JP3376672B2 - 耐屈曲性に優れた電気電子機器用導体 - Google Patents

耐屈曲性に優れた電気電子機器用導体

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JP3376672B2 JP03831394A JP3831394A JP3376672B2 JP 3376672 B2 JP3376672 B2 JP 3376672B2 JP 03831394 A JP03831394 A JP 03831394A JP 3831394 A JP3831394 A JP 3831394A JP 3376672 B2 JP3376672 B2 JP 3376672B2
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太一郎 西川
由弘 中井
健史 宮崎
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電子機器、計測機器、
医療機器、情報通信機器、および産業用ロボット機器等
に用ることができる耐屈曲性に優れた電気電子機器用導
体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、電気電子機器用導体として
は、主として同心撚りされた純銅の撚線が用いられてい
る。しかしながら、純銅は、導電率等の電気的特性は良
いが、引張り強度および屈曲性等の機械的特性が悪いと
いう欠点を有していた。
【0003】このような機械的特性における欠点を改善
するために、導体として銅−すず系合金、銅−ベリリウ
ム系合金や銅−銀系合金等といった銅合金を用る場合が
ある。しかしながら、このような銅合金は、機械的特性
を改善させるために添加する元素を多量に添加すると、
電気的特性が著しく悪くなるという欠点を有している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、近年の
電気電子機器のめざましい進歩や高度化、小型化によ
り、配線用線材に対して細径で、電気的特性が良く、高
い信頼性を有する線材、つまりより高い屈曲性を有する
導体が望まれてきている。
【0005】この発明の目的は、従来の配線用線材と同
一程度の外径を有し、電気的特性が比較的良好で且つ耐
屈曲性に優れた電気電子機器用導体を提供することにあ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】この発明の電気電子機器
用導体は、同心撚りされた電気電子機器用導体の、中心
線の弾性係数が外層線の弾性係数の2. 5倍以上の金属
線とすることを特徴としている。
【0007】また、この発明で用いられる導体として
は、外層の素線が導電率56%IACS以上の、導電性
に優れるCu、あるいはCu合金よりなり、中心線がM
oあるいはWから選択される金属あるいは、その金属を
主成分とする合金よりなることが望ましい。
【0008】
【作用】上記のように同心撚りの中心線の弾性係数を外
層線の弾性係数の2. 5倍以上とすることで、電気電子
機器用導体の耐屈曲性が向上したことは、導体が屈曲を
受ける場合に生じる伸びに対して外層線である導電材料
の荷重負担が軽減できることによって、屈曲性が大幅に
改善できたものと考えられる。また、中心線の弾性係数
を外層線の弾性係数の2. 5倍以上と規定したのは、
2. 5倍よりも小さいとその効果が小さいからである。
【0009】さらにまた、外層線としてCu、あるいは
Cu合金からなることとしたのは、電気的な特性より、
中心線としてMoまたはW、あるいはその金属の合金か
らなることとしたのはMoまたはW、あるいはその金属
の合金の弾性係数が、Cu、Cu合金の弾性係数の2.
5倍以上であるために、屈曲性が向上するのみならず、
MoまたはW、あるいはその金属の合金の引張強さが2
00kg重/ mm2 以上と非常に大きいため、特に細径
線とした場合に、その破断荷重が大幅に改善されるとい
った利点も有しているためである。
【0010】また、このように構成された導体を複合撚
りにしたり、同心撚りされた導体の中心線のみならず外
層線の一部にも弾性係数が導電性材料の弾性係数の2.
5倍以上の金属線を用いても同様の効果がある。
【0011】また、この発明の電気電子機器用導体は、
Sn、Ag、Ni、およびAu等のめっきを施しても十
分な屈曲性や、電気的特性を得ることができる。
【0012】
【実施例】以下に、本発明の具体的実施例につき説明す
る。まず、表1に示す線材を線径40μmまで加工し、
それらの電気的、機械的特性を測定した。その結果を表
1にあわせて記す。これらの線材を表2に示すような構
成で、7本同心撚り線とし、それら撚り線の電気抵抗
率、破断荷重ならびに屈曲性につき評価を行った。また
比較として、軟銅撚線(従来例15)、硬銅撚線(従来
例16)、銅−すず合金撚線(従来例17)、銅−銀合
金撚線(従来例18)についても同様に試験を行った。
【0013】
【表1】
【0014】
【表2】
【0015】屈曲性の評価には、導体撚線に何回繰り返
し曲げ応力を加えれば、導体撚が破断するかによって評
価した。図2は、この屈曲性評価の試験方法を説明する
ための模式図である。図2を参照して、導体3を2つの
滑車4および5の間に通し、導体3の下方端には50g
の荷重6をかける。この状態で、導体3の上方端部3a
を把持して、滑車4側にまず倒し、次いで元に戻し、次
に滑車5側に倒す。滑車4および5の半径は2mmであ
る。このようにして複数回試料を屈曲させ、導体3が破
断するまでの屈曲回数を屈曲値とした。
【0016】表1から明かなように、この発明に従う本
発明例の試料No. 1〜10はいずれも屈曲値において
優れた特性を有していることがわかる。また、本発明例
No. 1〜10の導体撚線の素線に、撚線加工前にSn
めっきを施した。これらについても、同様の屈曲性を評
価したところ、本発明例No.1〜10と同様に屈曲性
に優れていることがわかった。
【0017】また、本発明例No. 1〜10の導体撚線
をさらに7本撚りの複合撚線を製造し、同様の屈曲性に
ついて評価した。その結果、この発明に従う導体撚線
は、複合撚線にした状態においても優れた屈曲性を有す
ることがわかった。さらに、本発明例No. 1〜10の
導体撚線の構造を19本同心撚りとし、屈曲性を評価し
たところ、同様の効果を有することがわかった。
【0018】
【発明の効果】以上説明したように、この発明に従う導
体撚線は、耐屈曲性に優れた導体であって、電気電子機
器用導体として優れたものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例である同心撚りをした導体を説
明するための断面図である。
【図2】本発明の実施例における導体に対する屈曲性の
試験状態を示す概略図である。
【符号の説明】
1:中心線 2:外層線 3:導体 3a:上方端部 4、5:滑車 6:荷重
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 白石 肇 大阪府大阪市此花区島屋一丁目1番3号 住友電気工業株式会社大阪製作所内 (56)参考文献 特開 平2−24025(JP,A) 特開 平1−213911(JP,A) 特開 昭63−13205(JP,A) 実開 昭63−168920(JP,U) 実開 昭62−165610(JP,U) 実開 昭58−133215(JP,U) 実開 昭57−101418(JP,U) 実開 昭52−68981(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01B 5/00 - 5/16

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】同心撚りした電気電子機器用導体におい
    て、外層線が導電率56%IACS以上の導電性に優れ
    銅あるいは銅合金よりなり、中心線の弾性係数が外層
    線の弾性係数の2.5倍以上である金属線よりなること
    を特徴とする、耐屈曲性に優れた電気電子機器用導体。
  2. 【請求項2】請求項1に記載の電気電子機器用導体にお
    いて、その撚線の中心線がMoまたはW、あるいは、そ
    の金属の合金より成ることを特徴とする、耐屈曲性に優
    れた電気電子用機器導体。
JP03831394A 1994-03-09 1994-03-09 耐屈曲性に優れた電気電子機器用導体 Expired - Fee Related JP3376672B2 (ja)

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