JP2005152835A - 汚水処理方法及び装置並びに浄化袋 - Google Patents
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Abstract
【課題】 糞尿を処理する。
【解決手段】
濾過袋内に貝殻18aを入れた複数の浄化袋を懸架索14で上下に循環的に搬送する。上昇路を汚水浄化セクションとし、下降路を乾燥・堆肥化セクションとする。最上段の浄化袋184に処理すべき糞尿を投入し、汚水を浄化して分離する。残った汚泥成分を収容する浄化袋を下降路で搬送する間に、汚泥成分を乾燥・堆肥化する。下降路の最下段で、浄化袋を懸架索14から取り外し、新たな浄化袋を懸架索14に取り付ける。
【選択図】 図1
【解決手段】
濾過袋内に貝殻18aを入れた複数の浄化袋を懸架索14で上下に循環的に搬送する。上昇路を汚水浄化セクションとし、下降路を乾燥・堆肥化セクションとする。最上段の浄化袋184に処理すべき糞尿を投入し、汚水を浄化して分離する。残った汚泥成分を収容する浄化袋を下降路で搬送する間に、汚泥成分を乾燥・堆肥化する。下降路の最下段で、浄化袋を懸架索14から取り外し、新たな浄化袋を懸架索14に取り付ける。
【選択図】 図1
Description
本発明は、汚水処理方法及び装置並びに浄化袋に関し、より具体的には糞尿等の汚水を浄化する汚水処理方法及び装置、並びにその方法及び装置に利用される浄化袋に関する。
糞尿からは、固体成分と液体成分を分離し、固体成分を更に乾燥発酵させることで、堆肥を得ることができる。堆肥を製造することで、糞尿の処理コストを回収できる。ただし、液体成分は、浄化して排出する必要がある。このように、糞尿処理システムとしては、糞尿から堆肥を製造する場合、固液分離処理と、湿った固体成分を乾燥発酵させる乾燥発酵処理と、分離された液体成分の浄化処理が必要である。
汚水浄化技術には、汚水の汚染度を低減する浄化処理と、汚泥を分離する固液分離処理がある。汚染度を低減する浄化処理には、微生物の消化作用を利用する生物処理(主に活性汚泥法と散水源床法)と、化学処理と、固液分離等の物理的処理とがあり、実際の設備では、これらの処理が組み合わせて利用される。汚水処理工程で発生した余剰汚泥の処理は不可欠である。多くの場合、余剰汚泥は、浄化槽から高濃度の液状汚泥として回収される。この余剰汚泥は、脱水・乾燥工程をへて堆肥となるか又は焼却処分される。
生物処理には、微生物が付着成長する担体(礫、プラスチック、貝殻等)を積層した固定処理槽の上部に汚水を散水することで汚水を浄化する散水濾床法と、微生物が付着成長する担体を網袋等に入れ、それを汚水中に浸す方法がある。
散水濾床法の処理水には、沈降凝集性が悪い微細な汚泥が含まれるので、後処理として汚泥分離が必要となる。さらに、濾床上面では、微生物の成長による目詰まりが起き易く、その対策として担体の撹拝が不可欠である。
後者の方法では、酸素の供給が十分ではないので、実際の処理能力が低い。効率を高めるにはエアレーションが不可欠である。
汚水の汚濁成分の多くは、水中に浮遊する懸濁物質である。化学処理では、硫酸鉄、石灰又は高分子等の各種凝集材を利用して、これらの懸濁物質を沈降させることで、汚水を浄化する。
物理的処理による汚水浄化には、重力沈降による汚泥分離、金属メッシュスクリーンによる固液分離、及び固液分離膜(濾過膜)を利用した重力脱水がある。
汚水処理では、どのような方法であっても、最終段階で処理水中に残存している汚泥を分離除去する必要がある。多くの場合、最終沈殿槽における重力沈降で汚泥等を分離する。この方法では、沈殿槽底部に沈殿した高濃度の液状汚泥をさらに脱水固形化する必要が生じる。
汚水処理設備では、前処理工程の交雑物の除去、さらには余剰汚泥の分離脱水のためにスクリーン、例えば金属メッシュスクリーンを設置している。この種のスクリーンは目詰まりにより処理能力が低下するので、一般的には、目詰まりが生じない程度に目の粗いものが使用され、微粒子は、殆ど除去されない。
濾過膜を利用する重力脱水方式の汚水処理は、高濃度の掘削汚泥等の処理技術として実用化されている。この汚水処理では、汚泥の脱水装置が不要となる。しかし、急速濾過であるので、水切りをよくする高分子凝集材の大量使用が避けられない。また、滞留時間が短いので、袋内では生物消化反応は生じない。
特許文献1には、家畜糞尿などに生石灰を混ぜ、その混合物を輸送しつつ熱風で乾燥させる方法が記載されている。
特許文献2には、家畜糞尿等の有機性廃棄物を固体成分と液体成分に分離した後、分離液からカリウムを回収し、発酵槽中の固体成分に散布する装置及び方法が記載されている。
特許文献3には、エンドレスの発酵槽内を30乃至90°Cと発酵処理部と100乃至200°Cの高温処理部に区分し、事前の脱水処理無しで家畜糞尿等を加熱、発酵、乾燥、熟成させる方法及び装置が記載されている。
特許文献4には、家畜糞尿などの有機性廃棄物を層流状の簀子(すのこ)により20乃至30°Cに保温し、攪拌発酵させる方法及び装置が記載されている。簀の子
特許文献5には、糞尿をバーナーで乾燥及び脱臭した後、発酵槽で発酵させる方法及び装置が記載されている。
特許文献6には、糞尿に水分調整材を混ぜて攪拌し、水分調整材と糞尿の混合物を移送しながら発酵させる方法及び装置が記載されている。
液体成分の浄化には、下水処理と同様の曝気処理が使用される。特許文献7には、仕上げに蛎殻を使用することが記載されている。
特開2002−160987号公報
特開2003−063886号公報
特開2003−104785号公報
特開2003−171191号公報
特開2003−192475号公報
特開2003−236590号公報
特開2003−225696号公報
従来の方法では、種々の問題点がある。即ち、個々の処理を段階的に実行するので、装置の設置に広い面積を必要とする。方法によっては、微生物による分解を促すために酸素を強制的に供給しなければならず、大電力を必要とする。処理能力の変更に柔軟に対応できない。
本発明は、簡略化した構成で効率的に糞尿などの汚水を浄化できる汚水処理方法及び装置、並びにこれらの方法及び装置で使用可能な浄化袋を提示することを目的とする。
本発明はまた、小面積で運用可能な汚水処理方法及び装置、並びにこれらの方法及び装置で使用可能な浄化袋を提示することを目的とする。
本発明はまた、汚水の固液分離・浄化と、分離した固体成分の乾燥・堆肥化とを効率的に実施できる汚水処理方法及び装置、並びにこれらの方法及び装置で使用可能な浄化袋を提示することを目的とする。
本発明に係る汚水処理方法では、まず、濾過膜及び微生物担体を収容する複数の浄化袋を用意する。上昇路及び下降路を具備する循環輸送路を規定する懸架索を駆動する搬送装置の当該懸架索に当該複数の浄化袋を所定間隔で懸架する。当該上昇路及び当該下降路の一方の所定の浄化袋に処理すべき汚水を注入する。このとき、当該所定の浄化袋の当該濾過膜を目詰まり状態で使用する。当該循環輸送路に沿って当該複数の浄化袋を搬送する。当該循環輸送路に沿った所定位置で当該所定の浄化袋を当該懸架索から取り外す。
処理すべき汚水を注入する浄化袋の濾過膜を目詰まり状態で使用することにより、汚水に含まれる微細な固体成分も分離できる。ある浄化袋から漏れ出た汚水は、下段の浄化袋に入るので、逐次的に汚水が浄化される。浄化袋間を移動する際に空気が混入するので、浄化袋内の微生物担体による生物処理が進行しやすい。これもまた、汚水浄化能力を向上する。
分離された固体成分は、浄化袋内にとどまり、当該循環輸送路に沿って移動し、所定位置で取り外される。これにより、分離された固体成分を容易に回収できる。その際に、固体成分を乾燥させ、微生物担体の微生物による発酵を経ることで、堆肥化も行える。
当該汚水は、例えば、糞尿を含む。この場合、糞尿に含まれる水分の浄化と、糞尿の堆肥化を同時に行える。
好ましくは、当該上昇路が垂直上昇路であり、当該所定の浄化袋が当該垂直情緒路に位置する。上昇路を汚水浄化に使用することになり、下降路の終端で、乾燥した浄化袋を回収できる。即ち、浄化袋の回収作業と、新たな浄化袋を懸架索に取り付ける作業が容易になる。
好ましくは、当該所定の浄化袋が、当該上昇路の最上段に位置する浄化袋である。これにより、上昇路に位置する全浄化袋を汚水浄化に利用できる。即ち、上段から下段に汚水が滴り落ちでも、各段階での浄化袋で逐次的に浄化でき、高い浄化能力を発揮できる。
好ましくは、本方法は、更に、当該懸架索に懸架される当該複数の浄化袋を加温装置により加温するステップを具備する。これにより、固液分離、乾燥及び堆肥化が進む。
好ましくは、当該微生物担体は、貝殻、軽石及び礫の内の1つ以上からなることを特徴とする。これにより、微生物による生物処理を効率的に進めることができる。
好ましくは、当該濾過膜が濾過袋を形成しており、当該微生物担体の少なくとも一部が当該濾過袋内に収容されている。濾過袋内に滞留する汚水は、微生物担体の微生物で浄化される。
好ましくは、当該搬送装置が、透明パネル又は透明シートからなる壁を具備する筐体に収容されている。これにより、いわば温室内で浄化袋を移動させることができ、汚水浄化能力が向上する。
好ましくは、当該壁の内面に光触媒を塗布してある。これにより、脱臭機能が高まる。
本発明に係る汚水処理装置は、濾過膜及び微生物担体を収容する複数の浄化袋と、上昇路及び下降路を具備する循環輸送路に沿って当該複数の浄化袋を搬送する搬送装置と、当該上昇路及び当該下降路の一方の所定の浄化袋に処理すべき汚水を注入する汚水注入装置と、当該搬送装置及び当該搬送装置で搬送される当該複数の浄化袋を包囲する筐体と、当該筐体内に設置される加温装置とを具備することを特徴とする。
処理すべき汚水を注入する浄化袋の濾過膜を目詰まり状態で使用することにより、汚水に含まれる微細な固体成分も分離できる。ある浄化袋から漏れ出た汚水は、下段の浄化袋に入るので、逐次的に汚水が浄化される。浄化袋間を移動する際に空気が混入するので、浄化袋内の微生物担体による生物処理が進行しやすい。これもまた、汚水浄化能力を向上する。上下方向の移動で済むので、設置面積が少なくて済む。高さを増す又は複数のセットを設置することで、容易に処理能力を増強できる。
好ましくは、当該汚水が糞尿を含む。この場合、糞尿に含まれる水分の浄化と、糞尿の堆肥化を同時に行える。
好ましくは、当該上昇路が垂直上昇路であり、当該所定の浄化袋が当該垂直情緒路に位置する。上昇路を汚水浄化に使用することになり、下降路の終端で、乾燥した浄化袋を回収できる。即ち、浄化袋の回収作業と新たな浄化袋を懸架索に取り付ける作業が容易になる。
好ましくは、当該所定の浄化袋が、当該上昇路の最上段に位置する浄化袋である。これにより、上昇路に位置する全浄化袋を汚水浄化に利用できる。即ち、上段から下段に汚水が滴り落ちでも、各段階での浄化袋で逐次的に浄化でき、高い浄化能力を発揮できる。
好ましくは、当該加温装置が、当該上昇路にある浄化袋を加温する第1のヒータと、当該下降路の浄化袋を加温する第2のヒータとを具備する。これにより、上昇路及び下降路の浄化袋での固液分離、乾燥及び堆肥化を促進できる、
好ましくは、当該搬送装置が、上ローラと、下ローラと、当該上ローラと当該下ローラとの間に架け渡された懸架索であって、当該複数の浄化袋が所定間隔で取り付けられる懸架索と、当該上ローラを所定方向に回転することで、当該懸架索を移動させる駆動装置とを具備する。これにより、小面積の簡易な構造で循環輸送路に沿って浄化袋を搬送できる。
好ましくは、当該微生物担体は、貝殻、軽石及び礫の内の1つ以上からなることを特徴とする。これにより、微生物による生物処理を効率的に進めることができる。
好ましくは、当該濾過膜が濾過袋を形成しており、当該微生物担体の少なくとも一部が当該濾過袋内に収容されている。濾過袋内に滞留する汚水は、微生物担体の微生物で浄化される。
好ましくは、筐体が、透明パネル又は透明シートからなる壁を具備する。これにより、筐体内を温室とすることができ、汚水浄化能力が向上する。
好ましくは、当該壁の内面に光触媒を塗布してある。これにより、脱臭機能が高まる。
本発明に係る浄化袋は、汚水を浄化する浄化袋であって、微生物担体と、当該微生物担体を収容する支持ネットと、当該支持ネットと当該微生物担体との間に配置された濾過材とを具備することを特徴とする。
このような浄化袋により、細かい汚泥成分も分離できる。使用材料が安価に入手可能であるので、低コストで汚水を浄化できる。
本発明により、小設置面積で汚水を浄化できる。微細な固体成分を液体成分から効率的に分離できる。分離された固体成分を乾燥させ、必要により対比して回収できる。これらにより、低コストで汚水を処理でき、例えば、糞尿を処理できる。糞尿の処理で回収される固体成分の堆肥化も容易になる。
以下、図面を参照して、本発明の実施例を詳細に説明する。
図1は、本発明の一実施例の概略構成の正面図を示し、図2は、その中央断面図を示す。
上下に離れた位置に配置されたローラ10,12間に懸架索14をわたしてある。懸架索14には一定間隔で複数の吊下げ構造体16が固定され、各吊下げ構造体16から浄化袋18(181〜187)が吊り下げられている。図3は、吊下げ構造体16と浄化袋18の斜視図を示す。吊下げ構造体16は、両端が懸架索14に固定される懸架軸16aと、浄化袋18をその4隅で吊下げる懸架フレーム16bと、懸架軸16aから懸架フレーム16bを吊下げる吊下げベルト16cからなる。
図4は、使用時の浄化袋18の縦断面図を示す。浄化袋18は、微生物が表面等に付着して微生物担体となる貝殻18aと、不織布からなる濾過袋18bと、貝殻18a及び濾過袋18bを内部に保持する支持ネット18cからなる。即ち、浄化袋18は、支持ネット18c内に濾過袋18bを入れ、その濾過袋18b内に貝殻18aを収容した構造からなる。濾過袋18bは、目の細かい不織布を封筒上に縫製したものからなる。本実施例では、濾過袋18bを意図的に目詰まりさせて使用する。貝殻18aは濾過袋18bから溢れていてもよい。浄化袋18は、吊下げフック18dにより、吊下げ構造体16の懸架フレーム16bに掛けられる。
濾過袋18b内で汚水の生物浄化作用が進行するように、濾過袋18bの中に、微生物担体である貝殻18aと農地の土壌を収容する。貝殻18aは、ある程度の細かさに破砕しておくのが好ましい。貝殻は、必要量を確保しやすいだけでなく、通常、非常に安価に、時には、無料又は逆に廃棄費用を受け取って入手することができる。
微生物担体としては、貝殻18a以外に、好気性微生物が付着しやすい多孔質のものであれば何でも良い。例えば、貝殻、軽石、発砲骨材及びプラスチック片等が使用可能である。微生物担体自体が、石灰分の溶出等で汚水のアルカリ度を高める効果があるものであれば、好気性微生物の消化作用を促進するので、より好ましい。微生物担体に加えて土壌を添加するのは、濾過袋18b内での好気性微生物の早期定着を図るためである。また、土壌中の微粒子が濾過袋18bの目詰まりを促進させ、濾過速度を適正水準まで低下させるというメリットがある。
支持ネット18cは、貝殻18aが抜け落ちない程度の荒さのネットからなり、例えば、工事汚泥処理用の耐久性がある市販ナイロンロープを編んだものからなる。図5は、支持ネット18cの斜視図を示す。全体に筒状であり、底部を紐で縛って、内部の貝殻18aと濾過袋18bが脱落しないようにする。堆肥化後には、底部の紐を緩めることで、容易に内部の貝殻18aと濾過袋18bを回収できる。
一例では、各浄化袋18の実容量は約35リットルである。微生物担体としての貝殻18aの挿入量は、約30リットルであり、空隙率を80%として実容量は6リットルである。土壌添加量は、適宜でよく、例えば、5kg程度、細粒分のみの場合3リットルである。各浄化袋18に収容できる処理水容量は、実容量(約35リットル)から微生物担体の容量と添加土壌を除いた約26リットルである。
上側のローラ10と、更にその上に配置されるモータ20との間にベルト22を掛けてあり、ローラ10は、モータ20により図1の反計方向に回転する。即ち、図1で、ローラ10,12の右側に位置する浄化袋18(181〜184)は上昇し、ローラ10,12の左に位置する浄化袋18(185〜187)は下降する。後述するように、ローラ10,12の右側の、浄化袋18(181〜184)の輸送路(上昇路)は、汚水浄化セクションになり、ローラ10,12の左側の、浄化袋18(185〜187)の輸送路(下降路)は、乾燥・堆肥化セクションになる。
外部から供給される糞尿は、パイプ24を通って、ポンプ26により汚水浄化セクションの上方、即ち、浄化袋184の上方に輸送され、吐出口24aから間欠的に下方向に吐き出される。吐出口24aから吐き出される糞尿は、まず、最上部の浄化袋184に入る。
浄化袋184に投入された糞尿は、濾過袋18bにより固液分離される。微細な流動成分を含む液体成分は、濾過袋18bを透過して下方向に落下する。濾過袋18bは容易に目詰まりを起こすが、本実施例では、その目詰まりは汚水浄化の障害にならない。新しい糞尿の投入は、浄化袋184の濾過袋18bから溢れない程度にしておくのが好ましい。しかし、濾過袋18bに収容しきれない一部の糞尿は、濾過袋18bの無いといころから支持ネット18cの外部に漏れ出て、下段の浄化袋183に入るので、多少の溢れは問題にならない。
浄化袋184からしみ出た又は漏れ出た成分は、直ぐ下の浄化袋183に入る。濾過袋18bからしみ出た水は、濾過膜18bの表面に薄い水膜を形成し、浄化袋184の下部から下の浄化袋183に滴り落ちる。このようにして、液体成分及び流動成分は順次、浄化袋184,183,182,181により濾過される。この過程で、濾過水の表面積は時間当り・流量当りで著しく大きくなり、生物処理に必要となる十分な酸素が供給される。即ち、本実施例では、動力無しでエアレーションが行われるのと同じことになり、好気性微生物の活動に十分な酸素が動力無しで供給される。
各浄化袋184〜181内を通過する間に、貝殻18aに付着する微生物により、液体成分中の有機成分は分解されていく。最下段の浄化袋181からしみ出た又は漏れ出た液体は、処理水溜28に収容される。処理水溜28に収容される液体は、複数の浄化袋181〜184を経由しているので、固体成分及び有機成分を含まない十分に浄化された水からなり、そのまま外部に排出可能である。もちろん、必要により高度の浄化処理を施して外部に排水してもよい。
汚水処理では、処理水中に残存し、通常は浮遊している汚泥を分離除去する必要があり、従来例の多くは、最終段階として、沈殿槽における重力沈降で汚泥を分離している。しかし、この方法では、沈殿槽底部に沈殿した高濃度の液状汚泥をさらに脱水固形化する必要が生じる。本実施例では、複数の浄化袋184〜181を経由させることと、濾過袋18bを目詰まりさせてもよいことから、微細な汚泥も浄化袋184〜181内に閉じこめられる。処理水溜28に溜まる液体は、微細汚泥を十分に除去しえたものとなる。
濾過膜18bは、平均格子間隔が細かく、例えば、0.1mm以下であり、汚水浄化能力が高い。本実施例では、濾過膜18bを目詰まり状態で使用するので、平均格子間隔が0.1mmの濾過膜18bを使用した場合でも、0.01mm程度の粒径の浮遊物質(SS)を濾過することができる。これは、家畜糞尿に含まれるSSのほぼ60%に相当する。他方、実用格子間隔が0.4mm程度のワイヤメッシュの場合、せいぜい、0.1mm程度までの粒径の浮遊物質しか濾過できなない。これは、家畜糞尿に含まれるSSのほぼ30%に相当する。これにより、本実施例の浄化袋18が、従来のワイヤメッシュの場合に比べて、格段にSS除去性能が高いことが分かる。
浄化袋18の上昇路は、汚水を分離し浄化するセクションでもある。汚水浄化能力を高めるために、上昇路の下側にフラットパネル状のヒータ30を配置してある。ヒータ30は、上昇路の中の下段に位置する浄化袋181,182を直接、加熱して、浄化袋181,182からの水分の放出を促す。また、ヒータ30により生成される温暖な空気が上昇することで、ヒータ30より上方に位置する上昇路の浄化袋183,184を暖め、これら浄化袋183,184からの水分の放出を促す。
ローラ10,12による浄化袋18の移動は、基本的には間欠的であるが、連続的であってもよい。その移動速度は、例えば、1年に1周する程度に非常にゆっくりである。移動速度は、具体的には、浄化セクションでの浄化能力と乾燥・堆肥化セクションでの乾燥・堆肥化能力によって決定される。
先に説明したように、浄化袋18の下降路は、乾燥・堆肥化セクションであり、上昇路から下降路に移動した浄化袋185の中身は、ほとんど固形成分からなり、液体成分はわずかである。この液体成分が下降路の下側の浄化袋(図示例では、浄化袋186)に垂れ落ちないように、浄化袋185と浄化袋186の間に水切り板32を配置してある。水切り板32は、落下した水分を、上昇路の浄化袋(図示例では、浄化袋183)に誘導する。水切り板32は、浄化袋185の下降の際に押し退けられるように一端で揺動可能に軸支されており、これにより、浄化袋18の移動を妨げないようになっている。
下降路の浄化袋185〜187内の固形成分は、浄化袋185〜187内の貝殻18aに付着する微生物により分解され、徐々に堆肥となる。その堆肥化を促進するために、下降路の下側にフラットパネル状のヒータ34を配置してある。図1に示す例では、ヒータ34を上昇路と下降路の間に配置してあるので、ヒータ34は、上昇路にある浄化袋181〜184を乾燥させる機能も果たす。下降路の最下段に到達する頃には、浄化袋内の固形成分は完全に又はほぼ完全に堆肥になる。その浄化袋188を、吊下げ構造体16のフレーム16bと一緒に懸架索14から取り外し、その代わりに、吊下げ構造体16のフレーム16b付きの新しい浄化袋189を懸架索14に取り付ける。
回収された浄化袋188内では、糞尿から分解生成された堆肥成分が貝殻18aに付着している。回収した浄化袋188の支持ネット18cの底部の紐を緩めて、内部の貝殻18aと濾過袋18bを回収する。浄化袋188から取り出した貝殻18aに付着する堆肥成分を回収する。堆肥を分離した貝殻18aは再利用可能であり、再度、浄化袋18に収容される。本実施例では、濾過袋18bの目詰まりは問題にならないので、濾過袋18bは、交換しても、しなくても、どちらでもよい。その浄化袋は、新たな浄化袋189として、図1に示す浄化ユニット内に投入される。
臭い除けと温室効果のために、上述の、浄化袋18の輸送機構を筐体36に収容する。筐体36は枠と壁からなり、その壁は透明シート又は透明パネル38からなる。筐体36内にローラ10,12、懸架索14、モータ20及びベルト22からなる浄化袋搬送機構を収容することにより、悪臭が外部に漏れることを防止すると共に、内部を温室とすることができる。透明シート又は透明パネル38を二重フィルム断熱構造とすることで、保温・加温が容易になる。また、透明シート又は透明パネル38の内面に二酸化チタンをコーティングすることで、悪臭の分解、即ち脱臭効果を持たせることができる。
光触媒(二酸化チタン)を塗布したシート38は、超親水性であり、太陽光の照射により悪臭分解機能を発揮する。懸架索14に懸架した浄化袋18は、太陽光を吸収して加温され、水分を蒸発する。温室となった筐体36内の水蒸気濃度の上昇に伴って、その蒸発は止まり、乾燥は進まなくなる。しかし、低温の外気と接する透明パネル38の内面は、筐体36の内部温度よりも低温であり、この温度差により、筐体36内で対流が生じ、水蒸気が冷却され、透明パネル38の内面上に結露しようとする。しかし、透明パネル38の内面に光触媒を塗布しておくことにより、水分はその超親水性により実際には結露せず、パネル38の内面に付着して流下する。光触媒はまた、悪臭成分を酸化分解する。内面に光触媒を塗布した透明パネル38で全体を覆うことにより、浄化機能に必要な温度が維持され、同時に、汚泥乾燥及び悪臭分解が促進される。
生物浄化処理及び汚泥乾燥には一定の温度が必要である。温室構造を採用することで、冬季又は寒冷地でも、少ないエネルギーで内部温度を生物浄化処理及び汚泥乾燥に必要な温度に保つことが可能になる。
筐体36の天井には、脱臭フィルタ40を配置し、その脱臭フィルタ40を介して悪臭を外部に排気する。
上昇路を汚水浄化セクションとし、最上段の浄化袋184に新しい糞尿を投入する上記実施例では、浄化袋18の濾過膜18bで分離される汚泥の発生量は最上段が最も多く、下段ほど少なくなる。目詰まりも、最上段の浄化袋184で最も早く進行し、最初に溢れる。溢れた場合、溢流水は浄化袋18の表面を伝わり、下段の浄化袋に順次、滴下する。多段階の浄化袋18で構成されているので、最上段の浄化袋184が溢れても、処理能力の低下は僅かである。また、各段階で流量変動を受け止めるので、いわば変動緩和機能を備えている。これにより、短時間の流量変動は、処理能力に殆ど影響しない。各浄化袋18は、その濾過袋18bが完全に目詰まりするまでは、浄化袋18内の上部は浸水状態とはならない。従って、汚水処理が断続的でも、処理能力には殆ど影響しない。本実施例は、断続操業が可能である。
1本の懸架索14に取り付ける浄化袋18の数は、処理すべき糞尿の水質及び性状に合わせて決定され、浄化袋18の数に応じて、筐体36の高さが設定される。筐体36の高さの変更は、後述するモジュール構造を採用することにより、容易に実現できる。
上記実施例では、上昇路を汚水浄化セクションとし、下降路を乾燥・堆肥化セクションとしている。この場合、堆肥化を終えた浄化袋を取り外しやすいが、乾燥・堆肥化セクションの直前の浄化袋184に新しい糞尿が投入される。上昇路(汚水浄化セクション)の最上段に位置する浄化袋184内で汚水浄化又は固液分離が完了又はほぼ完了した時点で、浄化袋184を下降路(乾燥・堆肥化セクション)の最上段の浄化袋185の位置に移動する。
上記実施例とは逆に、下降路を汚水浄化セクションとし、上昇路を乾燥・堆肥化セクションとしてもよい。この場合、汚水浄化セクションに位置する浄化袋の内で糞尿の投入後、最も時間の経過した浄化袋が乾燥・堆肥化セクションに移行することになるので、汚水浄化能力を最大限に活かすことができる。但し、上昇路の最上段又はその近くで堆肥化を終えた浄化袋を取り外すことになるので、取り外した浄化袋と新規の浄化袋を地上との間で輸送する手段を別に用意する必要がある。そのためには、乾燥・堆肥化セクションを長くするか、又は、乾燥・堆肥化を終えた浄化袋を輸送する別の輸送系を追加すればよい。
微生物担体として貝殻、例えば、アコヤ貝の貝殻を使用する実施例を説明したが、好気性微生物が付着成長しやすいその他の担体、例えば、軽石、人工骨材及び礫等を使用可能であり、これらを適宜に混入しても良い。土壌を混ぜても良い。
本実施例の汚水浄化は、基本的には散水濾床法である。この散水濾床法の場合、沈降凝集性が悪い微細な汚泥を回収する汚泥分離処理が必要になるが、本実施例では、この汚泥分離処理が、汚水浄化と一定に進行する。これにより、処理効率を改善でき、コストを低減できる。
本実施例では、浄化袋18内に好気性微生物が付着成長する担体(貝殻、軽石及び礫等)を適量挿入することで、散水濾床法の従来の浄化施設と同等の機能を発揮できる。浄化袋により汚泥を濾過分離できるので、汚水浄化機能と汚泥分離機能を統合できる。
本実施例では、浄化槽となる浄化袋18を立体的に上下に多段懸架するので、土地利用効率が大幅に改善される。
本実施例の筐体36は一定サイズの規格化されたモジュールを積み上げる構造とすることができる。図6は、筐体36を構成するモジュールの構造例を示す。筐体36は、脱臭フィルタ40及びモータ20を収容するモジュール50、ローラ10を収容するモジュール52、ローラ12を収容するモジュール54、及びモジュール52,54間に挿入されるモジュール56からなる。使用するモジュール56の数で高さを、従って、懸架索14に取り付ける浄化袋18の数を調整できる。
基礎以外の全てのモジュール50〜56を工場で生産でき、現場では組立てのみで済む。これにより、構成設備・機器の現場製作作業が発生せず、製造コストを大幅に低減できる。
各モジュールのサイズを運搬・ハンドリングが容易なサイズに設定できる。現場の組立作業には、要員5人と小型のトラッククレーン1台あれば十分であり、設置コストを大幅な低減できる。
上述の実施例からなる浄化ユニットを増減することで、全体の処理能力を容易に変更できる。即ち、必要部品の種類数を大幅に削減できる。
本実施例では、必要な酸素の供給と暖気に動力を必要としない。また、汚水は、浄化ユニッのト最上部から重力により流下しつつ処理されるので、所要動力は、汚水(糞尿)の供給のみである。処理水の移送に動力を必要としない。
本実施例による汚水浄化装置を中核とする家畜糞尿処理システムのモデル事例を説明する。ここでは、想定対象として、搾乳牛50頭の尿を処理するとした。この場合、1日の処理量は、2.5m3である。1日の稼働時間を、生物浄化に必要な適温を確保できる日中に限定し、8時間とする。微生物担体としてアコヤ貝の貝殻を使用する。
貝殻等の担体を利用した散水濾床法による生物浄化では、処理水の滞留時間として2時間を確保する必要がある。従って、
時間流量=(日処理量)/(日操業時間)=2.5m3/8h=312.5(リットル/h)
必要滞留容量=312.5(リットル/h)×2h=625(リットル)
となる。
時間流量=(日処理量)/(日操業時間)=2.5m3/8h=312.5(リットル/h)
必要滞留容量=312.5(リットル/h)×2h=625(リットル)
となる。
浄化袋18は、先に説明したように、各浄化袋18の実容量を約35リットル(処理水容量にして約26リットル)、貝殻18aの挿入量を約30リットル(空隙率を80%として、実質、6リットル)、土壌添加量を3リットルとする。図1に示す1単位の浄化ユニットに6つの浄化袋を吊下げるとして、1浄化ユニットの処理水容量は、26(リットル/袋)×6(袋)=156(リットル)となる。
1つの浄化袋での周囲長を120cm程度、深さを60cm程度とした場合で、濾過膜の目詰まり状態では、浸水部分の表面積は約0.5m2である。1つの浄化ユニットでは、汚水浄化セクションに6袋、乾燥堆肥化セクションに6袋あるので、全部で6袋であり、全浄化袋の総表面積は、約3.0m3(=0.5×6)となる。
必要滞留容量625リットルを1浄化ユニットの処理水容量156(リットル)で除算すると、必要な浄化ユニット数が得られる。上記モデルでは、4基の浄化ユニットが必要になる。必要な浄化袋数は、(1浄化ユニットに必要な数)×浄化ユニット数であり、48袋(=12袋×4基)となる。
本実施例では、目詰まりを前提としているので、濾過速度は極めて遅く、単位流量当たりの膜面積は極めて大きい。これにより、濾過膜の表面において極めて効率的にガス交換が進行し、生物浄化に必要とする酸素が十分に供給されうる。システム全体の毎秒当りの流量は、約86.8ミリリットル/s(=312.5(リットル/h)/3600)、1浄化ユニットの毎秒当りの流量は21.7(ミリリットル/s)(=86.8(ミリリットル/s)/4)、濾過速度は、0.0434mm/s(=21.7(ミリリットル/s)/0.5m2)、濾過膜の1m2当たりの流量は約7.24(ミリリットル/s/m2)(=21.7(ミリリットル/s)/3.0m2)、流量当たりの濾過膜面積は、1380(cm2/s/ミリリットル)(=10000cm2/7.24(ミリリットル/s)である。
浄化袋18の交換は、袋内に分離されたSS量によって決まる。1つの浄化袋18で分離されるSS量が、毎日9kg(含水率90%で約9リットル)である場合、交換数は126袋となる。なお、年間のSS発生量は、3285リットル(=9(リットル/日)×365(日))であり、これを1浄化袋の処理水容量である26(リットル)で除算すると、年間の交換袋数が得られる。
このモデルでは、1つの浄化ユニットで浄化袋18の回転数は、年間に2.6回と極めて少ない。従って、モータ22としても、その動力が1kW以下の小型モータで十分である。1浄化ユニット当りの年間袋交換数は、31.5(=126/4)であり、これを1浄化ユニット当たりの浄化袋数で除算すると、1浄化ユニットの年間回転数2.6回(=31.5(袋)/12(袋))が求められる。
糞尿を処理する場合を説明したが、本発明は、その他の汚水、特に有機物を含有する汚水を浄化する場合にも適用可能である。
特定の説明用の実施例を参照して本発明を説明したが、特許請求の範囲に規定される本発明の技術的範囲を逸脱しないで、上述の実施例に種々の変更・修整を施しうることは、本発明の属する分野の技術者にとって自明であり、このような変更・修整も本発明の技術的範囲に含まれる。
10,12:ローラ
14:懸架索
16:吊下げ構造体
16a:懸架軸
16b:懸架フレーム
16c:吊下げベルト
18(181〜187):浄化袋
18a:貝殻(微生物担体)
18b:濾過袋
18c:支持ネット
18d:吊下げフック
20:モータ
22:ベルト
24:パイプ
24a:吐出口
26:ポンプ
28:処理水溜
30:ヒータ
32:水切り板
34:ヒータ
36:筐体
38:虚位謡36の壁(透明シート又は透明パネル)
40:脱臭フィルタ
50:脱臭フィルタ40及びモータ20を収容するモジュール
52:ローラ10を収容するモジュール
54:ローラ12を収容するモジュール
54:モジュール52,56間に挿入されるモジュール
14:懸架索
16:吊下げ構造体
16a:懸架軸
16b:懸架フレーム
16c:吊下げベルト
18(181〜187):浄化袋
18a:貝殻(微生物担体)
18b:濾過袋
18c:支持ネット
18d:吊下げフック
20:モータ
22:ベルト
24:パイプ
24a:吐出口
26:ポンプ
28:処理水溜
30:ヒータ
32:水切り板
34:ヒータ
36:筐体
38:虚位謡36の壁(透明シート又は透明パネル)
40:脱臭フィルタ
50:脱臭フィルタ40及びモータ20を収容するモジュール
52:ローラ10を収容するモジュール
54:ローラ12を収容するモジュール
54:モジュール52,56間に挿入されるモジュール
Claims (24)
- 濾過膜(18b)及び微生物担体(18a)を収容する複数の浄化袋(18)を用意し、
上昇路及び下降路を具備する循環輸送路を規定する懸架索(14)を駆動する搬送装置(10,12,14,20,22)の当該懸架索(14)に当該複数の浄化袋(18)を所定間隔で懸架し、
当該上昇路及び当該下降路の一方の所定の浄化袋に処理すべき汚水を注入し、
当該循環輸送路に沿って当該複数の浄化袋を搬送し、
当該循環輸送路に沿った所定位置で当該所定の浄化袋を当該懸架索(14)から取り外す
ことからなり、当該所定の浄化袋の当該濾過膜(18)を目詰まり状態で使用することを特徴とする汚水処理方法。 - 当該汚水が糞尿を含むことを特徴とする請求項1に記載の汚水処理方法。
- 当該上昇路が垂直上昇路であり、当該所定の浄化袋(184)が当該垂直情緒路に位置することを特徴とする請求項1又は2に記載の汚水処理方法。
- 当該所定の浄化袋が、当該上昇路の最上段に位置する浄化袋(184)である請求項3に記載の汚水処理方法。
- 更に、当該懸架索(14)に懸架される当該複数の浄化袋(18)を加温装置(30,34)により加温するステップを具備する請求項1乃至4に記載の汚水処理方法。
- 当該微生物担体(18a)は、貝殻、軽石及び礫の内の1つ以上からなることを特徴とする請求項1乃至5の何れか1項に記載の汚水処理方法。
- 当該濾過膜が濾過袋を形成しており、当該微生物担体(18a)の少なくとも一部が当該濾過袋内に収容されている請求項1に記載の汚水処理方法。
- 当該搬送装置が、透明パネル又は透明シート(38)からなる壁を具備する筐体(36)に収容されている請求項1乃至7の何れか1項に記載の汚水処理方法。
- 当該壁の内面に光触媒を塗布してあることを特徴とする請求項8に記載の汚水処理方法。
- 濾過膜(18b)及び微生物担体(18a)を収容する複数の浄化袋(18)と、
上昇路及び下降路を具備する循環輸送路に沿って当該複数の浄化袋(18)を搬送する搬送装置(10,12,14,20,22)と、
当該上昇路及び当該下降路の一方の所定の浄化袋に処理すべき汚水を注入する汚水注入装置(24,26,24a)と、
当該搬送装置(10,12,14,20,22)及び当該搬送装置で搬送される当該複数の浄化袋(18)を包囲する筐体(36)と、
当該筐体(36)内に設置される加温装置(30,34)
とを具備することを特徴とする汚水処理装置。 - 当該汚水が糞尿を含むことを特徴とする請求項10に記載の汚水処理装置。
- 当該上昇路が垂直上昇路であり、当該所定の浄化袋(184)が当該垂直情緒路に位置することを特徴とする請求項10に記載の汚水処理装置。
- 当該所定の浄化袋が、当該上昇路の最上段に位置する浄化袋(184)である請求項12に記載の汚水処理装置。
- 当該加温装置が、当該上昇路にある浄化袋を加温する第1のヒータ(30)と、当該下降路の浄化袋を加温する第2のヒータ(34)とを具備する請求項10乃至13の何れか1項に記載の汚水処理装置。
- 当該搬送装置が、
上ローラ(10)と、
下ローラ(12)と、
当該上ローラ(10)と当該下ローラ(12)との間に架け渡された懸架索であって、当該複数の浄化袋(18)が所定間隔で取り付けられる懸架索(14)
と、当該上ローラ(10)を所定方向に回転することで、当該懸架索(14)を移動させる駆動装置(20,22)
とを具備することを特徴とする請求項10乃至14の何れか1項に記載の汚水処理装置。 - 当該微生物担体(18a)は、貝殻、軽石及び礫の内の1つ以上からなることを特徴とする請求項10乃至15の何れか1項に記載の汚水処理装置。
- 当該濾過膜が濾過袋を形成しており、当該微生物担体(18a)の少なくとも一部が当該濾過袋内に収容されている請求項10乃至16の何れか1項に記載の汚水処理装置。
- 当該筐体(36)が、透明パネル又は透明シート(38)からなる壁を具備することを特徴とする請求項10乃至17の何れか1項に記載の汚水処理装置。
- 当該壁の内面に光触媒を塗布してあることを特徴とする請求項17に記載の汚水処理装置。
- 当該筐体(36)が、天井に脱臭フィルタ(40)を具備することを特徴とする請求項10乃至19の何れか1項に記載の汚水処理装置。
- 汚水を浄化する浄化袋であって、
微生物担体(18a)と、
当該微生物担体(18a)を収容する支持ネット(18c)と、
当該支持ネット(18c)と当該微生物担体(18a)との間に配置された濾過材(18b)
とを具備することを特徴とする浄化袋。 - 当該濾過材(18b)が、平均格子間隔が0.1mm以下の不織布からなることを特徴とする請求項21に記載の浄化袋。
- 当該濾過材が濾過袋を形成しており、当該微生物担体(18a)の少なくとも一部が当該濾過袋内に収容されている請求項21に記載の浄化袋。
- 当該微生物担体(18a)は、貝殻、軽石及び礫の内の1つ以上からなることを特徴とする請求項21乃至23の何れか1項に記載の浄化袋
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JP2003397330A JP2005152835A (ja) | 2003-11-27 | 2003-11-27 | 汚水処理方法及び装置並びに浄化袋 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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WO2023013803A1 (ko) * | 2021-08-06 | 2023-02-09 | 코리아엔텍 주식회사 | 압축공기와 수차를 활용한 폭기조의 산소공급 장치 및 발전 시스템 |
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-
2003
- 2003-11-27 JP JP2003397330A patent/JP2005152835A/ja not_active Withdrawn
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