JP2008215183A - 内燃機関の冷却系故障診断装置 - Google Patents

内燃機関の冷却系故障診断装置 Download PDF

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Abstract

【課題】
水冷式内燃機関の冷却系の故障診断において、機関起動中に診断を実施することは、機関の負荷による発熱状態や、運転状態による走行風等の外乱の影響により、正確な故障判定が困難である。そこで、機関運転停止後に故障判定を実施することで、前述の外乱の影響を排除した故障診断を可能とさせる。
【解決手段】
機関運転停止後にウォータポンプとラジエータファンおよびサーモスタットをそれぞれ停止および起動させた時の機関冷却水の温度変化によって各故障内容を判定する。これにより、機関発熱状態や走行風などの影響を排除することが可能となる。
【選択図】図4

Description

本発明は、水冷式内燃機関の冷却系の故障を判定する、故障診断装置に関する。
一般に、水冷式の内燃機関では、機関を過剰な温度上昇を防止するために機関内に冷却用の水路と、冷却水を循環させるウォータポンプと、上昇した冷却水を大気に放熱させるラジエータと、冷却水温に応じてラジエータへの水路に切り換えるサーモスタットを備えている。
これらは、エンジン始動直後,暖機運転時等、冷却水温が所定値(通常80℃)より低い場合にはサーモスタットが閉弁し、一方、冷却水温が所定値より高くなったときは、サーモスタットが開弁状態となり、機関内とラジエータとの間で冷却水を循環させる。
さらに、ラジエータは車両の走行風や、ラジエータを冷却する手段(ラジエータファン)によって冷却水の熱を大気に放熱させ、冷却水の過上昇(オーバーヒート)を防止している。
また冷却水を循環させるためのポンプは機関の出力軸より駆動させる方式のほかに、必要に応じた冷却流量に制御を行う、電動式のポンプの採用がある。
前述の機関冷却系の構成部品が故障すると、たとえば、ウォータポンプまたはラジエータファンが停止状態で固定した故障が発生した場合、冷却水温が過剰に上昇し、機関破損の恐れがある。一方、ウォータポンプまたはラジエータファンが起動状態で固定した故障が発生した場合またはサーモスタットが開弁状態で固定した故障が発生した場合は、冷却水温が基準の温度に達しない、または達するまでに時間がかかり、機関冷却水の昇温が妨げられて、燃費の悪化や排気エミッションの増加、さらに車両のヒータ性能の悪化を招いてしまう恐れがある。
そこで、冷却系の故障を判定する技術として、たとえば、サーモスタットが開いたままとなる開故障の故障診断である特許文献1が提案されている。
上記公報の故障診断は、エンジン始動からの燃料消費量が所定量以上である時、冷却水温の上昇が少ない時にサーモスタットを故障と判定している。
特開2000−320389号公報
前述の発明は、いずれも機関運転中の冷却水温の変化割合をもって故障を判定する技術であり、機関の負荷による発熱状態や、運転状態による走行風等の影響により、より正確な判定を求める要求に答えられないという課題がある。
本発明は、このような課題に鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、機関の運転状態に影響されない安定した故障判定を提供することと、またその故障の内容を特定する故障診断装置を提供することにある。
前記目的を達成すべく、本発明の請求項1にあっては、機関運転停止後にウォータポンプとラジエータファンおよびサーモスタットが動作したときの機関冷却水の温度変化によって故障を判定することで、機関の発熱状態や走行風などの影響を排除することが可能となる。
請求項2においては、特に機関停止後にウォータポンプとラジエータファンを停止させ、そのときの冷却水温の変化量割合でウォータポンプとラジエータファンの故障を判定する。機関停止後にウォータポンプとラジエータファンが停止すると、冷却水の循環や、走行風などによる放熱がなくなり、冷却水温は一定期間上昇する。ここで、水温が下降する場合は、ウォータポンプまたはラジエータファンが起動状態のまま停止できない、起動状態固定の故障が考えられる。
請求項3においては、請求項2実施時の冷却水温の下降が著しい場合は、ウォータポンプが起動状態のまま停止できない故障のほか、ラジエータファンも停止できない起動状態で固定となった故障が考えられる。
請求項4にあっては、ウォータポンプとラジエータファンを停止状態から起動させた場合、ラジエータからの放熱によって冷却水温は低下するが、冷却水温低下が少ない場合は、ウォータポンプまたはラジエータファンが起動することができない停止状態で固定しているか、性能が低下した故障が考えられる。
請求項5にあっては、請求項4実施時の冷却水温がほとんど下降しないまたは上昇し続ける場合は、ウォータポンプが起動できない故障のほか、ラジエータファンも性能が低下した故障が考えられる。
請求項6にあっては、ウォータポンプとラジエータファンを起動させた状態において、サーモスタット開弁設定温度よりも上の冷却水温では、ラジエータからの放熱により、所定時間の冷却水温低下量は大きいが、サーモスタット開弁設定温度よりも下の冷却水温では、ラジエータへの冷却水の循環がサーモスタットにより遮断されるために、所定時間の冷却水温低下量は小さい。よってサーモスタット開弁設定温度より上の時と下との時での、所定時間の冷却水温の低下量の偏差が小さい場合は、サーモスタットが開弁状態で固定となった故障が考えられる。
請求項7にあっては、請求項2または3において、ウォータポンプまたはラジエータファンが停止できない起動状態固定の故障と判定された場合は、請求項4または5のウォータポンプおよびラジエータファンの性能低下の故障を判定する動作を正常に実施できないため、請求項4および5の診断を禁止するものである。
請求項8にあっては、請求項4または5において、ウォータポンプおよびラジエータファンの性能低下の故障と判定された場合は、冷却水の循環やラジエータからの放熱作用が十分に機能しないことにより、請求項6のサーモスタットの故障を正常に判定できないため、請求項6の診断を禁止するものである。
本発明の内燃機関の冷却系故障診断装置は、機関停止後の冷却水温の温度変化によってウォータポンプ,ラジエータファンおよびサーモスタットの故障診断を実施することで、機関からの発熱や、走行風などといった外乱に左右されることなく、安定した冷却系の故障診断が可能となる。
以下、図面に基づいて本発明に係る内燃機関の実施形態について詳細に説明する。
図1は、本実施形態の内燃機関の冷却系の故障診断装置を備えたエンジンシステムの全体構成を示したものである。
本実施例の内燃機関は、直列4気筒エンジンであり、エアクリーナ1の入り口部2から吸入された空気は、吸気ダクト3を通ってスロットルボディ4に入る。該吸気ダクト3には、吸気空気量を検出する空気流量計(エアフローメータ5)さらに該スロットルスロットルボディ4には、空気流量を制御する絞り弁6、及び該絞り弁6の開度を計測するスロットルセンサ7が各々の適宣位置に設置されている。また、スロットルボディ4には、絞り弁6をバイパスする補助空気バルブ(ISCバルブ8)が設けられており、アイドル回転数が一定に保たれるように空気量が制御されている。
そして、スロットルボディ4を通った空気はサージタンク9に入り、吸気マニホールド10a,10b,10c,10dによって分配されて気筒内に入る。
一方、燃料タンク(図示せず)内の燃料は、燃料ポンプ(図示せず)で吸引・加圧され、燃料フィルタ(図示せず)を通り、吸気マニホールド10a,10b,10c,10dに設置された燃料を燃焼室に噴射する手段の一態様である燃料噴射弁(インジェクタ11a,11b,11c,11d)に供給されて噴射される。
シリンダ内の混合気は、点火プラグ(図示せず)によって点火・燃焼された後、排気マニホールド(図示せず)側に送られ、前触媒および主触媒(図示せず)で浄化された後にマフラー(図示せず)を経由して排出される。
またエンジンのシリンダブロックとシリンダヘッドの内部にはウォータジャケット20が設けられ、このウォータジャケット内に冷却水が注入されている。ウォータジャケット20の冷却水は、ラジエータ21及びヒータコア22に流入する。ヒータコア22に入った冷却水は、サーモスタット23を介して再びウォータジャケット20内に戻される。ウォータジャケット20に戻る前には、電動のウォータポンプ24が取り付けられており、エンジン回転負荷や冷却水温に応じてウォータポンプ駆動することで、冷却水を循環させる。
この時、サーモスタット23に流れる冷却水が、サーモスタットの開弁温度より低い場合は、冷却水が、ウォータジャケット20→ヒータコア22→サーモスタット23→ウォータポンプ24→ウォータジャケット20と循環し、冷却水の昇温を促進する。
一方、ラジエータ21に入った冷却水は、ラジエータにて走行風またはラジエータ冷却用の電動ラジエータファン25によって大気に放熱される。冷却された冷却水は前述のサーモスタット23に到達する。ここで、前述のウォータジャケット20を循環している冷却水の温度がサーモスタット23開弁温度を越えると、サーモスタットが開弁し、ラジエータ21にて冷却された冷却水も、ウォータポンプ24を介してウォータジャケット20内に流入する。
ウォータジャケット内に取り付けた冷却水温度センサ26によって測定された冷却水温が上昇し設定温度を越えるとラジエータ21に取り付けた冷却用の電動ラジエータファン25を起動し、ラジエータ21による冷却水の熱の大気への放熱を促進させる。
エンジン回転数の検出,燃料噴射時期及び点火時期を制御するための基礎信号であるカム角センサ(図示せず),エアフローメータ5,スロットル角度センサ7,O2 センサ
(図示せず),内燃機関の温度を検出する水温センサ26等のエンジン状態を表す信号は、本診断装置30を備えたエンジン制御装置(コントロールユニット)30に入力される。
該コントロールユニット30は、これらの信号に基づいて、所定の演算処理を行って空燃比制御等の各種制御を行い、インジェクタ11a,11b,11c,11d,ISCバルブ8,電動ラジエータファン25,電動ウォータポンプ24等に各駆動信号を出力する。
図2は、コントロールユニット30の内部構成を示したものである。
該コントロールユニット30は、MPU31,読み書き自由なRAM32,読み出し専用ROM33,入出力を制御するI/OLSI34から構成され、それぞれバス35,
36,37で連絡されており、各データのやりとりが行われる。具体的には、MPU31は、エアフローメータ5,スロットル角度センサ7,水温センサ26等の前記エンジン状態を表す信号I/OLSI34からバス37を通して受け取り、ROM33に記憶された処理内容を順次呼び出した所定の処理を行い、RAM32に記憶させた後、再びI/
OLSI34からインジェクタ11a,11b,11c,11d,ラジエータ冷却用電動ファン25,ISCバルブ8,電動ウォータポンプ24等に各駆動信号を出力している。
図3は、本実施形態の内燃機関の冷却系の故障診断装置を備えたエンジンシステムの全体の制御ブロック図である。
まずステップ101で、機関停止状態に移行するとウォータポンプとラジエータファンの停止状態固定の故障を判定するステップ102のステージ1へ進む。次にステップ103にてステージ1での故障の判定を行い、正常と判定されなかった場合は、ウォータポンプとラジエータファンの起動状態固定の故障を判定するステップ106のステージ2へ進む。
ステップ103のステージ1にてウォータポンプとラジエータファンの停止状態固定の故障と判定されると、ステップ104にてその故障内容をエンジン制御装置(コントロールユニット)30に記憶し、ステップ105にて警告ランプの点灯を行い、運転者へ警告を与える。
ステップ106のステージ2へ移行するとステップ107にてウォータポンプとラジエータファンの起動状態固定の故障判定を行う。ステップ107にて正常と判定された場合は、ステップ110へ進む。ステップ107にてウォータポンプとラジエータファンの起動状態固定の故障と判定された場合は、ステップ108にてその故障内容をエンジン制御装置(コントロールユニット)30に記憶し、故障情報の記憶を行い、ステップ109にて警告ランプの点灯を行い、運転者へ警告を与える。
ステップ110では冷却水温TWがサーモスタット開設定温度THMO[℃](例えば75℃)以下であるかを判定し、THMO[℃]以下と判定された場合は、ステップ111へ進む。THMO[℃]以下と判定されなかった場合は、THMO以下となるまで、ステップ110の判定を繰り返す。ステップ103では、サーモスタットの開弁固定状態の故障判定を行うステージ3を実施し、ステップ112へ進み実際の故障の判定を行う。ステップ112にてサーモスタットの開弁固定状態の故障と判定されなかった場合は、すべての本発明の故障診断装置において正常と判定され、故障診断を終了する。
ステップ112にてサーモスタットの開弁固定状態の故障と判定された場合は、ステップ113にてその故障内容をエンジン制御装置(コントロールユニット)30に記憶し、故障情報の記憶を行い、ステップ114にて警告ランプの点灯を行い、本発明の故障診断を終了する。
前述の故障診断内容の実際の動作図を図4に示す。図4には、本発明でのウォータポンプ,ラジエータファンおよびサーモスタットの動作状況と機関冷却系正常時の冷却水温の推移を示している。
次に各ステージの診断内容の詳細を説明する。
まず、図5を用いてステージ1の故障診断内容を説明する。
ステップ201にてステージ1が開始されると、ステップ202にてウォータポンプ停止し、ステップ203にてラジエータファンを停止する。次にステップ204にて冷却水温TWをTWST11としてキャプチャする。ステップ205ではステージ1開始後の時間がST1TM1[sec](例えば120sec)経過したか否かを判定し、経過した場合はステップ206へ進み、経過していない場合は、ステップ205の判定を繰り返す。
ステップ206では再度冷却水温TWをTWST12としてキャプチャし、ステップ
207へ進む。ステップ207では、ステップ206でキャプチャした冷却水温TWST12からステップ204にてキャプチャした冷却水温TWST11を減算した値が、故障判定値JTWST11(例えば3℃)より大きいか否かを判定し、JTWST11以上である場合は、ステップ208にて正常と判定し、ステージ1の故障診断を終了する。ステップ207にて故障判定値JTWST11以下と判定された場合は、ウォータポンプによる冷却水の循環がなされたか、ラジエータファンによって機関エンジンルームの空気が循環されために冷却水温の上昇が緩慢になったと考えられる。
故障の内容を限定させるために、ステップ209にて、ステップ206でキャプチャした冷却水温TWST12からステップ204にてキャプチャした冷却水温TWST11を減算した値が第二の故障判定値JTWST12(例えば−5℃)より大きいか否かを判定し、JTWST12以上である場合は、冷却水温が上昇するのにもかかわらず、大きく減少していることから、ステップ210にてウォータポンプとラジエータファンがともに起動状態固定と判定する。
ステップ209にて冷却水温の変化量が、JTWST12より小さいを判定された場合は、さらに、ステップ211で、ステップ206でキャプチャした冷却水温TWST12からステップ204にてキャプチャした冷却水温TWST11を減算した値が第三の故障判定値JTWST13(例えば−10℃)より大きいか否かを判定し、JTWST13以上である場合は、ステップ212にてウォータポンプのみの起動状態固定の故障と判定し、JTWST13以上である場合は、ウォータポンプで冷却水が循環され、かつラジエータからラジエータファンによって冷却水が放熱されたと考えられるため、ステップ213にてウォータポンプとラジエータファンがともに起動状態固定の判定し、ステージ1の故障診断を終了する。
図6では前述のステージ1でのウォータポンプ,ラジエータファン,サーモスタットの動作と、ウォータポンプとラジエータファンが正常状態での冷却水温の推移と、ウォータポンプとラジエータファンが起動状態固定の故障状態での冷却水温の推移を示している。
次に図7にてステージ2の故障診断内容を説明する。
先ずステップ301にてステージ2が開始されると、ステップ302に進みその時の冷却水温TWをTWST21としてキャプチャしステップ303へ進む。ステップ303ではウォータポンプを起動させ、続いてステップ304にてラジエータファンを起動させステップ305へ進む。ステップ305ではステージ2開始後の時間が、ST2TM1
[sec](例えば300sec)経過したか否かを判定し、ST2TM1経過した場合はステップ306へ進む。ST2TM1経過していなかった場合は、ステップ305の判定を繰り返す。ステップ306では再度冷却水温TWNをTWST22としてキャプチャし、ステップ307へ進む。
ステップ307では、ステップ306でキャプチャした冷却水温TWST22からステップ302にてキャプチャした冷却水温TWST21を減算した値が、故障判定値JTWST21[℃](例えば−15℃)より小さいか否かを判定し、JTWST21以下の場合は、ステップ308にてステージ2では正常と判定し、ステージ2の故障診断を終了する。
ステップ307にて故障判定値JTWST21より大きいと判定された場合は、冷却水の循環がなされなかったか、ラジエータからの放熱が不十分であったと考えられる。
故障の内容を限定させるために、ステップ309にて、ステップ306でキャプチャした冷却水温TWST22からステップ302にてキャプチャした冷却水温TWST21を減算した値が、第二の故障判定値JTWST22[℃](例えば−10℃)より小さいか否かを判定し、JTWST22以下と判定された場合は、冷却性能が不十分であったと判定し、ステップ310にて、ウォータポンプまたはラジエータファンの性能低下した故障と判定する。
JTWST22より大きいと判定された場合は、さらに、ステップ311にて、ステップ306でキャプチャした冷却水温TWST22からステップ302にてキャプチャした冷却水温TWST21を減算した値が、第三の故障判定値JTWST22[℃](例えば−5℃)より小さいか否かを判定し、JTWST23以下と判定された場合は、ステップ312にてラジエータファンのみが、性能低下した故障と判定し、JTWST23より大きいと判定された場合は、更に冷却能力が低下したと判定し、ステップ313にてウォータポンプとラジエータファンがともに性能低下した故障とし、ステージ2での故障診断を終了する。
図7では前述のステージ2でのウォータポンプ,ラジエータファン,サーモスタットの動作と、ウォータポンプとラジエータファンが正常状態での冷却水温の推移と、ウォータポンプとラジエータファンが性能低下した故障状態での冷却水温の推移を示している。
次に図8にてステージ3の故障診断内容を説明する。
先ずステップ401にてステージ3が開始されるとステップ402にてそのときの冷却水温TWをTWST31としてキャプチャし、ステップ403へ進む。ステップ403ではステージ3からの開始時間が、ST3TM1[sec](例えば300sec)経過したか否かを判定し、ST3TM1経過した場合は、ステップ404へ進む。ST3TM1経過していない場合は、経過するまでステップ404での判定を繰り返す。ステップ404では再度その時の冷却水温TWをTWST32としてキャプチャし、ステップ405へ進む。ステップ405では、冷却水の変化量DTWST31を式(1)にて算出し、ステップ
406へ進む。
DTWST31=TWST31−TWST32 …(1)
ステップ406では冷却水温TWが機関に設置されたサーモスタットの開弁設定温度
THMO[℃](例えば75℃)以下であるか否かを判定しTHMO[℃]以下であると判定された場合はステップ407へ進む。THMO[℃]より大きいと判定された場合は、THMO[℃]以下と判定されるまで、ステップ406の動作を繰り返す。
ステップ407では406が成立してからの経過時間がST3TM2[sec](例えば
60sec)を経過したか否かを判定し、ST3TM2を経過した場合はステップ408へ進み、ST3TM2を経過していない場合は、ステップ407の動作を繰り返す。
ステップ408ではその時の水温TWをTWST33としてキャプチャし、ステップ
409に進む。ステップ409ではステップ408にて水温をキャプチャしてからの経過時間がST3TM3[sec](例えば300sec)を経過したか否かを判定し、ST3TM3を経過した場合はステップ410へ進み、ST3TM3を経過していない場合は、ステップ409の動作を繰り返す。
ステップ410ではその時の冷却水温TWをTWST34としてキャプチャし、ステップ411へ進む。ステップ411では、冷却水の変化量DTWST32を式(2)にて算出し、ステップ412へ進む。
DTWST32=TWST33−TWST34 …(2)
ステップ412では、ステップ405およびステップ411にて算出した水温変化量
DTWST31,DTWST32において式(3)の判定を行う。
JTWST31>DTWST31−DTWST32 …(3)
式(3)が成立している場合は、ステップ413へ進み、不成立の場合はステップ414へ進む。
ステップ413では、サーモスタットが閉弁設定温度より上の温度での水温低下量と、閉弁設定温度より下の温度での水温変化量に差があり、サーモスタットによる水路切り換えが正常に機能していると考えられることから、ステージ3の故障診断は正常であると判定し、ステージ3での故障診断を終了する。
ステップ414では、サーモスタットが閉弁されなかったと考えられることから、開弁状態固定の故障であると判定し、ステージ3での故障診断を終了する。
なお、図9では前述のステージ3でのウォータポンプとラジエータファンとサーモスタットが正常状態での冷却水温の推移と、サーモスタットが開弁状態固定の故障時の冷却水温の推移を示している。
以上、本発明の一実施形態について詳説したが、本発明は前記実施形態に限定されるものでなく、特許請求の範囲に記載された発明の内容を逸脱しない範囲で、設計において種々の変更ができるものである。
特に、本故障診断装置において、各故障判定に使用する冷却水温のしきい値を適宜変更することで、前述の実施例で説明した起動状態固定の故障や、停止状態の固定の故障の判定の他、完全に固定状態となる前の状態も判別することが可能である。
本発明は、水冷式内燃機関の冷却系の故障を判定する、故障診断装置に関する。
本実施形態の内燃機関の冷却系診断装置を備えたエンジンシステムの全体構成図。 図1の冷却系故障診断装置を備えたコントロールユニットの内部構成図。 図1の冷却系故障診断装置の全体制御フローチャート。 図1の冷却系故障診断装置のウォータポンプ,ラジエータファン,サーモスタットの動作と冷却系正常時の冷却水温の推移を示したグラフ。 ステージ1での故障診断を示した制御フローチャート。 図5でのウォータポンプ,ラジエータファン,サーモスタットの動作と冷却系正常時と故障時の冷却水温の推移を示したグラフ。 ステージ2での故障診断を示した制御フローチャート。 図7でのウォータポンプ,ラジエータファン,サーモスタットの動作と冷却系正常時と故障時の冷却水温の推移を示したグラフ。 ステージ3での故障診断を示した制御フローチャート。 図9でのウォータポンプ,ラジエータファン,サーモスタットの動作と冷却系正常時と故障時の冷却水温の推移を示したグラフ。
符号の説明
1 エアクリーナ
3 吸気ダクト
4 スロットルボディ
5 エアフローメータ
6 絞り弁
7 スロットルセンサ
8 ISCバルブ
9 サージタンク
10a,10b,10c,10d 吸気マニホールド
11a,11b,11c,11d 燃料を燃焼室に噴射する手段バンク(インジェクタ)
20 ウォータジャケット
21 ラジエータ
22 ヒータコア
23 サーモスタット
24 ウォータポンプ
25 冷却用電動ファン
26 冷却水温センサ

Claims (8)

  1. 内燃機関の冷却系診断装置において、
    前記内燃機関は、
    水冷式の内燃機関を冷却させるための冷却水循環用のウォータポンプと、
    冷却水をラジエータへの水路に切り換えるためのサーモスタットと、
    ラジエータから大気への放熱を促進させるためのラジエータファンと、
    冷却水の温度を測定する水温センサとを備え、
    前記内燃機関停止後に前記ウォータポンプと前記ラジエータファンと前記サーモスタットとを起動または停止させたときの前記水温センサにより検出された冷却水温の変化量によって、前記機関冷却系の故障を診断することを特徴とする内燃機関の冷却系故障診断装置。
  2. 前記内燃機関停止後からの所定時間は前記ウォータポンプと前記ラジエータファンとの動作を停止させ、前記所定時間内の水温変化の増加量が所定値以下の時、ウォータポンプまたはラジエータファンの起動状態固定の故障と診断することを特徴とする請求項1記載の内燃機関の冷却系診断装置。
  3. 水温の変化量に応じて、前記ウォータポンプと前記ラジエータファンとの何れか一つが起動状態固定の故障をしているか、ウォータポンプの起動状態固定の故障か、ウォータポンプとラジエータファンがともに起動状態固定の故障をしているか、を診断することを特徴とする請求項2記載の内燃機関の冷却系故障診断装置。
  4. 前記内燃機関停止後の前記所定時間経過後に、前記ウォータポンプと前記ラジエータファンとを起動させ、起動後の冷却水温下降量が所定値以下のとき、前記ウォータポンプまたは前記ラジエータファンの性能が低下した故障と判定することを特徴とする請求項1記載の内燃機関の冷却系診断装置。
  5. 水温の変化量に応じて、前記ウォータポンプと前記ラジエータファンとのどちらかが性能が低下した故障か、前記ウォータポンプの性能が低下した故障か、前記ウォータポンプと前記ラジエータファンとがともに性能が低下した故障か、を判別することを特徴とする請求項1記載の内燃機関の冷却系故障診断装置。
  6. 前記内燃機関停止後の所定時間後に、前記ウォータポンプおよび前記ラジエータファンを起動させ、前記サーモスタットの開弁設定温度よりも高い時の水温変化量と、前記サーモスタットの開弁設定温度よりも低い時の水温変化量と、の偏差が所定値以下のとき、サーモスタットが開弁した状態を保持している故障と判定することを特徴とする請求項1記載の内燃機関の冷却系診断装置。
  7. 前記ウォータポンプまたは前記ラジエータファンが起動状態固定の故障と判定されたときは、請求項4及び請求項5の診断内容を禁止することを特徴とする内燃機関の冷却系故障診断装置。
  8. 前記ウォータポンプまたは前記ラジエータファンが停止状態固定の故障と判定されたときは、請求項6の判定を禁止することを特徴とする内燃機関の冷却系故障診断装置。
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