JP3084747B2 - 歩行型苗植機 - Google Patents

歩行型苗植機

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JP3084747B2 JP33581390A JP33581390A JP3084747B2 JP 3084747 B2 JP3084747 B2 JP 3084747B2 JP 33581390 A JP33581390 A JP 33581390A JP 33581390 A JP33581390 A JP 33581390A JP 3084747 B2 JP3084747 B2 JP 3084747B2
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Description

【発明の詳細な説明】 【産業上の利用分野】
この発明は、歩行型田植機等の歩行型苗植機に関す
る。
【従来の技】
従来の歩行型田植機の車輪伝道装置において、サイド
クラッチは爪式、或はボール式のクラッチで構成されて
いた。
【発明が解決しようとする課題】
従来のサイドクラッチ構成のもので動力伝達を断続操
作すると、車輪への動力伝達が急激に断続して円滑な走
行ができなかった。特に、歩行型田植機での植付作業
中、隣接条との条間合わせをする場合に、サイドクラッ
チを使って左右の進路を変更しようとすると、急激に左
右の一方の車輪の回転駆動が断たれて進路が急に変わり
滑らかな条間合わせができなかった。そのため条間合わ
せの操作は、操縦者がハンドルを力いっぱいに左右に振
り回して行っているのが現状ある。操縦者が老婦女の場
合には、その条間合わせの操作は労力を要するので極め
て苦痛を強いられる操作であった。また、枕地において
旋回走行する場合に、左右一方のサイドクラッチを切り
操作して車輪の駆動回転を切って旋回走行するが、この
とき急激にサイドクラッチが切れてしまいハンドルが急
に振られる。このハンドルの振れはハンドルを握る操縦
者の腕の力で抑えるので、このときも操縦者は労力を費
やす。 以上のように、従来の田植機のサイドクラッチは、そ
の作動によって機体が急に左右に振り回されてしまい、
ハンドルを握る操縦者にとって操縦性を低下させる構成
であった。
【課題を解決するための手段】
この発明は、上記課題を解決するために、左右一対の
走行車輪12・13を、機体の左右に突出する走行駆動軸14
回りにスイング可能に設けたケース18・19の各先端側部
に駆動回転するよう設け、機体の後部に操縦ハンドル10
を設けた歩行型苗植機において、前記走行駆動軸14の駆
動回転を前記ケース18・19内の伝動手段を介して前記走
行車輪12・13に伝動し該走行車輪12・13への伝動経路に
サイドクラッチ装置78・79を設け、該サイドクラッチ装
置78・79を摩擦式クラッチで構成するとともに、前記ケ
ース18・19のスイング中心外側部に配置したことを特徴
とする歩行型苗植機とした。
【発明の作用及び効果】
植付作業中、耕盤の凹凸などで機体の進路がずれて隣
接条との間隔が乱れてきたときは、サイドクラッチを使
って左右の進路を変更し隣接条との条間合わせを容易に
することができる。即ち、サイドクラッチ装置78或は79
を摩擦式クラッチ構成にしたので急激に動力伝達が遮断
されることはなく伝動状態から非伝動状態に徐々に推移
していって車輪への伝動回転が徐々に低下するように操
作できるので(半クラッチ操作)、操縦者がハンドル10
を力いっぱいに左右に振り回して条合わせすることな
く、サイドクラッチ装置78或は79をサイドクラッチレバ
ー89或は90で操作するたけで容易に滑らかな条間合わせ
ができるようになった。 また、枕地まで植付て行って旋回走行に入るときは、
旋回内側となる方向のクラッチレバー89或は90を握り、
その方向のサイドクラッチ装置78或は79を切りの状態に
操作する。このとき、サイドクラッチ装置78或は79は摩
擦式クラッチの構成をとっているので、急激に動力伝達
が遮断されることはなく伝動状態から非伝動状態に徐々
に推移していって、車輪への伝動回転が徐々に低下し最
終的に伝動が断たれるので、急にサイドクラッチが切れ
たときに起こるハンドル10の急激な振れが抑止される。
旋回が終わって握っていたクラッチレバー89或は90を放
せば、切りの状態となっていたサイドクラッチ装置78或
は79が入りの状態に滑らかに復帰し、断たれていた車輪
12或は13への伝動回転がスムーズに再開する。このよう
に、滑らかにクラッチの入り切りがなされるので、ハン
ドル10の急激な振れも抑止されて旋回走行がスムーズに
操縦できるようになる。 以上のように、サイドクラッチ装置78或は79を摩擦式
クラッチの構成にしたので、急激に動力伝達が遮断され
ることがなく伝動状態から非伝動状態に徐々に推移して
いって、車輪への伝動回転が徐々に低下し最終的に伝動
が断たれるので、クラッチの入り切りが円滑となり走行
が安定する。また、急にサイドクラッチが切れたときに
起こるハンドル10の急激な振れが抑止されるので、ハン
ドル10を握る操縦者にとっての操縦性も良好となった。 また、サイドクラッチ装置78・79を、機体の左右に突
出する走行駆動軸14回りにスイング可能に設けたケース
18・19のスイング中心外側部に配置したので、摩擦式ク
ラッチで構成したサイドクラッチ装置78・79のメンテナ
ンスが容易に行える。
【実施例】
本発明の一実施例である歩行型田植機について、以下
詳細に説明する。 1は走行ミッションケースであり、その後側面には後
方に向けて延出する円筒状のフレーム4の前端がボルト
により固着されている。 2は中央ケース体2aと左右ケース体2bとを筒状ケース
体2cにて連結して構成した植付伝動ケースであって、そ
の中央ケース体2aの下部に形成した凹部を前記フレーム
4の中途部に馬乗り状に嵌合させ、フレーム4に溶接固
着した取付板4aにボルトにて固着している。そして、中
央ケース体2aの下部両側と左右ケース体2b・2b各内側に
は、上下に運動し後記の苗載台50より1株分づつの苗を
取りだして圃場に植付ける苗植付具9…が回転クランク
と揺動アームとで装着されている。 10は操縦ハンドルであって、その中央部が前記フレー
ム4の後方斜上方に向けて延出された後端部に装着され
ている。 3は上部連結部材であって、前部を走行ミッションケ
ース1の上面にボルトにて固着されたバルブケース40の
後側面にボルトにて固定し、後部を植付伝動ケース2の
中央ケース体2aの前側面にボルトにて固定している。 11はエンジンであって、走行ミッションケース1の前
部にボルトにて固着連結されている。 12・13は左右走行車輪で、走行ミッションケース1の
左右両側に突出する走行駆動軸14を包むボス16・17に取
付けられた左右チェンケース18・19の後方先端に軸支さ
れていて伝動回転されながら上下にスイング可能に設け
られている。20・21は左右チェンケース18・19に一体に
設けられた上記ボス16・17に各々一体的に設けられた左
右アームである。 7は左右走行車輪12・13を上下動せしめる油圧シリン
ダー5及びピストン6よりなる油圧装置であって、その
油圧シリンダー5の基部が下記の油圧ケース40に固着さ
れている。そして、ピストン6の後端部には、前記左右
アーム21・22の上端にその前端が連結された天秤装置23
の左右中央部を縦軸24回りに回動自在に枢着し、左右走
行車輪12・13が背反的に上下動すべく構成している。 天秤装置23は、その左右中央部がピストン6の先端部
に縦軸24にて回動自在に枢支された天秤体23aと、該天
秤体23aの左右両側に縦軸23b・23cにて回動自在に枢着
された左右連結ロッド23d・23eにて構成されており、該
左右ロッド23d・23eの各々が左右アーム21・22の上端に
回動自在に枢着されている。そして、左ロッド23dには
その中途部に油圧シリンダー23fとピストン23gとよりな
るローリング用油圧装置23hが設けられており、ピスト
ン23gの油圧シリンダー23fに対する入出により左ロッド
23dの長さが変更できるように構成されている。 ここで、ピストン6の後部の構成につき更に詳述する
と、ピストン6はその後部の径を少し細くして中途部に
断部6aを形成し、該断部6aにストッパー用座金41を当
て、緩衝バネ42を該座金41と受部材8との間に装着し、
そのピストン6の後端部にはボルト43にてストッパー用
座金44を固定している。受部材8は、ピストン6にピス
トン6長手方向に摺動自在にはめられており、その下部
に形成した嵌合孔8aを上記上部連結部材3に外嵌してピ
ストン6回りの回動は阻止されるように構成している。
然して、上記天秤体23aは該受部材8に縦軸24にて回動
自在に枢着されているので、天秤装置23は機体前後方向
の移動及び縦軸24回りの回動は可能であるが、ピストン
6回りの回動はしないように構成されている。 苗載台50は、植付伝動ケース2内の左右往復動機構に
て左右往復動する移動棒25に左右連結体26・27を介して
連結されて、フレーム4の後傾斜した後部及び操縦ハン
ドル10の上方にて左右往復動すべく上下支持装置28・29
に支架されている。尚、下支持装置29には、苗載台50に
載置された苗の下側を受けて摺接案内する側面視L字状
の苗受支枠29aが一体に形成されており、この苗受支枠2
9aには4つの苗分割口29b…が設けられ、前記苗植付具
9の苗分割爪9aがこの苗分割口29bへ上から介入して苗
載台50に収容された苗を1株分づつ取出すよう構成され
ている。 30はエンジン11及び走行ミッションケース1の両者に
固着された平面視U字状のバンパーである。 31・32・33はそれぞれ中央整地フロート・左右整地フ
ロートであって、各々後部が軸支34…され前部が上下動
自在に遊動機構35…にて支持されている。そして、左右
整地フロート32・33が機体の左右傾斜を検出する対地セ
ンサBを構成している。 36は油圧ポンプ37が走行ミッションケース1内から汲
み出した圧油を油圧シリンダー5に送り込んだり油圧シ
リンダー5の圧油を走行ミッションケース1内に戻した
りするピッチング用油圧バルブであって、油圧ケース40
内に設けられており、その切換レバー36aが中央整地フ
ロート31の前部上面とロッド36bにて連結され、中央整
地フロート31の前部の適正範囲を超えた上下動にて油圧
バルブ36は切換られるように構成されている。 38は第1ローリング用油圧バルブであって、油圧ケー
ス40内に設けられており、前記天秤装置23のローリング
用油圧シリンダー23fに油圧ポンプ37からの圧油を送り
込んだり油圧シリンダー23fの圧油を走行ミッションケ
ース1内に戻したりするもので、連係切換機構39を介し
て左右整地フロート32・33の前部と連係されており、左
右整地フロート32・33の前部の上下動の差が適正範囲を
超えると第1ローリング用油圧バルブ38は切換られるよ
うに構成されている。尚、第5図・第8図に基づいて、
連係切換機構39の構成を述べておく。走行ミッションケ
ース1の左右両側には、左右パイプ材48・49の基部が固
着されており、そのパイプ材48・49の内部を通した状態
で左右支持杆51・52が設けられている。左右支持杆51・
52の先端には前記遊動機構35・35の基部が回動自在に枢
支されている。53・54は各々左右支持杆51・52に一体に
設けられた接当片であって、左右整地フロート32・33が
一定以上上動したときに、遊動機構35・35の各々が該接
当片53・54に接当して左右支持杆51・52がイ方向に回動
すべく設けている。55・56は左右連動アームであって、
その基部が各々左右支持杆51・52の基部に固着されてお
り、各々走行ミッションケース1の切欠き部1a・1aから
突出して設けられている。57・58は下端が各々左右連動
アーム55・56に枢着された左右ロッドであり、天秤体59
の左右両端に固着された左右筒体60.61に各々摺動自在
に挿通して設けられている。62・63は各々左右ロッド57
・58に外嵌して設けられたバネであって、下端は左右ロ
ッド57・58に各々固設された受座57a・58aに接当し上端
は前記天秤体59の左右筒体60・61に接当して設けられて
おり、このバネ62・63を介して左右連動アーム55・56の
上動が天秤体59に伝わるように構成されている。天秤体
59はその中央部に回動軸64を固定し、該回動軸64をバル
ブケース40に固設の筒体65に挿通しその先端には揺動ア
ーム66の下端を固定している。そして、揺動アーム66の
上端は、第1ローリング用油圧バルブ38のスプール38a
の先端部に係合しており、天秤体59が回動軸64回りに回
動すると、スプール38aがロ−ハ方向に切換えられるよ
うに構成されている。 然して、左右整地フロート32・33の上動に起因して、
上記各部材によって第1ローリング用油圧バルブ38が切
換えられるのであるが、左右整地フロート32・33が共に
同量上動した場合には、天秤体59の左右両側に左右のバ
ネ62・63を介して同じ力が作用するために天秤体59は回
動せず第1ローリング用油圧バルブ38は切換えられな
い。そして、左右整地フロート32・33の上動量に差のあ
る場合、例えば左整地フロート32の方が上動量が多いと
天秤体59の左側を突き上げる力が大きくなり第1ローリ
ング用油圧バルブ38がローリング用油圧シリンダー23f
の前室23fの圧油を抜いて後室23fに圧油を送込み左連結
ロッド23dの長さを短くし左走行車輪12を下動させる側
に切換えられるように構成している。逆に、右整地フロ
ート33の方が上動量が多いと天秤体59の右側を突き上げ
る力が大きくなり第1ローリング用油圧バルブ38がロー
リング用油圧シリンダー23fの前室23fに圧油を送込み後
室23fの圧油を抜いて左連結ロッド23dの長さを長くし左
走行車輪12を上動させる側に切換えられるように構成し
ている。 Aは水平面に対する機体の左右傾斜を検出する水平セ
ンサAであって、揺動アーム70の下部に錘71を設け上部
に円筒状のボス72を設けている。一方、バルブケース40
の側面に固設された支持アーム73の先端を曲げて機体前
後方向の枢支軸74とし、該枢支軸74にボス72を外嵌して
錘71が機体左右方向に揺動できるように構成している。
そして、水平センサAの揺動アーム70の中途部と第2ロ
ーリング用油圧バルブ75の油圧スプール75aの先端とを
枢支ピン76にて連結し、錘71の左右揺動により第2ロー
リング用油圧バルブ75の油圧スプール75aが切換えられ
るように構成している。 然して、機体の左右傾斜による水平センサAの機体左
右傾斜の検出に起因して、第2ローリング用油圧バルブ
75が切換えられるのであるが、具体的にその作動を次に
説明する。先ず、機体が左側が低く右側が高くなるよう
に傾斜すると、錘71は黒矢印の方向に揺動するので油圧
スプール75aも黒矢印の方向に切換えられ、ローリング
用油圧シリンダー23fの前室23fの圧油を抜いて後室23f
に圧油を送込み左連結ロッド23dの長さを短くし左走行
車輪12を下動させる側に切換えられるように構成してい
る。逆に、機体が右側が低く左側が高くなるように傾斜
すると、錘71は白矢印の方向に揺動するので油圧スプー
ル75aも白矢印の方向に切換えられ、ローリング用油圧
シリンダー23fの前室23fに圧油を送込み後室23fの圧油
を抜いて左連結ロッド23dの長さを長くし左走行車輪12
を上動させる側に切換えられるように構成している。 Cは、機体の左右両側に設けた左右駆動車輪12・13の
設定高さを水平センサAの機体傾斜の検出により変更し
て機体を水平に維持する水平制御状態と左右駆動車輪12
・13の設定高さを対地センサBの機体傾斜の検出により
変更して機体を圃場面と平行に維持する対地平行制御状
態とに切換える切換え手段としての油路切換えバルブで
あって、その切換えは操縦ハンドルの基部に設けられた
苗植付クラッチレバー77のX−Y方向の揺動にて行なわ
れるように構成されている。そして、その苗植付クラッ
チの入切との関連について述べておくと、苗植付クラッ
チレバー77をX側に揺動させると苗植付クラッチは入り
となり苗植付作業状態となると共に、左右駆動車輪12・
13の設定高さを対地センサBの機体傾斜の検出により変
更して機体を圃場面と平行に維持する対地平行制御状態
に切換えられるように構成されており、逆に、苗植付ク
ラッチレバー77をY側に揺動させると苗植付クラッチは
切りとなると共に、左右駆動車輪12・13の設定高さを水
平センサAの機体傾斜の検出により変更して機体の水平
に維持する水平制御状態に切換えられるように構成され
ている。 45は伝動軸であって、走行ミッションケース1より植
付伝動ケース2に動力を伝動すべく設けられている。そ
して、該伝動軸45は、機体平面視で前記上記連結部材3
と平行であり、機体側面視で連結部材3の近くに位置す
る状態で配設されている。 46は機体の上部を覆うボンネット、47は予備苗載台で
ある。 78・79はサイドクラッチ装置で、走行部ミッションケ
ース1の左右側部から突出する一軸の走行駆動軸14の左
右両端部に組み付けられ、走行車輪12・13を軸支するチ
ェンケース18・19のスイング回動中心側の左右外側に突
出して配設されている。そのサイドクラッチ装置78・79
の突出は、車輪12・13の外周と充分な間隔がとられてい
るので干渉することはない。また、この突出したサイド
クラッチ装置78・79は、その前方に左右接地フロート32
・33の前部を支持するパイプ材48・49が配設され、しか
もそのパイプ材48・49がサイドクラッチ装置78・79の左
右位置よりも外側に突出してガードされているから衝突
による破損の心配も少ない。また、サイドクラッチ装置
78・79がチェンケース18・19の外側に突出させて配設し
たことにより、油圧オイルに兼用したミッションオイル
にサイドクラッチのクラッチディスク(後述する駆動デ
ィスク81…と従動ディスク83…)の粉等が入りにくい構
成となり、油圧装置のゴミ詰まり等が防止できる。 78a・79Aは、チェンケース18・9に着脱自在のカバー
である。 サイドクラッチ装置78・79の構成は以下のようになっ
ている。即ち、走行駆動軸14の左右両端部は角軸に成形
されていて、そこにそれぞれ角孔を有する駆動ディスク
回転軸80・80が嵌合して一体回転するように取り付けら
れている。その駆動ディスク回転軸80には左右それぞれ
複数枚の駆動ディスク81…が一体回転するように取り付
けらている。そして、その駆動ディスク81…の回転方向
外周を囲むように従動ディスク回転筒82が取り付けら
れ、その回転筒82に従動ディスク83…が一体回転するよ
うに取り付けられている。また、従動ディスク回転筒82
は駆動スプロケット82aと一体であり、そのスプロケッ
ト82aが走行駆動軸14に遊転自在、摺動自在に組み付け
られて従動ディスク回転筒82が軸支されている。従動デ
ィスク回転筒82の内側は、リング状の皿バネ84…が組み
入れられていて、一枚おきに重なるように組み付けられ
た駆動ディスク81…と従動ディスク83…とが互いに圧接
した状態で組まれている。従動ディスク回転筒82の内に
圧接する皿バネ84と駆動ディスク81との間にはそれらの
間の差動を円滑にするベアリング85が組み入れられてい
る。 上例のサイドクラッチ装置78・79は、駆動ディスク81
…と従動ディスク83…とが皿バネ84…により互いに圧接
した状態で組まれているので、互いのディスクはその接
触摩擦により一体回転する。この状態がサイドクラッチ
装置78・79が「入り」の状態である。よって、このとき
走行駆動軸14の回転は駆動スプロケット82a・82aに伝動
し、その駆動スプロケット82a・82aからチェンケース18
・19内をチェン83a・83aを介して減速スプロケット84・
84へ、そして更にチェン83b・83bを介して車軸85・85と
一体の車輪駆動スプロケット86・86に伝動して、走行車
輪12・13が伝動回転される。ところで、減速スプロケッ
ト84を設けて駆動スプロケット82aから車軸85までのチ
ェンケース内の減速比1/3〜1/4を大きくとっている。こ
れは、サイドクラッチ装置78・79を摩擦式クラッチ構成
にしたことで、クラッチ駆動側の回転が高速でも作動さ
せることができるからである。従来の爪クラッチやボー
ルクラッチでは、クラッチ駆動側の回転が高速だとクラ
ッチ入り時のとび込みが悪く伝動状態への復帰作動が良
好に行われなかった。 さて、駆動ディスク81…と従動ディスク83…との圧接
が解かれて、互いのディスク間の接触摩擦が一体回転し
うるだけの摩擦力より低くなり従動ディスク83…の伝動
回転が停止すれば、サイドクラッチ装置78或は79が「切
り」の状態となり、走行車輪12上或は13の伝動回転は停
止する。この状態への切り替えは、サイドクラッチシフ
タ87或は88を皿バネ84…に抗して駆動スプロケット82a
或は82aを左右外側方向に1〜2mm摺動させることで切り
替わる。従来の爪クラッチやボールクラッチでは、その
切り替え作動のストロークが4〜5mmと長かったが、摩
擦式クラッチ構成とすることによりその作動ストローク
が短くなった。 尚、サイドクラッチシフタ87或は88をクラッチが完全
に切れるまで操作しないで、従動ディスク83…が駆動デ
ィスク81…に対してスリップしながら伝動回転する伝動
状態、所謂半クラッチ状態でも使用することも出来る。 サイドクラッチシフタ87・88は、それぞれチェンケー
ス18・19に回動自在に支持されたシフタ軸87a・88bに一
体で、その軸のチェンケース外側に突出した部分にそれ
ぞれシフタアーム87b・88bが一体的に取り付けられてい
る。そのシフタアーム87b・88bの端部に、操縦ハンドル
10の左右の把持部に取り付けられた握り込み式のサイド
クラッチレバー89・90と連結するワイヤー89a・89bが連
結している。ところで、握り込み式のサイドクラッチレ
バー89・90は操縦ハンドル10を握りながら指で操作する
ので、手の大きさによりそのレバー操作のストローク量
には制限が生じ、レバー操作荷重が重くなってしまって
いた。しかし、前述のようにこのサイドクラッチ装置78
・79のクラッチ作動ストロークが短いことから、シフタ
アーム87b・88bのアーム長を長くとることができるの
で、クラッチ切りへのレバー操作荷重を大きく軽減する
ことができる。 尚、エンジン11から前記車輪12・13への動力の伝達経
路は、第9図に示される通りである。即ち、エンジン11
の出力軸が走行部ミッションケース1内の入力ギヤ91に
嵌合して動力入力される。入力ギヤ91の回転動力は減速
ギヤ92を介して伝動軸93に遊転自在に組まれた伝動ギヤ
94に伝動され、そして爪式の主クラッチ95を経て伝動軸
94と一体回転する走行速ギヤ96a・96bと植付株間ギヤ97
a、97b、97cに伝動される。走行速ギヤ(前進2速)96
a、96b或は株間切換軸98上に遊転自在に組まれた伝動ギ
ヤ99と一体のバックギヤ(後進1速)とに、変速軸100
上の変速ギヤ101が択一的に噛み合って変速され、伝動
ギヤ102を介して走行駆動軸14と一体回転するように組
まれている走行ギヤ103に伝動される。また、株間切換
軸98上のスプライン溝に嵌合して軸方向に摺動自在に組
まれた株間切換ギヤ104が、植付株間ギヤ97a或は97bと
噛み合うか、または伝動ギヤ99と爪が噛み合って減速さ
れ、ベベルギヤ105a、105bを介して、植付部への伝動軸
45に伝動されるようになっている。106は主クラッチ95
を入り切りするシフタである。 尚、第10図のように、摩擦式のサイドクラッチ装置7
8′・79′を走行部ミッションケース1′内に組み入れ
た構成も当然考えられる。この場合、従動ディスク回転
筒82′・82′は外側で駆動スプロケット82a′・82a′が
取り付けられた従動軸14a・14aと一体となっている。ま
た、サイドクラッチシフタ87′・88′に操作されるの
は、別に設けた押圧体107・107となる。他の構成部材に
ついては第9図と同様であるので、同じ構成部材には同
じ符号にダッシュを付けた符号を用いて図中に記して説
明している。 上例の構成の歩行型田植機を水田圃場に入れたのち、
予備苗載台47と苗載台50とに苗を載置収容し、エンジン
11で回転各部を駆動すると、走行車輪12,13の回転によ
り、中央整地フロート31・左右整地フロート32・33が水
田の土壌表面に接地した状態で機体が推進される。 そして、苗植付クラッチレバー77をX側に揺動させる
と左右方向に並列する苗植付具9…が上下に楕円状の植
付軌跡を描いて運動し、左右に往復動されている苗載台
50上の苗を一株分づつ苗分割口29b…により分割して各
整地フロート31・32・33で整地される土壌表面に次々と
植付けて行く。 植付作業中、耕盤の凹凸などで機体の進路がずれて隣
接条との間隔が乱れてきたときは、サイドクラッチを使
って左右の進路を変更し隣接条との条間合わせを容易に
することができる。即ち、サイドクラッチ装置78或は79
を摩擦式クラッチ構成にしたので急激に動力伝達が遮断
されることはなく伝動状態から非伝動状態に徐々に推移
していって車輪への伝動回転が徐々に低下するように操
作できるので(半クラッチ操作)、操縦者がハンドル10
を力いっぱいに左右に振り回して条合わせすることな
く、サイドクラッチ装置78或は79をサイドクラッチレバ
ー89或は90で操作するだけで容易に滑らかな条間合わせ
ができるようになった。 また、枕地まで植付て行って旋回走行に入るときは、
旋回内側となる方向のクラッチレバー89或は90を握り、
その方向のサイドクラッチ装置78或は79を切りの状態に
操作する。このとき、サイドクラッチ装置78或は79は摩
擦式クラッチの構成をとっているので、急激に動力伝達
が遮断されることはなく伝動状態から非伝動状態に徐々
に推移していって、車輪への伝動回転が徐々に低下し最
終的に伝動が断たれるので、急にサイドクラッチが切れ
たときに起こるハンドル10の急激に振れが抑止される。
旋回が終わって握っていたクラッチレバー89或は90を放
せば、切りの状態となっていたサイドクラッチ装置78或
は79が入りの状態に滑らかに復帰し、断たれていた車輪
12或は13への伝動回転がスムーズに再開する。このよう
に、滑らかにクラッチの入り切りがなされるので、ハン
ドル10の急激な振れも抑止されて旋回走行がスムーズに
操縦できるようになる。 以上のように、サイドクラッチ装置78或は79を摩擦式
クラッチの構成にしたので、急激に動力伝達が遮断され
ることがなく伝動状態から非伝動状態に徐々に推移して
いって、車輪への伝動回転が徐々に低下し最終的に伝動
が断たれるので、クラッチの入り切りが円滑となり走行
が安定する。また、急にサイドクラッチが切れたときに
起こるハンドル10急激な振れが抑止されるので、ハンド
ル10を握る操縦者にとっての操縦性も良好となった。
【図面の簡単な説明】
以下に図面を簡単に説明する。 第1図:歩行型田植機の側面図 第2図:歩行型田植機の平面図 第3図:田植機の一部の側面図 第4図:田植機の一部の側面図 第5図:田植機の一部の側面図 第6図:田植機の一部の平面図 第7図:田植機の一部の背面図 第8図:油圧回路図 第9図:走行部伝動機構を示す断面図 第10図:別の走行部伝動機構を示す断面図 以下に図中の主な符号を簡単に説明する 9:苗植付具、10:操縦ハンドル 11:エンジン、12・13:走行車輪 78・79:サイドクラッチ装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 神谷 寿 愛媛県伊予郡砥部町八倉1番地 井関農 機株式会社技術部内 審査官 西田 秀彦 (56)参考文献 特開 昭62−146512(JP,A) 特開 平1−273773(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A01C 11/02

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】左右一対の走行車輪12・13を、機体の左右
    に突出する走行駆動軸14回りにスイング可能に設けたケ
    ース18・19の各先端側部に駆動回転するよう設け、機体
    の後部に操縦ハンドル10を設けた歩行型苗植機におい
    て、前記走行駆動軸14の駆動回転を前記ケース18・19内
    の伝動手段を介して前記走行車輪12・13に伝動し該走行
    車輪12・13への伝動経路にサイドクラッチ装置78・79を
    設け、該サイドクラッチ装置78・79を摩擦式クラッチで
    構成するとともに、該サイドクラッチ装置78・79を前記
    ケース18・19のスイング中心外側部に配置したことを特
    徴とする歩行型苗植機。
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