JP2001234946A - 摩擦係合装置用ウェーブディスク - Google Patents
摩擦係合装置用ウェーブディスクInfo
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- JP2001234946A JP2001234946A JP2000043121A JP2000043121A JP2001234946A JP 2001234946 A JP2001234946 A JP 2001234946A JP 2000043121 A JP2000043121 A JP 2000043121A JP 2000043121 A JP2000043121 A JP 2000043121A JP 2001234946 A JP2001234946 A JP 2001234946A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 周方向を波長方向として板厚方向に波形に湾
曲する摩擦係合装置用ウェーブディスク４であって、デ
ィスク側面に周方向に分割した複数の摩擦材９を取付け
るものにおいて、ウェーブディスクの板厚方向の変形で
摩擦材９に作用する圧縮応力や引張り応力により摩擦材
９の割れを生ずることを防止する。 【解決手段】 ウェーブディスク４の波形形状の山谷の
稜線部分４ｂ，４ｃを避けて摩擦材９を取付ける。
曲する摩擦係合装置用ウェーブディスク４であって、デ
ィスク側面に周方向に分割した複数の摩擦材９を取付け
るものにおいて、ウェーブディスクの板厚方向の変形で
摩擦材９に作用する圧縮応力や引張り応力により摩擦材
９の割れを生ずることを防止する。 【解決手段】 ウェーブディスク４の波形形状の山谷の
稜線部分４ｂ，４ｃを避けて摩擦材９を取付ける。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両用自動変速機
の変速用クラッチやブレーキ等として用いる摩擦係合装
置用のウェーブディスクに関する。
の変速用クラッチやブレーキ等として用いる摩擦係合装
置用のウェーブディスクに関する。
【０００２】
【従来の技術】摩擦係合装置は、アウタ部材にスプライ
ン係合する外歯ディスクと、インナ部材にスプライン係
合する内歯ディスクとを備え、外歯ディスクと内歯ディ
スクとを板厚方向に圧接させて摩擦係合させることによ
りアウタ部材とインナ部材との間のトルク伝達を行うよ
うに構成されている。
ン係合する外歯ディスクと、インナ部材にスプライン係
合する内歯ディスクとを備え、外歯ディスクと内歯ディ
スクとを板厚方向に圧接させて摩擦係合させることによ
りアウタ部材とインナ部材との間のトルク伝達を行うよ
うに構成されている。
【０００３】従来、このような摩擦係合装置において、
外歯ディスクと内歯ディスクとのうち摩擦材付きのディ
スクを、周方向を波長方向として板厚方向に波形に湾曲
させたウェーブディスクで構成するものが知られている
（特開平９−１６６１５７号公報、特開平９−２５７０
５８号公報参照）。
外歯ディスクと内歯ディスクとのうち摩擦材付きのディ
スクを、周方向を波長方向として板厚方向に波形に湾曲
させたウェーブディスクで構成するものが知られている
（特開平９−１６６１５７号公報、特開平９−２５７０
５８号公報参照）。
【０００４】上記の如きウェーブディスクを用いると、
係合初期に波形形状の山部及び谷部が弾性変形しつつウ
ェーブディスクが他のディスクに圧接し、山部及び谷部
の弾性変形による緩衝作用で係合初期の急激なトルクの
立上りが防止されて、係合ショックが緩和される。ま
た、係合解除時には、山部及び谷部の弾性復元力により
ウェーブディスクが他のディスクから迅速に離れ、引摺
りが抑制される。
係合初期に波形形状の山部及び谷部が弾性変形しつつウ
ェーブディスクが他のディスクに圧接し、山部及び谷部
の弾性変形による緩衝作用で係合初期の急激なトルクの
立上りが防止されて、係合ショックが緩和される。ま
た、係合解除時には、山部及び谷部の弾性復元力により
ウェーブディスクが他のディスクから迅速に離れ、引摺
りが抑制される。
【０００５】尚、上記公報に記載のウェーブディスクで
は、ディスク側面に環状の摩擦材を取付ているが、これ
では、摩擦材の打ち抜き成形時にスクラップが発生して
素材歩留りが悪くなる。かかる不具合を解消するため、
特開平６−３０００５１号公報に見られるように、摩擦
材を、環状ではなく、周方向に分割されたセグメント形
状に形成し、これらセグメント形状の複数の摩擦材をデ
ィスク側面に取付けたものも知られている。
は、ディスク側面に環状の摩擦材を取付ているが、これ
では、摩擦材の打ち抜き成形時にスクラップが発生して
素材歩留りが悪くなる。かかる不具合を解消するため、
特開平６−３０００５１号公報に見られるように、摩擦
材を、環状ではなく、周方向に分割されたセグメント形
状に形成し、これらセグメント形状の複数の摩擦材をデ
ィスク側面に取付けたものも知られている。
【０００６】
【発明が解決しようとする課題】ウェーブディスクは繰
り返し曲げを受ける為、摩擦材も耐久性上厳しい状態に
おかれ、摩擦材に亀裂がはいることが考えらえる。
り返し曲げを受ける為、摩擦材も耐久性上厳しい状態に
おかれ、摩擦材に亀裂がはいることが考えらえる。
【０００７】特に摩擦材が波形形状の山谷の稜線部分に
跨るような位置に取り付けられた場合、波形形状の山谷
が板厚方向に変形する際、周方向両端側からの曲げモー
メントを受けて圧縮応力や引張り応力が作用し、摩擦材
に割れを生じる可能性がある。割れが生じると、一部の
摩擦材の剥離の原因につながり、摩擦機能が低下するお
それがある。
跨るような位置に取り付けられた場合、波形形状の山谷
が板厚方向に変形する際、周方向両端側からの曲げモー
メントを受けて圧縮応力や引張り応力が作用し、摩擦材
に割れを生じる可能性がある。割れが生じると、一部の
摩擦材の剥離の原因につながり、摩擦機能が低下するお
それがある。
【０００８】本発明は、以上の点に鑑み、摩擦材の割れ
を防止し耐久性を向上させたウェーブディスクを提供す
ることを課題としている。
を防止し耐久性を向上させたウェーブディスクを提供す
ることを課題としている。
【０００９】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決すべく、
本発明は、周方向を波長方向として板厚方向に波形に湾
曲する摩擦係合装置用ウェーブディスクであって、ディ
スク側面に周方向に分割した複数の摩擦材を取付けるも
のにおいて、ウェーブディスクの波形形状の山谷の稜線
部分を避けて摩擦材を取付けている。
本発明は、周方向を波長方向として板厚方向に波形に湾
曲する摩擦係合装置用ウェーブディスクであって、ディ
スク側面に周方向に分割した複数の摩擦材を取付けるも
のにおいて、ウェーブディスクの波形形状の山谷の稜線
部分を避けて摩擦材を取付けている。
【００１０】本発明によれば、摩擦材は波形形状の山部
の稜線部分と谷部の稜線部分との間の斜面部分に取付け
られることになる。波形形状の山谷が板厚方向に変形す
る際、斜面部分は主として板厚方向に傾動するだけで、
斜面部分での曲げ変形量は僅かになり、摩擦材に圧縮応
力や引張り応力は左程作用しない。その結果、摩擦材の
割れが防止される。
の稜線部分と谷部の稜線部分との間の斜面部分に取付け
られることになる。波形形状の山谷が板厚方向に変形す
る際、斜面部分は主として板厚方向に傾動するだけで、
斜面部分での曲げ変形量は僅かになり、摩擦材に圧縮応
力や引張り応力は左程作用しない。その結果、摩擦材の
割れが防止される。
【００１１】
【発明の実施の形態】図１は、摩擦係合装置たる自動変
速機用の油圧クラッチを示している。この油圧クラッチ
は、動力伝達軸Ｓに連結されるアウタ部材たるクラッチ
ドラム１と、動力伝達軸Ｓに軸支される変速用ギアＧに
一体に形成したインナ部材たるクラッチハブ２とを備え
ており、クラッチドラム１内に、クラッチドラム１に形
成したスプライン部１ａに外周の複数の歯部３ａでスプ
ライン係合する複数の外歯ディスク３と、クラッチハブ
２に形成したスプライン部２ａに内周の歯部４ａでスプ
ライン係合する複数の内歯ディスク４とを軸方向に互い
違いに配置している。
速機用の油圧クラッチを示している。この油圧クラッチ
は、動力伝達軸Ｓに連結されるアウタ部材たるクラッチ
ドラム１と、動力伝達軸Ｓに軸支される変速用ギアＧに
一体に形成したインナ部材たるクラッチハブ２とを備え
ており、クラッチドラム１内に、クラッチドラム１に形
成したスプライン部１ａに外周の複数の歯部３ａでスプ
ライン係合する複数の外歯ディスク３と、クラッチハブ
２に形成したスプライン部２ａに内周の歯部４ａでスプ
ライン係合する複数の内歯ディスク４とを軸方向に互い
違いに配置している。
【００１２】クラッチドラム１の開口方向を軸方向外側
として、軸方向最外側の外歯ディスク３はサークリップ
５によりクラッチドラム１に対し抜け止めされている。
そして、クラッチドラム１内に、軸方向最内側の外歯デ
ィスク３に対向するピストン６を設け、クラッチドラム
１の端壁とピストン６との間に画成される油圧室７に動
力伝達軸Ｓに形成した油路Ｓａを介して圧油を供給した
とき、ピストン６がリターンスプリング８に抗して軸方
向外側に動き、外歯ディスク３と内歯ディスク４とが内
歯ディスク４に取付けた摩擦材９を介して板厚方向に圧
接されて摩擦係合し、クラッチドラム１とクラッチハブ
２との間のトルク伝達が行われる。尚、これらディスク
３，４の配置部には動力伝達軸Ｓに形成した潤滑用の油
路Ｓｂから潤滑油が供給される。
として、軸方向最外側の外歯ディスク３はサークリップ
５によりクラッチドラム１に対し抜け止めされている。
そして、クラッチドラム１内に、軸方向最内側の外歯デ
ィスク３に対向するピストン６を設け、クラッチドラム
１の端壁とピストン６との間に画成される油圧室７に動
力伝達軸Ｓに形成した油路Ｓａを介して圧油を供給した
とき、ピストン６がリターンスプリング８に抗して軸方
向外側に動き、外歯ディスク３と内歯ディスク４とが内
歯ディスク４に取付けた摩擦材９を介して板厚方向に圧
接されて摩擦係合し、クラッチドラム１とクラッチハブ
２との間のトルク伝達が行われる。尚、これらディスク
３，４の配置部には動力伝達軸Ｓに形成した潤滑用の油
路Ｓｂから潤滑油が供給される。
【００１３】内歯ディスク４は、図２及び図３に示す如
く、周方向を波長方向として板厚方向に波形に湾曲する
ウェーブディスクで構成されている。そして、内歯ディ
スク４の両側面に、周方向に分割した複数の摩擦材９を
接着等で取付けている。ここで、摩擦材９は、図３
（Ａ）に明示する如く、内歯ディスク４の波形形状の山
部の稜線部分４ｂ及び谷部の稜線部分４ｃを避けて、両
稜線部分４ｂ，４ｃ間の斜面部分に取付けられている。
く、周方向を波長方向として板厚方向に波形に湾曲する
ウェーブディスクで構成されている。そして、内歯ディ
スク４の両側面に、周方向に分割した複数の摩擦材９を
接着等で取付けている。ここで、摩擦材９は、図３
（Ａ）に明示する如く、内歯ディスク４の波形形状の山
部の稜線部分４ｂ及び谷部の稜線部分４ｃを避けて、両
稜線部分４ｂ，４ｃ間の斜面部分に取付けられている。
【００１４】クラッチ係合時は、内歯ディスク４の山部
及び谷部が、図３（Ｂ）に示す如く、板厚方向に圧縮変
形される。この際、上記斜面部分は主として板厚方向に
傾動するだけで、斜面部分の曲げ変形量は僅かになる。
そのため、山部及び谷部の板厚方向の変形により摩擦材
９に作用する圧縮応力や引張り応力は左程大きくなら
ず、これら応力に起因して発生する摩擦材９の割れが有
効に防止される。
及び谷部が、図３（Ｂ）に示す如く、板厚方向に圧縮変
形される。この際、上記斜面部分は主として板厚方向に
傾動するだけで、斜面部分の曲げ変形量は僅かになる。
そのため、山部及び谷部の板厚方向の変形により摩擦材
９に作用する圧縮応力や引張り応力は左程大きくなら
ず、これら応力に起因して発生する摩擦材９の割れが有
効に防止される。
【００１５】以上、内歯ディスク４に本発明を適用した
実施形態について説明したが、外歯ディスク５を摩擦材
付きのウェーブディスクで構成する場合にも同様に本発
明を適用できる。また、油圧ブレーキや機械式摩擦クラ
ッチ等の油圧クラッチ以外の摩擦係合装置用の摩擦材付
きウェーブディスクにも同様に本発明を適用できる。
実施形態について説明したが、外歯ディスク５を摩擦材
付きのウェーブディスクで構成する場合にも同様に本発
明を適用できる。また、油圧ブレーキや機械式摩擦クラ
ッチ等の油圧クラッチ以外の摩擦係合装置用の摩擦材付
きウェーブディスクにも同様に本発明を適用できる。
【００１６】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
によれば、ウェーブディスクの板厚方向の変形で摩擦材
に作用する圧縮応力や引張り応力を小さくして、摩擦材
の割れを防止し耐久性を向上できる。
によれば、ウェーブディスクの板厚方向の変形で摩擦材
に作用する圧縮応力や引張り応力を小さくして、摩擦材
の割れを防止し耐久性を向上できる。
【図１】 本発明に係るウェーブディスクを具備する油
圧クラッチの断面図
圧クラッチの断面図
【図２】 ウェーブディスクの斜視図
【図３】 （Ａ）ウェーブディスクとこれに当接する他
のディスクとのクラッチ解放状態における展開断面図、
（Ｂ）そのクラッチ係合状態における展開断面図
のディスクとのクラッチ解放状態における展開断面図、
（Ｂ）そのクラッチ係合状態における展開断面図
４ 内歯ディスク（ウェーブディスク） ４ｂ，４ｃ 稜線部分 ９ 摩擦材
Claims (1)
- 【請求項１】 周方向を波長方向として板厚方向に波形
に湾曲する摩擦係合装置用ウェーブディスクであって、 ディスク側面に周方向に分割した複数の摩擦材を取付け
るものにおいて、 ウェーブディスクの波形形状の山谷の稜線部分を避けて
摩擦材を取付ける、 ことを特徴とする摩擦係合装置用ウェーブディスク。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2000043121A JP2001234946A (ja) | 2000-02-21 | 2000-02-21 | 摩擦係合装置用ウェーブディスク |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2000043121A JP2001234946A (ja) | 2000-02-21 | 2000-02-21 | 摩擦係合装置用ウェーブディスク |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2001234946A true JP2001234946A (ja) | 2001-08-31 |
Family
ID=18566088
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2000043121A Pending JP2001234946A (ja) | 2000-02-21 | 2000-02-21 | 摩擦係合装置用ウェーブディスク |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2001234946A (ja) |
Cited By (14)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
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| DE102008063662B4 (de) | 2008-08-18 | 2024-05-16 | Borgwarner Inc. | Lamelle für eine reibschlüssig arbeitende Einrichtung und reibschlüssig arbeitende Einrichtung mit einer solchen Lamelle |
-
2000
- 2000-02-21 JP JP2000043121A patent/JP2001234946A/ja active Pending
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
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