JP3036971B2 - フライヤーの油溢出警報方法 - Google Patents

フライヤーの油溢出警報方法

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Food Science & Technology (AREA)
  • Frying-Pans Or Fryers (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、外食産業等において油
揚げ物料理に使用する業務用フライヤーの油濾過機構の
供給弁及び排出弁の開閉状態による油溢出警報方法に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、外食産業等においては、油揚げ物
料理に使用する調理油の劣化が調理品の品質の低下を招
くとともに、調理油をそのまま廃却することは不経済に
つながるため、その対策として、フライヤーの隣に各種
の油濾過機構を付設し、フライポットから使用済みの調
理油を排出させ、これを油濾過機構で濾過して再生し、
再びフライポットに戻して使用することが行なわれてい
た。そして、フライポットから調理油を排出させている
時にフライポットを加熱して起こる、空焚きを防止する
為に、フライポットの揚げ油を排出する排出弁にマイク
ロスイッチを取り付け、排出弁が開放時にはフライポッ
トを加熱しない弁制御が行われていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記従来の
フライヤーにおいて空焚きだけでなく、オイルタンク又
はフライポットから油が溢れるという問題があった。こ
れは、複数のフライポットを有するフライヤーではフラ
イポットと同数のオイルタンクを設置するのではなく、
油濾過機構自体の大きさ又は設置面積を小さくするた
め、容量の異なるフライポットのうち最大容量のフライ
ポットよりやや容量大のオイルタンクを油濾過機構に設
け、フライポットの揚げ油を排出する各排出管に排出弁
を、またフライポットまで連設する各供給管に供給弁を
設け、排出するフライポットに対応する排出弁を、また
濾過の終えた油をオイルタンクからフライポットへ戻す
時には、その戻したいフライポットに対応する供給弁を
手動により開いていた。したがって、排出弁が閉じ油が
満たされた状態のフライポットの供給弁を誤って開き、
濾過を終了した他のフライポットの油がオイルタンクか
ら供給された時には、当該フライポットから溢れ出てし
まう場合がある。また、フライポットから油が排出され
たオイルタンクに、他のフライポットの油が排出された
時には、オイルタンクから溢れ出てしまう場合があり、
床面を汚したり、作業員に高温の調理油がかかりヤケド
を負うなど危険であった。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明は、揚げ油を溜める複数のフライポットと、
前記フライポットの揚げ油を排出する各排出管と、前記
排出管に取り付ける排出弁と、前記排出管から排出する
油を受ける濾過容器と、前記容器で濾過した油を再び前
記フライポットに送油するオイルポンプと、前記オイル
ポンプから複数のフライポットまで連設する各供給管
と、前記供給管に取り付ける供給弁と、前記排出弁およ
び供給弁の開閉状態を検知し油溢出警報を発する制御装
置とを有し、前記フライポットの揚げ油を濾過するフラ
イヤーの油溢出警報方法であって、濾過するフライポッ
トの排出弁の開放状態の時に、他のフライポットの排出
弁および供給弁の開放状態を検知すると、油溢出警報を
発するフライヤーの油溢出警報方法である。
【0005】
【作用】上記フライヤーの油溢出警報方法によれば、排
出弁の開放状態の時に、他のフライポットの排出弁およ
び供給弁の開放状態を検知することにより、オイルタン
ク又はフライポットから油が溢れる前に警報が発せら
れ、排出弁又は供給弁の切り替えを行うことができる。
【0006】
【実施例】本発明に係るフライヤーの油溢出警報方法の
実施例を添付図面に基づいて、以下説明する。図1は油
揚げ物料理等に使用するフライヤーの概略側面図、図2
は図1の概略正面図、図3は図2の概略平面図であり、
それらの図において、1はボックス型のハウジングで、
その下部4隅にキャスター1a、下部前側にガス迅速接
手1bがそれぞれ取り付けられ、また、ハウジング1の
上方には、天ぷら油等を入れるフライポット2aと、そ
の上縁から外側に水平に張り出したエプロン部2bと、
その後縁から上方に立設した起立壁2cとから成るフラ
イポット2が2組設けられている。各フライポット2の
外面には、後述する2組のパルス燃焼器4,4に対応す
る2個のエアチャンバー3が取り付けられている。
【0007】フライポット2a内の天ぷら油を加熱する
パルス燃焼器4は、燃焼室4aおよびテールパイプ4b
等から成り、燃焼室4aはフライポット2aの側壁内面
にねじ止めされ、テールパイプ4bは、その一端を燃焼
室4aの出口に固定してフライポット2a内にループ状
に配設され、他端はエアチャンバー3の側壁を通して外
部への導出部となり、その側壁に固定された延長パイプ
4cに連通されている。
【0008】各エアチャンバー3には、電磁弁5を備え
たガス供給管6が接続すると共に、電動フアン7および
給気マフラー8が給気管8aを介して接続している。ま
た、パルス燃焼器4には、それぞれ消音装置9が設けら
れている。各消音装置9は、フライポット2の後部下側
に設けた第1排気マフラー9aと、フライポット2の後
側上部に設けた第2排気マフラー9bとを備え、各排気
マフラーは直列に連結され、第2排気マフラー9bの上
端には、排気を大気中に放出する放出管9cが設けられ
ている。そして、ハウジング1内の下方には、油濾過機
構のオイルタンク12が、その底部をハウジング1の底
板1c上に支持されて、ハウジング1の前部に設けら
れ、オイルタンク12の後側にはオイルポンプ13が設
けられている。
【0009】油濾過機構は、図3のように複数のフライ
ポット2,2・・と、各フライポットに取り付けた排出
管の排出弁10と、それらに連結される排油接続箱11
を介して、濾過した油を再び送油するオイルポンプ13
と、そのオイルポンプ13から各フライポットへの送油
流路を開閉する供給弁14とを有している。各弁には、
図示しないマイクロスイッチが取り付けられ、それらの
マイクロスイッチからの指令により油溢出警報の制御装
置Cから、警報装置Dを作動させる。
【0010】このようなフライヤーにおいて、本発明の
油溢出警報方法を実施する場合の概略を図4に示し、複
数のフライポットのうち、揚げ油を排出し濾過するフラ
イポットAの排出弁a1を開放した場合の油溢出警報方
法のフローチャートを図5に示す。まず、フライポット
Aの排出弁a1を開放すると(ステップ1)、図示しな
い運転スイッチがOFF状態にあるか否か確認され(ス
テップ2)、運転スイッチがON状態の場合、つまりパ
ルス燃焼制御中においては、空焚き警報を発し(ステッ
プ3)、運転スイッチがOFFされるまで(ステップ
4)、同じ空焚き警報を発し続ける。運転スイッチがO
FF状態の時には、他のフライポットBの排出弁b1及
び供給弁b2を閉鎖しているか確認をし(ステップ
5)、排出弁b1及び供給弁b2の何れか1つでも開放
していると溢れ出し警報を発する(ステップ6)。他の
フライポットBの排出弁b1及び供給弁b2が閉鎖され
ている時には、フライポットAの供給弁a2を開放して
いるか確認し(ステップ7)、供給弁a2が開放されて
いると、オイルポンプが作動を始め(ステップ8)、オ
イルタンク12の濾過した油をフライポットAの供給弁
a2を介して、元のフライポットAに戻される。
【0011】また、オイルポンプ作動中も、以下のよう
に弁の制御を行う。他のフライポットBの排出弁b1及
び供給弁b2が閉鎖されているか確認し(ステップ
9)、その排出弁b1及び供給弁b2の何れか1つ、つ
まり排出弁b1または供給弁b2の片方でも開放される
と溢れ出し警報を発する(ステップ10)。開放して濾
過作業をしているフライポットAの排出弁a1が閉鎖さ
れると(ステップ11)、フライポットAの供給弁a2
を開放しているか確認し(ステップ12)、供給弁a2
が閉鎖されると、オイルポンプを停止する(ステップ1
3)。供給弁a2が開放されている場合は、ステップ9
に移動する。ステップ11において、フライポットAの
排出弁a1が開放して濾過作業を続けている時に、フラ
イポットAの供給弁a2が閉鎖した時には(ステップ1
4)オイルポンプが過動作する警報を発する(ステップ
15)。フライポットAの供給弁a2が開放している
と、ステップ9に戻り、同様の処理を繰り返す。
【0012】上記の実施例において、警報方法はサイレ
ン、回転灯、若しくはオイルポンプの作動停止などに、
またフライポットが2槽の場合は一例であって、フライ
ポット、排出弁又は供給弁の数などに限定されるもので
はなく、本発明の目的および趣旨を逸脱しない範囲にお
いて、適宜変更できるものである。
【0013】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によるフラ
イヤーの油溢出警報方法により、オイルタンク又はフラ
イポットから油が溢れる前に警報が発せられ、排出弁又
は供給弁の切り替えを行うことができ、フライポット又
はオイルタンクから油が溢出して床面を汚したり、作業
員に高温の調理油がかかりヤケドを負ったりすることが
ない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例のフライヤーの概略側面図で
ある。
【図2】図1の概略正面図である。
【図3】油濾過機構の要部説明図である。
【図4】油濾過機構の説明図である。
【図5】図4の油濾過機構における油溢出警報方法のフ
ローチャート図である。
【符号の説明】
1・・ハウジング、2・・フライポット、3・・エアチ
ャンバー、4・・燃焼器、5・・電磁弁、6・・ガス供
給管、7・・電動ファン、8・・給気管、9・・消音装
置、10・・排油バルブ、11・・排油接続箱、12・
・オイルタンク、13・・オイルポンプ、14・・供給
弁、A・・フライポット、B・・他のフライポット、C
・・制御装置、D・・警報装置、a1,b1・・排出
弁、a2,b2・・供給弁。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 揚げ油を溜める複数のフライポットと、
    前記フライポットの揚げ油を排出する各排出管と、前記
    排出管に取り付ける排出弁と、前記排出管から排出する
    油を受ける濾過容器と、前記容器で濾過した油を再び前
    記フライポットに送油するオイルポンプと、前記オイル
    ポンプから複数のフライポットまで連設する各供給管
    と、前記供給管に取り付ける供給弁と、前記排出弁およ
    び供給弁の開閉状態を検知し油溢出警報を発する制御装
    置とを有し、前記フライポットの揚げ油を濾過するフラ
    イヤーの油溢出警報方法であって、濾過するフライポッ
    トの排出弁の開放状態の時に、他のフライポットの排出
    弁および供給弁の開放状態を検知すると、油溢出警報を
    発するフライヤーの油溢出警報方法。
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