JP2006116381A - 有機性排水のメタン発酵処理方法および装置 - Google Patents

有機性排水のメタン発酵処理方法および装置 Download PDF

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Abstract

【課題】増殖速度の遅いメタン生成微生物群を高密度かつ長い菌体滞留時間で保持し、有機性排水と効率よく反応させて、有機物の除去と発生するメタンガスの分離・回収を安定的に継続できる有機性排水のメタン発酵処理方法および装置を提供する。
【解決手段】気相中に水平方向に配置された複数の多孔質柱状体5が上下方向に接続された生物反応部材3を容器2に収容してメタン生成微生物群を付着させ、有機物を含む有機性排水を生物反応部材3の上から流下させ、メタン生成微生物群によるメタン発酵反応により有機性排水中の有機物の除去とメタンガスの回収を行う。
【選択図】図1

Description

本発明は、有機性排水を生物学的に処理するのに適した有機性排水のメタン発酵処理方法および装置に関するものである。
人間活動の結果排出される有機物を含有した有機性排水は環境保全のために処理することが必要不可欠である。これらの排水は比較的低有機物濃度(CODcr 1 g/L以下)であり、水温も15〜25℃と低いことが知られている。現在、下水や産業排水などの有機性排水の処理は主に好気性微生物の働きを利用した標準活性汚泥法によって行われているが、排水処理に必要なエネルギーは莫大であり、曝気動力に用いられる電力消費量は日本国内の総電力消費量の約0.7%に達している。また、排水の好気性微生物処理では除去有機物の約50%が余剰汚泥(産業廃棄物)に姿を変えており、汚泥発生量の抑制も排水処理システムの開発上、重要な課題である。
このような課題を解決する手法として、メタン発酵法が知られている。嫌気性微生物の働きを利用したメタン発酵は、酸素供給のための曝気動力が不要のため消費エネルギーが少なく、また菌体の増殖収率が小さいため汚泥の排出が少ない。さらに、有機物分解の結果生じるメタンガス(エネルギー)として回収できる創エネルギープロセスである。しかしながら、一般的なメタン発酵技術では、増殖速度の遅いメタン生成菌を反応器内に保持するために、20〜40日程度の滞留時間(処理時間)を維持する必要があり、有機物濃度が高い生ごみや余剰汚泥等の処理に用いられるのが一般的であった。
近年、上向流嫌気性汚泥床(UASB)に代表される生物膜利用による嫌気性排水処理法の実現により、増殖速度の遅い嫌気性微生物を処理装置内に高密度かつ、排水と別々の装置内滞留時間で維持できるようになり、従来、数十日かかった有機性排水の処理時間を数時間にまで短縮出来るようになった。
しかしながら、生物膜利用の嫌気性処理技術は嫌気性微生物の増殖とそれらの高密度集合体である生物膜の形成が容易な中・高濃度(2〜10 gCODcr/L)の易分解性有機性排水に限定されており、量的に最も多く排出される低有機物濃度排水への技術の適用は難しい。これは、低有機物濃度条件下では、生物膜の形成、即ち嫌気性微生物の増殖に必要な有機物量が確保できず、予めメタン生成生物膜を装置内に植種した場合でも、基質の拡散・供給律速により、生物膜が崩壊し、プロセスの破綻を招いてしまうためである。
また一般的に有機性排水や廃棄物のメタン発酵処理では、装置内(排水)の温度をメタン生成細菌の至適増殖温度である中温度(30〜37℃)、高温度(50〜65℃)に維持している。前述のように、量的に多く排出される低濃度排水の水温は15〜25℃と低く、実用上は多量に排出されるこれらの排水を加熱するのはコストの面から難しい。さらに低温度排水のメタン発酵処理においてはメタン生成微生物の増殖速度が低下し、装置内に必要量の微生物を維持することが困難になる。
すなわち、これらの低有機物濃度排水を対象とした省・創エネルギー型排水処理プロセスを開発するためには、メタン生成微生物への効率的な基質供給と、増殖速度の遅いメタン生成微生物群を高密度かつ、長い菌体滞留時間で保持するための処理方法及び装置の開発が必要である。
特許文献1には、有機性排水を好気的に処理するために、水平に配置した多数の多孔質柱状体を導水シートにより上下方向に接続した浄化帯に好気性微生物を付着させ、浄化帯の上から有機性排水を流下させ、好気性微生物の存在下に空気と接触させ、排水中の有機物を分解させる方法が示されている。
特開平10−263578号公報
しかし、特許文献1に記載の方法では、好気性微生物の存在下に排水と空気を効率よく接触させ、大量の空気を供給できるようにするために上記の構成が採用されているだけであり、メタン発酵微生物群を利用した有機物の除去とメタン発酵の可能性については示されていない。
本発明は、上述の課題に鑑みてなしたもので、増殖速度の遅いメタン生成微生物群を高密度かつ長い菌体滞留時間で保持させることにより有機性排水と効率的に反応させ、有機物の除去とメタンガスの回収を安定的に継続させられるようにした有機性排水のメタン発酵処理方法および装置を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記の課題を解決するために鋭意研究を行った結果、多孔質柱状体にメタン生成微生物群(嫌気メタン発酵汚泥)を付着させ、その多孔質柱状体が上下方向に接続された生物反応部材の上から有機性排水を流下させることにより、メタン生成微生物との接触反応を促し、基質の拡散・供給律速を招くことなくメタン生成微生物の高密度・長時間保持が出来ることを見い出し、本発明を完成させた。
即ち、本発明は、気相中に水平方向に配置された複数の多孔質柱状体が上下方向に接続された生物反応部材にメタン発酵微生物群を付着させ、有機性排水を生物反応部材の上から流下させ、前記生物反応部材を低酸素雰囲気に維持してメタン発酵微生物群による有機物の酸生成反応、メタン生成反応を生じさせて有機物の除去とメタン生成とを行うことを特徴とする有機性排水のメタン発酵処理方法である。
上記手段において、前記生物反応部材が、複数の多孔質柱状体を導液性シートによりくびれ部を介して上下方向に接続されていることは好ましい。
又、前記生物反応部材を容器内に収容することは好ましい。
又、前記容器の内部に不活性ガスを供給することは好ましい。
又、前記生物反応部材から発生するメタンを容器から回収することは好ましい。
又、硫酸塩を含有する有機性排水を処理する際に、容器内のガスの一部を取出し、脱硫処理して再び容器内に戻すことにより容器内で生じる硫化物を除去することは好ましい。
本発明は、気相中に水平方向に配置された複数の多孔質柱状体が上下方向に接続され、メタン発酵微生物群を付着させるようにした生物反応部材と、有機性排水を生物反応部材の上から流下させる有機性排液供給手段と、前記生物反応部材を内部に収容する容器とを備えたことを特徴とする有機性排水のメタン発酵処理装置である。
上記手段において、前記生物反応部材が、複数の多孔質柱状体を導液性シートによりくびれ部を介して上下方向に接続されていることは好ましい。
又、前記容器に、不活性ガスを供給するための給気路を備えることは好ましい。
又、前記容器に、生物反応部材から発生するメタンを取り出すための排気路を備えることは好ましい。
又、前記容器内のガスの一部を取出し、脱硫処理した後再び容器内に戻すようにした脱硫装置を備えることは好ましい。
又、前記脱硫装置が、給気路と排気路との間に設けられることは好ましい。
本発明において処理の対象となる排水は有機物含有排水であり、下水、農村集落排水、し尿、食品加工排水、繊維製造排水、その他産業排水などが上げられる。これらの有機性排水は本発明の処理方法および装置で処理する場合、生物分解性の有機物(BOD)を含有する排水であれば良く、有機物濃度0.2 gCODcr/L〜5 gCODcr/L程度の排水が望ましく、有機物濃度0.3 gCODcr/L〜1 gCODcr/L程度の排水が好ましい。
本発明において有機物の分解とメタン生成に用いられるメタン生成微生物群は、従来よりメタン発酵に用いられている微生物すなわち、有機物の加水分解・酸生成反応を担う酸生成微生物群、酸生成反応の結果生じる中間代謝脂肪酸(プロピオン酸、酪酸等)を酢酸と水素にまで分解する水素生成酢酸化微生物群、酸生成反応の最終生成物である酢酸、水素をメタンガスに転換するメタン生成微生物群等の嫌気性微生物群を含む、総称メタン発酵微生物群(メタン発酵汚泥)である。
これらのメタン発酵微生物群を用いた有機物分解反応は、一般的な好気性排水処理(活性汚泥法など)に用いられている好気性微生物による有機物分解反応と異なり、酸素供給の必要がない。そのため、曝気の動力を必要としないため、排水処理コストを大幅に軽減できる。また、メタン発酵処理では、有機物除去に伴う余剰汚泥(菌体)の生成が少なく汚泥の処分費用が軽減できる、最終的な有機物分解産物としてメタンガス(エネルギー)を回収できるという大きなアドバンテージを持っている。
このようなメタン生成微生物群は、有機物を含む排水を嫌気的に分解させることにより発生させることが出来るが、既存のメタン発酵槽より採取した汚泥、メタン生成微生物群が存在する環境(底泥、家畜糞尿)より採取した汚泥などをそのまま、または生物反応部に付着させて使用することが出来る。
本発明において有機性排水の処理に用いられる生物反応部材は、水平方向に配置された複数の多孔質柱状体が上下方向に接続された構造体であり、生物反応部材の保水性を維持するために複数の多孔質柱状体が導液性シートによりくびれ部を介して上下方向に接続されているものが好ましい。多孔質柱状体は連続気泡を有する多孔質の柱状体が好ましく、連続気泡は孔径5〜5000μm、好ましくは30〜3000μm、空隙率10〜90%、好ましくは30〜90%、比表面積500〜10000 m2/m3のものが好ましい。このような多孔質柱状スポンジのような発泡成形体、あるいは焼結金属のような粒子もしくは繊維状物の結合体などが用いられる。具体的には不織布やポリウレタン製などのスポンジ状の素材や、セラミックスなどの保水性のある素材などが使用できる。
多孔質柱状体は、垂直方向の断面形状が四辺形、三角形、円形など、任意の断面形状とすることが出来るが、対角線が水平及び垂直方向を向く四辺形、または頂角が水平方向に向くように2個の三角形の底辺を合わせた断面形状のものが好ましい。このような多孔質柱状体は、水平方向に配置された複数のものが導液性シートによりくびれ部を介して上下方向に接続されている形状のものが好ましいが、製作上は導水性シートの片側または両側に、垂直方向の断面で分割した形状の多孔質柱状体を貼り付けたものが容易に製作できるため好ましい。導液性シートは織物あるいは網状のシートやネットなどの透液性のシートが好ましいが、樹脂のような非透液性シートを用いても良い。
本発明において、上記のような生物反応部材は、気相中に多孔質柱状体が水平方向に配置され、複数の多孔質柱状体が上下方向に接続されるように配置される。
生物反応部材は、水平方向に配置された複数の多孔質柱状体が上下方向に接続されているため、上から流下する有機性排水は短絡することなく、くびれ部による保水効果によって個々の多孔質柱状体に均一に行き渡り、付着したメタン生成微生物群と均一に接触して生物反応が均一に行われる。上の多孔質柱状体から下の多孔質柱状体へ有機性排水が流下する際、くびれ部を通過することにより、有機性排水と気相との接触効率が高くなり、発生するメタンガス、炭酸ガスの放出が促進される。発生するメタンガス、炭酸ガスはそのまま生物反応部材から気相に放出されるが、不活性ガス等を供給すると、メタンガス、炭酸ガスの除去が促進されるので、反応効率が高くなる。多孔質柱状体は導液性シートにより上下方向に接続されていると、有機性排水が均一に流下するため好ましいが、直接流下させてもよい。
生物反応部材は容器中に配置されるのが好ましく、これにより雰囲気を無酸素雰囲気に維持したり、有機物分解の結果生じるメタンガスを回収したりすることが出来る。容器内の排気を外部に取り出して、脱硫や炭酸ガスの吸収等の適切な処理を施すことにより、メタンガス利用の創エネルギープロセスに使用できる。具体的には、既存都市ガスへのガス源の供給、メタン燃焼による創エネルギー(マイクロガスタービン等による熱と電気の創出)、燃料電池システムへの供給などである。
生物反応部材の上から有機性排水を流下させるように有機性排水供給手段が設けられるが、有機性排水供給手段は容器の上部に連絡することができる。又、処理後の処理液を生物反応部材の下から取り出すように処理液排出路を容器の下部に連絡することが出来る。
前記したように、有機性排水を生物反応部材に流下させ、処理することにより、生物反応部材を配置する容器内の溶存酸素は微生物反応により消費され、これによって無酸素雰囲気が形成される。
装置の立ち上げ時、或いは溶存酸素を多く含む排水や有機物濃度が極端に低い排水を処理する場合などには、不活性ガス供給手段を設けることが出来る。不活性ガスとしては、窒素、アルゴン、ヘリウムなどのガスを用いることが出来る。また、メタン生成反応の結果生じる炭酸ガスやメタンガスを容器内に供給・循環してもよい。処理液排出路からの空気(酸素)の容器内への進入を防ぐためには、処理液を容器の底部に貯めることで水封を形成すればよい。
前記した如く生物反応部材3に付着するメタン生成微生物群は嫌気性であり増殖速度が遅いが、不活性ガス、或いはメタン生成反応によって生じた炭酸ガスやメタンガスを容器内に供給し、容器内部を無酸素雰囲気に保持することにより増殖を維持させ、これによって増殖速度の遅いメタン生成微生物群を高密度かつ長い菌体滞留時間で生物反応部材3に保持させることができるようになる。
硫酸塩を多量に含む有機性排水をメタン発酵処理する場合は、嫌気汚泥中に普遍的に存在する硫酸塩還元細菌による硫酸塩還元反応が生じ、その結果、硫酸塩は硫化物へと転換される。硫酸塩還元反応によって生成した硫化物(主に硫化水素)はメタン生成微生物群に阻害を及ぼす物質であることが知られており、多量の硫化物が生じるとメタン生成微生物が阻害され、有機性排水中の有機物除去とメタン生成の進行が妨げられる。メタン生成微生物群への硫化物阻害は遊離の硫化水素濃度が50〜100 mgS/L程度に達することで生じることが知られている。
このように硫酸塩を含む有機性排水の嫌気性処理に伴って硫化物が生成し、メタン発酵微生物群に阻害を及ぼす場合には、生物反応部材を配置する容器内の気相を排気路よりエアポンプなどで引き出して脱硫装置(脱硫剤を含むカラム等)に導入し、硫化水素を除去した後の気相を給気路から容器内に戻し、連続的に循環させることで、硫化物によるメタン生成微生物群に対する阻害を引き起こすこと無く、生物反応部材に付着したメタン生成微生物群の活性を維持できる。
上記に示した処理はいずれも、気相に配置した生物反応部材に有機性排水を上から流下させて反応させるようにしているため、不活性ガスの供給や気相の循環のための動力費は液中へ供給する場合に比べて低くでき、処理コストを削減できる。
本発明によれば、気相中に水平方向に配置された複数の多孔質柱状体が上下方向に接続された生物反応部材にメタン生成微生物群を付着させ、有機物を含む有機性排水を生物反応部材の上から流下させ、メタン生成微生物群と有機性排水中の有機物を反応させてメタン発酵処理(有機物の除去とメタンガスへの転換)を行うようにしたので、生物反応部材に多量に保持したメタン生成微生物と有機性排水中の有機物が効率よく反応し、発生するメタンガス、炭酸ガスが効率良く分離されることによりメタン発酵反応が継続され、これによって動力費を低減できる有機物含有液の処理方法および装置が得られる。
通常の好気性微生物による有機性排水の処理では、空気(酸素)の供給のため曝気(被処理液中への空気の供給)を行う必要がある。これに対して本発明の処理方法および装置では、曝気動力を必要としないため有機性排水の処理に関わる動力を好気性処理法(活性汚泥法)と比較して数分の一以下にまで低減できる。さらに、有機性排水処理の結果、除去有機物の30〜80%程度をメタンガス(エネルギー)として回収することが出来る。
また、一般的な有機性排水の好気性微生物処理では、処理の結果、除去有機物の40〜50%が産業廃棄物である余剰汚泥(菌体)に姿を変える。これに対して、本発明の嫌気性微生物を用いたメタン発酵法では、除去有機物の大半はメタンガスへと転換され、余剰汚泥の発生量は除去有機物の5〜15%程度と非常に少ない。すなわち、有機性排水処理の結果生じる余剰汚泥の処分に関わるコスト、エネルギーも大幅に削減できる。
すなわち、本発明の有機性排水のメタン発酵処理方法および装置によれば、有機性排水処理に伴う消費エネルギーを大幅削減することができ、さらに処理の結果生じる余剰汚泥も削減できることから、有機性排水処理に伴って発生する二酸化炭素を大幅に削減できる。
以下、本発明の実施の形態を図面により説明する。図1は本発明の実施形態による有機性排水の処理装置の一例を示す斜視図(透視図)、図2は生物反応部材の斜視図、図3はその部分拡大図、図4はユニットの斜視図である。図1〜図4において、1は処理装置であり、容器2内に生物反応部材3のユニット4が配置されている。生物反応部材3は、複数の多孔質柱状体5が導液性シート6によりくびれ部7を介して上下方向に接続されるように構成されている。この生物反応部材3は、図3に示すように、導液性シート6の両側に垂直断面形状が三角形の多孔質柱状分割体5a、5bが、頂角を外側にして底面を合わせるように張り合わされ、全体として対角線が水平および垂直方向となる四角形の垂直断面形状に形成されている。
ユニット4は、有機性排水供給手段としての散水装置8の両側に形成されたVノッチ9の下側に、有機性排水を流下させるように2個の生物反応部材3が並べて吊り下げられている。隣接する生物反応部材3はそれぞれの多孔質柱状分割体5a、5bの頂角が対向するように並べられているが、それぞれの頂角が反対側のくびれ部7と対向するように並べられていてもよい。このようなユニット4は、多数並べて容器2内に収容され、有機性排水供給路11および分配路12に連絡している。容器2の下部には給気路15および処理液排出路13が連絡し、上部には排気路16が連絡している。
図5−aは他の実施形態による窒素含有液の処理方法および装置を示す斜視図(透視図)であり、図1における散水装置8の代わりに、蓋21が有機性排水供給手段として設けられている。蓋21には平行な分配溝22の最下部に透孔23が生物反応部材3の上部に有機性排水を流下させるように開口している。分配溝22の上部には、有機性排水を分配するスプリンクラ24が設けられ、有機性排水供給路11に連絡している。図5−b、図5−cは前記スプリンクラ24の例を示したもので、図5−bでは有機性排水供給路11から供給される有機性排水を、固定された複数の固定散水アーム24aにより生物反応部材3に対して散水し、又、図5−cでは有機性排水供給路11から供給される有機性排水を、回転する回転散水アーム24bにより生物反応部材3に対して散水するようにしている。図5−aの形態では透孔23は排気路16を兼ねている。他の構成は図1と同様である。
図1、図5−aの処理装置1では、有機物を含む有機性排水をメタン発酵処理する場合は、生物反応部材3にメタン生成微生物群を付着させてメタン生成反応(有機物の分解とメタンガスへの転換)を行う。
生物反応部材3にメタン生成微生物群を付着させるには、有機物を含む有機性排水を嫌気下に反応させてメタン発酵を行うことにより、メタン生成微生物群を発生させることが出来る。又、既存のメタン発酵槽より採取した汚泥、メタン生成微生物群が存在する環境(底泥、家畜糞尿)より採取した汚泥などのメタン生成微生物群を含む汚泥を、生物反応部材3に付着させることが出来る。汚泥によるメタン生成微生物群を生物反応部材3に付着する方法としては、前記汚泥を有機性排水に混ぜて有機性排水供給路11から処理装置1に供給すると、生物反応部材3の複数の多孔質柱状体5の空隙や表面に微生物が付着して生息し、又導液性シート6にも付着するようになる。
上記のようにして生物反応部材3に付着したメタン生成微生物群は、無酸素雰囲気を保持することで増殖し、増殖速度の遅いメタン生成微生物群を高密度かつ長い菌体滞留時間で生物反応部材3に保持させることができるようになる。尚、処理装置1の運転開始時には生物反応部材3のメタン生成微生物群の密度を高めておく必要があるため、前記汚泥によるメタン生成微生物群を生物反応部材3に付着させておくことが好ましい。
上記の処理方法では、メタン生成微生物群を付着させた生物反応部材3に、有機物を含む有機性排水を生物反応部材3の上から流下させ、メタン生成微生物群によりメタン生成反応を生じさせて有機物の分解とメタン生成を行う。この場合、生物反応部材3を無酸素雰囲気に配置してメタン発酵を行うことにより、メタン生成微生物群の活性が高く保持され、メタン生成効率は高くなる。
有機性排水は、有機性排水供給路11から供給し、図1の場合は分配路12を通して散水装置8に導入し、Vノッチ9から生物反応部材3に有機性排水を流下させてメタン発酵処理を行う。図5−a、図5−b、図5−cの場合は有機性排水供給路11からの有機性排水をスプリンクラ24に供給し、固定散水アーム24a又は回転散水アーム24bによって分配溝22に分配した有機性排水を、透孔23から生物反応部材3に流下させてメタン発酵処理を行う。
生物反応部材3に流下した有機性排水は、生物反応部材3の水平方向に配置された複数の多孔質柱状体5の全体に浸透し、ここで付着されたメタン生成微生物群と均一に接触し生物反応が均一に行われる。上下方向に接続されている複数の多孔質柱状体5はくびれ部7で連絡されていることにより、流路が狭くなるために有機性排水が短絡して流れることが防止され、個々の多孔質柱状体5に均一に行き渡って、多孔質柱状体5の全体で生物反応が行われ、反応効率は高くなる。また上の多孔質柱状体5から下の多孔質柱状体5へ有機性排水が流下する際、くびれ部7を通過することにより、有機性排水と気相との接触効率が高くなり、発生するメタンガス、炭酸ガスの放出が促進される。
上記の処理方法では、生物反応部材3を無酸素雰囲気に配置すると、メタン生成微生物群の活性が高く保持されてメタン生成効率は高くなる。無酸素雰囲気を形成するには、容器2内への酸素(空気)の進入を遮断することが有用であるが、給気路15から窒素ガス等の不活性ガスを供給して生物反応部材3に沿って流すことにより、発生するメタンガス、炭酸ガスを除去して反応を効率化することが出来る。また、メタン発酵により生じたメタンガス、炭酸ガスを排気路16より引き出して、給気路15へ戻し、循環を行わせても良い。又、生物反応部材3には生物反応で発生するメタンガス、炭酸ガスによる気泡が生じるが、不活性ガス等を供給することによって気泡を消滅させてメタンガス、炭酸ガスの放出を促進させることができる。このとき、生物反応部材3の相互間隔を狭くして生物反応部材3間に流動させる不活性ガス等の流速を高めることは気泡を消滅させる上で有効である。また上記の処理はいずれも、気相に配置した生物反応部材3に有機性排水を上から流下させて反応させるようにしているため、前記不活性ガスあるいはメタン発酵により生じたバイオガス(メタンガス、炭酸ガス)の供給・循環にのために必要な動力費は、従来の液中へ気体を供給する場合に比べて著しく低減でき、処理コストが低下する。
以上の処理を受けた処理液は処理液排出路13から取り出され、必要により後処理を受けて系外に排出される。また、処理液排出路13の取り出し口を容器2の底部よりも高い位置に設置することで、処理液を容器2内底部に貯め、水封を形成することにより、処理液排出路13からの酸素(空気)の容器2内への進入を防止できる。処理液排出路13の途中に水封を設けても同様の効果が得られる。
排気は排気路16から取り出され、脱硫や炭酸ガスの吸収等の適切な処理を施された後、メタンガス利用の創エネルギープロセスに使用される。具体的には、既存都市ガスへのガス源の供給、メタン燃焼による創エネルギー(マイクロガスタービン等による熱と電気の創出)、燃料電池システムへの供給などである。
図1、図5−aの処理装置1で硫酸塩を多く含有する有機性排水を処理する場合には、生物反応部材3に付着した嫌気性微生物(硫酸塩還元細菌)により、硫酸還元反応が生じ結果として硫化物が生成する。硫化物濃度が高くなると生物反応部材3に付着したメタン生成微生物群に阻害を及ぼす問題がある。
従って、この様な場合、図1の処理装置1では、容器2に接続された排気路16より引き出した気相を脱硫装置17(脱硫剤などを充填したカラム)にエアポンプ18などで引き入れ、脱硫装置17で硫化水素を除去した後、給気路15に返送し気相を循環させる。この時、脱硫剤としては、例えばFe23、CuO、ZnO、活性炭、Ni,SiO2,Al23の混合物等を用いることができ、又、液状の脱硫剤が使用できる場合には酢酸亜鉛等が利用でき、更に、単純に水(アルカリ性)のカラムに気相を通して脱硫することも考えられる。
又、図5−aの処理装置1では、容器2の所要の位置(給気路15の接続位置から遠く離れた位置が好ましい)より引き出した気相をエアポンプ18などで引き出して脱硫装置17(脱硫剤などを充填したカラム)に供給し、該脱硫装置17で硫化水素を除去した後、給気路15に返送し気相を循環させる。
これにより、容器2内および生物反応部材3における硫化物濃度が低減され、生物反応部材3に付着したメタン生成微生物群の活性を維持できる。結果的に、有機性排水のメタン発酵処理の安定化、高効率化が可能となる。また、気相を循環させる替わりに窒素ガスなどの不活性ガスを給気路15から流入させ、排気路16から硫化物(硫化水素)を含む気相を容器2の系外に連続的あるいは断続的に排出しても同様の効果が得られる。
以下に実施例を示して本発明を更に詳述する。
〔実施例1〕
図2、図3に示す如く、3辺が3cm×3cm×4.24cmの二等辺三角形の横断面形状を有する三角柱のポリウレタンスポンジ(全スポンジ容積:1.512L、スポンジ表面積2,016cm2)からなる多孔質柱状分割体(長さ4cm)5a、5bを水平方向に63列配置して上下に平行に並べ、2枚の塩化ビニル板の片側に、合計126列の長辺を含む底面を糊付けして生物反応部材3を形成した。この生物反応部材3を多孔質柱状分割体5a、5bの突出する頂角が反対側のくびれ部7に対向するように配置して、内径5cm×5cm、塔長2.6m、容積6.5Lの角柱型の容器2に収容して図1の処理装置1を構成した。
この処理装置1を25℃恒温室内に設置し、都市下水余剰汚泥を処理しているメタン発酵汚泥を約0.5Lと有機性排水を処理しているUASBグラニュール汚泥を分散処理したものを0.5L植種してメタン発酵実験を行った。植種は、前記メタン生成微生物群を含む汚泥1Lを人工合成排水に溶解して有機性排水供給路11から処理装置1に供給することで、生物反応部材3の複数の多孔質柱状体5の空隙や表面に付着させた。試験に用いた有機性排水はスクロース、酢酸、プロピオン酸を炭素源とした人工合成排水であり、有機物濃度は400 mgCODcr/Lになるように調整した。また同時に人工合成排水には、ミネラル、微量栄養塩、重炭酸ナトリウムを添加し、pHを6.8に調整した。
上記の有機性排水を容器2内の2個の生物反応部材3の上部に供給して、上部の多孔質柱状分割体5a、5bから順次流下させ、容器2内は空気(酸素)の供給を遮断した状態で連続的なメタン発酵処理実験を行い、有機物除去性能とメタン生成能を評価した。有機物容積負荷の上昇は、排水の水理学的滞留時間(HRT)を段階的に減少させることにより行った。
COD有機物容積負荷とHRT(水理学的滞留時間)の経日変化を図6に、処理装置への流入・流出CODおよび処理水(流出溶解性)COD濃度の経日変化を図7に、除去されたCOD量に対するメタン転換率の経日変化を図8に示した。
図6より、運転開始時のHRTは12時間であったが、排水流入量の増加により段階的に、6時間、4時間、2.5時間へと短縮させることで、有機物容積負荷を0.8 kgCOD/m3/dから3.8 kgCOD/m3/dまで上昇させた。図7より実験開始時は、流出水のCOD濃度は200〜300 mgCOD/Lと若干高いものの、運転開始後10日目以降は負荷の上昇を行っても処理水質は常に100 mgCOD/L以下と安定しており、生物反応部材3に付着したメタン発酵微生物群により安定的に有機物の除去が行われた。また、図8より実験期間を通じて除去有機物の約65〜85%がメタンガスへと転換されており、本発明の有機性排水のメタン発酵処理法および装置により、有機性排水の高効率浄化とメタンエネルギーの回収の可能性が示された。
〔実施例2〕
図2、図3に示す如く、3辺が3cm×3cm×4.24cmの二等辺三角形の横断面形状を有する三角柱のポリウレタンスポンジ(全スポンジ容積:1.512L、スポンジ表面積2,016cm2)からなる多孔質柱状分割体(長さ4cm)5a、5bを水平方向に63列配置して上下に平行に並べ、2枚の塩化ビニル板の片側に、合計126列の長辺を含む底面を糊付けして生物反応部材3を形成した。この生物反応部材3を多孔質柱状分割体5a、5bの突出する頂角が反対側のくびれ部7に対向するように配置して、内径5cm×5cm、塔長2.6m、容積6.5Lの角柱型の容器2に収容して図1の処理装置1を構成した。
更に、容器2には給気路15と排気路16を設け、排気路16からエアポンプ18を用いて引き出した気相を脱硫装置17(脱硫剤を充填した塩化ビニル製カラム)に通して脱硫(硫化水素の除去)を行った後、給気路15を通じて容器2内に戻すラインを設けた。容器2内の気相の循環による脱硫操作は、運転開始後60日目以降、常時エアポンプ18を稼働させることにより、連続的に行った。
この処理装置1を25℃恒温室内に設置し、都市下水余剰汚泥を処理しているメタン発酵汚泥を約0.5Lと、有機性排水を処理しているUASBグラニュール汚泥を分散処理したもの0.5Lからなるメタン生成微生物群を含む汚泥を生物反応部材3に植種して、メタン発酵実験を行った。植種は、前記メタン生成微生物群を含む汚泥1Lを人工合成排水に溶解して有機性排水供給路11から処理装置1に供給することで、生物反応部材3の複数の多孔質柱状体5の空隙や表面に付着させた。試験に用いた有機性排水はスクロース、酢酸、プロピオン酸を炭素源とした人工合成排水であり、有機物濃度は600 mgCODcr/Lになるように調整した。また同時に人工合成排水には、ミネラル、微量栄養塩、重炭酸ナトリウムを添加し、pHを6.8に調整した。実験開始当初の20日間は、合成排水の硫酸塩濃度を33 mgS/Lとして運転を行ったが、それ以降100 mgS/Lにまで増加させて、生成する硫化物がメタン発酵処理特性に及ぼす影響を調査した。
上記の有機性排水を容器2内の2個の生物反応部材3の上部に供給して、上部の多孔質柱状分割体5a、5bから順次流下させ、容器2内は空気(酸素)の供給を遮断した状態で連続的なメタン発酵処理実験を行い、有機物除去性能とメタン生成能を評価した。排水の水理学的滞留時間は実験期間を通じて6時間に固定した(容積負荷2.4 kgCOD/m3/d)。
処理装置1への流入COD濃度および流出COD濃度の経日変化を図9に、除去されたCOD量に対するメタン転換率の経日変化を図10に示した。
図9、図10より実験開始当初、本発明の処理プロセスの排水処理状況(有機物除去)は良好であり、流出処理水の水質は約100 mgCOD/L、メタン転換率は80%前後で安定していた。しかしながら運転開始後20日目以降、供給排水中の硫酸塩濃度を20 mgS/Lから100 mgS/Lに増加させたところ、徐々に有機物除去能が悪化し、メタン回収率も20〜30%程度にまで低下した。この時の流出処理水中の硫酸塩濃度は、ほぼ0 mgS/Lで完全に硫酸還元がなされており、流出処理水中の硫化物濃度は85〜95 mgS/Lに達していた。このことから、運転開始後20日目以降は排水中の硫酸塩濃度の増加により生じた硫化物によりメタン生成微生物群が阻害され、活性が低下したためにプロセスの有機物除去率およびメタンガスの生成量が低下したものと考えられた。
そこで、運転開始後60日目以降は、容器2に設けた排気路16からエアポンプ18を用いて引き出した気相を脱硫装置17(脱硫剤を充填した塩化ビニル製カラム)に通して脱硫(硫化水素の除去)を行った後、給気路15を通じて容器2内に戻し常時循環させることで、容器内(排水中)の硫化物濃度の低減操作を行った。その結果、60日目以降徐々に流出COD濃度は低下し、最終的に72日目以降では運転開始時と同じレベルにまで水質が回復した。また、それに伴ってメタン転換率も50〜60%にまで回復した。この様に、硫酸塩を多く含有する有機物含有被処理液を処理する場合、処理に伴い高濃度の硫化物が生成し、保持微生物群のメタン生成反応を阻害することになるので、容器内のガスの脱硫操作を行うことによって、メタン発酵プロセスを安定的に運転できる可能性が示された。
本発明の有機性排水のメタン発酵処理装置に係る実施形態の一例を示す斜視図(透視図)である。 生物反応部材の斜視図である。 図2の部分拡大図である。 ユニットの斜視図である。 本発明の有機性排水のメタン発酵処理装置に係る実施形態の他の例を示す斜視図(透視図)である。 複数の固定散水アームで有機性排水を散水するスプリンクラの例を示す平面図である。 回転散水アームで有機性排水を散水するスプリンクラの例を示す平面図である。 実施例1においてCOD容積負荷とHRTの経日変化を示す線図である。 実施例1において流入COD濃度および流出COD濃度の経日変化を示す線図である。 実施例1においてメタン転換率の経日変化を示す線図である。 実施例2において流入COD濃度および流出COD濃度の経日変化を示す線図である。 実施例2においてメタン転換率の経日変化を示す線図である。
符号の説明
1 処理装置
2 容器
3 生物反応部材
5 多孔質柱状体
6 導液性シート
7 くびれ部
15 給気路
16 排気路
17 脱硫装置

Claims (12)

  1. 気相中に水平方向に配置された複数の多孔質柱状体が上下方向に接続された生物反応部材にメタン発酵微生物群を付着させ、有機性排水を生物反応部材の上から流下させ、前記生物反応部材を低酸素雰囲気に維持してメタン発酵微生物群による有機物の酸生成反応、メタン生成反応を生じさせて有機物の除去とメタン生成とを行うことを特徴とする有機性排水のメタン発酵処理方法。
  2. 前記生物反応部材は、複数の多孔質柱状体を導液性シートによりくびれ部を介して上下方向に接続されていることを特徴とする請求項1に記載の有機性排水のメタン発酵処理方法。
  3. 前記生物反応部材を容器内に収容することを特徴とする請求項1又は2に記載の有機性排水のメタン発酵処理方法。
  4. 前記容器の内部に不活性ガスを供給することを特徴とする請求項3に記載の有機性排水のメタン発酵処理方法。
  5. 前記生物反応部材から発生するメタンを容器から回収することを特徴とする請求項3又は4に記載の有機性排水のメタン発酵処理方法。
  6. 硫酸塩を含有する有機性排水を処理する際に、容器内のガスの一部を取出し、脱硫処理して再び容器内に戻すことにより容器内で生じる硫化物を除去することを特徴とする請求項3〜5のいずれかに1つに記載の有機性排水のメタン発酵処理方法。
  7. 気相中に水平方向に配置された複数の多孔質柱状体が上下方向に接続され、メタン発酵微生物群を付着させるようにした生物反応部材と、有機性排水を生物反応部材の上から流下させる有機性排液供給手段と、前記生物反応部材を内部に収容する容器とを備えたことを特徴とする有機性排水のメタン発酵処理装置。
  8. 前記生物反応部材は、複数の多孔質柱状体を導液性シートによりくびれ部を介して上下方向に接続されていることを特徴とする請求項7に記載の有機性排水のメタン発酵処理装置。
  9. 前記容器に、不活性ガスを供給するための給気路を備えたことを特徴とする請求項7又は8に記載の有機性排水のメタン発酵処理装置。
  10. 前記容器に、生物反応部材から発生するメタンを取り出すための排気路を備えたことを特徴とする請求項7〜9のいずれか1つに記載の有機性排水のメタン発酵処理装置。
  11. 前記容器内のガスの一部を取出し、脱硫処理した後再び容器内に戻すようにした脱硫装置を備えたことを特徴とする請求項7〜10のいずれか1つに記載の有機性排水のメタン発酵処理装置。
  12. 前記請求項11の脱硫装置が、請求項9における給気路と請求項10における排気路との間に設けられたことを特徴とする有機性排水のメタン発酵処理装置。
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