JP3083860U - 車輌用ハンドルアセンブリ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 互いに接合された第１部材と第２部材と
からなる支持体を備えた車輌用ハンドルアセンブリにお
いて、水の侵入或いは結露の形成の可能性が低減され
た、コンパクトでしかも防水性の支持体を備えたものを
提供する。 【解決手段】 支持体２は、照明ユニット５を収納する
水密性のハウジングを形成し、第１部材２１には電気接
続手段７，９に接続された照明ユニット５を内装可能で
あり、第２部材２２は光拡散部材１０を取り付け可能な
照明用開口部２２２を有し、ハウジングには、電気接続
手段７，９を通す案内用開口部２１２が形成されてお
り、案内用開口部２１２には、案内用開口部２１２に密
閉状に取り付けられるシール部２１３ａと、シール部２
１３ａからハウジングの外向きに突出した筒状の延長部
２１３ｂとからなる案内シール部材２１３が取付けられ
ている構成にした。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、車輌用、特に自動車のリアナンバープレートの照明に使用されるハ ンドルアセンブリに関する。本考案の用途としては、自動車産業の完成コンポー ネントの製造に関する分野があるが、これに限定されるものではない。

【０００２】

【従来の技術】

自動車等の車輌は世界中で広く使用されており、個々の車は原則として全て、 車輌を特定するための識別手段として、車輌のフロント側とリア側とに、車輌特 定用の文字及び数字を有するナンバープレートを備えている。 周知のように、フロント側のプレートは原則として照明されないのに対して、 リア側のプレートは、特に夜間に於いてそれを読み取り易くするために、十分照 明されることが、全ての国に於いて義務付けられている。 プレートの読み取りを更に容易にするために、プレートは、より読み取り安い 場所に設置されるが、その位置は多くの場合、車輌のリア側に設けられたトラン クのドアのハンドル付近である。 トランクのドアは車輌のシャーシにヒンジ止めによって固定されており、この ドアは、自動車のトランク内へのアクセスを提供するために何らかの方法で開放 されなければならない。したがって、この分野に従事している製造業者には、複 数の機能を果す単一コンポーネントを製造することが求められる。これは、トラ ンクを開放するために手を挿入することを許すか、乃至は、操作手段を使用して トランクを開放することを許し、同時に、リアナンバープレートを照明する照明 装置を収納する為にも使用されるハンドルを使用することによって可能となる。

【０００３】 前記ハンドルは、類似の様々な分野に於いて広範囲に使用されているが、以下 に示すように、今日では受け入れられない多くの欠点を有する。 従来より、ハンドルは基本的に二つの部材から構成されている。 第１の部材は、ハンドル部の縁取り部材として使用される一般に美観に優れた 形状の長手支持部材であり、これは“ｂｌｅｎｄｅ”（シャッター、戸）という 用語によっても知られている。 第２の部材は、第１部材の下部に接続されており、ナンバープレートの照明に 使用される照明器具と、トランク開放機構とを収納可能とする支持体である。 最も一般的な解決構成では、前記支持体は、通常、プラスチックの単一成形部 材からなり、これは、ハンドグリップとして使用される中央領域の両側に配置さ れた二つの特有な取付けユニットを備えている。各取付けユニットは、電球と電 球ホルダとカバーとからなる照明ユニットを取付け可能に形成されている。そし て、各取付けユニットは、取付けユニットの周囲を一段下げることによって形成 されたシートに嵌め込まれる保護レンズまたは光拡散部材によって閉じられる。

【０００４】 前記支持体の外側は基本的に平坦であるが、その内側には、照明ユニット用の 電線を収納し、かつ、前記支持体を自動車のトランクドアに取り付けるための、 様々な形状と寸法を有する複数のセクタ及び着座領域が形成されている。基本的 に、前記支持体は、その内部に収納されたいずれのコンポーネントどうしも互い に接触しないように形成された単一の部材である。 支持体と縁取り部材とが数箇所で結合されると、支持体の後部からは、幾つか の事前に支持体に組み付けられた部品が、トランクドアの金属部分に取り付けら れるように突出している。これらの部品には、照明ユニット用のホルダが含まれ るかも知れない。他方、前記支持体の中間部には、電気機械式のトランクドアの ロック機構が、それを中央制御装置に接続するためのソケットと共に設けられて いる。 ハンドルとトランクドアの間の良好な接続状態を確保するために、支持体から 突出する前記パーツが挿入されるトランクドアの箇所には多数の穴がドリル穿孔 される。最後に、前記ハンドルとトランクドアの接続部からの水の進入を防止す るために、ハンドルの全面には柔軟な防水シールを塗布される。

【０００５】 前記第１の解決方法から派生する問題の幾つかを解決するために、様々な自動 車製造業者によって採用されている第２の解決方法は、前記縁取り部材にスナッ プ止めされる箱型モジュールを使用すると言うものである。これらの箱型モジュ ールは、照明ユニット又は電気機械式のトランク開放機構のいずれかを収納可能 である。言うまでもなく、この解決方法に於いても、ハンドルとトランクドアと の接続部の全面には防水シールの塗布が必要である。

【０００６】 新たに別の自動車製造業者によって採用されている更に別の解決手段は、擬似 テクニカルなインサートが取り付けられた縁取り部材を有する。このインサート は、一つの支持体のみを有し、これによってナンバープレート用の二つの照明ユ ニットが完全に一体化される。前記支持体は、単一の長手部材から形成され、こ れは、締結や接着を使用するのではなく、前記支持体の後部を、ランプホルダの 端部に於いて長手の絶縁支持部材に接続することによって、縁取り部材に取り付 けられる。前記絶縁支持部材は、モールドされた回路が位置している側と反対側 に、可撓性材料からなるシールを有し、このシールは、ハンドルがトランクのド アに取り付けられた時に、トランクのドアと全面的に接触する。最後に、前記イ ンサートは、トランク開放機構とは全く連動していない。

【０００７】 次に、トランクドアを開けようとして加えられる外力を受けた時に、トランク 開放機構の制御部に作用するメンブレンに関して簡単に説明する。ハンドルの前 記支持部材の、ナンバープレートを照明するために使用される二つの照明装置の 間には、手の指を入れて圧力を加えることによって、トランクドアをロック解除 し開放することができる特別な部分が設けられている。詳述すると、ハンドルの ハウジングユニットの底部領域には、指を押し当てることの可能なメンブレンが 備えられている。このメンブレンは、剛性材料からなる中央部分と、弾性を有す る周部リングとから構成されている。前記外力によって前記メンブレンが僅かに 変形することによつて、剛性材料の下に配置されたレバーが揺動し、この揺動操 作されたレバーが、トランクを開放する機構としてのマイクロスイッチを作動さ せる。

【０００８】

【考案が解決しようとする課題】 しかし、上述した種々の解決方法には、様々な欠点がある。 たとえば、上述した解決方法はすべて、多数の部材を使用するので、製作者は 煩雑な在庫管理作業を必要とする。 また、ハンドルを構成する多数の部材を使用するということは、組み立てに時 間と手間が掛ることを意味し、これは結果的に、製品の総コスト、更に、市場価 格にも大きく影響する。多数の部材を使用することによる影響の内、最もすぐに 現れる影響の一つは、これら多数の部材を保持するために使用される前記支持体 を標準化することが難しいことに加えて、その構成の複雑性のために十分な可撓 性が無く、信頼性も余り高くないこと、また、商品価値を高める斬新さに欠ける という事実である。

【０００９】 特に第１の解決手段で紹介したハンドルに関して、その最も頻繁に生じる欠点 は、トランクのドアに、多数のドリル穴が穿孔されていることに基づくものであ る。これによって、シールが使用されているにも拘わらず、コンポーネント間に 水が浸透した場合に錆が発生する虞があり、また、状況によっては、このシール によって錆の問題が悪化する可能性もある。 疑いなく無視できない第２の問題は、照明ユニットが、トランクドア開放スイ ッチと同様に、完全に絶縁され防水された位置に無く、湿気によって電気的な問 題が発生し易いという事実である。

【００１０】 更に別の欠点は、前述の各解決方法に於いては、互いに固定されるべき部材の 数が多いので、その組み立て作業が非常に時間と手間が掛り、そのためハンドル の製造コストが更に高くなることにある。 更にもう一つの欠点は、トランクドアの開放機構のスイッチが、前記メンブレ ンによって揺動されるレバーを介して間接的に操作されるため、複雑で嵩の大き なものになることである。 上述した第２の解決方法では、これらの欠点の幾つかは、モジュールを使用す ることによって除去されているようである。しかしながら、これはまだ極めて複 雑なシステムであり、既に記したように、内部に収納される部品に対する防水性 を確保するために、柔軟なシール部材を支持体の後部の表面全体に塗布しなけれ ばならない。とりわけ、この解決手段によっても、防水性が十分に確保されない ことが上記説明から明白である。又、操作の観点から、このハンドルアセンブリ は、まだ構成が極めて複雑で、その組み立てに長い時間と多大な労働力を必要と する。

【００１１】 最後に、第３の解決方法では、前述した問題点が解決されないばかりが、更に 新たな問題が発生する。簡単に説明すると、この解決方法では、その他の解決構 成と同様に、トランクドアに取り付けられるハンドルの後部の全表面に防水シー ルが塗布される。ところが、この特徴によって支持体内の部品の機能が劣化する 虞がある。なぜなら、塗布された防水シールによって支持部材内への水の侵入は 防止される可能性があるが、それは、同時に、前記絶縁支持部材自身等のコンダ クタを含むコンポーネントを防水シールで覆うことになり、これによって局部的 な錆が発生する虞があるからである。 以上の理由により、特に自動車用のコンポーネントを供給する多くの製造者は 、現在までに知られているシステムに成り代わる、改善されたシステムを必要と している。 したがって、本考案の目的は、上に例示した従来技術によるハンドルアセンブ リ乃至はシステムの持つ前述した欠点に鑑み、水の侵入或いは結露の形成の可能 性が低減された、コンパクトでしかも防水性の支持体を備えた車輌用ハンドルア センブリを提供することにある。

【００１２】

【課題を解決するための手段】

上記目的を達成するために、本考案に係る車輌用ハンドルアセンブリは、特許 請求の範囲の欄の請求項１から２０に記された特徴構成を備えている。 すなわち、本考案の請求項１による車輌用ハンドルアセンブリは、 互いに接合された第１部材と第２部材とからなる支持体を備えた車輌用ハンド ルアセンブリであって、 前記支持体は、少なくとも一つの照明ユニットを収納する水密性のハウジング を形成しており、 前記第１部材は、電気接続手段に接続された前記照明ユニットを内部に配置可 能であり、 前記第２部材は、前記照明ユニットのための光拡散部材を取り付け可能な照明 用開口部を有し、 前記支持体が形成する前記ハウジングには、前記電気接続手段を通す案内用開 口部が形成されており、 前記案内用開口部の外側にはシール部材が取付けられていることを特徴として いる。

【００１３】 このような特徴構成を備えているために、本考案の実用新案登録請求の範囲の 請求項１による車輌用ハンドルアセンブリでは、水の侵入或いは結露の形成の可 能性が劇的に低減された、極めてコンパクトでしかも防水性の支持体が提供され ると言う効果が得られる。

【００１４】 さらに、前記シール部材は、前記案内用開口部に密閉状に取り付けられるシー ル部と、前記シール部から前記ハウジングの外向きに突出した筒状の延長部とか らなる案内シール部材であると言う構成を加えることができる。 このような構成にすれば、仮に水の侵入或いは結露などの現象が発生しても、 ハウジングの形状と、ハウジングの外向きに突出するように前記案内シール部材 に設けられた筒状の延長部によるハウジング内の換気機能の相互作用によって、 システムの平均温度が低下し、従って、結露の形成を促進する状態が低減される 。同時に、通常の状態では、前記ハウジングの形状と前記案内シール部材の特殊 形状が、照明ユニットによって発生する熱の前記ハウジングからの排出を促進し 、これによって錆などに関する一連の複雑な問題を避けることができる。 他方、コンポーネントの比較的単純な構造に基づいて可能になる部品の標準化 と、必要なコンポーネントの数の減少とによって、ハンドルアセンブリの製作に 当たって、コード付けされ準備されるべきアイテム数が減少し、製品がより信頼 性の高い、実質的にメンテナンスフリーなものとなる。

【００１５】 また、構造的には、従来、自動車のトランクに多数穿孔することを余儀なくし ていた突出部が、ハンドルアセンブリの後部からコネクタ部を除いてすべて消え ることになる。これは、この領域に於いて錆又は腐食が形成される可能性が劇的 に低下、又は、削除されることを意味する。この問題は、従来のハンドルに使用 されていた柔軟でフレキシブルなシール部材の表面の大部分を除去することによ って達成されたものであり、これによって、前記縁取り部材と支持体との間に水 が侵入した場合に、この水を容易に排水することが可能な構造を構成可能となる 。 結論として、これらの利点によって、重要な利点が提供されるとともに、従来 のモデルと比較して、品質に於いてそれらの利点をなんら失うことなく、従来モ デルよりも遥かに安価な製品が提供され、この製品は、更に、より高い技術の導 入によって従来製品を超えた改良を提供するものである。

【００１６】 本考案によるその他の特徴および利点は、以下図面を用いた実施形態の説明に より明らかになるであろう。

【００１７】

【考案の実施の形態】

本考案は、車輌用のハンドルアセンブリＡ、特に、自動車のリアナンバープレ ートを照明し、且つ、トランクのドアＢを開放してこのトランク内へのアクセス を提供するためのハンドルアセンブリＡに関する。 図２に示すように、ハンドルアセンブリＡは、プラスチック材から形成された 縁取り部材１を有する。この縁取り部材１は、丸め加工によって形成された上部 １１と下部１２とが互いに共通する各々の端部に沿って長手方向に互いに結合さ れ、片側が開放された長手モノリシックコンポーネントとして構成されている。 上部１１の境界部１１１（上縁の一例）に沿って、複数の下向きの小タブ１１ ２が設けられ、これらの小タブ１１２には、縁取り部材１に後述する一体型イン サート２（支持体の一例）を固定する際に使用される矩形の開口部１１３が形成 されている。上部１１に向かって一体的に延出している下部１２は、一体型イン サート２を位置決めするために使用される第１シートｃを形成するための或る長 さの中間部を残した状態で、ハンドルアセンブリＡの対称両側端部に位置してい る。縁取り部材１の両端にある下部１２の残りの部分に沿って、ハンドルアセン ブリＡをその端部に於いて自動車のトランクドアＢに固定するために使用される 第２シート１２１が突出形成されている。又、各端部用の補強リブ１２２が設け られ、これは、二つの面、即ち上部及び下部１１，１２と、側部１２の端部を形 成する境界部１２３とを部分的に補強する。

【００１８】 一体型インサート２は、各第１シートｃに於いて縁取り部材１に接続されてい る。一体型インサート２は、基本的に、半ケース２１（第１部材の一例）と、半 ケース２１を恒久的に閉じるカバー２２（第２部材の一例）の２つの部分で構成 されている。半ケース２１とカバー２２は、それらの周辺の複数の接触点で溶接 されている。 図３と図４に示すように、この半ケース２１内には、二つの照明ユニット５が 、これら照明ユニット５を外部の制御装置に接続する手段と共に挿入されている 。照明ユニット５は、電球５ａと電球５ａを支持する電球ホルダ５ｂとからなる 。また、図５に示すように、半ケース２１内の二つの照明ユニット５の間には、 トランクドアＢを開放するために外部から操作される開放機構としての一対のマ イクロスイッチ６が挿入されている。但し、場合によって開放機構６を構成から 省略することもできる。 半ケース２１は、ほぼ台形断面形状の長手モノリシックコンポーネントからな り、その平坦な形状には、縁取り部材１への組み付け時に於いて、縁取り部材１ の対応する内部平坦面１１９上に載置される少なくとも一つの被載置面２１１を 提供するように形成されている。

【００１９】 半ケース２１内には、被載置面２１１の内面に沿って、絶縁支持体３が挿入さ れてスナップ止めされている。各電球ホルダ５ｂの両端部はこの絶縁支持体３に 固定されている。電球５ａを点灯するための電力は、電球ホルダ５ｂが固定され ている側と反対側である絶縁支持体３の裏面３１に配置された基板（不図示）に 形成された回路によって供給される。 絶縁支持体３のもう一つの機能は、電球ホルダ５ｂが固定されているのと同じ 側で、かつ、２つの電球ホルダ５ｂの中心位置に、トランクドアＢを開放するた めの一対のマイクロスイッチ６を位置保持することである。

【００２０】 これらマイクロスイッチ６は、絶縁支持体３の裏面３１に配置された前記基板 に形成された各回路に接続されている。従って、半ケース２１内には、固定され ていないケーブルは全く存在しない。これによって、前記各回路を接続する複数 のケーブル７（電気接続手段の一例）は、共通のシース８内に収納されることで 互いに束ねられ、その一端は絶縁支持体３の裏面３１の一箇所に於いてのみ接続 され、その他端は、共通のコネクタ９（電気接続手段の一例）に接続される。半 ケース２１の底部には、これらのケーブル７とコネクタ９とを一体型インサート ２の外部に取り出すための案内用開口部２１２が形成されている。 更に詳述すると、案内用開口部２１２には、熱可塑性樹脂で一体モールド成形 された案内シール部材２１３が取付けられている。案内シール部材２１３は、フ ランジ状のシール部２１３ａと、シール部２１３ａの小径側縁部から一方の垂直 方向に一体的に延びた筒状の延長部２１３ｂとからなる。シール部２１３ａは、 案内用開口部２１２に密閉状に取り付けられる。延長部２１３ｂは、案内用開口 部２１２と連通した形で、半ケース２１から外方に長く延出するように構成され ている。尚、案内シール部材２１３のシール部２１３ａは、支持体２を車輌のト ランクドアＢに固定すると、トランクドアＢの開口部の周部に密着する保持リッ プ２１３ｃを有する。案内シール部材２１３は、ケーブル７やマイクロスイッチ ６を外部から潜在的に進入し得る水や湿気から守る役割の他に、案内用開口部２ １２と案内シール部材２１３とを介して一体型インサート２の内部を換気するこ とで、照明ユニット５及びマイクロスイッチ６を収納する共通チャンバ２３内に 、照明ユニット５等から発生する熱がこもるのを防ぐ役割をも果たす。従って、 案内シール部材２１３は、高温の空気が共通チャンバ２３外へと抜け出し易いよ うに上方向きに開口している。

【００２１】 尚、上記実施形態の第１変形例として、前述した空気の循環を更に促進させる ために、案内シール部材２１３内を、空気流入用の通路と流出用の通路とに分割 する板状の長手セクタデバイダを備えても良い。 第２変形例として、案内シール部材２１３内に案内シール部材２１３よりも十 分に小径の補助筒状シールドを同軸状に設けて、案内シール部材２１３と補助筒 状シールドの間に形成される環状の第１通路内にケーブル７とシース８を通し、 この第１通路と補助筒状シールドの内部に形成される中央の第２通路との一方を 空気流入用に、他方を空気流出用としても良い。或いは、上記構成とは逆に、ケ ーブル７とシース８を中央の第２通路に通しても良い。 最後に、第３変形例として、直管状の案内シール部材２１３の代わりにエルボ 状の筒状部材を設けても良い。この場合、共通チャンバ２３に対して垂直な部分 があり、その後に、短い直角部分と第２の垂直部分が続く。前記直角部分の片側 に沿って、かつ、前記第２垂直部分のベースと一致した状態で換気用の穴が形成 される。この構成に依れば、ベンチュリ作用が提供され、これによって、空気の 循環が更に改善される。尚、この場合も、互いに径の異なる２重筒状に構成して も良い。

【００２２】 前述したように、半ケース２１には、これに対応する形状のカバー２２が半ケ ース２１の周辺で溶接されている。ところで、カバー２２は、その端部に、透明 レンズ１０（光拡散部材の一例）との水密シールを保障する弾性シール部材２２ ３を周部に備えた照明用開口部２２２を備えている。カバー２２は、マイクロス イッチ６と一致し、かつ、半ケース２１内の下方に収納された領域に対応して、 フレキシブル面２２５を有し、このフレキシブル面は、トランクドアＢを開けよ うとする使用者の指などからの押し付け力に基づいて共通チャンバ２３側に弾性 的に変形し、２つのマイクロスイッチ６を同時に均等に作動させ、開放機構を働 かせる。更に詳述すると、フレキシブル面２２５は、片側から他方へと延出する 硬質プラスチック製の作用部２２４を有し、作用部２２４の四周には、軟質材層 のみからなるフレキシブル面２２５が形成されている。この材料は、硬質プラス チック部２２４の周部周りの空隙（硬質プラスチック製部材の不在箇所）と、そ の可撓性とによって、メンブレン型スイッチとして作用し、外部からの押し付け 力が解除されると、マイクロスイッチ６が作動停止することを許容する十分な戻 り力を提供する。

【００２３】 ところで、一体型インサート２の組み立てが完了すると、この一体型インサー ト２は縁取り部材１に取り付けられる。この作業は極めて簡単で、単にスナップ 止めすることによって行われる。このスナップ止めは、図５から理解されるよう に、半ケース２１の外面に沿って突出形成された長手歯部２１４が、縁取り部材 １の下面に沿って内向きに形成されたキャッチシート１１４にクリップ係合する ことで実現される。次に、一体型インサート２の長手歯部２１４とは他方側に突 出形成された可撓性のある係合歯２１５を、縁取り部材１の小タブ１１２の矩形 の開口部１１３に押し込むと、一体型インサート２の縁取り部材１への取り付け が完了する。

【００２４】 尚、実用新案登録請求の範囲の項には、図面との対照を便利にするために符号 を記すが、該記入により本考案は添付図面の構造に限定されるものではない。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案による車輌用ハンドルアセンブリの底面
図

【図２】図１の車輌用ハンドルアセンブリの分解図

【図３】図１のＩ−Ｉ切断面に沿った一部断面図

【図４】図１のＩＩ−ＩＩ切断面に沿った断面図

【図５】図１のＩＩＩ−ＩＩＩ切断面に沿った断面図

【符号の説明】

１ 縁取り部材 ２ 一体型インサート（支持体） ５ 照明ユニット ７ 電気ケーブル（電気接続手段） ９ コネクタ（電気接続手段） １０ 透明レンズ（光拡散部材） ２１ 半ケース（第１部材） ２２ カバー（第２部材） ２２２ 照明用開口部 ２１２ 案内用開口部 ２１３ 案内シール部材 ２１３ａ シール部 ２１３ｂ 延長部

フロントページの続き (73)実用新案権者 501308616 ＶＩＡ ＣＡＴＴＡＮＥＯ， ３， 33170 ＰＯＲＤＥＮＯＮＥ， ＩＴＡＬ Ｙ (72)考案者 コッラヴォ・アンドレア イタリア 31046 オデルツォ （トレヴ ィーゾ） ヴェルディ 30

Claims (20)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 互いに接合された第１部材（２１）と第
   ２部材（２２）とからなる支持体（２）を備えた車輌用
   ハンドルアセンブリであって、 前記支持体（２）は、少なくとも一つの照明ユニット
   （５）を収納する水密性のハウジングを形成しており、 前記第１部材（２１）は、電気接続手段（７，９）に接
   続された前記照明ユニット（５）を内部に配置可能であ
   り、 前記第２部材（２２）は、前記照明ユニット（５）のた
   めの光拡散部材（１０）を取り付け可能な照明用開口部
   （２２２）を有し、 前記支持体（２）が形成する前記ハウジングには、前記
   電気接続手段（７，９）を通す案内用開口部（２１２）
   が形成されており、 前記案内用開口部（２１２）の外側にはシール部材（２
   １３）が取付けられている車輌用ハンドルアセンブリ。
2. 【請求項２】 前記シール部材（２１３）は、前記案内
   用開口部（２１２）に密閉状に取り付けられるシール部
   （２１３ａ）と、前記シール部（２１３ａ）から前記ハ
   ウジングの外向きに突出した筒状の延長部（２１３ｂ）
   とからなる案内シール部材（２１３）である請求項１の
   車輌用ハンドルアセンブリ。
3. 【請求項３】 前記支持体（２）は車輌のトランクドア
   （Ｂ）に固定されるように構成されており、前記シール
   部（２１３ａ）は、前記支持体（２）の前記トランクド
   ア（Ｂ）に固定される側に設けられている請求項１また
   は２の車輌用ハンドルアセンブリ。
4. 【請求項４】 前記支持体（２）に結合可能なモノリシ
   ック型の縁取り部材（１）を有し、前記照明ユニット
   （５）は車輌のナンバープレート照明用として設けられ
   ており、さらに、前記車輌のトランクドア（Ｂ）の開放
   機構（６）とを有する請求項１から３のいずれかの車輌
   用ハンドルアセンブリであって、 第１部材（２１）と第２部材（２２）は、周部で互いに
   接合されて防水構造を作る二つの長手部材（２１，２
   ２）であり、 前記第１部材（２１）は、前記照明ユニット（５）と前
   記開放機構（６）とを配置可能な半ケース（２１）から
   なり、 前記第２部材（２２）は、前記光拡散部材（１０）を水
   密状に取付けるためのシール部材（２２３）を備えた前
   記照明用開口部（２２２）を備え、前記半ケース（２
   １）に恒久的に接続されるカバー（２２）からなり、 前記カバー（２２）は、外力に基づいて弾性的に変形し
   て、前記トランクドア（Ｂ）の前記開放機構（６）と協
   動で作用するメンブレン部（２２４，２２５）を有し、 前記支持体（２）内に、前記照明ユニット（５）と前記
   開放機構（６）とを収納可能な共通の前記ハウジングが
   形成され、 前記支持体（２）に、前記開放機構（６）とコネクタ
   （９）とを接続する電気ケーブル（７）を通過させるた
   めに前記ハウジングの外に連通した前記案内用開口部
   （２１２）が形成され、 前記案内用開口部（２１２）が、その外側に、非剛性材
   料の一体成形によって得られた案内シール部材（２１
   ３）を備えている車輌用ハンドルアセンブリ。
5. 【請求項５】 前記縁取り部材（１）は、片側が開放さ
   れ、その中央部分に、前記支持体（２）を収納するため
   の第１シート（ｃ）を備えた、プラスチック製の長手モ
   ノリシック部材からなる請求項４の車輌用ハンドルアセ
   ンブリ。
6. 【請求項６】 前記縁取り部材（１）を前記支持体
   （２）と結合するための手段として、前記縁取り部材
   （１）の上縁には、開口部（１１３）を備え下向きに延
   びたタブ（１１２）が、前記縁取り部材（１）の下縁に
   は、その内側に向かって延びたキャッチシート（１１
   ４）が設けられている請求項４の車輌用ハンドルアセン
   ブリ。
7. 【請求項７】 前記支持体（２）を前記縁取り部材
   （１）に結合するための手段として、前記半ケース（２
   １）には、前記縁取り部材（１）の前記キャッチシート
   （１１４）にクリップ係合する突出長手歯部（２１４）
   と、前記縁取り部材（１）の前記タブ（１１２）と係合
   可能な係合歯（２１５）が設けられている請求項６の車
   輌用ハンドルアセンブリ。
8. 【請求項８】 前記支持体（２）は、二つの前記照明ユ
   ニット（５）と、これら照明ユニット（５）を外部の制
   御装置に接続するための電気接続手段（７，９）と、ト
   ランクドア（Ｂ）用の開放機構（６）として前記二つの
   照明ユニット（５）の間に配置されたマイクロスイッチ
   （６）とを収納するために、前記半ケース（２１）と前
   記カバー（２２）とを両者の周部で溶接することによっ
   て形成されている請求項４から７のいずれか１項の車輌
   用ハンドルアセンブリ。
9. 【請求項９】 前記支持体（２）の前記縁取り部材
   （１）に対する被載置面（２１１）の内面に沿って絶縁
   支持体（３）がスナップ止めされており、前記絶縁支持
   体（３）の一方の面には、前記照明ユニット（５）のた
   めの電球ホルダ（５ｂ）が固定されており、前記絶縁支
   持体（３）の他方の面には、前記電球ホルダ（５ｂ）へ
   の電力供給用の回路が配置されている請求項４から８の
   いずれかの車輌用ハンドルアセンブリ。
10. 【請求項１０】 前記電球ホルダ（５ｂ）は前記絶縁支
    持体（３）の上面に固定されており、前記電球ホルダ
    （５ｂ）への前記電力供給回路は前記絶縁支持体（３）
    の下面に配置されている請求項９の車輌用ハンドルアセ
    ンブリ。
11. 【請求項１１】 前記絶縁支持体（３）は、前記二つの
    照明ユニット（５）の中間位置で、かつ、前記電球ホル
    ダ（５ｂ）と同じ側に、トランクドア（Ｂ）を開放する
    ための一対のマイクロスイッチ（６）を支持している請
    求項９または１０の車輌用ハンドルアセンブリ。
12. 【請求項１２】 前記絶縁支持体（３）上の前記回路か
    ら延びた複数のケーブル（７）は、共通のシース（８）
    に収納されることで束ねられて、前記案内シール部材
    （２１３）内を通過し、共通のコネクタ（９）に接続さ
    れている請求項９から１１のいずれかの車輌用ハンドル
    アセンブリ。
13. 【請求項１３】 前記カバー（２２）は、前記半ケース
    （２１）内に収納された前記マイクロスイッチ（６）と
    一致する領域にフレキシブル面（２２５）を有し、前記
    フレキシブル面（２２５）は、前記フレキシブル面（２
    ２５）の内面に配置された硬質材料製の作用部（２２
    ４）と協働して、前記マイクロスイッチ（６）を弾性的
    に作動するメンブレン型スイッチとして作用する請求項
    ４から１２のいずれかの車輌用ハンドルアセンブリ。
14. 【請求項１４】 前記半ケース（２１）は、前記支持体
    （２）の前記縁取り部材（１）に対する前記結合に際し
    て、前記縁取り部材（１）に形成された内部平坦面（１
    １９）面にフィットする前記被載置面（２１１）を有
    し、台形の断面形状を備えた長手モノリシック部材から
    構成されている請求項４から１３のいずれかの車輌用ハ
    ンドルアセンブリ。
15. 【請求項１５】 前記カバー（２２）は、一連の前記照
    明用開口部（２２２）を有し、これら照明用開口部（２
    ２２）の周部には、前記光拡散部材を水密状に取付ける
    ための弾性シール部材（２２３）が設けられている請求
    項４から１４のいずれかの車輌用ハンドルアセンブリ。
16. 【請求項１６】 前記案内シール部材は、空気流入用の
    通路と流出用の通路とに分割する板状の長手セクタデバ
    イダを備えている請求項１から１５のいずれかの車輌用
    ハンドルアセンブリ。
17. 【請求項１７】 前記案内シール部材は、前記筒状の延
    長部（２１３ｂ）よりも小径で同軸状の筒状の補助延長
    部を有し、前記案内シール部材２１３と前記補助筒状シ
    ールドの間に形成される環状の通路内に前記電気接続手
    段（７，９）が通される請求項１から１６のいずれかの
    車輌用ハンドルアセンブリ。
18. 【請求項１８】 前記案内シール部材は、前記筒状の延
    長部（２１３ｂ）よりも小径で同軸状の筒状の補助延長
    部を有し、前記補助筒状シールド内に形成される通路内
    に前記電気接続手段（７，９）が通される請求項１から
    １６のいずれかの車輌用ハンドルアセンブリ。
19. 【請求項１９】 前記案内シール部材は、前記チャンバ
    に対して垂直な部分と、前記垂直な部分に続く直角部分
    と第２の垂直部分とからなるエルボ状の筒状部を含み、
    前記直角部分の片側に沿って、かつ、前記第２の垂直部
    分の開始部分と一致した状態で換気用の穴が形成されて
    いる請求項１から１６のいずれかのハンドルアセンブ
    リ。
20. 【請求項２０】 前記案内シール部材（２１３）の前記
    シール部（２１３ａ）は、前記支持体（２）を車輌のト
    ランクドア（Ｂ）に固定する際に、トランクドア（Ｂ）
    の開口部の周部に密着する保持リップを形成している請
    求項１から１９のいずれかのハンドルアセンブリ。