JP3376672B2 - 耐屈曲性に優れた電気電子機器用導体 - Google Patents
耐屈曲性に優れた電気電子機器用導体Info
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Description
医療機器、情報通信機器、および産業用ロボット機器等
に用ることができる耐屈曲性に優れた電気電子機器用導
体に関するものである。
は、主として同心撚りされた純銅の撚線が用いられてい
る。しかしながら、純銅は、導電率等の電気的特性は良
いが、引張り強度および屈曲性等の機械的特性が悪いと
いう欠点を有していた。
するために、導体として銅−すず系合金、銅−ベリリウ
ム系合金や銅−銀系合金等といった銅合金を用る場合が
ある。しかしながら、このような銅合金は、機械的特性
を改善させるために添加する元素を多量に添加すると、
電気的特性が著しく悪くなるという欠点を有している。
電気電子機器のめざましい進歩や高度化、小型化によ
り、配線用線材に対して細径で、電気的特性が良く、高
い信頼性を有する線材、つまりより高い屈曲性を有する
導体が望まれてきている。
一程度の外径を有し、電気的特性が比較的良好で且つ耐
屈曲性に優れた電気電子機器用導体を提供することにあ
る。
用導体は、同心撚りされた電気電子機器用導体の、中心
線の弾性係数が外層線の弾性係数の2. 5倍以上の金属
線とすることを特徴としている。
は、外層の素線が導電率56%IACS以上の、導電性
に優れるCu、あるいはCu合金よりなり、中心線がM
oあるいはWから選択される金属あるいは、その金属を
主成分とする合金よりなることが望ましい。
層線の弾性係数の2. 5倍以上とすることで、電気電子
機器用導体の耐屈曲性が向上したことは、導体が屈曲を
受ける場合に生じる伸びに対して外層線である導電材料
の荷重負担が軽減できることによって、屈曲性が大幅に
改善できたものと考えられる。また、中心線の弾性係数
を外層線の弾性係数の2. 5倍以上と規定したのは、
2. 5倍よりも小さいとその効果が小さいからである。
Cu合金からなることとしたのは、電気的な特性より、
中心線としてMoまたはW、あるいはその金属の合金か
らなることとしたのはMoまたはW、あるいはその金属
の合金の弾性係数が、Cu、Cu合金の弾性係数の2.
5倍以上であるために、屈曲性が向上するのみならず、
MoまたはW、あるいはその金属の合金の引張強さが2
00kg重/ mm2 以上と非常に大きいため、特に細径
線とした場合に、その破断荷重が大幅に改善されるとい
った利点も有しているためである。
りにしたり、同心撚りされた導体の中心線のみならず外
層線の一部にも弾性係数が導電性材料の弾性係数の2.
5倍以上の金属線を用いても同様の効果がある。
Sn、Ag、Ni、およびAu等のめっきを施しても十
分な屈曲性や、電気的特性を得ることができる。
る。まず、表1に示す線材を線径40μmまで加工し、
それらの電気的、機械的特性を測定した。その結果を表
1にあわせて記す。これらの線材を表2に示すような構
成で、7本同心撚り線とし、それら撚り線の電気抵抗
率、破断荷重ならびに屈曲性につき評価を行った。また
比較として、軟銅撚線(従来例15)、硬銅撚線(従来
例16)、銅−すず合金撚線(従来例17)、銅−銀合
金撚線(従来例18)についても同様に試験を行った。
し曲げ応力を加えれば、導体撚が破断するかによって評
価した。図2は、この屈曲性評価の試験方法を説明する
ための模式図である。図2を参照して、導体3を2つの
滑車4および5の間に通し、導体3の下方端には50g
の荷重6をかける。この状態で、導体3の上方端部3a
を把持して、滑車4側にまず倒し、次いで元に戻し、次
に滑車5側に倒す。滑車4および5の半径は2mmであ
る。このようにして複数回試料を屈曲させ、導体3が破
断するまでの屈曲回数を屈曲値とした。
発明例の試料No. 1〜10はいずれも屈曲値において
優れた特性を有していることがわかる。また、本発明例
No. 1〜10の導体撚線の素線に、撚線加工前にSn
めっきを施した。これらについても、同様の屈曲性を評
価したところ、本発明例No.1〜10と同様に屈曲性
に優れていることがわかった。
をさらに7本撚りの複合撚線を製造し、同様の屈曲性に
ついて評価した。その結果、この発明に従う導体撚線
は、複合撚線にした状態においても優れた屈曲性を有す
ることがわかった。さらに、本発明例No. 1〜10の
導体撚線の構造を19本同心撚りとし、屈曲性を評価し
たところ、同様の効果を有することがわかった。
体撚線は、耐屈曲性に優れた導体であって、電気電子機
器用導体として優れたものである。
明するための断面図である。
試験状態を示す概略図である。
Claims (2)
- 【請求項1】同心撚りした電気電子機器用導体におい
て、外層線が導電率56%IACS以上の導電性に優れ
る銅あるいは銅合金よりなり、中心線の弾性係数が外層
線の弾性係数の2.5倍以上である金属線よりなること
を特徴とする、耐屈曲性に優れた電気電子機器用導体。 - 【請求項2】請求項1に記載の電気電子機器用導体にお
いて、その撚線の中心線がMoまたはW、あるいは、そ
の金属の合金より成ることを特徴とする、耐屈曲性に優
れた電気電子用機器導体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP03831394A JP3376672B2 (ja) | 1994-03-09 | 1994-03-09 | 耐屈曲性に優れた電気電子機器用導体 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP03831394A JP3376672B2 (ja) | 1994-03-09 | 1994-03-09 | 耐屈曲性に優れた電気電子機器用導体 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07249315A JPH07249315A (ja) | 1995-09-26 |
JP3376672B2 true JP3376672B2 (ja) | 2003-02-10 |
Family
ID=12521810
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP03831394A Expired - Fee Related JP3376672B2 (ja) | 1994-03-09 | 1994-03-09 | 耐屈曲性に優れた電気電子機器用導体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3376672B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7314996B2 (en) | 2004-08-26 | 2008-01-01 | Sumitomo Electric Industries, Ltd. | Coaxial cable |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2008166141A (ja) * | 2006-12-28 | 2008-07-17 | Auto Network Gijutsu Kenkyusho:Kk | 電線導体および絶縁電線 |
JP5708045B2 (ja) * | 2011-03-04 | 2015-04-30 | トヨタ紡織株式会社 | 布材 |
JP7166970B2 (ja) * | 2019-03-26 | 2022-11-08 | 古河電気工業株式会社 | ワイヤーハーネス用撚り線 |
-
1994
- 1994-03-09 JP JP03831394A patent/JP3376672B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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US7314996B2 (en) | 2004-08-26 | 2008-01-01 | Sumitomo Electric Industries, Ltd. | Coaxial cable |
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Publication number | Publication date |
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JPH07249315A (ja) | 1995-09-26 |
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