JP2003102215A - 乗用型水田作業機 - Google Patents

乗用型水田作業機

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JP2003102215A
JP2003102215A JP2001300333A JP2001300333A JP2003102215A JP 2003102215 A JP2003102215 A JP 2003102215A JP 2001300333 A JP2001300333 A JP 2001300333A JP 2001300333 A JP2001300333 A JP 2001300333A JP 2003102215 A JP2003102215 A JP 2003102215A
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JP
Japan
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transmission
power
traveling
paddy field
gear
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JP2001300333A
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English (en)
Inventor
Tomio Tanaka
富穂 田中
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Kubota Corp
Original Assignee
Kubota Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 連結した水田作業装置の空運転作業時には必
ずブレーキのかかった状態で作業を行うことができる取
扱い性に優れた乗用型水田作業機を提供する。 【解決手段】 油圧式無段変速装置からなる主変速装置
41で変速した動力をミッションケース9内で走行系と
作業系に分岐し、分岐した走行系の動力を副ギヤ変速装
置を介して左右の前輪1と後輪2に伝達するよう構成す
るとともに、分岐した作業系の動力を走行機体3に連結
した水田作業装置4に伝達するよう構成し、主変速装置
41からの変速動力を、走行系と作業系との分岐点より
上手に主クラッチを介することなく直接に伝達するよう
構成するとともに、副ギヤ変速装置の中立への切換えに
連動して走行停止用のブレーキ30を制動操作する連係
手段を備えてある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、乗用型田植機や乗
用型直播機などの乗用型水田作業機に関する。
【0002】
【従来の技術】上記乗用型田植機には、油圧式無段変速
装置からなる主変速装置で変速した動力をミッションケ
ースに入力し、入力された動力をミッションケース内で
走行系と作業系に分岐し、分岐した走行系の動力を副ギ
ヤ変速装置を介して左右の前輪と後輪に伝達するよう構
成するとともに、分岐した作業系の動力を走行機体に連
結した苗植付け装置に伝達するよう構成したものがあ
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記構成の乗用型田植
機では、機体を止めて苗植付け装置を空運転する場合、
副ギヤ変速装置を中立にして前輪および後輪への動力伝
達を断った状態で主変速装置を適当に前進域で変速する
ことで、苗植付け装置にだけ作業系動力を伝達すること
が行われる。
【0004】この場合、苗植付け装置の空運転を平地で
行う場合には問題はないが、圃場脇の農道などの傾斜し
ている場所で苗植付け装置の空運転を行う場合には、機
体が自重で移動することがないようにブレーキをかけて
おくことが必要となる。この場合、一見して傾斜してい
ることが判るような場合にはブレーキをかけて作業を始
めるが、わずかに傾斜しているような場所では往々にし
てブレーキをかけ忘れることがある。
【0005】本発明は、このような点に着目してなされ
たものであって、連結した水田作業装置の空運転作業時
には必ずブレーキのかかった状態で作業を行うことがで
きる取扱い性に優れた乗用型水田作業機を提供すること
を目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】〔請求項1に係る発明の
構成、作用および効果〕
【0007】請求項1に係る発明の乗用型水田作業機
は、油圧式無段変速装置からなる主変速装置で変速した
動力をミッションケースに入力し、入力された動力をミ
ッションケース内で走行系と作業系に分岐し、分岐した
走行系の動力を副ギヤ変速装置を介して左右の前輪と後
輪に伝達するよう構成するとともに、分岐した作業系の
動力を走行機体に連結した水田作業装置に伝達するよう
構成した乗用型水田作業機であって、前記主変速装置か
らの変速動力を、走行系と作業系との分岐点より上手に
主クラッチを介することなく直接に伝達するよう構成す
るとともに、前記副ギヤ変速装置の中立への切換えに連
動して走行停止用のブレーキを制動操作する連係手段を
備えてあることを特徴とする。
【0008】上記構成によると、作業系にのみ動力を伝
達して連結した作業装置を空運転するには、副ギヤ変速
装置を中立にして走行系への動力を遮断することにな
り、この中立への切換えで走行停止用のブレーキが制動
操作されて、走行機体は傾斜地でも停止状態が維持され
る。
【0009】従って、請求項1に係る発明によると、機
体を停止して連結した水田作業装置を空運転する場合に
必要な操作である副ギャ変速装置の中立切換えでブレー
キがかかるので、ブレーキの入れ忘れがなくなり、操作
性を向上することができる。また、主クラッチを廃止し
たことで伝動系が簡素化され、コスト低減にも有効とな
る。
【0010】〔請求項2に係る発明の構成、作用および
効果〕
【0011】請求項2に係る発明の乗用型水田作業機
は、請求項1の発明において、前記副ギヤ変速装置を操
作する副変速レバーの操作径路に、副ギヤ変速装置を中
立状態に保持するパーキング位置を設けてあることを特
徴とする。
【0012】上記構成によると、副変速レバーをパーキ
ング位置に切換えることで、ブレーキのかかった駐車状
態を得ることができ、踏み込んだブレーキペダルを係止
保持する駐車用の係止金具などの駐車手段が不要とな
り、操作構造の簡素化に有効となる。
【0013】
【発明の実施の形態】図1、図2に、水田作業機の一例
として5条植え仕様の乗用型田植機が示されている。こ
の乗用型田植機は、操向自在な左右一対の前輪1と操向
不能な左右一対の後輪2とを備えた乗用型の自走機体3
の後部に、水田作業装置として5条植え仕様の苗植付装
置4が昇降シリンダ6によって駆動される四連リンク機
構5を介して昇降自在に連結されるとともに、機体後部
に5条仕様の施肥装置7が装備された構造となってい
る。
【0014】前記走行機体3の機体フレーム8の前部に
は、前輪1を軸支する前車軸ケース9aが備えられたミ
ッションケース9が連結固定されるとともに、機体フレ
ーム8の後部には、後輪2を軸支する後部伝動ケース1
0がローリング自在に支持されている。また、ミッショ
ンケース9の前方近傍位置に、横向きの出力軸11aを
備えたエンジン11が防振ゴム12を介して搭載される
とともに、エンジン11の後方に位置する状態で搭乗運
転部13が配備されている。前記搭乗運転部13には、
前輪1を操向操作するための操縦ハンドル14、運転座
席15、運転ステップ24などが備えられている。
【0015】前記苗植付装置4は、5条分の苗を載置し
て左右方向に設定ストロークで往復移動される苗のせ台
16、苗のせ台16の下端から1株分づつ苗を切り出し
て圃場に植付けてゆく5組の回転式の植付機構17、植
付け箇所を整地する3個の整地フロート18、等を備え
て構成されており、苗のせ台16に補給するための予備
苗を複数段に載置収容する予備苗のせ台49が、機体前
部の左右に配備されている。
【0016】前記施肥装置7は、運転座席15と苗植付
装置4との間において自走機体3上に搭載されており、
粉粒状の肥料を貯留する肥料ホッパー19、この肥料ホ
ッパー19内の肥料を設定量づつ繰り出す繰出し機構2
0、繰り出された肥料を供給ホース22を介して苗植付
装置4の整地フロート18に備えた作溝器21に空気搬
送する電動ファン23、などを備えている。
【0017】図3、図4に示すように、前記ミッション
ケース9の左側面には、前記エンジン11の出力軸11
aにベルト伝動装置40を介して連動された横向きの入
力軸41aを備えた静油圧式無段変速装置(HST)か
らなる主変速装置41が、その出力をミッションケース
9内に横向き軸で伝達する状態に、かつ、その入力軸4
1aと出力軸41bとを前後に配設した状態に連結され
ている。
【0018】前記ベルト伝動装置40は、エンジン11
の出力軸11aに装着した出力プーリ40aと主変速装
置41の入力軸41aに装着した入力プーリ40bとに
わたって伝動ベルト40cを巻回し、この伝動ベルト4
0bにテンションを付与するテンションプーリ40dを
設けて構成されている。
【0019】前記主変速装置41の入力軸41aは、ミ
ッションケース9の前部を通して右側に延出されてい
る。この主変速装置41を操作するための主変速レバー
46は、前記ステアリングハンドル14の左横脇に配置
されており、この主変速レバー46の中立から前方への
揺動操作によって前進速度の変更が、また、中立から後
方への揺動操作によって後進速度の変更が可能となって
いる。
【0020】また、前記ミッションケース9の右側面に
は、図4に示すように、前記主変速装置41の入力軸4
1aの延出端部で駆動される油圧ポンプ42が連結され
るとともに、ミッションケース9の上面には、図3、図
4に示すように、前記操縦ハンドル14のハンドル軸1
4aに連動する油圧式のパワーステアリング装置を構成
するトルクジェネレータ43と、前記昇降シリンダ6を
制御する作業装置昇降操作用の制御バルブ44とが取り
付けられている。
【0021】なお、前記ミッションケース9は作動油タ
ンクに兼用されるものであって、ミッションケース9の
右側面に取り付けたオイルフィルター45を通してミッ
ションケース9内の潤滑油を作動油として取り出して主
変速装置41及び油圧ポンプ42に供給し、油圧ポンプ
42からの圧油は、トルクジェネレータ43に供給さ
れ、その後、制御バルブ44を通して昇降シリンダ6に
供給されるようになっている。そして、主変速装置41
のドレン油は、ミッションケース9に連通する前車軸ケ
ース9aに戻され、制御バルブ44からのドレン油は直
接にミッションケース9に戻されるようになっている。
【0022】図5、図6に示すように、前記ミッション
ケース9には、前記主変速装置41の出力軸41bにカ
ップリング56を介して連結された入力軸57と、この
入力軸57にスプライン連結したギヤ59から取出した
動力を高低二段に変速する副ギヤ変速装置51と、この
副ギヤ変速装置51からの出力を左右の前輪1に伝達す
るデフ機構52とが設置されているとともに、入力軸5
7の動力を分岐してその正転動力のみを作業系の動力と
して苗植付装置4へ伝達する一方向クラッチ53と、こ
れからの動力を変速する株間変速機構54と、苗植付装
置4への動力伝達を断続する植付クラッチ55、等が装
備されている。
【0023】前記副ギヤ変速装置51はフルシンクロメ
ッシュ式のギヤ変速機構で構成されており、その変速入
力軸64には、前記入力軸57のギヤ59に咬合された
大径変速ギヤ65と小径変速ギヤ66とがスプライン装
着され、他方、変速出力軸67には、前記大径変速ギヤ
65に常時咬合する小径ギヤ68と、前記小径変速ギヤ
66に常時咬合する大径ギヤ69とがそれぞれ遊転自在
に装着されるとともに、これら小径ギヤ68と大径ギヤ
69の間に、シンクロメッシュ部60が介在されてい
る。シンクロメッシュ部60にはシフトスリーブ61が
備えられており、このシフトスリーブ61を図中左側に
シフトすることで、大径ギヤ69を、小径変速ギヤ66
を介して変速出力軸67に連動連結して低速伝動を行
い、また、シフトスリーブ61を図中右側にシフトする
ことで、小径ギヤ68を、大径変速ギヤ65を介して変
速出力軸67に連動連結して高速伝動を行うようになっ
ている。なお、前記副ギヤ変速装置51のシフトスリー
ブ61を操作するための副変速レバー47は運転座席1
5の左横脇に前後揺動可能に配置されている。
【0024】前記デフ機構52はデフロック可能に構成
されている。つまり、左右に延出された差動軸72の一
方に、この差動軸72と一体回転可能かつシフト可能に
シフト部材74が装着されており、図5中に示すように
シフト部材74がデフケース73から離反している状態
が通常のデフロック解除状態となり、シフト部材74が
図中右方にシフトされてデフケース73の端面に噛み合
わされることでデフロック状態がもたらされるようにな
っている。このデフ機構52をデフロック状態とデフロ
ック解除状態とに切り換え操作するデフロック操作手段
は、前記シフト部材74がデフロック解除位置に図示し
ないバネによって付勢されるとともに、搭乗運転部13
における足元の左寄り後方箇所に設けたデフロックペダ
ル48と前記シフト部材74とが連動連結されており、
通常の走行時にはデフロックペダル48から足を離して
おくことでデフロック解除状態が維持され、圃場への機
体の出し入れや運搬車両の荷台への機体の積み降ろし、
等の場合にデフロックペダル48を左足の踵で踏み込み
操作することでデフロック状態をもたらして、左右の前
輪1を等速で駆動することができる。
【0025】また、前記デフ機構52のデフケース73
には、前記変速出力軸67にスプライン連結した変速出
力ギヤ75に噛み合う入力ギヤ76と、前記後輪2への
伝動用の主伝動軸77に一体形成したギヤ78に咬合す
る出力ギヤ79が装着されている。
【0026】前記一方向クラッチ53は、前記変速入力
軸64を走行伝動系から植付伝動系への分岐点として、
変速入力軸64の回転のうち前進回転のみを植付伝動系
に伝達するように設けられている。
【0027】前記植付変速機構54は、前記変速出力軸
67に相対回転のみ自在に装着されるとともに前記一方
向クラッチ53の出力ギヤ80にギヤ81を介して連動
する筒軸82に、互いに径が異なる複数の駆動ギヤ83
が一体回転する状態に装着され、植付クラッチ55にベ
ベルギヤ84,85を介して連動する植付変速出力軸8
6に、前記駆動ギヤ83のそれぞれに常時噛み合い連動
する従動ギヤ87群が相対回転自在に装着され、各従動
ギヤ87の中心孔に形成した係合凹部88に係入するこ
とにより従動ギヤ87を植付変速出力軸86に連動連結
させる伝動ボール89が植付変速出力軸86に一体回転
する状態に装備され、伝動ボール89を択一的に係合凹
部88に係入させる操作軸90が設けられた構造となっ
ている。つまり、従動ギヤ87を択一的に植付変速出力
軸86に連動連結させることにより、伝動に使用する従
動ギヤ87を変更して、複数段(例では6段)の変速を
行うように構成されている。
【0028】後輪駆動用の後部伝動ケース10は、図7
〜図9に示すように、機体フレーム8に前後軸芯X周り
に一定範囲内でローリング自在に支持された横向き伝動
ケース部10Aと、その左右両端それぞれに連結された
減速ケース部10Bとから構成されている。横向き伝動
ケース部10A内には、ミッションケース8から後ろ向
きに延出された前記主伝動軸77からの動力を左右に振
り分ける横向き伝動軸93が内装され、この横向き伝動
軸93と主伝動軸77とはベベルギヤ91,92を介し
て連動連結されている。また、各減速ケース部10Bに
は後輪2を軸支する車軸2Aと、前記横向き伝動軸93
と車軸2Aとを減速連動する減速ギヤ機構94が装備さ
れている。
【0029】前記後輪2への伝動系、具体的には、横向
き伝動軸93の両端と各減速ギヤ機構94との間それぞ
れには、後輪2それぞれへの伝動を各別に入り切りする
摩擦式のサイドクラッチ96が介装されている。これら
サイドクラッチ96は、横向き伝動軸93にスプライン
嵌合されて一体回転するとともに軸芯方向に移動自在な
ボス部材96Aと、減速ギヤ機構94に連動する従動側
ドラム96Bとを備え、ボス部材96Aの機体横外方へ
の移動により互いに圧接されて摩擦連動(クラッチ入
り)するとともに、ボス部材96Aの機体横内方への移
動により摩擦連動を解除(クラッチ切り)する複数の摩
擦板96Cがボス部材96Aと従動側ドラム96Bとに
振り分け装着され、ボス部材96Aをクラッチ入り側に
移動付勢するクラッチバネ96Dが横向き伝動軸93に
外嵌装着されて構成されている。
【0030】前記減速ギヤ機構94は、サイドクラッチ
96の従動側ドラム96Bの横外側に配備されて該従動
側ドラム96Bと一体回転する小径の第1ギヤG1 と、
これに咬合する大径の第2ギヤG2 と、第2ギヤG2 と
同軸でこれと一体回転する小径幅広の第3ギヤG3 と、
車軸2Aに連結された大径幅広の第4ギヤG4 とで2段
の減速を行うよう構成したものであり、第3ギヤG3 と
第4ギヤG4 とのギヤ対を機体内側に配備してサイドク
ラッチ96の下側にもぐり込ませることで、減速ケース
95が横外方に幅広くなることが抑制されている。
【0031】また、図9に示すように、右側の減速ケー
ス部10Bとボス部材96Aとの間には、機体停止用の
ブレーキ30が設けられている。このブレーキ30は、
前記ボス部材96Aの外周にスプライン外嵌装着された
摩擦板31と減速ケース部10Bの内周に係合して回り
止めした摩擦板32とを圧接することで、ボス部材96
Aとこれと一体回転する横向き伝動軸93を制動するよ
う構成されたものであり、ボス部材96Aに遊嵌したカ
ップ状の操作部材33が機体横外方(図9では右方向)
へ移動されることで摩擦板31,32同士が圧接される
ようになっている。
【0032】機体停止用の前記ブレーキ30は、減速ケ
ース10Bの上面に縦軸心P1周りに回転自在に貫通装
着したブレーキ操作軸34によって操作されるようにな
っている。つまり、ブレーキ操作軸34のケース内突入
部分にはシフトフォーク35が装着されるとともに、こ
のシフトフォーク35が前記操作部材33の端面に対向
配備されており、ブレーキ操作軸34を回動することで
シフトフォーク35を介して操作部材33をシフトさせ
て、ボス部材96Aを制動することができるようになっ
ている。
【0033】そして、図7に示すように、前記ブレーキ
操作軸34のケース外突出部に備えた操作アーム34a
が機体停止用の前記ブレーキペダル25に連係ロッド3
6を介して連動連結されており、ペダル25の踏み込み
操作に伴って連係ロッド36が前方に引張り変位されて
ブレーキ30が制動操作され、ブレーキペダル25の踏
み込みを解除して元の姿勢まで復帰させると、ブレーキ
30の制動が解除されるようになっている。
【0034】また、ブレーキ操作軸34の操作アーム3
4aと前記副変速レバー47とが以下のようにして連係
されている。つまり、図12に示すように、副変速レバ
ー47の基部には一体回動するカム130が備えられる
とともに、このカム130に対するカムフォロアレバー
131が設けられ、副変速レバー47が中立位置nに操
作された場合にのみカムフォロアレバー131が揺動さ
れて、これに連結した操作ワイヤ132が引かれるよう
になっている。そして、この操作ワイヤ132が後部伝
動ケース10にまで延出されて、ブレーキ30の操作ア
ーム34aに連結されている。つまり、副変速レバー4
7が中立位置nに操作することに連動してブレーキ30
が制動操作され、副変速レバーが中立位置から外れる
と、ブレーキ30が制動解除されるようになっている。
【0035】そして、図13に示すように、副変速レバ
ー47の操作径路は、その中立位置nにおいてレバーガ
イド133の凹部134に付勢係入されて位置保持され
るようになっている。つまり、副変速レバー47の中立
位置nが、ブレーキ30が制動操作されたパーキング位
置Pとなっているのである。
【0036】なお、図11中に示すように、副変速レバ
ー47の操作によってブレーキペダル25が動かないよ
うにするために、ペダル側アーム25aとロッド36と
は長孔25bを介して連係されている。
【0037】前記サイドクラッチ96の操作構造は以下
のように構成されている。図9,10に示すように、横
向き伝動軸93に前記ボス部材96Aの端面にスラスト
カラー103を介して突き合わせ配置されたクラッチ操
作スリーブ102がスライド可能に遊嵌されるととも
に、減速ケース部10Aの上面に縦軸芯P2周りに回動
自在にクラッチ操作軸104が貫通装着され、このクラ
ッチ操作軸104のケース内突入端部に偏心形成したカ
ム体105が前記クラッチ操作スリーブ102の端面に
対向配置され、クラッチ操作軸104の回動操作によっ
てサイドクラッチ96が入り切り操作されるようになっ
ている。
【0038】そして、左右の前記サイドクラッチ96
は、機体操向作動に基づいて旋回内側のものだけが自動
的に切り操作されて、機体操向機能がもたらされるよう
になっており、このサイドクラッチ自動操作機構106
が以下のように構成されている。つまり、図7,8に示
すように、前記パワーステアリング装置を構成するトル
クジェネレータ43で縦軸心Z周りに揺動駆動されるピ
ットマンアーム111と、前輪1それぞれのナックルア
ーム118とがタイロッド119を介して連動連結され
てステアリングリンク機構110が構成されるととも
に、このピットマンアーム111に連設した操作金具1
11aと機体の前後中間付近の下部に縦軸芯Y周りに揺
動可能に配備した中継アーム113とが押し引きロッド
112で連動連結され、中継アーム113の支点軸11
4の上端の連結した天秤アーム115の左右両端と左右
の前記クラッチ操作軸104のケース外突出部に連設し
た操作アーム104aとがそれぞれロッド116を介し
て連動連結されている。
【0039】また、前記ピットマンアーム111に連設
した操作金具111aに形成した押し引きロッド112
との連係孔117は操作金具111aの揺動方向に沿っ
た長孔に構成されており、ピットマンアーム111が直
進姿勢から所定の設定角度(例えば30°)以上に揺動
したときのみにピットマンアーム111の揺動を押し引
きロッド112に伝達するが設定角度未満の揺動は伝達
しないように連係孔117の長さが設定されている。
【0040】従って、機体を大きく旋回させるために左
右の前輪1を設定角度以上に大きく操向すると、ピット
マンアーム111の揺動が中継アーム113を介して天
秤アーム115に伝達され、前方に引き操作されるロッ
ド116に連係された一方のサイドクラッチ96のみが
切り操作される。つまり、旋回内側のサイドクラッチ9
6のみが切られて、左右の前輪と旋回外側の後輪2との
3輪駆動によって機体が旋回し、遊転状態にある旋回内
側の後輪2は機体の旋回移動に伴って接地追従して回転
し、旋回内側の後輪2で不当に圃場を荒らすことなく機
体旋回が行われる。
【0041】また、主変速レバー46が前進高速域に操
作されている状態で前記ブレーキペダル25を踏み込み
操作すると、主変速レバー46が強制的に減速操作され
るようになっており、その詳細な構造が図11に示され
ている。すなわち、主変速レバー46は、横向き支点a
周りに回動可能に支持されたデテント板121に前後向
き支点b周りに横揺動可能に取り付けられており、横向
き支点a周りの前後揺動によって、中立Nをはさんで前
進域Fから後進域Rまで操作可能に支持されている。そ
して、デテント板121から下方に延出した操作ロッド
122の下端が、支点c周りに回動可能なリンク12
3、および、押し引きロッド124を介して、前記主変
速装置41の変速操作軸125に連動連結されること
で、主変速レバー46によって主変速装置41を無段に
変速操作するよう構成されている。なお、デテント板1
21の外周波形部にデテントロラーラ126を弾性係入
させることで、小さいピッチで変速位置を保持すること
ができるようになっている。
【0042】また、上記主変速装置操作部の後方には、
支点d周りに前後揺動可能、かつ、時計方向に揺動付勢
された牽制リンク127が配備されており、この牽制リ
ンク127の一部が前記リンク123に備えた接当ピン
128に対向されている。さらに、牽制リンク127の
下端部には、接当ボルト129が後ろ向きに装備される
とともに、ブレーキ操作軸26の左方延出端部に設けら
れた牽制アーム27から前方に牽制ロッド28が延出さ
れ、この牽制ロッド28の前端部が前記接当ボルト12
9に後方から対向配備されており、前記ブレーキペダル
25を踏み込み操作すると、牽制ロッド28が前方に移
動する。この時、主変速レバー46が前進高速位置に操
作されていると、牽制ロッド28が接当ボルト129を
前方に押圧することで牽制リンク127が図11中で時
計方向に回動され、接当ピン128を介してリンク12
3が反時計方向に回動され、操作ロッド122が引き降
ろされることで、主変速レバー46が後方、つまり、低
速側に強制操作されるのである。この場合、ブレーキペ
ダル25を最大に踏み込み操作した時、強制減速操作さ
れた主変速レバー46は、中立Nあるいはその近くまで
まで戻されるように設定されてている。
【0043】〔別実施形態〕 前記副ギヤ変速装置51より伝動下手側の走行系に
作用する単一のブレーキ30をミッションケース9の伝
動部に装備して、前記ブレーキペダル25および副変速
レバー47によって操作可能に構成することもできる。 図14に示すように、後部伝動ケース10をローリ
ング自在に支持するとともに、ローリング支点Xの左右
に配備した一対のローリングバネ141で後部伝動ケー
ス10をローリング中立に弾性付勢し、かつ、左右の前
輪1を弾性サスペンション142を備えて独立懸架する
ことで、確実な4輪接地状態を現出して推力を確実に発
揮させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】田植機の全体側面図
【図2】田植機の全体平面図
【図3】機体前部の側面図
【図4】機体前部の平面図
【図5】ミッションケース内伝動機構の一部を示す断面
【図6】ミッションケース内伝動機構の一部を示す断面
【図7】機体操向構造を示す平面図
【図8】サイドクラッチ自動操作機構を示す側面図
【図9】後部伝動ケースの右側部分を示す縦断背面図
【図10】後部伝動ケースの左側部分を示す縦断背面図
【図11】主変速レバー周りの側面図
【図12】副変速レバーとブレーキの連係構造を示す説
明図
【図13】副変速レバー案内部位の平面図
【図14】走行部位の他の実施形態を示す概略構成図
【符号の説明】
1 前輪 2 後輪 9 ミッションケース 30 ブレーキ 41 主変速装置 51 副ギヤ変速装置

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 油圧式無段変速装置からなる主変速装置
    で変速した動力をミッションケースに入力し、入力され
    た動力をミッションケース内で走行系と作業系に分岐
    し、分岐した走行系の動力を副ギヤ変速装置を介して左
    右の前輪と後輪に伝達するよう構成するとともに、分岐
    した作業系の動力を走行機体に連結した水田作業装置に
    伝達するよう構成した乗用型水田作業機であって、 前記主変速装置からの変速動力を、走行系と作業系との
    分岐点より上手に主クラッチを介することなく直接に伝
    達するよう構成するとともに、前記副ギヤ変速装置の中
    立への切換えに連動して走行停止用のブレーキを制動操
    作する連係手段を備えてあることを特徴とする乗用型水
    田作業機。
  2. 【請求項2】 前記副ギヤ変速装置を操作する副変速レ
    バーの操作径路に、副ギヤ変速装置を中立状態に保持す
    るパーキング位置を設けてあることを特徴とする請求項
    1記載の乗用型水田作業機。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005125857A (ja) * 2003-10-22 2005-05-19 Komatsu Zenoah Co 走行レバー装置
KR101121872B1 (ko) 2009-03-25 2012-03-19 국제종합기계 주식회사 이앙기

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JP2005125857A (ja) * 2003-10-22 2005-05-19 Komatsu Zenoah Co 走行レバー装置
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