JP3021142U - 壁板取付金具 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 壁板を取付金具にがたつき無く且つ収まり良
く取付け出来ることを特徴としている。 【解決手段】 水平で中央において段部を介して屈曲し
両端に上下に突出した脚部を有する台部と、台部の上向
き突出部中央の上面からほゞ垂直に設けられた直立部
と、この直立部の上端において水平に左右に延び且つ左
右両端部の下面に湾曲突部を有する平坦部とから成るこ
とを特徴としている。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

この考案は壁板取付金具、特に、隣接の壁板同志が壁板の端部において実接合 される内装板の様な壁板の取付金具に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来、内装板の様な壁板等は下地材や間柱に直接に釘やビス等で取付けて固定 したり、或は特別な取付金具を用いて取付けるのが一般的であるが、この様な取 付方法では釘やビス等の頭部が露出するために見栄えが悪く成って外観が損なわ れるので、壁板の端部を実加工して、実加工した接合部に特異な金具を用いて壁 板を取付けるようにしている。

【０００３】 この様な接合金具の一例として、例えば実開平２ー２３６３６号公報記載のも のが知られている。同公報記載の接合金具は、基台の水平台部の両端から斜め下 方に向けて一対の傾斜部が設けられると共に、この基台の水平台部上面から略垂 直に立設された幹板部の先端において斜め上方に分岐する一対の枝板部を差し出 して幹板部の両側において基台の水平台部と一対の枝板部との間に外方に向って 次第に間隙が広くなる一対のパネル嵌合部を形成して、これらパネル嵌合部にパ ネルを差し込んで嵌め込むことによってパネルを取付けるようにしたことを特徴 とするものである。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

併し乍ら、この様な従来の接合金具は、パネルの挿入部が接合金具のパネル嵌 合部に隙間なく好適に密着して取付けることが困難で、且つがたつきが見られ、 従って、収まり良くパネルを接合金具に取付けることが出来ない等の問題が見ら れる。

【０００５】 従って、この考案の目的は、壁板を取付金具にがたつき無く且つ収まり良く取 付けることが出来る壁板取付金具を提供することにある。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

この考案に依れば、壁板取付金具は、水平で中央において段部を介して屈曲し 両端に上下に突出した脚部を有する台部と、台部の上向き突出部中央の上面から ほゞ垂直に設けられた直立部と、この直立部の上端において水平に左右に延び且 つ左右両端部の下面に湾曲突部を有する平坦部とから成るよう構成されたことを 特徴としている。

【０００７】 上述の様に構成されたこの考案の壁板取付金具に依れば、壁板取付金具は、水 平で中央において段部を介して屈曲し且つ両端に上下に突出した脚部を有する台 部と、台部の上向き突出部中央の上面からほゞ垂直に設けられた直立部と、この 直立部の上端において水平に左右に延び且つ左右両端部の下面に湾曲突部を有す る平坦部とから成るよう構成されており、直立部と平坦部によって形成されるＴ 字形部分が壁板の実接合部に形成された嵌合部に嵌合されて壁板を取付支持し、 従って、平坦部の両端下面における湾曲突部が壁板の実接合部の傾斜部に夫々好 適に係合してがたつき無く且つ収まり良くすると共に、壁板の嵌め込みを容易に している等の効果が得られると共に、壁板の表面から直接にビスを打ち込まない ためにビス頭処理部の違和感や後の劣化等、美観を損ねることが無く、壁板取付 金具を介して壁板を取付けるので横方向の動きに対して自由となり耐震的に優位 であり、壁板と下地材との間に十分な隙間が形成されるために結露防止用の通気 層として活用でき、下地材に多少の突起部が有っても吸収でき、更に、壁板の温 度、湿度変化等による伸縮から発生するビス部の割れの恐れが無くなる等の利点 が有る。

【０００８】 この考案の他の目的や特長および利点は以下の添付図面に沿っての詳細な説明 から明らかになろう。

【０００９】

【考案の実施の形態】 図面の、特に図１および図２に明示される様に、この考案の壁板取付金物１０ は、例えばアルミニウム等の金属材料を押出し成形して一体的に造られて成り、 ほゞ水平で中央において段部１５を介して屈曲し且つ両端に上下に突出した脚部 １６、１７を有する台部１１と、台部１１の上向き突出部１８の中央の上面から ほゞ垂直に設けられた直立部１２と、この直立部１２の上端において水平に左右 に延び且つ左右両端部の下面に湾曲突部２０、２１を有する平坦部１４とから主 に構成されている。従って、脚部１６、上向き突出部１８、段部１５、下向き突 出部１９、脚部１７とから偏平な断面Ｓ字形に形成され、更に、上向き突出部１ ８の中央から直立した直立部１２の上端から左右に平坦部１４が延びていてＴ字 形を成していることが図示から容易に理解されよう。また、下向き突出部１９に は、壁板取付金物１０を取付けるための釘４またはビスのための孔２２が設けら れている。

【００１０】 従って、この考案の壁板取付金物１０においては、脚部１６と下向き突出部１ ９の下面が下地材３に当接されて釘４によってしっかりと取付けられ、上向き突 出部１８の上面に壁板１、２の下面が当接して取付けられて壁板１、２と下地材 ３との間に一定の間隙が常に保たれ、壁板１、２の実接合部の嵌合部９に壁板取 付金物１０のＴ字形部分、すなわち直立部１２と平坦部１４がしっかりとがたつ き無く嵌め込まれて取付けられる。従って、釘４やビスによって壁板取付金物１ ０が下地材３または間柱に取付けられる時に、釘４やビスの頭部４ａが上向き突 出部１８の上面よりも突出することが無いので、釘４やビスが壁板２に当たるこ とが無く邪魔にならないように成っている。

【００１１】 すなわち、壁板１、２の接合部は図３および図４に示される様に実接合される よう、例えば壁板１に下実部５が設けられ、壁板２に上実部６が設けられていて 壁板取付金物１０の直立部１２と平坦部１４とを嵌め込むための嵌合部９を形成 するよう傾斜部７、８が各壁板１、２の接合部に夫々設けられている。従って、 壁板１、２の接合部を実接合するよう組み合わせる時に、壁板１の傾斜部７と壁 板２の傾斜部８とによって嵌合部９が形成されてこの嵌合部９に壁板取付金物１ ０の直立部１２と平坦部１４が嵌合されて、平坦部１４の左右両端部の下面の湾 曲突部２０、２１が夫々傾斜部７、８に係合してがたつき無く好適に収まり、し っかりと当接されて嵌合される。

【００１２】 従って、下地材３に釘４やビスによってしっかり固着された壁板取付金物１０ の台部１１の上向き突出部１８の上面に直立部１２を挟んで、先ず、壁板１の下 実部５の下面を当接するよう差し込んで嵌合させて傾斜部７を平坦部１４の湾曲 突部２０に係合させると共に、対応する壁板２の上実部６の下面が平坦部１４の 上面に当接するよう差し込んで嵌合させて傾斜部８を平坦部１４の湾曲突部２１ に係合させることによって、両壁板１、２を壁板取付金物１０のＴ字形の直立部 １２と平坦部１４に好適に嵌合させて取付けることが出来、従って、壁板１、２ が良好に取付けるよう出来る。

【００１３】 図面の図５および図６には、この考案の壁板取付金具１０の取付けに対する別 の形態が示されている。すなわち、図示される様に、隣地境界線が迫っている等 で外部から足場を掛けることが出来なかったり、或いは下地材３に壁板取付金具 １０を釘で取付けることが困難な場合等に図５および図６に示される様なほゞＵ 字形の固定用の金具３０を用いて壁板取付金具１０を下地材３に横方向から取付 けることが出来、建物の内側からの施工が可能と成る。この様な固定用の金具３ ０は予め下地材３の厚さに適合して帯板の様な金属板をほゞＵ字形に折曲して造 られており、この様な金具３０を壁板取付金具１０の下向き突出部１９において 嵌め込んで下地材３に取付け、釘４やビス等で下地材３に固定される。

【００１４】

【考案の効果】

この様に構成されたこの考案の壁板取付金具に依れば、壁板取付金具は、水平 で中央において段部を介して屈曲し且つ両端に上下に突出した脚部を有する台部 と、台部の上向き突出部中央の上面からほゞ垂直に設けられた直立部と、この直 立部の上端において水平に左右に延び且つ左右両端部の下面に湾曲突部を有する 平坦部とから成るよう構成されており、直立部と平坦部によって形成されるＴ字 形部分が壁板の実接合部に形成された嵌合部に嵌合されて壁板を取付支持し、従 って、平坦部の両端下面における湾曲突部が壁板の実接合部の傾斜部に夫々好適 に係合してがたつき無く且つ収まり良くすると共に、壁板の嵌め込みを容易にし ている等の効果が得られると共に、壁板の表面から直接にビスを打ち込まないた めにビス頭処理部の違和感や後の劣化等、美観を損ねることが無く、壁板取付金 具を介して壁板を取付けるので、壁板の横方向の動きに対して自由となり耐震的 に優位であり、更に、壁板と下地材との間に十分な隙間が形成されるために結露 防止用の通気層として活用でき、下地材に多少の突起部が有っても吸収でき、且 つ壁板の温度、湿度変化等による伸縮から発生するビス部の割れの恐れが無くな る等の効果が得られる。

【図面の簡単な説明】

【図１】この考案に依る壁板取付金具の側面図である。

【図２】図１のこの考案の壁板取付金具を示す斜視図で
ある。

【図３】図１のこの考案の壁板取付金具を用いて壁板を
取付けた時の側断面図である。

【図４】図３における壁板を示す側断面部分図である。

【図５】この考案の壁板取付金具の別の取付形態を示す
図である。

【図６】図５の取付に用いられるほゞＵ字形の固定用の
金具を示す図である。

【符号の説明】

１ 壁板 ２ 壁板 ３ 下地材 ４ 釘 ５ 下実部 ６ 上実部 ７ 傾斜部 ８ 傾斜部 ９ 嵌合部 １０ 壁板取付金物 １１ 台部 １２ 直立部 １４ 平坦部 １５ 段部 １６ 脚部 １７ 脚部 １８ 上向き突出部 １９ 下向き突出部 ２０ 湾曲突部 ２１ 湾曲突部 ２２ 孔 ３０ 固定用の金具

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 水平で中央において段部を介して屈曲し
   両端に上下に突出した脚部を有する台部と、台部の上向
   き突出部中央の上面からほゞ垂直に設けられた直立部
   と、この直立部の上端において水平に左右に延び且つ左
   右両端部の下面に湾曲突部を有する平坦部とから成るこ
   とを特徴とする壁板取付金具。
2. 【請求項２】 台部は両端の脚部と中央の段部と段部の
   両側の上向き突出部および下向き突出部とから偏平なＳ
   字形断面形状に形成されると共に、該台部の上向き突出
   部から直立する直立部と平坦部とによってＴ字形断面形
   状部分が形成されて、該Ｔ字形断面形状部分が隣接する
   ２つの壁板の端部の実接合部に形成された嵌合部に嵌合
   されて壁板を取付支持するように成ったことを特徴とす
   る請求項１記載の壁板取付金具。
3. 【請求項３】 台部、直立部および平坦部が金属材料に
   よって一体的に押出し成形されて成ることを特徴とする
   請求項１または２いずれか記載の壁板取付金具。