JP5807289B2 - 嫌気性処理装置およびこれを備えた廃水処理システム - Google Patents

嫌気性処理装置およびこれを備えた廃水処理システム Download PDF

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Description

本発明は、食品工場などから排出される有機廃水の浄化処理を行う嫌気性処理装置およびこれを備えた廃水処理システムに関する。
現在の産業廃水処理は、好気性生物処理(活性汚泥)と凝集沈殿といった物理化学処理を生物処理の後段に併用した方法が主流である。これらの処理方式では、エアレーションの多大な電気コスト、凝集剤の薬品コスト、生物余剰・凝集沈殿汚泥が廃棄物として大量に発生するといった問題点がある。
この問題に対してのブレークスルーとして、食品工場などから排出される廃水に対しては、嫌気性微生物の自己固定化作用を巧みに利用した、UASB(Upflow Anaerobic Sludge Bed)法に代表される嫌気性処理法が普及し、省エネルギー・創エネルギー(バイオガス回収)を実現した。
多川 正、「化学廃水の嫌気性処理」、環境技術、環境技術学会、2004年6月、第33巻、第6号、p.432−436
しかしながら、嫌気性処理として比類なき成功を収めているUASB法も化学系廃水など、嫌気性微生物を阻害するような物質を含む廃水に対しては、分解に対しては馴養の可能性が確認されながらも、UASB法の成否である、グラニュール汚泥(微生物集塊体)の長期間の成長・保持の点で問題があり、多数の化学系廃水に対して、省エネルギーな嫌気性処理を断念する例が多い。
これは、グラニュール汚泥の形成が微生物自身の持つ自己固定化能力に依存することに対し、化学系廃水には比較的それらを低下させる阻害/毒性物質が含まれることに起因する、グラニュール汚泥の長期間の安定保持が困難であるためである。
食品系の廃水では、例えば醤油を製造する際に発生する醤油濃厚廃液には、グラニュール汚泥化を阻害する高濃度の油分、塩分、浮遊物質が含まれており、これまでの従来技術(UASB法)では対応ができなかった。
本発明は、このような従来の課題に鑑みてなされたものであり、有機廃水の浄化処理能力を高めることができる嫌気性処理装置およびこれを備えた廃水処理システムを提供することを目的とする。
本発明者等は、鋭意研究の結果、前記課題を解決するために以下のような嫌気性処理装置および廃水処理システムを採用した。
本発明の嫌気性処理装置は、有機廃水の嫌気性処理を行う嫌気性処理装置において、
前記有機廃水を一時的に貯留するフィードタンクと、
このフィードタンクに供給管および排水管で接続されたリアクターと、
前記供給管に接続されて前記フィードタンク内の有機廃水を前記リアクターに送る供給ポンプとを備え、
前記リアクター内には多数の担体が充填され、各担体には前記有機廃水を浄化処理するための嫌気性微生物が付着していることを特徴とする。
ここで、本発明の嫌気性処理装置は、フィードタンク内に貯留された有機廃水の温度を、嫌気性微生物が活性化する温度に設定する加温手段を備えることが好ましい。
また、各担体は主にスポンジから形成することが好ましい。これに対し、嫌気性微生物は、供給ポンプを駆動して、嫌気性微生物を含むスラリーをフィードタンクとリアクターとの間で所定期間循環させることにより各担体に付着されることが好ましい。
また、本発明の嫌気性処理装置は、有機廃水を供給管からリアクター内に供給するときに散水する散水手段を備えることが好ましい。
また、散水手段は、散水管から構成することが好ましい。具体的には、この散水管には、両端側に供給管が接続されており、供給管から供給された有機廃水をリアクター内へ散水する複数の散水孔が設けられている。
また、本発明の廃水処理システムは、
本発明の嫌気性処理装置と、
この嫌気性処理装置のフィードタンクに処理水管で接続され、この嫌気性処理装置から前記処理水管を介して供給された嫌気性処理水を浄化する後処理装置と
を備えることを特徴とする。
本発明の嫌気性処理装置では、フィードタンクとリアクターを供給管と排水管で接続し、供給管に供給ポンプを接続し、リアクター内には、嫌気性微生物が付着された担体を多数充填した。これにより、供給ポンプが駆動すると、有機廃水がフィードタンクとリアクターとの間で循環し、有機廃水中の汚濁成分が嫌気性微生物により分解される。したがって、本発明の嫌気性処理装置では、従来のUASB法を用いた嫌気性処理のようにグラニュール汚泥を必要としないので、廃水にグラニュール汚泥化を阻害する高濃度の油分、塩分、浮遊物質等が含まれていても嫌気性処理を行うことが可能になる。よって、本発明の嫌気性処理装置は、有機廃水の浄化処理能力を高めることができる。また、本発明の廃水処理システムでは、本発明の嫌気性処理装置と後処理装置とで有機廃水を浄化処理するので有機廃水の浄化処理効率を上げることができる。
本発明の一実施の形態を示す廃水処理システムの構成図である。 同実施の形態のリアクターの上面の斜視図である。 同実施の形態の担体を示す写真である。 同実施の形態の担体に微生物が付着された状態を示す写真である。
以下、本発明の実施の形態を図にしたがって説明する。
図1は、本発明の一実施の形態を示す廃水処理システム1の構成図である。この廃水処理システム1は、食品工場などから排出される有機廃水を浄化処理するものであり、嫌気性処理装置2と、嫌気性処理装置2の後段に接続された後処理装置3とを備えている。
嫌気性処理装置2は、嫌気性微生物を用いて有機廃水を浄化処理するものである。この嫌気性処理装置2は、有機廃水を一時的に貯留するフィードタンク21と、フィードタンク21に供給管201および排水管202で接続されて、有機廃水を嫌気性処理するためのリアクター22とを中心にして構成されている。
フィードタンク21は、内部に仕切板21cが設置されており、この仕切板21cにより原水槽21aと処理水槽21bとが形成されている。仕切板21cの下部はフィードタンク21の内底面に結合しておらず、原水槽21aと処理水槽21bとが下部で開口している。
原水槽21aには、廃水管203を介して調整槽23が接続されている。この調整槽23では、廃棄物に水を加えたり濃度が大きい有機廃水を希釈したりして、浄化処理に適した濃度の有機排水を生成する。この調整槽23には希釈水管204を介して希釈水タンク24が接続されている。この希釈水タンク24内には、調整槽23内に入れられた廃棄物に水を加えたり、濃度が大きい有機廃水を希釈するための水(希釈水)が貯留されている。また、希釈水管204には流量制御弁204aが接続されている。この流量制御弁204aは、希釈水タンク24から調整槽23へ送る希釈水の流量を調整するものである。この希釈水は水道水、工水に限らず、低濃度の別系統の廃水や既設廃水処理施設の処理水などを再利用することも可能である。
また、廃水管203には廃水ポンプ203aが接続されている。この廃水ポンプ203aは、調整槽23で濃度が調整された有機廃水を原水槽21aに送るものである。
原水槽21a内には攪拌機211が配置されている。この攪拌機211は、原水槽21a内の有機廃水を攪拌するものである。さらに原水槽21a内には、加温手段であるヒーター等(図示せず)が配置されている。このヒーターは、原水槽21a内の有機廃水の温度を嫌気性微生物が活性化する温度に設定するものである。なお、加温手段はヒータに限定されず、例えば蒸気を利用するものや熱交換を利用するものでも良い。
また、処理水槽21bには、処理水管301を介して後処理装置3が接続されている。この後処理装置3は、処理水槽21bから処理水管301を介して供給された嫌気性処理水をさらに浄化するものである。この後処理装置3では、嫌気性処理、好気性処理、物理化学処理(凝集沈殿処理等)等を行う。
供給管201には、供給ポンプ212が接続されている。この供給ポンプ212は、有機廃水が加温されたもの(原水A)をリアクター22に送るものである。排水管202は、リアクター22の底部とフィードタンク21とに接続している。
リアクター22の上部には水封槽25が接続されており、この水封槽25にはガスメータ26が接続されている。
また、リアクター22は筒形状に形成されており、その上面には、図2に示すように開口部221が形成されている。開口部221の周縁221aには、複数の散水管222が取り付けられている。
具体的に説明すると、本実施の形態では複数の散水管222が十字に交差して十字状のジョイント部材230を用いて結合されている。この状態で各散水管222は開口部221の周縁221aを跨いでリアクター22の周壁22aを貫通して取り付けられている。ジョイント部材230はT字管に別の管を接合して十字状に形成したものである。なお、本実施の形態では複数の散水管222を十字に交差して結合して配置したが、複数のL字状の散水管の屈曲部分を近接して配置しても良い。
各散水管222の両端側には、図1に示すように供給管201が接続されている。なお、供給管201において散水管222との接続部分の近傍には流量制御弁212aが接続されている。この流量制御弁212aは、各散水管222から均等に散水が行われるように散水の度合い(原水Aの流量)を調整するものである。
また、図2に示すように各散水管222の下側には、複数の散水孔222aが設けられている。この散水孔222aは、供給管201から供給された原水A(有機廃水)をリアクター22内へ散水するものである。
また、リアクター22内には、多数の担体223が充填されている。この担体223は、図3に示すようにスポンジで形成された担体本体223aと、担体本体223aに嵌め込んだプラスチック製の網目状のリング223bとを備えている。担体本体223aは、例えば3cm×3cmの立方体で形成されている。そして、各担体223には、図4に示すように有機廃水を嫌気性処理するための嫌気性微生物Cが付着している。
また、図1に示すようにリアクター22内の下部には、充填された多数の担体223を支持して排水管202に担体223が詰まるのを防止するために網224が配置されている。この網224とリアクター22の内底面との間には、有機廃水が多数の担体223により嫌気性処理されて得られる嫌気性処理水を集めるための集水空間Sが形成されている。
また、図2に示すように、リアクター22内には、複数の散水管222と多数の担体223との間に、複数の下側拡散シート225と、中間部材226と、上側拡散シート227とが配置されている。本実施の形態では、これらの部材225〜227にはプラスチック製の人工芝シートが使用されている。
複数の下側拡散シート225はそれぞれ細長い四角形状に形成されており、交差して多数の担体223の上に載置されている。中間部材226は、人工芝シートをまるめて円筒状にしたものを下側拡散シート225の交差部分の上に立てて配置されている。上側拡散シート227は四角形状に形成されて中央部分が中間部材226の上に載置されている。これにより上側拡散シート227は、中間部材226を頂点として垂れ下がるように配置されている。
また、複数の散水管222は、ジョイント部材230が上側拡散シート227の中央部分の上方に位置して上側拡散シート227との間に隙間を開けて配置されている。
以上のように構成されている廃水処理システム1において、次に、有機廃水の浄化処理を説明する。
最初に廃水ポンプ203aを駆動して、調整槽23からフィードタンク21の原水槽21a内に濃度が調整された有機廃水を所定量入れる。
次にヒーター等(図示せず)を駆動して、有機廃水の温度を嫌気性微生物Cが活性化する温度まで上げて原水Aとする。さらに攪拌機211を駆動して原水Aを攪拌する。次に、供給ポンプ212を駆動して、原水Aを供給管201を介して各散水管222に送る。各散水管222は散水孔222aからリアクター22内に原水Aを散水する。
リアクター22内に散水された原水Aはリアクター22内を下方へ流れる。このときに原水Aは、リアクター22内に充填されている担体223に接触し、原水A中の汚濁成分は、担体223に付着している嫌気性微生物Cで分解されて嫌気性処理水Bとなる。
嫌気性処理水Bは、排水管202を介してフィードタンク21の処理水槽21b内に送られ、原水槽21aに一時的に貯留されている原水Aと混合される。この混合水は、再び供給管201を介してリアクター22内に散水されて嫌気性微生物Cで分解されて嫌気性処理水Bとなる。この嫌気性処理水Bは排水管202を介してフィードタンク21の処理水槽21bに送られ、上記で説明したように再び嫌気性微生物Cで分解される。
このように本実施の形態の嫌気性処理装置2では、有機廃水をフィードタンク21とリアクター22との間で所定期間循環させて、有機廃水中の汚濁成分を嫌気性微生物Cで分解する。したがって、従来のUASB法のようにグラニュール汚泥を必要としないので、有機廃水にグラニュール汚泥化を阻害する高濃度の油分、塩分、浮遊物質が含まれていても嫌気性処理を行うことが可能になる。よって、本実施の形態の嫌気性処理装置2は、嫌気性処理能力を高めることができる。
また、処理水槽21b内に送られた嫌気性処理水Bは、原水槽21a内に供給された有機廃水の量と同じ量が処理水管301を介して後処理装置3に送られて浄化処理される。したがって、本実施の形態の廃水処理システム1は、嫌気性処理装置2と後処理装置3とで有機廃水を浄化処理するので、有機廃水の浄化処理効率を上げることができる。
また、本実施の形態の嫌気性処理装置2では、原水槽21a内の有機廃水の温度を嫌気性微生物Cが活性化する温度に設定する加温手段(ヒーター等)を備えた。これにより、有機廃水の分解効率が高まるので、嫌気性処理能力をさらに高めることができる。
また、本実施の形態の嫌気性処理装置2では、有機廃水を供給管201からリアクター22内に供給するときに散水する散水手段(複数の散水管222)を備えた。したがって、有機廃水を単にリアクター22内に入れる場合に比べて多くの担体223に接触させることが可能になるので、有機廃水の分解効率が高まり、嫌気性処理能力をさらに高めることができる。
また、本実施の形態の嫌気性処理装置2では、本発明の散水手段として複数の散水管222を使用したので、製造コストを抑えることができる。また、各散水管222をリアクター22に着脱可能に取り付けても良い。この場合には、リアクター22内に担体223を出し入れするときやリアクター22内の清掃や点検を行うときに散水管222を容易に取り外すことが可能になるので、これらの作業効率を上げることができる。なお、散水管222の使用本数は特に限定されない。また、散水管222の配置位置は、上側拡散シート227の上方に隙間を開けて配置すれば、どのように配置しても良い。また、散水手段としては、散水管222の他に例えばスプリンクラーのような散水装置を使用しても良い。
また、本実施の形態の嫌気性処理装置2では、複数の散水管222の下側に上側拡散シート227、中間部材226、下側拡散シート225を順に配置した。これにより、散水管222からリアクター22内に散水された有機廃水は、上側拡散シート227から下側拡散シート225を経由してリアクター22内に流れる。したがって、有機廃水を多くの担体223に接触させることが可能になるので、有機廃水の分解効率をより高め、嫌気性処理能力をさらに高めることができる。
さらに、本実施の形態の嫌気性処理装置2では、中間部材226を使用して上側拡散シート227を中間部材226を頂点として垂れ下がるように配置し、下側拡散シート225をリアクター22の周壁の内面の方に延びるように形成した。これにより、散水管222からリアクター22内に散水された有機廃水は、リアクター22の周壁22aの内面まで行き渡ることが可能になる。したがって、有機廃水をより多くの担体223に接触させることが可能になり、有機廃水の分解効率をさらに高め、嫌気性処理能力をさらに高めることができる。
なお、本実施の形態の嫌気性処理装置2では、中間部材226としてプラスチック製の人工芝シートを用いて円筒状に形成したものを使用したが、中間部材の材料(材質)や形状は上側拡散シート227が垂れ下がれば、本実施の形態に限定しなくても良い。
また、本実施の形態の担体223では、スポンジ製の担体本体223aにリング223bが嵌め込まれている。このリング223bにより担体本体223aの形状が保持されるので、リアクター22内で担体223が高く積み上げられても自重により潰れてリアクター22が閉塞してしまうのを防ぐことができる。
また、担体223に嫌気性微生物Cを付着するには以下の方法を用いるのが好ましい。この付着作業は有機廃水の浄化処理の立ち上げの前に行う。まず最初に、新品の担体223を水に浸した後にリアクター22内に投入して充填する。
担体223は主にスポンジから形成されているため保水性に優れるが、新品の場合は疎水性であるため、水をはじいてしまう。効果的な充填方法としては、新品の担体223を水道水に攪拌などの振動を行いながら浸し、水を十分に内部まで吸収させてからリアクター22内に投入することが好ましい。
次に、フィードタンク21の原水槽21a内に嫌気性微生物Cを含むスラリーを入れる。このスラリーは、嫌気性種汚泥を細かく砕いたものを水道水に分散させたものである。次に供給ポンプ212を駆動して、原水槽21a内のスラリーを供給管201と散水管222とを介してリアクター22内に散水する。このときに廃水ポンプ203aは駆動せず、希釈水の流量制御弁204aも閉じた状態にする。また、処理水槽21bから後処理装置3に処理水が流れないようにするために、処理水管301を外して処理水管301と処理水槽21bとの接続口に栓をする、あるいは処理水管301に開閉弁を設け、この開閉弁で処理水管301を閉弁する。
リアクター22内に散水されたスラリーはリアクター22内を下方へ流れる。このときにスラリーは、リアクター22内に充填されている担体223に接触し、スラリー中の嫌気性種汚泥(嫌気性微生物C)の一部が担体223に付着する。
嫌気性微生物Cが付着したスラリーは、排水管202を介してフィードタンク21の処理水槽21b内に送られて原水槽21aへ移動する。原水槽21aへ移動したスラリーは、再びリアクター22内に散水されて担体223に嫌気性微生物Cが付着した後にフィードタンク21の処理水槽21bに送られる。
このように嫌気性微生物Cは、スラリーをフィードタンク21とリアクター22との間で所定期間循環させることにより多数の担体223に付着される。したがって、嫌気性微生物Cを多数の担体223に効率良く付着させることが可能になるので、嫌気性微生物Cの付着作業にかかる時間を短縮することができる。なお、嫌気性微生物Cに土壌中の微生物を混ぜて担体223に付着させても良い。
以上、本発明にかかる実施の形態を例示したが、この実施の形態は本発明の内容を限定するものではない。また、本発明の請求項の範囲を逸脱しない範囲であれば、各種の変更等は可能である。
以上説明したように本発明の嫌気性処理装置および廃水処理システムでは、有機廃水の浄化処理能力を高めることができる。したがって、本発明の嫌気性処理装置および廃水処理システムを、嫌気性処理装置および廃水処理システムの技術分野で十分に利用することができる。
1 廃水処理システム
2 嫌気性処理装置
3 後処理装置
21 フィードタンク
22 リアクター
201 供給管
202 排水管
212 供給ポンプ
222 散水管
222a 散水孔
223 担体
301 処理水管
C 嫌気性微生物

Claims (4)

  1. 有機廃水の嫌気性処理を行う嫌気性処理装置において、
    前記有機廃水を一時的に貯留するフィードタンクと、
    このフィードタンクに供給管および排水管で接続されたリアクターと、
    前記供給管に接続されて前記フィードタンク内の有機廃水を前記リアクターに送る供給ポンプと
    前記有機廃水を前記供給管から前記リアクター内に供給するときに散水する散水手段とを備え、
    前記リアクター内には多数の担体が充填され、各担体には前記有機廃水を浄化処理するための嫌気性微生物が付着しており、
    前記散水手段は、前記リアクターの上面に形成された開口部の周縁を跨ぐように取り付けられた散水管から構成され、当該散水管には両端側に前記供給管が接続されているとともに前記供給管から供給された前記有機廃水を前記リアクター内へ散水する複数の散水孔が設けられていることを特徴とする嫌気性処理装置。
  2. 請求項1に記載の嫌気性処理装置において、
    前記フィードタンク内に貯留された前記有機廃水の温度を、前記嫌気性微生物が活性化する温度に設定する加温手段を備えたことを特徴とする嫌気性処理装置。
  3. 請求項1または請求項2に記載の嫌気性処理装置において、
    各担体は主にスポンジから形成され、前記嫌気性微生物は、前記供給ポンプを駆動して、前記嫌気性微生物を含むスラリーを前記フィードタンクと前記リアクターとの間で所定期間循環させることにより各担体に付着されることを特徴とする嫌気性処理装置。
  4. 請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の嫌気性処理装置と、
    この嫌気性処理装置のフィードタンクに処理水管で接続され、この嫌気性処理装置から前記処理水管を介して供給された嫌気性処理水を浄化する後処理装置と
    を備えることを特徴とする廃水処理システム。
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