JP3849273B2 - 温度センサの故障診断装置 - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えばエンジン水温を検出する水温センサや吸気温度を検出する吸気温センサ等の温度センサの故障を診断する故障診断装置に関する技術分野に属する。
【0002】
【従来の技術】
近年、自動車用エンジンにおいては、出力の向上と排気の清浄化という相反する要求が一層高まり、両者の要求を高次元で両立させるために、エンジンへの吸気量、燃料供給量、点火時期等の複数の制御パラメータをエンジンの運転状態に応じてきめ細かく制御するようにしている。したがって、上記各制御パラメータを正確に制御するためにはエンジンの温度状態を高精度に検出する必要があるので、そのための温度センサの検出精度低下等の異常状態を検出する故障診断装置が必要になる。
【0003】
ところで、例えば特公平3−56417号公報には、温度センサの出力値が所定の判別値よりも大きくなったときに、該温度センサが故障していると診断するようにした故障診断装置が開示されているが、このものでは、温度センサから過大な信号が出力されるような異常状態を検出することはできるものの、上述の如きセンサの検出精度低下等の異常状態を検出することはできない。
【0004】
そこで、従来、例えばエンジンのウォータジャケットに臨設した水温センサの検出精度低下を判定するために、エンジンの始動から所定時間経過するまでの判定期間におけるエンジン水温の検出値の最大値及び最小値をそれぞれ求め、それらの間の偏差量、すなわちエンジンの暖機とともに上昇するエンジン水温の変化量が所定値よりも大きい場合に正常状態と判定する一方、所定値以下の場合に異常状態と判定することが一般的に行われている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上記従来例の異常判定方法によれば、水温センサ自体が正常状態であるにもかかわらず異常状態と判定してしまうことがある。すなわち、車両の高速走行後に一旦停止させたエンジンをその直後に再び始動させた場合、再始動時のエンジン水温は例えば90度以上の高温状態になっており、その後にエンジンを長時間アイドル状態で放置したり、或いは真夏の渋滞路等で車両がのろのろ走行したりすると、エンジン水温は高温状態のままで殆ど変化しない。このため、水温センサが正常状態であってもその出力値が殆ど変化しないことから誤って異常と判定される誤診断の問題が生ずる。
【0006】
本発明は斯かる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、温度センサの判定内容に工夫を凝らすことで、エンジンの高温始動時における温度センサの誤った故障診断を防止することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明の解決手段では、エンジン高温始動時には、始動後の所定期間におけるエンジンの運転状態に基づいて温度センサの判定内容を補正することで、異常判定を抑制するものとする。
【0008】
具体的には、請求項1記載の発明では、図1に示すように、エンジン1の温度状態を検出する温度センサ10の異常状態を、エンジン始動から所定の判定期間が経過するまでの間の出力値の変化に基づいて判定する異常判定手段11aを備えた温度センサの故障診断装置Aを対象とする。そして、上記エンジン1の運転状態を検出する運転状態検出手段11bと、上記エンジン1が始動時に所定の高温状態になっていることを判定する高温判定手段11cと、該高温判定手段11cによりエンジン1の高温始動が判定されたとき、上記判定期間の間は、上記異常判定手段11aによる温度センサ10の異常判定をエンジン1の運転状態に基づいて抑制する抑制手段11dとを設ける構成とする。
【0009】
この構成によれば、高温判定手段11cによりエンジン1の高温始動が判定されたとき、運転状態検出手段11bにより検出されるエンジン1の運転状態に基づいて、異常判定手段11aによる温度センサ10の異常判定が抑制手段11dにより抑制される。このことで、実際にエンジン水温の変化が小さいエンジン1の高温始動時に、温度センサ10の異常判定が抑制されることで、温度センサ10が正常状態であるにもかかわらずその出力値があまり変化しないことから誤って異常状態と判定されることが抑制される。よって、エンジンの高温始動時における温度センサの誤った故障診断を抑制することができる。
【0010】
請求項2記載の発明では、請求項1記載の発明における抑制手段は、異常判定手段における判定基準を正常判定の領域が広がるように補正するものとする。このことで、正常判定の領域を広げることで、異常判定手段による判定を温度センサの異常判定が抑制されるように補正することができる。
【0011】
請求項3記載の発明では、請求項1又は2記載の発明における抑制手段は、運転状態検出手段により検出されるエンジンの軽負荷状態の累積時間が所定の設定時間以上であるとき、異常判定の抑制度合いを増大させる構成とする。ここで、上記エンジンの軽負荷状態とは例えばアイドリング状態のことである。
【0012】
このことで、エンジンが高温始動後に例えばアイドリング状態で長時間放置されていたり、渋滞路で略アイドリング状態にされているような場合には、エンジン水温は高温状態のままで殆ど変化しないので、温度センサの異常判定の抑制度合いを大きくすることにより、温度センサの誤った故障診断を防止することができる。
【0013】
請求項4記載の発明では、請求項1又は2記載の発明における抑制手段は、運転状態検出手段により検出されるエンジンの高負荷低速状態の累積時間が所定の設定時間以上であるとき、異常判定の抑制度合いを増大させる構成とする。
【0014】
このことで、エンジンが高温始動後に高負荷低速状態で長時間運転されている場合には、エンジン水温は高温状態のままで殆ど変化しないことになるので、温度センサの異常判定の抑制度合いを大きくすることにより、温度センサの誤った故障診断を防止することができる。
【0015】
請求項5記載の発明では、請求項1、2、3又は4記載の発明におけるエンジンの所定の高温状態は、エンジン冷却系のサーモスタット弁が開状態になっていてラジエータ側に冷却水が流れている状態とする。このことで、エンジンの所定の高温状態が具体化される。
【0016】
請求項6記載の発明では、請求項1又は3記載の発明における抑制手段は、運転状態検出手段により検出されるエンジンの運転状態が軽負荷状態になっている時間が長いほど、異常判定手段の判定期間を長くするように補正するものとする。このことで、エンジンが高温始動後に例えばアイドリング状態とされている時間が長いほど異常判定手段の判定期間を長くすることで、エンジン水温の低下が極めて緩やかであっても温度センサからの出力値の変化量が大きくなり得るので、判定の精度の向上が図られる。
【0017】
請求項7記載の発明では、請求項1又は4記載の発明における抑制手段は、運転状態検出手段により検出されるエンジンの運転状態が高負荷低速状態になっている時間が長いほど、異常判定手段の判定期間を長くするように補正するものとする。このことで、請求項6記載の発明と同様に温度センサの判定精度の向上が図られる。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面に基いて説明する。
【0019】
(実施形態1)
図1は、本発明の実施形態1に係る温度センサの故障診断装置Aを適用する自動車用エンジンの冷却系の例を示す。同図において、1は例えば直列4気筒ガソリンエンジンであり、このエンジン1のシリンダブロック及びシリンダヘッドにはそれぞれ冷却水を循環させるウォータジャケット2が形成されている。また、3は図示しないクランクシャフトからベルト等により駆動されるウォータポンプであり、このウォータポンプ3により図の左側から右側へ向けて圧送される冷却水はウォータジャケット2内を流れる間にエンジン1の発熱により暖められ、水温がサーモスタット弁4の設定温度よりも低い間は、ウォータジャケット2及びバイパス通路5内を循環する。一方、冷却水温がサーモスタット弁4の設定温度よりも高くなれば、冷却水は開状態のサーモスタット弁4を通りアッパホース6内を流通してラジエータ7に至り、このラジエータ7を通る間に冷却され、ロワーホース8内を流通してウォータポンプ3に戻るようになっている。
【0020】
また、10は上記ウォータジャケット2内に臨設された水温センサであり、この水温センサ10からの出力信号はエンジン1の運転状態を制御するECU(Electronic Control unit)11に入力される。さらに、12はラジエータ7を強制的に冷却するための電動ファンであり、この電動ファン12は冷却水温が所定以上に高くなると上記ECU11からの制御信号により作動して、図示しないフロントグリル側(同図の左端側)から空気を吸引し、ラジエータ7を通る風量を増大させる。
【0021】
なお、13は車内暖房用のヒータコアであり、このヒータコア13は上流側の冷却水通路14及び下流側の冷却水通路15によりエンジン1側に接続されていて、図示しないが上流側の冷却水通路14に設けられた温水弁によりエンジン1からの温水流量が調整されることて暖房能力が変化する。
【0022】
上記ECU11は、周知の如くCPU(Central Processing Unit)やメモリ等により構成されており、水温センサ10の他、図示しないがドライバのアクセル操作量を検出するアクセルセンサやエンジン回転数センサ等の各種センサからの出力信号を受け入れ、エンジン1の空燃比制御や点火時期制御を行うものである。また、上記ECU11は、水温センサ10からの出力値に基づいてその検出精度の低下等の異常状態を判定するようになっている。
【0023】
次に、本発明の特徴部分として、上記ECU11による水温センサ10の異常判定の具体的な手順を、図2〜図4のフローチャート図に基づいて詳細に説明する。
【0024】
まず、図2に示すステップS1で各カウンタ及びフラグをリセットし、ステップS2で各種センサからの出力信号を受け入れた後、ステップS3でエンジン回転数に基づいてエンジン1が完爆状態になったか否かを判定する。そして、完爆状態でないNOならばステップS2に戻る一方、完爆状態であるYESならばステップS4に進み、この時点での水温センサ10の検出値を始動時水温thsとしてメモリに記憶し、続くステップS5でエンジン1の始動からの経過時間を計数する第1のカウンタ値T1をインクリメントする。
【0025】
続いて、ステップS6では、水温センサ10により検出されるエンジン水温thwをエンジン水温の最大値thwmaxの初期設定値と比較し、検出されたエンジン水温thwのほうが大きいYESならばステップS7に進んで該エンジン水温thwにより最大値thwmaxを更新して図3のステップS10に進む。一方、エンジン水温thwが最大値thwmax以下のNOならばステップS8に進んで、今度はエンジン水温thwをエンジン水温の最小値thwminの初期設定値と比較し、エンジン水温thwのほうが小さいYESならばステップS9に進んで該エンジン水温thwにより最小値thwminを更新する一方、エンジン水温thwが最小値thwmin以上のNOならばそのままで、ステップS10に進む。
【0026】
このステップS10(図3参照)では、エンジン1がアイドル状態か否かを判定する。すなわち、例えばドライバのアクセル操作量が零でかつエンジン回転数が所定のアイドル回転数以下であれば、アイドル状態であるYESと判定してステップS11に進む一方、ドライバのアクセル操作量が零でないか又はエンジン回転数が上記アイドル回転数よりも大きければ、アイドル状態でないNOと判定してステップS13に進む。上記ステップS11では、外気温度が所定以上(例えば20度以上)であるか否かを判定し、所定以上でなければステップS20に進む一方、所定以上であればステップS12に進んで、エンジン1がアイドル状態で運転されている時間を計数する第2のカウンタ値T2をインクリメントして、ステップS20に進む。尚、上記ステップS11において、外気温度の判定とともにエアコンディショナーの作動状態を検出し、エアコンディショナーが作動中の場合にのみステップS12に進むようにしてもよい。
【0027】
また、上記ステップS13では、車速が所定値V0よりも低い低速状態であるか否かを判定し、低速状態でないNOならばステップS16に進む一方、低速状態であるYESならばステップS14に進み、エンジン1の吸気充填効率Ceが所定値Ce0よりも大きな高負荷状態であるか否かを判定する。すなわち、Ce≦Ce0で高負荷状態でないNOと判定されればステップS16に進む一方、Ce>Ce0で高負荷状態であるYESと判定されればステップS15に進み、第3のカウンタ値T3をインクリメントしてステップS20に進む。つまり、エンジン1が高負荷低速状態で運転されている時間を第3のカウンタにより計数する。
【0028】
一方、上記ステップS13で低速状態でないNOと判定されるか、又はステップS14で高負荷状態でないNOと判定されてそれぞれ進んだステップS16では、電動ファン12が作動中であるか否かを判定し、作動中のYESであればステップS17に進んで、電動ファン12の作動時間を計測する第4のカウンタ値T4をインクリメントする一方、作動中でないNOならばそのままでそれぞれステップS18に進む。
【0029】
このステップS18では、水温センサ10の判定基準を補正したことを表す補正フラグF1の値及びエンジン始動時の外気温度についての判定を行う。すなわち、上記補正フラグF1の値がF1=0で補正がなされておらず、かつエンジン始動時の外気温度が零度よりも低かったYESならば、ステップS19に進んで、上記判定基準であるエンジン水温の判定偏差量Δthw0を予め設定した所定値αだけ小さく補正するとともに上記補正フラグF1の値をF1=1として、ステップS20に進む。つまり、エンジン始動時の外気温度が零度よりも低かったのであれば、ラジエータ7の放熱フィンに雪が詰まっていて冷却水を十分に冷やすことができないことが考えられるので、上記判定偏差量Δthw0を小さく補正して、温度センサ10が誤って異常と判定されることを抑制するようにしている。一方、補正フラグF1=1であるか又はエンジン始動時の外気温度が零度以上であれば、そのままでステップS20に進む。
【0030】
そして、ステップS20では、第1のカウンタ値T1を水温センサ10の判定を行う判定期間に対応する所定のカウンタ値TAと比較し、T1<TAで判定期間の経過前であれば図2のステップS2に戻る一方、T1≧TAで判定期間が経過していればステップS21に進み、このステップS21で、エンジン始動から上記判定期間が経過するまでの間の水温センサ10の出力値の変化に基づいて、該水温センサ10の正常又は異常を判定する。すなわち、上記判定期間におけるエンジン水温thwの最大値thwmax及び最小値thwminの間の実際の偏差量と判定偏差量Δthw0とを比較し、実際の偏差量が判定偏差量Δthw0以上であるYESならば、ステップS22に進んで水温センサ10が正常であると判定して終了する一方、上記実際の偏差量が判定偏差量Δthw0よりも小さいNOであれば、水温センサ10による検出値の変化が小さ過ぎ、異常の可能性があるので、図4のステップS23に進む。
【0031】
上記図3のフローにおけるステップS10,S13,S14が、エンジン1の運転状態を検出する運転状態検出手段11bに、また、ステップS21が、水温センサ10の出力異常をエンジン1の始動から所定の判定期間が経過するまでの間の出力値の変化に基づいて判定する異常判定手段11aにそれぞれ対応している。
【0032】
次に、図4のステップS23では、図2のステップS4でメモリに記憶した始動時水温thsを予め設定した判定値ths0(例えば85度)と比較し、上記始動時水温thsが判定値ths0よりも小さいNOならば、始動時にエンジン1が所定の高温状態になっていないので、ステップS24に進んで水温センサ10が異常であると判定して、しかる後に判定終了する。
【0033】
一方、上記始動時水温thsが判定値ths0以上のYESならばステップS25に進んで、第2のカウンタ値T2をアイドル運転状態の所定の設定時間に対応するカウンタ値T20と比較する。そして、T2≦T20でアイドル状態での運転時間が所定以下のNOであればステップS26に進む一方、T2>T20でアイドル状態での運転時間が所定以上のYESであれば、ステップS28に進んで、判定偏差量Δthw0を所定値αだけ小さく補正した上で、図3のステップS21と同様に水温センサ10の正常又は異常を判定する。すなわち、判定期間におけるエンジン水温thwの最大値thwmax及び最小値thwminの間の実際の偏差量が小さく補正した後の判定偏差量Δthw0−αよりも小さいNOであれば、上記ステップS24に進んで異常判定する一方、上記実際の偏差量が補正後の判定偏差量Δthw0−α以上のYESならば、ステップS29に進んで水温センサ10は正常であると判定し、しかる後に終了する。
【0034】
つまり、エンジン1の高温始動時であってかつアイドル状態で長時間放置されているような場合には、エンジン1の冷却が極めて悪く、エンジン水温が実際に高温状態のままで殆ど変化しないので、判定基準である判定偏差量Δthw0を小さく補正して正常判定の領域を広げることで、水温センサ10の出力値があまり変化しなくても異常と判定されることが抑制されるようにする。
【0035】
これに対し、上記ステップS25でアイドル状態での運転時間が所定以下と判定されて進んだステップS26では、第3のカウンタ値T3を高負荷低速状態の所定の設定時間に対応するカウンタ値T30と比較する。そして、T3≦T30でエンジン1の高負荷低速状態での運転時間が所定以下のNOであれば上記ステップS28に進む一方、T3>T30でエンジン1の高負荷低速状態での運転時間が所定以上であるYESの場合にはステップS27に進み、今度は、第4のカウンタ値T4を電動ファン12の作動時間の所定の設定時間に対応するカウンタ値T40と比較する。そして、T4≦T40で電動ファン12の作動時間が設定時間以下のNOであれば、上記ステップS28に進む一方、T4>T40で電動ファン12の作動時間が設定時間よりも大きいYESであれば上記ステップS24に進む。
【0036】
つまり、高温始動後にエンジン1がアイドル状態で長時間放置されていない場合であっても、該エンジン1の運転状態が所定時間以上高負荷低速状態であるか又は電動ファン13の故障等によりファン作動時間が所定以下であるような場合には、エンジン水温が実際に高温状態のままで殆ど変化しないので、この場合にも上記同様に判定偏差量Δthw0を小さく補正して、水温センサ10の異常判定が抑制されるようにする。
【0037】
上記図4のフローにおいて、ステップS23がエンジン1の高温始動状態を判定する高温判定手段11cに対応しており、また、ステップS25〜S28の各ステップが、エンジン1の運転状態に基づいて温度センサ10の異常判定が抑制されるように判定内容を補正する抑制手段11dに対応している。
【0038】
したがって、この実施形態1では、高温判定手段11cによりエンジン1の高温始動が判定されたとき、異常判定手段11aによる水温センサ10の判定内容が、運転状態検出手段11bにより検出されるエンジン1の運転状態に基づいて上記水温センサ10の異常判定が抑制されるように補正される。すなわち、図5に示すように、エンジン1が高温始動後に例えばアイドル状態で長時間放置されていたり、また登り坂の渋滞路等の高負荷低速状態で長時間運転されていたり、或いは電動ファン12が故障等していて、エンジン水温が始動後の判定期間において実際に高温状態のままで殆ど変化しないような場合には、判定基準である判定偏差量Δthw0を小さく、つまり同図に二点鎖線で示す如く正常判定の領域が広がるように補正することで、水温センサ10の異常判定が抑制されるようにしている。
【0039】
このことで、エンジン1の高温始動時において、例えば長時間のアイドリング放置状態や高負荷低速状態等の実際にエンジン水温の変化が少ない運転状態において、水温センサ10が正常であるにもかかわらずその出力値が殆ど変化しないことから誤って異常と判定されることを防止することができ、よって、エンジンの高温始動時における水温センサ10の誤った故障診断を防止することができる。
【0040】
(実施形態2)
図6は、本発明の実施形態2に係る温度センサの故障診断装置Aを示す。この実施形態2の故障診断装置Aは実施形態1のもの(図1参照)と同様に構成されていて、ECU11による水温センサ10の判定手順の一部が異なるだけなので、以下、同一の部分には同一の符号を付し異なる部分だけを詳細に説明する。
【0041】
この実施形態2における水温センサ10の判定手順は、図2及び図3に示されている部分は上記実施形態1と同一であり、図3のステップS22に続く上記図6のステップS221では、水温センサ10の最初の判定であるか或いは2回目の再判定であるかを表す再判定フラグF2の値を判別する。そして、F2=1でYESの再判定であれば、上記実施形態1と同一のステップS24に進んで異常判定する一方、F2=0でNOの最初の判定であれば、上記実施形態1と同一のステップS23〜S27に進む。
【0042】
すなわち、ステップS25、S26又はS27において水温センサ10が正常の可能性があると判定されればステップS30に進み、このステップS30において、水温センサ10の判定期間に対応する第1カウンタの設定値TAを予め設定された所定値βだけ大きく補正し、続くステップS31で再判定フラグF2の値をF2=1として、しかる後に図2のステップS2にリターンして2回目の判定を実行する。
【0043】
つまり、水温センサ10が正常である可能性があると考えられる場合には、上記実施形態1の如く判定基準である判定偏差量Δthw0を小さく補正して誤判定を抑制するのではなく、異常判定の判定期間を長く補正した上で1度だけ再判定を実行する。
【0044】
したがって、この実施形態2によれば、エンジン1が高温始動後に例えばアイドル状態で長時間放置されていたり、また登り坂の渋滞路等の高負荷低速状態で長時間運転されていたり、或いは電動ファン12が故障等していて、エンジン水温が始動後の判定期間において実際に高温状態のままで殆ど変化しないような場合に、図7に二点鎖線で示すように判定期間を長く補正した上で再判定を行うようにしており、この再判定により、エンジン水温の低下が極めて緩やかに抑えられる上記のような運転状態であっても、判定期間が長くなった分だけ水温センサ10からの出力値の変化量が大きくなり得るので、異常判定の精度を向上させることができる。
【0045】
尚、上記再判定の際の判定期間の補正にあたっては、1回目の判定期間に対応する第1カウンタの設定値TAを予め設定された所定値βだけ大きく補正するのでなく、エンジン1の高温始動後の例えばアイドリング放置期間が長いほど上記所定値βを大きくして判定期間を長くするようにしてもよい。
【0046】
(他の実施形態)
尚、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、その他種々の実施形態を包含するものである。すなわち、上記実施形態1及び2において、エンジン1の高温始動が判定されたときには常に水温センサ10の判定を異常判定が抑制されるように補正するようにしてもよい。
【0047】
さらに、その抑制の度合いがエンジン1の例えばアイドリング放置時間が長いほど、又はエンジン1の高負荷低速状態での運転時間が長いほど大きくなるように補正するようにしてもよい。
【0048】
さらにまた、水温センサ10の判定を補正するために、上記実施形態1の如く判定基準である判定偏差量Δthw0を小さく補正するとともに、併せて上記実施形態2の如く判定期間を長くするようにしてもよい。
【0049】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1記載の発明における温度センサの故障診断装置によれば、高温判定手段によりエンジンの高温始動が判定されたとき、運転状態検出手段により検出されるエンジンの運転状態に基づいて、異常判定手段による温度センサの異常判定を抑制するようにしたので、実際にエンジン水温の変化が少ないために温度センサの出力値の変化が少ないエンジンの高温始動時において、温度センサが誤って異常状態と判定されることを抑制することができ、よって、エンジンの高温始動時の温度センサの誤った故障診断を防止することができる。
【0050】
請求項2記載の発明では、異常判定手段における判定基準を正常判定の領域が広がるように補正することで、異常判定手段による温度センサの異常判定を抑制することができる。
【0051】
請求項3記載の発明では、運転状態検出手段により検出されるエンジンの運転状態が所定の設定時間以上軽負荷状態であるときに、また、請求項4記載の発明では、運転状態検出手段により検出されるエンジンの運転状態が所定の設定時間以上高負荷低速状態であるときに、それぞれ異常判定手段による温度センサの異常判定の抑制度合いを大きくすることで、エンジンの高温始動時の温度センサの誤った故障診断を防止することができる。
【0052】
請求項6記載の発明ではエンジンの軽負荷状態での運転時間が長いほど、また、請求項7記載の発明ではエンジンの高負荷低速状態での運転時間が長いほど、それぞれ異常判定手段の判定期間を長く補正することで、判定精度を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態を適用した自動車用エンジンの冷却系の構成を示す模式図である。
【図2】水温センサにより検出されるエンジン水温の最大値及び最小値を更新する手順を示すフローチャート図である。
【図3】従来までと同様の水温センサの判定手順を示すフローチャート図である。
【図4】補正後の判定手順を示すフローチャート図である。
【図5】高温始動時のエンジン水温の時間変化の例と判定基準の補正との関係を示す説明図である。
【図6】実施形態2に係る図4相当図である。
【図7】高温始動時のエンジン水温の時間変化の例と判定期間の補正との関係を示す説明図である。
【符号の説明】
A 故障診断装置
Δthw0 判定偏差量(判定基準)
TA 判定期間
1 エンジン
4 サーモスタット弁
7 ラジエータ
10 水温センサ(温度センサ)
11a 異常判定手段
11b 運転状態検出手段
11c 高温判定手段
11d 抑制手段
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えばエンジン水温を検出する水温センサや吸気温度を検出する吸気温センサ等の温度センサの故障を診断する故障診断装置に関する技術分野に属する。
【0002】
【従来の技術】
近年、自動車用エンジンにおいては、出力の向上と排気の清浄化という相反する要求が一層高まり、両者の要求を高次元で両立させるために、エンジンへの吸気量、燃料供給量、点火時期等の複数の制御パラメータをエンジンの運転状態に応じてきめ細かく制御するようにしている。したがって、上記各制御パラメータを正確に制御するためにはエンジンの温度状態を高精度に検出する必要があるので、そのための温度センサの検出精度低下等の異常状態を検出する故障診断装置が必要になる。
【0003】
ところで、例えば特公平3−56417号公報には、温度センサの出力値が所定の判別値よりも大きくなったときに、該温度センサが故障していると診断するようにした故障診断装置が開示されているが、このものでは、温度センサから過大な信号が出力されるような異常状態を検出することはできるものの、上述の如きセンサの検出精度低下等の異常状態を検出することはできない。
【0004】
そこで、従来、例えばエンジンのウォータジャケットに臨設した水温センサの検出精度低下を判定するために、エンジンの始動から所定時間経過するまでの判定期間におけるエンジン水温の検出値の最大値及び最小値をそれぞれ求め、それらの間の偏差量、すなわちエンジンの暖機とともに上昇するエンジン水温の変化量が所定値よりも大きい場合に正常状態と判定する一方、所定値以下の場合に異常状態と判定することが一般的に行われている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上記従来例の異常判定方法によれば、水温センサ自体が正常状態であるにもかかわらず異常状態と判定してしまうことがある。すなわち、車両の高速走行後に一旦停止させたエンジンをその直後に再び始動させた場合、再始動時のエンジン水温は例えば90度以上の高温状態になっており、その後にエンジンを長時間アイドル状態で放置したり、或いは真夏の渋滞路等で車両がのろのろ走行したりすると、エンジン水温は高温状態のままで殆ど変化しない。このため、水温センサが正常状態であってもその出力値が殆ど変化しないことから誤って異常と判定される誤診断の問題が生ずる。
【0006】
本発明は斯かる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、温度センサの判定内容に工夫を凝らすことで、エンジンの高温始動時における温度センサの誤った故障診断を防止することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明の解決手段では、エンジン高温始動時には、始動後の所定期間におけるエンジンの運転状態に基づいて温度センサの判定内容を補正することで、異常判定を抑制するものとする。
【0008】
具体的には、請求項1記載の発明では、図1に示すように、エンジン1の温度状態を検出する温度センサ10の異常状態を、エンジン始動から所定の判定期間が経過するまでの間の出力値の変化に基づいて判定する異常判定手段11aを備えた温度センサの故障診断装置Aを対象とする。そして、上記エンジン1の運転状態を検出する運転状態検出手段11bと、上記エンジン1が始動時に所定の高温状態になっていることを判定する高温判定手段11cと、該高温判定手段11cによりエンジン1の高温始動が判定されたとき、上記判定期間の間は、上記異常判定手段11aによる温度センサ10の異常判定をエンジン1の運転状態に基づいて抑制する抑制手段11dとを設ける構成とする。
【0009】
この構成によれば、高温判定手段11cによりエンジン1の高温始動が判定されたとき、運転状態検出手段11bにより検出されるエンジン1の運転状態に基づいて、異常判定手段11aによる温度センサ10の異常判定が抑制手段11dにより抑制される。このことで、実際にエンジン水温の変化が小さいエンジン1の高温始動時に、温度センサ10の異常判定が抑制されることで、温度センサ10が正常状態であるにもかかわらずその出力値があまり変化しないことから誤って異常状態と判定されることが抑制される。よって、エンジンの高温始動時における温度センサの誤った故障診断を抑制することができる。
【0010】
請求項2記載の発明では、請求項1記載の発明における抑制手段は、異常判定手段における判定基準を正常判定の領域が広がるように補正するものとする。このことで、正常判定の領域を広げることで、異常判定手段による判定を温度センサの異常判定が抑制されるように補正することができる。
【0011】
請求項3記載の発明では、請求項1又は2記載の発明における抑制手段は、運転状態検出手段により検出されるエンジンの軽負荷状態の累積時間が所定の設定時間以上であるとき、異常判定の抑制度合いを増大させる構成とする。ここで、上記エンジンの軽負荷状態とは例えばアイドリング状態のことである。
【0012】
このことで、エンジンが高温始動後に例えばアイドリング状態で長時間放置されていたり、渋滞路で略アイドリング状態にされているような場合には、エンジン水温は高温状態のままで殆ど変化しないので、温度センサの異常判定の抑制度合いを大きくすることにより、温度センサの誤った故障診断を防止することができる。
【0013】
請求項4記載の発明では、請求項1又は2記載の発明における抑制手段は、運転状態検出手段により検出されるエンジンの高負荷低速状態の累積時間が所定の設定時間以上であるとき、異常判定の抑制度合いを増大させる構成とする。
【0014】
このことで、エンジンが高温始動後に高負荷低速状態で長時間運転されている場合には、エンジン水温は高温状態のままで殆ど変化しないことになるので、温度センサの異常判定の抑制度合いを大きくすることにより、温度センサの誤った故障診断を防止することができる。
【0015】
請求項5記載の発明では、請求項1、2、3又は4記載の発明におけるエンジンの所定の高温状態は、エンジン冷却系のサーモスタット弁が開状態になっていてラジエータ側に冷却水が流れている状態とする。このことで、エンジンの所定の高温状態が具体化される。
【0016】
請求項6記載の発明では、請求項1又は3記載の発明における抑制手段は、運転状態検出手段により検出されるエンジンの運転状態が軽負荷状態になっている時間が長いほど、異常判定手段の判定期間を長くするように補正するものとする。このことで、エンジンが高温始動後に例えばアイドリング状態とされている時間が長いほど異常判定手段の判定期間を長くすることで、エンジン水温の低下が極めて緩やかであっても温度センサからの出力値の変化量が大きくなり得るので、判定の精度の向上が図られる。
【0017】
請求項7記載の発明では、請求項1又は4記載の発明における抑制手段は、運転状態検出手段により検出されるエンジンの運転状態が高負荷低速状態になっている時間が長いほど、異常判定手段の判定期間を長くするように補正するものとする。このことで、請求項6記載の発明と同様に温度センサの判定精度の向上が図られる。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面に基いて説明する。
【0019】
(実施形態1)
図1は、本発明の実施形態1に係る温度センサの故障診断装置Aを適用する自動車用エンジンの冷却系の例を示す。同図において、1は例えば直列4気筒ガソリンエンジンであり、このエンジン1のシリンダブロック及びシリンダヘッドにはそれぞれ冷却水を循環させるウォータジャケット2が形成されている。また、3は図示しないクランクシャフトからベルト等により駆動されるウォータポンプであり、このウォータポンプ3により図の左側から右側へ向けて圧送される冷却水はウォータジャケット2内を流れる間にエンジン1の発熱により暖められ、水温がサーモスタット弁4の設定温度よりも低い間は、ウォータジャケット2及びバイパス通路5内を循環する。一方、冷却水温がサーモスタット弁4の設定温度よりも高くなれば、冷却水は開状態のサーモスタット弁4を通りアッパホース6内を流通してラジエータ7に至り、このラジエータ7を通る間に冷却され、ロワーホース8内を流通してウォータポンプ3に戻るようになっている。
【0020】
また、10は上記ウォータジャケット2内に臨設された水温センサであり、この水温センサ10からの出力信号はエンジン1の運転状態を制御するECU(Electronic Control unit)11に入力される。さらに、12はラジエータ7を強制的に冷却するための電動ファンであり、この電動ファン12は冷却水温が所定以上に高くなると上記ECU11からの制御信号により作動して、図示しないフロントグリル側(同図の左端側)から空気を吸引し、ラジエータ7を通る風量を増大させる。
【0021】
なお、13は車内暖房用のヒータコアであり、このヒータコア13は上流側の冷却水通路14及び下流側の冷却水通路15によりエンジン1側に接続されていて、図示しないが上流側の冷却水通路14に設けられた温水弁によりエンジン1からの温水流量が調整されることて暖房能力が変化する。
【0022】
上記ECU11は、周知の如くCPU(Central Processing Unit)やメモリ等により構成されており、水温センサ10の他、図示しないがドライバのアクセル操作量を検出するアクセルセンサやエンジン回転数センサ等の各種センサからの出力信号を受け入れ、エンジン1の空燃比制御や点火時期制御を行うものである。また、上記ECU11は、水温センサ10からの出力値に基づいてその検出精度の低下等の異常状態を判定するようになっている。
【0023】
次に、本発明の特徴部分として、上記ECU11による水温センサ10の異常判定の具体的な手順を、図2〜図4のフローチャート図に基づいて詳細に説明する。
【0024】
まず、図2に示すステップS1で各カウンタ及びフラグをリセットし、ステップS2で各種センサからの出力信号を受け入れた後、ステップS3でエンジン回転数に基づいてエンジン1が完爆状態になったか否かを判定する。そして、完爆状態でないNOならばステップS2に戻る一方、完爆状態であるYESならばステップS4に進み、この時点での水温センサ10の検出値を始動時水温thsとしてメモリに記憶し、続くステップS5でエンジン1の始動からの経過時間を計数する第1のカウンタ値T1をインクリメントする。
【0025】
続いて、ステップS6では、水温センサ10により検出されるエンジン水温thwをエンジン水温の最大値thwmaxの初期設定値と比較し、検出されたエンジン水温thwのほうが大きいYESならばステップS7に進んで該エンジン水温thwにより最大値thwmaxを更新して図3のステップS10に進む。一方、エンジン水温thwが最大値thwmax以下のNOならばステップS8に進んで、今度はエンジン水温thwをエンジン水温の最小値thwminの初期設定値と比較し、エンジン水温thwのほうが小さいYESならばステップS9に進んで該エンジン水温thwにより最小値thwminを更新する一方、エンジン水温thwが最小値thwmin以上のNOならばそのままで、ステップS10に進む。
【0026】
このステップS10(図3参照)では、エンジン1がアイドル状態か否かを判定する。すなわち、例えばドライバのアクセル操作量が零でかつエンジン回転数が所定のアイドル回転数以下であれば、アイドル状態であるYESと判定してステップS11に進む一方、ドライバのアクセル操作量が零でないか又はエンジン回転数が上記アイドル回転数よりも大きければ、アイドル状態でないNOと判定してステップS13に進む。上記ステップS11では、外気温度が所定以上(例えば20度以上)であるか否かを判定し、所定以上でなければステップS20に進む一方、所定以上であればステップS12に進んで、エンジン1がアイドル状態で運転されている時間を計数する第2のカウンタ値T2をインクリメントして、ステップS20に進む。尚、上記ステップS11において、外気温度の判定とともにエアコンディショナーの作動状態を検出し、エアコンディショナーが作動中の場合にのみステップS12に進むようにしてもよい。
【0027】
また、上記ステップS13では、車速が所定値V0よりも低い低速状態であるか否かを判定し、低速状態でないNOならばステップS16に進む一方、低速状態であるYESならばステップS14に進み、エンジン1の吸気充填効率Ceが所定値Ce0よりも大きな高負荷状態であるか否かを判定する。すなわち、Ce≦Ce0で高負荷状態でないNOと判定されればステップS16に進む一方、Ce>Ce0で高負荷状態であるYESと判定されればステップS15に進み、第3のカウンタ値T3をインクリメントしてステップS20に進む。つまり、エンジン1が高負荷低速状態で運転されている時間を第3のカウンタにより計数する。
【0028】
一方、上記ステップS13で低速状態でないNOと判定されるか、又はステップS14で高負荷状態でないNOと判定されてそれぞれ進んだステップS16では、電動ファン12が作動中であるか否かを判定し、作動中のYESであればステップS17に進んで、電動ファン12の作動時間を計測する第4のカウンタ値T4をインクリメントする一方、作動中でないNOならばそのままでそれぞれステップS18に進む。
【0029】
このステップS18では、水温センサ10の判定基準を補正したことを表す補正フラグF1の値及びエンジン始動時の外気温度についての判定を行う。すなわち、上記補正フラグF1の値がF1=0で補正がなされておらず、かつエンジン始動時の外気温度が零度よりも低かったYESならば、ステップS19に進んで、上記判定基準であるエンジン水温の判定偏差量Δthw0を予め設定した所定値αだけ小さく補正するとともに上記補正フラグF1の値をF1=1として、ステップS20に進む。つまり、エンジン始動時の外気温度が零度よりも低かったのであれば、ラジエータ7の放熱フィンに雪が詰まっていて冷却水を十分に冷やすことができないことが考えられるので、上記判定偏差量Δthw0を小さく補正して、温度センサ10が誤って異常と判定されることを抑制するようにしている。一方、補正フラグF1=1であるか又はエンジン始動時の外気温度が零度以上であれば、そのままでステップS20に進む。
【0030】
そして、ステップS20では、第1のカウンタ値T1を水温センサ10の判定を行う判定期間に対応する所定のカウンタ値TAと比較し、T1<TAで判定期間の経過前であれば図2のステップS2に戻る一方、T1≧TAで判定期間が経過していればステップS21に進み、このステップS21で、エンジン始動から上記判定期間が経過するまでの間の水温センサ10の出力値の変化に基づいて、該水温センサ10の正常又は異常を判定する。すなわち、上記判定期間におけるエンジン水温thwの最大値thwmax及び最小値thwminの間の実際の偏差量と判定偏差量Δthw0とを比較し、実際の偏差量が判定偏差量Δthw0以上であるYESならば、ステップS22に進んで水温センサ10が正常であると判定して終了する一方、上記実際の偏差量が判定偏差量Δthw0よりも小さいNOであれば、水温センサ10による検出値の変化が小さ過ぎ、異常の可能性があるので、図4のステップS23に進む。
【0031】
上記図3のフローにおけるステップS10,S13,S14が、エンジン1の運転状態を検出する運転状態検出手段11bに、また、ステップS21が、水温センサ10の出力異常をエンジン1の始動から所定の判定期間が経過するまでの間の出力値の変化に基づいて判定する異常判定手段11aにそれぞれ対応している。
【0032】
次に、図4のステップS23では、図2のステップS4でメモリに記憶した始動時水温thsを予め設定した判定値ths0(例えば85度)と比較し、上記始動時水温thsが判定値ths0よりも小さいNOならば、始動時にエンジン1が所定の高温状態になっていないので、ステップS24に進んで水温センサ10が異常であると判定して、しかる後に判定終了する。
【0033】
一方、上記始動時水温thsが判定値ths0以上のYESならばステップS25に進んで、第2のカウンタ値T2をアイドル運転状態の所定の設定時間に対応するカウンタ値T20と比較する。そして、T2≦T20でアイドル状態での運転時間が所定以下のNOであればステップS26に進む一方、T2>T20でアイドル状態での運転時間が所定以上のYESであれば、ステップS28に進んで、判定偏差量Δthw0を所定値αだけ小さく補正した上で、図3のステップS21と同様に水温センサ10の正常又は異常を判定する。すなわち、判定期間におけるエンジン水温thwの最大値thwmax及び最小値thwminの間の実際の偏差量が小さく補正した後の判定偏差量Δthw0−αよりも小さいNOであれば、上記ステップS24に進んで異常判定する一方、上記実際の偏差量が補正後の判定偏差量Δthw0−α以上のYESならば、ステップS29に進んで水温センサ10は正常であると判定し、しかる後に終了する。
【0034】
つまり、エンジン1の高温始動時であってかつアイドル状態で長時間放置されているような場合には、エンジン1の冷却が極めて悪く、エンジン水温が実際に高温状態のままで殆ど変化しないので、判定基準である判定偏差量Δthw0を小さく補正して正常判定の領域を広げることで、水温センサ10の出力値があまり変化しなくても異常と判定されることが抑制されるようにする。
【0035】
これに対し、上記ステップS25でアイドル状態での運転時間が所定以下と判定されて進んだステップS26では、第3のカウンタ値T3を高負荷低速状態の所定の設定時間に対応するカウンタ値T30と比較する。そして、T3≦T30でエンジン1の高負荷低速状態での運転時間が所定以下のNOであれば上記ステップS28に進む一方、T3>T30でエンジン1の高負荷低速状態での運転時間が所定以上であるYESの場合にはステップS27に進み、今度は、第4のカウンタ値T4を電動ファン12の作動時間の所定の設定時間に対応するカウンタ値T40と比較する。そして、T4≦T40で電動ファン12の作動時間が設定時間以下のNOであれば、上記ステップS28に進む一方、T4>T40で電動ファン12の作動時間が設定時間よりも大きいYESであれば上記ステップS24に進む。
【0036】
つまり、高温始動後にエンジン1がアイドル状態で長時間放置されていない場合であっても、該エンジン1の運転状態が所定時間以上高負荷低速状態であるか又は電動ファン13の故障等によりファン作動時間が所定以下であるような場合には、エンジン水温が実際に高温状態のままで殆ど変化しないので、この場合にも上記同様に判定偏差量Δthw0を小さく補正して、水温センサ10の異常判定が抑制されるようにする。
【0037】
上記図4のフローにおいて、ステップS23がエンジン1の高温始動状態を判定する高温判定手段11cに対応しており、また、ステップS25〜S28の各ステップが、エンジン1の運転状態に基づいて温度センサ10の異常判定が抑制されるように判定内容を補正する抑制手段11dに対応している。
【0038】
したがって、この実施形態1では、高温判定手段11cによりエンジン1の高温始動が判定されたとき、異常判定手段11aによる水温センサ10の判定内容が、運転状態検出手段11bにより検出されるエンジン1の運転状態に基づいて上記水温センサ10の異常判定が抑制されるように補正される。すなわち、図5に示すように、エンジン1が高温始動後に例えばアイドル状態で長時間放置されていたり、また登り坂の渋滞路等の高負荷低速状態で長時間運転されていたり、或いは電動ファン12が故障等していて、エンジン水温が始動後の判定期間において実際に高温状態のままで殆ど変化しないような場合には、判定基準である判定偏差量Δthw0を小さく、つまり同図に二点鎖線で示す如く正常判定の領域が広がるように補正することで、水温センサ10の異常判定が抑制されるようにしている。
【0039】
このことで、エンジン1の高温始動時において、例えば長時間のアイドリング放置状態や高負荷低速状態等の実際にエンジン水温の変化が少ない運転状態において、水温センサ10が正常であるにもかかわらずその出力値が殆ど変化しないことから誤って異常と判定されることを防止することができ、よって、エンジンの高温始動時における水温センサ10の誤った故障診断を防止することができる。
【0040】
(実施形態2)
図6は、本発明の実施形態2に係る温度センサの故障診断装置Aを示す。この実施形態2の故障診断装置Aは実施形態1のもの(図1参照)と同様に構成されていて、ECU11による水温センサ10の判定手順の一部が異なるだけなので、以下、同一の部分には同一の符号を付し異なる部分だけを詳細に説明する。
【0041】
この実施形態2における水温センサ10の判定手順は、図2及び図3に示されている部分は上記実施形態1と同一であり、図3のステップS22に続く上記図6のステップS221では、水温センサ10の最初の判定であるか或いは2回目の再判定であるかを表す再判定フラグF2の値を判別する。そして、F2=1でYESの再判定であれば、上記実施形態1と同一のステップS24に進んで異常判定する一方、F2=0でNOの最初の判定であれば、上記実施形態1と同一のステップS23〜S27に進む。
【0042】
すなわち、ステップS25、S26又はS27において水温センサ10が正常の可能性があると判定されればステップS30に進み、このステップS30において、水温センサ10の判定期間に対応する第1カウンタの設定値TAを予め設定された所定値βだけ大きく補正し、続くステップS31で再判定フラグF2の値をF2=1として、しかる後に図2のステップS2にリターンして2回目の判定を実行する。
【0043】
つまり、水温センサ10が正常である可能性があると考えられる場合には、上記実施形態1の如く判定基準である判定偏差量Δthw0を小さく補正して誤判定を抑制するのではなく、異常判定の判定期間を長く補正した上で1度だけ再判定を実行する。
【0044】
したがって、この実施形態2によれば、エンジン1が高温始動後に例えばアイドル状態で長時間放置されていたり、また登り坂の渋滞路等の高負荷低速状態で長時間運転されていたり、或いは電動ファン12が故障等していて、エンジン水温が始動後の判定期間において実際に高温状態のままで殆ど変化しないような場合に、図7に二点鎖線で示すように判定期間を長く補正した上で再判定を行うようにしており、この再判定により、エンジン水温の低下が極めて緩やかに抑えられる上記のような運転状態であっても、判定期間が長くなった分だけ水温センサ10からの出力値の変化量が大きくなり得るので、異常判定の精度を向上させることができる。
【0045】
尚、上記再判定の際の判定期間の補正にあたっては、1回目の判定期間に対応する第1カウンタの設定値TAを予め設定された所定値βだけ大きく補正するのでなく、エンジン1の高温始動後の例えばアイドリング放置期間が長いほど上記所定値βを大きくして判定期間を長くするようにしてもよい。
【0046】
(他の実施形態)
尚、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、その他種々の実施形態を包含するものである。すなわち、上記実施形態1及び2において、エンジン1の高温始動が判定されたときには常に水温センサ10の判定を異常判定が抑制されるように補正するようにしてもよい。
【0047】
さらに、その抑制の度合いがエンジン1の例えばアイドリング放置時間が長いほど、又はエンジン1の高負荷低速状態での運転時間が長いほど大きくなるように補正するようにしてもよい。
【0048】
さらにまた、水温センサ10の判定を補正するために、上記実施形態1の如く判定基準である判定偏差量Δthw0を小さく補正するとともに、併せて上記実施形態2の如く判定期間を長くするようにしてもよい。
【0049】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1記載の発明における温度センサの故障診断装置によれば、高温判定手段によりエンジンの高温始動が判定されたとき、運転状態検出手段により検出されるエンジンの運転状態に基づいて、異常判定手段による温度センサの異常判定を抑制するようにしたので、実際にエンジン水温の変化が少ないために温度センサの出力値の変化が少ないエンジンの高温始動時において、温度センサが誤って異常状態と判定されることを抑制することができ、よって、エンジンの高温始動時の温度センサの誤った故障診断を防止することができる。
【0050】
請求項2記載の発明では、異常判定手段における判定基準を正常判定の領域が広がるように補正することで、異常判定手段による温度センサの異常判定を抑制することができる。
【0051】
請求項3記載の発明では、運転状態検出手段により検出されるエンジンの運転状態が所定の設定時間以上軽負荷状態であるときに、また、請求項4記載の発明では、運転状態検出手段により検出されるエンジンの運転状態が所定の設定時間以上高負荷低速状態であるときに、それぞれ異常判定手段による温度センサの異常判定の抑制度合いを大きくすることで、エンジンの高温始動時の温度センサの誤った故障診断を防止することができる。
【0052】
請求項6記載の発明ではエンジンの軽負荷状態での運転時間が長いほど、また、請求項7記載の発明ではエンジンの高負荷低速状態での運転時間が長いほど、それぞれ異常判定手段の判定期間を長く補正することで、判定精度を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態を適用した自動車用エンジンの冷却系の構成を示す模式図である。
【図2】水温センサにより検出されるエンジン水温の最大値及び最小値を更新する手順を示すフローチャート図である。
【図3】従来までと同様の水温センサの判定手順を示すフローチャート図である。
【図4】補正後の判定手順を示すフローチャート図である。
【図5】高温始動時のエンジン水温の時間変化の例と判定基準の補正との関係を示す説明図である。
【図6】実施形態2に係る図4相当図である。
【図7】高温始動時のエンジン水温の時間変化の例と判定期間の補正との関係を示す説明図である。
【符号の説明】
A 故障診断装置
Δthw0 判定偏差量(判定基準)
TA 判定期間
1 エンジン
4 サーモスタット弁
7 ラジエータ
10 水温センサ(温度センサ)
11a 異常判定手段
11b 運転状態検出手段
11c 高温判定手段
11d 抑制手段
Claims (7)
- エンジンの温度状態を検出する温度センサの異常状態を、エンジン始動から所定の判定期間が経過するまでの間の出力値の変化に基づいて判定する異常判定手段を備えた温度センサの故障診断装置において、
上記エンジンの運転状態を検出する運転状態検出手段と、
上記エンジンが始動時に所定の高温状態になっていることを判定する高温判定手段と、
上記高温判定手段によりエンジンの高温始動が判定されたとき、上記判定期間の間は、上記異常判定手段による温度センサの異常判定をエンジンの運転状態に基づいて抑制する抑制手段とを設けた
ことを特徴とする温度センサの故障診断装置。 - 請求項1において、
抑制手段は、異常判定手段における判定基準を正常判定の領域が広がるように補正するものであることを特徴とする温度センサの故障診断装置。 - 請求項1又は2において、
抑制手段は、運転状態検出手段により検出されるエンジンの軽負荷状態の累積時間が所定の設定時間以上であるとき、異常判定の抑制度合いを増大させるように構成されている
ことを特徴とする温度センサの故障診断装置。 - 請求項1又は2において、
抑制手段は、運転状態検出手段により検出されるエンジンの高負荷低速状態の累積時間が所定の設定時間以上であるとき、異常判定の抑制度合いを増大させるように構成されている
ことを特徴とする温度センサの故障診断装置。 - 請求項1、2、3又は4において、
エンジンの所定の高温状態は、エンジン冷却系のサーモスタット弁が開状態になっていてラジエータ側に冷却水が流れている状態であることを特徴とする温度センサの故障診断装置。 - 請求項1又は3において、
抑制手段は、運転状態検出手段により検出されるエンジンの運転状態が軽負荷状態になっている時間が長いほど、異常判定手段の判定期間を長くするように補正するものであることを特徴とする温度センサの故障診断装置。 - 請求項1又は4において、
抑制手段は、運転状態検出手段により検出されるエンジンの運転状態が高負荷低速状態になっている時間が長いほど、異常判定手段の判定期間を長くするように補正するものであることを特徴とする温度センサの故障診断装置。
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