を固定させた。一方、屋外の地面に深さ50cmで
面積約500m3の穴を掘り、四方および底面にコンク
リートを打設した後、前記ゼオライト1を穴内に積層し
て土壌脱臭槽2とした。なお、穴の底面は勾配を有して
おり、この底面一面に水遮断部としてビニールシート3
を敷き、ビニールシート3の僅か上方に空隙4を残して
通気性床材5を配置した。この床材5上の穴空間に前記
ゼオライト1が積層されている。なお、前記空隙4には
図示しない畜糞発酵処理装置からの排ガスを送り込むダ
クト6が接続されている。
【0012】上記したビニールシート3の下流側端部に
は、同方向の傾斜を有する水路7が連結されており、水
路7の先端に連結された流入管7aは、地中に埋設され
た貯水槽8の内部に臨ませてある。この貯水槽8は、最
大水位地点が地中約1mの深さに位置しており、貯水槽
8の内部には深部に達する揚水管9が配置されている。
この揚水管9はポンプ10を介して散水装置11のバル
ブ12aに連結されており、散水装置11には、図示し
ない水源からの給水パイプ13がバルブ12bを介して
接続されている。
は、同方向の傾斜を有する水路7が連結されており、水
路7の先端に連結された流入管7aは、地中に埋設され
た貯水槽8の内部に臨ませてある。この貯水槽8は、最
大水位地点が地中約1mの深さに位置しており、貯水槽
8の内部には深部に達する揚水管9が配置されている。
この揚水管9はポンプ10を介して散水装置11のバル
ブ12aに連結されており、散水装置11には、図示し
ない水源からの給水パイプ13がバルブ12bを介して
接続されている。
【0013】次にこの脱臭装置の作用について説明す
る。図示しない畜糞発酵処理装置から排出される悪臭ガ
スは、アンモニアを数百ppm含んでおり、前記ダクト
6を通して土壌脱臭槽2の下部空隙4へ、毎分約200
m3の悪臭ガスが送られ、床材5の通気孔からゼオライ
ト1の積層に送り込まれる。この際にガス中の悪臭成分
(主にアンモニア)は、ゼオライト1に吸着され、さら
にゼオライト1に固定された微生物と接触して生化学的
に分解される。このようにして効率的に悪臭成分が除去
されたガスはゼオライト1の積層内を上昇して土壌脱臭
槽2の上部から大気中へと拡散される。
る。図示しない畜糞発酵処理装置から排出される悪臭ガ
スは、アンモニアを数百ppm含んでおり、前記ダクト
6を通して土壌脱臭槽2の下部空隙4へ、毎分約200
m3の悪臭ガスが送られ、床材5の通気孔からゼオライ
ト1の積層に送り込まれる。この際にガス中の悪臭成分
(主にアンモニア)は、ゼオライト1に吸着され、さら
にゼオライト1に固定された微生物と接触して生化学的
に分解される。このようにして効率的に悪臭成分が除去
されたガスはゼオライト1の積層内を上昇して土壌脱臭
槽2の上部から大気中へと拡散される。
【0014】一方、散水装置11では、所定量の散水を
行うべくバルブ12aと12bとを調整し、水源および
貯水槽8から水を供給する。散水された水は土壌脱臭槽
2のゼオライト1中を浸透して下降し、ゼオライト1に
吸水される。また、水の一部は、ゼオライト1に吸水さ
れることなくゼオライト1間を透過し、床材5から土壌
脱臭槽2の底部へと落下する。この際に水は、ガス成分
や微生物を持ち去る。底部に到達した水は、ビニールシ
ート3によって下方への浸透が妨げられ、底部の傾斜に
従って水路7および流入管7aから貯水槽8へと流れ込
む。しかも、貯水槽8は、地中に埋設されているので、
保温効果が得られ、微生物の活性化をより効果的にす
る。
行うべくバルブ12aと12bとを調整し、水源および
貯水槽8から水を供給する。散水された水は土壌脱臭槽
2のゼオライト1中を浸透して下降し、ゼオライト1に
吸水される。また、水の一部は、ゼオライト1に吸水さ
れることなくゼオライト1間を透過し、床材5から土壌
脱臭槽2の底部へと落下する。この際に水は、ガス成分
や微生物を持ち去る。底部に到達した水は、ビニールシ
ート3によって下方への浸透が妨げられ、底部の傾斜に
従って水路7および流入管7aから貯水槽8へと流れ込
む。しかも、貯水槽8は、地中に埋設されているので、
保温効果が得られ、微生物の活性化をより効果的にす
る。
【0015】この微生物を含む水は、上記したように散
水に際し、再利用されるので、水資源を有効に活用する
ことができ、また、水で流された微生物を捕集して活性
化した後、散水とともに土壌脱臭槽に帰すことができる
ので脱臭効率を向上させることができる。なお、貯水槽
8は、例えば図2に示すように好気槽8aと嫌気槽8b
とに分割することも可能である。また図中22は、分割
槽の水面上部を覆う蓋である。
水に際し、再利用されるので、水資源を有効に活用する
ことができ、また、水で流された微生物を捕集して活性
化した後、散水とともに土壌脱臭槽に帰すことができる
ので脱臭効率を向上させることができる。なお、貯水槽
8は、例えば図2に示すように好気槽8aと嫌気槽8b
とに分割することも可能である。また図中22は、分割
槽の水面上部を覆う蓋である。
【0016】上記脱臭装置で処理されて大気に放散され
たガスは、アンモニア成分が殆ど除去されており、特に
大容量の脱臭槽を設置することなく、効率的に脱臭が行
われていた。なお、上記実施例では散水を循環させるよ
うに構成したが、本発明としては必ずしも散水を循環さ
せる必要はない。ただし、散水の循環によって水の使用
量を低減することができ、さらに、水の循環によって水
をゼオライトおよびガスに頻繁に接触させることができ
脱臭効率が向上した。また、貯水槽で微生物の活性化が
図られるので、長期間に渡って安定した脱臭性能が得ら
れる。
たガスは、アンモニア成分が殆ど除去されており、特に
大容量の脱臭槽を設置することなく、効率的に脱臭が行
われていた。なお、上記実施例では散水を循環させるよ
うに構成したが、本発明としては必ずしも散水を循環さ
せる必要はない。ただし、散水の循環によって水の使用
量を低減することができ、さらに、水の循環によって水
をゼオライトおよびガスに頻繁に接触させることができ
脱臭効率が向上した。また、貯水槽で微生物の活性化が
図られるので、長期間に渡って安定した脱臭性能が得ら
れる。
【0017】(実施形態2)次に、図3は他の実施形態
を示すものであり、土壌脱臭槽2に水分センサ14を設
け、さらに散水装置を制御する制御箱15(散水制御
部)を設けたものである。なお、この実施形態で、前記
実施形態と同様の構造については、同一符号を付してそ
の説明を省略した。上記水分センサ14は、その出力端
が散水制御部である制御箱15に接続されており、制御
箱15の出力端は、散水装置の一部をなすポンプ10、
バルブ12a、バルブ12bに接続されている。水分セ
ンサ14は土壌脱臭槽2のゼオライト1中の水分を検出
しており、制御箱15は、この水分センサ14による水
分検出信号を受け、その信号に基づいてバルブ12a、
バルブ12b、ポンプ10に制御信号を送る。この制御
信号の送出は、水分検出信号に基づいて手動で行うこと
も可能であるが、予め定めた手順によって自動的に行う
のが望ましい。
を示すものであり、土壌脱臭槽2に水分センサ14を設
け、さらに散水装置を制御する制御箱15(散水制御
部)を設けたものである。なお、この実施形態で、前記
実施形態と同様の構造については、同一符号を付してそ
の説明を省略した。上記水分センサ14は、その出力端
が散水制御部である制御箱15に接続されており、制御
箱15の出力端は、散水装置の一部をなすポンプ10、
バルブ12a、バルブ12bに接続されている。水分セ
ンサ14は土壌脱臭槽2のゼオライト1中の水分を検出
しており、制御箱15は、この水分センサ14による水
分検出信号を受け、その信号に基づいてバルブ12a、
バルブ12b、ポンプ10に制御信号を送る。この制御
信号の送出は、水分検出信号に基づいて手動で行うこと
も可能であるが、予め定めた手順によって自動的に行う
のが望ましい。
【0018】例えば、ゼオライト1に固定された微生物
の働ける必要以上の水分がある場合は、ポンプ10を停
止し、バルブ12a、バルブ12bを閉じる。反対に微
生物の働ける必要以下の水分しかない場合は、ポンプ1
0を運転し、バルブ12a、バルブ12bを開く。これ
らの基準水分量は予め定めておき、制御箱15内部で基
準水分量と検出水分量とを比較して、その比較結果に基
づいて制御信号を送出することによって上記制御を自動
的に行わせることが可能になる。また、水分が十分にあ
るときには、散水量を減らすようにバルブ12a、バル
ブ12bの開度を少なくし、反対に水分が不足している
ときにはバルブ12a、バルブ12bの開度を多くして
散水量を増やす制御を行うことも可能であり、これら制
御と上記散水の停止、開始の制御とを組み合わせた制御
方法を採ることも可能である。この場合には、基準水分
量を段階的に定めて制御内容を変えることができる。上
記したように、この実施形態では土壌脱臭槽中の水分セ
ンサの検出結果から散水装置を制御できるので、散水装
置、およびポンプの運転費の節約、長寿命化を図ること
ができ、また効率的な脱臭を図ることができる。なお、
上記実施形態では、散水制御部として散水装置と別個の
装置を設けたが、散水装置内に該機能を有する機構を設
けることも可能である。
の働ける必要以上の水分がある場合は、ポンプ10を停
止し、バルブ12a、バルブ12bを閉じる。反対に微
生物の働ける必要以下の水分しかない場合は、ポンプ1
0を運転し、バルブ12a、バルブ12bを開く。これ
らの基準水分量は予め定めておき、制御箱15内部で基
準水分量と検出水分量とを比較して、その比較結果に基
づいて制御信号を送出することによって上記制御を自動
的に行わせることが可能になる。また、水分が十分にあ
るときには、散水量を減らすようにバルブ12a、バル
ブ12bの開度を少なくし、反対に水分が不足している
ときにはバルブ12a、バルブ12bの開度を多くして
散水量を増やす制御を行うことも可能であり、これら制
御と上記散水の停止、開始の制御とを組み合わせた制御
方法を採ることも可能である。この場合には、基準水分
量を段階的に定めて制御内容を変えることができる。上
記したように、この実施形態では土壌脱臭槽中の水分セ
ンサの検出結果から散水装置を制御できるので、散水装
置、およびポンプの運転費の節約、長寿命化を図ること
ができ、また効率的な脱臭を図ることができる。なお、
上記実施形態では、散水制御部として散水装置と別個の
装置を設けたが、散水装置内に該機能を有する機構を設
けることも可能である。
【0019】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の土壌脱臭
装置によれば、平均粒径が2〜6mmのゼオライトに微
生物を固定させ、かつ、これを積層して土壌脱臭槽を構
成したので、悪臭成分が効率よく除去され、大容量の脱
臭槽を構築することなく効率的な脱臭が行われる結果が
ある。また、土壌脱臭槽の底部に水遮断部を設け、該水
遮断部に連結して貯水槽を設け、該貯水槽には対土壌脱
臭槽用の散水装置を連結すれば、散水が循環されるの
で、水を無駄にすることなく積極的に活用することがで
き、脱臭効率をさらに向上させることができる。また、
土壌脱臭槽に水分センサを設け、該センサを散水制御部
に接続すれば、土壌脱臭槽中の水分センサの検出結果か
ら散水装置を制御して、運転費の節約、長寿命化、脱臭
槽の効率化を図ることができる。
装置によれば、平均粒径が2〜6mmのゼオライトに微
生物を固定させ、かつ、これを積層して土壌脱臭槽を構
成したので、悪臭成分が効率よく除去され、大容量の脱
臭槽を構築することなく効率的な脱臭が行われる結果が
ある。また、土壌脱臭槽の底部に水遮断部を設け、該水
遮断部に連結して貯水槽を設け、該貯水槽には対土壌脱
臭槽用の散水装置を連結すれば、散水が循環されるの
で、水を無駄にすることなく積極的に活用することがで
き、脱臭効率をさらに向上させることができる。また、
土壌脱臭槽に水分センサを設け、該センサを散水制御部
に接続すれば、土壌脱臭槽中の水分センサの検出結果か
ら散水装置を制御して、運転費の節約、長寿命化、脱臭
槽の効率化を図ることができる。
【図1】 本発明の一実施形態を示す断面図である。
【図2】 他の実施形態の貯水槽を示す平面図である。
【図3】 さらに他の実施形態を示す断面図である。
1 ゼオライト 2 土壌脱臭槽 3 ビニールシート 6 ダクト 7 水路 7a 流入管 8 貯水槽 8a 好気槽 8b 嫌気槽 9 揚水管 10 ポンプ 11 散水装置 12a バルブ 12b バルブ 13 吸水管 14 水分センサー 15 制御箱
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 尾辻 幸枝 千葉県四街道市鷹の台1丁目3番 株式会 社日本製鋼所内 (72)発明者 九軒 右典 千葉県四街道市鷹の台1丁目3番 株式会 社日本製鋼所内 (72)発明者 岩城 尚子 千葉県四街道市鷹の台1丁目3番 株式会 社日本製鋼所内 (72)発明者 小田 吉昭 千葉県四街道市鷹の台1丁目3番 株式会 社日本製鋼所内 (72)発明者 吉本 耕司 広島県広島市安芸区船越南1丁目6番1号 株式会社日本製鋼所内 (72)発明者 桐原 修逸 広島県広島市安芸区船越南1丁目6番1号 株式会社日本製鋼所内
Claims (4)
- 【請求項1】 地中に形成した土壌脱臭槽内で悪臭ガス
を通過させて脱臭を行う土壌脱臭装置において、前記土
壌脱臭槽は、平均粒径が2〜6mmのゼオライトに微生
物を固定させ、かつ、これを積層して構成したことを特
徴とする土壌脱臭装置 - 【請求項2】 悪臭ガスは主にアンモニアを悪臭成分と
して含むことを特徴とする請求項1記載の土壌脱臭装置 - 【請求項3】 土壌脱臭槽の底部に水遮断部が設けられ
ており、該遮断部に連結して貯水槽が設けられ、該貯水
槽に対土壌脱臭槽用の散水装置が連結されていることを
特徴とする請求項1または2に記載の土壌脱臭装置 - 【請求項4】 土壌脱臭槽に水分センサが設けられてお
り、該水分センサに散水制御部が接続されていることを
特徴とする請求項3に記載の土壌脱臭装置
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8097557A JPH09863A (ja) | 1995-04-10 | 1996-03-27 | 土壌脱臭装置 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10783495 | 1995-04-10 | ||
JP7-107834 | 1995-04-10 | ||
JP8097557A JPH09863A (ja) | 1995-04-10 | 1996-03-27 | 土壌脱臭装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09863A true JPH09863A (ja) | 1997-01-07 |
Family
ID=26438716
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP8097557A Pending JPH09863A (ja) | 1995-04-10 | 1996-03-27 | 土壌脱臭装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH09863A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006150135A (ja) * | 2006-03-16 | 2006-06-15 | National Agriculture & Food Research Organization | 脱臭材 |
KR101465297B1 (ko) * | 2011-05-27 | 2014-12-10 | 서울대학교산학협력단 | 트렌치 필터를 이용한 악취 정화장치 |
-
1996
- 1996-03-27 JP JP8097557A patent/JPH09863A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006150135A (ja) * | 2006-03-16 | 2006-06-15 | National Agriculture & Food Research Organization | 脱臭材 |
JP4620616B2 (ja) * | 2006-03-16 | 2011-01-26 | 独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構 | 脱臭材 |
KR101465297B1 (ko) * | 2011-05-27 | 2014-12-10 | 서울대학교산학협력단 | 트렌치 필터를 이용한 악취 정화장치 |
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