JP2520878B2 - 可動ケ−ブル用撚線導体の製造方法 - Google Patents

可動ケ−ブル用撚線導体の製造方法

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JP2520878B2 JP61104492A JP10449286A JP2520878B2 JP 2520878 B2 JP2520878 B2 JP 2520878B2 JP 61104492 A JP61104492 A JP 61104492A JP 10449286 A JP10449286 A JP 10449286A JP 2520878 B2 JP2520878 B2 JP 2520878B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は導体において強度と耐屈曲性を必要とする自
動車用、電子機器用等の可動ケーブル用撚線導体の製造
方法に関するものである。
(従来の技術) 近年医療器用、フロッピーディスク用、ロボット用等
の電子機器用可動ケーブル導体として、TPC軟銅線より
も高い強度と耐屈曲性を有する導体の要求が増大してい
る。
この医療器用ケーブルは複雑な動きをするために曲げ
ねじり、引張り等が組み合わされた繰返し応力をうける
ものである。又フロッピーディスク用ケーブルもヘッド
が直進、横移動等の動きをするためにU字曲げを主体と
した複雑な繰返し応力をうける。
又ケーブルの軽量化に伴って導体の細線化傾向並に電
子機器装置組立ラインの自動化等により以前にましてケ
ーブル導体への引張り、曲げ、ねじり等の負荷が大きく
なっている。
又自動車用可動ケーブルとしては、ブレーキ用センサ
ーケーブルの如く運転中に振動及び繰り返し曲げ等をう
けるものであった。
このようにケーブル導体の細線並に軽量化の動向に対
し導体の強度を低下するため組立作業中に断線するとか
或は軟銅線ケーブルを可動用ケーブルとして使用した場
合耐屈曲性に劣るため使用中にケーブル導体が疲労によ
る断線を生ずるおそれがあった。
従って従来使用されているタフピッチ銅以上の強度と
耐屈曲性を有する導体の出現が要望されているものであ
った。
(発明が解決しようとする問題点) 本発明はかかる現状に鑑み鋭意研究を行った結果、タ
フピッチ銅と同様に鋳造、圧延、伸線などの加工が容易
にして、半田付性等の接続特性も遜色なく、しかも導体
強度、耐疲労強度がタフピッチ銅より優れ、且つコスト
が安い撚線導体を開発したものである。
(問題点を解決するための手段) 本発明方法は0.1〜0.8%Sn入硬銅愛線を1.0%耐力と
強度の比(δ1.0/TS)が0.9以上になるように冷間で強
加工を施した後、そのまま撚線加工を行うものである。
又本発明方法は撚線加工において、撚りピッチと撚線
導体外径の比(P/D)を20以下の密に行うものである。
(作用) 本発明においてSn入硬銅線にしたのは、連続鋳造圧延
が可能にして、Snの微量添加により強度が著しく上昇す
るためSn入り希薄合金が可動ケーブル用導体として好適
なものである。
而してSn量を0.1〜0.8wt%に限定した理由は、通常大
気中で溶解鋳造を行うと銅中に300〜400wtppm前後の酸
素を含有するためSnが0.1%未満の場合には銅中の酸素
と結合してSnO2となり、このSnO2は強度アップにはほと
んど影響しないものである。即ち0.1wt%Sn未満の添加
ではSnの殆んどが酸素と結合して強度アップに有効な固
溶Sn量が少なく強度の上昇が期待できないためである。
又0.8wt%を超えた場合には導体の導電率が60%以下と
なり実用上に問題を生ずるためである。
又本発明において1.0%耐力と引張強度との比を0.9以
上に限定した理由は、ここで1.0%耐力としたのは1%
耐力と破断までの90%繰返し曲げ回数(4R,50gr)の対
数が第1図に示す如く直線関係にあり、導体の疲労特性
が導体の1%耐力を知ることにより明瞭に推定できるた
めである。
第1図より明らかな如く導体の疲労特性は1%耐力が
大きい程向上する。然しながら実際には強加工を行えば
耐力は無限に大きくなるものではなく、第2図に示す如
くある程度以上の強加工を行うと、それ以上加工を行っ
ても1%耐力及び引張強さ(TS)もほとんど増大せず一
定値を保持する即ちδ1.0/TSも無限に1に近接するので
はなく、ある一定の値を越えると増大の傾向は殆んどな
くなる。このδ1.0/TSの増大が殆んどなくなる値が0.1
〜0.8%Sn入り銅線ではδ1.0/TS0.9である。
従ってδ1.0/TS0.9に達したならば、これ以上強加
工を行うも1%耐力(δ1.0)、引張強度(TS)もその
上昇はほとんどなく、製造上及び特性上から無意味であ
る。
なお、δ1.0/TSを0.9以上にするための冷間加工の条
件については、その線径、引抜力により著しく影響する
ためこれを規定することが出来ないものである。
又本発明において撚りのピッチを撚線導体の外径の20
倍以下になるように細かく撚ることに限定しているがそ
の理由は、Sn入り硬銅線を撚線加工した場合、ピッチが
粗いと撚線の端末が端末処理の際にバラけるため、人手
による端末処理を行わせなければならず自動化による操
業を行うことが出来ないためである。
又特性の点からもP(ピッチ)/D(層心径)を小さく
することにより耐屈曲性を向上するものであり、P/D=2
0以下の場合には破断までの曲げ回数が確実に向上し且
つ撚線としての柔軟性を改善するものであった。
なお、本発明方法における硬銅細線の径は0.2φ〜0.0
5mmである。
又7/0.05撚線加工のピッチと撚線の巻取速度との関係
を示すと第1表の如くである。
P/D〜10で撚線速度は標準ピッチの場合に比して約1/3
となる。
(実施例) (1)0.15wt%Sn−Cu合金線を冷間にて強加工を行って
耐力1.0/TSを0.90及び0.95の0.05φSn入り銅線(本発明
品)及び0.05φTPCA材(従来品)、0.05φの0.15wtSn−
Cu焼鈍材とH材(比較例品)について、これら単線をP/
D=20にて7本撚りを行い、その強度及び耐屈曲性を測
定した。その結果は第2表sに示す通りである。
なおδ1.0/TS=0.9のものは、0.2φA材を0.05φまで
冷間加工率93.8%をかけることにより得たものである。
ただしA0は伸線加工前の線の断面積Aは伸線加工後の
線の断面積 又δ1.0/TS=0.95はより冷間加工率をふやした即ちよ
り太いサイズの焼鈍材より0.05φまで伸線することによ
り得た。ここでは0.8φA材を0.05φまで冷間加工率99.
6%の強加工を行うことによりえた。またこの際δ1.0/T
Sの値は上記の冷間加工率93.8%(A)と99.6%(B)
の0.05mmφSn入り硬銅線を引張り試験を行い第4図のSt
ress−Strain Curveを求めこれにより読みとった。
又比較材の0.05φ0.15Sn入銅(δ1.0/TS=0.75)とは
冷間加工率0.15Sn入H材を耐力が焼鈍前の1/2になるよ
うに0.05φで焼鈍を行った半硬材である。
上表より明らかな如く本発明品によれば耐屈曲性が著
しく優れていることを確認した。
(2)実施例(1)における7本/0.05φ、0.15wt%S
n入り硬銅撚線について第2表に示す如くピッチを変え
て撚合せた本発明品について、上記同様耐屈曲性及び柔
軟性を測定した。その結果は第3表に併記した通りであ
る。
上表より明らかな如くP/Dを20以下にして撚合せた場
合には撚線導体の端末はバラケることなく耐屈曲性及び
柔軟性が優れて良好となることが確認された。
(効果) 以上詳述した如く本発明方法によれば強度並に耐屈曲
性に優れているため医療器用、電子機器用、自動車用の
如く折曲げ使用するも破断するようなことなく長期に亘
り使用しうる等顕著な効果を有する。
【図面の簡単な説明】
第1図は1%耐力と耐屈曲性との関係曲線図、第2図は
P/Dと耐屈曲性との関係曲線図、第3図はδ1.0/TSと断
面減少率との関係曲線図、第4図は0.05φSn入硬銅線の
ストレス−ストレイン曲線図である。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】0.1〜0.8%Sn入硬銅細線を1.0%耐力と強
    度の比(δ1.0/TS)が0.9以上になるように冷間で強加
    工を施した後、そのまま撚線加工を行うことを特徴とす
    る繰り返し応力に対する耐久性に優れた可動ケーブル用
    撚線導体の製造方法。
  2. 【請求項2】撚線加工において、撚りピッチと撚線導体
    外径との比を20以下の密に行うことを特徴とする特許請
    求の範囲第1項記載の繰り返し応力に対する耐久性に優
    れた可動ケーブル用撚線導体の製造方法。
JP61104492A 1986-05-07 1986-05-07 可動ケ−ブル用撚線導体の製造方法 Expired - Lifetime JP2520878B2 (ja)

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