JP3027695U - 立体編物と中綿とパイル起毛布の合わせ敷毛布 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 （修正有） 【課題】 下部側の立体構造編物は 洗濯しても形状変
化がなく、連結部の弾性、通気、透水、放（除）湿性、
清涼惑が長く保持され、中問部のわた層は保温、かさ
高、ボリューム惑が維持され、上部側のパイル起毛布面
は、保温、防寒機能があり、両側面を季節、気候に応
じ、有効に使い分けられる敷毛布。 【解決手段】 天然繊維や、合成繊維をバイル（起毛）
糸に使用した片面、両面毛布を上部側に設け、適宜な形
状の化合繊加工綿を中問部に設け、経編ダブルラッセル
製のマルチフィラメント、紡績糸使いの地組織と、適度
の剛性を有する連結糸（ナイロンフィラメント）を立体
的に編成した三次元編物を 下部側に設け、それぞれを
縫製加工で重ね合わせ、四方ヘム縫いして、一体化す
る。

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 近年、開発されたスーパーラッセル「キュービックアイ」なる立体構造編物を その特徴である適度な厚み、弾性、通気性を活用しながら、中間部に保温、クッ ション性のよい綿を設置し、寝具の中でも、特に吸水、吸湿、放湿、保温、弾性 、復元性を重視する敷毛布に使用できる、従来、見られない優れた機能を発揮す るパイル起毛毛布の合わせ敷パッド毛布を考案する。

（従来の技術） 従来、立体構造編物であるスーパーラッセルを下部側に使った敷パッド毛布はな く、特に、中間部に保温、クッション材であるウレタンフォームや、ポリエステ ル製の不織加工わた（固綿、樹脂綿、パンチ綿）を使った例はなく、さらに、上 部側に、天然繊維や、化合成繊維をパイル起毛面に使った毛布の 多層構造の張 り合わせの毛布はない。本案は 高い空隙層を有し、圧縮弾性の優れた軽量の立 体構造編物を使い、中間わたと、パイル起毛毛布を張り合わせ、キルト縫製して 、重合した敷毛布である。

（考案が解決しようとする課題） 既存の敷パッド毛布に、吸水、吸湿、放湿、通気、清涼感のある多層構造の毛布 はなく、保温、かさ高、ボリューム感はあっても、通気、透水、放（除）湿、弾 性機能がいつまでも完全に機能する敷パッド毛布はない。夏涼しく、冬暖かい、 年中、気候に合わせ、快適に使える、決してムレない敷毛布を作るため、スーパ ーラッセルなる立体構造編物（実願登録済み商品）を使用したが、従来、不可能 と言われてきた、原状保持、復元性のある通気、クッション材で、いつまでも、 機能、効果の変わらない点が 画期的である。これを中わた、パイル起毛毛布と 張り合わせ、縫製加工する考案である。

（課題を解決するための手段） 本案多層構造の上部は 天然繊維や、合成繊維をパイル（起毛）糸に使った片面 、両面の、ニットボアー、経編みパイル、マイヤー毛布、織り毛布などで、中間 部は 天然繊維や、化合成繊維わたの加工綿で、本案の特徴である下部層はスー パーラッセルと言われる三次元構造の立体編物で、これら多層を重ね合わせ、縫 製、四方ヘム縁飾りして、張り合わされた毛布。

（作用） 本案の下層部スーパーラッセルは ダブルラッセル・経編マイヤー機で編まれた 三次元、立体構造の編物で、表、裏の地組織はメッシュ形状の四角、または六角 形状の組織を有する。更に、その地組織を連結する連結糸は 適度の剛性、弾性 を有するナイロン（またはポリエステル）フィラメントで、その連結部は 仕上 げの熱処理加工で、特に立体性、通気性、弾性が強化され、通常の長期間使用、 洗濯などで、ヘタることのない三次元構造で、通気、透水、放湿、放熱性に優れ 、その使用法により断熱、保温効果を発揮するクッション材である。これに 保 温、かさ高感を有する中間わたを設置し、本案上層部の、丸編みニットボアーや 、経編マイヤー、パイル毛布や、シール、織り起毛毛布（片面、両面）と張り合 わせ、適宜、キルト縫製したり、四方ヘム縫いして、一体化する。

（実施例） 本案立体編物使いの多層構造敷パッド毛布の、シングルの仕上幅ｘ 丈は 約１ ０５ｃｍ ｘ ２０５ｃｍであるが、上側は コットン、ウール、シルク、レー ヨン、アクリル繊維などをパイル起毛糸に使用する経編ラッセルマイヤー毛布（ 片面、裏面起毛の両面パイル）で、他に、経編ラッセルＦＢＺパイルの片面（両 面）パイル起毛毛布や、丸編みニットボアーの片面（裏起毛の両面）毛布や、タ フト毛布や、織り毛布の片面（両面）起毛毛布々どがあり、本案は 片面パイル 起毛布のみならず、その裏面を起毛加工した両面パイル起毛布を 上部側生地に 使用する。次に中間部は 天然繊維または化合成繊維、例えば、ポリエステル加 工綿を使用、固綿、樹脂綿、パンチ綿などで、適度の厚みを有する綿である。そ して、本案下部側は スーパーラッセルなる、三次元立体構造編物を使用し、こ れは 近年、ユニチカ株式会社が開発した実願登録済み製品で、経編ダブルラッ セル・マイヤー機を使用し、マルチフィラメントや、紡績糸（例えば、天然繊維 のコットン糸）で構成する地組織と、適度の剛性を有する連結糸、例えば、ナイ ロンモノフィラメントで連結し、立体的に構成した三次元編物である。即ち、連 結糸（パイル糸）を活用し、センターカットせず、編織そのままを熱処理加工し て、より立体性を強化し、長期間の使用に対しても、ヘタりのない、圧縮弾性に 優れた編物であり、空隙量が高く、通気性、放（除）湿性がよく、決してムレな い、軽量化された三次元構造の編物である。その形状は 大別して、ダブルフェ イス・タイプや、図２のようなリバーシブル・タイブ、ハニカム・タイプの三種 類がある。

（考案の効果） 本案上側部分に使用した片面、両面パイル起毛毛布も、下側部分に使用した三次 元構造の立体編物も、容易に 各々の有する機能を低下、消滅するものではない が、本考案は さらに上下、中間部に 適度な厚みのポリエステル加工綿を設置 することにより、見た目のボリューム感だけでなく、寝具としてのかさ高、クッ ション性を向上し、一層、敷パッド毛布の機能性を強調した考案である。また、 経編マイヤー毛布のパイル起毛面を上側に、経編ダブルラッセルの立体構造編物 面を下側に使用することで、人体から発汗する湿気、水気は 中間部の加工綿層 を通り、本案スーパーラッセルの立体（連結）部から逐次、放湿、放熱され、決 して湿気ることなく、ムレることなく、衛生的構造である。寝たきり老人や、病 人、汗かきの人（例、赤ちゃん）などの床ズレ予防に、優れた効果がある。夏場 、本案スーパーラッセル面を上側（体に接触する面）にすれば、薄い木綿（めん ）シーツを その上に敷くだけで、大変、涼しく、従来にない抜群の通気性を発 揮する。

冬場、本案パイル起毛面を上側（体に接触する面）にすれば、敷布団の上に敷く だけで、中間部の 保温、防寒用ポリエステル加工綿のわた層内と、下側の三次 元スーパーラッセル層内で、空気の移動が遮断され、熱伝導率の低い空気層が保 温層となり、断熱効果を高める。また、寝返りなどによる寝床内気候の様々な変 化により、吸・放湿が適度に働くので、本案は どんなに暑い時、寒い時でも 決してムレたりせず、極めて、自然な温かさで、眠ることができる。本案毛布は 軽くて、柔らかいので、本来、敷用であるが、カバーをかぶせ、掛用としても使 える。ところで、立体編物の地組織が 吸湿性のない素材（ナイロン、ポリエス テル）で作られれば、地組織面が濡れたり、湿気たりせず、強靱で、ヨゴレにく く、衛生的である。また、立体編物の地組織が コットン糸使いで、抗菌、防臭 、防ダニ効果があれば、更に、衛生的な考案となる。

【図面の簡単な説明】

【図１】は 本案多層の分解・斜視図

【図２】は 下層部（スーパーラッセル）の概略図

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 天然繊維または合成繊維をパイル起毛面に使用した編
   み、織り布を上部側に、中間部に化合繊加工わたを設
   置、下部側に、経編みダブルラッセルマイヤー製の、連
   結糸フィラメント使いの立体構造編物を 各々、縫製加
   工で、張り合わせ、四方縁飾りを特徴とする多層構造の
   敷毛布