JP3046996B2 - 多板クラッチ又はブレーキのクラッチプレート - Google Patents

多板クラッチ又はブレーキのクラッチプレート

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宗男 水田
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【発明の詳細な説明】 (イ)産業上の利用分野 本発明は、多板クラッチ又はブレーキのクラッチプレ
ートに関するものである。
(ロ)従来の技術 従来の多板クラッチのクラッチプレートとして、例え
ば実開昭62−6537号公報に示されるものがある。これに
示される多板式クラッチは、外径にスプライン部を有す
るクラッチプレートと、内径にスプライン部を有するク
ラッチプレートとを交互に重ね合わせ、これにピストン
による押圧力を作用又は非作用とすることにより締結又
は解放されるように構成されている。一方のクラッチプ
レートは金属製であり、他方のクラッチプレートは金属
製の部材にフェージング材をはり付けたものである。こ
のような従来の多板クラッチのクラッチプレートは、基
本的には全体として均一な板厚を有している。従って、
ピストンからの押圧力が作用する部分もスプライン部の
部分も同じ板厚である(なお、フェーシング材がはり付
けられているクラッチプレートの場合には、フェーシン
グ材がはり付けられている部分の厚さ寸法が大きくなっ
ているが、金属製のプレートは均一な板厚を有してい
る)。
(ハ)発明が解決しようとする課題 しかしながら、上記のような従来の多板クラッチのク
ラッチプレートには、スプライン部がかみ合う相手側の
部材のスプライン部に摩耗が発生するという問題点があ
る。すなわち、比較的薄い板材によって構成されている
スプライン部に大きい力が作用するため面圧が非常に高
くなっており、相手側の部材が摩耗する。相手側の部材
のスプライン部に摩耗が発生すると、クラッチプレート
の軸方向への移動が円滑でなくなり、多板式クラッチの
作動不良が発生する。また、別の問題としてフェーシン
グ材付きクラッチプレートのフェーシング材が何らかの
原因によって異常に摩耗して金属製のプレートが露出し
た場合には、クラッチプレートの金属同志が接触するこ
とになり、焼付きが発生してしまう。この場合には多板
クラッチが締結されたままとなってしまう。本発明は、
このような課題を解決することを目的としている。
(ニ)課題を解決するための手段 本発明は、クラッチプレートのスプライン部の部分の
厚さ寸法を大きくすることにより上記課題を解決する。
すなわち、本発明による多板クラッチのクラッチプレー
トは、スプライン部の厚さ寸法を他の部分の厚さ寸法よ
りも大きくしてある。厚さ寸法増大の手段としては、請
求項1記載のもののように、スプライン部の両端側を軸
方向に折り曲げ形成してもよく、また、請求項2記載の
もののように、スプライン部の一部を半径方向に折り返
すようにしてもよい。
(ホ)作用 スプライン部の厚さ寸法が他の部分の厚さ寸法よりも
大きくなっているので、相手側部材のスプライン部に作
用する面圧が低くなっており、摩耗の発生が防止され
る。なお、厚さ寸法が大きいのはスプライン部だけであ
るので、多板クラッチ又はブレーキの全長が大きくなる
ことはない。また、スプライン部の部分の厚さ寸法の大
きさを、2枚のクラッチプレートをスプライン部の部分
で密着させたとき、スプライン部以外の部分に形成され
るすきまがこのすきまに配置される別のフェーシング材
付きクラッチプレートのフェーシング材を除去した状態
の板厚よりも大きくなるように設定すると、フェーシン
グ材が摩耗した場合であっても金属接触が発生すること
はなく、焼付きが防止される。
請求項1のように構成すると、クラッチプレートのス
プラインとの摺動面は、折曲げられた面となるため、従
来のように、プレス加工による切断面及び破断面が摺動
面となるものに比較して、クラッチ又はブレーキの締結
・解放動作が滑らかに行える。
(ヘ)実施例 第1図に本発明によるクラッチプレートを用いた多板
クラッチを示す。回転自在に支持されたクラッチドラム
10内に、ピストン12、リターンスプリング14、第1クラ
ッチプレート16、第2クラッチプレート18、リテーナプ
レート20、スナップリング22などが図示のように配置さ
れている。各3枚の第1クラッチプレート16及び第2ク
ラッチプレート18は交互に重ね合わせに配置されてい
る。第1クラッチプレート16の外径部のスプライン部16
aはクラッチドラム10の内径スプライン部10aとかみ合っ
ており、第1クラッチプレート16はクラッチドラム10と
いっしょに回転する。他方、第2クラッチプレート18の
内径部のスプライン部18aは回転部材24の外径スプライ
ン部24aとかみ合っており、第2クラッチプレート18は
回転部材24といっしょに回転する。リターンスプリング
14はクラッチドラム10にスナップリング30によって取り
付けられたスプリングリテーナ32とピストン12との間に
配置されている。
第2図に第1クラッチプレート16及び第2クラッチプ
レート18を拡大して示す。第1クラッチプレート16のス
プライン部16aの厚さ寸法aは、第1クラッチプレート1
6の基本的板厚寸法bよりも大きくしてある。また、第
2クラッチプレート18のスプライン部18aの厚さ寸法c
についても、第2クラッチプレート18の厚さ寸法dより
も大きくしてある。なお、第2クラッチプレート18は板
厚eの金属プレート18bの両面に厚さ寸法fのフェーシ
ング材18cをはり付けた構造となっている。上記各寸法
間の関係は次のように設定してある。
d>a−b>e 第1図に示すような多板クラッチにおいて、ピストン
12に油圧を作用させ、これによる押圧力を第1クラッチ
プレート16及び第2クラッチプレート18に作用させる
と、両者は摩擦力によって締結され、クラッチドラム10
と回転部材24との間の回転方向の力の伝達が可能とな
る。逆にピストン12への油圧の作用を解除すると、ピス
トン12はリターンスプリング14によって押し戻され、ク
ラッチドラム10と回転部材24とは切り離される。多板ク
ラッチが締結された状態では、第1クラッチプレート16
のスプライン部16aとクラッチドラム10のスプライン部1
0aとの間で、また第2クラッチプレート18のスプライン
部18aと回転部材24のスプライン部24aとの間で力の伝達
が行なわれ、両者間には圧縮力が作用する。しかしなが
ら、スプライン部10a及び24aに変形、摩耗などを生ずる
ことはない。これはスプライン部16a及び18aの厚さ寸法
が大きくなっており、作用する面圧が小さくなっている
からである。また、第1クラッチプレート16のフェーシ
ング材18bが完全に摩耗しても、第2クラッチプレート1
8の金属プレート18bと第1クラッチプレート16とが金属
接触することはない。これは第2クラッチプレート18の
フェーシング材18cが所定量まで摩耗すると、これの両
側の第1クラッチプレート16のスプライン部16a同志が
接触し(この状態で第1クラッチプレート16間のすきま
の寸法はa−bである)、第2クラッチプレート18に押
圧力が作用しなくなるからである(たとえフェーシング
材18cが全部摩耗してもa−b>eであるから、第1ク
ラッチプレート16と金属プレート18bとが接触すること
はない)。
なお、例えば第1クラッチプレート16のスプライン部
16aの厚さ寸法を大きくする加工は、第3図に示すよう
にスプライン部16aの端部を折り曲げてもよく、また第
4図に示すようにスプライン部16aを長くしておき、こ
れを折り返すようにしてもよい。
なお、上記説明は多板クラッチについて説明したが、
クラッチプレート16及び18が多板ブレーキにも適用可能
であることは明らかである。
(ト)発明の効果 以上説明してきたように、本発明によると、多板クラ
ッチ又はブレーキのクラッチプレートのスプライン部の
厚さ寸法を、クラッチプレート本体の厚さ寸法よりも大
きくしたので、スプライン部の面圧を下げることがで
き、相手側スプライン部の変形、摩耗などを防止するこ
とができる。また、フェーシング材付きクラッチプレー
トのフェーシング材が所定量摩耗したとき、これの両側
のクラッチプレートのスプライン部同志が接触するよう
にすれば、フェーシング材が所定以上摩耗することを防
止することができる。通常のクラッチプレート形成時に
は不必要となっているハブ凹部の部分(従来は切除・廃
棄されている部分)を利用して折り曲げ(又は折り返
し)加工によりスプライン部の厚さ寸法を増大させるこ
とができるので、厚さ寸法増大のために新たに余分な材
料が必要になるわけではなく、材料費が増加するような
ことはない。折り曲げ、折り返しなどの簡単な加工でス
プライン部の厚さ寸法を増大させるようにしたので、厚
さ寸法増大のために新たに余分な材料が必要になるわけ
ではなく、材料費が増加することはない。鍛造加工、切
削加工などによって成形するものに比べて、加工費が少
なくて済む。
請求項1のように構成すると、クラッチプレートのス
プラインとの摺動面は、折曲げられた面となるため、従
来のように、プレス加工による切断面及び破断面が摺動
面となるものに比較して、クラッチ又はブレーキの締結
・解放動作が滑らかに行える。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明によるクラッチプレートを用いた多板ク
ラッチを示す図、第2図はクラッチプレートの拡大図、
第3図は別のクラッチプレートを示す図、第4図は更に
別のクラッチプレートを示す図である。 10……クラッチドラム、16……第1クラッチプレート、
16a……スプライン部、18……第2クラッチプレート、1
8a……スプライン部、24……回転部材、24a……スプラ
イン部。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F16D 13/00 - 23/14 F16D 25/063 F16D 65/12

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】内径又は外径にスプライン部を有する多板
    クラッチ又はブレーキのクラッチプレートにおいて、 スプライン部の厚さ寸法が他の部分の厚さ寸法よりも大
    きくなるように、スプライン部の両端側を軸方向に折り
    曲げ形成したことを特徴とする多板クラッチ又はブレー
    キのクラッチプレート。
  2. 【請求項2】内径又は外径にスプライン部を有する多板
    クラッチ又はブレーキのクラッチプレートにおいて、 スプライン部の厚さ寸法が他の部分の厚さ寸法よりも大
    きくなるように、スプライン部の一部を半径方向に折り
    返し形成したことを特徴とする多板クラッチ又はブレー
    キのクラッチプレート。
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