JPH0830231B2 - 耐屈曲ケ−ブル導体 - Google Patents

耐屈曲ケ−ブル導体

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JPH0830231B2
JPH0830231B2 JP62178126A JP17812687A JPH0830231B2 JP H0830231 B2 JPH0830231 B2 JP H0830231B2 JP 62178126 A JP62178126 A JP 62178126A JP 17812687 A JP17812687 A JP 17812687A JP H0830231 B2 JPH0830231 B2 JP H0830231B2
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JP
Japan
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bending
conductor
wire
cable conductor
fatigue
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JP62178126A
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誠一 土井
道雄 奥野
啓治 真下
秀雄 金子
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THE FURUKAW ELECTRIC CO., LTD.
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THE FURUKAW ELECTRIC CO., LTD.
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、曲げ、引張、ねじりなどの繰り返し応力の
作用する可動部に用いられる耐屈曲性に優れたケーブル
導体に関するものである。
〔従来の技術とその問題点〕
従来、電子、電気機器用配線材料には軟銅線或いは、
Sn、Sn−Pb合金を被覆した軟銅が使用されている。一方
この用途としては診断用のセンサーケーブルやロボット
用ケーブル、フロッピーディスク、プリンターヘッド等
に用いられるOA用ケーブルなどのように曲げを主体とし
た複雑な繰り返し応力を受けるものが多くなった。また
自動車の電装用ケーブルでは常に激しい振動が加えられ
る。このように導電性だけでなく、耐屈曲性、耐振動な
どの高強度を要求されるケーブルでは一方で細径軽量化
を同時に要求され、軟銅線の強度では対応できない状況
にある。このため銅被覆鋼線やリン青銅などの高強度導
体が使用されるようになった。しかしこれらは従来の軟
銅線に比べて製造コストが高く、価格は数倍になってし
まうという問題があった。このような屈曲や振動を受け
る機器配線用導体に要求される特性をまとめると次のよ
うになる。
曲げ、捩じり、引張り等の組合せ繰り返し応力に十
分耐えられる高い引張強さを有すること。
配線、接続の自動化に耐える引張強さを有するこ
と。
半田付け時の熱影響で特性が劣化しないこと。
半田付け根元で鋭い屈曲に耐えられること。
材料費、加工費が安く、低価で提供できること、な
どである。
〔発明が解決しようとする問題点〕
本発明は上記の問題に鑑み、材料費や加工費が高いリ
ン青銅や銅被覆鋼線に代り、低コストのCu−Zn合金を機
器配線用導体として使用するべく検討の結果、強度と耐
屈曲性に優れたケーブル導体を開発したものである。
〔問題点を解決するための手段および作用〕
本発明はZn5〜40wt%、Al0.2〜2.0wt%、Ni,Si,Tiの
うち何れか1種または2種以上を0.1〜2.0wt%を含み残
部がCuと不可避不純物とからなる耐屈曲ケーブル導体を
第1発明とし、Zn5〜40wt%、Al0.2〜2.0wt%、Ni,Si,T
iのうち何れか1種または2種以上を0.1〜1.0wt%含み
残部がCuと不可避不純物とからなる導体表面をSnまたは
Sn−Pb合金で被覆してなる耐屈曲ケーブル導体を第2発
明とするものである。
すなわち本発明はCuにZnを添加して導体の強度を高め
ると共に屈曲特性を改善し、これにAl,Ni,Si,Tiなどを
添加してさらに屈曲特性および疲労特性を向上せしめた
耐屈曲ケーブル導体である。また本発明は上記の導体に
SnまたはSn−Pb合金を被覆して半田付け性を高め、絶縁
被覆形成時のガスが導体に悪影響を及ぼすのを防止し、
さらに接触抵抗を低減せしめたものである。しかして本
発明において合金組成を上記の範囲に限定したのは下記
の理由によるものである。
先ずZnの添加は導体の強度を高めると共に屈曲疲労特
性を改善するためのものでその含有量を5〜40wt%とし
たのは5wt%未満では屈曲特性に及ぼす効果が小さく、4
0wt%を越えると急激に伸線加工性が悪くなり、0.1mm程
度の線径に伸線するのに多数回の焼鈍を必要とし、コス
ト高となるためである。
Alの添加は、屈曲特性、疲労特性を改善するもので含
有量を0.2〜2.0wt%としたのは、0.2wt%未満では、そ
の改善効果は小さく2.0wt%を越えると導体が脆くなり
疲労強度が低下するからである。
またNi、Si、Tiのうち何れか1種または2種以上の添
加は、さらに屈曲疲労特性を改善するためのもので、そ
の含有量を0.1〜1.0wt%としたのは、0.1wt%未満では
屈曲疲労特性に及ぼす効果が小さく、1.0wt%を越える
と導体がかえって脆くなって疲労強度を低下するためで
ある。なおNi,Si,Tiは何れか1種単独でも、2種以上の
複合でも、その添加量が上記の範囲内であれば同様の効
果を示すものである。
次に本発明導体は最終熱処理によって伸びを5%以上
とすることが望ましい。これは5%未満の伸びの場合は
半田付け部の根元等が鋭い屈曲により折れる恐れがある
からである。
また本発明は上記の組成の導体にさらにSnまたはSn−
Pb合金を被覆するものであるが、これは導体の半田付け
性を高め、絶縁被覆形成時のガスが導体に悪影響を及ぼ
すのを防止すると共に接触抵抗を低減させるなどの効果
がある。
〔実施例〕
以下に本発明の一実施例について説明する。
溶解鋳造により、第1表に示す組成の25mm角、長さ30
0mmの鋳塊を作製した。これを1面あたり2.5mmの厚さを
面削して20mm角とし、熱間圧延により直径8mmとした。
その後伸線により直径0.16mmとし、さらに走間焼鈍炉を
用いて焼鈍し引続いてSnの溶融メッキを施した。焼鈍は
N2雰囲気中500℃の温度で行ない、線の走間速度を200m/
minとした。このようにして作製したSnメッキ導体につ
いて90°屈曲疲労強度とフリーループ疲労強度を求め、
これを65/35黄銅、軟銅線、銅被覆鋼線などの従来の導
体と比較して第1表に併記した。
90°屈曲疲労特性は、第1図に示す試験機を用いて、
(a)のように直角に角部を仕上げた鋼製ブロック
(1)(1′)で試験線を(2)をはさみ付け、他端に
70gの重り(3)を吊し、この状態でブロックを左右水
平に回転往復運動させて試験線が破断するまでの屈曲回
数を求めた。回数は(b)のように右に曲げてこれを
(c)のように元に戻して1回、(d)のように左に曲
げてこれを(e)のように元に戻して2回と数えた。ま
たフリーループ疲労強度は、第2図に示す試験機を用い
長さ40mmの間隔でナイロン製のダイス(4)(4′)に
試験線(2)をはさみ付け両端を把持し、(b)のよう
にダイスの片方(4′)を水平方向に20mm往復運動させ
て、試験線(2)がその中央部で破断するまでの回数を
求めた。そして伸線の難易性については通常の伸線工程
により0.16mmφまで伸線し、伸線が可能か否かで評価し
た。上記の組成および試験結果を第1表に示す。
第1表から明らかなようにNo.1〜No.10の本発明導体
は、何れも製造が容易で、90°屈曲疲労強度およびフリ
ーループ疲労強度が優れていることが判る。これに対し
従来導体の銅被覆鋼線は屈曲特性は優れているが製造が
難しく、タフピッチ銅および65/35黄銅は製造は容易で
あるが屈曲特性は何れも低下している。また本発明の組
成範囲を外れる比較導体No.11はZn量が少ないため、No.
13はAlが少ないため、No.15はNi、Si、Tiが少ないた
め、No.14はAlが多いため、No.16はNi、Si、Tiが多いた
め、何れも屈曲疲労強度、フリーループ疲労強度が劣
る。No.14はAlが、No.16はNi,Si,Tiが多いため疲労強度
が低下するが、これは加工硬化のため屈曲中に脆くなる
ためである。またNo.12はZn量が多いため伸線加工性が
悪く通常の伸線、焼鈍工程によっては細線を作製するこ
とができなかった。
実施例2 第1表中No.7の本発明導体について、焼鈍温度を種々
に変えて伸びの異なるSnメッキ線を作製した。この線に
ついて標点距離を100mmとしインストロン型引張試験機
により引張試験を、また実施例1と同じ方向により90°
屈曲疲労試験を行なった。この結果を第2表に示す。
表から明らかなように伸びが5%以上のものについて
は耐屈曲性が優れているが5%の未満のものは脆くて折
れ易いことが判る。
実施例3 第1表中No.7のSnメッキ導体を二度撚式バンチャーで
7本撚合わせて本発明導体撚線(7/0.16)を作製し、こ
れについてフリーループ疲労試験と90°屈曲疲労試験を
行ない、その結果をSnメッキタフピッチ銅撚線(7/0.1
6)とSnメッキ65/35黄銅撚線(7/0.16)と比較して第3
表に示す。なおフリーループ疲労試験は実施例1と同様
の方法で行ない、90°屈曲疲労試験は実施例1の屈曲疲
労試験において70gの荷重に代えて500gの荷重を加え、
破断するまでの回数を調べた。
第3表から明らかなように本発明導体を用いた撚線
は、従来のタフピッチ銅撚線や65/35黄銅に比較してフ
リーループ疲労および90°屈曲試験において著しく優れ
た特性を示すことが判る。
〔効果〕
以上に説明したように本発明によれば屈曲疲労特性に
優れたケーブル導体が得られるもので、フロッピーディ
スク用、プリンターヘッド用、ロボット用、医療機器
用、自動車用等の他種々の可動部に使用し、その寿命を
向上するばかりか、配線作業の自動化、機械化を促進す
るなど工業上顕著な効果を奏するものである。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例における90°屈曲疲労試験方
法を説明する図、第2図は本発明の一実施例におけるフ
リーループ疲労試験を説明する図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭61−64842(JP,A) 特開 昭58−16770(JP,A) 特開 昭61−256579(JP,A)

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】Zn5〜40wt%、Al0.2〜2.0wt%、Ni,Si,Ti
    のうち何れか1種または2種以上を0.1〜1.0wt%含み残
    部がCuと不可避不純物とからなる耐屈曲ケーブル導体。
  2. 【請求項2】伸びを5%以上とすることを特徴とする特
    許請求の範囲第1項記載の耐屈曲ケーブル導体。
  3. 【請求項3】Zn5〜40wt%、Ni,Si,Tiのうち何れか1種
    または2種以上を0.2〜2.0wt%含み残部がCuと不可避不
    純物とからなる導体表面をSnまたはSn−Pb合金で被覆し
    てなる耐屈曲ケーブル導体。
  4. 【請求項4】伸びを5%以上とすることを特徴とする特
    許請求の範囲第3項記載の耐屈曲ケーブル導体。
JP62178126A 1987-07-16 1987-07-16 耐屈曲ケ−ブル導体 Expired - Lifetime JPH0830231B2 (ja)

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JPS6421026A JPS6421026A (en) 1989-01-24
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