JP3039319B2 - エンジンの冷却装置における冷却用電動ファンの制御装置 - Google Patents

エンジンの冷却装置における冷却用電動ファンの制御装置

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は車両用のエンジンに設
けられ、エンジンブロックとラジエータとの間で冷却水
を循環させてエンジンブロックを冷却するようにした水
冷式の冷却装置に係る。更に詳しくは、この冷却装置に
おいて、ラジエータを強制冷却するために設けられた冷
却用電動ファンを冷却水の温度状態に基づいて制御する
ようにしたエンジンの冷却装置における冷却用電動ファ
ンの制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、自動車用のエンジンに適用される
水冷式の冷却装置がある。図10に示すように、この種
の装置は熱交換用のラジエータ41、水圧送用のポンプ
42、サーモスタット43及び配管44等を備える。エ
ンジンの運転に連動してポンプ42が作動することによ
り、エンジンブロック45、ラジエータ41、サーモス
タット43及び配管44の間の水通路を冷却水が循環す
る。この冷却水の循環により、ブロック45では熱が冷
却水に奪われてブロック45が冷やされる。ラジエータ
41では水に加わった熱が外部へ放散される。
【0003】一般にラジエータ41は自動車46の前側
に設けられる。従って、自動車46の走行時には、走行
風がラジエータ41を冷やし、これによってラジエータ
41を通る水が冷やされる。一方、ラジエータ41から
の放熱に必要な冷却風を強制的に供給するための冷却用
ファン47がラジエータ41に隣接して設けられる。従
って、ラジエータ41に走行風が当たらない場合やその
走行風が少ない場合等には、冷却用ファン47を駆動さ
せることにより、ラジエータ41を強制的に冷やすこと
ができる。
【0004】ここで、冷却用ファンの種類として、エン
ジンのクランクシャフトにより駆動される直接駆動式の
ファンと、電動モータにより駆動される電動ファンとが
ある。直接駆動式のファンの場合、その回転速度はエン
ジンの回転速度に依存する。従って、そのファンによる
冷却風量がエンジンの運転状態に応じた必要量に必ずし
も一致することはない。これに対し、電動ファンの場
合、その回転速度はエンジンの回転速度に依存すること
はない。従って、そのファンによる冷却風量をエンジン
の運転状態に応じた必要量に一致させることができる。
又、電動ファンの場合、強制冷却を必要としないときに
ファンを任意に停止できることから、静粛性の点で有利
である。更に、電動ファンの場合、そのファンをエンジ
ンから切り離して設置できることから、自動車における
設置の自由度が増す。
【0005】特開昭58−96119号公報はこの種の
電動ファンの制御装置の一例を開示する。図11に示す
ように、この制御装置はコンピュータ51を備える。こ
のコンピュータ51は電動ファン52のモータ53に対
してバッテリ54からの電力の供給を制御する。コンピ
ュータ51は冷却水温及びエンジンの運転条件に係る検
出値を入力する。ここで、冷却水温はラジエータ(図示
しない)の水出口付近に設けられた水温センサにより検
出される。コンピュータ51は冷却水温が所定の上限値
以上となったときに、複数のトランジスタTR1,TR
2,TR3等よりなる駆動回路を作動させてモータ53
に電源を投入する。コンピュータ51は冷却水温が所定
の下限値を下回ったときにモータ53に対する電源の投
入を停止する。更に、コンピュータ51はエンジンの運
転条件に応じて所定の範囲内で前記上限値を変化させ
る。この構成によれば、エンジンの各種運転条件に応じ
て電動ファン52を有効に働かせることができ、もって
冷却水温を最適に制御することができる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記公報の
制御装置を図10に示す冷却装置に適用したとする。こ
こで、ラジエータ41の冷却水温が所定値よりも低く且
つサーモスタット43が僅かに開いている状態では、ラ
ジエータ41の水出口付近の冷却水温はほぼ一定値で安
定しているか、ごく僅かに変化するだけである。この状
態で冷却水温が所定の上限値を上回っていれば、コンピ
ュータ51は電動ファン52を作動させる。そのため、
冷却水温がその下限値の付近に達してラジエータ41の
強制冷却が不要になっても、冷却水温が下限値を下回ら
ない限り、コンピュータ51は電動ファン52を停止さ
せることはない。従って、モータ53に対してバッテリ
54からの電力の供給と、電動ファン52の回転がその
まま続く。このため、モータ53に不必要な仕事が強い
られることになり、その仕事の分だけモータ53での消
費電力が増える。その結果、バッテリ54がオルタネー
タと共に電源装置を構成している場合に、オルタネータ
に対する電気的負荷が増えることになり、結果的に、エ
ンジン負荷が増えてエンジンの燃費が悪くなるおそれが
ある。又、電動ファン52が不必要に回り続ける分だ
け、ファン騒音が長く続くことになる。
【0007】この発明は前述した事情に鑑みてなされた
ものであり、冷却水温が所定の基準値以上のときに電動
動ファンを起動させてラジエータを強制冷却するように
したエンジンの冷却装置を前提とする。この発明の第1
の目的は、起動後の電動ファンを冷却水温の変化度に基
づき停止させることにより、ラジエータの強制冷却をそ
の必要性に応じて適正に制御することを可能にした冷却
用電動ファンの制御装置を提供することにある。この発
明の第2の目的は、第1の目的を更にエンジンの運転状
態の変化に合わせて達成することを可能にした冷却用電
動ファンの制御装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記第1の目的を達成す
るために、請求項1に記載の第1の発明では、図1に示
すように、エンジンブロックM1とラジエータM2との
間で水通路M3を通じて冷却水を循環させることにより
エンジンブロックM1を冷却するようにしたエンジンの
冷却装置において、ラジエータM2を強制冷却するため
に設けられた電動ファンM4を冷却水温に応じて制御す
るようにした冷却用電動ファンの制御装置であって、冷
却水温を検出するために水通路M3に設けられた水温検
出手段M5と、その水温検出手段M5の検出結果が所定
の第1の基準値以上となったときに電動ファンM4を起
動させるための起動制御手段M6と、電動ファンM4が
起動された後の経過時間を計測するための計時手段M7
と、その計時手段M7の計測結果が所定の第2の基準値
になった後に水温検出手段M5の検出結果に基づき冷却
水温の変化度を算出するための変化度算出手段M8と、
その変化度算出手段M8の算出結果が所定の第3の基準
値より小さいと判断したときに電動ファンM4を停止さ
せるための停止制御手段M9とを備えたことを趣旨とす
る。
【0009】上記第2の目的を達成するために、請求項
2に記載の第2の発明では、図1に示すように、第1の
発明の構成において、エンジンの負荷及び回転速度を含
む運転状態を検出するための運転状態検出手段M10
と、その運転状態検出手段M10により検出されるエン
ジンの負荷及び回転速度の少なくとも一方に基づいて変
化度算出手段M8における第2の基準値を補正するため
の第1の基準値補正手段M11とを備えたことを趣旨と
する。
【0010】同じく第2の目的を達成するために、請求
項3に記載の第3の発明では、図1に示すように、第1
の発明の構成において、エンジンの負荷及び回転速度を
含む運転状態を検出するための運転状態検出手段M10
と、その運転状態検出手段M10により検出されるエン
ジンの負荷及び回転速度の少なくとも一方に基づいて停
止制御手段M9における第3の基準値を補正するための
第2の基準値補正手段M12とを備えたことを趣旨とす
る。
【0011】
【作用】図1に示すように、第1の発明の構成によれ
ば、エンジンの運転時にエンジンブロックM1とラジエ
ータM2との間で水通路M3を通じて冷却水が循環する
ことにより、エンジンブロックM1が冷却される。
【0012】このとき、水温検出手段M5により検出さ
れる冷却水温が第1の基準値以上になることにより、起
動制御手段M6は電動ファンM4を起動させる。この電
動ファンM4の回転により、ラジエータM2が強制冷却
される。計時手段M7は電動ファンM4が起動された後
の経過時間を計測する。その計測結果が第2の基準値に
なった後、変化度算出手段M8が冷却水温の変化度を算
出する。この冷却水温の変化度がある程度大きいという
ことは、それだけ電動ファンM4による強制冷却の効果
が大きく、電動ファンM4の働きを持続させる必要性が
高いことを意味する。これに対し、冷却水温の変化度が
ある程度小さいということは、それだけ電動ファンM4
による強制冷却の効果が小さく、電動ファンM4の働き
を持続させる必要性が低いことを意味する。停止制御手
段M9はその冷却水温の変化度が第3の基準値より小さ
いと判断したときに、電動ファンM4を停止させる。
【0013】従って、電動ファンM4が起動した後に、
冷却水温の変化度がある程度小さい場合には、電動ファ
ンM4が速やかに停止され、電動ファンM4が不必要に
回されることがない。
【0014】図1に示すように、第2の発明の構成によ
れば、第1の発明の作用に加え、エンジンの運転状態が
変化した場合に、エンジンの負荷及び回転速度の少なく
とも一方に基づき変化度算出手段M8における第2の基
準値が第1の基準値補正手段M11により補正される。
ここで、ラジエータM2で強制冷却された冷却水が水温
検出M5で検出される冷却水温に反映されるまでの時間
は、エンジンの運転状態、即ちエンジンの負荷や回転速
度の条件により異なる。
【0015】従って、第2の基準値が上記のように補正
されることにより、冷却水温の変化度がエンジンの運転
状態に応じて適正に算出され、電動ファンM4がその必
要性に応じてより適正に停止される。
【0016】図1に示すように、第3の発明の構成によ
れば、第1の発明の作用に加え、エンジンの運転状態が
変化した場合に、エンジンの負荷及び回転速度の少なく
とも一方に基づき停止制御手段M9における第3の基準
値が第2の基準値補正手段M12により補正される。こ
こで、水通路M3を循環する冷却水の温度変化は、エン
ジンの運転状態、即ちエンジンの負荷や回転速度の条件
により異なる。
【0017】従って、第3の基準値が上記のように補正
されることにより、冷却水温の変化度がエンジンの運転
状態に応じて適正に判断され、電動ファンM4がその必
要性に応じてより適正に停止される。
【0018】
【実施例】
(第1実施例)以下、第1の発明に係る冷却用電動ファ
ンの制御装置を自動車に具体化した第1実施例を図面を
参照して詳細に説明する。
【0019】図2はこの実施例の制御装置に係る概念構
成図である。自動車1に搭載されたガソリンエンジン2
はエンジンブロック(以下「ブロック」と表す)3を含
む。ブロック3の内部に形成された複数の燃焼室(図示
しない)では、その中に供給される燃料と空気の混合気
が燃焼する。この混合気の燃焼に基づいてピストン(図
示しない)が作動することにより、クランクシャフト4
が回転する。この混合気の燃焼に伴いブロック3では高
熱が発生する。
【0020】ブロック3を冷却するために設けられた水
冷式の冷却装置は以下の構成を有する。冷却装置は熱交
換用のラジエータ5、水圧送用のウォータポンプ(以下
「ポンプ」と表す)6、サーモスタット7及び配管8等
を備える。同装置は更に、ブロック3の内部に形成され
たウォータジャケット(以下「ジャケット」と表す)9
を含む。
【0021】ジャケット9の出口10から延びる第1の
水通路11はラジエータ5の入口12につながる。ラジ
エータ5の出口13から延びる第2の水通路14はサー
モスタット7及びポンプ6を介してジャケット9の入口
15につながる。第1の水通路11の途中から延びるバ
イパス通路16はラジエータ5を迂回してサーモスタッ
ト7につながる。冷却装置の冷却水は各部材5,6,
7,9及び各通路11,14,16の間を循環する。即
ち、エンジン2の運転時にクランクシャフト4に連動し
てポンプ6が作動することにより、冷却水に流れが付与
される。このとき、ポンプ6から吐出される冷却水はジ
ャケット9へ圧送される。ジャッケト9を通った冷却水
は第1の水通路11へ流れ出る。
【0022】サーモスタット7は三方弁より構成され、
両通路14,16につながる。サーモスタット7はその
開度を冷却水温THWの大きさに応じて変える。サーモ
スタット7は冷却水温THWが所定の設定値よりも低い
ときに、第2の水通路14を閉じ、第2の水通路14と
バイパス通路16との間を開く。これにより、ジャッケ
ト9から第1の水通路11へ流れ出た冷却水がラジエー
タ5へ流れることなくポンプ6に戻り、再びジャケット
9へと圧送される。この冷却水の循環により、冷却水が
徐々に暖められ、ブロック3が暖まった冷却水によって
暖機される。これに対し、冷却水温THWが設定値より
も高いときには、サーモスタット7は第2の水通路14
とバイパス通路16との間を閉じ、第2の水通路14を
開く。これにより、第1の水通路11を流れる冷却水が
ラジエータ5へ流れ、更に第2の水通路14、サーモス
タット7及びポンプ6を通ってジャケット9へと圧送さ
れる。この冷却水の循環により、ブロック3の熱が冷却
水に奪われてブロック3が冷やされる。一方、ラジエー
タ5では冷却水の熱が外部へ放散されて冷却水が冷やさ
れる。
【0023】この実施例で、ラジエータ5は自動車1の
フロントグリル17に隣接して位置する。従って、自動
車1の走行時には、フロントグリル17を通る走行風が
ラジエータ5に当たり、これによってラジエータ5を通
る冷却水が冷やされる。
【0024】ラジエータ5に隣接して設けられた冷却用
の電動ファン18は、ラジエータ5からの放熱に必要な
冷却風をラジエータ5に供給する。従って、ラジエータ
5に走行風が当たらない場合、その走行風量が少ない場
合には、電動ファン18を作動させることにより、ラジ
エータ5を強制的に冷やすことができる。
【0025】電動ファン18は電動モータ19により駆
動される。従って、電動ファン18は、モータ19を任
意に作動させることにより、エンジン2の回転速度、即
ちクランクシャフト4の回転速度に依存することなく作
動する。このため、クランクシャフト4の回転速度の大
きさに関係なく、電動ファン18による冷却風量をエン
ジン2の運転状態に応じた必要量に一致させることがで
きる。ラジエータ5が強制冷却を必要としないときに
は、電動ファン18を任意に停止させることができ、こ
れによってファン騒音を低減させることができる。更
に、電動ファン18は、ブロック3の配置による制約を
受けることなく配置される。
【0026】電動ファン18の制御装置は以下の構成を
有する。第1の水通路11とバイパス通路16との分岐
点に設けられた水温センサ31は本発明の水温検出手段
を構成し、冷却水温THWを検出する。この実施例で、
水温センサ31はジャケット9の出口10の下流におけ
る冷却水温THWを検出する。水温センサ31の設けら
れた位置は、従来の水温スイッチが設けられる位置と同
じである。バッテリ20及びオルタネータ21を含む電
源装置22は駆動回路23を介してモータ19に電力を
供給する。モータ19及びバッテリ20はオルタネータ
21に対し電気的に並列につながる。オルタネータ21
はクランクシャフト4につながり、エンジン2を動力源
として作動する。駆動回路23は電子制御装置(EC
U)32により制御される。
【0027】ECU32が駆動回路23をオンすること
により、バッテリ20からモータ19に電力が供給さ
れ、電動ファン18が作動する。オルタネータ21がク
ランクシャフト4により駆動されることにより、オルタ
ネータ21で発生する電力がバッテリ20及びモータ1
9に供給される。この実施例でECU32は起動制御手
段、計時手段、変化度算出手段及び停止制御手段を構成
する。クランクシャフト4の回転速度を検出するための
回転速度センサ33、燃焼室に吸入される空気量QAを
検出するための吸気量センサ34はECU32につなが
る。ECU32は各センサ31,33,34の検出信号
を入力し、その入力値に基づき電動ファン18を制御す
る。この他、ECU32はエンジン2の運転を制御する
ために、各種検出信号に基づいて燃料噴射制御及び点火
時期制御等を実行する。即ち、この実施例で、ECU3
2はエンジン2及び電動ファン18の制御を司る。EC
U32は入出力回路、中央処理装置(CPU)及び各種
メモリ等を内部に含む。このメモリはエンジン2を制御
するための制御プログラム、電動ファン18を制御する
ための制御プログラム等を格納する。
【0028】図3,4は電動ファン18を制御するため
に適用される本実施例の制御ルーチンを示すフローチャ
ートである。ECU32はこのルーチンを所定期間毎に
周期的に実行する。
【0029】ステップ100において、ECU32はフ
ァンフラグYFAが「1」であるか否かを判断する。こ
のフラグYFAは電動ファン18が起動したときに
「1」に設定され、同ファン18が停止したときに
「0」に設定される。ここで、ファンフラグYFAが
「1」の場合、電動ファン18が既に起動していること
から、ECU32は処理をそのままステップ110へ移
す。ファンフラグYFAが「0」の場合、電動ファン1
8が停止していることから、ECU32は処理をステッ
プ101へ移す。
【0030】ステップ101において、ECU32は現
在の冷却水温THWが本発明の第1の基準値Th1とし
ての「95℃」以上の高温であるか否かを判断する。こ
こで、冷却水温THWが「95℃」以上の場合には、ラ
ジエータ5に強制冷却が必要であることから、ステップ
102において、ECU32は駆動回路23をオンする
ことにより電動ファン18を起動させる。この実施例で
ステップ101,102の処理を実行するECU32
は、冷却水温THWが「95℃」以上となったときに電
動ファン18を起動させるための本発明の起動制御手段
に相当する。更に、ステップ103において、ECU3
2はファンフラグYFAを「1」に設定する。その後、
ステップ104において、ECU32は電動ファン18
が起動した後の第1の経過時間CFAONの計測を開始
し、処理をステップ110へ移す。この実施例でステッ
プ104の処理を実行するECU32は、電動ファン1
8が起動した後の経過時間を計測するための本発明の計
時手段に相当する。
【0031】一方、ステップ101において、冷却水温
THWが「95℃」より小さい場合、ラジエータ5に強
制冷却が必要でないことから、ステップ105におい
て、ECU32は第1の経過時間CFAONを「0」に
リセットし、その後の処理を一旦終了する。
【0032】ステップ100,104から移りステップ
110において、ECU32は第1の経過時間CFAO
Nが本発明の第2の基準値Ti2としての「20秒」で
あるか否かを判断する。ここで、経過時間CFAONが
「20秒」でない場合、即ち「20秒」より小さい場
合、或いは「20秒」より大きい場合には、ECU32
は処理をそのまま120へ移す。経過時間CFAONが
「20秒」である場合、ステップ111において、EC
U32はその時点の冷却水温THWの値を第1の水温T
HW1の値として設定し、処理をステップ120へ移
す。
【0033】ステップ120において、ECU32は経
過時間CFAONの値が所定の基準値としての「35
秒」以上であるか否かを判断する。ここで、経過時間C
FAONが「35秒」より小さい場合、ECU32は処
理をステップ125へ移す。経過時間CFAONが「3
5秒」以上である場合、ステップ121において、EC
U32はその時点の冷却水温THWの値を第2の水温T
HW2の値として設定すると共に、経過時間CFAON
を「0」にリセットする。
【0034】その後、ステップ122において、ECU
32は第2の水温THW2と第1の水温THW1との差
を算出し、その算出結果を冷却水温THWに係る第1の
変化度ΔTHWとして設定する。即ち、ECU32は電
動ファン18が起動してから35秒経過したときの冷却
水温THW2の値と20秒経過したときの冷却水温TH
W1の値との間の第1の変化度ΔTHWを算出する。こ
の実施例でステップ122の処理を実行するECU32
は、第1の経過時間CFAONの値が第2の基準値Ti
2になった後の冷却水温THWの第1の変化度ΔTHW
を算出するための本発明の変化度算出手段に相当する。
【0035】ステップ123において、ECU32は第
1の変化度ΔTHWの値が本発明の第3の基準値Dth
3としての「−2.5℃」よりも小さいか否かを判断す
る。ここで、その変化度ΔTHWの値が「−2.5℃」
より小さい場合、ラジエータ5で電動ファン18による
強制冷却の効果が大きいことから、ステップ124にお
いて、ECU32は変化度フラグXDTHWを「1」に
設定する。第1の変化度ΔTHWの値が「−2.5℃」
以上である場合、ラジエータ5で電動ファン18による
強制冷却の効果が小さいことから、ECU32は処理を
ステップ125へ移す。そして、ステップ120,12
3から移りステップ125において、ECU32は変化
度フラグXDTHWを「0」に設定する。
【0036】ステップ124,125から移りステップ
130において、ECU32はその時点の冷却水温TH
Wの値が所定の基準値としての「105℃」以上である
か否かを判断する。ここで、冷却水温THWが「105
℃」以上である場合、ECU32は処理をそのままステ
ップ155に移す。冷却水温THWが「105℃」より
小さい場合、ECU32は処理をステップ135に移
す。
【0037】ステップ135において、ECU32はフ
ァンフラグYFAが「1」であるか否かを判断する。こ
こで、ファンフラグYFAが「0」である場合、電動フ
ァン18が停止していることから、ECU32は処理を
ステップ150へ移す。ファンフラグYFAが「1」で
ある場合、電動ファン18が作動していることから、E
CU32は処理をステップ140へ移す。
【0038】ステップ140において、ECU32はそ
の時点の冷却水温THWが所定の基準値としての「94
℃」よりも小さいか否かを判断する。冷却水温THWが
「94℃」より小さい場合、ECU32は処理をそのま
まステップ142へ移す。冷却水温THWが「94℃」
以上である場合、ECU32は処理を一旦ステップ14
1へ移す。
【0039】ステップ141において、ECU32は変
化度フラグXDTHWが「1」であるか否かを判断す
る。変化度フラグXDTHWが「0」である場合、ラジ
エータ5で電動ファン18による強制冷却の効果が小さ
いことから、ECU32は処理をそのままステップ15
5へ移す。変化度フラグXDTHWが「1」である場
合、ラジエータ5で電動ファン18による強制冷却の効
果が大きいことから、ECU32は処理をステップ14
2へ移す。
【0040】ステップ142において、ECU32はそ
の時点の冷却水温THWの値を第3の水温THW3の値
として設定する。この第3の水温THW3は電動ファン
18を停止させるための基準となる。更に、ステップ1
43において、ECU32はファンフラグYFAを
「1」に設定すると共に、経過時間CFAONを「0」
にリセットする。そして、ステップ144において、E
CU32はその時点の冷却水温THWの値及び第3の水
温THW3の値の小さい方を第3の水温THW3として
設定し、処理を一旦終了する。その後、ECU32は次
の制御周期の到来を待ってステップ100からの処理を
再開する。
【0041】一方、ステップ135から移りステップ1
50おいて、ECU32はその時点の冷却水温THWが
所定の基準値としての「95.5℃」以上であるか否か
を判断する。冷却水温THWが「95.5℃」より小さ
い場合には、ECU32は処理をステップ154へ移
す。冷却水温THWが「95.5℃」以上である場合に
は、ECU32は処理をステップ151へ移す。
【0042】ステップ151において、ECU32はそ
の時点の冷却水温THWの値と第3の水温THW3の値
との差を算出し、その算出結果を第2の変化度ΔTHW
2の値として設定する。
【0043】次いで、ステップ152において、ECU
32は第2の変化度ΔTHW2が所定の基準値としての
「3.0℃」以上であるか否かを判断する。ここで、第
2の変化度ΔTHW2が「3℃」より小さい場合、EC
U32は処理をステップ154へ移す。変化度ΔTHW
2が「3℃」以上の場合、ECU32は処理をステップ
153へ移す。
【0044】ステップ150,152から移りステップ
154において、ECU32は電動ファン18の作動に
係るチャタリングを防止するために計時される第2の経
過時間CFAOFを「0」にリセットすると共に、その
時間の計測を開始する。その後、ECU32は処理をス
テップ143へ移し、ステップ143,144の処理を
実行する。
【0045】ステップ152から移りステップ153に
おいて、ECU32は第2の経過時間CFAOFが所定
の基準値としての「1秒」以上であるか否かを判断す
る。この経過時間CFAOFの値が「1秒」より小さい
場合、ECU32は処理をステップ143へ移し、ステ
ップ143,144の処理を実行する。経過時間CFA
OFが「1秒」以上である場合、ECU32は処理をス
テップ155へ移す。
【0046】ステップ130,141,153から移り
ステップ155において、ECU32は電動ファン18
を停止させてファンフラグYFAを「0」に設定すると
共に、経過時間CFAOFを「0」にリセットする。こ
の実施例でステップ123〜125,141,155の
処理を実行するECU32は、第1の変化度ΔTHW1
が第3の基準値Dth3としての「−2.5℃」より小
さいと判断したときに電動ファン18を停止させるため
の本発明の停止制御手段に相当する。続いて、ステップ
156において、ECU32は電動ファン18を起動さ
せるための冷却水温THWに関する第1の基準値Th1
を「95℃」から所定値αだけ嵩上げする。その後、E
CU32はステップ144の処理を実行し、その後の処
理を一旦終了する。
【0047】次に、上記制御ルーチンによる制御の結果
を説明する。図5(a)〜(d)は自動車1が停止して
エンジン2がアイドル状態で運転されているときの各種
パラメータXFA,CFAON,ΔTHW1,THWの
挙動を示すタイミングチャートである。
【0048】ここでは、サーモスタット7が作動して第
2の水通路14が開かれ、電動ファン18が作動してラ
ジエータ5が冷却されることにより、冷却水温THWが
制御される場合を想定する。この場合、ラジエータ5に
走行風が当たらないことから、ラジエータ5は電動ファ
ン18による冷却風によってのみ冷却されることにな
る。
【0049】図5で、時刻t1に冷却水温THWが「9
5℃」を上回ると、電動ファン18が起動してファンフ
ラグXFAが「0」から「1」に変わる。同時に、第1
の経過時間CFAONの計測が開始される。ここでは、
電動ファン18が作動することから、冷却水温THWの
値はやがて低下する。
【0050】時刻t2では、経過時間CFAONが「2
0秒」のときの第1の水温THW1の値が検知される。
時刻t3では、経過時間CFAONが「35秒」のとき
の第2の水温THW2の値が検知され、両者THW2,
THW1の値の差が第1の変化度ΔTHW1の値として
算出される。ここでは、変化度ΔTHW1の値が「−
2.5℃」よりも大きい。このことは、サーモスタット
7による第2の水通路14の開度が大きく、バイパス通
路16と第2の水通路14との間の開度が小さいことを
意味する。ラジエータ5にとって電動ファン18による
冷却風の効果が大きいことを意味する。従って、この時
点で電動ファン18が停止することはなく、ファンフラ
グXFAが「1」から「0」へ変わることはない。ファ
ンフラグXFAは、時刻t4において、変化度ΔTHW
1の値が「−2.5℃」より小さくなって電動ファン1
8が停止したときに「1」から「0」に変わる。
【0051】その後、時刻t5で冷却水温THWが「9
5℃」を再び上回ると、電動ファン18が起動してファ
ンフラグXFAが「0」から「1」に変わる。同時に、
経過時間CFAONの計測が開始される。
【0052】図6(a)〜(d)はエンジン2が運転さ
れ、自動車1が走行している場合の各種パラメータXF
A,CFAON,ΔTHW1,THWの挙動を示すタイ
ミングチャートである。
【0053】ここでは、走行風によりラジエータ5が冷
却され、エンジン回転速度の増加に伴いポンプ6の吐出
水量が増えてサーモスタット7により第2の水通路14
が僅かに開かれた状態で冷却水温THWが制御される場
合を想定する。
【0054】図6で、時刻t1に冷却水温THWが「9
5℃」を上回ると、電動ファン18が起動してファンフ
ラグXFAが「0」から「1」に変わり、経過時間CF
AONの計測が開始される。この時点で、ラジエータ5
は既に走行風によって冷やされていることから、冷却水
温THWの変化は小さい。走行風に加え、電動ファン1
8による冷却風がラジエータ5に供給されることから、
冷却水温THWの値はやがて僅かに低下し始める。
【0055】時刻t2では、経過時間CFAONが「2
0秒」のときの第1の水温THW1の値が検知される。
時刻t3では、経過時間CFAONが「35秒」のとき
の第2の水温THW2の値が検知され、両者THW2,
THW1の値の差が第1の変化度ΔTHW1の値として
算出される。ここでは、変化度ΔTHW1の値が「−
2.5℃」よりも小さい。このことは、サーモスタット
7による第2の水通路14の開度が小さく、バイパス通
路16と第2の水通路14との間の開度が比較的大きい
ことを意味する。ラジエータ5にとって電動ファン18
による冷却風の効果が小さいことを意味する。この時点
では、電動ファン18が直ちに停止してファンフラグX
FAが「1」から「0」へ変わる。更に、電動ファン1
8を起動させるための冷却水温THWに関する第1の基
準値Th1が「95℃」から所定値αだけ嵩上げされ
る。
【0056】その後、時刻t4で冷却水温THWが「9
5+α℃」を上回ると、電動ファン18が起動してファ
ンフラグXFAが「0」から「1」に変わる。同時に、
経過時間CFAONの計測が開始される。このように電
動ファン18が一旦停止したときには、第1の基準値T
h1が所定値αだけ嵩上げされる。その結果、その後に
冷却水温THWが上昇したとしても、電動ファン18を
確実に再起動させてその強制冷却の効果を得ることがで
きる。
【0057】上記のような構成によれば、エンジン2の
運転時にブロック3とラジエータ5との間でジャケット
9及び各通路11,14,16を通じて冷却水が循環
し、ブロック3が冷却される。
【0058】このとき、冷却水温THWが第1の基準値
Th1としての「95℃」以上になると、ECU32は
電動ファン18を起動させ、同ファン18の回転によっ
てラジエータ5が強制冷却される。ECU32は電動フ
ァン18が起動された後の第1の経過時間CFAONを
計測する。そして、その計測結果が第2の基準値Ti2
としての「20秒」になった後、ECU32は「35
秒」の時点の第2の水温THW2の値と「20秒」の時
点の第1の水温THWの値との差を第1の変化度ΔTH
W1の値として算出する。
【0059】ここで、この変化度ΔTHW1の値がある
程度大きいということは、それだけラジエータ5にとっ
て電動ファン18による強制冷却の効果が大きく、同フ
ァン18の働きを持続させる必要性が高いことを意味す
る。これに対し、変化度ΔTHW1の値がある程度小さ
いということは、それだけラジエータ5にとって電動フ
ァン18による強制冷却の効果が小さく、同ファン18
の働きを持続させる必要性が低いことを意味する。EC
U32はその変化度ΔTHW1が第3の基準値Dth3
としての「−2.5℃」より小さいと判断したときに、
電動ファン18を直ちに停止させる。
【0060】従って、電動ファン18が起動した後に、
変化度ΔTHW1がある程度小さい場合には、同ファン
18が速やかに停止され、同ファン18が不必要に回さ
れることはない。このため、起動後の電動ファン18を
冷却水温THWの変化度ΔTHW1に基づいて停止させ
ることにより、ラジエータ5の強制冷却をその必要性に
応じて適正に制御することができる。
【0061】前述したようにラジエータ5の冷却水温T
HWがある程度低く、サーモスタット7が僅かに開いて
いる状態では、ラジエータ5から流れ出る冷却水の温度
THWの変化は少ない。この状態で電動ファン18を回
し続けたとしても、同ファン18による強制冷却の効果
は小さい。この実施例では、上記状況下で電動ファン1
8の作動が不要であることを適正に判断し、同ファン1
8を直ちに停止させることができる。このため、モータ
19に対するバッテリ20からの電力の供給を直ちに停
止させることができ、モータ19に無駄な仕事を強いる
ことがなく、モータ19による電力消費を削減すること
ができる。この結果、オルタネータ21に対する電気的
負荷が軽減され、オルタネータ21に起因するエンジン
2の負荷が低減されてエンジン2の燃費の悪化を抑える
ことができる。又、電動ファン18が不必要に回ること
のない分だけ、ファン騒音を低減させることができる。
【0062】更に、電動ファン18を停止させるための
冷却水温THWに関する基準値を高めに設定する必要が
ないことから、冷却水温THWが比較的高い状態で電動
ファン18が一律に停止されることはない。このため、
ラジエータ5の強制冷却が実際には必要であるにも拘ら
ず電動ファン18が停止することがなく、ブロック3の
冷却を安定して行うことができる。
【0063】加えて、この実施例では、エンジン2の制
御のために使用するECU32を電動ファン18の制御
に共用している。このため、従来のように水温スイッチ
等を別途に設けて電動ファン18を制御する必要がな
く、水温スイッチを取り付けるために必要なブロック3
の加工を省くことができる。この実施例では、従来の水
温スイッチの設置位置に水温センサ31が設けられるこ
とから、水温センサ31を取り付けるためにブロック3
を特別に加工する必要がない。
【0064】併せて、この実施例では、サーモスタット
7の設定温度の公差や経時変化に起因した冷却装置によ
る水温調節効果のバラツキを、ECU32の制御によっ
て除くことができる。このため、ブロック3においてジ
ャケット9の出口10の冷却水温THWの変動を小さく
することができる。その意味で、エンジン2では混合気
が安定して燃焼し、燃費の向上とノッキングの抑制を図
ることができる。 (第2実施例)次に、第1の発明に係る冷却用電動ファ
ンの制御装置を自動車に具体化した第2実施例を図面を
参照して説明する。尚、この実施例を含む以下の各実施
例において、前記第1実施例と同じ構成要素については
同一の符号を付して説明を省略し、第1実施例と異なる
点を中心に説明する。
【0065】この実施例では、特に電動ファン18を起
動させるために使用される第1の基準値Th1をエンジ
ン2の運転状態に応じて補正する点で前記第1実施例と
構成が異なる。この実施例では、回転速度センサ33及
び吸気量センサ34が本発明の運転状態検出手段を構成
する。
【0066】図7は電動ファン18を制御するために適
用される本実施例の制御ルーチンを示すフローチャート
である。ECU32はこのルーチンを所定期間毎に周期
的に実行する。
【0067】ステップ200において、ECU32はフ
ァンフラグYFAが「0」であるか否かを判断する。フ
ァンフラグYFAが「1」の場合、電動ファン18が既
に起動していることから、ECU32は処理をそのまま
ステップ210へ移す。ファンフラグYFAが「0」の
場合、電動ファン18が停止していることから、ECU
32は処理をステップ201へ移す。
【0068】ステップ201において、ECU32は電
動ファン18を起動させる必要性があることを示す起動
フラグJFAが「1」であるか否かを判断する。ECU
32はこのフラグJFAを図8に示す別途の判定ルーチ
ンに従って設定する。ECU32はこのルーチンを所定
期間毎に周期的に実行する。
【0069】図8に示すように、ステップ300におい
て、ECU32は冷却水温THWが「95℃」以上であ
るか否かを判断する。冷却水温THWが「95℃」より
小さい場合、ECU32は処理をステップ340へ移
す。冷却水温THWが「95℃」以上の場合、ECU3
2は処理をステップ310へ移す。
【0070】ステップ310において、ECU32は冷
却水温THW及び吸気量Qの値に基づき、冷却水温TH
Wの上昇値DTHWONを算出する。ECU32はこの
値DTHWONを以下の表1に示す所定の関数データを
参照して算出する。この関数データにおいて、上昇値D
THWONは、冷却水温THWの値が大きくなるに従っ
て小さくなるように、且つ吸気量QAの値が小さくなる
ように設定されている。
【0071】
【表1】
【0072】続いて、ステップ320において、ECU
32は現在の冷却水温THWが、第3の水温THW3の
値と上昇値DTHWONとの加算値以上であるか否かを
判断する。この実施例ではこの両パラメータTHW3,
DTHWONの加算値が本発明の第1の基準値Th1に
相当する。そして、現在の冷却水温THWが両パラメー
タTHW3,DTHWONの加算値以上である場合、電
動ファン18を起動させる必要性があることから、EC
U32はステップ330において、起動フラグJFAを
「1」に設定する。冷却水温THWが両パラメータTH
W3,DTHWONの加算値より小さい場合、ECU3
2は処理をステップ340へ移す。
【0073】ステップ300,330から移りステップ
340において、電動ファン18を起動させる必要性が
ないことから、ECU32は起動フラグJFAを「0」
に設定する。ステップ330,340の処理を終了後、
ECU32は所定の制御周期の到来を待ってステップ3
00の処理を再開する。このように、電動ファン18に
関する起動フラグJFAが設定される。この実施例で、
ステップ310,320の処理を実行するECU32
は、エンジン2の運転状態に応じて第1の基準値Th1
を補正するための補正手段に相当する。
【0074】再び図7のルーチンの説明に戻る。ステッ
プ201において、起動フラグJFAが「0」の場合
は、電動ファン18を起動させる必要がないことから、
ECU32はその後の処理を一旦終了する。起動フラグ
JFAが「1」の場合、電動ファン18を起動させる必
要性があることから、ステップ202において、ECU
32は駆動回路23をオンすることにより電動ファン1
8を起動させる。この実施例でステップ201,202
の処理を実行するECU32は、冷却水温THWが「9
5℃」以上で且つ第1の基準値Th1以上となったとき
に電動ファン18を起動させるための本発明の起動制御
手段に相当する。
【0075】更に、ステップ203において、ECU3
2はファンフラグYFAを「1」に設定する。ステップ
204において、ECU32は電動ファン18が起動し
た後の第1の経過時間CFAONの計測を開始し、その
後の処理を一旦終了する。この実施例でステップ204
の処理を実行するECU32は本発明の計時手段に相当
する。
【0076】一方、ステップ200から移りステップ2
10において、ECU32は第1の経過時間CFAON
が本発明の第2の基準値Ti2(例えば「20秒」)で
あるか否かを判断する。ここで、経過時間CFAONが
第2の基準値Ti2でない場合、ECU32は処理をそ
のまま220へ移す。経過時間CFAONが第2の基準
値Ti2である場合、ステップ211において、ECU
32はその時点の冷却水温THWの値を第1の水温TH
W1の値として設定し、処理をステップ220へ移す。
【0077】ステップ220において、ECU32は起
動フラグJFAが「0」であるか否かを判断する。起動
フラグJFAが「1」である場合、電動ファン18が作
動していることから、ECU32は処理をステップ23
0へ移す。起動フラグJFAが「0」である場合、電動
ファン18が停止していることから、ECU32は処理
をステップ221へ移す。
【0078】ステップ221において、ECU32は冷
却水温THWが比較的高い所定の基準値(例えば「10
2.5℃」)よりも小さいか否かを判断する。冷却水温
THWがその基準値以上である場合、ECU32はその
後の処理を一旦終了する。冷却水温THWがその基準値
より小さい場合、ECU32は処理をステップ222へ
移す。
【0079】一方、ステップ230においても、ECU
32は冷却水温THWがステップ221と同等の基準値
(例えば「102.5℃」)よりも小さいか否かを判断
する。冷却水温THWがその基準値以上である場合、E
CU32はその後の処理を一旦終了する。冷却水温TH
Wがその基準値より小さい場合、ECU32は処理をス
テップ222へ移す。
【0080】ステップ221,230から移りステップ
222において、ECU32は冷却水温THWがステッ
プ221の基準値よりも若干低い所定の基準値(例えば
「93.5℃」)よりも小さいか否かを判断する。冷却
水温THWがその基準値より小さい場合、電動ファン1
8を作動させる必要性がないことから、ECU32は処
理をステップ242へ移す。冷却水温THWがその基準
値以上である場合、電動ファン18の停止の必要性を判
断するために、ECU32は処理をステップ240へ移
す。
【0081】ステップ240において、ECU32は経
過時間CFAONの値が所定の基準値(例えば「35
秒」)以上であるか否かを判断する。この経過時間CF
AONがその基準値より小さい場合、ECU32は電動
ファン18の作動を継続させるために、ECU32はそ
の後の処理を一旦終了する。この経過時間CFAONが
その基準値以上である場合、処理をステップ241へ移
す。
【0082】ステップ241において、ECU32はそ
の時点の冷却水温THWの値と所定の補正値βとを加算
し、その加算結果がステップ211で求められた第1の
水温THW1の値よりも大きいか否かを判断する。その
加算結果が第1の水温THWの値以下である場合、第2
の基準値Ti2(20秒)の時点からの冷却水温THW
の負の方向の変化度が大きいことから、電動ファン18
の作動を継続させるために、ECU32はその後の処理
を一旦終了する。上記加算結果が第1の水温THWの値
よりも大きい場合、冷却水温THWの負の方向の変化度
が小さいことから、電動ファン18を停止させるため
に、ECU32は処理をステップ242へ移す。
【0083】ステップ242において、ECU32は電
動ファン18を停止させる。続いて、ステップ243に
おいて、ECU32はファンフラグYFAを「0」に設
定する。更に、ステップ244において、ECU32は
経過時間CFAONの値を「0」にリセットし、その後
の処理を一旦終了する。この実施例でステップ241,
242の処理を実行するECU32は、本発明の変化度
算出手段及び停止制御手段に相当する。
【0084】この実施例でも前記第1実施例と同等の作
用及び効果を得ることができる。加えて、この実施例で
は、冷却水温THWの状態が電動ファン18を起動させ
るべき状態であるかを判断するために、ECU32はそ
の判断のための第1の基準値Th1をエンジン2の運転
状態を反映した吸気量QA及び冷却水温THWの値に基
づいて補正する。従って、電動ファン18がその必要性
に応じてより適正に起動される。その結果、ラジエータ
5の強制冷却をその必要性に応じて適正に制御すること
につき、そのことを更にエンジン2の運転状態の変化に
合わせて達成することができる。その意味で、モータ1
9による電力消費を更に抑え、エンジン2に加わる負荷
を更に低減させて、エンジン2の燃費向上とファン騒音
改善の効果を一層高めることができる。 (第3実施例)次に、第2及び第3の発明に係る冷却用
電動ファンの制御装置を自動車に具体化した第3実施例
を図面を参照して説明する。
【0085】この実施例では、特に電動ファン18を停
止させるために使用される第2の基準値Ti2、第3の
基準値Dth3をエンジン2の運転状態に応じて補正す
る点で前記第1実施例と構成が異なる。この実施例で
は、回転速度センサ33及び吸気量センサ34が本発明
の運転状態検出手段を構成する。更に、ECU32が起
動制御手段、計時手段、変化度算出手段、停止制御手
段、第1の基準値補正手段及び第2の基準値補正手段を
構成する。この実施例で、ECU32は図3,4に示す
制御ルーチンに加え、図9に示す補正ルーチンを電動フ
ァン18の制御のために適用する。
【0086】図9はエンジン2の運転状態に応じて両基
準値Th2,Dth3を補正するための補正ルーチンを
示すフローチャートである。ECU32はこのルーチン
を所定期間毎に周期的に実行する。
【0087】ステップ400において、ECU32は吸
気量QAの値をエンジン回転速度NEの値に基づき除算
することにより、エンジン負荷Q/Nの値を算出する。
この実施例出ステップ400の処理を実行するECU3
2はエンジン負荷Q/Nを算出するための算出手段に相
当する。
【0088】ステップ410において、ECU32はエ
ンジン負荷Q/N、エンジン回転速度NEの各々の値に
基づいて第2の基準値Ti2を算出する。ここでは、第
2の基準値Ti2を、エンジン負荷Q/N及びエンジン
回転速度NEの何れか一方の値に基づいて算出してもよ
く、両方のパラメータQ/N,NEの値に基づいて算出
してもよい。この基準値Ti2の算出に際して、ECU
32は各パラメータQ/N,NE,Ti2について予め
定められた関数データを参照する。ラジエータ5を通過
した冷却水が水温センサ31に到達するまでの時間はエ
ンジン負荷Q/Nやエンジン回転速度NEの大きさによ
って異なる。このステップ410で、ECU32は冷却
水の循環速度の違いを反映して第2の基準値Ti2を補
正するのである。この実施例でステップ410の処理を
実行するECU32は、本発明の第1の基準値補正手段
に相当する。
【0089】続いて、ステップ420において、ECU
32はエンジン負荷Q/N、エンジン回転速度NEの各
々の値に基づいて第3の基準値Dth3を算出し、その
後の処理を一旦終了する。ここでは、第3の基準値Dt
h3を、両パラメータQ/N,NEの何れか一方の値に
基づいて算出してもよく、両方のパラメータQ/N,N
Eの値に基づいて算出してもよい。この基準値Dth3
の算出に際して、ECU32は各パラメータQ/N,N
E,Dth3について予め定められた関数データを参照
する。冷却装置における冷却水温THWの変化度はエン
ジン負荷Q/Nやエンジン回転速度NEの大きさによっ
て異なる。このステップ420で、ECU32は冷却水
温THWの変化度の違いを反映して第3の基準値Dth
3を補正するのである。この実施例でステップ420の
処理を実行するECU32は、本発明の第2の基準値補
正手段に相当する。
【0090】上記のように補正される両基準値Ti2,
Dth3を、ECU32は図3,4に示す制御ルーチン
のステップ110,123において適用する。つまり、
ECU32はエンジン2の運転状態が変化した場合に、
そのエンジン負荷Q/N及びエンジン回転速度NEの値
の少なくとも一方に基づき両基準値Ti2,Dth3を
それぞれ補正して算出する。ここで、ラジエータ5で強
制冷却された冷却水が水温センサ31で検出される冷却
水温THWの値に反映されるまでの時間、或いは冷却水
温THWの変化度は、エンジン負荷Q/Nやエンジン回
転速度NEの条件により異なる。
【0091】従って、この実施例では第1実施例の作用
及び効果に加え、各基準値Ti2,Dth3を補正する
ことにより、冷却水温THWの変化度ΔTHWがエンジ
ン2の運転状態に応じてより適正に算出され、或いはそ
の大きさがより適正に判断される。そして、電動ファン
18がその必要性に応じてより適正に停止される。その
結果、ラジエータ5の強制冷却をその必要性に応じて適
正に制御することについて、そのことを更にエンジン2
の運転状態の変化に合わせて達成することができる。そ
の意味で、モータ19による電力消費を更に抑え、エン
ジン2に加わる負荷を更に低減させて、エンジン2の燃
費向上とファン騒音改善の効果を一層高めることができ
る。
【0092】尚、この発明は次のような別の実施例に具
体化することもできる。以下の実施例でも前記実施例と
同等の作用及び効果を得ることができる。 (1)前記各実施例では、水温センサ31を第1の水通
路11とバイパス通路16との分岐点に配設した。これ
に対し、水温センサ31をサーモスタット7の上流側の
第2の水通路14に配設したり、ポンプ6の下流側の水
通路に配設してもよい。水温センサ31をサーモスタッ
ト7の上流側に設けた場合、ラジエータ5から流れ出た
冷却水の温度変化を更に的確に応答性良くとらえること
ができる。その意味で、電動ファン18の制御の応答性
を高めることができる。水温センサ31をポンプ6の下
流側に設けた場合、ジャケット9の入口15の付近の冷
却水温THWに基づいて電動ファン18を制御すること
ができる。
【0093】(2)前記第1実施例では、各基準値Th
1,Ti2,Dth3のそれぞれを、「95℃」,「2
0秒」,「−2.5℃」としたが、これらの一定値をエ
ンジン2のタイプや排気量の違いに合わせて適宜に変更
してもよい。
【0094】(3)前記各実施例では、本発明の制御装
置をガソリンエンジン2に具体化したが、ディーゼルエ
ンジンに具体化することもできる。 更に、本発明の各実施例には、特許請求の範囲に記載し
た技術的思想に係る次のような各種の実施態様が含まれ
ることを、以下にその効果と共に記載する。
【0095】(イ)請求項1に記載の第1の発明におい
て、前記エンジンの運転状態を検出するための運転状態
検出手段と、前記運転状態検出手段の検出結果に基づい
て前記起動制御手段における前記第1の基準値を補正す
るための基準値補正手段とを設ける。
【0096】この構成によれば、ラジエータの強制冷却
をその必要性に応じて適正に制御することにつき、その
ことを更にエンジンの運転状態の変化に合わせて達成す
ることができる。
【0097】(ロ)請求項1〜3に記載の第1〜3の発
明において、前記停止制御手段が前記電動ファンを停止
させた後に、前記起動制御手段における第1の基準値を
所定値だけ嵩上げするための嵩上げ手段を設ける。
【0098】この構成によれば、電動ファンが一旦停止
した後に第1の基準値が嵩上げされることから、その後
に冷却水温が上昇したとしても電動ファンを確実に再起
動させてその強制冷却の効果を得ることができる。
【0099】
【発明の効果】請求項1に記載の第1の発明によれば、
冷却装置で冷却水温が第1の基準値以上となったときに
電動ファンを起動させ、その起動後の経過時間が第2の
基準値になった後に冷却水温の変化度を算出する。そし
て、その算出結果が第3の基準値より小さいときに電動
ファンを停止させるようにしている。
【0100】従って、電動ファン起動後の冷却水温の変
化度がある程度小さい場合には、電動ファンが速やかに
停止され、電動ファンが不必要に回されることはない。
その結果、ラジエータの強制冷却をその必要性に応じて
適正に制御することができ、延いては電動ファンにおけ
る電力消費やファン騒音を低減させることができるとい
う効果を発揮する。
【0101】請求項2に記載の第2の発明によれば、第
1の発明の構成において、エンジンの負荷及び回転速度
の少なくとも一方に基づいて第2の基準値を補正するよ
うにしている。
【0102】従って、冷却水温の変化度がより適正に算
出され、電動ファンがその必要性に応じてより適正に停
止される。その結果、ラジエータの強制冷却をその必要
性に応じて適正に制御することにつき、そのことを更に
エンジンの運転状態の変化に合わせて達成することがで
き、延いては電動ファンに係る電力消費や騒音をより一
層低減させることができるという効果を発揮する。
【0103】請求項3に記載の第3の発明によれば、第
1の発明の構成において、エンジンの負荷及び回転速度
の少なくとも一方に基づいて第3の基準値を補正するよ
うにしている。
【0104】従って、冷却水温の変化度がより適正に判
断され、電動ファンがその必要性に応じてより適正に停
止される。その結果、ラジエータの強制冷却をその必要
性に応じて適正に制御することにつき、そのことを更に
エンジンの運転状態の変化に合わせて達成することがで
き、延いては電動ファンに係る電力消費や騒音をより一
層低減させることができるという効果を発揮する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 第1〜3の発明に係る基本概念構成図。
【図2】 第1実施例に係る制御装置を示す概念構成
図。
【図3】 制御ルーチンを示すフローチャート。
【図4】 図3の続きを示すフローチャート。
【図5】 各種パラメータの挙動を示すタイミングチャ
ート。
【図6】 各種パラメータの挙動を示すタイミングチャ
ート。
【図7】 第2実施例に係る制御ルーチンを示すフロー
チャート。
【図8】 判定ルーチンを示すフローチャート。
【図9】 第3実施例に係る補正ルーチンを示すフロー
チャート。
【図10】 従来の冷却装置を示す概念構成図。
【図11】 従来の電動ファンの制御装置を示す概念構
成図。
【符号の説明】
3…エンジンブロック、5…ラジエータ、9…水通路を
構成するウォータジャケット、11…第1の水通路、1
4…第2の水通路、18…電動ファン、31…水温検出
手段としての水温センサ、33…回転速度センサ、34
…吸気量センサ(33,34は運転状態検出手段を構成
する)、32…ECU(32は起動制御手段、計時手
段、変化度算出手段、停止制御手段、第1の基準値補正
手段及び第2の基準値補正手段を構成する)。

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エンジンブロックとラジエータとの間で
    水通路を通じて冷却水を循環させることによりエンジン
    ブロックを冷却するようにしたエンジンの冷却装置にお
    いて、前記ラジエータを強制冷却するために設けられた
    電動ファンを冷却水温に応じて制御するようにした冷却
    用電動ファンの制御装置であって、 前記冷却水温を検出するために前記水通路に設けられた
    水温検出手段と、 前記水温検出手段の検出結果が所定の第1の基準値以上
    となったときに前記電動ファンを起動させるための起動
    制御手段と、 前記電動ファンが起動された後の経過時間を計測するた
    めの計時手段と、 前記計時手段の計測結果が所定の第2の基準値になった
    後に前記水温検出手段の検出結果に基づき前記冷却水温
    の変化度を算出するための変化度算出手段と、 前記変化度算出手段の算出結果が所定の第3の基準値よ
    り小さいと判断したときに前記電動ファンを停止させる
    ための停止制御手段とを備えたことを特徴とするエンジ
    ンの冷却装置における冷却用電動ファンの制御装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の冷却用電動ファンの制
    御装置において、 前記エンジンの負荷及び回転速度を含む運転状態を検出
    するための運転状態検出手段と、 前記運転状態検出手段により検出される前記エンジンの
    負荷及び回転速度の少なくとも一方に基づいて前記変化
    度算出手段における前記第2の基準値を補正するための
    第1の基準値補正手段とを備えたことを特徴とするエン
    ジンの冷却装置における冷却用電動ファンの制御装置。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載の冷却用電動ファンの制
    御装置において、 前記エンジンの負荷及び回転速度を含む運転状態を検出
    するための運転状態検出手段と、 前記運転状態検出手段により検出される前記エンジンの
    負荷及び回転速度の少なくとも一方に基づいて前記停止
    制御手段における前記第3の基準値を補正するための第
    2の基準値補正手段とを備えたことを特徴とするエンジ
    ンの冷却装置における冷却用電動ファンの制御装置。
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