JP3100552B2 - 車両用ウインドモール - Google Patents

車両用ウインドモール

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JP3100552B2
JP3100552B2 JP08186860A JP18686096A JP3100552B2 JP 3100552 B2 JP3100552 B2 JP 3100552B2 JP 08186860 A JP08186860 A JP 08186860A JP 18686096 A JP18686096 A JP 18686096A JP 3100552 B2 JP3100552 B2 JP 3100552B2
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正寛 桑原
浩二 神谷
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両用ウインドモ
ールの技術分野に属する。
【0002】
【従来の技術】従来、ウインドモールは、自動車や電車
等の車両の窓ガラスの縁に取付けられて窓ガラスと窓枠
との間に介在し、その間から車両内への雨水、塵埃等の
侵入を防止する役目をしている。その一例として、図5
に示すウインドモール10がある。このウインドモール
10は、窓ガラスGの裏面と窓枠Wとの間に介在する台
座11を具えており、台座11に塗布された接着剤A、
Aによって窓ガラスGと窓枠Wに取付けられている。窓
ガラスGは、他の接着剤Bによって窓枠Wに固着され
る。また、ウインドモール10は、窓枠Wに取付けられ
たとき、弾性変形させられて雨水の通水路を形成する舌
片12を具えている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、このような
ウインドモール10は、窓ガラスGのコーナー部分Cに
沿って屈曲させられたとき、その屈曲させられた部分の
内側と外側の長さの差による伸縮差によって、屈曲させ
られた部分の下面に凹凸部が生じることがある。このた
め、ウインドモール10は、窓ガラスGのコーナー部分
Cに対応する窓枠Wに対して取付け状態が不安定になる
という問題点を有している。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、窓ガラスの縁
に取付けられて前記窓ガラスと車両の窓枠との間に介在
する車両用ウインドモールであって、前記窓ガラスに取
付けられる被取付部と、前記被取付部の下部に前記窓
の底面に取付けられる底部を具えた弾性変形可能な中
空状の弾性変形部とを具え、前記弾性変形部の底部は前
記窓枠の底面に平行であり、該底部の少なくとも前記窓
ガラスのコーナー部分に対応する部分に前記底面と平行
方向に変形可能な伸縮差吸収部を具えことを特徴と
する車両用ウインドモールによって、前記の課題を解決
した。
【0005】
【作用】窓ガラスの縁には、直線部分とコーナー部分と
がある。窓ガラスの縁に取付けられたウインドモール全
体の内、コーナー部分に取付けられた部分は、コーナー
部分に沿って屈曲させられる。屈曲させられたウインド
モールの外側の部分は引き伸ばされ、内側の部分は縮も
うとする。従って、ウインドモールの屈曲部分には、外
側と内側との長さの差による伸縮差が生じる。本発明に
おいては、この伸縮差は、弾性変形部自体の弾性変形
と、伸縮差吸収部の変形とによって吸収される。
【0006】そして、窓ガラスの上記コーナー部分にお
いては、弾性変形部の底部は、その幅が狭められようと
するが、その変形は、底部の伸縮差吸収部によって可能
になっている。従って、窓ガラスのコーナー部分におい
て屈曲させられたウインドモールの底部下面に凹凸部が
生じるようなことがなく、ウインドモールの底部下面
は、平坦に保持される。
【0007】また、窓ガラスの直線部分に対応する窓枠
に、或いは、コーナー部分に対応する窓枠に、波を打っ
たような凹凸部や、段部が形成されている場合、弾性変
形部は、窓ガラスによって上下方向に位置規制されて、
凹凸部や段部に倣って弾性変形させられる。このため、
ウインドモールは、窓枠の表面の変形に適合して窓枠に
確実に取付けられる。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図1
乃至図4に基づいて説明する。ウインドモール20は、
例えば自動車の窓ガラスGの縁Fに取付けられて窓ガラ
スGと窓枠Wとの間に介在し、その間から自動車内への
雨水、塵埃等の侵入を防止する自動車部品である。ウイ
ンドモール20は全体的に弾性を有している。窓枠W
は、鉄板を折り曲げて形成された自動車パネルPの一部
分であり、底面W1と、底面W1から起立する側壁面W
2を有している。
【0009】ウインドモール20は、窓ガラスGに取付
けられる溝状の被取付部21と、被取付部21の下部に
形成されて窓枠Wの底面W1に取付けられる弾性変形可
能な中空状の弾性変形部22と、ウインドモール20と
窓枠Wの側壁面W2との隙間を塞ぐ舌片23とを具えて
いる。
【0010】弾性変形部22の底部24には、伸縮差吸
収部25が形成されている。伸縮差吸収部25は、弾性
変形部22の全長に亘って形成され、且つ、幅方向(図
1,2において左右方向)に変形可能な部分である。伸
縮差吸収部25は、弾性変形部22の内方に屈曲して突
出し山形状に形成されている。すなわち、伸縮差吸収部
25は、二股状に形成されている。
【0011】なお、図3に示すように、伸縮差吸収部1
25の根元に薄肉部126,126を形成し、根元の厚
みを薄くすると、伸縮差吸収部125は、変形容易にな
る。
【0012】ウインドモール20は、窓ガラスGの縁F
に装着された後、流動性に優れた接着剤Aによって窓枠
の底面W1に取付けられる。窓ガラスGは、他の接着
剤Bによって窓枠Wの底面W1に固着される。
【0013】窓ガラスGの縁Fには、直線部分Sとコー
ナー部分C(図4参照)とがある。窓ガラスGの縁Fに
取付けられたウインドモール20全体の内、直線部分S
に取付けられた部分における弾性変形部22(図2参
照)は、殆ど変形しない。また、二股状の伸縮差吸収部
25は、開いたままになっている。弾性変形部22は、
窓枠Wの底面W1表面に波を打ったような凹凸部や、段
部が形成されているとき、窓ガラスGによって上下方向
(図2において、図面の上下端方向)に位置規制され
て、凹凸部や段部に倣って弾性変形させられる。
【0014】なお、弾性変形部22は、弾性変形部自体
が弾性を有していることの他に、弾性変形部22の全長
に亘って形成された伸縮差吸収部25によっても、容易
に弾性変形させられる。従って、ウインドモール20
は、窓枠Wの変形に適合し、接着剤Aによって窓枠W
底面W1に確実に取付けられる。
【0015】そして、窓ガラスGのコーナー部分Cにお
けるウインドモール20は、コーナー部分Cに沿って屈
曲させられる。屈曲させられたウインドモール20の外
側の部分は引き伸ばされ、内側の部分は縮もうとする。
従って、屈曲部分には、外側と内側の長さの差による伸
縮差が生じる。この伸縮差は、弾性変形部22自体の弾
性変形と、伸縮差吸収部25の変形とによって吸収され
る。
【0016】弾性変形部22の底部24は、底部24の
幅(図2において、左右方向)が狭められる方向に変形
させられる。この変形は、二股状の伸縮差吸収部25が
閉じた状態になることによって生じる。従って、窓ガラ
スのコーナー部分において屈曲させられたウインドモー
ルの底部下面に凹凸部が生じるようなことがない。よっ
て、ウインドモールの底部下面は、平坦に保持される。
【0017】従って、窓ガラスGのコーナー部分Cにお
いて屈曲させられたウインドモール20の底部24の下
面に凹凸部が生じるようなことがない。よって、底部2
4の下面は平坦に保持され、ウインドモール20はコー
ナー部分Cにおいて、窓枠Wの底面W1に確実に取付け
られる。
【0018】また、窓ガラスGのコーナー部分Cに対応
する窓枠Wのコーナー部分に波を打ったような凹凸部
や、段部が形成されていても、弾性変形部22が窓ガラ
スGによって上下方向に位置規制され、凹凸部や段部に
倣って弾性変形させられるため、ウインドモール20
は、窓枠Wの変形に適合して、接着剤Aによって窓枠W
の底面W1に確実に取付けられる。
【0019】なお、上記実施例の伸縮差吸収部25は、
弾性変形部22の全長に亘って形成されているが、伸縮
差吸収部25は、主として、窓ガラスGのコーナー部C
によって曲げられたウインドモール20の下面に凹凸部
が生じないようにするために形成されたものであるか
ら、窓ガラスGのコーナー部分Cに対応する部分のみに
形成されていてもよい。
【0020】
【発明の効果】請求項1のウインドモールは、窓ガラス
のコーナー部分において屈曲させられた底部下面におけ
る凹凸部の発生を防止して、窓枠に確実に取付けられる
という効果を奏する。また、請求項1のウインドモール
は、窓ガラスのコーナー部分に対応する窓枠に凹凸部や
段部が形成されていても、弾性変形部が凹凸部や段部に
倣って弾性変形させられるため、窓枠に確実に取付けら
れるという効果を奏する。
【0021】請求項2のウインドモールのように、伸縮
差吸収部が弾性変形部の内方に屈曲して突出し山形状に
形成されていると、ウインドモールは、窓ガラスのコー
ナー部分において、底部下面を平坦に保持したまま、幅
方向に容易に狭められて、底部下面における凹凸部の発
生を防止することができる。
【0022】そして、請求項3のウインドモールのよう
に、山形状の根元に薄肉部が設けられていると、伸縮差
吸収部が弾性変形しやすくなる。
【0023】また、請求項4のウインドモールのよう
に、伸縮差吸収部が弾性変形部の全長にわたって形成さ
れていると、窓枠の直線部分或いはコーナー部分の何れ
の部分に凹凸部や段部が形成されていても、その凹凸部
や段部に倣って弾性変形部が容易に弾性変形することが
できるとともに、長尺のウインドモールの製造が容易に
なるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施形態のウインドモールお
いて窓ガラスのコーナー部分における横断面図であり、
図4中1−1矢視断面図。
【図2】 図1のウインドモールにおいて窓ガラスの直
線部分における横断面図であり、図4中2−2矢視断面
図。
【図3】 他のウインドモールの伸縮差吸収部の横断面
図。
【図4】 本発明のウインドモールが取付けられた自動
車の正面ウインドの斜視図。
【図5】 従来例のウインドモールの取付状態の横断面
図。
【符号の説明】
G 窓ガラス W 窓枠W1 底面 W2 側壁面 F 縁 C コーナー部分 20 ウインドモール 21 被取付部 22 弾性変形部 24 底部 25 伸縮差吸収部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B60J 1/02 111 B60R 13/04 B60R 13/06

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 窓ガラスの縁に取付けられて前記窓ガラ
    スと車両の窓枠との間に介在する車両用ウインドモール
    であって、 前記窓ガラスに取付けられる被取付部と、前記被取付部
    の下部に前記窓枠の底面に取付けられる底部を具えた
    弾性変形可能な中空状の弾性変形部とを具え、 前記弾性変形部の底部は前記窓枠の底面に平行であり、
    該底部の少なくとも前記窓ガラスのコーナー部分に対応
    する部分に前記底面と平行な方向に変形可能な伸縮差吸
    収部を具えことを特徴とする、 車両用ウインドモール。
  2. 【請求項2】 前記伸縮差吸収部が前記弾性変形部の内
    方に屈曲して突出し山形状に形成されている、請求項1
    の車両用ウインドモール。
  3. 【請求項3】 前記山形状の根元に薄肉部が設けられて
    いる、請求項2の車両用ウインドモール。
  4. 【請求項4】 前記伸縮差吸収部が前記弾性変形部の全
    長にわたって形成されている、請求項1,2又は3の車
    両用ウインドモール。
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