JP3040339B2 - ジベンゾイルメタンから誘導されたサンスクリーン剤の光安定化方法、これによって得られた光安定性化粧品サンスクリーン組成物、およびその使用 - Google Patents
ジベンゾイルメタンから誘導されたサンスクリーン剤の光安定化方法、これによって得られた光安定性化粧品サンスクリーン組成物、およびその使用Info
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Description
皮膚および/または髪の光保護を特に目的とした、局所
使用用の新規な化粧品組成物(該組成物は、以下、単に
耐太陽光線組成物またはサンスクリーン組成物と称す
る)に関し、上記化粧品としての適用における該組成物
の使用、および、1以上の適当に選択された化合物によ
る、特異的なUV−A−活性サンスクリーン剤の光安定方
法に関する。より詳細には、化粧品として許容されるビ
ヒクル中に、UV−A−活性有機サンスクリーン剤として
の、ジベンゾイルメタン誘導体から選択された少なくと
も1つの化合物を、光安定剤としての、少なくとも1つ
のアミド化合物と組み合わせた、UV−安定性耐太陽光線
組成物、および、前記アミド化合物による前記UV−A−
サンスクリーン剤を安定化させるための方法に関する。
に日焼けを起こす320nmから400nmまでの間の波長
を有するUV−A光線は、特に、敏感肌または太陽光線に
連続してさらされた皮膚の場合には、皮膚に害を与える
可能性がある。特に、UV−A光線によって、皮膚の弾性
が失われ、しわが発現して、老化を早発させることにな
る。UV−A光線は、紅班反応の触発を促進し、または、
この反応を人間において強調し、光毒性または光アレル
ギー性反応の原因にもなりうるものである。したがっ
て、UV−A光線も同様に遮へいすることが望まれる。
線を吸収可能な多数の有機サンスクリーン剤が、これま
で、化粧品の分野で提案されている。UV−Aサンスクリ
ーン剤の特に興味深い基は、現在のところ、高い基礎吸
収性を示すジベンゾイルメタン誘導体、特に、4−(te
rt−ブチル)−4’−メトキシジジベンゾイルメタンか
らなる。それ自体、UV−A活性サンスクリーン剤として
良くしられているプロダクトである該ジベンゾイルメタ
ン誘導体は、特に、仏国特許出願、FR−A−2 326
405およびFR−A−2 440 933、および、欧
州特許出願、EP−A−0,114,607に開示されて
いる。4−(tert−ブチル)−4’−メトキシジベンゾ
イルメタンは、”GIVAUDAN”社から販売されている商標
名”PARSOL 1789”として入手可能である。
が、紫外線(特にUV−A)に対して比較的感受性がある
プロダクトであり、言い替えれば、より詳細には、紫外
線の作用下、多かれすくなかれ早急な劣化がおきる傾向
にあることが見い出されている。したがって、自然から
の紫外線に直面した際、ジベンゾイルメタン誘導体の光
化学安定性が実質的に欠如することによって、太陽に長
くさらされている間、一定の保護を確保することは不可
能であり、したがって、紫外線に対して皮膚を効果的に
保護するためには、ユーザーは規則的な間隔で繰り返し
適用しなければならない。紫外線に対するジベンゾイル
メタン誘導体の光安定性は、完全に満足する方法では未
だ解決されていない問題である。
本出願人は、予想外で驚くべきことに、上記ジベンゾイ
ルメタン誘導体と、有効量の少なくとも1つのアミド化
合物とを組み合わせることによって、該ジベンゾイルメ
タン誘導体の光化学安定性(光安定性)が実質的に改善
可能であることを見い出した。該発見が、本発明のもと
となる。
メタン誘導体に関する他の困難性は、ジベンゾイルメタ
ン誘導体が室温では固体である、(このことは特別な特
徴であるが、また欠点でもある)親水性サンスクリーン
剤であることである。このため、化粧品耐太陽光線組成
物においてジベンゾイルメタン誘導体を使用すること
は、特に該誘導体を単独でまたは他のサンスクリーン剤
と共に溶解可能にする溶媒を探す場合に、製剤および使
用の観点から、ある種余儀なくされるものである。該使
用は、現今では、オイル類、たとえばエステル類、特に
炭素数12〜15のアルキルベンゾアート類(”Finete
x”社からの”FINSOLV TN”)、または、トリグリセリ
ド類、特に炭素数8〜12の脂肪酸トリグリセリド
類(”Huls”社からの”MIGLYOL 812”)からなる
ものがほとんどであるが、該プロダクトは、不適当であ
るように思われる上記サンスクリーン剤に対して溶解性
を有する。
定剤として使用可能なアミド化合物のいくらかは、ま
た、非常に驚くべきことに、ジベンゾイルメタン誘導体
タイプのサンスクリーン剤用溶媒をなすものである(こ
のことは本発明におけるさらなる優位点の1つであ
る)。たとえば、4−tert−ブチル−4’−メトキシジ
ベンゾイルメタンが挙げられ、該ジベンゾイルメタン誘
導体は該アミド化合物において非常に溶媒によって得ら
れたものよりもはるかに優れており、したがって、等量
の溶媒を用いて、サンスクリーン剤をより多い量、使用
することを可能にするものである。 したがって、本発
明によれば、以下の化学式(1):
よく、水素原子、または、1価の、飽和または不飽和
の、脂肪族または環状脂肪族または環状の炭化水素基を
示し、該基は、官能基化されていてもよく、1から30
の炭素数を有し、ただし、R1は、R2またはR3のいずれか
と5から18の炭素数の環を形成してもよく、R2はR3と
ともに、5から18の炭素数の環を形成してもよい)で
表わされる化合物から選択される少なくとも1つのアミ
ド化合物からなり、ただし、該アミド化合物が、N,N−
ジ置換され、乳化性を有さず、さらに該アミド化合物
が、式:
直鎖状または分岐状C 1~18 アルキル基、C 5~8 シクロアル
キル基、フェニルC 1~3 アルキル基、フェニル基、また
は、R 1" およびR 2" が一緒になって窒素原子と共に形成し
たアジリジン、アゼチジン、ピロリジン、ピペリジン、
ヘキサヒドロアゼピン、オクタヒドロアゾシンまたはモ
ルホリンの複素環基を示し、ここで、R 1" およびR 2" のフ
ェニル基およびフェニルアルキル基のフェニル部分は、
1〜3個の水酸基、低級アルキル基、低級アルコキシ
基、ハロゲン原子、アミノ基で置換されていてもよい)
で表わされるトラネキサム酸のアミド体を含有しないこ
とを特徴とする、UV−A活性サンスクリーン剤としての
ジベンゾイルメタン誘導体を紫外線に対して安定化する
ための安定化剤が提供される。また、本発明によれば、
新規な方法は、紫外線(約280nmから400nmまでの
間の波長)、特に太陽光線に対してのジベンゾイルメタ
ン誘導体の安定性を提案するものであり、前記方法は、
UV−A活性サンスクリーン剤として少なくとも1つのジ
ベンゾイルメタン誘導体を含有する組成物中の該ジベン
ゾイルメタン誘導体を光安定化する方法であって、前記
組成物中に、上記安定化剤を添加する工程からなること
を特徴とするものである。
粧品サンスクリーン組成物が提案され、該組成物は、化
粧品として許容されるビヒクルにおいて、UV−A活性サ
ンスクリーン剤として少なくとも1つのジベンゾイルメ
タン誘導体を含有し、太陽光線に代表される紫外線に対
して、皮膚および/または髪に局所適用することによっ
て、光保護するための光安定性化粧品サンスクリーン組
成物において、上記安定化剤を有効量さらに含有するこ
とを特徴とするものである。 本発明によれば、紫外
線、特に太陽光線に対して皮膚および/または髪を保護
する改善された美容処理方法が提案され、基本的には、
皮膚および/または髪に、本発明による光安定性組成物
を有効量適用することからなる。
詳細な説明から明らかとなるであろう。
願、FR−A−2 326 405およびFR−A−2 44
0 933、および、欧州特許出願、EP−A−0,11
4,607に開示されている、すでにそれ自体良く知ら
れているプロダクトを安定化するためのジベンゾイルメ
タン誘導体は、本発明に参照して含有されるものであ
る。 本発明によれば、無論、1以上のジベンゾイルメ
タン誘導体を使用可能である。
ンゾイルメタン誘導体としては、2−メチルジベンゾイ
ルメタン、4−メチルジベンゾイルメタン、4−イソプ
ロピルジベンゾイルメタン、4−tert−ブチルジベンゾ
イルメタン、2,4−ジメチルジベンゾイルメタン、
2,5−ジメチルジベンゾイルメタン、4,4’−ジイ
ソプロピルジベンゾイルメタン、4−tert−ブチル−
4’−メトキシジベンゾイルメタン、2−メチル−5−
イソプロピル−4’−メトキシジベンゾイルメタン、2
−メチル−5−tert−ブチル−4’−メトキシジベンゾ
イルメタン、2,4 −ジメチル−4’−メトキシジベ
ンゾイルメタン、および2,6−ジメチル−4−tert−
ブチル−4’−メトキシジベンゾイルメタンが挙げられ
るが、これらに限定されるわけではない。
も、本発明によれば、4−tert−ブチル−4’−メトキ
シジベンゾイルメタンを使用することが好ましく、特
に”GIVAUDAN”社から”PARSOL 1789”の商標名で
販売されているものがあり、該サンスクリーン剤は、
のジベンゾイルメタン誘導体は、4−イソプロピルジベ
ンゾイルメタンであり、メルク社から”EUSOLEX 80
20”の商標名で販売されており、以下の式:
は、本発明による組成物または本発明の方法にしたがっ
て安定化される組成物に、一般的には、組成物の全重量
に対して、0.01重量%から10重量%までの間、好
ましくは0.1重量%から6重量%までの間である。本
発明において、アミド化合物とは、少なくとも1つのア
ミド基(またはアミド官能基)
いう。”アミド化合物の有効量”とは、組成物に存在す
るジベンゾイルメタン誘導体の光安定性が顕著に改善さ
れるのに十分な量のことを意味する。使用されるべき安
定剤の最小限量は、組成物に使用される化粧品として許
容可能なビヒクルの性質に応じて変えることが可能であ
るが、以下の実施例に示されるように、光安定性を測定
する従来のテストにより、困難なく定めることができ
る。
る、または本発明による方法において使用されるアミド
化合物は、組成物の全重量に対して、0.01重量%か
ら50重量%までの間、好ましくは、0.1重量%から
30重量%までの間である。本発明により特に包括され
るアミド化合物は、以下の式(1):
なっていてもよく、水素原子または1価の飽和または不
飽和脂肪族または環状脂肪族または環状炭化水素基を示
し、該基は、官能基化されていてもよく、1から30の
炭素数を有し、好ましくは1から22の炭素数を有し、
ただし、R1は、R2またはR3のいずれかと5から18の炭
素数の環を形成してもよく、R2はR3とともに、5から1
8の炭素数の環を形成してもよい)で表わされる化合物
である。
特に、直鎖または分岐の、置換または非置換の炭素数1
〜30好ましくは1〜22のアルキル基、特に、メチ
ル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、
イソブチル、tert−ブチル、ペンチル、n−アミル、イ
ソアミル、ネオペンチル、n−ヘキシル、n−ヘプチル、
n−オクチル、2−エチルヘキシル、tert−オクチル、
デシル、ラウリル、およびオクタデシル基が挙げられ
る。上記飽和環状炭化水素基の例としては、特に、非置
換または特にアルキル基により置換された、シクロペン
チルおよびシクロヘキシル基が挙げられる。
は、特に、直鎖または分岐の、置換または非置換の炭素
数2〜30好ましくは2〜22のアルケニルまたはアル
キニル基、特に、ビニル、アリル、オレイル、およびリ
ノレイル基が挙げられる。上記不飽和環状炭化水素基の
例としては、特に、フェニルおよびナフチルなどのアリ
ール基が挙げられ、これらは任意に、特にアルキル基類
で置換されてもよく、たとえばトリル基が挙げられ、上
記不飽和環状脂肪族基としては特に、ベンジル及びフェ
ニルエチル基が挙げられる。
主鎖または第2鎖のいずれかにおいて、1以上の官能
基、特にエステル、エーテル、アルコール、アミン、ア
ミド、およびケトンタイプの、好ましくは特にエステル
の官能基を有するものである。本発明に適当な式(1)
のアミド化合物としては、特に、以下の特徴の少なくと
も1つ、さらに好ましくは全てを有しているものが挙げ
られる: −アミド化合物が、N,N−ジ置換アミドである、 −R1が、好ましくは1から22の炭素数、さらに好ま
しくは1から12の炭素数の、直鎖または分岐のアルキ
ル基、または、非置換または1以上の1から12の炭素
数の直鎖または分岐のアルキル基置換のフェニル基であ
る、 −R2が、好ましくは1から22の炭素数、さらに好ま
しくは1から12の炭素数の、直鎖または分岐のアルキ
ル基である、 −R3が、R2の定義のなかから選択された直鎖または
分岐のアルキル基、または、以下の式(2):
いてもよく、1から12の炭素数、好ましくは1から8
の炭素数の2つの炭化水素基である)で表わされるエス
テル官能基を含有する1価の基である。
アミド化合物は、安定化されるべきジベンゾイルメタン
誘導体が良好な溶解度を有するものである。本発明の他
の実施態様によれば、特に上記アミド化合物は、化粧品
として許容されるビヒクルの調製用に通常使用される脂
肪相において良好な溶解度を有するものである。本発明
の他の実施態様によれば、特に上記アミド化合物は、安
定化されるべきジベンゾイルメタン誘導体を溶解するの
に単独で十分な量で使用される。
アミド化合物は、N,N−ジ置換のものである。本発明の
他の実施態様によれば、特に上記アミド化合物は、乳化
特性が欠けている、または実質的に欠けているものであ
る。本発明の他の実施態様によれば、特に上記アミド化
合物は、非イオン性であるものである。
アミド化合物は、水に不溶性の、または実質的に不溶性
のものである。無論、本発明によれば、上記全ての実施
態様は、単独で、または、互いに組み合わせて、たとえ
ば、同時に、N,N−ジ置換で乳化特性を有さないアミド
化合物を使用する実施態様や、同時に、非乳化性で、非
イオン性で、水に不溶性であるアミド化合物を使用する
ことからなる実施態様として行われてもよい。
安定性を有することが証明されている特別なアミド化合
物の例としては、特に以下のものが挙げられる: −N,N−ジエチル−3−メチルベンズアミド(化合物
1)を含有する式:
ズアミド、 −式:
チルアミノプロピオナート。さらに、これらの特別な化
合物は、ジベンゾイルメタン誘導体用の優れた溶媒をな
す。したがって、室温で、サンスクリーン剤、4−(te
rt−ブチル)−4’−メトキシジベンゾイルメタンが、
式(3)の化合物に、約40重量%の量で溶解可能であ
り、化合物2に、約30重量%の量で溶解可能である。
比較として、該サンスクリーン剤は、上記”FINSOLV T
N”などの参照溶媒中に、約20重量%の量で溶解可能
である。光安定性の観点から、化合物2は、本発明によ
る化合物1よりも好ましい。
成物は、無論、ジベンゾイルメタン誘導体に加えて、1
以上の相補性UVA−および/またはUVB−活性の親水性ま
たは親油性サンスクリーン剤を含有可能である。UVB
(約280nmから320nmまでの間の波長)−活性を有
する相補性サンスクリーン剤の存在によって、全ての紫
外線をフィルター可能である最終組成物を提供すること
ができる。本発明の組成物は、特に、脂肪類、有機溶媒
類、イオンまたは非イオン性増粘剤類、緩和剤類、酸化
防止剤類、乳白剤類、安定剤類、柔軟剤類、シリコーン
類、α−ヒドロキシ酸類、抗泡剤類、補湿剤類、ビタミ
ン類、香料類、防腐剤、界面活性剤類、充填剤類、顔料
類(非有機または有機)、金属イオン封止剤類、ポリマ
ー類、推進剤類、塩基性または酸性化剤類、染料類、ま
たは化粧品類、特にエマルション形態の耐太陽光線組成
物の製造用に一般的に使用される他の成分から選択され
た、化粧品添加剤をさらに含有可能である。本発明によ
る組成物に導入可能な補足成分は全て、無論、ジベンジ
ルメタン誘導体におけるアミド化合物によりもたらさせ
る光安定性を実質的に妨げないものでなければならな
い。
れらの混合物からなるものであってもよく、脂肪酸類、
脂肪アルコール類、および脂肪酸エステル類も含有され
る。オイル類は、動物油、植物油、鉱油または合成油か
ら選択可能であり、特に、石油、パラフィン油、シリコ
ーン油類、揮発性または非揮発性イソパラフィン類、ポ
リ−α−オレフィン類、フッ化オイル類、および過フッ
化オイル類から選択可能である。同様に、ワックス類
も、それ自体知られている、動物性ワックス、化石ワッ
クス、植物性ワックス、鉱物性ワックス、または合成ワ
ックスから選択可能である。有機溶媒としては、アルコ
ール類および低級ポリオール類が挙げられる。
グアガム類およびセルロース類、修飾されたもの、たと
えばヒドロキシプロピル化グアガム、メチルヒドロキシ
エチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロー
ス、およびヒドロキシエチルセルロースから選択可能で
ある。本発明の組成物は、当業者に公知の技術、特にO
/WまたはW/Oエマルションの調製のための技術にした
がって調製可能である。該組成物は、特に、単純なまた
は複雑なエマルション(O/W、W/O、O/W/O、またはW
/O/W)の形態、たとえば、クリーム、乳液、ゲルまた
はクリームゲル、粉末、固形スティックなどの形態で存
在可能であり、エアゾールなどにパッケージされ、フォ
ームまたはスプレーの形態で存在可能である。
マルションの水相は、公知の方法にしたがって調製され
た非イオン性ビヒクル分散物を含有可能である(文献:
Bangham,Standish and Watkins,J.Mol.Biol.1
3,238(1965),FR 2 315 991およびFR 2 416 00
8)。本発明の光安定性化粧品組成物は、紫外線に対し
てヒトの皮膚または髪の保護を提供する組成物として、
耐太陽光線またはメークアップ製品として、使用可能で
ある。本発明による化粧品組成物が、紫外線に対してヒ
トの皮膚を保護するために、または、耐太陽光線組成物
として使用される場合には、溶媒または脂肪中に、懸濁
液または分散液の形態で、非イオンビヒクル分散液の形
態で、または、好ましくはO/Wのエマルションの形態
で、たとえば、クリームまたは乳液で、ポマード、ゲ
ル、固形スティック、エアゾールフォームまたはスプレ
ーで存在可能である。
るために使用される場合には、シャンプー、ローショ
ン、ゲル、エマルション、非イオン性ビヒクル分散物、
またはヘアースプレーの形態で存在可能であり、たとえ
ば、スタイリングまたはトリートメントローションまた
はゲルとして、ブロー乾燥またはヘアーセッティングロ
ーションまたはゲルとして、パーマネントウエーブ組成
物またはヘアーストレート処理組成物として、または髪
の染色または脱色用組成物として、シャンプー前または
シャンプー後に、染色または脱色の前後、パーマネント
ウエーブ処理またはヘアーストレート処理前、処理中、
処理後に適用されるリンス組成物として使用可能であ
る。組成物は、まつげ、まゆげ、または皮膚用メークア
ップ製品として、たとえば、スキントリートメントクリ
ーム、ファンデーション、リップスティック、アイシャ
ドウ、ブラッシャー、マスカラ、またはアイライナーと
して使用される場合には、固形またはペースト形態、無
水または水溶液のO/WまたはW/Oエマルションとして、
非イオン小胞分散液または懸濁液として、存在可能であ
る。
外線に対して、皮膚および/または髪を保護するための
美容処理方法において、上記組成物を有効量、皮膚およ
び/または髪に適用することからなる美容処理方法であ
る。本発明を以下の具体例によって、より詳細に説明す
るが、本発明はこれら実施例に限定されるわけではな
い。
シジベンゾイルメタン(”GIVAUDAN”社から販売されて
いる商標名”PARSOL 1789”サンスクリーン剤)の
光安定性が、本サンスクリーン剤用溶媒である、本発明
による2つのアミド化合物、すなわちN,N−ジエチル−
3−メチルベンズアミド(化合物1)およびエチル=N
−ブチル,N−アセチルアミノプロピオナート(化合物
2)の存在下、研究された。比較として、該サンスクリ
ーン剤の光安定性が、アミド化合物なしで、研究される
べきサンスクリーン剤に対して中性である溶媒、”FINE
TEX”社から販売されている”FINSOLV TN”(炭素数1
2から15のアルキル=ベンゾアート類)を用いて行わ
れた。該3つの製剤組成物(F0−F1−F2)は、以下
のようである(製剤の全重量に対して、重量%表示):
ようなものである(製剤の全重量に対して、重量%表
示): −乳化剤(”SEPPIC”社から販売されている”SIMULSOL 165”) 2% −増粘剤(”GOODRICH”社から販売されている”PEMULEN TR1”) 0.5% −保湿剤類(ソルビトールおよびグリセリン) 5% −金属イオン封止剤(EDTA、2ナトリウム塩) 0.1% −pH調節剤(トリエタノールアミン) 0.5% −蒸留水 合計100%
性を、ソーラーシミュレータを用いて2時間照射した
後、残存するサンスクリーン剤を分光測定によって測定
した。正確な操作手順は、以下に示す: −調製された製剤を、ポリメチル=メタクリラート基体
上に2mg/cm2 で広げてのせる; −該サンプルに、次いで、一定温度で2時間、天然紫外
線照射(UV−A+UV−B)するために、”HERAEUS Sunte
st”(源:1.8kWロングキセノンアーク)照射する; −照射後、サンスクリーン剤を抽出するために、各サン
プルを55mlのメタノールに浸す; −このようにして得られた溶液を、290−400nm
で、UV分光計によって分析する。
を、照射サンプルにおいて測定されたサンスクリーン剤
濃度と、照射前のサンプルにおいて測定された初期濃度
との比によって、数学的に示す。結果を以下に示す。
メトキシジベンゾイルメタンに対して、本発明による2
つのアミド化合物は、顕著な光安定性を示すことがわか
る。比較製剤F0においては、サンスクリーン剤損失が
92%であり;F1において48%以下、F2に関しては
26%のみである。
シジベンゾイルメタン(”GIVAUDAN”社から販売されて
いる商標名”PARSOL 1789”サンスクリーン剤)の
光安定性が、本発明によるアミド化合物、すなわちエチ
ル=N−ブチル,N−アセチルアミノプロピオナート(化
合物2)の種々の量に関して研究された。アミド化合物
の低濃度でのサンスクリーン剤の良好な溶解度を得るた
めに、中性である溶媒として、”FINETEX”社から販売
されている”FINSOLV TN”(炭素数12から15のア
ルキル=ベンゾアート類)が使用された。研究された製
剤の組成物(製剤の全重量に対して、重量%表示、実施
例1で使用されたものと同じ一般的なビヒクルが使用さ
れた)および得られた光安定性結果(実施例1と同様の
方法で行われた)を表に示す。
Claims (32)
- 【請求項1】 以下の化学式(1): 【化1】 (式中、R1、R2、およびR3は、同一でも異なっていても
よく、水素原子、または、1価の、飽和または不飽和
の、脂肪族または環状脂肪族または環状の炭化水素基を
示し、該基は、官能基化されていてもよく、1から30
の炭素数を有し、ただし、R1は、R2またはR3のいずれか
と5から18の炭素数の環を形成してもよく、R2はR3と
ともに、5から18の炭素数の環を形成してもよい)で
表わされる化合物から選択される少なくとも1つのアミ
ド化合物からなり、ただし、該アミド化合物が、N,N−
ジ置換され、乳化性を有さず、さらに該アミド化合物
が、式: 【化2】 (式中、R 1" およびR 2" は同一または異なり、水素原子、
直鎖状または分岐状C 1~18 アルキル基、C 5~8 シクロアル
キル基、フェニルC 1~3 アルキル基、フェニル基、また
は、R 1" およびR 2" が一緒になって窒素原子と共に形成し
たアジリジン、アゼチジン、ピロリジン、ピペリジン、
ヘキサヒドロアゼピン、オクタヒドロアゾシンまたはモ
ルホリンの複素環基を示し、ここで、R 1" およびR 2" のフ
ェニル基およびフェニルアルキル基のフェニル部分は、
1〜3個の水酸基、低級アルキル基、低級アルコキシ
基、ハロゲン原子、アミノ基で置換されていてもよい)
で表わされるトラネキサム酸のアミド体を含有しないこ
とを特徴とする、UV−A活性サンスクリーン剤としての
ジベンゾイルメタン誘導体を紫外線に対して安定化する
ための安定化剤。 - 【請求項2】 UV−A活性サンスクリーン剤として少な
くとも1つのジベンゾイルメタン誘導体を含有する組成
物中の該ジベンゾイルメタン誘導体を光安定化する方法
であって、前記組成物中に、請求項1に記載の安定化剤
を添加する工程からなることを特徴とする方法。 - 【請求項3】 前記ジベンゾイルメタン誘導体が、2−
メチルジベンゾイルメタン、4−メチルジベンゾイルメ
タン、4−イソプロピルジベンゾイルメタン、4−tert
−ブチルジベンゾイルメタン、2,4−ジメチルジベン
ゾイルメタン、2,5−ジメチルジベンゾイルメタン、
4,4’−ジイソプロピルジベンゾイルメタン、4−te
rt−ブチル−4’−メトキシジベンゾイルメタン、2−
メチル−5−イソプロピル−4’−メトキシジベンゾイ
ルメタン、2−メチル−5−tert−ブチル−4’−メト
キシジベンゾイルメタン、2,4−ジメチル−4’−メ
トキシジベンゾイルメタン、および2,6−ジメチル−
4−tert−ブチル−4’−メトキシジベンゾイルメタン
から選択されることを特徴とする、請求項2に記載の方
法。 - 【請求項4】 前記ジベンゾイルメタン誘導体が、4−
tert−ブチル−4’−メトキシジベンゾイルメタン、ま
たは、4−イソプロピルジベンゾイルメタンであること
を特徴とする、請求項3に記載の方法。 - 【請求項5】 前記ジベンゾイルメタン誘導体が、4−
tert−ブチル−4’−メトキシジベンゾイルメタンであ
ることを特徴とする、請求項4に記載の方法。 - 【請求項6】 前記化学式(1)中の1価の炭化水素基
が、1から22の炭素数を含有することを特徴とする、
請求項2ないし5のいずれか1項に記載の方法。 - 【請求項7】 前記化学式(1)中のR1基が、1から
22の炭素数の直鎖または分岐のアルキル基、または、
1以上の1から12の炭素数の直鎖または分岐のアルキ
ル基で任意に置換されたフェニル基であることを特徴と
する、請求項2ないし6のいずれか1項に記載の方法。 - 【請求項8】 前記化学式(1)中のR2基が、1から
22の炭素数の直鎖または分岐のアルキル基であること
を特徴とする、請求項2ないし7のいずれか1項に記載
の方法。 - 【請求項9】 前記化学式(1)中のR3基が、1から
22の炭素数の直鎖または分岐のアルキル基、または、
以下の化学式(2): 【化3】 (式中、RおよびR’は、同一でも異なっていてもよく、
1から12の炭素数の炭化水素基である)で表わされる
エステル官能基を含有する1価の基であることを特徴と
する、請求項2ないし8のいずれか1項に記載の方法。 - 【請求項10】 前記炭化水素基が1から8の炭素数で
あることを特徴とする、請求項9に記載の方法。 - 【請求項11】 前記炭化水素基がアルキル基であるこ
とを特徴とする、請求項9または10に記載の方法。 - 【請求項12】 前記アミド化合物が、式: 【化4】 で表わされるN,N−ジエチル−メチルベンズアミド類か
ら選択されることを特徴とする、請求項2ないし5のい
ずれか1項に記載の方法。 - 【請求項13】 前記アミド化合物が、N,N−ジエチル
−3−メチルベンズアミドであることを特徴とする、請
求項12に記載の方法。 - 【請求項14】 前記アミド化合物が、エチル=N−ブ
チル,N−アセチルアミノプロピオナートであることを
特徴とする、請求項2ないし5のいずれか1項に記載の
方法。 - 【請求項15】 前記アミド化合物が、非イオン性であ
ることを特徴とする、請求項2ないし14のいずれか1
項に記載の方法。 - 【請求項16】 前記アミド化合物が、非水溶性である
ことを特徴とする、請求項2ないし15のいずれか1項
に記載の方法。 - 【請求項17】 前記アミド化合物が、非イオン性、非
水溶性であり、乳化性を有さないことを特徴とする、請
求項2ないし16のいずれか1項に記載の方法。 - 【請求項18】 化粧品として許容されるビヒクルにお
いて、UV−A活性サンスクリーン剤として少なくとも1
つのジベンゾイルメタン誘導体を含有し、太陽光線に代
表される紫外線に対して、皮膚および/または髪に局所
適用することによって、光保護するための光安定性化粧
品サンスクリーン組成物において、請求項1に記載の安
定化剤を有効量さらに含有することを特徴とする、組成
物。 - 【請求項19】 前記ジベンゾイルメタン誘導体が、請
求項3に記載された化合物から選択されることを特徴と
する、請求項18に記載の組成物。 - 【請求項20】 前記ジベンゾイルメタン誘導体が、請
求項4に記載された化合物から選択されることを特徴と
する、請求項19に記載の組成物。 - 【請求項21】 前記ジベンゾイルメタン誘導体が、請
求項5に記載された化合物であることを特徴とする、請
求項20に記載の組成物。 - 【請求項22】 前記アミド化合物が、請求項1、6な
いし12のいずれか1項に記載された化合物から選択さ
れ、ただし、エチル=N−ブチル,N−アセチルアミノプ
ロピオナートおよびN,N−ジエチル−3−メチルベンズ
アミドを除くことを特徴とする、請求項18ないし21
のいずれか1項に記載の組成物。 - 【請求項23】 前記アミド化合物が、エチル=N−ブ
チル−N−アセチルアミノプロピオナートであることを
特徴とする、請求項18ないし21のいずれか1項に記
載の組成物。 - 【請求項24】 前記アミド化合物が、N,N−ジエチル
−3−メチルベンズアミドであることを特徴とする、請
求項18ないし21のいずれか1項に記載の組成物。 - 【請求項25】 前記アミド化合物が、非イオン性であ
ることを特徴とする、請求項18ないし24のいずれか
1項に記載の組成物。 - 【請求項26】 前記アミド化合物が、非水溶性である
ことを特徴とする、請求項18ないし25のいずれか1
項に記載の組成物。 - 【請求項27】 前記アミド化合物が、非イオン性、非
水溶性であり、乳化性を有さないことを特徴とする、請
求項18ないし26のいずれか1項に記載の組成物。 - 【請求項28】 ジベンゾイルメタン誘導体の含有量
が、組成物の全重量に対して、0.01重量%から10
重量%までの間であることを特徴とする、請求項18な
いし27のいずれか1項に記載の組成物。 - 【請求項29】 ジベンゾイルメタン誘導体の含有量
が、組成物の全重量に対して、0.1重量%から6重量
%までの間であることを特徴とする、請求項28に記載
の組成物。 - 【請求項30】 前記アミド化合物の含有量が、組成物
の全重量に対して、0.01重量%から50重量%まで
の間であることを特徴とする、請求項18ないし29の
いずれか1項に記載の組成物。 - 【請求項31】 前記アミド化合物の含有量が、組成物
の全重量に対して、0.1重量%から30重量%までの
間であることを特徴とする、請求項30に記載の組成
物。 - 【請求項32】 太陽光線に代表される紫外線に対し
て、皮膚および/または髪を保護するための美容処理方
法において、請求項18ないし31のいずれか1項に記
載の少なくとも1つの組成物を有効量、皮膚および/ま
たは髪に適用することからなることを特徴とする、美容
処理方法。
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