JP2004135579A - バイオガスの生物脱硫装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】簡単な装置でかつ低コストで稼動可能であって、脱硫効率が高くメタンガス濃度の高いバイオガスを生成することができるバイオガスの生物脱硫装置を提供する。
【解決手段】有機性廃棄物の嫌気性発酵26にて発生するバイオガス30に含有される硫化水素を除去するバイオガスの生物脱硫装置において、
有機性廃液28が硝化脱窒された硝化液31と前記バイオガス30を接触させて生物脱硫する生物脱硫塔10を有し、該脱硫塔が、生物脱硫塔上部から硝化液を噴霧する硝化液噴霧管17と、前記生物脱硫塔下部からバイオガスを散気するバイオガス散気管16とを備え、前記生物脱硫塔10内で前記硝化液とバイオガスとを向流気液接触させて前記生物脱硫塔内でバイオガスに含有される硫化水素を除去する。
【選択図】   図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、し尿、浄化槽汚泥、生ごみ等の有機性廃棄物を嫌気性発酵させて生成したバイオガスから腐食性の高い硫化水素等の硫黄化合物を除去し、燃焼性ガス濃度の高いバイオガスとするバイオガスの生物脱硫装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、し尿、浄化槽汚泥、生ごみ等の有機性廃棄物の処理設備では、これらの有機性廃棄物を固液分離した液分を硝化・脱窒処理する水処理設備に導入し、一方固形分をメタン発酵などの嫌気性処理等を行う汚泥処理設備に導入して減容化している。
近年、有機性廃棄物に含有される有効資源が注目されている。中でも有機性廃棄物を嫌気性発酵させる際に生成するバイオガスはメタン含有率が高く、燃料電池の原料ガス、燃焼装置の燃料等に利用可能であるため有用な資源である。
【0003】
しかし、嫌気性発酵にて生成したバイオガス中には燃焼性ガスであるメタンの他に、二酸化炭素、硫化水素が存在し、特に硫化水素は腐食性が非常に強く、バイオガスを利用する際に装置に悪影響を及ぼすとともに、燃焼させると硫黄酸化物となり大気汚染の原因となる。そこで、バイオガスをエネルギー資源として回収する際には硫化水素を除去する必要がある。
従来、バイオガスの脱硫方法として、苛性ソーダ等のアルカリ剤に硫化水素を吸収させる方法や、酸化鉄等の脱硫剤に硫化水素を固定する方法が用いられている。
【0004】
しかしながら、前記アルカリ剤に硫化水素を吸収させる方法では、アルカリ剤が高価であり薬品使用量が多いためにランニングコストが高くなり、また酸化鉄等の脱硫剤に硫化水素を固定する方法においても、脱硫剤を頻繁に交換する必要がありコスト高となる上に、使用済みの脱硫剤は産業廃棄物扱いとなるために処分が困難で、処分コストも高価である。さらに、硫化水素を吸着した脱硫剤は発熱あるいは発火し易いために交換する際に危険が伴う。
【0005】
そこで、近年このような脱硫方法に代って硫化水素を微生物により酸化分解して除去する方法が使用されている。例えば、特開2002−79051公報(特許文献1)に開示される脱硫方法では、図7に示されるように、硫化水素を酸化分解する微生物が担持された充填材層54を設けた生物脱硫塔52にて、硫化水素を含む硝化ガス51を活性汚泥、生物処理水又は工水からなる生物吸収液53と接触させて脱硫し、さらにアルカリ吸収塔55にてアルカリと接触させて二次脱硫することにより硫化水素を除去している。
【0006】
また、特開平8−24570号公報(特許文献2)には、多孔板を多段に並べた吸収装置内にて好気性酸化処理液を降下させながら嫌気性生物反応ガスを上昇させることにより気液接触させて脱硫する装置が開示されている。
これらの脱硫方法によれば、常温、常圧で処理可能であるため安全にかつ省エネプロセスとなり、また外部から薬品、脱硫剤を供給する必要がないため低コストであり産業廃棄物を排出しないという利点を有する。
【0007】
【特許文献1】
特開2002−79051公報
【特許文献1】
特開平8−24570号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記特開2002−79051公報では、充填材層54に存在する微生物が前記生物吸収水53の溶存酸素を利用して消化ガスの硫化水素を酸化分解する構成としているが、かかる方法では生物吸収水に含有される溶存酸素が十分でない場合には分解に必要な微生物量を維持することが困難であり、後段に別の脱硫塔を設置することが必須となり装置が大型化する。また、生物吸収水53に、活性汚泥、若しくは生物処理水を使用する場合には、充填材層54が目詰まりし易く頻繁に交換しなければならないため脱硫装置の実稼動時間が短く、交換費用も必要であるためランニングコストが増大するという問題も有している。
【0009】
また、前記特開平8−24570号公報は、多孔板上を薄層状に流下する好気性酸化処理液中に生物反応ガスを通して接触させる構成であるため、気液接触時間が非常に短く、十分な脱硫を行うためには塔高を高くし多孔板数を多くしなければならず装置が複雑化する。また好気性酸化処理水を用いているため多孔板が目詰まりする惧れがあり、これを解消するために反応ガス圧を高くしなければならないが、塔高を高くした場合にはより高圧で反応ガスを導入する必要が生じ、運転コストが増加するという問題もある。
本発明はかかる従来技術の問題に鑑み、簡単な装置でかつ低コストで稼動可能であって、脱硫効率が高くメタンガス濃度の高いバイオガスを生成することができるバイオガスの生物脱硫装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
そこで、本発明はかかる課題を解決するために、
有機性廃棄物の嫌気性発酵にて発生するバイオガスに含有される硫化水素を除去するバイオガスの生物脱硫装置において、
有機性廃液を硝化脱窒する際の硝化液と前記バイオガスを接触させて生物脱硫する生物脱硫塔を有し、
前記生物脱硫塔内でバイオガスに含有される硫化水素を除去することを特徴とする。
【0011】
有機性廃棄物の処理系統では、メタン発酵処理、硝化脱窒処理、活性汚泥処理等の各種生物処理が行われているが、その中でも有機性廃液の水処理系統にて行われる硝化脱窒処理における硝化液中には脱硫菌が多く含有されている。かかる発明は、この硝化液中に含まれる脱硫菌による酸化分解反応を利用してバイオガス中の硫化水素を除去するものである。
かかる発明によれば、外部からの脱硫剤又はアルカリ剤の購入コストや、使用済み脱硫剤、アルカリ剤の処理コストが不用となりランニングコストが低減する。また、脱硫菌濃度の高い硝化液を使用しているため脱硫効率を高く保持することができる。
【0012】
また、前記生物脱硫塔が、該生物脱硫塔上部から硝化液を噴霧する硝化液噴霧管と、前記生物脱硫塔下部からバイオガスを散気するバイオガス散気管とを有し、前記生物脱硫塔内で前記硝化液とバイオガスとを向流気液接触させて脱硫を行うことを特徴とする。
また、別の装置として、前記生物脱硫塔が、内部に充填ろ剤を充填し、充填ろ剤表面上で気液接触させて硫化水素を除去することを特徴とする。
このように、粒子状の硝化液とバイオガスとを向流接触させることにより、接触面積が増大して短時間でかつ高効率で以って脱硫を行うことができる。さらに、充填剤を入れることで、充填剤表面に付着した硝化液とバイオガスが接触し脱硫効率が高くなる。
【0013】
また、前記生物脱硫塔が、該生物脱硫塔内に貯留した硝化液内にバイオガスを曝気するバイオガス曝気管を備えた構成としてもよい。
かかる発明によれば、硝化液中にバイオガスを曝気しているためバイオガスの脱硫効率が高く、また散気管を備えるのみで簡単な装置とすることができる。
さらに、前記硝化液を貯留した生物脱硫塔内に液面レベル計を配設し、該液面レベル計に基づき硝化液の供給量を制御することが好ましい。このように、液面レベル計を生物脱硫塔内に設置し、最も好適に脱硫が行われる硝化液量が塔内に貯留されるように制御することで安定した品質のバイオガスを採取することができる。
【0014】
また、別の装置として、有機性廃棄物の嫌気性発酵にて発生するバイオガスに含有される硫化水素を除去するバイオガスの生物脱硫装置において、
有機性廃液を硝化脱窒する際の硝化液と前記バイオガスとを同時噴射する二流体噴射ノズルを備えた生物脱硫塔を有し、
該生物脱硫塔内で前記硝化液とバイオガスとを気液接触させてバイオガスに含有される硫化水素を除去することを特徴とする。
かかる発明は、圧力をかけたバイオガスで硝化液を細かくして微細粒子化させ、該微細粒子化した硝化液をバイオガスと同時に生物脱硫塔内に噴霧するもので、噴霧時に加圧バイオガス中に微細粒子化した硝化液が浮遊した状態となるため、これらの接触面積が非常に大きく脱硫効率が高い。さらに、極僅かな時間で酸化分解反応が進むため装置の小型化が可能である。
また、前記生物脱硫塔が、内部に充填ろ剤を充填し、充填ろ剤表面上で気液接触させて硫化水素を除去する構成としても良い。
【0015】
さらに、これらの装置において、前記生物脱硫塔がアルカリ剤を注入する手段を備え、好適には前記生物脱硫塔内がpH7〜8になるように前記アルカリ剤注入手段によりアルカリ注入量を調整する。
前記アルカリ剤は塔内に導入されると硫化水素を吸収してバイオガスからアルカリ剤へ移行させて除去するため、生物脱硫と併用することで脱硫効率が大幅に向上する。さらに、バイオガス中に含有される二酸化炭素を含む酸性ガスがアルカリと一部反応(中和反応)し、二酸化炭素及び硫化水素の除去率が上がるため、相対的にメタンの成分比率があがり、後段でバイオガスを利用する際に熱効率が良好となる。
【0016】
また、前記生物脱硫塔の前後段のどちらか一方に脱硫剤を充填した補助脱硫塔を設けても良い。
バイオガス中の硫化水素濃度が高い場合や、メタン濃度の高いバイオガスの需要がある場合には、前記したように生物脱硫塔に補助脱硫塔を併設して脱硫効率をあげることが好ましい。このとき、前記脱硫剤としては、硫化水素と選択的に反応する酸化鉄系の脱硫剤が適している。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の好適な実施例を例示的に詳しく説明する。但しこの実施例に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対的配置等は特に特定的な記載がない限りは、この発明の範囲をそれに限定する趣旨ではなく、単なる説明例に過ぎない。
図1は本発明の第1実施形態に係る生物脱硫装置を組込んだ廃棄物処理設備の全体構成図、図2乃至図4は夫々本発明の第2乃至第4実施形態に係る生物脱硫装置の構成図である。
【0018】
図1に示す本第1実施形態では、本実施形態にかかる生物脱硫装置を組込んだ廃棄物処理設備の一例を示しており、し尿又は浄化槽汚泥からなる有機性廃液28を生物処理する脱窒槽22及び硝化槽23からなる水処理設備21と、水処理設備21の処理水を機械的脱水する脱水装置20と、前記有機性廃液の固形物と生ごみ類29を混合する混合機25と、該混合した有機性廃棄物を嫌気性菌によりメタン発酵するメタン発酵槽26と、該メタン発酵槽26にて発生するバイオガス30を脱硫する生物脱硫塔10と、脱硫したバイオガス32を貯留するガスホルダ27と、から構成されている。
【0019】
前記メタン発酵槽26は、約30〜60度の温度に維持され、例えば該メタン発酵槽26にて発生したバイオガス30を底部に導入して曝気するなどして槽内が撹拌されるように構成されている。
有機性廃棄物を前記メタン発酵槽26内にて所定時間滞留させ発酵すると、メタンガスを主成分としたバイオガスが発生する。該バイオガスは、メタンガスの他に炭酸ガス(CO2)、硫化水素(H2S)を含有する。
【0020】
前記水処理設備21は、一般に脱窒槽22及び硝化槽23からなり、前記硝化槽23で有機性廃液中のBOD成分の殆どが除去され、またアンモニア態窒素が硝化態窒素に転換され、前記脱窒素槽22で該硝化態窒素が窒素ガスに転換され無害化される。このとき、前記各槽内には夫々の処理に適した微生物が存在しているが、その他にも様々な微生物が存在し、特に前記硝化槽23内には脱硫菌が多く存在している。
【0021】
また、前記生物脱硫塔10は、その上部に複数の孔を有する硝化液噴霧管17を備え、その下部に同様に複数の孔を有するバイオガス散気管16を備えている。そして、前記硝化槽23からポンプにより硝化液31を前記噴霧管17に導入して塔内に硝化液31を噴霧すると同時に、前記メタン発酵槽26からバイオガス30をブロワにて前記散気管16に導き塔内に導入し、前記硝化液31とバイオガス30とを向流に気液接触させる。前記脱硫塔10の上部から噴霧した硝化液は前記硝化槽23に返送し、下部から導入したバイオガスは上部から抜き出し精製バイオガス32としてガスホルダ27に貯留する。
【0022】
前記ガスホルダ27に貯留したバイオガスは、例えば燃料電池の原料ガスやガスタービン等の燃料ガスとして利用でき、発電したエネルギーはかかる有機性廃棄物処理設備の各装置の動力エネルギーとして利用できる。
かかる実施形態によれば、簡単な設備で以ってメタンガス濃度の高いバイオガスを生成することができる。また、脱硫装置に脱硫剤やアルカリ剤等の薬品を使用していないためランニングコストの削減が可能である。
【0023】
また、図2に示される本第2実施形態のように、前記生物脱硫装置10が内部に充填ろ剤35を充填し、該充填ろ剤35の上部に設けた硝化液噴霧管17から供給する硝化液31と、充填ろ剤35の下部から導入されるバイオガス30とを、充填ろ剤表面上で気液接触させることによりバイオガス中の硫化水素を除去する構成としても良い。このように構成することにより、充填ろ剤35表面に付着した硝化液31とバイオガス30とが接触し脱硫効率が高くなる。
尚、かかる第2実施形態の他の構成は前記第1実施形態と同様であるため、説明を省略する。
【0024】
本発明の第3実施形態に係る生物脱硫装置は、図3に示されるように、下部に複数の孔を有するバイオガス曝気管11を備えた生物脱硫塔10と、該生物脱硫塔10にアルカリ剤を供給するアルカリ注入装置12とを有する構成となっている。該生物脱硫塔10にて、有機性廃棄物を嫌気性発酵させて発生したバイオガス30をブロワにより前記曝気管11に導入し、硝化槽23から供給し塔内に貯留した硝化液23をバイオガスにより曝気する。かかる構成により、バイオガス30は硝化液と十分に気液接触されて硫化水素が除去される。
【0025】
そして脱硫された精製バイオガス32はガスホルダ27に貯留される。このとき、ガスホルダ27の貯留量に応じて精製バイオガスをメタン発酵槽26に返送してもよい。また、前記硝化槽23から前記生物脱硫塔10内に供給する硝化液量は、塔内に設置された液面レベル計23cに基づきポンプ23a、23bを制御して液量調整することが好ましい。これは生物脱硫塔10の硝化液許容量及び脱硫効率に基づき適宜制御する。
【0026】
さらに、前記生物脱硫塔10内にpH計12bを設置して硝化液のpHを検出し、pH7〜8の中性となるようにバルブ12aを制御してアルカリ剤注入量を調整することが好ましい。該アルカリ剤は、苛性ソーダが好ましい。このように、アルカリ剤を注入することで、バイオガスに含まれる硫化水素を吸収除去するとともに、バイオガス中の炭酸ガス、硫化水素と中和反応し、メタン成分比率の高いバイオガスを生成することができる。
【0027】
さらに、バイオガス中の硫化水素濃度が高い場合や、メタン濃度の高いバイオガスの需要がある場合には、図4に示される第3実施形態のごとく、生物脱硫塔10の他に補助脱硫塔13を設けることが好ましい。
該補助脱硫塔13は、酸化鉄(Fe2O3)等の脱硫剤を充填した充填剤層を有し、該充填剤層に前記精製バイオガス32を通流させて脱硫剤に硫化水素を吸着させて除去する構成である。このように生物脱硫塔10から排出される精製バイオガス32を再度脱硫する構成とすることにより脱硫効率の高い装置となる。
尚、前記補助脱硫塔13は生物脱硫塔10の前段に配設しても良い。
これらのように、生物脱硫塔10にアルカリ注入装置12又は補助脱硫塔13を設けることで、不純物の混入が殆どないバイオガスを生成することができる。また、このときアルカリ剤、脱硫剤の添加量は少なくて良いため薬品コストを抑えることができる。
【0028】
図5は本実施形態に係る生物脱硫塔の別の実施例を示す構成図であり、かかる生物脱硫塔10は、上部に二流体噴射ノズルを具備した噴霧管14を備え、硝化液31とバイオガス30とを同時に塔内に噴射する構成となっている。該二流体噴射ノズル15の拡大断面図及び正面図を図6(a)、(b)に示す。
このように、該二流体噴射ノズル15は開口面積の小さい円形状同芯二重構造のノズル孔を有し、外円にバイオガス30を供給し、内円に硝化液31を導入してこれらを同時に噴霧する。噴霧時に加圧バイオガス中に微細粒子化した硝化液が浮遊した状態となるため、これらの接触面積が非常に大きく脱硫効率が高い。さらに、極僅かな時間で酸化分解反応が進むため装置の小型化が可能となる。かかる生物脱硫塔10は、前記第1乃至第3実施形態に係る生物脱硫装置の何れにも適用可能である。
【0029】
【発明の効果】
以上記載のごとく本発明によれば、外部からの脱硫剤又はアルカリ剤の購入コストや、使用済み脱硫剤、アルカリ剤の処理コストが不要となりランニングコストが低減する。また、脱硫菌濃度の高い硝化液を使用しているため脱硫効率を高く保持することができる。
また、硝化液とバイオガスとを向流気液接触させることにより、接触面積が増大して短時間で高効率で以って脱硫を行うことができる。
【0030】
また、硝化液中にバイオガスを曝気することにより、バイオガスの脱硫効率が高く、また散気管を備えるのみで簡単な脱硫装置とすることができる。
さらにまた、バイオガスと硝化液とを同時に噴霧する二流体噴射ノズルを用いることにより、微細粒子化した硝化液とバイオガスとの接触面積が非常に大きくなり脱硫効率の高い生物脱硫装置を提供することができる。
また、生物脱硫塔にアンモニア注入装置若しくは脱硫剤を充填した補助脱硫塔を併設することでより脱硫効率を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係る生物脱硫装置を組込んだ廃棄物処理設備の全体構成図である。
【図2】本発明の第2実施形態に係る生物脱硫装置の構成図である。
【図3】本発明の第3実施形態に係る生物脱硫装置の構成図である。
【図4】本発明の第4実施形態に係る生物脱硫装置の構成図である。
【図5】本実施形態に係る生物脱硫塔の別の実施例を示す構成図である。
【図6】図5の生物脱硫塔の二流体噴射ノズルを示す断面図(a)、及び正面図(b)である。
【図7】従来の生物脱硫装置の概略構成図である。
【符号の説明】
10  生物脱硫塔
11  曝気管
12  アルカリ注入装置
13  脱硫剤充填塔
14  噴霧管
15  二流体噴射ノズル
20  脱水装置
21  水処理設備
22  脱窒素槽
23  硝化槽
26  メタン発酵槽
27  ガスホルダ
30  バイオガス
31  硝化液

Claims (9)

  1. 有機性廃棄物の嫌気性発酵にて発生するバイオガスに含有される硫化水素を除去するバイオガスの生物脱硫装置において、
    有機性廃液を硝化脱窒する際の硝化液と前記バイオガスを接触させて生物脱硫する生物脱硫塔を有し、
    前記生物脱硫塔内でバイオガスに含有される硫化水素を除去することを特徴とするバイオガスの生物脱硫装置。
  2. 前記生物脱硫塔が、該生物脱硫塔上部から硝化液を噴霧する硝化液噴霧管と、前記生物脱硫塔下部からバイオガスを散気するバイオガス散気管とを有し、前記生物脱硫塔内で前記硝化液とバイオガスとを向流気液接触させて脱硫を行うことを特徴とする請求項1記載のバイオガスの生物脱硫装置。
  3. 前記生物脱硫塔が、内部に充填ろ剤を充填し、充填ろ剤表面上で気液接触させて硫化水素を除去することを特徴とする請求項1記載のバイオガスの生物脱硫装置。
  4. 前記生物脱硫塔が、該生物脱硫塔内に貯留した硝化液内にバイオガスを曝気するバイオガス曝気管を備えたことを特徴とする請求項1記載のバイオガスの生物脱硫装置。
  5. 請求項4記載の生物脱硫塔内に液面レベル計を配設し、該液面レベル計に基づき硝化液の供給量を制御することを特徴とする請求項4記載のバイオガスの生物脱硫装置。
  6. 有機性廃棄物の嫌気性発酵にて発生するバイオガスに含有される硫化水素を除去するバイオガスの生物脱硫装置において、
    有機性廃液を硝化脱窒する際の硝化液と前記バイオガスとを同時噴射する二流体噴射ノズルを備えた生物脱硫塔を有し、
    該生物脱硫塔内で前記硝化液とバイオガスとを気液接触させてバイオガスに含有される硫化水素を除去することを特徴とするバイオガスの生物脱硫装置。
  7. 前記生物脱硫塔がアルカリを注入する手段を備えたことを特徴とする請求項1乃至6の何れか一に記載のバイオガスの生物脱硫装置。
  8. 前記生物脱硫塔内がpH7〜8になるように前記アルカリ剤注入手段によりアルカリ剤注入量を調整することを特徴とする請求項7記載のバイオガスの生物脱硫装置。
  9. 前記生物脱硫塔の前後段のどちらか一方に脱硫剤を充填した補助脱硫塔を設けたことを特徴とする請求項1乃至8の何れか一に記載のバイオガスの生物脱硫装置。
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