JP3040889B2 - 車両用タイヤのベルト補強層 - Google Patents
車両用タイヤのベルト補強層Info
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- corrugated
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- wire
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- D07B—ROPES OR CABLES IN GENERAL
- D07B1/00—Constructional features of ropes or cables
- D07B1/06—Ropes or cables built-up from metal wires, e.g. of section wires around a hemp core
- D07B1/0606—Reinforcing cords for rubber or plastic articles
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B60—VEHICLES IN GENERAL
- B60C—VEHICLE TYRES; TYRE INFLATION; TYRE CHANGING; CONNECTING VALVES TO INFLATABLE ELASTIC BODIES IN GENERAL; DEVICES OR ARRANGEMENTS RELATED TO TYRES
- B60C9/00—Reinforcements or ply arrangement of pneumatic tyres
- B60C9/0057—Reinforcements comprising preshaped elements, e.g. undulated or zig-zag filaments
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B60—VEHICLES IN GENERAL
- B60C—VEHICLE TYRES; TYRE INFLATION; TYRE CHANGING; CONNECTING VALVES TO INFLATABLE ELASTIC BODIES IN GENERAL; DEVICES OR ARRANGEMENTS RELATED TO TYRES
- B60C9/00—Reinforcements or ply arrangement of pneumatic tyres
- B60C9/0064—Reinforcements comprising monofilaments
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- D07B1/06—Ropes or cables built-up from metal wires, e.g. of section wires around a hemp core
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- D07B1/0646—Reinforcing cords for rubber or plastic articles comprising longitudinally preformed wires
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- D07B2201/00—Ropes or cables
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- D07B2201/2001—Wires or filaments
- D07B2201/2002—Wires or filaments characterised by their cross-sectional shape
- D07B2201/2003—Wires or filaments characterised by their cross-sectional shape flat
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- Engineering & Computer Science (AREA)
- Mechanical Engineering (AREA)
- Tires In General (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、各種の車両用タイヤに
おいて、そのベルト部に波付き偏平スチールワイヤを効
果的に埋設して補強した車両用タイヤのベルト補強層に
関するものである。
おいて、そのベルト部に波付き偏平スチールワイヤを効
果的に埋設して補強した車両用タイヤのベルト補強層に
関するものである。
【０００２】
【従来の技術】従来、車両用タイヤのベルト部には、通
常、２〜５本の丸線ワイヤを撚り合わせた１×ｎ構造の
スチールコードを補強材として適用し、このスチールコ
ードをベルト部のゴム内に相互間隔をおきかつタイヤ周
方向に対し斜め平行に多数埋設した構造のベルト補強層
が設けられているが、このスチールコードは、撚り工程
を要して比較的にコスト高になる。また、ワイヤ相互の
摩耗や、内部に空洞部ができて腐食の原因となり耐久性
などに問題点がある。
常、２〜５本の丸線ワイヤを撚り合わせた１×ｎ構造の
スチールコードを補強材として適用し、このスチールコ
ードをベルト部のゴム内に相互間隔をおきかつタイヤ周
方向に対し斜め平行に多数埋設した構造のベルト補強層
が設けられているが、このスチールコードは、撚り工程
を要して比較的にコスト高になる。また、ワイヤ相互の
摩耗や、内部に空洞部ができて腐食の原因となり耐久性
などに問題点がある。
【０００３】最近、前記のような撚り構造のスチールコ
ードに代えて単線のスチールワイヤをタイヤのベルト部
に補強材として適用することが提案されている。例え
ば、丸線ワイヤを３次元のスパイラル形状としたり又は
２次元のクリンプ形状とし、あるいは、断面偏平状の平
たい帯線としかつクリンプして波付けした構造の単線状
スチールワイヤが開発されている。これらの単線状スチ
ールコードは、例えばタイヤのベルト部などの補強材と
してそのゴム内に適宜の間隔をおき平行に埋設して、平
たい帯線はその短径方向をタイヤ接地方向に指向させて
埋設し、前記のスパイラル形状や波付けにより適度の伸
び特性を付与して柔軟性を高めゴムとのセパレートを防
止するなど、ゴム付着性や耐腐食性、耐摩耗性を高めて
いる。
ードに代えて単線のスチールワイヤをタイヤのベルト部
に補強材として適用することが提案されている。例え
ば、丸線ワイヤを３次元のスパイラル形状としたり又は
２次元のクリンプ形状とし、あるいは、断面偏平状の平
たい帯線としかつクリンプして波付けした構造の単線状
スチールワイヤが開発されている。これらの単線状スチ
ールコードは、例えばタイヤのベルト部などの補強材と
してそのゴム内に適宜の間隔をおき平行に埋設して、平
たい帯線はその短径方向をタイヤ接地方向に指向させて
埋設し、前記のスパイラル形状や波付けにより適度の伸
び特性を付与して柔軟性を高めゴムとのセパレートを防
止するなど、ゴム付着性や耐腐食性、耐摩耗性を高めて
いる。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】従来の単線状スチール
ワイヤにおいて、前記のように丸線ワイヤで形成したス
パイラル形状又は波付け形状のスチールワイヤは、丸線
ワイヤであるためその耐曲げ剛性に限界がある。また、
平たい帯線としかつクリンプした波付きスチールワイヤ
は、その短径方向をタイヤの接地方向に指向させて埋設
し、その波付けによりタイヤの接地面圧に対する柔軟性
を高めた構造として適用されるため、タイヤベルト部の
耐曲げ剛性の向上に限界があり、操縦安定性の向上が課
題になっている。
ワイヤにおいて、前記のように丸線ワイヤで形成したス
パイラル形状又は波付け形状のスチールワイヤは、丸線
ワイヤであるためその耐曲げ剛性に限界がある。また、
平たい帯線としかつクリンプした波付きスチールワイヤ
は、その短径方向をタイヤの接地方向に指向させて埋設
し、その波付けによりタイヤの接地面圧に対する柔軟性
を高めた構造として適用されるため、タイヤベルト部の
耐曲げ剛性の向上に限界があり、操縦安定性の向上が課
題になっている。
【０００５】本発明は、前記のような課題を解決するた
めに開発されたものであって、その目的とする処は、波
付き偏平スチールワイヤの偏平及び波の高さの適正化、
及び長径方向をタイヤ接地方向に指向させかつ斜め平行
及び斜交した配置として、長径方向の耐曲げ剛性を著し
く高めかつ適正値としタイヤのベルト部の補強性能を効
果的に高めるなど、ゴム付着性、耐久性とともに操縦安
定性を向上した車両用タイヤのベルト補強層を提供する
にある。
めに開発されたものであって、その目的とする処は、波
付き偏平スチールワイヤの偏平及び波の高さの適正化、
及び長径方向をタイヤ接地方向に指向させかつ斜め平行
及び斜交した配置として、長径方向の耐曲げ剛性を著し
く高めかつ適正値としタイヤのベルト部の補強性能を効
果的に高めるなど、ゴム付着性、耐久性とともに操縦安
定性を向上した車両用タイヤのベルト補強層を提供する
にある。
【０００６】
【課題に対処するための手段】本発明は、丸線ワイヤを
偏平化して平面状の両側面と円弧状の上下面を有し短径
Ｄ２と長径Ｄ１の偏平比Ｄ２／Ｄ１を０．９０〜０．４
２の断面形状とし、短径方向のクリンプで波付けして波
の高さＳを短径に対し１．５〜３倍に形成した波付き偏
平スチールワイヤを具備し、この波付き偏平スチールワ
イヤをタイヤのベルト部内に配置し長径方向をタイヤ接
地方向に指向させて相互間隔をおきかつタイヤ周方向に
対し斜め平行に多数埋設するとともに、前記の波付き偏
平スチールワイヤをタイヤのベルト部内に配置し長径方
向をタイヤ接地方向に指向させて相互間隔をおきかつタ
イヤ周方向に対し前記の斜め平行と逆の斜め平行に多数
埋設した車両用タイヤのベルト補強層に特徴を有し、波
付き偏平スチールワイヤの偏平化と波付け方向及び波の
高さを前記のように特定して、長径方向の耐曲げ剛性を
著しく高め適正値としかつ長径方向をタイヤ接地方向に
指向させて安定状態に埋設し、相互間隔をおきタイヤ周
方向に対し斜め平行及び斜交させて配置したことによ
り、ゴム付着性、耐久性を高めるとともにタイヤの接地
及びコーナーリングの面圧に対する耐曲げ剛性を効果的
に高め走行時の操縦安定性を高めている。
偏平化して平面状の両側面と円弧状の上下面を有し短径
Ｄ２と長径Ｄ１の偏平比Ｄ２／Ｄ１を０．９０〜０．４
２の断面形状とし、短径方向のクリンプで波付けして波
の高さＳを短径に対し１．５〜３倍に形成した波付き偏
平スチールワイヤを具備し、この波付き偏平スチールワ
イヤをタイヤのベルト部内に配置し長径方向をタイヤ接
地方向に指向させて相互間隔をおきかつタイヤ周方向に
対し斜め平行に多数埋設するとともに、前記の波付き偏
平スチールワイヤをタイヤのベルト部内に配置し長径方
向をタイヤ接地方向に指向させて相互間隔をおきかつタ
イヤ周方向に対し前記の斜め平行と逆の斜め平行に多数
埋設した車両用タイヤのベルト補強層に特徴を有し、波
付き偏平スチールワイヤの偏平化と波付け方向及び波の
高さを前記のように特定して、長径方向の耐曲げ剛性を
著しく高め適正値としかつ長径方向をタイヤ接地方向に
指向させて安定状態に埋設し、相互間隔をおきタイヤ周
方向に対し斜め平行及び斜交させて配置したことによ
り、ゴム付着性、耐久性を高めるとともにタイヤの接地
及びコーナーリングの面圧に対する耐曲げ剛性を効果的
に高め走行時の操縦安定性を高めている。
【０００７】
【作用】本発明の波付き偏平スチールワイヤは、断面形
状を平面状の両側面と円弧状の上下面を有し短径Ｄ２と
長径Ｄ１の偏平比Ｄ２／Ｄ１を０．９０〜０．４２の範
囲にかつ短径方向のクリンプで波付けし、この波の高さ
Ｓを短径に対し１．５〜３倍に形成して、この偏平比に
より短径方向に対する長径方向の耐曲げ剛性を著しく高
め適正値にするとともに、その波の高さＳの適正値によ
り長径方向をタイヤ接地側に指向させて安定した配置と
し、相互間隔をおきタイヤ周方向に対し斜め平行にかつ
斜交させて埋設したことにより、ゴム付着性、耐腐食性
及び耐久性を高めるとともに、長径方向の優れた耐曲げ
剛性をタイヤ幅方向及びタイヤ周方向に有効に発揮せし
め、タイヤの接地及びコーナーリングの面圧に対し効果
的に機能せしめるなど優れた操縦安定性を得ている。
状を平面状の両側面と円弧状の上下面を有し短径Ｄ２と
長径Ｄ１の偏平比Ｄ２／Ｄ１を０．９０〜０．４２の範
囲にかつ短径方向のクリンプで波付けし、この波の高さ
Ｓを短径に対し１．５〜３倍に形成して、この偏平比に
より短径方向に対する長径方向の耐曲げ剛性を著しく高
め適正値にするとともに、その波の高さＳの適正値によ
り長径方向をタイヤ接地側に指向させて安定した配置と
し、相互間隔をおきタイヤ周方向に対し斜め平行にかつ
斜交させて埋設したことにより、ゴム付着性、耐腐食性
及び耐久性を高めるとともに、長径方向の優れた耐曲げ
剛性をタイヤ幅方向及びタイヤ周方向に有効に発揮せし
め、タイヤの接地及びコーナーリングの面圧に対し効果
的に機能せしめるなど優れた操縦安定性を得ている。
【０００８】
【実施例】図１及び図２に本発明の波付き偏平スチール
ワイヤとベルト層のゴム補強材及び車両用タイヤの一実
施例を示している。図中１は波付き偏平スチールワイヤ
であり、この波付き偏平スチールワイヤ一において、１
ａは平面状の側面、１ｂは円弧状の上下面、Ｄ１は長
径、Ｄ２は短径、ａは長径方向、ｂは短径方向、Ｓは波
の高さである。また、２０は車両用タイヤ、２０ａはタ
イヤのベルト部、Ｙはタイヤ接地方向、Ｒはタイヤ周方
向である。
ワイヤとベルト層のゴム補強材及び車両用タイヤの一実
施例を示している。図中１は波付き偏平スチールワイヤ
であり、この波付き偏平スチールワイヤ一において、１
ａは平面状の側面、１ｂは円弧状の上下面、Ｄ１は長
径、Ｄ２は短径、ａは長径方向、ｂは短径方向、Ｓは波
の高さである。また、２０は車両用タイヤ、２０ａはタ
イヤのベルト部、Ｙはタイヤ接地方向、Ｒはタイヤ周方
向である。
【０００９】図示の実施例は、丸線ワイヤを偏平化して
平面状の両側面１ａと円弧状の上下面１ｂを有し短径Ｄ
２と長径Ｄ１の偏平比Ｄ２／Ｄ１を０．９０〜０．４２
の断面形状とし、短径方向ｂのクリンプで波付けして波
の高さＳを短径Ｄ２に対し１．５〜３倍に形成した波付
き偏平スチールワイヤ１を具備し、この波付き偏平スチ
ールワイヤ１をタイヤのベルト部２０ａ内に配置し長径
方向ａをタイヤ接地方向Ｙに指向させて相互間隔をおき
かつタイヤ周方向Ｒに対し斜め平行に多数埋設するとと
もに、前記の波付き偏平スチールワイヤ1をタイヤのベ
ルト部２０ａ内に配置し長径方向ａをタイヤ接地方向Ｙ
に指向させて相互間隔をおきかつタイヤ周方向Ｒに対し
前記の斜め平行と逆の斜め平行に多数埋設したことを特
徴とする車両用タイヤのベルト補強層になつている。
平面状の両側面１ａと円弧状の上下面１ｂを有し短径Ｄ
２と長径Ｄ１の偏平比Ｄ２／Ｄ１を０．９０〜０．４２
の断面形状とし、短径方向ｂのクリンプで波付けして波
の高さＳを短径Ｄ２に対し１．５〜３倍に形成した波付
き偏平スチールワイヤ１を具備し、この波付き偏平スチ
ールワイヤ１をタイヤのベルト部２０ａ内に配置し長径
方向ａをタイヤ接地方向Ｙに指向させて相互間隔をおき
かつタイヤ周方向Ｒに対し斜め平行に多数埋設するとと
もに、前記の波付き偏平スチールワイヤ1をタイヤのベ
ルト部２０ａ内に配置し長径方向ａをタイヤ接地方向Ｙ
に指向させて相互間隔をおきかつタイヤ周方向Ｒに対し
前記の斜め平行と逆の斜め平行に多数埋設したことを特
徴とする車両用タイヤのベルト補強層になつている。
【００１０】さらに詳述すると、前記の波付き偏平スチ
ールコード1は、好ましくは炭素０．７２％を含む高炭
素鋼に拡散めつき法により銅、亜鉛めつきをした後、熱
処理して合金化し例えばＣｕ＝６３．５ｗｔ％、付着量
５．０ｇ／ｋｇのめつきを施し、このワイヤをダイスで
順次、細径に伸線加工して所定の線径の丸線ワイヤ（図
示省略）に製造し、この丸線ワイヤを圧延ロールにより
圧延加工して、図１Ａに示すように平面状の両側面1ａ
と円弧状の上下面１ｂを有しその短径Ｄ２と長径Ｄ１の
偏平比Ｄ２／Ｄ１を０．９０〜０．４２の断面形状に形
成するとともに、さらに、２組の歯車間の隙間を通し短
径方向ｂにクリンプ加工し波付けして、例えば、ピッチ
３ｍｍ、波の高さＳ（図１Ａに示すように波の谷部−頂
部のサイズ）を短径Ｄ２に対し２倍程度に形成した波付
き偏平スチールワイヤに製造する。
ールコード1は、好ましくは炭素０．７２％を含む高炭
素鋼に拡散めつき法により銅、亜鉛めつきをした後、熱
処理して合金化し例えばＣｕ＝６３．５ｗｔ％、付着量
５．０ｇ／ｋｇのめつきを施し、このワイヤをダイスで
順次、細径に伸線加工して所定の線径の丸線ワイヤ（図
示省略）に製造し、この丸線ワイヤを圧延ロールにより
圧延加工して、図１Ａに示すように平面状の両側面1ａ
と円弧状の上下面１ｂを有しその短径Ｄ２と長径Ｄ１の
偏平比Ｄ２／Ｄ１を０．９０〜０．４２の断面形状に形
成するとともに、さらに、２組の歯車間の隙間を通し短
径方向ｂにクリンプ加工し波付けして、例えば、ピッチ
３ｍｍ、波の高さＳ（図１Ａに示すように波の谷部−頂
部のサイズ）を短径Ｄ２に対し２倍程度に形成した波付
き偏平スチールワイヤに製造する。
【００１１】前記の波付き偏平スチールワイヤ１におい
て、そのワイヤ成分として炭素含有量０．６２％以上を
適用し、線径は原料径として０．１〜０．７ｍｍ程度に
形成するのが望ましい。また、クリンプ加工の範囲とし
ては、ピッチ２〜３０ｍｍ程度で可能であり、その波付
けの波の高さＳは、短径Ｄ２に対し１．５〜３倍に形成
するのが好ましい。
て、そのワイヤ成分として炭素含有量０．６２％以上を
適用し、線径は原料径として０．１〜０．７ｍｍ程度に
形成するのが望ましい。また、クリンプ加工の範囲とし
ては、ピッチ２〜３０ｍｍ程度で可能であり、その波付
けの波の高さＳは、短径Ｄ２に対し１．５〜３倍に形成
するのが好ましい。
【００１２】車両用タイヤ２０のベルト部２０ａには、
図２に示すように複数枚の外側プライ１０ａ、内側プラ
イ１０ｂなどからなるベルト補強層１０を設けている。
即ち、図１Ａ，Ｂ，Ｃ及び図２に示すようにその外側プ
ライ１０ａは、前記の波付き偏平スチール１をベルト部
２０ａのゴム内に配置し長径方向ａをタイヤ接地方向Ｙ
に指向させ、かつタイヤ周方向Ｒに対し斜め平行に多数
埋設して構成している。また、内側プライ１０ｂは、前
記の波付き偏平スチール１を外側プライ１０ａに比べ逆
の斜め平行に多数埋設して、外側プライ１０ａ及び内側
プライ１０ｂの両波付き偏平スチールワイヤ１を、図１
に示すようにタイヤ周方向Ｒに対しそれぞれ斜め平行か
つ相互に斜交した配置に構成している。
図２に示すように複数枚の外側プライ１０ａ、内側プラ
イ１０ｂなどからなるベルト補強層１０を設けている。
即ち、図１Ａ，Ｂ，Ｃ及び図２に示すようにその外側プ
ライ１０ａは、前記の波付き偏平スチール１をベルト部
２０ａのゴム内に配置し長径方向ａをタイヤ接地方向Ｙ
に指向させ、かつタイヤ周方向Ｒに対し斜め平行に多数
埋設して構成している。また、内側プライ１０ｂは、前
記の波付き偏平スチール１を外側プライ１０ａに比べ逆
の斜め平行に多数埋設して、外側プライ１０ａ及び内側
プライ１０ｂの両波付き偏平スチールワイヤ１を、図１
に示すようにタイヤ周方向Ｒに対しそれぞれ斜め平行か
つ相互に斜交した配置に構成している。
【００１３】図示の車両用タイヤ２０のベルト補強層
は、前記のように構成されこの波付き偏平スチールワイ
ヤ１は、丸線ワイヤを偏平化して平面状の両側面１ａと
円弧状の上下面１ｂを有し短径Ｄ２と長径Ｄ１の偏平比
Ｄ２／Ｄ１を０．９０〜０．４２の断面形状とし、短径
方向ｂのクリンプで波付けして波の高さＳを短径Ｄ２に
対し１．５〜３倍に形成しているので、その偏平比Ｄ２
／Ｄ１：０．９０〜０．４２によつて短径方向ｂに対し
長径方向ａの対曲げ剛性が著しく高められかつ適正値と
なり、また、波の高さＳを短径Ｄ２に対し１．５〜３倍
に形成して、長径方向ａをタイヤ接地方向Ｙに指向させ
てタイヤのベルト部２０ａ内に相互間隔をおき埋設して
も安定した配置となり、長径方向ａの優れた耐曲げ剛性
をタイヤ補強材として効果的に機能させることができ
る。また、この波付き偏平スチールワイヤ１をタイヤの
ベルト部２０ａ内に配置し長径方向ａをタイヤ接地方向
Ｙに指向させて相互間隔をおきかつタイヤ周方向Ｒに対
し斜め平行に多数埋設するとともに、前記の波付き偏平
スチールワイヤ１をタイヤのベルト部２０ａ内に配置し
て長径方向ａをタイヤ接地方向Ｙに指向させて相互間隔
をおきかつタイヤ周方向Ｒに対し前記の斜め方向と逆の
斜め平行に多数埋設して、基本的にゴム付着性、耐腐食
性を高め耐久性を著しく高めるとともに、長径方向ａの
優れた耐曲げ剛性をタイヤ幅方向Ｘ及びタイヤ周方向Ｒ
に有効に発揮せしめ、タイヤの接地方向Ｙ及びコーナー
リングＺの面圧に対する耐曲げ剛性を効果的に高めて走
行時の操縦安定性を著しく向上している。
は、前記のように構成されこの波付き偏平スチールワイ
ヤ１は、丸線ワイヤを偏平化して平面状の両側面１ａと
円弧状の上下面１ｂを有し短径Ｄ２と長径Ｄ１の偏平比
Ｄ２／Ｄ１を０．９０〜０．４２の断面形状とし、短径
方向ｂのクリンプで波付けして波の高さＳを短径Ｄ２に
対し１．５〜３倍に形成しているので、その偏平比Ｄ２
／Ｄ１：０．９０〜０．４２によつて短径方向ｂに対し
長径方向ａの対曲げ剛性が著しく高められかつ適正値と
なり、また、波の高さＳを短径Ｄ２に対し１．５〜３倍
に形成して、長径方向ａをタイヤ接地方向Ｙに指向させ
てタイヤのベルト部２０ａ内に相互間隔をおき埋設して
も安定した配置となり、長径方向ａの優れた耐曲げ剛性
をタイヤ補強材として効果的に機能させることができ
る。また、この波付き偏平スチールワイヤ１をタイヤの
ベルト部２０ａ内に配置し長径方向ａをタイヤ接地方向
Ｙに指向させて相互間隔をおきかつタイヤ周方向Ｒに対
し斜め平行に多数埋設するとともに、前記の波付き偏平
スチールワイヤ１をタイヤのベルト部２０ａ内に配置し
て長径方向ａをタイヤ接地方向Ｙに指向させて相互間隔
をおきかつタイヤ周方向Ｒに対し前記の斜め方向と逆の
斜め平行に多数埋設して、基本的にゴム付着性、耐腐食
性を高め耐久性を著しく高めるとともに、長径方向ａの
優れた耐曲げ剛性をタイヤ幅方向Ｘ及びタイヤ周方向Ｒ
に有効に発揮せしめ、タイヤの接地方向Ｙ及びコーナー
リングＺの面圧に対する耐曲げ剛性を効果的に高めて走
行時の操縦安定性を著しく向上している。
【００１４】表１に示す実施例１〜５及び対比例２，
３，４は、短径Ｄ２と長径Ｄ１の偏平比Ｄ２／Ｄ１を変
えた各種の偏平スチールワイヤをさらに短径方向にクリ
ンプ加工で波付けした波付き偏平スチールワイヤに製造
した各試料であり、対比例１は、丸線ワイヤをクリンプ
加工しない試料であり、これらの長径方向の耐曲げ剛性
を測定して、長径方向を縦に並列する際の難易度などに
ついて評価したものである。対比例６，７は単に偏平加
工したものであり、対比例５は、丸線ワイヤを波付けク
リンプ加工したものである。
３，４は、短径Ｄ２と長径Ｄ１の偏平比Ｄ２／Ｄ１を変
えた各種の偏平スチールワイヤをさらに短径方向にクリ
ンプ加工で波付けした波付き偏平スチールワイヤに製造
した各試料であり、対比例１は、丸線ワイヤをクリンプ
加工しない試料であり、これらの長径方向の耐曲げ剛性
を測定して、長径方向を縦に並列する際の難易度などに
ついて評価したものである。対比例６，７は単に偏平加
工したものであり、対比例５は、丸線ワイヤを波付けク
リンプ加工したものである。
【００１５】
【表１】
【００１６】表１から明らかなように実施例１〜５は、
平面状の両側面１ａと円弧状の上下面１ｂを有する偏平
スチールワイヤとし、この短径Ｄ２と長径Ｄ１の偏平比
Ｄ２／Ｄ１を０．９０〜０．４２の範囲に、及び短径方
向ｂのクリンプで波付けして波の高さＳを短径Ｄ２に対
し１．５〜３倍とした構造であって、この長径方向ａを
タイヤ接地方向Ｙに指向させてタイヤのベルト部２０ａ
内に相互間隔をおき埋設すると安定した配置となり、か
つ丸線ワイヤで形成した対比例１及び５に比べ耐曲げ剛
性が著しく高められている。また、対比例２のように偏
平化が不足すると耐曲げ剛性が十分でない。対比例３で
は、耐曲げ剛性の改善は良好となるもベルト層の厚みが
増してしまう。さらに、対比例４のように偏平化が過度
になると、ベルト層の厚み増加とともに、その長径方向
をタイヤ接地方向に指向させて間隔をおき併設すること
が困難となる。さらに、対比例６,７のように適度に偏
平化しても格別に波付けしない場合、即ち波の高さＳを
適度に確保しないと、回転、転倒し易くなって前記のよ
うな併設が困難となるなど、その耐曲げ剛性を有効に発
揮できないなどの評価が得られた。
平面状の両側面１ａと円弧状の上下面１ｂを有する偏平
スチールワイヤとし、この短径Ｄ２と長径Ｄ１の偏平比
Ｄ２／Ｄ１を０．９０〜０．４２の範囲に、及び短径方
向ｂのクリンプで波付けして波の高さＳを短径Ｄ２に対
し１．５〜３倍とした構造であって、この長径方向ａを
タイヤ接地方向Ｙに指向させてタイヤのベルト部２０ａ
内に相互間隔をおき埋設すると安定した配置となり、か
つ丸線ワイヤで形成した対比例１及び５に比べ耐曲げ剛
性が著しく高められている。また、対比例２のように偏
平化が不足すると耐曲げ剛性が十分でない。対比例３で
は、耐曲げ剛性の改善は良好となるもベルト層の厚みが
増してしまう。さらに、対比例４のように偏平化が過度
になると、ベルト層の厚み増加とともに、その長径方向
をタイヤ接地方向に指向させて間隔をおき併設すること
が困難となる。さらに、対比例６,７のように適度に偏
平化しても格別に波付けしない場合、即ち波の高さＳを
適度に確保しないと、回転、転倒し易くなって前記のよ
うな併設が困難となるなど、その耐曲げ剛性を有効に発
揮できないなどの評価が得られた。
【００１７】前記のように波付き偏平スチールワイヤの
断面形状を、平面状の両側面と円弧状の上下面を有しそ
の短径Ｄ２と長径Ｄ１の偏平比Ｄ２／Ｄ１を０．９０〜
０．４２の範囲として適正化するとともに、短径方向ｂ
のクリンプで波付けした波の高さＳを短径Ｄ２に対し
１．５〜３倍に形成することにより、この波付き偏平ス
チールコードの長径方向をタイヤ接地側に指向させてタ
イヤのベルト内に埋設して安定配置とし、タイヤ幅方向
の間隔をおきかつタイヤ周方向に対し斜め平行及び斜交
状に埋設して、前記のようにゴム付着性、耐久性を効果
的に高めるとともに、タイヤの接地及びコーナーリング
の両面圧に対する耐曲げ剛性を効果的に高めるなど，優
れた操縦安定性が得られることを確認している。
断面形状を、平面状の両側面と円弧状の上下面を有しそ
の短径Ｄ２と長径Ｄ１の偏平比Ｄ２／Ｄ１を０．９０〜
０．４２の範囲として適正化するとともに、短径方向ｂ
のクリンプで波付けした波の高さＳを短径Ｄ２に対し
１．５〜３倍に形成することにより、この波付き偏平ス
チールコードの長径方向をタイヤ接地側に指向させてタ
イヤのベルト内に埋設して安定配置とし、タイヤ幅方向
の間隔をおきかつタイヤ周方向に対し斜め平行及び斜交
状に埋設して、前記のようにゴム付着性、耐久性を効果
的に高めるとともに、タイヤの接地及びコーナーリング
の両面圧に対する耐曲げ剛性を効果的に高めるなど，優
れた操縦安定性が得られることを確認している。
【００１８】
【発明の効果】本発明は、前述のような構成からなりこ
の波付き偏平スチールワイヤは、丸線ワイヤを偏平化し
て平面状の両側面と円弧状の上下面を有し短径Ｄ２と長
径Ｄ１の偏平比Ｄ２／Ｄ１を０．９０〜０．４２の断面
形状に形成して、短径方向に対する長径方向の耐曲げ剛
性を著しく高めかつ適正値とし、短径方向のクリンプで
波付けして波の高さＳを短径に対し１．５〜３倍に形成
して、この長径方向をタイヤ接地側に指向させて安定さ
せて埋設可能とし、この波付き偏平スチールワイヤをタ
イヤのベルト部内に配置し長径方向をタイヤ接地方向に
指向させて相互間隔をおきかつタイヤ周方向に対し斜め
平行に多数埋設するとともに、この波付き偏平スチール
ワイヤをタイヤのベルト部内に配置し長径方向をタイヤ
接地方向に指向させて相互間隔をおきかつタイヤ周方向
に対し前記の斜め平行と逆の斜め平行に多数埋設したこ
とにより、基本的にゴム付着性、耐腐食性、耐久性を高
めるとともに、長径方向の優れた耐曲げ剛性をタイヤ幅
方向及びタイヤ周方向に有効に発揮せしめるなど、総合
的にタイヤの接地及びコーナーリングの面圧に対する耐
曲げ剛性を効果的に高めて、走行時の操縦安定性を著し
く向上している。また、前記のような単線状スチールワ
イヤの適用により大幅なコスト節減を可能にしている。
の波付き偏平スチールワイヤは、丸線ワイヤを偏平化し
て平面状の両側面と円弧状の上下面を有し短径Ｄ２と長
径Ｄ１の偏平比Ｄ２／Ｄ１を０．９０〜０．４２の断面
形状に形成して、短径方向に対する長径方向の耐曲げ剛
性を著しく高めかつ適正値とし、短径方向のクリンプで
波付けして波の高さＳを短径に対し１．５〜３倍に形成
して、この長径方向をタイヤ接地側に指向させて安定さ
せて埋設可能とし、この波付き偏平スチールワイヤをタ
イヤのベルト部内に配置し長径方向をタイヤ接地方向に
指向させて相互間隔をおきかつタイヤ周方向に対し斜め
平行に多数埋設するとともに、この波付き偏平スチール
ワイヤをタイヤのベルト部内に配置し長径方向をタイヤ
接地方向に指向させて相互間隔をおきかつタイヤ周方向
に対し前記の斜め平行と逆の斜め平行に多数埋設したこ
とにより、基本的にゴム付着性、耐腐食性、耐久性を高
めるとともに、長径方向の優れた耐曲げ剛性をタイヤ幅
方向及びタイヤ周方向に有効に発揮せしめるなど、総合
的にタイヤの接地及びコーナーリングの面圧に対する耐
曲げ剛性を効果的に高めて、走行時の操縦安定性を著し
く向上している。また、前記のような単線状スチールワ
イヤの適用により大幅なコスト節減を可能にしている。
【図１】本発明の一実施例を示す波付き偏平スチールコ
ードの斜視図（Ａ）とベルト補強層の部分平面配置図
（Ｂ）及びその断面図（Ｃ）
ードの斜視図（Ａ）とベルト補強層の部分平面配置図
（Ｂ）及びその断面図（Ｃ）
【図２】本発明のベルト補強層を示す車両用タイヤの断
面図である。
面図である。
１ 波付き偏平スチールワイヤ １ａ 側面 1ｂ 上下面 ２０ タイヤ ２０ａ ベルト部 ａ 長径方向 ｂ 短径方向 Ｄ１ 長径 Ｄ２ 短径 Ｒ タイヤ周方向 Ｓ 波の高さ Ｘ タイヤ幅方向 Ｙ タイヤ接地側
Claims (1)
- 【請求項１】 丸線ワイヤを偏平化して平面状の両側面
と円弧状の上下面を有し短径Ｄ２と長径Ｄ１の偏平比Ｄ
２／Ｄ１を０．９０〜０．４２の断面形状とし、短径方
向のクリンプで波付けして波の高さＳを短径に対し１．
５〜３倍に形成した波付き偏平スチールワイヤを具備
し、前記の波付き偏平スチールワイヤをタイヤのベルト
部内に配置し長径方向をタイヤ接地方向に指向させて相
互間隔をおきかつタイヤ周方向に対し斜め平行に多数埋
設するとともに、前記の波付き偏平スチールワイヤをタ
イヤのベルト部内に配置し長径方向をタイヤ接地方向に
指向させて相互間隔をおきかつタイヤ周方向に対し前記
の斜め平行と逆の斜め平行に多数埋設したことを特徴と
する車両用タイヤのベルト補強層。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP4358794A JP3040889B2 (ja) | 1992-12-28 | 1992-12-28 | 車両用タイヤのベルト補強層 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP4358794A JP3040889B2 (ja) | 1992-12-28 | 1992-12-28 | 車両用タイヤのベルト補強層 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH071915A JPH071915A (ja) | 1995-01-06 |
| JP3040889B2 true JP3040889B2 (ja) | 2000-05-15 |
Family
ID=18461147
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP4358794A Expired - Fee Related JP3040889B2 (ja) | 1992-12-28 | 1992-12-28 | 車両用タイヤのベルト補強層 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3040889B2 (ja) |
Families Citing this family (9)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
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| WO2000071809A1 (en) * | 1999-05-24 | 2000-11-30 | Tokyo Rope Mfg. Co., Ltd. | Single wire steel cord and method of producing the same |
| JP4153127B2 (ja) * | 1999-07-07 | 2008-09-17 | 住友ゴム工業株式会社 | 空気入りタイヤ |
| JP2002283810A (ja) * | 2001-03-26 | 2002-10-03 | Tokyo Seiko Co Ltd | スチールラジアルタイヤ及びその製造方法 |
| JP2003170703A (ja) * | 2001-12-05 | 2003-06-17 | Bridgestone Corp | 空気入りタイヤ |
| JP5746900B2 (ja) * | 2011-04-13 | 2015-07-08 | 株式会社ブリヂストン | ゴム物品補強用ワイヤ及びその製造方法 |
| JP5099249B1 (ja) * | 2011-06-17 | 2012-12-19 | 横浜ゴム株式会社 | 空気入りラジアルタイヤ |
| DE112012000556B4 (de) | 2011-06-17 | 2018-11-15 | The Yokohama Rubber Co., Ltd. | Luftradialreifen |
| JP5099248B1 (ja) * | 2011-06-17 | 2012-12-19 | 横浜ゴム株式会社 | 空気入りラジアルタイヤ |
-
1992
- 1992-12-28 JP JP4358794A patent/JP3040889B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH071915A (ja) | 1995-01-06 |
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