JP2001095332A - 乗用型田植機 - Google Patents

乗用型田植機

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JP2001095332A
JP2001095332A JP27607399A JP27607399A JP2001095332A JP 2001095332 A JP2001095332 A JP 2001095332A JP 27607399 A JP27607399 A JP 27607399A JP 27607399 A JP27607399 A JP 27607399A JP 2001095332 A JP2001095332 A JP 2001095332A
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clutch
steering
side clutch
transmission
rice transplanter
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JP27607399A
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Yoshiyuki Kojima
祥之 児島
Makoto Yamashita
眞 山下
Takeshi Mukai
猛 向井
Yoshikiyo Nakagawa
善清 中川
Makoto Kubotsu
誠 窪津
Shinsuke Kotani
伸介 小谷
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Kubota Corp
Original Assignee
Kubota Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 圃場を荒らすことなく軽快に旋回することが
できるとともに、機体旋回を行う際の操作性に優れた乗
用型水田作業機を提供する。 【解決手段】 変速された動力を操向可能な左右の前輪
1と操向不能な左右の後輪2に伝達するよう構成すると
ともに、左右の後輪2にそれぞれサイドクラッチ96を
装備し、前輪1が予め設定された基準角度まで操向され
ると、旋回内側となる後輪2に対応するサイドクラッチ
96の切り操作が開始され、最大操向状態までクラッチ
切り状態が維持されるよう構成してある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、変速された動力を
操向可能な左右の前輪と操向不能な左右の後輪に伝達す
るよう構成した乗用型田植機に関する。
【0002】
【従来の技術】乗用田植機においては、左右の前輪をデ
フ機構を介して駆動するとともに、左右の後輪をサイド
クラッチ・ブレーキを介して等速で駆動する車輪駆動形
態が多用されている。かつ、その操作構造としては、搭
乗運転部の足元右側に、サイドクラッチ・ブレーキを左
右独立的に操作する左右一対のサイドクラッチブレーキ
ペダルが並列配備される。
【0003】上記構成においては、前輪を操向操作する
とともに、旋回内側となる一方のサイドクラッチブレー
キペダルのみを踏み込み操作して、旋回内側のサイドク
ラッチをクラッチ切るとともに旋回内側のサイドブレー
キを制動操作することで、機体を小回り旋回させること
ができる。
【0004】因みに、水田に乗り入れる作業機の左右の
後輪を、トラクタと同様にデフ機構を介して駆動する
と、旋回時に左右後輪の駆動速度が自動的変更され、滑
らかな旋回走行を行うことができるのであるが、その反
面、負荷に応じて左右の回転速度が変化するので、耕盤
にに凹凸があって左右後輪の接地荷重が大きく変化しや
すい水田では直進性が低下して、機体操縦が困難にな
る。そこで、直進走行性が重要視される田植機などの水
田作業機では後輪サイドクラッチ・ブレーキ方式が採用
されているのである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】直進走行性に優れた上
記構造の走行系を備えた乗用型水田作業機は、水田内の
作業走行には好適であるが、畦際での旋回性において問
題があった。すなわち、畦際で機体を大きくUターン旋
回する場合、サイドクラッチブレーキペダルを操作して
機体旋回を行うと、旋回内側の後輪がサイドブレーキで
固定されてしまうために回転しない後輪を引きずり回す
ことになって、圃場を大きく荒らしてしまったり、走行
負荷が増大する不具合が発生しやすいものであった。特
に、深い圃場ではこのような傾向が強くなるものであっ
た。
【0006】本発明は、このような実情に着目してなさ
れたものであって、圃場を荒らすことなく軽快に旋回す
ることができるとともに、機体旋回および機体停止を行
う際の操作性に優れた乗用型水田作業機を提供すること
を目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】〔請求項1に係る発明の
構成、作用および効果〕
【0008】(構成) 請求項1に係る発明の乗用型田
植機は、変速された動力を操向可能な左右の前輪と操向
不能な左右の後輪に伝達するよう構成するとともに、左
右の前記後輪にそれぞれサイドクラッチを装備し、前記
前輪の操向に連動して旋回内側の前記後輪に対応する前
記サイドクラッチを切り操作するサイドクラッチ自動操
作機構を備え、前記前輪が予め設定された基準角度まで
操向されると、旋回内側となる後輪に対応する前記サイ
ドクラッチの切り操作が開始され、最大操向状態までク
ラッチ切り状態が維持されるよう構成してあることを特
徴とする。
【0009】(作用) 上記構成によると、畦際などで
の機体方向転換時には、前輪を基準角度以上に大きく操
向すると、旋回内側となる一方の後輪のサイドクラッチ
が切られ、左右の前輪と旋回外側の後輪の3輪による駆
動で機体が旋回してゆく。この際、旋回内側の後輪は遊
転するので、機体の旋回移動に伴って無理なく追従回転
する。
【0010】また、前記基準角度から最大操向状態まで
の範囲では、前輪をどのように操向してもサイドクラッ
チは切り状態にあり、この操向範囲では前輪操向角に見
合った旋回半径での機体旋回が3輪駆動で円滑に行われ
る。
【0011】(効果) 従って、請求項1の発明による
と、単い前輪を大きく操向操作するだけで、旋回内側の
固定後輪の引きずりによる圃場の荒らしや走行負荷の増
大のない、3輪駆動による円滑な機体旋回を軽快に行う
ことができ、経験の浅い作業者でも畦際での小回り旋回
を良好に行うことができる、取扱い性に優れた乗用型田
植機を得ることができた。
【0012】しかも、3輪駆動による上記機体旋回は、
前輪を最大限に操向した状態だけ実行されるのではな
く、前輪が基準角度から最大操向状態までの比較的広い
範囲で実行されるので、操向角の加減で3輪駆動による
種々の旋回半径での機体旋回を行うことができ、水田の
状況に適した旋回を行うことが容易となる。
【0013】〔請求項2に係る発明の構成、作用および
効果〕
【0014】(構成) 請求項2に係る発明の乗用型田
植機は、請求項1の発明において、前記サイドクラッチ
の切り操作が開始される前記基準角度を、蛇行植付け走
行時に現出されない操向角度に設定してある。
【0015】(作用・効果) 上記構成によると、変形
水田で曲がった畦に沿って植付けてゆく、いわゆる蛇行
植付け走行を行っても、サイドクラッチが不用意に切ら
れて機体が必要以上に大きく蛇行してしまうことはな
く、大きく前輪を操向する方向転換時にのみ上記3輪駆
動による円滑な機体旋回を軽快に行うことができ、実用
上からは有効となる。
【0016】〔請求項3に係る発明の構成、作用および
効果〕
【0017】(構成) 請求項3に係る発明の乗用型田
植機は、請求項1の発明において、前記サイドクラッチ
の切り操作が開始される前記基準角度を、その角度で機
体を操向しても機体後部に備えた苗植付装置の整地フロ
ートで既植苗を押し倒さない操向角度に設定してある。
【0018】(作用) 上記構成によると、一行程の植
付け走行を終えて畦際に至ると、前輪を大きく操向して
機体をUターン旋回し、次行程の植付け走行に移行する
ことになるが、前輪操向角が基準角度に満たない旋回の
初期は、旋回内側の後輪のサイドクラッチはつながった
ままであるので、機体は余り旋回することがなく前進
し、機体後部の苗植付装置における整地フロートも横ず
れ移動が比較的少ないまま前進移動し、この横ずれ移動
が少ない間に整地フロートが植付け苗から前方に外れ、
その後、前輪操向角が基準角度を越えて、はじめて3輪
駆動による上記小回り旋回が行われることになる。
【0019】(効果) 従って、請求項3の発明による
と、畦際で機体旋回を行う場合に、苗植付け装置の上昇
が遅れたままで前輪操向を行っても、あるいは、畦際で
の圃場面を整地フロートで均すために意識的に苗植付け
装置を接地さえたままで旋回を行う、いわゆるスライデ
ィング・ターンを行っても、機体旋回に伴って横移動す
る整地フロートで既植苗を押し倒すことはなく、作業性
に優れたものとなる。
【0020】〔請求項4に係る発明の構成、作用および
効果〕
【0021】(構成) 請求項4に係る発明の乗用型田
植機は、請求項1ないし3のいずれか一項の発明におい
て、左右に前記後輪を備えた伝動ケースを機体に対して
ローリング可能に支持するとともに、伝動ケースの左右
両端近くに前記サイドクラッチを装備し、これら左右の
各サイドクラッチと機体前部のステアリングリンク機構
とをロッド連係して、前輪の基準角度以上の操向に連動
して旋回内側の後輪に対応するサイドクラッチを切り操
作する前記サイドクラッチ自動操作機構を構成してあ
る。
【0022】(作用) 上記構成によると、左右後輪が
後部伝動ケースを介してローリング可能に支持されてい
るので、水田の耕盤に凹凸や起伏が存在していても、左
右前輪を左右後輪の4輪接地状態が確保され、推力不足
になることなく走行する。
【0023】この場合、後部伝動ケースがローリングす
ることで左右のサイドクラッチの位置が機体に対して上
下に移動することになるが、これらサイドクラッチと機
体全部のステアリングリンク機構との距離が長いため
に、サイドクラッチが多少上下に移動しても、ステアリ
ングリンク機構からサイドクラッチまでの距離の変化は
僅かであり、後部伝動ケースがローリングしても、ロッ
ド連係構造を介してサイドクラッチが相対的に操作され
るようなことはない。
【0024】(効果) 従って、請求項4の発明による
と、前輪のステアリングリンク機構に機械的に連係した
サイドクラッチ自動操作機構を構造簡単なものに構成す
ることができながら、後輪ローリングの悪影響のない状
態で有効に機能させることが可能となった。
【0025】
【発明の実施の形態】図1、図2に、5条植え仕様の乗
用型田植機が示されている。この乗用型田植機は、操向
自在な左右一対の前輪1と操向不能な左右一対の後輪2
とを備えた乗用型の自走機体3の後部に、5条植え仕様
の苗植付装置4が昇降シリンダ6によって駆動される四
連リンク機構5を介して昇降自在に連結されるととも
に、機体後部に5条仕様の施肥装置7が装備された構造
となっている。
【0026】前記自走機体3の機体フレーム8の前部に
は、前輪1を軸支する前車軸ケース9aが備えられたミ
ッションケース9が連結固定されるとともに、機体フレ
ーム8の後部には、後輪2を軸支する後部伝動ケース1
0がローリング自在に支持されている。また、ミッショ
ンケース9の前方近傍位置に、横向きの出力軸11aを
備えたエンジン11が防振ゴム12を介して搭載される
とともに、エンジン11の後方に位置する状態で搭乗運
転部13が配備されている。前記搭乗運転部13には、
前輪1を操向操作するためのステアリングハンドル1
4、運転座席15、運転ステップ24などが備えられて
いる。
【0027】前記苗植付装置4は、5条分の苗を載置し
て左右方向に設定ストロークで往復移動される苗のせ台
16、苗のせ台16の下端から1株分づつ苗を切り出し
て圃場に植付けてゆく5組の回転式の植付機構17、植
付け箇所を整地する3個の整地フロート18、等を備え
て構成されており、苗のせ台16に補給するための予備
苗を複数段に載置収容する予備苗のせ台49が、機体前
部の左右に配備されている。
【0028】前記施肥装置7は、運転座席15と苗植付
装置4との間において自走機体3上に搭載されており、
粉粒状の肥料を貯留する肥料ホッパー19、この肥料ホ
ッパー19内の肥料を設定量づつ繰り出す繰出し機構2
0、繰り出された肥料を供給ホース22を介して苗植付
装置4の整地フロート18に備えた作溝器21に空気搬
送する電動ファン23、などを備えている。
【0029】図3、図4に示すように、前記ミッション
ケース9の左側面には、前記エンジン11の出力軸11
aにベルト伝動装置40を介して連動された横向きの入
力軸41aを備えた主変速装置としての静油圧式無段変
速装置(HST)41が、その出力をミッションケース
9内に横向き軸で伝達する状態に、かつ、その入力軸4
1aと出力軸41bとを前後に配設した状態に連結され
ている。
【0030】前記ベルト伝動装置40は、エンジン11
の出力軸11aに装着した出力プーリ40aと静油圧式
無段変速装置41の入力軸41aに装着した入力プーリ
40bとにわたって伝動ベルト40cを巻回し、この伝
動ベルト40bにテンションを付与するテンションプー
リ40dを設けて構成されている。
【0031】前記静油圧式無段変速装置41の入力軸4
1aは、ミッションケース9の前部を通して右側に延出
されている。この静油圧式無段変速装置41を操作する
ための主変速レバー46は、前記ステアリングハンドル
14の左横脇に配置されており、この主変速レバー46
の中立から前方への揺動操作によって前進速度の変更
が、また、中立から後方への揺動操作によって後進速度
の変更が可能となっている。
【0032】また、前記ミッションケース9の右側面に
は、図4に示すように、前記静油圧式無段変速装置41
の入力軸41aの延出端部で駆動される油圧ポンプ42
が連結されるとともに、ミッションケース9の上面に
は、図3、図4に示すように、前記ステアリングハンド
ル14のハンドル軸14aに連動する油圧式のパワース
テアリング装置を構成するトルクジェネレータ43と、
前記昇降シリンダ6を制御する作業装置昇降操作用の制
御バルブ44とが取り付けられている。
【0033】なお、前記ミッションケース9は作動油タ
ンクに兼用されるものであって、ミッションケース9の
右側面に取り付けたオイルフィルター45を通してミッ
ションケース9内の潤滑油を作動油として取り出して静
油圧式無段変速装置41及び油圧ポンプ42に供給し、
油圧ポンプ42からの圧油は、トルクジェネレータ43
に供給され、その後、制御バルブ44を通して昇降シリ
ンダ6に供給されるようになっている。そして、静油圧
式無段変速装置41のドレン油は、ミッションケース9
に連通する前車軸ケース9aに戻され、制御バルブ44
からのドレン油は直接にミッションケース9に戻される
ようになっている。
【0034】図5、図6に示すように、前記ミッション
ケース9内には、前記静油圧式無段変速装置41からの
出力の伝達を断続する主クラッチ50と、この主クラッ
チ50からの出力を高低二段に変速する副変速装置51
と、この副変速装置51からの出力を左右の前輪1に伝
達するデフ機構52とが設置されているとともに、走行
伝動系から分岐させた動力の正転動力のみを苗植付装置
4へ伝達する一方向クラッチ53と、これからの動力を
変速する株間変更用の植付変速機構54と、苗植付装置
4への動力伝達を断続する植付クラッチ55、等が装備
されている。
【0035】前記主クラッチ50は多板式のものが採用
されており、前記静油圧式無段変速装置41の出力軸4
1bにカップリング56を介して連結した入力軸57
に、駆動側ボス部材58が一体回転可能に連結されると
ともに、この駆動側ボス部材58に被さる従動側ドラム
60が、前記入力軸57にシフト可能に遊嵌装着された
クラッチ出力軸59に一体回転可能に連結支持され、ク
ラッチ出力軸59および従動側ドラム60を駆動側ボス
部材58に対してシフトさせて、駆動側ボス部材58と
従動側ドラム60との間に介在した摩擦板61同志を押
圧あるいは押圧解除することで、駆動側ボス部材58か
ら従動側ドラム60への動力の摩擦伝達を断続するよう
構成されており、かつ、クラッチ出力軸59および従動
側ドラム60は常に摩擦板押圧方向(クラッチ入り方
向)にスプリング62によって付勢されている。
【0036】この主クラッチ50はペダル操作によって
のみ入り切り可能に構成されている。つまり、前記搭乗
運転部13におけるステップ24の右側足元箇所に設け
た機体停止ペダル25と、ミッションケース9の上面に
入力軸57に対して直交する縦軸芯P周りで回動可能に
貫通装着したクラッチ操作軸63とが連動連結されると
ともに、前記機体停止ペダル25と一体回動するペダル
軸26に回動アーム27が取り付けられ、この回動アー
ム27と前記クラッチ操作軸63のケース外突出部に設
けた受動アーム63aとがロッド28によって連動連結
された構造となっており、機体停止ペダル25の踏み込
み操作および踏み込み解除操作に伴ってクラッチ操作軸
63が正逆に回動されるようになっている。
【0037】前記クラッチ操作軸63におけるケース内
先端部には、その周面の一部を切除してなる断面半円形
の偏心カム63bが形成されており、この偏心カム63
bが前記クラッチ出力軸59の端面に対向されている。
そして、機体停止ペダル25を踏み込まない通常の状態
では、図5に示すように、偏心カム63bはクラッチ出
力軸59に対する押圧を解除した姿勢にあり、これによ
って主クラッチ50の「入り」状態がもたらされる。ま
た、機体停止ペダル25を踏み込み操作すると、偏心カ
ム63bのエッジ部が変位してクラッチ出力軸59の端
面に押圧され、スプリング62による付勢に抗してクラ
ッチ出力軸59が移動され、従動側ドラム60が図中右
方向に変位されることで主クラッチ50が「切り」状態
に切り換えられる。なお、このクラッチ切り状態では、
偏心カム63bのエッジ部とクラッチ出力軸59の端面
との摩擦により、クラッチ出力軸59の回転に抵抗が与
えられ、クラッチ出力軸59が入力軸57とともに連れ
回る現象が防止されるようになっている。
【0038】前記副変速装置51はギヤシフト式のもの
であって、変速入力軸64には、高速用の大径変速ギヤ
65と低速用の小径変速ギヤ66とが共に一体回転する
状態でかつ軸芯方向位置決め状態に装着され、変速出力
軸67には、大径変速ギヤ65に小径ギヤ部68を噛み
合い連動させる高速位置と、小径変速ギヤ66に大径ギ
ヤ部69を噛み合い連動させる低速位置と、噛み合い連
動させない中立位置とにシフト自在なシフトギヤ70が
一体回転する状態に装着されている。そして、前記クラ
ッチ出力軸59に、大径変速ギヤ65に噛み合い連動し
て動力を減速伝達する小径出力ギヤ71が一体回転する
状態に装着され、クラッチ出力軸59に変速入力軸64
が減速連動されている。この副変速装置51を操作する
ための副変速レバー47は運転座席15の左横脇に配置
されている。
【0039】前記デフ機構52はデフロック可能に構成
されている。つまり、左右に延出された差動軸72の一
方に、この差動軸72と一体回転可能かつシフト可能に
シフト部材74が装着されており、図5中に示すように
シフト部材74がデフケース73から離反している状態
が通常のデフロック解除状態となり、シフト部材74が
図中右方にシフトされてデフケース73の端面に噛み合
わされることでデフロック状態がもたらされるようにな
っている。このデフ機構52をデフロック状態とデフロ
ック解除状態とに切り換え操作するデフロック操作手段
は、前記シフト部材74がデフロック解除位置に図示し
ないバネによって付勢されるとともに、搭乗運転部13
における足元の左寄り後方箇所に設けたデフロックペダ
ル48と前記シフト部材74とが連動連結されており、
通常の走行時にはデフロックペダル48から足を離して
おくことでデフロック解除状態が維持され、圃場への機
体の出し入れや運搬車両の荷台への機体の積み降ろし、
等の場合にデフロックペダル48を左足の踵で踏み込み
操作することでデフロック状態をもたらして、左右の前
輪1を等速で駆動することができる。
【0040】また、前記デフ機構52のデフケース73
には、前記変速出力軸67にスプライン連結した変速出
力ギヤ75に噛み合う入力ギヤ76と、前記後輪2への
伝動用の主伝動軸77に一体形成したギヤ78に出力ギ
ヤ79が装着されている。
【0041】前記一方向クラッチ53は、前記変速入力
軸64を走行伝動系から植付伝動系への分岐点として、
変速入力軸64の回転のうち前進回転のみを植付伝動系
に伝達するように設けられている。
【0042】前記植付変速機構54は、前記変速出力軸
67に相対回転のみ自在に装着されるとともに前記一方
向クラッチ53の出力ギヤ80にギヤ81を介して連動
する筒軸82に、互いに径が異なる複数の駆動ギヤ83
が一体回転する状態に装着され、植付クラッチ55にベ
ベルギヤ84,85を介して連動する植付変速出力軸8
6に、前記駆動ギヤ83のそれぞれに常時噛み合い連動
する従動ギヤ87群が相対回転自在に装着され、各従動
ギヤ87の中心孔に形成した係合凹部88に係入するこ
とにより従動ギヤ87を植付変速出力軸86に連動連結
させる伝動ボール89が植付変速出力軸86に一体回転
する状態に装備され、伝動ボール89を択一的に係合凹
部88に係入させる操作軸90が設けられた構造となっ
ている。つまり、従動ギヤ87を択一的に植付変速出力
軸86に連動連結させることにより、伝動に使用する従
動ギヤ87を変更して、複数段(例では6段)の変速を
行うように構成されている。
【0043】後輪駆動用の後部伝動ケース10は、図7
〜図9に示すように、機体フレーム8に前後軸芯X周り
に一定範囲内でローリング自在に支持された横向き伝動
ケース部10Aと、その左右両端それぞれに連結された
減速ケース部10Bとから構成されている。横向き伝動
ケース部10A内には、ミッションケース8から後ろ向
きに延出された前記主伝動軸77からの動力を左右に振
り分ける横向き伝動軸93が内装され、この横向き伝動
軸93と主伝動軸77とはベベルギヤ91,92を介し
て連動連結されている。また、各減速ケース部10Bに
は後輪2を軸支する車軸2Aと、前記横向き伝動軸93
と車軸2Aとを減速連動する減速ギヤ機構94が装備さ
れている。
【0044】前記後輪2への伝動系、具体的には、横向
き伝動軸93の両端と各減速ギヤ機構94との間それぞ
れには、後輪2それぞれへの伝動を各別に入り切りする
多板式のサイドクラッチ96が介装されている。これら
サイドクラッチ96は、横向き伝動軸93にスプライン
嵌合されて一体回転するとともに軸芯方向に移動自在な
ボス部材96Aと、減速ギヤ機構94に連動する従動側
ドラム96Bとを備え、ボス部材96Aの機体横外方へ
の移動により互いに圧接されて摩擦連動(クラッチ入
り)するとともに、ボス部材96Aの機体横内方への移
動により摩擦連動を解除(クラッチ切り)する複数の摩
擦板96Cがボス部材96Aと従動側ドラム96Bとに
振り分け装着され、ボス部材96Aをクラッチ入り側に
移動付勢するクラッチバネ96Dが横向き伝動軸93に
外嵌装着されて構成されている。
【0045】前記減速ギヤ機構94は、サイドクラッチ
96の従動側ドラム96Bの横外側に配備されて該従動
側ドラム96Bと一体回転する小径の第1ギヤG1 と、
これに咬合する大径の第2ギヤG2 と、第2ギヤG2 と
同軸でこれと一体回転する小径幅広の第3ギヤG3 と、
車軸2Aに連結された大径幅広の第4ギヤG4 とで2段
の減速を行うよう構成したものであり、第3ギヤG3 と
第4ギヤG4 とのギヤ対を機体内側に配備してサイドク
ラッチ96の下側にもぐり込ませることで、減速ケース
95が横外方に幅広くなることが抑制されている。
【0046】また、図8に示すように、右側の減速ケー
ス部10Bとボス部材96Aとの間には、機体停止ブレ
ーキ30が設けられている。この機体停止ブレーキ30
は、前記ボス部材96Aの外周にスプライン外嵌装着さ
れた摩擦板31と減速ケース部10Bの内周に係合して
回り止めした摩擦板32とを圧接することで、ボス部材
96Aとこれと一体回転する横向き伝動軸93を制動す
るよう構成されたものであり、ボス部材96Aに遊嵌し
たカップ状の操作部材33が機体横外方(図8では右方
向)へ移動されることで摩擦板31,32同士が圧接さ
れるようになっている。
【0047】前記機体停止ブレーキ30は、減速ケース
10Bの上面に縦軸心P1周りに回転自在に貫通装着し
たブレーキ操作軸34によって操作されるようになって
いる。つまり、ブレーキ操作軸34のケース内突入部分
にはシフトフォーク35が装着されるとともに、このシ
フトフォーク35が前記操作部材33の端面に対向配備
されており、ブレーキ操作軸34を回動することでシフ
トフォーク35を介して操作部材33をシフトさせて、
ボス部材96Aを制動することができるようになってい
る。
【0048】そして、図7に示すように、前記ブレーキ
操作軸34のケース外突出部に備えた操作アーム34a
が前記機体停止ペダル25に連係ロッド36を介して連
動連結されており、機体停止ペダル25の踏み込み操作
に伴って連係ロッド36が前方に引張り変位されて機体
停止ブレーキ30が制動操作され、機体停止ペダル25
の踏み込みを解除して元の姿勢まで復帰させると、機体
停止ブレーキ30の制動が解除されるようになってい
る。ここで、この機体停止ブレーキ30は、先に説明し
たように、主クラッチ50にも連係されているので、こ
の機体停止ペダル25は主クラッチ・ブレーキペダルと
して機能するものであり、踏み込み操作によって、先ず
前記主クラッチ50が切り操作され、引き続く踏み込み
操作によって制動が掛かるようになっている。
【0049】なお、前記連係ロッド36にはターンバッ
クル36aが備えられており、このターンバックル36
aに伸縮調節することで、主クラッチ50に対する機体
停止ブレーキ30の操作タイミングを調節することが可
能となっている。
【0050】前記サイドクラッチ96の操作構造は以下
のように構成されている。つまり、横向き伝動軸93に
前記ボス部材96Aの端面にスラストカラー103を介
して突き合わせ配置されたクラッチ操作スリーブ102
がスライド可能に遊嵌されるとともに、減速ケース部1
0Aの上面に縦軸芯P2周りに回動自在にクラッチ操作
軸104が貫通装着され、このクラッチ操作軸104の
ケース内突入端部に形成した偏心カム105が前記クラ
ッチ操作スリーブ102の端面に対向配置され、クラッ
チ操作軸104の回動操作によってサイドクラッチ96
が入り切り操作されるようになっている。
【0051】そして、左右の前記サイドクラッチ96
は、機体操向作動に基づいて旋回内側のものだけが自動
的に切り操作されるようになっており、このサイドクラ
ッチ自動操作機構106が以下のように構成されてい
る。つまり、図7に示すように、前記パワーステアリン
グ装置を構成するトルクジェネレータ43で左右に揺動
駆動されるピットマンアーム111と、前輪1それぞれ
のナックルアーム118とがタイロッド119を介して
連動連結されてステアリングリンク機構110が構成さ
れるとともに、このピットマンアーム111に連設した
操作金具111aと機体の前後中間付近の下部に縦軸芯
Y周りに揺動可能に配備した中継アーム113とが押し
引きロッド112で連動連結され、中継アーム113の
支点軸114の上端の連結した天秤アーム115の左右
両端と左右の前記クラッチ操作軸104のケース外突出
部に連設した操作アーム104aとがそれぞれロッド1
16を介して連動連結されている。なお、ロッド116
の前方への変位で操作アーム104aが揺動され、ロッ
ド116の後方への変位では操作アーム104aが揺動
されないよう、ロッド116の後端部と操作アーム10
4aとが長孔ピン連係されている。
【0052】ここで、前記ピットマンアーム111に連
設した操作金具111aに形成した押し引きロッド11
2との連係孔117は操作金具111aの揺動方向に沿
った長孔に構成されており、ピットマンアーム111が
直進姿勢から予め設定され基準角度(例えば30°)以
上に揺動したときのみにピットマンアーム111の揺動
を押し引きロッド112に伝達するが基準角度未満の揺
動は伝達しないように連係孔117の長さが設定されて
いる。
【0053】従って、機体を大きく旋回させるために左
右の前輪1を基準角度まで操向すると、ピットマンアー
ム111の揺動が中継アーム113を介して天秤アーム
115に伝達開始され、前方に引き操作されるロッド1
16に連係された一方のサイドクラッチ96のみが切り
操作される。つまり、旋回内側のサイドクラッチ96の
みが切られて、左右の前輪と旋回外側の後輪2との3輪
駆動によって機体が旋回し、遊転状態にある旋回内側の
後輪2は機体の旋回移動に伴って接地追従して回転し、
旋回内側の後輪2で不当に圃場を荒らすことなく機体旋
回が行われるのである。
【0054】また、前記基準角度から最大操向状態まで
の範囲では、前輪1をどのように操向してもサイドクラ
ッチ96は切り状態にあり、この操向範囲では前輪操向
角に見合った旋回半径での機体旋回が3輪駆動で円滑に
行われることになる。
【0055】また、前輪操向角が基準角度に満たない旋
回の初期は、旋回内側の後輪2のサイドクラッチ96は
つながったままであるので、機体は余り旋回することが
なく前進し、機体後部の苗植付装置4における整地フロ
ート18も横ずれ移動が比較的少ないまま前進移動し、
この横ずれ移動が少ない間に整地フロート18が植付け
苗から前方に外れ、その後、前輪操向角が基準角度を越
えて、はじめて3輪駆動による上記小回り旋回が行われ
ることになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】田植機の全体側面図
【図2】田植機の全体平面図
【図3】機体前部の側面図
【図4】機体前部の平面図
【図5】ミッションケース内伝動機構の一部を示す断面
【図6】ミッションケース内伝動機構の一部を示す断面
【図7】操作系統図
【図8】後部伝動ケースの右側部分を示す縦断背面図
【図9】後部伝動ケースの左側部分を示す縦断背面図
【符号の説明】
1 前輪 2 後輪 4 苗植付装置 10 後部伝動ケース 18 整地フロート 96 サイドクラッチ 106 サイドクラッチ自動操作機構 110 ステアリングリンク機構
フロントページの続き (72)発明者 向井 猛 大阪府堺市石津北町64番地 株式会社クボ タ堺製造所内 (72)発明者 中川 善清 大阪府堺市石津北町64番地 株式会社クボ タ堺製造所内 (72)発明者 窪津 誠 大阪府堺市石津北町64番地 株式会社クボ タ堺製造所内 (72)発明者 小谷 伸介 大阪府堺市石津北町64番地 株式会社クボ タ堺製造所内 Fターム(参考) 2B043 AA03 AB08 BA03 BB06 DB04 DB05 DB11 DC03 2B063 AA02 AA20 AB01 AB03 AB08 AB10 BA01 BA02 3J056 AA38 AA60 BA06 DA04 GA07 GA24

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 変速された動力を操向可能な左右の前輪
    と操向不能な左右の後輪に伝達するよう構成するととも
    に、左右の前記後輪にそれぞれサイドクラッチを装備
    し、 前記前輪の操向に連動して旋回内側の前記後輪に対応す
    る前記サイドクラッチを切り操作するサイドクラッチ自
    動操作機構を備え、 前記前輪が予め設定された基準角度まで操向されると、
    旋回内側となる後輪に対応する前記サイドクラッチの切
    り操作が開始され、最大操向状態までクラッチ切り状態
    が維持されるよう構成してあることを特徴とする乗用型
    田植機。
  2. 【請求項2】 前記サイドクラッチの切り操作が開始さ
    れる前記基準角度を、蛇行植付け走行時に現出されない
    操向角度に設定してある請求項1記載の乗用型田植機。
  3. 【請求項3】 前記サイドクラッチの切り操作が開始さ
    れる前記基準角度を、その角度で機体を操向しても機体
    後部に備えた苗植付装置の整地フロートで既植苗を押し
    倒さない操向角度に設定してある請求項1記載の乗用型
    田植機。
  4. 【請求項4】 左右に前記後輪を備えた伝動ケースを機
    体に対してローリング可能に支持するとともに、伝動ケ
    ースの左右両端近くに前記サイドクラッチを装備し、こ
    れら左右の各サイドクラッチと機体前部のステアリング
    リンク機構とをロッド連係して、前輪の基準角度以上の
    操向に連動して旋回内側の後輪に対応するサイドクラッ
    チを切り操作する前記サイドクラッチ自動操作機構を構
    成してある請求項1ないし3のいずれか一項に記載の乗
    用型田植機。
JP27607399A 1999-09-27 1999-09-29 乗用型田植機 Pending JP2001095332A (ja)

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CNB021481318A CN1262164C (zh) 1999-09-27 2000-03-30 乘坐型水田作业机
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN104686216A (zh) * 2015-02-13 2015-06-10 中国科学院遗传与发育生物学研究所 一种自行走小麦断根机

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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