JP5276636B2 - 内燃機関温度制御システム - Google Patents

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Description

本発明は、冷却液を保温するブロックヒータの装着が可能な内燃機関のための内燃機関温度制御システムに関し、詳しくは、ブロックヒータの使用状況を判定する機能備えた内燃機関温度制御システムに関する。
内燃機関温度制御システムで利用される重要なパラメータの1つとして機関温度があるが、実際には機関温度を代表する値として冷却水温度(冷却液温度)が用いられる。水温センサで検出した冷却水温度に基づいて種々の内燃機関制御が実施されるので、この水温センサ(液温検出手段)の異常の有無を判定することは重要であり、種々のものが提案されている。
例えば、特許文献1に知られている水温センサの故障診断装置では、機関が始動してから所定時間経過した時に水温センサで検出された冷却水温度が基準値より低い場合には、水温センサに特性ずれ等の異常が生じていると判定する。
さらに、特許文献2に知られている温度センサの異常検出装置では、エンジンの停止後に水温センサおよび吸気温センサの検知温度差が所定の温度差の範囲内となるのに必要なエンジンの均熱化時間が所定時間と設定されており、エンジンの停止時間が所定時間に達した場合に前記エンジンの冷却水温度を検知する水温センサの検知温度と前記エンジンの吸気温度を検知する吸気温センサの検知温度との温度差が所定の温度差の範囲内であれば水温センサおよび吸気温センサが共に正常であると判定される。逆に、所定の温度差の範囲外となったときには水温センサおよび吸気温センサのうちいずれかに異常があると判定される。さらには、エンジンブロックにブロックヒータが装着されることにより、エンジン停止中に燃焼室付近で冷却水が部分的に加熱されたような状態でも、エンジン始動直後の特定の温度変動期間に水温センサの検知温度が一旦低下したことを捉えることで、そのような状態を識別し、誤った異常判定を防止することが記載されている。
ブロックヒータの使用判定に関しては、特許文献3に、内燃機関停止中の前記ブロックヒータの通電の有無を始動直後の冷却水温の挙動又は内燃機関の回転速度の挙動に基づいて判定するブロックヒータ判定手段を備えた内燃機関の制御装置が開示されている。
特開平10‐73047号公報(段落番号〔0017−0024〕、図1) 特開2007‐192045号公報(段落番号〔0007−0015〕、図2) 特開2008‐298058号公報(段落番号〔0004−0013〕、図2)
上述した従来技術では、冷却液の液温を検出する液温検出センサの異常をチェックするために、内燃機関内部で加熱されその後熱を奪われる冷却液を循環させることで生じうる液温検出センサによる検出液温の変化に基づいて液温検出センサの異常を判定している。従って、液温検出センサの異常判定処理やブロックヒータの使用判定処理は、冷却液が循環されていることが前提となる。
近年、冷却水の循環を停止した状態で暖機運転を行い、暖機運転をより効果的なものする技術が知られている。例えば、そのような暖機運転は、冷却液を循環するポンプとして電動ポンプを採用して内燃機関の運転とは独立して冷却循環停止を行うことで実現できる。また、内燃機関とラジエータとの間で冷却水を循環させる冷却液循環流路の途中にサーモスタット(個別の液温センサと制御弁との組み合わせでもよい)を設け、冷却液温が所定温度よりも低いときに、サーモスタットが閉じて内燃機関とラジエータとの間の冷却液の循環を停止することで、内燃機関側の冷却水温を速やかに上昇させる暖機運転を実現することも可能である。このように、内燃機関始動時に冷却液の循環を停止させた場合上述したような液温検出センサの異常判定処理やブロックヒータの使用判定処理が不可能となる。
上記実情に鑑み、本発明の目的は、冷却液の循環を通じて実行されるブロックヒータの使用判定処理と、暖機運転のような冷却液の循環停止状態での内燃機関始動という、相反する要望をバランスよく解決することである。
本発明による、冷却液を保温するブロックヒータの装着が可能な内燃機関のための内燃機関温度制御システムの特徴は、前記冷却液を循環させる冷却液循環装置と、前記冷却液の液温を検出する液温検出手段と、前記ブロックヒータの不使用の可能性を前記冷却液の循環を停止させた状態で推定するブロックヒータ不使用推定部と、前記ブロックヒータ不使用推定部が前記ブロックヒータの不使用可能性を推定しなかった場合に前記ブロックヒータの使用または不使用を前記冷却液の循環下での液温変化に基づいて判定するブロックヒータ使用判定部と、前記ブロックヒータ使用判定部による判定の前に前記冷却液循環装置によって前記冷却液の循環を実行し、前記ブロックヒータ使用判定部による判定の後に前記冷却液循環装置によって前記冷却液の循環を停止させる冷却液循環制御部と、を備えている点にある。
この構成によると、内燃機関の停止中におけるブロックヒータの使用または不使用を判定する際に、ブロックヒータ不使用推定部がまず冷却液を循環させない状態でブロックヒータの不使用の可能性を推定する。このブロックヒータの使用または不使用の可能性に関する推定は、冷却液の循環を必要としない内燃機関の環境条件などの状況証拠に基づいて行う。つまり、内燃機関が明らかにブロックヒータを使用するような環境下でなかったとみなされるなら、ブロックヒータは使用されていないと推定し、暖機運転や液温検出手段の異常検出処理などの次の制御処理に移行することになる。また、ブロックヒータ不使用推定部がブロックヒータの不使用を推定できなかった場合、ブロックヒータ使用判定部が冷却液を循環させながらその液温変化に基づいてブロックヒータの使用または不使用を判定する。この判定アルゴリズムは、上述した特許文献3などからも知られているが、例えば現在の冷却液温が最高冷却液温との温度差、つまりエンジン始動から現在までの冷却液温低下量がしきい値よりも大きいか否かをチェックし、大きいならば、ブロックヒータが使用されたと判定し、しきい値以下ならば、ブロックヒータは使用されなかったと判定するとよい。
状況証拠に基づくブロックヒータの使用推定の具体的に検討すると以下のことが判明する。
(1)ソーク時間が内燃機関にブロックヒータを取り付けて加熱するだけの十分な時間でなければ、ブロックヒータは使用されていないと推定できる。
(2)ブロックヒータの使用は寒冷地における内燃機関の温めを目的としているので、環境温度がブロックヒータによる内燃機関の温めを必要としないような温度である場合、ブロックヒータは使用されていないと推定できる。
(3)ソーク時間が十分に長いと、冷却液温と環境温度(外気温つまり吸気温と実質的には等価と考えられる)とはほぼ同じ温度になると考えられる。したがって、長いソーク時間にも関わらず冷却液温が環境温度より高い場合、ブロックヒータの使用を疑うことができる。言い換えると、長いソーク時間であって冷却液温と環境温度との差が少ない場合、ブロックヒータは使用されていないと推定できる。
このことから、本発明の好適な実施形態の1つでは、ブロックヒータ不使用推定部は、前記内燃機関の再始動までの停止時間(一般にはソーク時間と呼ばれる)、前記内燃機関の環境温度、前記冷却液の循環経路における液温分布のうちの少なくとも1つに応じて前記ブロックヒータの不使用を推定するように構成されている。
本発明は、前記冷却液循環制御部は、前記冷却液の循環を実行し、前記ブロックヒータ使用判定部が冷却液温度の経時的な変化である冷却液温変化値としきい値を比較して判定した後に、前記冷却液の循環を停止させるようにしてもよい。
本発明は、循環中の前記冷却液の液温変化に基づいて前記液温検出手段の故障を判定する故障判定部を備えるようにしてもよい。液温検出は内燃機関の制御において重要な制御パラメータとなっているので、液温検出手段の故障判定は必要である。本発明における冷却液循環装置は冷却液の循環の実行及び停止を制御できるので、液温検出手段の故障判定を行う必要があるときにだけ、冷却液循環を実行することができ、低燃費に貢献することできる。
同様に、冷却液の循環の実行及び停止を自由に選択できる特徴を利用して、前記冷却液の循環を停止させた状態で前記内燃機関を運転する暖機運転管理部を備えることも好都合である。これにより、低燃費に貢献する、冷却液循環なしの暖機運転を実行するこができる。
本発明による内燃機関温度制御システムを構成する1つの気筒の模式図である。 複数の気筒から構成された内燃機関と冷却流路の関係を示す模式図である。 内燃機関温度制御システムの制御系を説明するための機能ブロック図である。 内燃機関温度制御システムによる内燃機関温度制御の一例を示すフローチャートである。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明による内燃機関温度制御システムの一例を、内燃機関を構成する1つの気筒20を用いて示している模式図であり、図2は、内燃機関の全体構成を用いて示している模式図である。
車両に搭載された多気筒20の内燃機関は、シリンダブロック11及びシリンダヘッド12等からなる内燃機関ハウジングを備えており、ここでは内燃機関ハウジングを壁体、特に気筒20を作り出している気筒20周辺の壁体部分を気筒壁体と称することがある。シリンダヘッド12の壁体には、各気筒20(シリンダ)が作り出している燃焼室にその先端が突出している点火装置42が設けられている。また、気筒20毎にピストン13が設けられ、各ピストン13はクランクシャフト14に連動している。シリンダブロック11及びシリンダヘッド12の壁体内部には、各燃焼室に吸気弁23を介して空気を取り込むために吸気通路21の一部と各燃焼室から排気弁24を介して排気ガスを排出するために排気通路22の一部が形成されている。その吸気通路21には、所定量の燃料を吸気通路21に噴射する燃料噴射弁41が配置されている。さらに、吸気通路21には、各燃焼室に取り込まれる空気を清浄化するエアクリーナ25及び吸気通路21を流れる空気量を調節するためのスロットルバルブ26が設けられている。エアクリーナ25の領域には、吸気温(すなわち外気温)を検出する吸気温センサ82が設けられている。この吸気温センサ82によって検出される吸気温は、この実施の形態では環境温度として取り扱われる。吸気弁23と排気弁24には、それぞれ、弁の開閉タイミングを可変する可変バルブタイミング機構43(可変吸気バルブタイミング機構43aと可変排気バルブタイミング機構43b)が設けられている。
各燃焼室では、点火装置42が作動することにより、燃料と空気との可燃混合気が急激燃焼(爆発)する。この燃焼による燃焼圧力を受けてピストン13が動作することにより、クランクシャフトが回転する。このクランク軸14の回転トルクによって車両駆動系と補機類(エアコンのコンプレッサ、オルタネータ、トルクコンバータ、パワーステアリングの油圧ポンプ等)が駆動する。クランク軸14の近傍には、クランク軸14の回転角を検出するためのクランク角センサ83が取り付けられている。各燃焼室で生じた燃焼後の排気ガスは、排気通路22を通じて外部へ排出される。内燃機関で発生した燃焼エネルギの一部は熱として壁体に残留する。
壁体に残留する残留熱による壁体高熱化を防止するために、冷却液循環装置が備えられている。この冷却液循環装置は、冷却液としての冷却水を循環させる冷却流路31と、冷却水ポンプとして機能する電動ポンプ32と、ラジエータ33と、流量制御弁34とを備えている。なお、壁体に形成されている冷却流路31をウォータジャケットとも称する。ウォータジャケットの流入口付近に電動ポンプ32(冷却ポンプ)が配置されている。この電動ポンプ32は電気モータを駆動源しているので、クランクシャフトの回転とは無関係に駆動可能である。電動ポンプ32は、ラジエータ33に接続されている冷却流路31を流れる冷却水を吸引してウォータジャケットの流入口に供給する。冷却水は、ウォータジャケットを通過する際に、壁体から熱を吸収してその水温を上昇させる。水温が上昇した冷却水はラジエータ33を通過する際に熱を放出して温度を下げる。ウォータジャケットの流出口と電動ポンプ32の吸引側とを接続するとともにラジエータ33をショートカットするバイパス流路が設けられている。このバイパス流路にヒータコア35が介装されている。ラジエータ33からの冷却流路31とバイパス通路との接続領域には、流量制御弁34が設けられている。この流量制御弁34により、壁体を冷却するための冷却水温度を制御することができる。例えば、流量制御弁34の弁開度を調整して、ラジエータ33を通過する冷却水流量を多くすると壁体を冷却する冷却水温度が低くなり、逆にラジエータ33を通過する冷却水流量を少なくすると、壁体に流れる冷却水のうち、ラジエータ33で冷却される冷却水の割合が小さくなり、壁体を冷却する冷却水温度が高くなる。冷却流路31には、ウォータジャケットの流出口を通過した後の冷却水温度を検出する第1液温検出センサ84と、ラジエータ33を通過した後の冷却水温度を検出するための第2液温検出センサ85とが設けられている。この実施形態では、冷却水温度の検出のために第1液温検出センサ84と第2液温検出センサ85とが用意されているが、どちらか一方でもよいが、壁体に残留する残留熱の状態を把握するためには第1液温検出センサ84が適している。流量制御弁34と第2液温検出センサ85を一体化してサーモスタットとして構成してもよい。
図番19で示されたブロックヒータは、ウォータジャケット部分に滞留している冷却液を保温するために、内燃装置の外壁に装着される。これはユーザによって装着され、電灯線からコンセント接続で給電される構成となっている。
冷却液を循環する冷却ポンプとして電動ポンプを採用した場合、内燃機関の運転とは独立して冷却循環停止を行うことができる。このため、冷却液循環装置における冷却液の循環を停止させた状態でエンジンを始動することで、暖機運転をより効果的なものすることが可能となる。また、内燃機関とラジエータとの間で冷却水を循環させる冷却水循環流路31の途中に設けられた流量制御弁34と第2液温検出センサ85とを用いて、冷却水温が所定温度よりも低いときに、ラジエータ33を通る冷却水の循環を停止して、内燃機関側の冷却水温を速やかに上昇させる暖機運転を実現することも可能である。なお、流量制御弁34と第2液温検出センサ85をサーモスタットとして一体的に構成してもよい。
図3は、この内燃機関温度制御システムで採用されている温度制御系の中核要素としての制御ユニット5の機能ブロック図である。この制御ユニット5はECUと称されるもので、マイクロコンピュータを主体として構成され、内蔵されたROMに記憶されたプログラムを実行することで、内燃機関の温度制御に関する種々の機能を作り出す。そのため、環境温度としての外気温を検出する吸気温センサ82、第1液温検出センサ84、第2液温検出センサ85などの各種センサの検出信号が制御ユニット5に入力される。さらに、制御対象としての電動ポンプ32や流量制御弁34などと直接的または間接的に接続されており、それぞれに制御信号を付与することができる。
この制御ユニット5において作り出される機能のうち特に本発明に関係するものとして、ソーク時間算定部51と、環境温度算定部52と、液温分布算定部53と、ブロックヒータ使用判定手段60と、液温検出故障判定部56、暖機運転管理部57、冷却水循環制御部58とが挙げられる。なお、図示されていないが、ソーク時間算定部51は、内部時計を利用してエンジン停止からエンジン始動までの時間であるソーク時間を算定する。環境温度算定部52は、外気温である環境温度を吸気温センサ82からの検出信号に基づいて算定する。液温分布算定部53は、第1液温検出センサ84からの検出信号に基づき、その時点での内燃機関の出口側の冷却水温やこの冷却水温の経時的変化を算定するが、場合によっては第2液温検出センサ85からの検出信号も用いてより正確な冷却流路31における冷却水温の温度分布を算出する。ここでは、第1液温検出センサ84と液温分布算定部53とによって、場合によっては第2液温検出センサ85も加えて液温検出手段を構成している。液温検出故障判定部56は、上述した特許文献1や特許文献2にその故障判定アルゴリズムが開示されているが、冷却水を循環しながら検出された冷却水温の変化パターンに基づいて、第1液温検出センサ84や第2液温検出センサ85や液温分布算定部53といった液温検出手段の構成要素の故障判定を行う。
暖機運転管理部57は、壁体温度、冷却水温度、吸気温度、筒内圧力、燃料噴射量、クランク角などの検出データや演算データに基づいて生成されるエンジン状態に関するエンジン状態情報に基づいて、冷却水循環なしの暖機運転を行うかどうかを判定するとともに、この暖機運転を管理する。冷却水循環制御部58は、電動ポンプ32や流量制御弁34を制御することで冷却水循環の実行や停止を行う。暖機運転管理部57から冷却水循環なしの暖機運転指令を受けると、電動ポンプ32や流量制御弁34を制御して、冷却水の循環を停止する。また液温検出故障判定時にはその判定に必要とされる冷却水循環を実行するために電動ポンプ32や流量制御弁34を制御する。
ブロックヒータ使用判定手段60は、内燃機関の運転停止中に、ユーザがブロックヒータ19を装着して、冷却水の保温ないしは加熱をおこなったかどうかを判定する機能をもつ。この機能を実現するため、ブロックヒータ使用判定手段60は、ブロックヒータ不使用推定部61とブロックヒータ使用判定部62とを含んでいる。ブロックヒータ不使用推定部61は、冷却水の循環を停止させた状態でブロックヒータ19の不使用の可能性を推定する。ブロックヒータ使用判定部62は、ブロックヒータ不使用推定部61がブロックヒータ19の不使用可能性を推定しなかった場合にブロックヒータ19の使用または不使用を冷却液の循環下での液温変化に基づいて判定する。
ブロックヒータ不使用推定部61に設定されている推定アルゴリズムでは、第1段階として、ソーク時間が内燃機関にブロックヒータ19を取り付けて加熱するだけの十分な時間でなければ、ブロックヒータ19は使用されていないと推定する。次に、第2段階として、環境温度としての吸気温度がブロックヒータ19による内燃機関の温めを必要としないような温度である場合、ブロックヒータ19は使用されていないと推定する。さらに、長いソーク時間であって冷却水温と吸気温度との差が少ない場合、ブロックヒータ19は使用されていないと推定する。
ブロックヒータ使用判定部62には、現在の冷却水温が最高冷却水温との温度差、つまりエンジン始動から現在までの冷却水温低下量がしきい値よりも大きいか否かをチェックし、大きいならば、ブロックヒータ19が使用されたと判定し、しきい値以下ならば、ブロックヒータ19は使用されなかったと判定するような判定アルゴリズムが設定される。
次に、上述のように構築された制御ユニット5を有する内燃機関温度制御システムにおける冷却循環制御ルーチンの一例を、図4に示すフローチャートを用いて説明する。
まず、イグニッションスイッチのONなどによって、この制御ルーチンがスタートすると、ソーク時間が算出され、算出されたソーク時間が前設定されたソーク時間しきい値:t1 と比較される(#01)。このしきい値:t1 は、内燃機関にブロックヒータ19を取り付けて加熱するに必要とされる時間に対応しているので、ソーク時間がしきい値:t1 を下回っていれば(#01Yes 分岐)、ブロックヒータ19が使用されていないと推定され、ブロックヒータフラグに「不使用」が設定される(#04)。
ソーク時間がしきい値:t1 以上であれば(#01No分岐)、次に現時点の吸気温である初期吸気温が環境温度しきい値:T1 と比較される(#02)。このしきい値:T1 は、ブロックヒータ19による内燃機関の温めを必要としないような環境温度に対応しているので、初期吸気温がしきい値:T1 を上回っていれば(#02Yes 分岐)、ブロックヒータ19が使用されていないと推定され、ブロックヒータフラグに「不使用」が設定される (#04)。
初期吸気温がしきい値:T1 以下であれば(#02No分岐)、さらに、現時点の冷却水温である初期水温と初期吸気温との温度差が温度差しきい値:ΔT1 と比較される(#03)。この温度差しきい値:ΔT1 は、十分な時間経過によってもたらされる冷却水温と吸気温度との差に対応しているので、初期水温と初期吸気温との温度差が温度差しきい値:ΔT1 を下回っていると(#03Yes 分岐)、ブロックヒータ19が使用されていないと推定され、ブロックヒータフラグに「不使用」が設定される(#04)。
ブロックヒータ使用・不使用可能性推定ルーチンである上記ステップ#01からステップ#03において、全てNo分岐した場合、以下に説明するブロックヒータ使用・不使用判定ルーチンに入る。
まず、このブロックヒータ使用・不使用判定は、冷却水循環が前提となるため、冷却水の循環を開始する(#11)。冷却水の循環が開始されると、冷却水温度を算定するとともにその冷却水温度の経時的な変化である水温変化値、つまり内燃機関停止中の冷却流路における冷却水の温度分布を算定する(#12)。次に、算定された水温変化値が前設定されたしきい値: ΔT2 と比較される(#13)。水温変化値がしきい値: ΔT2 を上回った場合(#13Yes 分岐)、前述したアルゴリズムに基づいてブロックヒータが使用されたと判定され、ブロックヒータフラグに「使用」が設定される(#14)。水温変化値がしきい値: ΔT2 以下の場合(#13No分岐)、判定に必要なだけの冷却水循環が行われたかどうかチェックされる(#15)。ステップ#13でYes 分岐することなしに、この判定に必要なだけの冷却水循環が行われた場合(#15No分岐)、ブロックヒータが使用されなかったと判定され、ブロックヒータフラグに「不使用」が設定される(#16)。ステップ#14またはステップ#16の処理が終わると、冷却水の循環を停止して(#17)、このブロックヒータ使用・不使用判定ルーチンを終える。
次に、冷却循環制御に関連する処理の1つとして、暖機運転を行うかどうかチェックされる(#21)。暖機運転を行う場合(#21Yes 分岐)、ブロックヒータフラグをチェックしてブロックヒータ19が使用されていないかどうかチェックされる(#22)。ブロックヒータ19が使用されていなければ(#22Yes 分岐)、液温検出故障判定処理を行ってから(#23)、暖機運転を行う(#24)。ブロックヒータ19が使用されていると(#22No分岐)液温検出故障判定処理を行わずに、暖機運転を行う(#24)。暖機運転が終了すると、通常の冷却循環制御に移行する(#25)。ステップ#21のチェックで暖機運転が行われない場合は(#21No分岐)、直接、通常の冷却循環制御に移行する(#25)。
本発明は、ブロックヒータ使用判定を行っている全ての内燃機関温度制御システムに適用することができる。
11:シリンダブロック
12:シリンダヘッド
20:気筒
31:冷却流路(冷却液循環装置)
32:電動ポンプ(冷却液循環装置)
33:ラジエータ
34:流量制御弁(冷却液循環装置)
35:ヒータコア
84:第1液温検出センサ(液温検出手段)
85:第2液温検出センサ(冷却液循環装置)
5:制御ユニット
51:ソーク時間算定部
52:環境温度算定部
53:液温分布算定部
56:液温検出故障判定部
57:暖機運転管理部
58:冷却循環制御部
60:ブロックヒータ使用判定手段
61:ブロックヒータ不使用推定部
62:ブロックヒータ使用判定部

Claims (5)

  1. 冷却液を保温するブロックヒータの装着が可能な内燃機関のための内燃機関温度制御システムであって、
    前記冷却液を循環させる冷却液循環装置と、
    前記冷却液の液温を検出する液温検出手段と、
    前記ブロックヒータの不使用の可能性を前記冷却液の循環を停止させた状態で推定するブロックヒータ不使用推定部と、
    前記ブロックヒータ不使用推定部が前記ブロックヒータの不使用可能性を推定しなかった場合に前記ブロックヒータの使用または不使用を前記冷却液の循環下での液温変化に基づいて判定するブロックヒータ使用判定部と、
    前記ブロックヒータ使用判定部による判定の前に前記冷却液循環装置によって前記冷却液の循環を実行し、前記ブロックヒータ使用判定部による判定の後に前記冷却液循環装置によって前記冷却液の循環を停止させる冷却液循環制御部と、
    を備えている内燃機関温度制御システム。
  2. 前記冷却液循環制御部は、前記冷却液の循環を実行し、前記ブロックヒータ使用判定部が冷却液温度の経時的な変化である冷却液温変化値としきい値を比較して判定した後に、前記冷却液の循環を停止させる請求項1記載の内燃機関温度制御システム。
  3. 前記ブロックヒータ不使用推定部は、前記内燃機関の再始動までの停止時間、前記内燃機関の環境温度、前記冷却液の循環経路における液温分布のうちの少なくとも1 つに応じて前記ブロックヒータの不使用を推定する請求項1又は2に記載の内燃機関温度制御システム。
  4. 循環中の前記冷却液の液温変化に基づいて前記液温検出手段の故障を判定する故障判定部を備える請求項1から3のいずれか一項に記載の内燃機関温度制御システム。
  5. 前記冷却液の循環を停止させた状態で前記内燃機関を運転する暖機運転管理部を備える請求項1からのいずれか一項に記載の内燃機関温度制御システム。
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