JP3035705U - 毛 布 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】編組織によって毛布面に凹凸感を現した毛布を
提供する。 【解決手段】２枚の編地がパイル糸で連結されているダ
ブル編地をセンターカットし、毛さばき、起毛を施して
成る１枚物の毛布、又は毛さばきを施したものを２枚重
ね合わせて成る２枚物の毛布において、編組織に関し、
パイル糸の出ているパイル部のほかに、パイル糸の出て
いない地部を作成し、その地部が編地中に分散して存在
している構造となし、その構造にもとづく凹凸感を毛布
面に現す。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

この考案は寝具等に使用する毛布に係る。

【０００２】

【従来の技術】

従来、毛布面にいろいろな方法で凹凸感を現した毛布は知られているが、編組 織によって凹凸感を現したものは知られていない。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

この考案の課題は、編組織によって毛布面に凹凸感を現した毛布を提供するこ とにある。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

上記の課題を解決するために採用した手段を例示の図を用いて述べる。図１で 示されるように、２枚の編地（１）、（２）がパイル糸（３）で連結されている ダブル編地（４）をセンターカット（ｃ−ｃ）し、各１枚の編地（１）、（２） を得る。これらの編地は、編組織に関し、パイル糸の出ているパイル部（５）の ほかに、パイル糸の出ていない地部（６）が作成されており、その地部は、図２ で示されるように、編地中に分散して存在している構造になっている。この考案 の毛布の第１例は、図３で示されるように、センターカットして得た前記の編地 （１）、（２）について、片面のカットパイル（３）に毛さばき（７）を施すと ともに、反対面に起毛（８）を施して成る１枚物の毛布である。また、この考案 の毛布の第２例は、図４で示されるように、センターカットして得た前記編地の 片面のカットパイル（３）に毛さばき（９）、（１０）を施し、その毛さばきを 施した２枚の毛布地をパイルのない面で重ね合わせて成る２枚物の毛布である。

【０００５】

【考案の実施の形態】

この考案の実施の形態は図示および段落０００４で述べたとおりである。さら に詳しく例示すると、使用糸としては、地糸にポリエステル１００％、１００Ｄ の細い糸を使用し、パイル糸に綿１００％、２／２０、毛１００％、２／４８、 又はアクリル１００％、２／３２の、地糸に比べて太い糸を使用する。パイル部 と地部との配分については、市松、梨地等の任意の編組織を採用することができ る。毛さばき、起毛、仕上加工、縫製等の方法は常法による。起毛については、 地糸に比べて太いパイル糸が反対面に引き出されて起毛されるため、図３で示さ れるように、パイル部の起毛量が地部に比べて格段に多い。

【０００６】

【考案の効果】

この考案では、編組織に関し、パイル糸の出ているパイル部のほかに、パイル 糸の出ていない地部を作成し、その地部が編地中に分散して存在している構造と したから、毛さばき、起毛を経て作成された毛布は、図３、図４で示されるよう に、地部がパイル部に対して陥没しており、全体として見ると、毛布面に従来見 られなかったような趣きのある凹凸感が現れる。この毛布に捺染を施せば、毛布 面の興趣が倍加する。また、この考案の毛布はパイルのない地部が分散して設け られているため、通気性が非常によく、例えば夏毛布として好適に使用できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】この考案の毛布の製造方法の説明図である。

【図２】この考案の毛布のパイル部と地部との配分の１
例を示す説明図である。

【図３】この考案における１枚物の毛布の説明図であ
る。

【図４】この考案における２枚重ねの毛布の説明図であ
る。

【符号の説明】

１、２…編地、 ３…パイル糸、 ４…ダブル編地、
ｃ−ｃ…センターカットライン、 ５…パイル部、 ６
…地部、 ７、９、１０…毛さばき、 ８…起毛。

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】２枚の編地がパイル糸で連結されているダ
   ブル編地をセンターカットし、得られた編地の片面のカ
   ットパイルに毛さばきを施すとともに、反対面に起毛を
   施して成る１枚物の毛布において、編組織に関し、パイ
   ル糸の出ているパイル部のほかに、パイル糸の出ていな
   い地部を作成し、その地部が編地中に分散して存在して
   いる構造となし、その構造にもとづく凹凸感を毛布面に
   現したことを特徴とする毛布。
2. 【請求項２】２枚の編地がパイル糸で連結されているダ
   ブル編地をセンターカットし、得られた編地の片面のカ
   ットパイルに毛さばきを施したものを２枚重ね合わせて
   成る２枚物の毛布において、編組織に関し、パイル糸の
   出ているパイル部のほかに、パイル糸の出ていない地部
   を作成し、その地部が編地中に分散して存在している構
   造となし、その構造にもとづく凹凸感を毛布面に現した
   ことを特徴とする毛布。