JP3050554B2 - マグネットワイヤ - Google Patents
マグネットワイヤInfo
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- JP3050554B2 JP3050554B2 JP63091106A JP9110688A JP3050554B2 JP 3050554 B2 JP3050554 B2 JP 3050554B2 JP 63091106 A JP63091106 A JP 63091106A JP 9110688 A JP9110688 A JP 9110688A JP 3050554 B2 JP3050554 B2 JP 3050554B2
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- Japan
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- wire
- sen
- copper
- magnet wire
- flexibility
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- Conductive Materials (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本発明はマグネットワイヤに関するものである。
［従来の技術］ モータ、トランス等に用いられるマグネットワイヤ
（平角線を含む）は、巻線加工する場合、導体が硬いと
巻線時の導体のフィトネスが無く、マグネットコイルの
性能が劣化する場合がある。
（平角線を含む）は、巻線加工する場合、導体が硬いと
巻線時の導体のフィトネスが無く、マグネットコイルの
性能が劣化する場合がある。
このため銅線を焼鈍し軟質状態でエナメル被覆導体と
している場合が多いが、軟質状態ても鈍し具合により巻
線加工性を損なう場合があり、より柔らかい（しなやか
な）絶縁導体が要求されている。しなやかさを示す指数
としてSEN（Spring Elongation Number）が用いられる
場合が多く、この値が350mm以上であれば、通常の巻線
加工性に支障はない。エナメル被覆導体の材料として
は、通常タフピット銅が使用されているが、タフピッチ
銅の場合、一般的にはSEN値が350mm以下である。
している場合が多いが、軟質状態ても鈍し具合により巻
線加工性を損なう場合があり、より柔らかい（しなやか
な）絶縁導体が要求されている。しなやかさを示す指数
としてSEN（Spring Elongation Number）が用いられる
場合が多く、この値が350mm以上であれば、通常の巻線
加工性に支障はない。エナメル被覆導体の材料として
は、通常タフピット銅が使用されているが、タフピッチ
銅の場合、一般的にはSEN値が350mm以下である。
従ってタフピッチ銅でSEN≧350mmを得ようとする場
合、焼鈍温度を上げるが、エナメル被覆の塗布速度を遅
くしなければならないが、これらの方策ではコスト高い
になるという欠点がある。
合、焼鈍温度を上げるが、エナメル被覆の塗布速度を遅
くしなければならないが、これらの方策ではコスト高い
になるという欠点がある。
［発明が解決しようとしている課題］ 以上のような背景から、生産性を損なうことなく、し
なやかさに優れた絶縁被覆銅系導体の出現が待たれてい
た。
なやかさに優れた絶縁被覆銅系導体の出現が待たれてい
た。
従って本発明の目的は、そのようなマグネットワイヤ
を提供することにある。
を提供することにある。
［課題を解決するための手段］ 本発明の要旨は、絶縁被覆銅系材料として、Nb等を微
量添加した無酸素銅ベース希薄銅合金を用いたことにあ
る。
量添加した無酸素銅ベース希薄銅合金を用いたことにあ
る。
この場合、Nb等の添加元素としては、Nb、Ti、Zr、H
f、Ｖ、Ta、Fe、Ｂ、ミッシュメタルが選択されるが、
それらの量は、しなやかさ（SEN）の改善や、タフピッ
チ銅に対する有意性の点から0.001〜0.05wt％の範囲が
望ましい。
f、Ｖ、Ta、Fe、Ｂ、ミッシュメタルが選択されるが、
それらの量は、しなやかさ（SEN）の改善や、タフピッ
チ銅に対する有意性の点から0.001〜0.05wt％の範囲が
望ましい。
またO2等の不可避的不純物は、電気伝導度等の特性等
との関係から0.005wt％以下が望ましい。
との関係から0.005wt％以下が望ましい。
特にO2については、これを0.002wt％以下にしない
と、Nb等の添加元素と反応し、所定のしなやかさ（SE
N）が得られない。
と、Nb等の添加元素と反応し、所定のしなやかさ（SE
N）が得られない。
［実 施 例］ 以下、具体例をもって本発明を説明する。
連続溶解鋳造装置で溶解された無酸素銅の溶湯に、第
１表に示す量のNb等の合金元素を夫々銅母合金の形で添
加して無酸素銅ベースの希薄銅合金からなるφ200のイ
ンゴットを得、次にそれらのインゴットを常法にしたが
って夫々φ11に熱間押出した。
１表に示す量のNb等の合金元素を夫々銅母合金の形で添
加して無酸素銅ベースの希薄銅合金からなるφ200のイ
ンゴットを得、次にそれらのインゴットを常法にしたが
って夫々φ11に熱間押出した。
それらの線材を冷間にて皮剥工程を加えながら引抜伸
線加工し夫々φ1.0に仕上げた。その後、それらの伸線
材について、予備焼鈍温度:450〜500℃、エナメル絶縁
塗布速度：約30m/分の条件で夫々ポリエステルエナメル
絶縁被覆を施して試料を得た。
線加工し夫々φ1.0に仕上げた。その後、それらの伸線
材について、予備焼鈍温度:450〜500℃、エナメル絶縁
塗布速度：約30m/分の条件で夫々ポリエステルエナメル
絶縁被覆を施して試料を得た。
得られた各試料のしなやかさ（SEN）について、F.Sch
iickher等の方法にしたがって次のような方法で測定し
た。
iickher等の方法にしたがって次のような方法で測定し
た。
長さ1,300mmに切出した試料の評価を1,000mmとし、線
端に0.7Kg/mm2（0.55Kg）の分銅を掛け、線径の10倍の
マンドレル（直径10mm）に蜜に巻付てコイルを作線す
る。そのコイルを鉛直に吊るし、再び0.7Kg/mm2の分銅
を付加し、50mm/秒以下の速度で下降させた後に２分間
分銅を保持する。
端に0.7Kg/mm2（0.55Kg）の分銅を掛け、線径の10倍の
マンドレル（直径10mm）に蜜に巻付てコイルを作線す
る。そのコイルを鉛直に吊るし、再び0.7Kg/mm2の分銅
を付加し、50mm/秒以下の速度で下降させた後に２分間
分銅を保持する。
その後、平面上に自然放置し、１分後にコイルの標点
距離を測定し、初めに蜜巻したコイルの標点距離（29m
m）を減じることによりSEN値を求める。
距離を測定し、初めに蜜巻したコイルの標点距離（29m
m）を減じることによりSEN値を求める。
第１表に各試料のSEN特性を示した。
本発明によるものはタフピッチ銅の場合に比べ、何れ
もSENは50〜80mm大きく、極めてしなやかなエナメル線
であることが判る。
もSENは50〜80mm大きく、極めてしなやかなエナメル線
であることが判る。
通常の無酸素銅には、２〜3ppmのＰ、５〜10ppmのＳ
が固溶されており、これらの微量の不純物が無酸素銅の
SEN特性を劣化させているといわれている。
が固溶されており、これらの微量の不純物が無酸素銅の
SEN特性を劣化させているといわれている。
本発明によるNb等の合金元素の添加は、その合金元素
が前記不純物と化合し、それを固溶状態から析出状態に
し、母相は非常に高純度な状態になるので、SEN特性が
大きくなるものと思われる。加えてNb等の合金元素の添
加は、上記と同様の機構により軟化温度を低下させるこ
ともSENの上昇につながるものと考えられる。
が前記不純物と化合し、それを固溶状態から析出状態に
し、母相は非常に高純度な状態になるので、SEN特性が
大きくなるものと思われる。加えてNb等の合金元素の添
加は、上記と同様の機構により軟化温度を低下させるこ
ともSENの上昇につながるものと考えられる。
SEN特性の他に、引張り試験時の伸びはタフピッチ銅
より何れも２〜３％大きく、導電率（IACS）も約１％優
れているという結果が得られた。
より何れも２〜３％大きく、導電率（IACS）も約１％優
れているという結果が得られた。
前の例では線径としてφ0.1の場合を示したが、本発
明は10mμφ以上ならばいずれも効果が見られ、円断面
の他に平角線等の異形線でも効果に変化は見られない。
明は10mμφ以上ならばいずれも効果が見られ、円断面
の他に平角線等の異形線でも効果に変化は見られない。
また、絶縁材質としては、実施例で示したボリエステ
ルの他に、ポリウレタン、ポリイミド、ポリアミドイミ
ド、ホルマール等全てのものが適用できる。
ルの他に、ポリウレタン、ポリイミド、ポリアミドイミ
ド、ホルマール等全てのものが適用できる。
［発明の効果］ 以上の説明から明らかなように、本発明は導体を特異
な希薄合金としたものであるから、生産性を損なうこと
なく、しなやかさに優れた絶縁被覆導体を得ることがで
き、特に巻線加工を施して使用するマグネットワイヤの
用途に効果がある。
な希薄合金としたものであるから、生産性を損なうこと
なく、しなやかさに優れた絶縁被覆導体を得ることがで
き、特に巻線加工を施して使用するマグネットワイヤの
用途に効果がある。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭63−64211（ＪＰ，Ａ) 特開 昭61−88744（ＪＰ，Ａ) 特公 昭59−29093（ＪＰ，Ｂ２)
Claims (1)
- 【請求項１】Nb、Ti、Zr、Hf、Ｖ、Ta、Fe、Ｂ、ミッシ
ュメタルの中の少なくとも１種の元素を0.001〜0.0wt％
含有し、O2等の不可避的不純物の合計が0.005wt％以下
の無酸素銅ベース希薄合金からなる線材に絶縁被覆を施
してなり、しなやかさを示すSEN値が350mm以上であるこ
とを特徴とするマグネットワイヤ。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP63091106A JP3050554B2 (ja) | 1988-04-13 | 1988-04-13 | マグネットワイヤ |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP63091106A JP3050554B2 (ja) | 1988-04-13 | 1988-04-13 | マグネットワイヤ |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH01264110A JPH01264110A (ja) | 1989-10-20 |
| JP3050554B2 true JP3050554B2 (ja) | 2000-06-12 |
Family
ID=14017275
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP63091106A Expired - Fee Related JP3050554B2 (ja) | 1988-04-13 | 1988-04-13 | マグネットワイヤ |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3050554B2 (ja) |
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US9234263B2 (en) | 2010-10-20 | 2016-01-12 | Hitachi Metals, Ltd. | Weldment |
| US9805836B2 (en) | 2010-10-20 | 2017-10-31 | Hitachi Metals, Ltd. | Dilute copper alloy material and method of manufacturing dilute copper alloy member excellent in characteristics of resistance to hydrogen embrittlement |
| US9809872B2 (en) | 2009-04-17 | 2017-11-07 | Hitachi Metals, Ltd. | Dilute copper alloy material, dilute copper alloy wire, dilute copper alloy twisted wire and cable using the same, coaxial cable and composite cable, and method of manufacturing dilute copper alloy material and dilute copper alloy wire |
Families Citing this family (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2008182170A (ja) * | 2006-12-28 | 2008-08-07 | Hitachi Cable Ltd | 太陽電池用はんだめっき線及びその製造方法並びに太陽電池 |
| JP2008182171A (ja) * | 2006-12-28 | 2008-08-07 | Hitachi Cable Ltd | 太陽電池用はんだめっき線及びその製造方法並びに太陽電池 |
| JP5617521B2 (ja) * | 2010-10-20 | 2014-11-05 | 日立金属株式会社 | 希薄銅合金材料を用いたエナメル線の製造方法 |
Family Cites Families (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS6188744A (ja) * | 1984-10-05 | 1986-05-07 | Toshiba Corp | 整流子用部材 |
| JPS6364211A (ja) * | 1986-09-05 | 1988-03-22 | 古河電気工業株式会社 | 銅細線とその製造方法 |
-
1988
- 1988-04-13 JP JP63091106A patent/JP3050554B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US9809872B2 (en) | 2009-04-17 | 2017-11-07 | Hitachi Metals, Ltd. | Dilute copper alloy material, dilute copper alloy wire, dilute copper alloy twisted wire and cable using the same, coaxial cable and composite cable, and method of manufacturing dilute copper alloy material and dilute copper alloy wire |
| US9234263B2 (en) | 2010-10-20 | 2016-01-12 | Hitachi Metals, Ltd. | Weldment |
| US9805836B2 (en) | 2010-10-20 | 2017-10-31 | Hitachi Metals, Ltd. | Dilute copper alloy material and method of manufacturing dilute copper alloy member excellent in characteristics of resistance to hydrogen embrittlement |
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| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH01264110A (ja) | 1989-10-20 |
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