JP3072841U - 毛 布 - Google Patents

毛 布

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JP3072841U
JP3072841U JP2000002807U JP2000002807U JP3072841U JP 3072841 U JP3072841 U JP 3072841U JP 2000002807 U JP2000002807 U JP 2000002807U JP 2000002807 U JP2000002807 U JP 2000002807U JP 3072841 U JP3072841 U JP 3072841U
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blanket
thickened portion
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JP2000002807U
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English (en)
Inventor
敏郎 川瀬
Original Assignee
大津毛織株式会社
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 所定の一部領域の厚みを大きくすることで、
形がくずれ難く、安定性よく使用でき、また部分的な保
温効果も得ることができる毛布を提供する。 【解決手段】 表裏2枚の立毛生地1,2を重ね合わせ
てなる毛布Aであって、所定の一部の領域、例えば中央
部領域a1を除いて少なくとも両側辺と足元側辺との三
辺部等の周縁部、あるいは足元側の領域において、表裏
の立毛生地1,2間に中綿やフェルト状シート等の繊維
集合体4を入れて縫合し保持させた増厚部5を設ける。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【考案が属する技術分野】
本考案は、表裏2枚の立毛生地を重ね合わせてなる二重構造の毛布に関するも のである。
【0002】
【従来の技術】
従来、毛布の代表的なものとして、ダブルラッシェル機により、表裏素地をパ イル糸により連結して二重編地を編成し、この二重編地を表裏素地に掛け渡され ているパイル糸の中央でセンターカットし、得られた片面カットパイルの2枚の 編地をパイル面(立毛面)を外側にして重ね合わせてなる、所謂マイヤー毛布と 称する二重構造の毛布が知られている。
【0003】 この毛布は、前記のパイル編地よりなる表裏2枚の立毛生地を縁部で縫合した もので、単なる2重構造をなすだけである。そのため、表裏の立毛生地が相互に ずれ易いものであり、例えば使用中に表裏の立毛生地がずれて形がくずれたり、 周縁部が捲れ上がってしまうことがある。また、厚みが全面にわたって略同じで あって、周縁部や足元などの部分的な厚み保有や保温効果に乏しく、仮に部分的 な保温効果を必要とする場合は、別の掛け毛布や布団を組み合わせて使用する必 要がある。
【0004】 本考案は、上記に鑑みてなしたもので、所定の一部領域の厚みを大きくするこ とで、形がくずれ難く、安定性よく使用でき、また部分的な保温効果も得ること ができる特殊な機能を持った毛布を提供するものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決する本考案は、表裏2枚の立毛生地を重ね合わせてなる毛布 であって、所定の一部領域において、表裏の立毛生地間に中綿やフェルト状シー ト等の繊維集合体を入れて縫合し保持させた増厚部を設けてなることを特徴とす る。
【0006】 この毛布によれば、前記の繊維集合体を入れた増厚部では、他部分より厚みが 大きく弾力性があってかつ僅かながらもやや重くなり、この増厚部の個所で表裏 の立毛生地が縫合されていることと相俟って、表裏の立毛生地相互の過度のずれ や動きを規制でき、使用中の安定性が増し、また繊維集合体により部分的な保温 効果も容易に得ることができる。
【0007】 前記の繊維集合体を入れた増厚部を、毛布の中央部領域を除いて少なくとも両 側辺と足元側辺との三辺部に沿って設けておくことができる。この場合、前記の 増厚部により、少なくとも両側辺と足元側辺との三辺部等の毛布周縁部では厚み が大きく弾力性があってかつ僅かに重くなる一方、身体の上に載る中央部領域で は従来同様に比較的軽くなる。そのため、掛け毛布として身体に優しく好適に使 用できる。しかも、毛布の周縁部が前記増厚部のために、毛布が過度に動いたり 、周縁部が捲れ上がったりもせず、身体に掛けた形態を良好に保ち、安定性良く 使用できる。また内部の繊維集合体の効果で毛布周縁部の保温性も良好に保持さ れる。
【0008】 また、前記の繊維集合体を入れた増厚部を、毛布の足元側の領域に設けておく こともできる。この場合、前記増厚部により、毛布の足元側の厚みがやや大きく 弾力性があって僅かに重くなることで、捲れ上がり等が生じにくく、使用中の安 定性が増す。その上、毛布の足元側の保温性が高く、足元を効果的に保温でき、 その一方、上半身の上に載る部分では軽く、身体に優しく使用できる。
【0009】 前記のいずれの場合も、前記増厚部の内方部において、層状の繊維集合体が表 裏の立毛生地間にキルティング縫合されてなるものが好ましく、これにより、表 裏の立毛生地間に介在させた中綿等の繊維集合体を良好にかつ所定の層状に安定 性良く保持でき、洗濯も容易に可能になる。
【0010】 また、前記の繊維集合体としては、天然繊維や合成繊維を集合した保温性のあ る中綿やフェルト状シート等のほか、遠赤外線照射性の材料、活性炭等の消臭効 果や抗菌効果のある材料の少なくとも1種を含む繊維材料よりなる中綿あるいは フェルト状シートを使用目的に応じて用いるのが好ましい。
【0011】
【考案の実施の形態】
次に本考案の実施の形態を図面に示す1実施例に基づいて説明する。
【0012】 図1は、繊維集合体を入れた増厚部を毛布の周縁部に沿って設けた実施例を示 す一部欠截斜視図、図2は同上の一部の拡大断面図である。図3は繊維集合体を 入れた増厚部を毛布の足元側に設けた実施例を示す一部欠截斜視図、図4は他の 実施例を示す斜視図である。
【0013】 本考案に係る毛布(A)は、基本的な構成として、表裏2枚の立毛生地(1) (2)をその立毛面(1a)(2a)を外側にして重ね合わせてなる。
【0014】 前記表裏の立毛生地(1)(2)は、経編その他の編成手段により素地の片面 にパイルを形成した片面パイル組織の生地、例えば、ダブルラッセル機により、 表裏素地をパイル糸で連結するように編成した二重編地を、表裏素地間のパイル 糸の中央でカットし、得られたカットパイル編地のパイルを毛割加工して立毛状 とし、さらに剪毛加工を施した立毛生地よりなるもので、この2枚の立毛生地( 1)(2)を立毛面(1a)(2a)を外側にして重ね合わせ、周縁部において 縁布(3)と共に縫合することにより毛布(A)を構成している。
【0015】 本考案の場合は、前記の毛布(A)の使用上の必要に応じた所定の一部領域に おいて、前記表裏の立毛生地(1)(2)の間に弾力性のある中綿やフェルト状 シート等の層状をなす繊維集合体(4)を入れて表裏の立毛生地(1)(2)の 縫合により保持させた弾力性のある増厚部(5)を設けている。
【0016】 図1および図2の実施例においては、前記の繊維集合体(4)を入れた増厚部 (5)を、前記毛布(A)の中央部領域(a1)を除いて周縁部に沿って四周各 辺に設けており、この増厚部(5)の少なくとも内周縁部と外周縁部においてそ れぞれ繊維集合体(4)を立毛生地(1)(2)と共に縫合している。外周縁部 では毛布(A)の縁布(3)の縫合と同時に縫合することにより、縫製を容易に している。(6)は外周縁部における縫合部、(7)は内周縁部の縫合部を示し ている。
【0017】 前記の繊維集合体(4)を入れた増厚部(5)を毛布周縁部に設ける場合、図 のように四周各辺に設けるものには限らず、例えば両側辺と足元側辺との三辺部 にのみ設けておくこともできる。また両側辺部のみあるいはいずれか一辺部のみ に設けておくことも可能である。実施上は少なくなくとも両側辺と足元側辺との 三辺部に設けておくのが望ましい。いずれの場合も、前記の増厚部(5)の厚み や幅は、使用形態に応じて適宜設定できる。例えば、繊維集合体(4)の厚みを 10〜20mmとし、増厚部(5)の幅を15〜30cmとする。
【0018】 このように、前記繊維集合体(4)を入れた増厚部(5)を少なくとも両側辺 と足元側辺との三辺部等の毛布(A)の周縁部に設けておくことにより、この増 厚部(5)で厚くなって弾力性が増し、かつ繊維集合体(4)のために僅かに重 くなるが、身体の上に載る中央部領域(a1)では繊維集合体(4)を有さない ため、従来の毛布と同様に比較的軽くなる。そのため、掛け毛布として身体に優 しく好適に使用できる。しかも、周縁部の増厚部(5)では厚みが大きくかつ弾 力性も増すため、毛布の過度の動機を規制でき、周縁部が捲れ上がったりもせず 、身体に掛けた形態を良好に保ち、安定性を良く使用でき、周縁部の保温性も良 好に保持される。
【0019】 図3の実施例においては、前記の繊維集合体(4)を入れた増厚部(5)を、 毛布(A)の足元側の所要領域、例えば毛布全体の1/4〜2/3の範囲の領域 に設けたものとすることもできる。この場合、毛布周縁に沿う三辺を毛布の縁部 の縫合と同時に縫合し、他の一辺を毛布内方で表裏の立毛生地(1)(2)と縫 合しておくこともできるが、図のように、増厚部(5)の内方部において所要の 間隔の格子状や並列状あるいは波状や模様状にキルティング縫合しておくのが好 ましい。この場合、増厚部(5)の周縁は、縫合してもしなくてもよい。(8) はキルティング縫合部を示す。また増厚部(5)の内部に入れる繊維集合体(4 )の量や厚みあるいは密度は、それによる重さや使用上の必要に応じて適宜決定 できる。
【0020】 この毛布(A)の場合、前記増厚部(5)により、足元側で厚みが大きくなっ て弾力性が増すとともに僅かながらも重くなって、使用中の安定性が増し、表裏 の立毛生地相互の過度のずれや動きを規制できる。その上、前記繊維集合体(4 )による厚み保有の効果で、毛布(A)の足元側の保温性が高くなり、足元を効 果的に保温でき、その一方、上半身の上に載る部分では軽く、身体に優しく使用 できる。
【0021】 繊維集合体(4)を入れた増厚部(5)は、上記の実施例のほか、図4に例示 するように、使用上の必要に応じて任意の個所の領域に設定でき、その厚みや形 状についても任意に決定できる。
【0022】 なお、前記のいずれの実施例においても、前記増厚部(5)の周縁部を縫合し ておくことも、また該増厚部(5)の内方部においてキルティング縫合しておく ことも、さらにこれら両者を共用することもできる。キルティング縫合した場合 、表裏の立毛生地(1)(2)間に介在させた中綿等の繊維集合体(4)を良好 にかつ所定の層状に安定性良く保持でき、洗濯も容易に可能になる。
【0023】 この毛布(A)の表裏の立毛生地(1)(2)の構成糸としては、ウールやア クリル繊維その他の毛布に一般に使用される天然繊維や合成繊維の糸を用いるこ とができる。
【0024】 また前記の繊維集合体(4)としては、綿やウール、絹等の天然繊維やアクリ ル等の合成繊維を集合した保温性のある中綿あるいはフェルト状シート等を用い ることができる。さらに、遠赤外線照射性の材料、活性炭等の消臭効果や抗菌効 果のある材料の少なくとも1種を含む繊維よりなる中綿あるいはフェルト状シー トを用いることもできる。これにより、使用目的に応じて要求される特殊な機能 を併せ持った毛布を得ることができる。
【0025】
【考案の効果】
上記したように、本考案の毛布は、使用上求められる所定の一部領域に中綿等 の繊維集合体を入れた増厚部を設けたことで、形がくずれ難く、安定性よく使用 でき、また部分的な保温効果も容易に得ることができるものとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の1実施例を示す一部欠截斜視図であ
る。
【図2】同上の一部の拡大断面図である。
【図3】本考案の他の実施例を示す一部欠截斜視図であ
る。
【図4】本考案のさらに他の実施例を示す斜視図であ
る。
【符号の説明】
(A) 毛布 (1)(2) 表裏の立毛生地 (3) 縁布 (4) 繊維集合体 (5) 増厚部 (6)(7) 縫合部 (8) キルティング縫合部

Claims (5)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】表裏2枚の立毛生地を重ね合わせてなる毛
    布であって、所定の一部領域において、表裏の立毛生地
    間に中綿やフェルト状シート等の繊維集合体を入れて縫
    合し保持させた増厚部を設けてなることを特徴とする毛
    布。
  2. 【請求項2】前記の繊維集合体を入れた増厚部が、毛布
    の中央部領域を除いて少なくとも両側辺と足元側辺との
    三辺部に沿って設けられてなる請求項1に記載の毛布。
  3. 【請求項3】前記の繊維集合体を入れた増厚部が、毛布
    の足元側の領域に設けられてなる請求項1に記載の毛
    布。
  4. 【請求項4】前記増厚部の内方部において、層状の繊維
    集合体が表裏の立毛生地にキルティング縫合されてなる
    請求項1〜3のいずれか1項に記載の毛布。
  5. 【請求項5】前記繊維集合体が、遠赤外線照射性の材
    料、活性炭等の消臭効果や抗菌効果のある材料の少なく
    とも1種を含む繊維材料よりなる中綿あるいはフェルト
    状シートである請求項1〜4のいずれか1項に記載の毛
    布。
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