JPH11201834A - 温度センサの故障診断装置 - Google Patents

温度センサの故障診断装置

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JPH11201834A
JPH11201834A JP10004788A JP478898A JPH11201834A JP H11201834 A JPH11201834 A JP H11201834A JP 10004788 A JP10004788 A JP 10004788A JP 478898 A JP478898 A JP 478898A JP H11201834 A JPH11201834 A JP H11201834A
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Futoshi Nishioka
太 西岡
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Abstract

(57)【要約】 【課題】エンジン水温を検出する水温センサ10の異常
をエンジン始動後の所定の判定期間TAにおける出力値
の変化に基づいて判定する異常判定手段11aを備えた
温度センサの故障診断装置Aにおいて、エンジン1の高
温始動時の誤診断を防止する。 【解決手段】エンジン1の運転状態を検出する運転状態
検出手段11bと、エンジン1の高温始動を判定する高
温判定手段11cとを設け、高温始動後に例えば長時間
アイドル状態で放置されたときや高負荷低速状態で長時
間運転されたときに、異常判定手段11aによる判定基
準を正常判定の領域が広がるように補正して異常判定を
抑制する抑制手段11dを設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えばエンジン水
温を検出する水温センサや吸気温度を検出する吸気温セ
ンサ等の温度センサの故障を診断する故障診断装置に関
する技術分野に属する。
【0002】
【従来の技術】近年、自動車用エンジンにおいては、出
力の向上と排気の清浄化という相反する要求が一層高ま
り、両者の要求を高次元で両立させるために、エンジン
への吸気量、燃料供給量、点火時期等の複数の制御パラ
メータをエンジンの運転状態に応じてきめ細かく制御す
るようにしている。したがって、上記各制御パラメータ
を正確に制御するためにはエンジンの温度状態を高精度
に検出する必要があるので、そのための温度センサの検
出精度低下等の異常状態を検出する故障診断装置が必要
になる。
【0003】ところで、例えば特公平3−56417号
公報には、温度センサの出力値が所定の判別値よりも大
きくなったときに、該温度センサが故障していると診断
するようにした故障診断装置が開示されているが、この
ものでは、温度センサから過大な信号が出力されるよう
な異常状態を検出することはできるものの、上述の如き
センサの検出精度低下等の異常状態を検出することはで
きない。
【0004】そこで、従来、例えばエンジンのウォータ
ジャケットに臨設した水温センサの検出精度低下を判定
するために、エンジンの始動から所定時間経過するまで
の判定期間におけるエンジン水温の検出値の最大値及び
最小値をそれぞれ求め、それらの間の偏差量、すなわち
エンジンの暖機とともに上昇するエンジン水温の変化量
が所定値よりも大きい場合に正常状態と判定する一方、
所定値以下の場合に異常状態と判定することが一般的に
行われている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記従来例
の異常判定方法によれば、水温センサ自体が正常状態で
あるにもかかわらず異常状態と判定してしまうことがあ
る。すなわち、車両の高速走行後に一旦停止させたエン
ジンをその直後に再び始動させた場合、再始動時のエン
ジン水温は例えば90度以上の高温状態になっており、
その後にエンジンを長時間アイドル状態で放置したり、
或いは真夏の渋滞路等で車両がのろのろ走行したりする
と、エンジン水温は高温状態のままで殆ど変化しない。
このため、水温センサが正常状態であってもその出力値
が殆ど変化しないことから誤って異常と判定される誤診
断の問題が生ずる。
【0006】本発明は斯かる点に鑑みてなされたもので
あり、その目的とするところは、温度センサの判定内容
に工夫を凝らすことで、エンジンの高温始動時における
温度センサの誤った故障診断を防止することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の解決手段では、エンジン高温始動時には、
始動後の所定期間におけるエンジンの運転状態に基づい
て温度センサの判定内容を補正することで、異常判定を
抑制するものとする。
【0008】具体的には、請求項1記載の発明では、図
1に示すように、エンジン1の温度状態を検出する温度
センサ10の異常状態を、エンジン始動から所定の判定
期間が経過するまでの間の出力値の変化に基づいて判定
する異常判定手段11aを備えた温度センサの故障診断
装置Aを対象とする。そして、上記エンジン1の運転状
態を検出する運転状態検出手段11bと、上記エンジン
1が始動時に所定の高温状態になっていることを判定す
る高温判定手段11cと、該高温判定手段11cにより
エンジン1の高温始動が判定されたとき、上記判定期間
の間は、上記異常判定手段11aによる温度センサ10
の異常判定をエンジン1の運転状態に基づいて抑制する
抑制手段11dとを設ける構成とする。
【0009】この構成によれば、高温判定手段11cに
よりエンジン1の高温始動が判定されたとき、運転状態
検出手段11bにより検出されるエンジン1の運転状態
に基づいて、異常判定手段11aによる温度センサ10
の異常判定が抑制手段11dにより抑制される。このこ
とで、実際にエンジン水温の変化が小さいエンジン1の
高温始動時に、温度センサ10の異常判定が抑制される
ことで、温度センサ10が正常状態であるにもかかわら
ずその出力値があまり変化しないことから誤って異常状
態と判定されることが抑制される。よって、エンジンの
高温始動時における温度センサの誤った故障診断を抑制
することができる。
【0010】請求項2記載の発明では、請求項1記載の
発明における抑制手段は、異常判定手段における判定基
準を正常判定の領域が広がるように補正するものとす
る。このことで、正常判定の領域を広げることで、異常
判定手段による判定を温度センサの異常判定が抑制され
るように補正することができる。
【0011】請求項3記載の発明では、請求項1又は2
記載の発明における抑制手段は、運転状態検出手段によ
り検出されるエンジンの軽負荷状態の累積時間が所定の
設定時間以上であるとき、異常判定の抑制度合いを増大
させる構成とする。ここで、上記エンジンの軽負荷状態
とは例えばアイドリング状態のことである。
【0012】このことで、エンジンが高温始動後に例え
ばアイドリング状態で長時間放置されていたり、渋滞路
で略アイドリング状態にされているような場合には、エ
ンジン水温は高温状態のままで殆ど変化しないので、温
度センサの異常判定の抑制度合いを大きくすることによ
り、温度センサの誤った故障診断を防止することができ
る。
【0013】請求項4記載の発明では、請求項1又は2
記載の発明における抑制手段は、運転状態検出手段によ
り検出されるエンジンの高負荷低速状態の累積時間が所
定の設定時間以上であるとき、異常判定の抑制度合いを
増大させる構成とする。
【0014】このことで、エンジンが高温始動後に高負
荷低速状態で長時間運転されている場合には、エンジン
水温は高温状態のままで殆ど変化しないことになるの
で、温度センサの異常判定の抑制度合いを大きくするこ
とにより、温度センサの誤った故障診断を防止すること
ができる。
【0015】請求項5記載の発明では、請求項1、2、
3又は4記載の発明におけるエンジンの所定の高温状態
は、エンジン冷却系のサーモスタット弁が開状態になっ
ていてラジエータ側に冷却水が流れている状態とする。
このことで、エンジンの所定の高温状態が具体化され
る。
【0016】請求項6記載の発明では、請求項1又は3
記載の発明における抑制手段は、運転状態検出手段によ
り検出されるエンジンの運転状態が軽負荷状態になって
いる時間が長いほど、異常判定手段の判定期間を長くす
るように補正するものとする。このことで、エンジンが
高温始動後に例えばアイドリング状態とされている時間
が長いほど異常判定手段の判定期間を長くすることで、
エンジン水温の低下が極めて緩やかであっても温度セン
サからの出力値の変化量が大きくなり得るので、判定の
精度の向上が図られる。
【0017】請求項7記載の発明では、請求項1又は4
記載の発明における抑制手段は、運転状態検出手段によ
り検出されるエンジンの運転状態が高負荷低速状態にな
っている時間が長いほど、異常判定手段の判定期間を長
くするように補正するものとする。このことで、請求項
6記載の発明と同様に温度センサの判定精度の向上が図
られる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面に
基いて説明する。
【0019】(実施形態1)図1は、本発明の実施形態
1に係る温度センサの故障診断装置Aを適用する自動車
用エンジンの冷却系の例を示す。同図において、1は例
えば直列4気筒ガソリンエンジンであり、このエンジン
1のシリンダブロック及びシリンダヘッドにはそれぞれ
冷却水を循環させるウォータジャケット2が形成されて
いる。また、3は図示しないクランクシャフトからベル
ト等により駆動されるウォータポンプであり、このウォ
ータポンプ3により図の左側から右側へ向けて圧送され
る冷却水はウォータジャケット2内を流れる間にエンジ
ン1の発熱により暖められ、水温がサーモスタット弁4
の設定温度よりも低い間は、ウォータジャケット2及び
バイパス通路5内を循環する。一方、冷却水温がサーモ
スタット弁4の設定温度よりも高くなれば、冷却水は開
状態のサーモスタット弁4を通りアッパホース6内を流
通してラジエータ7に至り、このラジエータ7を通る間
に冷却され、ロワーホース8内を流通してウォータポン
プ3に戻るようになっている。
【0020】また、10は上記ウォータジャケット2内
に臨設された水温センサであり、この水温センサ10か
らの出力信号はエンジン1の運転状態を制御するECU
(Electronic Control unit)11に入力される。さら
に、12はラジエータ7を強制的に冷却するための電動
ファンであり、この電動ファン12は冷却水温が所定以
上に高くなると上記ECU11からの制御信号により作
動して、図示しないフロントグリル側(同図の左端側)
から空気を吸引し、ラジエータ7を通る風量を増大させ
る。
【0021】なお、13は車内暖房用のヒータコアであ
り、このヒータコア13は上流側の冷却水通路14及び
下流側の冷却水通路15によりエンジン1側に接続され
ていて、図示しないが上流側の冷却水通路14に設けら
れた温水弁によりエンジン1からの温水流量が調整され
ることて暖房能力が変化する。
【0022】上記ECU11は、周知の如くCPU(Ce
ntral Processing Unit)やメモリ等により構成されて
おり、水温センサ10の他、図示しないがドライバのア
クセル操作量を検出するアクセルセンサやエンジン回転
数センサ等の各種センサからの出力信号を受け入れ、エ
ンジン1の空燃比制御や点火時期制御を行うものであ
る。また、上記ECU11は、水温センサ10からの出
力値に基づいてその検出精度の低下等の異常状態を判定
するようになっている。
【0023】次に、本発明の特徴部分として、上記EC
U11による水温センサ10の異常判定の具体的な手順
を、図2〜図4のフローチャート図に基づいて詳細に説
明する。
【0024】まず、図2に示すステップS1で各カウン
タ及びフラグをリセットし、ステップS2で各種センサ
からの出力信号を受け入れた後、ステップS3でエンジ
ン回転数に基づいてエンジン1が完爆状態になったか否
かを判定する。そして、完爆状態でないNOならばステ
ップS2に戻る一方、完爆状態であるYESならばステ
ップS4に進み、この時点での水温センサ10の検出値
を始動時水温thsとしてメモリに記憶し、続くステップ
S5でエンジン1の始動からの経過時間を計数する第1
のカウンタ値T1をインクリメントする。
【0025】続いて、ステップS6では、水温センサ1
0により検出されるエンジン水温thwをエンジン水温の
最大値thwmaxの初期設定値と比較し、検出されたエンジ
ン水温thwのほうが大きいYESならばステップS7に
進んで該エンジン水温thwにより最大値thwmaxを更新し
て図3のステップS10に進む。一方、エンジン水温th
wが最大値thwmax以下のNOならばステップS8に進ん
で、今度はエンジン水温thwをエンジン水温の最小値thw
minの初期設定値と比較し、エンジン水温thwのほうが小
さいYESならばステップS9に進んで該エンジン水温
thwにより最小値thwminを更新する一方、エンジン水温t
hwが最小値thwmin以上のNOならばそのままで、ステッ
プS10に進む。
【0026】このステップS10(図3参照)では、エ
ンジン1がアイドル状態か否かを判定する。すなわち、
例えばドライバのアクセル操作量が零でかつエンジン回
転数が所定のアイドル回転数以下であれば、アイドル状
態であるYESと判定してステップS11に進む一方、
ドライバのアクセル操作量が零でないか又はエンジン回
転数が上記アイドル回転数よりも大きければ、アイドル
状態でないNOと判定してステップS13に進む。上記
ステップS11では、外気温度が所定以上(例えば20
度以上)であるか否かを判定し、所定以上でなければス
テップS20に進む一方、所定以上であればステップS
12に進んで、エンジン1がアイドル状態で運転されて
いる時間を計数する第2のカウンタ値T2をインクリメ
ントして、ステップS20に進む。尚、上記ステップS
11において、外気温度の判定とともにエアコンディシ
ョナーの作動状態を検出し、エアコンディショナーが作
動中の場合にのみステップS12に進むようにしてもよ
い。
【0027】また、上記ステップS13では、車速が所
定値V0よりも低い低速状態であるか否かを判定し、低
速状態でないNOならばステップS16に進む一方、低
速状態であるYESならばステップS14に進み、エン
ジン1の吸気充填効率Ceが所定値Ce0よりも大きな
高負荷状態であるか否かを判定する。すなわち、Ce≦
Ce0で高負荷状態でないNOと判定されればステップ
S16に進む一方、Ce>Ce0で高負荷状態であるY
ESと判定されればステップS15に進み、第3のカウ
ンタ値T3をインクリメントしてステップS20に進
む。つまり、エンジン1が高負荷低速状態で運転されて
いる時間を第3のカウンタにより計数する。
【0028】一方、上記ステップS13で低速状態でな
いNOと判定されるか、又はステップS14で高負荷状
態でないNOと判定されてそれぞれ進んだステップS1
6では、電動ファン12が作動中であるか否かを判定
し、作動中のYESであればステップS17に進んで、
電動ファン12の作動時間を計測する第4のカウンタ値
T4をインクリメントする一方、作動中でないNOなら
ばそのままでそれぞれステップS18に進む。
【0029】このステップS18では、水温センサ10
の判定基準を補正したことを表す補正フラグF1の値及
びエンジン始動時の外気温度についての判定を行う。す
なわち、上記補正フラグF1の値がF1=0で補正がなさ
れておらず、かつエンジン始動時の外気温度が零度より
も低かったYESならば、ステップS19に進んで、上
記判定基準であるエンジン水温の判定偏差量Δthw0を予
め設定した所定値αだけ小さく補正するとともに上記補
正フラグF1の値をF1=1として、ステップS20に進
む。つまり、エンジン始動時の外気温度が零度よりも低
かったのであれば、ラジエータ7の放熱フィンに雪が詰
まっていて冷却水を十分に冷やすことができないことが
考えられるので、上記判定偏差量Δthw0を小さく補正し
て、温度センサ10が誤って異常と判定されることを抑
制するようにしている。一方、補正フラグF1=1であ
るか又はエンジン始動時の外気温度が零度以上であれ
ば、そのままでステップS20に進む。
【0030】そして、ステップS20では、第1のカウ
ンタ値T1を水温センサ10の判定を行う判定期間に対
応する所定のカウンタ値TAと比較し、T1<TAで判定
期間の経過前であれば図2のステップS2に戻る一方、
T1≧TAで判定期間が経過していればステップS21に
進み、このステップS21で、エンジン始動から上記判
定期間が経過するまでの間の水温センサ10の出力値の
変化に基づいて、該水温センサ10の正常又は異常を判
定する。すなわち、上記判定期間におけるエンジン水温
thwの最大値thwmax及び最小値thwminの間の実際の偏差
量と判定偏差量Δthw0とを比較し、実際の偏差量が判定
偏差量Δthw0以上であるYESならば、ステップS22
に進んで水温センサ10が正常であると判定して終了す
る一方、上記実際の偏差量が判定偏差量Δthw0よりも
小さいNOであれば、水温センサ10による検出値の変
化が小さ過ぎ、異常の可能性があるので、図4のステッ
プS23に進む。
【0031】上記図3のフローにおけるステップS1
0,S13,S14が、エンジン1の運転状態を検出す
る運転状態検出手段11bに、また、ステップS21
が、水温センサ10の出力異常をエンジン1の始動から
所定の判定期間が経過するまでの間の出力値の変化に基
づいて判定する異常判定手段11aにそれぞれ対応して
いる。
【0032】次に、図4のステップS23では、図2の
ステップS4でメモリに記憶した始動時水温thsを予め
設定した判定値ths0(例えば85度)と比較し、上記始
動時水温thsが判定値ths0よりも小さいNOならば、始
動時にエンジン1が所定の高温状態になっていないの
で、ステップS24に進んで水温センサ10が異常であ
ると判定して、しかる後に判定終了する。
【0033】一方、上記始動時水温thsが判定値ths0以
上のYESならばステップS25に進んで、第2のカウ
ンタ値T2をアイドル運転状態の所定の設定時間に対応
するカウンタ値T20と比較する。そして、T2≦T20で
アイドル状態での運転時間が所定以下のNOであればス
テップS26に進む一方、T2>T20でアイドル状態で
の運転時間が所定以上のYESであれば、ステップS2
8に進んで、判定偏差量Δthw0を所定値αだけ小さく補
正した上で、図3のステップS21と同様に水温センサ
10の正常又は異常を判定する。すなわち、判定期間に
おけるエンジン水温thwの最大値thwmax及び最小値thwmi
nの間の実際の偏差量が小さく補正した後の判定偏差量
Δthw0−αよりも小さいNOであれば、上記ステップS
24に進んで異常判定する一方、上記実際の偏差量が補
正後の判定偏差量Δthw0−α以上のYESならば、ス
テップS29に進んで水温センサ10は正常であると判
定し、しかる後に終了する。
【0034】つまり、エンジン1の高温始動時であって
かつアイドル状態で長時間放置されているような場合に
は、エンジン1の冷却が極めて悪く、エンジン水温が実
際に高温状態のままで殆ど変化しないので、判定基準で
ある判定偏差量Δthw0を小さく補正して正常判定の領
域を広げることで、水温センサ10の出力値があまり変
化しなくても異常と判定されることが抑制されるように
する。
【0035】これに対し、上記ステップS25でアイド
ル状態での運転時間が所定以下と判定されて進んだステ
ップS26では、第3のカウンタ値T3を高負荷低速状
態の所定の設定時間に対応するカウンタ値T30と比較す
る。そして、T3≦T30でエンジン1の高負荷低速状態
での運転時間が所定以下のNOであれば上記ステップS
28に進む一方、T3>T30でエンジン1の高負荷低速
状態での運転時間が所定以上であるYESの場合にはス
テップS27に進み、今度は、第4のカウンタ値T4を
電動ファン12の作動時間の所定の設定時間に対応する
カウンタ値T40と比較する。そして、T4≦T40で電動
ファン12の作動時間が設定時間以下のNOであれば、
上記ステップS28に進む一方、T4>T40で電動ファ
ン12の作動時間が設定時間よりも大きいYESであれ
ば上記ステップS24に進む。
【0036】つまり、高温始動後にエンジン1がアイド
ル状態で長時間放置されていない場合であっても、該エ
ンジン1の運転状態が所定時間以上高負荷低速状態であ
るか又は電動ファン13の故障等によりファン作動時間
が所定以下であるような場合には、エンジン水温が実際
に高温状態のままで殆ど変化しないので、この場合にも
上記同様に判定偏差量Δthw0を小さく補正して、水温
センサ10の異常判定が抑制されるようにする。
【0037】上記図4のフローにおいて、ステップS2
3がエンジン1の高温始動状態を判定する高温判定手段
11cに対応しており、また、ステップS25〜S28
の各ステップが、エンジン1の運転状態に基づいて温度
センサ10の異常判定が抑制されるように判定内容を補
正する抑制手段11dに対応している。
【0038】したがって、この実施形態1では、高温判
定手段11cによりエンジン1の高温始動が判定された
とき、異常判定手段11aによる水温センサ10の判定
内容が、運転状態検出手段11bにより検出されるエン
ジン1の運転状態に基づいて上記水温センサ10の異常
判定が抑制されるように補正される。すなわち、図5に
示すように、エンジン1が高温始動後に例えばアイドル
状態で長時間放置されていたり、また登り坂の渋滞路等
の高負荷低速状態で長時間運転されていたり、或いは電
動ファン12が故障等していて、エンジン水温が始動後
の判定期間において実際に高温状態のままで殆ど変化し
ないような場合には、判定基準である判定偏差量Δthw
0を小さく、つまり同図に二点鎖線で示す如く正常判定
の領域が広がるように補正することで、水温センサ10
の異常判定が抑制されるようにしている。
【0039】このことで、エンジン1の高温始動時にお
いて、例えば長時間のアイドリング放置状態や高負荷低
速状態等の実際にエンジン水温の変化が少ない運転状態
において、水温センサ10が正常であるにもかかわらず
その出力値が殆ど変化しないことから誤って異常と判定
されることを防止することができ、よって、エンジンの
高温始動時における水温センサ10の誤った故障診断を
防止することができる。
【0040】(実施形態2)図6は、本発明の実施形態
2に係る温度センサの故障診断装置Aを示す。この実施
形態2の故障診断装置Aは実施形態1のもの(図1参
照)と同様に構成されていて、ECU11による水温セ
ンサ10の判定手順の一部が異なるだけなので、以下、
同一の部分には同一の符号を付し異なる部分だけを詳細
に説明する。
【0041】この実施形態2における水温センサ10の
判定手順は、図2及び図3に示されている部分は上記実
施形態1と同一であり、図3のステップS22に続く上
記図6のステップS221では、水温センサ10の最初
の判定であるか或いは2回目の再判定であるかを表す再
判定フラグF2の値を判別する。そして、F2=1でYE
Sの再判定であれば、上記実施形態1と同一のステップ
S24に進んで異常判定する一方、F2=0でNOの最
初の判定であれば、上記実施形態1と同一のステップS
23〜S27に進む。
【0042】すなわち、ステップS25、S26又はS
27において水温センサ10が正常の可能性があると判
定されればステップS30に進み、このステップS30
において、水温センサ10の判定期間に対応する第1カ
ウンタの設定値TAを予め設定された所定値βだけ大き
く補正し、続くステップS31で再判定フラグF2の値
をF2=1として、しかる後に図2のステップS2にリ
ターンして2回目の判定を実行する。
【0043】つまり、水温センサ10が正常である可能
性があると考えられる場合には、上記実施形態1の如く
判定基準である判定偏差量Δthw0を小さく補正して誤判
定を抑制するのではなく、異常判定の判定期間を長く補
正した上で1度だけ再判定を実行する。
【0044】したがって、この実施形態2によれば、エ
ンジン1が高温始動後に例えばアイドル状態で長時間放
置されていたり、また登り坂の渋滞路等の高負荷低速状
態で長時間運転されていたり、或いは電動ファン12が
故障等していて、エンジン水温が始動後の判定期間にお
いて実際に高温状態のままで殆ど変化しないような場合
に、図7に二点鎖線で示すように判定期間を長く補正し
た上で再判定を行うようにしており、この再判定によ
り、エンジン水温の低下が極めて緩やかに抑えられる上
記のような運転状態であっても、判定期間が長くなった
分だけ水温センサ10からの出力値の変化量が大きくな
り得るので、異常判定の精度を向上させることができ
る。
【0045】尚、上記再判定の際の判定期間の補正にあ
たっては、1回目の判定期間に対応する第1カウンタの
設定値TAを予め設定された所定値βだけ大きく補正す
るのでなく、エンジン1の高温始動後の例えばアイドリ
ング放置期間が長いほど上記所定値βを大きくして判定
期間を長くするようにしてもよい。
【0046】(他の実施形態)尚、本発明は上記実施形
態に限定されるものではなく、その他種々の実施形態を
包含するものである。すなわち、上記実施形態1及び2
において、エンジン1の高温始動が判定されたときには
常に水温センサ10の判定を異常判定が抑制されるよう
に補正するようにしてもよい。
【0047】さらに、その抑制の度合いがエンジン1の
例えばアイドリング放置時間が長いほど、又はエンジン
1の高負荷低速状態での運転時間が長いほど大きくなる
ように補正するようにしてもよい。
【0048】さらにまた、水温センサ10の判定を補正
するために、上記実施形態1の如く判定基準である判定
偏差量Δthw0を小さく補正するとともに、併せて上記実
施形態2の如く判定期間を長くするようにしてもよい。
【0049】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1記載の発
明における温度センサの故障診断装置によれば、高温判
定手段によりエンジンの高温始動が判定されたとき、運
転状態検出手段により検出されるエンジンの運転状態に
基づいて、異常判定手段による温度センサの異常判定を
抑制するようにしたので、実際にエンジン水温の変化が
少ないために温度センサの出力値の変化が少ないエンジ
ンの高温始動時において、温度センサが誤って異常状態
と判定されることを抑制することができ、よって、エン
ジンの高温始動時の温度センサの誤った故障診断を防止
することができる。
【0050】請求項2記載の発明では、異常判定手段に
おける判定基準を正常判定の領域が広がるように補正す
ることで、異常判定手段による温度センサの異常判定を
抑制することができる。
【0051】請求項3記載の発明では、運転状態検出手
段により検出されるエンジンの運転状態が所定の設定時
間以上軽負荷状態であるときに、また、請求項4記載の
発明では、運転状態検出手段により検出されるエンジン
の運転状態が所定の設定時間以上高負荷低速状態である
ときに、それぞれ異常判定手段による温度センサの異常
判定の抑制度合いを大きくすることで、エンジンの高温
始動時の温度センサの誤った故障診断を防止することが
できる。
【0052】請求項6記載の発明ではエンジンの軽負荷
状態での運転時間が長いほど、また、請求項7記載の発
明ではエンジンの高負荷低速状態での運転時間が長いほ
ど、それぞれ異常判定手段の判定期間を長く補正するこ
とで、判定精度を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態を適用した自動車用エンジン
の冷却系の構成を示す模式図である。
【図2】水温センサにより検出されるエンジン水温の最
大値及び最小値を更新する手順を示すフローチャート図
である。
【図3】従来までと同様の水温センサの判定手順を示す
フローチャート図である。
【図4】補正後の判定手順を示すフローチャート図であ
る。
【図5】高温始動時のエンジン水温の時間変化の例と判
定基準の補正との関係を示す説明図である。
【図6】実施形態2に係る図4相当図である。
【図7】高温始動時のエンジン水温の時間変化の例と判
定期間の補正との関係を示す説明図である。
【符号の説明】
A 故障診断装置 Δthw0 判定偏差量(判定基準) TA 判定期間 1 エンジン 4 サーモスタット弁 7 ラジエータ 10 水温センサ(温度センサ) 11a 異常判定手段 11b 運転状態検出手段 11c 高温判定手段 11d 抑制手段

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エンジンの温度状態を検出する温度セン
    サの異常状態を、エンジン始動から所定の判定期間が経
    過するまでの間の出力値の変化に基づいて判定する異常
    判定手段を備えた温度センサの故障診断装置において、 上記エンジンの運転状態を検出する運転状態検出手段
    と、 上記エンジンが始動時に所定の高温状態になっているこ
    とを判定する高温判定手段と、 上記高温判定手段によりエンジンの高温始動が判定され
    たとき、上記判定期間の間は、上記異常判定手段による
    温度センサの異常判定をエンジンの運転状態に基づいて
    抑制する抑制手段とを設けたことを特徴とする温度セン
    サの故障診断装置。
  2. 【請求項2】 請求項1において、 抑制手段は、異常判定手段における判定基準を正常判定
    の領域が広がるように補正するものであることを特徴と
    する温度センサの故障診断装置。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2において、 抑制手段は、運転状態検出手段により検出されるエンジ
    ンの軽負荷状態の累積時間が所定の設定時間以上である
    とき、異常判定の抑制度合いを増大させるように構成さ
    れていることを特徴とする温度センサの故障診断装置。
  4. 【請求項4】 請求項1又は2において、 抑制手段は、運転状態検出手段により検出されるエンジ
    ンの高負荷低速状態の累積時間が所定の設定時間以上で
    あるとき、異常判定の抑制度合いを増大させるように構
    成されていることを特徴とする温度センサの故障診断装
    置。
  5. 【請求項5】 請求項1、2、3又は4において、 エンジンの所定の高温状態は、エンジン冷却系のサーモ
    スタット弁が開状態になっていてラジエータ側に冷却水
    が流れている状態であることを特徴とする温度センサの
    故障診断装置。
  6. 【請求項6】 請求項1又は3において、 抑制手段は、運転状態検出手段により検出されるエンジ
    ンの運転状態が軽負荷状態になっている時間が長いほ
    ど、異常判定手段の判定期間を長くするように補正する
    ものであることを特徴とする温度センサの故障診断装
    置。
  7. 【請求項7】 請求項1又は4において、 抑制手段は、運転状態検出手段により検出されるエンジ
    ンの運転状態が高負荷低速状態になっている時間が長い
    ほど、異常判定手段の判定期間を長くするように補正す
    るものであることを特徴とする温度センサの故障診断装
    置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20010027782A (ko) * 1999-09-15 2001-04-06 류정열 차량용 엔진냉각장치의 서모스탯 고장진단방법
KR100610849B1 (ko) * 2004-04-19 2006-08-08 현대자동차주식회사 차량의 자기진단장치 및 방법

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