JP3057181U - 磁気テープ装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 再生モードから再生巻き戻しモードに切り換
える際に発生する磁気テープの弛みを確実に解消するこ
と。 【解決手段】 テープカセット１を係合させるための供
給リール台２と巻き取りリール台３とを有し、再生モー
ドから再生巻き戻しモードに切り換える際に前記供給リ
ール台２の係合凹部２ｃに係合して該供給リール台２を
所定角度だけテープ巻き戻し方向ｈに回転させる強制回
転手段３５が備えられた磁気テープ装置において、前記
再生モードと再生巻き戻しモードとの間に切り換え動作
を一時停止させるためのホールドモードが設定されてお
り、そのホールドモードで前記強制回転手段３５を前記
係合凹部２ｃに係合させるようにした。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、磁気テープに記録や再生または消去を行うための磁気テープ装置に 関し、特に、再生モードから再生巻き戻しモードに切り換える時に、磁気テープ の弛みのを防止するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来、この種の磁気テープ装置の一例を図９に基づいて説明すると、１はテー プカセット、２はテープカセット１の供給リールに係合する供給リール台、３は テープカセット１の巻き取りリールに係合する巻き取りリール台、４はテープカ セット１から磁気テープＴを引き出してヘッドシリンダ５に巻き付けるための可 動テープガイドポスト、６は全幅消去ヘッド、７は音声消去ヘッド、８は音声・ コントロールヘッド、９は固定テープガイドポスト、１０はキャプスタン１０ａ を正逆回転させるためのキャプスタンモータ、１１は磁気テープＴを介してキャ プスタン１０ａに圧接離間するピンチローラ、１２は基端部近傍がシャーシ１３ に枢支軸１４を介して矢印ａまたはｂ方向に正逆回動可能に枢支されたテンショ ンレバーであって、その先端部にテンションポスト１５が立設されている。１６ は供給リール台２の円形部２ａに半周巻かれたバンドブレーキであって、その両 端部がテンションレバー１２とシャーシ１３上の係止部材１７とにそれぞれ係止 されている。

【０００３】 １９はモード切り換えレバーであって、その長手方向に沿って形成した長孔１ ９ａをシャーシ１３に突設した突起部１３ａに嵌合させることにより、矢印ｃ， ｄ方向に往復移動可能に構成されており、該モード切り換えレバー１９のテンシ ョン用カム部２１に係合するカムレバー２２ａとテンションレバー１２の基端部 １２ａとがロッド付きばね２２ｂを介して連動連結されている。

【０００４】 前記シャーシ１３の供給リール台２と巻き取りリール台３との間に回転軸２４ が回転可能に設けられ、該回転軸２４に枢支したプーリ２５と前記キャプスタン １０ａに固着したプーリ２６とにベルト２７が巻回され、前記回転軸２４に外嵌 させた中間歯車２８がクラッチ機構を介して前記プーリ２６に連動連結され、回 転軸２４を中心に矢印ｅ，ｆ方向に往復揺動可能な揺動アーム２９が設けられ、 該揺動アーム２９の先端に枢着したアイドラ歯車３０が前記中間歯車２８に噛合 され、そのアイドラ歯車３０を間に挟んで、供給リール台２に形成した歯部２ｂ と、巻き取りリール台３の歯部３ａに中間歯車３１を介して連動連結した巻き取 り側歯車３２とが対向配置されている。

【０００５】 上記構成において、再生モードでは、図９に実線で示すように、テープカセッ ト１から磁気テープＴを引き出してヘッドシリンダ５に巻き付けると共に、モー ド切り換えレバー１９のテンション用カム部２１によりカムレバー２２ａ及びロ ッド付きばね２２ｂを介してテンションレバー１２を起こすことにより、磁気テ ープＴにテンションをかけ、それと同時に、磁気テープＴが弛まないようにバン ドブレーキ１６を緊張させて供給リール台２にブレーキをかけ、ローディング状 態にしている。この状態で、キャプスタンモータ１０を正転駆動することにより 、プーリ２５，２６及びベルト２７を介して揺動アーム２９を矢印ｆ方向に揺動 させることにより、アイドラ歯車３０が巻き取り側歯車３２に噛合され、これに より、巻き取りリール台３がテープ巻き取り方向ｇに回転されて、その巻き取り リール台３に磁気テープＴが巻き取られる。

【０００６】 再生モードから再生巻き戻しモードに切り換える場合には、キャプスタンモー タ１０を逆転駆動する。これにより、プーリ２５，２６及びベルト２７を介して 揺動アーム２９を矢印ｅ方向に揺動させることにより、アイドラ歯車３０が供給 リール台２の歯部２ｂに噛合されて、該供給リール台２がテープ巻き戻し方向ｈ に回転され、その供給リール台２に磁気テープＴが巻き戻される。

【０００７】

【考案が解決しようとする課題】

上記構成では、再生モードから再生巻き戻しモードに切り換える際に、アイド ラ歯車３０が供給リール台２の歯部２ｂに噛合されるまでの間、その供給リール 台２がテープ巻き戻し方向ｈに回転されないため、キャプスタン１０ａにより巻 き戻された磁気テープＴが弛められ、画像ノイズが発生することになる。

【０００８】 そこで、特開平２−２６０１６０号公報に記載の技術に基づいて、前記揺動ア ーム２９に突設した係合片３４ａと、該係合片３４ａに対向してモード切り換え レバー１９に突設した突起部３４ｂとからなる強制首振り機構３４を設け、再生 モードから再生巻き戻しモードに切り換える際に、モード切り換えレバー１９を 矢印ｃ方向に移動させて、突起部３４ｂを係合片３４ａに係合させることにより 、揺動アーム２９を矢印ｅ方向に所定角度αだけ強制的に首振りさせることが考 えられる。

【０００９】 上記構成では、強制首振り機構３４によりアイドラ歯車３０を供給リール台２ の歯部２ｂに接近させるだけであるから、磁気テープＴの弛みを解消することは できない。

【００１０】 また、特開平２−２７６０５０号公報に記載の技術に基づいて、供給リール台 ２の歯部２ｂに係脱可能なラックを有する強制回転機構を設け、再生モードから 再生巻き戻しモードに切り換える際に、前記ラックを供給リール台２の歯部２ｂ に係合させて、該供給リール台２を所定角度だけテープ巻き戻し方向ｈに回転さ せて、磁気テープＴの弛みを解消することが考えられる。

【００１１】 上記構成では、再生モードから再生巻き戻しモードに一気に切り換えるように なっているため、ラックと歯部２ｂとの噛み合わせが悪くて、該ラックが歯部２ ｂ上を滑り、そのラックを歯部２ｂに係合させることができない場合があり、磁 気テープＴの弛みを解消する技術として不確実である。また、構成が複雑で、部 品点数が多く、製作費が高くつく。

【００１２】 本考案は、上記従来の欠点に鑑み、再生モードから再生巻き戻しモードに切り 換える際に発生する磁気テープの弛みを確実に解消することができると共に、構 造が簡単で部品点数が少なく、製作費を安くすることができる磁気テープ装置を 提供することを目的としている。

【００１３】

【課題を解決するための手段】

上記目的を達成するため、請求項１記載の考案は、テープカセットを係合させ るための供給リール台と巻き取りリール台とを有し、再生モードから再生巻き戻 しモードに切り換える際に前記供給リール台に係合して該供給リール台を所定角 度だけテープ巻き戻し方向に回転させる強制回転手段が備えられた磁気テープ装 置において、前記再生モードと再生巻き戻しモードとの間に切り換え動作を一時 停止させるためのホールドモードが設定されており、そのホールドモードで前記 強制回転手段を供給リール台に係合させるようにしたことを特徴としている。

【００１４】 上記構成によれば、再生モードから再生巻き戻しモードに切り換える際に、ホ ールドモードで切り換え動作を一時停止させて強制回転手段を供給リール台に係 合させるようにしているので、そのホールドモードから再生巻き戻しモードにし たときに、前記強制回転手段により供給リール台をテープ巻き戻し方向に確実に 回転させて、磁気テープの弛みを解消することができ、これによって、アイドラ 歯車の強制首振り機構を省略することができる。

【００１５】 請求項２記載の考案は、請求項１記載の考案において、前記強制回転手段が、 前記テープカセットから引き出した磁気テープにテンションをかけるためのテン ションレバーに連動連結された駆動レバーと、該駆動レバーの先端に回動可能に 枢支されたキック片と、該キック片を駆動レバーに設けたストッパーに押し付け て起立させるばねとを有しており、再生モードで、駆動レバーにモード切り換え レバーの再生カム部を係合させることにより、その駆動レバーを一方向に回動さ せて前記テンションレバーを磁気テープに押し付け、ホールドモードで、駆動レ バーにモード切り換えレバーのホールドカム部を係合させて該駆動レバーを他方 向に少し回動させることにより、キック片を供給リール台に係合させ、再生巻き 戻しモードで、駆動レバーにモード切り換えレバーの再生巻き戻しカム部を係合 させて、該駆動レバーを他方向に所定角度だけさせることにより、キック片を介 して供給リール台を所定角度だけテープ巻き戻し方向に回転させるようにしたこ とを特徴としている。

【００１６】 上記構成によれば、テンションレバーを磁気テープに押しつけるための駆動レ バーを再生巻き戻し時に供給リール台をテープ巻き戻し方向に回転させて磁気テ ープを弛まないようにするためにも兼用しているから、構造が簡単で部品点数が 少なく、製作費を安くすることができる。

【００１７】 請求項３記載の考案は、請求項２記載の考案において、前記モード切り換えレ バーの再生カム部が傾斜されており、該再生カム部の傾斜により駆動レバーが供 給リール台に対して接近離間されるようにしたことを特徴としている。

【００１８】 上記構成によれば、再生カム部の傾斜を利用して再生モードとホールドモード との間の切り換え操作を円滑に行うことができる。

【００１９】 請求項４記載の考案は、請求項２または３記載の考案において、再生モード状 態で、前記キック片をばねにに抗して倒して供給リール台から離間させる押し下 げ片が設けられていることを特徴としている。

【００２０】 上記構成によれば、ホールドモードから再生モードに切り換えると、押し下げ 片によりキック片がばねに抗して倒されて供給リール台から離間されるため、そ のキック片が供給リール台に当たって不快な騒音が生じるのを防止することがで きる。

【００２１】

【考案の実施の形態】

以下、本考案の実施の形態を図面に基づいて説明する。図１は本考案の実施の 一形態である磁気テープ装置を示すものであって、再生モード（及び再生スロー モード）と再生巻き戻しモードとの間に切り換え動作を一時停止させるためのホ ールドモードが設定されると共に、そのホールドモードにおいて、供給リール台 ２の下面に周方向所定間隔おいて多数形成した係合凹部２ｃに係合して該供給リ ール台２を所定角度だけテープ巻き戻し方向ｈに回転させる強制回転手段３５が 備えられている。

【００２２】 上記構成によれば、再生モードから再生巻き戻しモードに切り換える際に、ホ ールドモードで切り換え動作を一時停止させて、強制回転手段３５により供給リ ール台２をテープ巻き戻し方向ｈに回転させて、磁気テープＴの弛みを解消する ことができる。

【００２３】 前記強制回転手段３５は、図２及び図３に示すように、テンションレバー１２ に連動ばね３６を介して連動連結された駆動レバー３７と、該駆動レバー３７の 先端に回動可能に枢支されたキック片３８と、該キック片３８を駆動レバー３７ に設けたストッパー３７ａに押し付けて起立させるばね３９とを有している。ま た、モード切り換えレバー１９に形成した再生カム部４０と再生巻き戻しカム部 ４１との間にホールドカム部４２が形成されている。上記以外の構成で図９に示 す従来例と同一部分に同一符号を付してその説明を省略する。

【００２４】 上記構成によれば、テンションレバー１２を磁気テープＴに押しつけるための 駆動レバー３７を再生巻き戻し時に供給リール台２をテープ巻き戻し方向ｈに回 転させて磁気テープＴを弛まないようにするためにも兼用しているから、構造が 簡単で部品点数が少なく、製作費を安くすることができる。

【００２５】 前記駆動レバー３７は、図２及び図３に示すように、平面視略Ｌ字状に形成さ れており、枢支軸４４の軸心に沿って矢印ｉ，ｊ方向に移動可能且つその枢支軸 ４４を中心に矢印ｋ，ｌ方向に回動可能に枢支され、その基端部に前記連動ばね ３６を係合させるための係合片３７ｂが突設され、その中央部の枢支軸４４より 先端側に突設した突起部３７ｃに前記モード切り換えレバー１９に嵌合する嵌合 凹部４５が形成されている。

【００２６】 前記ストッパー３７ａは、略コ字状に形成されて駆動レバー３７の先端に突設 され、このストッパー３７ａに所定間隔をおいて平行する略Ｌ字状の係合片４６ が駆動レバー３７の先端に突設されている。

【００２７】 前記キック片３８は、駆動レバー３７の先端中央に突設した支軸４７に回転可 能に外嵌する円筒部３８ａと、該円筒部３８ａの先端に立設した突起部３８ｂと 、該突起片３８ｂに突設されて前記供給リール台２の係合凹部２ｃに係合可能な 係合突起部３８ｃと、円筒部３８ａの基端に突設されて前記係合片４６の凹部４ ６ａを通って側方に延びるアーム片３８ｄと、該アーム片３８ｄに固着されて円 筒部３８ａと平行する作動杆３８ｅと有している。

【００２８】 前記ばね３９は、前記円筒部３８ａに巻回され、その一端部が前記ストッパー ３７ａに係合されると共に、その他端部が前記キック片３８の突起片３８ｂに突 設した凸部３８ｆに係合されており、キック片３８をストッパー３７ａに押し付 けて起立させるようになっている。

【００２９】 前記モード切り換えレバー１９の再生カム部４０は、図３に示すように、矢印 ｃ方向に向かって下向きに所定角度β傾斜されており、その再生カム部４０に駆 動レバー３７の嵌合凹部４５を嵌合させた状態でモード切り換えレバー１９を矢 印ｃ，ｄ方向に往復移動させることにより、駆動レバー３７を枢支軸４４に沿っ て矢印ｉ，ｊ方向に移動させ、キック片３８の係合突起部３８ｃを供給リール台 ２の係合凹部２ｃに係脱させることができる。

【００３０】 上記構成によれば、再生カム部４０の傾斜を利用して再生モードとホールドモ ードとの間の切り換え操作を円滑に行うことができる。

【００３１】 図４に示すように、シャーシ１３に一対の押し下げ片４８，４９が所定間隔を おいて突設されており、再生モード（図１及び図５参照）で、前記押し下げ片４ ８に作動杆３８ｅを係合させてキック片３８を倒し、また、巻き戻しモード（図 ８参照）で、押し下げ片４９に作動杆３８ｅを係合させてキック片３８を倒すよ うになっており、これによって、キック片３８が供給リール台２に当たって不快 な騒音が生じるのを防止することができる。

【００３２】 上記構成において、停止モードでは、図４（ａ）〜（ｃ）に示すように、モー ド切り換えレバー１９を矢印ｄ方向に移動させることにより、駆動レバー３７か ら再生カム部４０を外す。これによって、駆動レバー３７を矢印ｋ方向に回動さ せることにより、テンションレバー１２を矢印ｂ方向に倒すと共に、該駆動レバ ー３７を矢印ｊ方向に移動させて供給リール台２から離間させている。

【００３３】 停止モードから再生モードにする場合には、図１及び図５（ａ）〜（ｃ）に示 すように、モード切り換えレバー１９を矢印ｃ方向に移動させることにより、駆 動レバー３７に再生カム部４０に係合させる。これによって、駆動レバー３７を 矢印ｌ方向に回動させてテンションレバー１２を矢印ａ方向に起こすと共に、該 駆動レバー３７を矢印ｉ方向に移動させて供給リール台２に接近させる。

【００３４】 前記テンションレバー１２を矢印ａ方向に起こすことにより、テープカセット １から引き出した磁気テープＴにテンションポスト１５が押し付けられると共に 、磁気テープＴが弛まないようにバンドブレーキ１６を緊張させて供給リール台 ２にブレーキをかけ、ローディング状態にしている。

【００３５】 前記駆動レバー３７を矢印ｉ方向に移動させて供給リール台２に接近させるこ とにより、押し下げ片４８に作動杆３８ｅが係合して、キック片３８が倒され、 そのキック片３８の係合突起部３８ｃを供給リール台２に係合させないようにし て、供給リール台２の回転を阻害しないようにしている。

【００３６】 この状態で、キャプスタンモータ１０を正転駆動することにより、巻き取りリ ール台３が正転ｇされ、その巻き取りリール台３に磁気テープＴが巻き取られ、 該磁気テープＴに記録されている情報が再生される。

【００３７】 再生モードからホールドモードにする場合には、図６（ａ）〜（ｃ）に示すよ うに、モード切り換えレバー１９を矢印ｃ方向に移動させることにより、駆動レ バー３７にホールドカム部４２を係合させる。これによって、駆動レバー３７を 矢印ｋ方向に少し回動させることにより、作動杆３８ｅを押し下げ片４８から外 して、キック片３８をばね３９により起立させる。

【００３８】 キック片３８の起立とほぼ同時に、キャプスタンモータ１０を逆転駆動するこ とにより、揺動アーム２９を矢印ｅ方向に揺動させて、アイドラ歯車３０が巻き 取り側歯車３２から離間され、供給リール台２の回転が停止されるので、前記キ ック片３８の係合突起部３８ｃを供給リール台２の係合凹部２ｃに確実に係合さ せることができる〔図６（ｃ）参照〕。

【００３９】 このホールドモードは、切り換え動作を一時停止させるだけのものであるから 、再生モードからホールドモードに切り換えて一時停止した後、直ちに再生巻き 戻しモードに切り換えられる。

【００４０】 ホールドモードから再生巻き戻しモードにする場合には、図７（ａ）〜（ｃ） に示すように、モード切り換えレバー１９を矢印ｃ方向に移動させることにより 、駆動レバー３７に再生巻き戻しカム部４１を係合させる。これによって、駆動 レバー３７を矢印ｋ方向に所定角度回動させることにより、キック片３８を介し て供給リール台２をテープ巻き戻し方向ｈに所定角度回動させ、これによって、 アイドラ歯車３０を供給リール台２の歯部２ｂに噛合させるまでの間に生じた磁 気テープＴの弛みを解消する。

【００４１】 アイドラ歯車３０を供給リール台２の歯部２ｂに噛合させた状態で、キャプス タンモータ１０を逆転駆動することにより、供給リール台２がテープ巻き戻し方 向ｈに回転され、再生状態で磁気テープＴを巻き戻すことができる。

【００４２】 再生巻き戻しモードから巻き戻しモードにする場合には、図８（ａ）〜（ｃ） に示すように、モード切り換えレバー１９を矢印ｃ方向に移動させることにより 、駆動レバー３７から再生巻き戻しカム部４１を外す。これによって、駆動レバ ー３７を矢印ｋ方向に回動させることにより、テンションレバー１２を矢印ｂ方 向に倒して、磁気テープＴにかかるテンションを弛めると共に、作動杆３８ｅを 押し下げ片４９に係合させて、キック片３８をばね３９に抗して倒すことにより 、該キック片３８の係合突起部３８ｃが供給リール台２に当たらないようにして いる。

【００４３】 この状態で、キャプスタンモータ１０を逆転駆動することにより、供給リール 台２をテープ巻き戻し方向ｈに高速回転させて、該供給リール台２に磁気テープ Ｔを巻き戻すことができる。

【００４４】

【考案の効果】

請求項１記載の考案によれば、再生モードから再生巻き戻しモードに切り換え る際に、ホールドモードで切り換え動作を一時停止させて強制回転手段を供給リ ール台に係合させるようにしているので、そのホールドモードから再生巻き戻し モードにしたときに、前記強制回転手段により供給リール台をテープ巻き戻し方 向に確実に回転させて、磁気テープの弛みを解消することができ、これによって 、アイドラ歯車の強制首振り機構を省略することができる。

【００４５】 請求項２記載の考案によれば、テンションレバーを磁気テープに押しつけるた めの駆動レバーを再生巻き戻し時に供給リール台をテープ巻き戻し方向に回転さ せて磁気テープを弛まないようにするためにも兼用しているから、構造が簡単で 部品点数が少なく、製作費を安くすることができる。

【００４６】 請求項３記載の考案によれば、再生カム部の傾斜を利用して再生モードとホー ルドモードとの間の切り換え操作を円滑に行うことができる。

【００４７】 請求項４記載の考案によれば、ホールドモードから再生モードに切り換えると 、押し下げ片によりキック片がばねに抗して倒されて供給リール台から離間され るため、そのキック片が供給リール台に当たって不快な騒音が生じるのを防止す ることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】 本考案の実施の一形態である磁気テープ装置
の再生モードにおける概略平面図である。

【図２】 同要部の斜視図である。

【図３】 同要部の分解斜視図である。

【図４】 （ａ）は停止モードにおける要部の平面図、
（ｂ）は同要部の横断面図、（ｃ）は同要部の正面図で
ある。

【図５】 （ａ）は再生モードにおける要部の平面図、
（ｂ）は同要部の横断面図、（ｃ）は同要部の正面図で
ある。

【図６】 （ａ）はホールドモードにおける要部の平面
図、（ｂ）は同要部の横断面図、（ｃ）は同要部の正面
図である。

【図７】 （ａ）は再生巻き戻しモードにおける要部の
平面図、（ｂ）は同要部の横断面図、（ｃ）は同要部の
正面図である。

【図８】 （ａ）は巻き戻しモードにおける要部の平面
図、（ｂ）は同要部の横断面図、（ｃ）は同要部の正面
図である。

【図９】 従来例を示す概略平面図である。

【符号の説明】

１ テープカセット ２ 供給リール台 ２ｃ 供給リール台の係合凹部 ３ 巻き取りリール台 １２ テンションレバー １３ シャーシ １９ モード切り換えレバー ３５ 強制回転手段 ３７ 駆動レバー ３７ａ ストッパー ３８ キック片 ３８ｃ キック片の係合突起部 ３９ ばね ４０ 再生カム部 ４１ 再生巻き戻しカム部 ４２ ホールドカム部 ４４ 枢支軸 ４８ 押し下げ片 Ｔ 磁気テープ ｇ テープ巻き取り方向 ｈ テープ巻き戻し方向

Claims (4)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 テープカセットを係合させるための供給
   リール台と巻き取りリール台とを有し、再生モードから
   再生巻き戻しモードに切り換える際に前記供給リール台
   に係合して該供給リール台を所定角度だけテープ巻き戻
   し方向に回転させる強制回転手段が備えられた磁気テー
   プ装置において、前記再生モードと再生巻き戻しモード
   との間に切り換え動作を一時停止させるためのホールド
   モードが設定されており、そのホールドモードで前記強
   制回転手段を供給リール台に係合させるようにしたこと
   を特徴とする磁気テープ装置。
2. 【請求項２】 前記強制回転手段が、前記テープカセッ
   トから引き出した磁気テープにテンションをかけるため
   のテンションレバーに連動連結された駆動レバーと、該
   駆動レバーの先端に回動可能に枢支されたキック片と、
   該キック片を駆動レバーに設けたストッパーに押し付け
   て起立させるばねとを有しており、再生モードで、駆動
   レバーにモード切り換えレバーの再生カム部を係合させ
   ることにより、その駆動レバーを一方向に回動させて前
   記テンションレバーを磁気テープに押し付け、ホールド
   モードで、駆動レバーにモード切り換えレバーのホール
   ドカム部を係合させて該駆動レバーを他方向に少し回動
   させることにより、キック片を供給リール台に係合さ
   せ、再生巻き戻しモードで、駆動レバーにモード切り換
   えレバーの再生巻き戻しカム部を係合させて、該駆動レ
   バーを他方向に所定角度だけさせることにより、キック
   片を介して供給リール台を所定角度だけテープ巻き戻し
   方向に回転させるようにしたことを特徴とする請求項１
   記載の磁気テープ装置。
3. 【請求項３】 前記モード切り換えレバーの再生カム部
   が傾斜されており、該再生カム部の傾斜により駆動レバ
   ーが供給リール台に対して接近離間されるようにしたこ
   とを特徴とする請求項２記載の磁気テープ装置。
4. 【請求項４】 再生モード状態で、前記キック片をばね
   にに抗して倒して供給リール台から離間させる押し下げ
   片が設けられていることを特徴とする請求項２または３
   記載の磁気テープ装置。