JP3048068B2 - 新規のスピロ〔2h−1−ベンゾピラン−2,4’−ピペリジン〕−4(3h)−オン誘導体、その酸付加塩及びそれを含む薬理組成物 - Google Patents

新規のスピロ〔2h−1−ベンゾピラン−2,4’−ピペリジン〕−4(3h)−オン誘導体、その酸付加塩及びそれを含む薬理組成物

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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は式(I)の新規のスピロ〔2H−1−ベンゾピ
ラン−2,4′−ピペリジン〕−4(3H)−オン誘導体 (式中、 Rはハロゲン、ニトロ基又は直鎖もしくは枝分れ鎖の
1〜6アルキル基を表わす)及びその酸付加塩、 並びに式(I a)のその第四級塩 (式中、 R及びR′は同一または異なるものであってもよく、
そして前記(上記)Rと同一であるか又は水素であって
もよく;そして Z-は1当量の陰イオンを表わす) に関する。
上記の化合物及び塩は様々な病原の痴呆症又はそれに
関連する(付随する)症状に対して好適な作用効果を発
揮する。
本発明は更に活性成分として新規の又はRか水素を表
わす式(I)の公知のスピロ〔2H−1−ベンゾピラン−
2,4′−ピペリジン〕−4(3H)−オン誘導体、及び/
又は薬理学的に許容される塩、及び/又は式(I a)の
第四級塩を含む組成物にも関連する。これらの組成物は
様々な病原の痴呆症又はそれに付随する症状に対して好
適な作用効果を発揮する。
更に、本発明は式(I)及び(I a)の化合物の調製
のための方法に関連する。
本発明は更に処置方法にも関連し、その方法はヒト等
の処置すべき哺乳動物に様々な病原の痴呆症又はそれに
付随する(関連する)症状を軽減するのに有効な用量の
式(I)の化合物及び/又はその薬理学的に許容される
塩、及び/又は式(I a)の第四級塩を1又は複数回投
与することを含んで成る。
精神及び認知機能(例えば学習、記憶、判断力及び精
神集中)の様々な度合い及び進行度の障害は様々な病原
の痴呆症、例えばアルツハイマー病、多発脳梗塞性痴
呆、発作後の状態、パーキンソン病もしくはハンチント
ン舞踏病の関与する痴呆症、又は低酸素症もしくは被毒
の後遺症として生ずる痴呆症の一般的な特徴である。患
者及びその周囲の人々の双方の生活は肉体的、精神的及
び認知的機能(学習、記憶)の一体化により決定的に定
まるため、様々な病因の痴呆症の治療の最も重要な標的
の一つは認知機能の損傷を予防し、且つ生じた障害及び
その後遺症を回復させることにある。
驚くべきことに式(I)及び(I a)のスピロ〔2H−
1−ベンゾピラン−2,4′−ピペリジン〕−4(3H)−
オン誘導体は有意な抗健忘効果を有することが見い出さ
れた。
Rとして水素を含む式(I)の1′−ベンジルスピロ
〔2H−1−ベンゾピラン−2,4′−ピペリジン〕−4(3
H)−オン並びにいくつかのその誘導体は公開されてい
る〔Chem.Pharm.Bull.29,3494−3497(1981)〕。これ
らの化合物はニナトリウムクロモグリケート〔化学的に
は、1,3−ビス(2−カルボキシ−4−オキソクロメン
−5−イルオキシ)プロパン−2−オールニナトリウム
塩〕との対比において、マスト細胞からのヒスタミンの
放出のインヒビターとして調べられている。1′−ベン
ジルスピロ〔2H−1−ベンゾピラン−2,4′−ピペリジ
ン〕−4(3H)−オンは1−ベンジル−4−ピペリドン
を2−ヒドロキシアセトフェノンと一緒にメタノール性
媒体の中で還流しながらピロリジンの存在下で煮沸する
ことにより調製されている。同タイプの反応は一定のケ
トンと2−ヒドロキシアセトフェノンとの間で、トルエ
ン中でピロリジンの添加を伴って従来実施されている
〔Synthesis 886(1978)〕。この方法の有利な特徴
は、循環式縮合の際に形成される水が共沸蒸留除去し得
ることにある。
上記のChem.Pharm.Bull.公開物によれば、Rとして水
素を含む式(I)の1′−ベンジルスピロ〔2H−1−ベ
ンゾピラン−2,4′−ピペリジン〕−4(3H)−オンの
融点は91〜93℃である。しかしながら、この化合物の調
製に関寸る我々の再現実験において、その融点は各ケー
スにおいて約10℃高く(103〜104℃)、そしてそれは方
法a)又はb)により調製したかどうかとは無関係であ
ることが示された。この所見は高度な夾稚又は論文に記
載の公開化合物とは異なる化学構造により説明されう
る。
スピロ〔2H−1−ベンゾピラン−2,4′−ピペリジ
ン〕−4(3H)−オン誘導体のはるかに広い観点がグラ
スIIIの抗不整脈剤に関するヨーロッパ特許出願第0,43
1,943A23により考慮されている。この特許文献に記載の
非常に多種多様な標的化合物は一般式を基礎に規定され
ている;名称による教示はこれらの化合物のはるかに限
定された範囲に対してのみされている。我々の発明の標
的化合物と構造的に近いその例示の化合物は置換基の観
点から我々の発明のそれとは特徴的に区別される。一般
にそれらは環素の6位の置換基(例えばメタスルホニル
アミノ、メトキシ、メチルチオ、ジメチルアミノ又はア
セトアミド基)を特徴とする。これらは(適宜)芳香置
換基が少なくとも2個の原子を含むアルキル鎖を介して
窒素に連結されている点で同様に特徴づけられる。開示
の最も近縁の化合物は1′−〔2−(p−ニトロフェニ
ル)エチル〕−スピロ〔2H−1−ベンゾピラン−2,4′
−ピペリジン〕−4(3H)−オン塩酸塩半水和物である
(実施例68)。この特許出願には特定の薬理効果は記載
されていない。この特許文献の包括的な内容のうちの現
実に有効な物質はJ.Med.Chem.35.3973(1992)において
も強調されている;これらは一般に6−メタンスルホニ
ルアミノ誘導体であり、そして各ケースにおいて窒素上
に2−アリール−エチル又は2−ヘテロアリールエチル
置換基を有する。6位において置換基を全く含まないも
のにはたった一種の誘導体のみが挙げられているが、そ
れは1′−2−(2−ピリジル)エチル〕誘導体であ
る。
以上より、式(I)の化合物のうち、Rとして水素を
含む1′−ベンジルスピロ〔2H−1−ベンゾピラン−2,
4′−ピペリジン〕−4(3H)−オンのみが公知である
(上記の融点変動を考慮しないなら)と主張できるが、
式(I a)のその第四級誘導体も新規である。
公知の構造的に近縁な化合物の公知の治療的効果を基
礎に、式(I)及び(I a)の化合物は様々の病原の痴
呆症又はそれに付随する症状に対して好適な作用を有し
うるものとは予測できない。
本発明に従うと、式(I)及び(I a)の化合物は、 a)o−ヒドロキシアセトフェノンを式(II)のN−
(p−置換化ベンジル)−4−ピペクドン(ここで、R
はハロゲン、又はニトロ基、又は直鎖もしくは枝分れ鎖
のC1〜6アルキル基である)と、ピロリジンの存在下
で反応させる;又は b)式(IV)のスピロ〔2H−1−ベンゾピラン−2,4′
−ピペリジン〕−4(3H)−オンを式(III)のp−置
換化ベンジルハライド(ここでRはハロゲン、又はニト
ロ基、又は直鎖もしくは枝分れ鎖のC1〜6アルキル基
を表わし、そしてXは塩基又は臭素を表わす)により、
酸結合剤の存在下でアルキル化し; 次いで所望するなら、塩基として得られる式(I)の
スピロ〔2H−1−ベンゾピラン−2,4′−ピペリジン〕
−4(3H)−オン誘導体(ここで、Rはハロゲン、又は
ニトロ基、又は直鎖もしくは枝分れ鎖C1〜6アルキル
基を表わす)を酸により処理することによりその酸付加
塩に変換する;及び/又は、所望するなら、酸付加塩と
して得られる式(I)のスピロ〔2H−1−ベンゾピラン
−2,4′−ピペリジン〕−4(3H)−オン誘導体の塩基
形態(ここで、Rはハロゲン、又はニトロ基、又は直鎖
もしくは枝分れ鎖C1〜6アルキル基を表わす)を塩基
により処理することにより遊離させる;又は c)式(IV)のスピロ〔2H−1−ベンゾピラン−2,4′
−ピペリジン〕−4(3H)−オン誘導体もしくはその酸
付加塩、又は式(I)のスピロ〔2H−1−ベンゾピラン
−2,4′−ピペリジン〕−4(3H)−オン誘導体もしく
はその酸付加塩(ここで、Rは、水素、ハロゲン、ニト
ロ基、又は直鎖もしくは枝分れ鎖のC1〜6アルキルで
ある)を式(III)のベンジルハライド(ここで、Rは
水素、ハロゲン、又はニトロ基、又は直鎖もしくは枝分
れ鎖のC1〜6アルキル基であり、そしてXは塩素又は
臭素である)により四級化し、 R及びR′が同一又は異なり、そして前記Rと同一で
あるが、水素であってもよく、そしてZが1当量の陰イ
オンである式(I a)の四級塩を得ることにより調製さ
れる。
Rとして水素を含む式(I)の公知の化合物の水素マ
レイン酸塩は新規である。遊離塩基形態に勝るこの塩の
利点はその高い安定性にある。
認知塩強性、即ち、知性向上薬(nootropic drugs)
の共通の、且つ決定的な特徴は、前向性及び逆行性健忘
症を誘導する作用に対する学習及び記憶工程の耐性を高
めるその能力にある。様々な態様、例えば抗コリン作用
薬(例えばスコポラミン)、二酸化炭素中毒、高用量の
抗不安薬(例えばジアゼパム)又は電気ショックにより
誘導される学習及び記憶の損傷は一般に様々な病因のヒ
ト障害(例えばアルツハイマー病、パーキンソン病、ハ
ンチントン舞踏病、又は血管性痴呆症、及び神経退縮損
傷の付随する発作後の状態)において発症する一般的に
限定された記憶及び学習欠陥実験動物モデルである。式
(I)及び(I a)の化合物はこのような動物モデルに
おいて優れた抗健忘効果を発揮し、それ故これらは上記
の病気において起こる認知障害の処置に有用である。
式(I)及び(I a)の化合物の生物活性は変動回避
検査を利用することにより研究した。この検査は認知機
能(学習及び記憶工程)に対する物質の作用を調べるた
めの最も幅広く利用された動物実験モデルである。これ
はげ歯類(マウス及びラット)が明るい空間よりも暗い
空間を好むという遺伝子的に決定された挙動の阻害を基
礎とする。暗箱の中で与える1回の電気ショックを記憶
痕跡として採用し、その保持及び復帰は短期間又は長期
間コントロールされうる。
1.ジアゼパム(DIA)誘導前向性健忘症 受動回避テストを、25〜28gの体重をもつNMRIマウス
に対して行った。学習の間、事前選択された動物(30秒
以内に照明された空間から暗所に入るマウス)を照明さ
れた空間内に入れた。この暗所内に入った後、この動物
は、30秒以内に彼の足上で不快な感じを引き起こす電気
ショック(3秒間で1 mA)を受容した。この暗所に入る
時間(潜在期)を計測した。このチェックの間、24時間
後、これらの動物を再び照明された空間に引き戻し、そ
して暗所内へ入るまでの所要時間(保持時間)を計測し
た(限界時間=300秒)。これらの動物を、前向性健忘
症を誘導するための学習前30分間、3mg/kgのジアゼパン
(化学的に、7−クロロ−1,3−ジヒドロ−1−メチル
−5−フェニル−2H−1,4−ベンゾジアゼピン−2−オ
ン)で腹腔内(i.p.)処置した。これらの化合物を、学
習前1時間、それぞれ、0.1又は10mg/kgの投与量におい
て経口(p.o.)投与した。この保護効果を、以下の式: を使用することにより、パーセンテージ値(%)として
計算した。
2.電気ショック(ECS)誘導逆向性健忘症 本テストにおいて、逆向性健忘症を、学習後1時間目
に0.2秒間20mAの聴覚の電気ショックの処置を使用して2
4〜26gの体重をもつNMRIマウス上で誘導した。テストさ
れるべき化合物を、学習後2時間投与した。この保護効
果を、以下の式を使用してパーセンテージ値(p%)と
して計算した: 上記式中、Tは、それぞれ、インデックス中に示すよ
うに処置された動物の計測された保持時間又は非処置動
物の計測された保持時間を意味する。実験結果を、以下
の表中に要約する。
=p<0.05ジアゼパン対照群と比較したMann−Whitne
yテストによるもの 表のデータから、式(I)と(I a)の化合物は、い
わゆる“1−トライアル踏みつけ受動回避(one triad
step−through passive avoidauce)”実験のジアゼパ
ム誘導前向性健忘症テスト、認識機能の計測において有
用な方法においてひじょうに有効であることを証明し
た。本発明の化合物の効果を、治療において首尾よく使
用される薬物の効果と比較した。これらの化合物から、
コード番号(4600592,4610282,4610351,4610350,461126
5及び4611266が、かなり(105〜176%のパーセンテージ
において)ジアゼパムの記憶喪失効果に拮抗した。置換
基としての臭素又はニトロ基含有アナログ(化合物4611
09と4610350)は、低投与量(0.1mg/kg)において抗記
憶喪失作用を示したが、高投与量において不活性であっ
た;第3ブチル基を含む式(I)と(I a)の化合物の
(化合物4611266と4611265)低投与量(0.1mg/kg)と高
投与量(10mg/kg)の両方が、ジアゼパムの記憶喪失効
果に対して、ほとんど同じ保護を提供した。
3つの物質は、ECS−誘導逆向性健忘症テストにおい
て抗記憶喪失効果を示した。化合物4610351は、両投与
量においてECSにより生じた健忘症をかなり逆行させる
ことができた;有意な値(108%)が上記の高投与量に
より得られた。0.1mg/kgの化合物4610282の投与量は、7
7%の保護を提供した。かなりの保護が、Rとして水素
を含む既知の化合物4600592により上記テストにおい
て、全く与えられなかった。式(I)の物質からの化合
物4610282,4610350,4610351及び4611266並びに式(I
a)の誘導体からの化合物4611265は、特に、有意な抗記
憶喪失効果を有することが判明した。化合物4610351
は、インヒドロ及びインビボ条件下の両方で詳細に調べ
られた。この化合物は、ラットに対する基準気圧の低酸
素症誘導記憶喪失モデルにおいて10mg/kgの経口投与量
において36%の保護を発揮した;同一の化合物は、シナ
プトソーム調製によるK+ -又はベラトリン−誘導45Ca++
の取り込みを有意に阻害し、この事実は、それぞれ、4
5.6μM(K+ -誘導45Ca++取込み)及び4.5μM(ベラト
リン−誘導45Ca++取り込み)のIC50値をもつニューロン
のカルシウム取り込みに対する上記化合物の阻害作用を
示している。これらの調査に基づき、式(I)と(I
a)の化合物は、認識プロセス(学習、記憶)の障害、
例えば、多梗塞及びアルツハイマー型痴呆、発作後の状
態、虚血性損傷、中枢神経系の傷の結果、パーキンソニ
ズム、ハンティングトン舞踏病又は多発性硬化後の治療
において使用されることができる。式(I)と(I a)
の化合物の治療的投与量は、毎日1又は数回経口で0.1
と40mg/kg体重の間で与えられると予想されることがで
きる。
それに従って、同様の構造をもつ化合物が抗非周期
(不整脈)作用を示す、従来技術のヨーロッパ特許出願
第0,431,943A2及びJ.Med.Chem.35,3973(1992)の言及
に基づき、我々の標的化合物を、上記点からもテストし
た。
これらの実験は、50μg/kgのアコニチン〔化学的アセ
リル・ベンゾイル・アコニン〕が尾静脈に注射されるよ
うなやり方でウレタン(125g/kg i.p.)により麻酔され
(180〜200gの体重をもつ)ラットに対して行われ、次
に、非周期(不整脈)乱れが5分後にECG(心電図)II
リード(電極を右前足及び左後ろ足につなげたもの)上
で観察された〔J.Med.Exp.10,93(1964)〕。
抗不整脈効果についてテストされるべき化合物を、2
分間静脈内(i.v.)投与し、又はアコニチン1時間前経
口投与した。(投与の経路は、以下の表中に示す。) アコニチン不整脈を、不整脈の重度を、対照及びテス
ト群の両方において数を増加させることにより、そして
平均を計算した後に特徴付けるようなやり方で、評価し
た。処置された群の平均を、その対照のパーセンテージ
として表した。その不整脈を、以下の等級により特徴付
けた: 記;表中に示すコード番号は以下の化合物を表す: 4600592:Rとして水素を含む式(I)の既知化合物 4610351:Rとして塩素を含む式(I)の既知化合物 4611109:Rとして臭素を含む式(I)の化合物 4610282:Rとしてフッ素を含む式(I)の化合物 4610350:Rとしてニトロ基を含む式(I)の化合物 4611265:RとR′として第3ブチル基を含む式(I a)
の化合物 4611266:Rとして第3ブチル基を含む(I)の化合物 4611267:RとR′として水素を含む式(I a)の化合物 アミオダロン:(2−ブチル−3−ベンゾフラニル)
−{4−〔2−(ジエチルアミノ)エトキシ〕−3,5−
ジヨードフエニル}−ケトン ビザラミル:3−メチル−7−エチル−9α−(4−ク
ロロベンゾイルオキシ)−3,7−ジアゲビシクロ〔3,3,
1〕ノナン ヒドロクロリド キニジン:(S)−(6−メトキシ−4−キノリニ
ル)−〔2R,4S,5R)−5−ビニル−2−キヌクリジニ
ル〕メタノール メキシレチン:1−メチル−2−(2,6−キシリルオキ
シ)エチルアミン TRH:5−オキソ−L−プロピル−L−ヒスチジル−L
−プロリン・アミド ビンポセチン:エチル・アポビンカミネート 上記結果の評価 静脈内に投与したとき、アコニチンは、効果の時間
(経過)と重度の両方に関するよく再現されることがで
きる不整脈を顕出する。この評価に従えば(平均等級=
3.9)、使用されたアコニチン投与量は、ひじょうに重
篤な不整脈(心室性頻拍、細動)を誘発した。既知の抗
不整脈剤は、投与量に依存するやり方で不整脈の顕出を
抑制した。得られた結果は、先に公表された値とよく一
致した〔Orvostudomany 33,347−361(1982)〕。本発
明に係る化合物は、経口又は静脈内適用のいずれにおい
てもアコニチン不整脈の顕出を妨害しなかった。すなわ
ち、本発明の化合物は、本モデルにおいて抗不整脈効果
のいずれをも発揮しなかった。
出発材料として使用された1−(4′−置換ベンジ
ル)4−ピペリドン(II)は、文献から知られた反応に
より調製されることができる: a)4−置換ベンジルアミンから出発して、2モルのア
クリル酸エステルに対する本化合物の添加、その分子内
エステル縮合及び加水分解性脱炭酸は、化合物(II)を
もたらした。〔Helv.Chim.Acta,41,1188.(1958);J.A
m.Chem.Soc.,68,2108(1946)〕 b)4−置換ベンジルハライドから出発して、酸結合性
剤の存在中での4−ピペリドン・モノヒドレート・ヒド
ロクロリドのアルキル化反応は、化合物(II)をもたら
した。〔Synth.Comm.,20,3537.(1900)〕 本発明を、以下の非限定的実施例により詳細に説明す
る。
実施例1 ヌピロシクライゼーションによるこれらの遊離塩基形態
における式(I)の化合物の調製 a)100mlのトルエン中に0.22モルの式(II)の4−ピ
ペリドン及び27.2g(0.2モル)の2−ヒドロキシアセト
フェノンを含む溶液を、撹拌機、還流コンデンサーと水
セパレーター装置を備えた丸底フラスコ内に計量した。
撹拌を開始した後、4g(56mモル)のピロリジンを室温
において上記混合物に滴下した。添付後、この反応混合
物を沸点まで加熱し、そして沸騰を、水を徐々に分離し
た後さらに2〜24時間続けた。次にこの反応混合物を冷
却し、そして150mlの水に注いだ。相分離した後、その
水層を、50mlのトルエンで再抽出した。併合したトルエ
ン抽出物を、10mlの水で洗浄し、そして蒸発させた。こ
のトルエン相の蒸発残渣を、結晶まで、そして、所望に
より、プロトン極性溶媒、例えば、エタノールから再結
晶化されるまで、ジイソプロピル・エーテルと完全混合
して、60〜75%の精製生成物を得た。
b)0.1mモルの式(II)の4−ピペリドン、0.1モルの
2−ヒドロキシ−アセトフェノン、0.1モルのピロリド
ンを、3〜8時間メタノール(25ml)溶液中で還流させ
る。この反応の進行を、TLCによりコントロールする。
この反応混合物を冷却した後、化合物(I)が結晶化す
る(その加熱期間の間にそれが生じない場合)。それ
は、一夜冷蔵庫内でそれを冷却することにより増加され
ることができる。濾過し、そして冷メタノールによりそ
の濾過ケーキを注意して洗浄することにより、その理論
量の80〜92%において生成物(I)を得る。
実施例2 スピロ〔2H−1−ベンゾピラン−2,4′−ピペリジン〕
−4(3H)−オンの酸付加塩をアルキル化することによ
る、遊離塩基形態の式(I)の化合物の調製 スピロ〔2H−1−ベンゾピラン−2,4′−ピペリジ
ン〕−4(3H)−オン・ヒドロクロライド25.48(0.1モ
ル)の混合物を50mlメタノール中の0.105モルの式(II
I)の化合物及び17gの炭酸水素ナトリウムと共に還流下
で沸騰した。その沸騰を、出発スピロ(2H−1−ベンゾ
ピラン−2,4′−ピペリジン〕−4(3H)−オンが、
(薄層クロマトグラフィ(TLC)ノンヒソ検出される)
反応混合物から消費されるのに要する4〜8時間で、続
けた。
得られた式(I)の化合物は、好ましくは次の通り反
応混合物が回収することができた。
1)その熱い反応混合液をろ過した後、そのろ過固形物
を、20mlの水で1回、次に10mlの水で2回、各々洗っ
た。そのメタノール母液は洗浄しなかった。式(I)の
標的化合物を、2つの形式:フィルター上で洗った固相
としてのもの及び結晶形態においてメタノール母液から
沈殿する物質としての他のものにおいて得た。
2)メタノール母液のエバポレーションの後、その残留
物を全体的に水と混合した。式(I)の標的化合物が結
晶形態で沈殿した場合、それをろ過し;沈殿がおこらな
かった場合、その水性混合物を(ジクロロメタンのよう
な)有機溶媒で抽出し、その抽出液をエバポレートし
た。
各々の場合において式(I)の標的化合物を再結晶化
した。(メタノール、エタノール又はイソプロパノール
のような)C1〜3アルコール、エーテル(例えばジイ
ソプロピルエーテル)、(酢酸エチルのような)エステ
ル又はアセトニトリルが、好ましくはこの目的のために
用いることができた。
更に他の溶媒中でアルキル化反応を行うのに同じ試薬
を用いることができる;それらの中で、アセトニトリル
及びイソプロパノールが最も適していることが判ってい
る。通常、式(I)の化合物は、これらの溶媒から結晶
化(ろ過によって無機塩が含まれて分離され得る。遊離
塩基の形態の式(I)の化合物は水に不溶性であるの
で、精製して容易に行うことができる。その冷えた有機
溶媒(メタノール、イソプロパノール、アセトニトリ
ル)は、溶媒のエバポレーション及びその残りの再結晶
化の後に単離することができる。
実施例3 式(I)の化合物の酸付加塩の調製 a)塩酸塩の調製 遊離塩基としての式(I)の化合物1mmolを、15分、5
0℃で0.5mol/の濃度の塩酸6ml中で撹拌した。(高収
率のために冷凍機内に保持することによって)冷却し、
その溶液をろ過した後、必要に応じてその沈殿した塩酸
塩をブロトン性溶媒から再結晶化した。
b)塩酸塩の調製 遊離塩基としての式(I)の化合物1mmolを、沸騰温
度において有機溶媒、即ち酢酸エチル(20ml)又はC
1〜3アルコール(10ml)中に溶かす。化合物(I)遊
離塩基のシャープな溶液に、同溶液中に気体の塩化水素
溶液の少し過剰工量を加える。その沈殿を、その溶液を
冷やすことによって増加させ、ろ過した。要求されるな
ら、その沈殿を有機溶媒、大部分はC1〜3アルコール
から結晶化する。
c)マレイン酸水素塩の調製 遊離塩基としての式(I)の化合物1mmolを有機溶媒
(好ましくはエタノール又はエーテル)中に溶かし、1.
2mmolのマレイン酸を含むエーテル溶液を加えた。ろ過
した後、その沈殿した水素マレイン酸塩を、好ましくは
エタノールから再結晶化した。
以下の式(I)の化合物を上述のように調製した。
*Rとして水素を含む式(I)の周知の化合物の融点
は、文献に公開される91〜93℃に対して103〜104℃であ
る。この化合物は、目的の産物がベンゼン又はベンゼン
とシクロヘキサンとの混合物から結晶化されなかったの
で、文献に記載される方法を用いることによって精製す
ることができなかった。
実施例4 式(IV)のスピロ〔2H−1−ベンゾピラン−2,4′−ピ
ペリジン〕−4(3H)−オンからの式(I)の化合物及
び式(I a)の第4塩の同時調製 2.54g(0.01モル)のスピロ〔2H−1−ベンゾピラン
−2,4′−ピペリジン〕−4(3H)−オンヒドロクロラ
イド、10mlのメタノール、1.7gの炭酸水素ナトリウム及
び2.02ml(0.011モル)の4−第四ブチルベンジルプロ
ミドを約3時間、還流下で沸騰した。その固相を沸騰す
る過程において、その固相を最初に溶かし、次に、新し
い固相を沈殿させた。次に、その反応混合物を冷凍器内
に一晩放置し、次にそれを冷えた状態でろ過した。その
得られた固相(広範囲で溶ける3.10g)を30mlのトルエ
ンと混合し、再びろ過した。その得られた固相(1g)を
25mlのメタノールから再結晶して0.64gの純粋な1′,
1′−ビス(4−tert−ブチルベンジル)−スピロ〔2H
−4(3H)−オキソ−1−ベンゾピラン−2,4′−ピペ
リジニウム〕プロミド、m.p.:255〜258℃を得た。
トルエン母液のエバポレーション及びそのエバポレー
ション残留物(1.97g)の35mlのジイソプロピルエーテ
ルからの再結晶の後、1.5gの純粋な1′−(4−tert−
ブチルベンジル)−スピロ〔2H−1−ベンゾピラン−2,
4′−ピペリジン〕−4(3H)−オンを得た(m.p.:149
〜151℃)。
実施例5 式(IV)のスピロ〔2H−1−ベンゾピラン−2,4′−ピ
ペリジン〕−4(3H)−オンの第4塩の調製 スピロ〔2H−1−ベンゾピラン−2,4′−ピペリジ
ン〕−4(3H)−オンヒドロクロライド2.54g(0.01モ
ル)、5mlのメタノール、1.7gの炭酸水素ナトリウム及
び2.53ml(0.02モル)のベンジルクロライドの混合物を
3時間、還流下で沸騰して、メタノールで再結晶化して
3.66gの1′,1′−ジベンジル−スピロ〔2H−4(3H)
−オキソ−1−ベンゾピラン−2,4′−ピペリジニウ
ム〕ヒドロクロライドを生成した(m.p.262℃(分
解))。
実施例6 式(I)の1′−ベンジル−スピロ〔2H−1−ベンゾピ
ラン−2,4′−ピペリジン〕−4(3H)−オンからの式
(I a)の第四塩の調製 1′−ベンジル−スピロ〔2H−1−ベンゾピラン−2,
4′−ピペリジン〕−4(3H)−オン3.07g(0.10モ
ル)、15mlのメタノール及び1.3gのベンジルクロライド
を含む混合物を8時間、還流下で沸騰して、実施例5の
生成物と同一である3.13gの1′,1′−ジベンジル−ス
ピロ〔2H−4(3H)−オキソ−1−ベンゾピラン−2,
4′−ピペリジニウム〕ヒドロクロライドを供した。メ
タノールからの再結晶化の後、その生成物を分解する26
2℃で溶かした。
実施例7 医薬組成物 a)各々10mgの活性成分を含む10mgの重さの錠剤 構成物: g 活性成分 50.0 ラクトース 285.0 ポテトデンプン 100.0 ドデシル硫酸ナトリウム 2.5 ポリビニルピロリドン(Kollidon−K90R) 5.0 微結晶性セルロース(AvicelR) 50.0 植物油(SterotexR) 7.5 上記構成物を普通に湿らせて粒状化し、次に各々10mg
の活性成分を含む100mg重量の錠剤に圧縮した。
b)各々10mgの活性成分を含む125mg重量の糖剤 上述のように調製された錠剤を、糖及びタルクからな
るコートによって周知の方法でコートした。その糖剤
を、蜜ろうとカルナウバろうとの混合物で仕上げた。
c)各々20mgの活性成分を含むカプセル 構成物: g 活性成分 40.0 ラウリル硫酸ナトリウム 12.0 ラクトース 102.0 ポテトデンプン 102.0 ステアリン酸マグネシウム 2.4 コロイド状二酸化ケイ素 1.6 上述の混合物をむらなく混合した後、得られた混合物
を、各々20mgの活性成分を含む硬質ゼラチンカプセル内
に充填した。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ボルザ,イストバン ハンガリー国,ハー−1185 ブダペス ト,マルゴー ティバダル ウ.218 (72)発明者 カールパーティ,エゴン ハンガリー国,ハー−1022 ブダペス ト,トビシュ ウ.7/ベー (72)発明者 キス,ベーラ ハンガリー国,ハー−1103 ブダペス ト,ゲルゲリュ ウ.48 (72)発明者 ペリオニス,マルギ ハンガリー国,ハー−1125 ブダペス ト,トレンチェニュイ ウ.45 (72)発明者 ファルカシュ,サーンドール ハンガリー国,ハー−1103 ブダペス ト,オライュリゲ ウ.42 (72)発明者 ホルバート,チラ ハンガリー国,ハー−1105 ブダペス ト,デール ウ.42 (72)発明者 チョモール,カタリン ハンガリー国,ハー−1045 ブダペス ト,ニュアール ウ.99 (72)発明者 ラピス,エルジェーベ ハンガリー国,ハー−1172 ブダペス ト,アバリゲ ウ.86 (72)発明者 ラジュロブスキ,イストバン ハンガリー国,ハー−1111 ブダペス ト,バルトーク ベーラ ウート 16 (72)発明者 サボー,サーンドール ハンガリー国,ハー−1061,ブダペス ト,リス フェレンツ テール 9.ケ ットー 5. (72)発明者 キシュ−バールガ,アーグネス ハンガリー国,ハー−1184 ブダペス ト,トーコーリュ イ.ウ.20 (72)発明者 ラシュ,ユディ ハンガリー国,ハー−2094,ナジコバー チ,マダーチュ テール 1 (72)発明者 ゲレ,アニコー ハンガリー国,ハー−1111,ブダペス ト,エグリュ イェ.ウ.40 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C07D 491/107 A61K 31/438 A61P 25/28 CA(STN) REGISTRY(STN)

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】式(I): (式中、Rは、ハロゲン、ニトロ基又は直鎖もしくは枝
    分れ鎖のC1〜6アルキル基を表す) のスピロ〔2H−1−ベンゾピラン−2,4′−ピペリジ
    ン〕−4(3H)−オン誘導体及びその酸付加塩、又は式
    (I a): (式中、R及びR′は同一又は異なるものであり、そし
    て前記Rと同一であるか又は水素であり得;そして Z-は1当量の陰イオンを表す) のその第四級塩。
  2. 【請求項2】1′−(4−フルオロベンジル)−スピロ
    〔2H−1−ベンゾピラン−2,4′−ピペリジン〕−4(3
    H)−オン、 1′−(4−クロロベンジル)−スピロ〔2H−1−ベン
    ゾピラン−2,4′−ピペリジン〕−4(3H)−オン、 1′−(4−ブロモベンジル)−スピロ〔2H−1−ベン
    ゾピラン−2,4′−ピペリジン〕−4(3H)−オン、 1′−(4−ニトロベンジル)−スピロ〔2H−1−ベン
    ゾピラン−2,4′−ピペリジン〕−4(3H)−オン、 1′−(4−tert−ブチルベンジル)−スピロ〔2H−1
    −ベンゾピラン−2,4′−ピペリジン〕−4(3H)−オ
    ン、 からなる群から選択される請求項1記載の式(I)の化
    合物もしくはそれらの酸付加塩、又は 1′,1′−ビス(4−tert−ブチルベンジル)−スピロ
    〔2H−4(3H)−オキソ−1−ベンゾピラン−2,4′−
    ピペリジニウム〕ブロミド及び 1′,1′−ジベンジル−スピロ〔2H−4(3H)−オキソ
    −1−ベンゾピラン−2,4′−ピペリジニウム〕クロラ
    イド からなる群から選択される請求項1記載の式(I a)の
    化合物。
  3. 【請求項3】痴呆症に対して改善された作用効果を発揮
    する医薬組成物であって、充填剤、希釈剤、香料、芳香
    剤、安定剤、pH調節剤及び等張剤並びに化合物の調製に
    通常用いられる調合を容易にする添加物及び補助剤との
    混合物において、活性剤として有効量の請求項1記載の
    式(I)(式中、Rは、水素、ハロゲン、ニトロ基又は
    直鎖もしくは枝分れ鎖のC1〜6アルキル基を表す)の
    スピロ〔2H−1−ベンゾピラン−2,4′−ピペリジン〕
    −4(3H)−オン誘導体もしくはその酸付加塩、及び/
    又は請求項1記載の式(I a)(式中、R及びR′は同
    一又は異なるものであり、そして前記Rと同一であり;
    そしてZ-は1当量の陰イオンを表す)のその第四級塩を
    含む医薬組成物。
  4. 【請求項4】請求項1記載の式(I) (式中、Rは、ハロゲン、ニトロ基又は直鎖もしくは枝
    分れ鎖のC1〜C6アルキル基を表す) のスピロ〔2H−1−ベンゾピラン−2,4′−ピペリジ
    ン〕−4(3H)−オン誘導体又はその酸付加塩を調製す
    るための方法であって、 O−ヒドロキシアセトフェノンを式(II): (式中、Rはハロゲン、又はニトロ基、又は直鎖もしく
    は枝分れ鎖のC1〜6アルキル基である)のN−(p−
    置換化ベンジル)−4−ピペリドンと、ピロリドンの存
    在下で反応させることを含む方法。
  5. 【請求項5】請求項1記載の式(I) (式中、Rは、ハロゲン、ニトロ基又は直鎖もしくは枝
    分れ鎖のC1〜6アルキル基を表す) のスピロ〔2H−1−ベンゾピラン−2,4′−ピペリジ
    ン〕−4(3H)−オン誘導体又はその酸付加塩を調製す
    るための方法であって、 式(IV): のスピロ〔2H−1−ベンゾピラン−2,4′−ピペリジ
    ン〕−4(3H)−オンを式(III): (式中、Rはハロゲン、又はニトロ基、又は直鎖もしく
    は枝分れ鎖のC1〜6アルキル基を表わし、そしてXは
    塩素又は臭素を表わす)のp−置換化ベンジルハライド
    により、酸結合剤の存在下でアルキル化し; 次いで所望するなら、その塩基形態における過程a)及
    び/又はb)により得られる式(I)のスピロ〔2H−1
    −ベンゾピラン−2,4′−ピペリジン〕−4(3H)−オ
    ン誘導体(ここで、Rはハロゲン、又はニトロ基、又は
    直鎖もしくは枝分れ鎖C1〜6アルキル基を表わす)
    を、酸により処理することによりその酸付加塩に変換す
    る;及び/又は、所望するなら、酸付加塩として得られ
    る式(I)のスピロ〔2H−1−ベンゾピラン−2,4′−
    ピペリジン〕−4(3H)−オン誘導体の塩基形態(ここ
    で、Rはハロゲン、又はニトロ基、又は直鎖もしくは枝
    分れ鎖C1〜6アルキル基を表わす)を塩基により処理
    することにより遊離させることを含む方法。
  6. 【請求項6】請求項1記載の式(I a) (式中、R及びR′は同一又は異なるものであり、そし
    て前記Rと同一であるか又は水素であり得;そして Z-は1当量の陰イオンを表す) の第四級塩を調製するための方法であって、 式(IV): のスピロ〔2H−1−ベンゾピラン−2,4′−ピペリジ
    ン〕−4(3H)−オン誘導体もしくはその酸付加塩、又
    は式(I)のスピロ〔2H−1−ベンゾピラン−2,4′−
    ピペリジン〕−4(3H)−オン誘導体もしくはその酸付
    加塩(ここで、Rは水素、ハロゲン、ニトロ基、又は直
    鎖もしくは枝分れ鎖のC1〜6アルキルである)を式
    (III): のベンジルハライド(ここで、Rは水素、ハロゲン、又
    はニトロ基、又は直鎖もしくは枝分れ鎖のC1〜6アル
    キル基であり、そしてXは塩素又は臭素である)により
    四級化し、 R及びR′が同一又は異なり、そして前記Rと同一であ
    るが、水素であってもよく、そしてZ-が1当量の陰イオ
    ンである式(I a)の四級塩を得ることを含む方法。
  7. 【請求項7】痴呆症に対して改善された作用効果を発揮
    する医薬組成物を調製するための方法であって、充填
    剤、希釈剤、香料、芳香剤、安定剤、pH調節剤及び等張
    剤並びに組成物の調製に通常用いられる調合を容易にす
    る添加物及び補助剤と、有効量の請求項1記載の式
    (I)(式中、Rは、水素、ハロゲン、ニトロ基又は直
    鎖もしくは枝分れ鎖のC1〜6アルキル基を表す)のス
    ピロ〔2H−1−ベンゾピラン−2,4′−ピペリジン〕−
    4(3H)−オン誘導体もしくはその医薬として許容され
    る酸付加塩、及び/又は請求項1記載の式(I a)(式
    中、R及びR′は同一又は異なるものであり、そして前
    記Rと同一である)のその第四級塩を混合し、それを医
    薬組成物に変換することを含む方法。
  8. 【請求項8】ヒトを含む哺乳動物において、痴呆症を改
    善するための医薬組成物であって、有効量の請求項1記
    載の式(I)(式中、Rは、水素、ハロゲン、ニトロ基
    又は直鎖もしくは枝分れ鎖のC1〜6アルキル基を表
    す)のスピロ〔2H−1−ベンゾピラン−2,4′−ピペリ
    ジン〕−4(3H)−オン誘導体又はその医薬として許容
    される酸付加塩、及び/又は請求項1記載の式(I a)
    (式中、R及びR′は同一又は異なるものであり、そし
    て前記Rと同一である)のその第四級塩を含むことを特
    徴とする医薬組成物。
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