JP4113632B2 - 電子写真用磁性トナーの製造方法、トナー、そのトナーを含む2成分系現像剤、ならびに画像形成方法および画像形成装置 - Google Patents

電子写真用磁性トナーの製造方法、トナー、そのトナーを含む2成分系現像剤、ならびに画像形成方法および画像形成装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子写真用磁性トナーの製造方法、その方法で製造された電子写真用磁性トナー、その磁性トナーを含む2成分系現像剤、その現像剤を用いた画像形成方法と画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
磁気ブラシ方式による電子写真法や静電記録法などでは、カラー印刷が可能で高速印刷も可能であるということから、最近では、現像剤として2成分系現像剤が広く用いられている。
この磁気ブラシ方式では、次のようにして画像形成が進行する。まず、例えば表面が半導体で構成され、一様に表面が荷電している感光体の当該表面を、形成すべき画像のパターンで露光してそこに静電潜像が形成される。ついで、内部に磁気ロールを備え、感光体の表面に対向して配置されている現像器の中の現像剤のよって前記静電潜像が現像される。
【0003】
具体的には、現像器内の現像剤はそれを構成するキャリアの磁気力によって磁気ロールに吸着された状態で感光体の表面に接触または近接し、そして当該キャリアの表面に付着している現像剤中の帯電トナーが静電引力で当該キャリアから離脱して前記静電潜像に吸着され、そこに着色したトナー像を形成する。なお、現像終了後のキャリアの大部分は磁気ロールに吸着されたまま現像器に戻り、そこで新しいトナーと混合される。
【0004】
ついで、このトナー像は転写手段によって紙などの記録媒体に転写されたのち、更に熱や光などによって定着され、ここに画像形成が完了する。
ところで、上記した画像形成過程では、トナーとキャリアは現像器内で磁気ロールによって常時撹拌、混合されているが、その過程でトナーは摩擦帯電してキャリア表面に付着され、キャリアによって感光体表面にまで運搬されている。
【0005】
この撹拌、混合時には、トナーの上記した摩擦帯電現象の外に、構成粒子相互間の摩擦による発熱があるため、現像剤の温度は上昇する。とくに、トナーやキャリアの流動性が悪かったり、また磁気ロールを高速回転させる高速プリンタの場合には現像剤の温度上昇は大きくなる。
そして、トナーの主成分は樹脂であるため、現像剤の温度上昇が大きくなると、トナー相互間で熱融着が起こり現像剤は凝集体になることがある。しかしながら、このような状態が発生すると、形成された画像には現像ロール上の現像ぬけに基因するスジ状の白抜け(ライトストリーク)が発生し、画像品質は著しく劣化する。
【0006】
このような問題の発生を防止するために、トナーの表面に無機微粒子を付着せしめることにより、トナーの構成樹脂が相互に接触することを抑制し、あわせてトナーそれ自体の流動性を高めるという処置が採られている。このときの無機微粒子としては、通常、シリカ微粒子が用いられている。
一方、磁性体の粉末を樹脂で結着した磁性トナーが提案されている(特開平9−258471号公報参照)。この磁性トナーは、その磁気力により現像装置の現像ロールに磁気的に保持されるため、高速運転の場合においてもトナー挙動を制御しやすいという利点を備えている。
【0007】
そして、この磁性トナーは概ね次のようにして製造されている。
まず、結着樹脂と磁性体粉末の所定量を、例えば2軸混練押出機や圧力ニーダなどで溶融混練する。なお、このとき、必要に応じては、荷電制御剤、着色剤、ワックスなどの添加剤が配合される。
ついで得られた混練物を冷却したのち、それを、例えばジェットミルや高速衝撃剪断式粉砕機などで粉砕し、更に例えば風力分級機、篩などを用いて分級して所定粒径の粉末にして目的とする磁性トナーを得る。
【0008】
そして、この磁性トナーの表面に対しては次のようにして無機微粒子が付着される。それを無機微粒子がシリカ微粒子である場合について説明する。
混合機の中に磁性トナーの所定量を収容し、ここに、目的とする付着量に相当する量のシリカ微粒子を添加し、ついで全体を混合する。使用する混合機としては、ヘンシェルミキサ、マイクロスピードミキサ、ホモジナイザなどをあげることができる。なおこのとき、混合の過程で混合物は発熱するので、混合物の温度をトナーが融着しない温度に制御することが必要になる。
【0009】
この添加、混合により、磁性トナーの表面にはシリカ微粒子が付着し、ここに目的とするトナーが製造される。
そして最後に、このシリカ微粒子付着磁性トナーと、別工程で製造しておいたキャリアとを所定の割合で混合して2成分系の現像剤が製造される。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記した方法で製造した磁性トナーを含む現像剤を用いて画像形成を行うと、現像器内で磁性トナーの熱融着は起こっていないにもかかわらず、時として白抜けのような画像欠陥を生ずる場合がある。
本発明は、シリカ微粒子に代表される無機微粒子が表面に付着している磁性トナーを用いたときにおける上記した問題を解決することができる電子写真用磁性トナーを製造する方法の提供を目的とする。また、その方法で製造された磁性トナー、その磁性トナーを含む2成分系現像剤、それを用いた画像形成方法と画像形成装置の提供を目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
シリカ微粒子が表面に付着している磁性トナーとキャリアを組み合わせて成る2成分系現像剤を用いたときに、上記した現象が起こる理由はいまだ明らかではない。しかしながら、本発明者らがその現像を起こしたときの感光体の表面を調査したところ、生起した画像欠陥に対応する感光体の表面箇所にはシリカ膜と思われる絶縁膜が形成されている現象、いわゆるシリカのフィルミング現象が発生していることを確認した。
【0012】
このようなことから、本発明者らは、上記した画像欠陥は感光体表面に何らかの理由でシリカ微粒子が付着し、その部分が絶縁領域となるため現像不能な箇所になっているためであると推考した。
そこで、本発明者らは、磁気トナーへのシリカ微粒子の添加と混合の態様に関して様々な実験を行い、シリカ微粒子の磁気トナー表面への付着状態と上記現象との対比を調査したところ、シリカ微粒子の添加と混合の態様は上記画像欠陥の発生状態に大きな影響を与えるとの知見を得、本発明の電子写真用磁性トナーの製造方法を開発するに至った。
【0013】
すなわち、本発明の電子写真用磁性トナーの製造方法は、少なくとも結着樹脂と磁性体を溶融混練し、得られた混練物を粉砕、分級してトナー粒子を製造し、ついで前記トナー粒子にシリカ微粒子を添加、混合して電子写真用トナーを製造する際に、前記シリカ微粒子の目標添加率の3〜30倍となるようにシリカ微粒子の高濃度混合物を予め調製し、ついで、前記高濃度混合物にトナー粒子を添加、混合して前記シリカ微粒子の濃度を目標添加率にまで希釈して次式:
100×W /W
(ただし、W は、製造された電子写真用磁性トナーを分散する水溶液に180Wで5分間の超音波振動を与えたときに、磁性トナー表面に残留しているシリカ微粒子の付着量を表し、W は上記超音波振動を与える前に磁性トナーの表面に付着しているシリカ微粒子の全量を表す)で示されるシリカ付着力が40〜70%である電子写真用トナーを製造することを特徴とする。
【0014】
とくに、前記結着樹脂がポリエステル樹脂であることを好適とする
【0015】
また、本発明においては、上記した電子写真用磁性トナーと、少なくとも結着樹脂と磁性体を含むキャリアの混合物であることを特徴とする2成分系現像剤が提供される。
更に、本発明においては、感光体の表面に形成目的の画像パターンを露光して静電潜像を形成し、前記静電潜像を2成分系現像剤で現像してトナー像を形成し、前記トナー像を記録媒体に転写したのち定着する画像形成方法において、
前記2成分系現像剤が上記した電子写真用磁性トナーを含有していることを特徴とする画像形成方法;感光体と、感光体への帯電手段と、感光体への露光手段と、2成分系現像剤を収容する現像器と、トナー像の転写手段と、トナー像の定着手段と、記録媒体の搬送手段とを備えている画像形成装置において、前記現像剤が上記した電子写真用磁性トナーを含有していることを特徴とする画像形成装置がそれぞれ提供される。
【0016】
【発明の実施の形態】
本発明においては、まず最初に、後述するような方法で磁性トナーが製造され、ついでこの磁性トナーにシリカ微粒子を後述する態様で添加、混合して目的の電子写真用磁性トナーが製造される。
最初に、本発明の磁性トナーの製造方法について説明する。
【0017】
まず、結着樹脂と磁性体を溶融混練する。また、必要に応じては着色剤、荷電制御剤、ワックスを同時に配合して混練してもよい。
用いる結着樹脂および磁性体としては、例えば、特開平9−25841号公報で列記されているような結着樹脂と磁性体をあげることができ、着色剤やワックスも上記先行技術に列記されているものを用いることができる。
【0018】
また、帯電制御剤としては、特開平10−10788号公報で列記されているようなものをあげることができる。
なお、特開平9−25841号公報に列記されている結着樹脂のうち、ポリエステル樹脂はフラッシュ定着時の熱分解による異臭が低減し、また荷電量制御が行いやすく、磁性体の均一分散も実現しやすいので好適である。
【0019】
溶融混練は、2軸混練押出し機や圧力ニーダなどを用い、かつ運転温度を結着樹脂の軟化点以上の温度に設定して進めればよい。
このようにして得られた混練物は、次に冷却固化したのち、粉砕、分級して所定粒径の粉末にする。
なお、粉砕は、例えばジェットミル、高速衝撃剪断式粉砕機など公知の粉砕機を用いて行えばよく、また、分級は風力分級、篩分けなどの手段を用いて行えばよい。
【0020】
本発明においては、次に、上記したようにして製造された磁性トナーとシリカ微粒子が撹拌、混合され、磁性トナーの流動性が高められる
【0021】
その場合、シリカ微粒子としては、BET比表面積が100m2/g以上で、かつpH値が8以下を示すような表面性状を有するものが好ましい。BET比表面積が100m2/g未満である場合は流動性が充分でない。またpHが8未満である場合、理由は定かではないが、感光体表面へのフィルミングが発生しやすい傾向がある。とくに、感光体がポリカーボネート成分を表面層にもつ有機感光体で上記現象が発生しやすい。
【0022】
本発明におけるシリカ微粒子の添加、混合は次のような2段階工程で行われる。
第1段階の工程では、次のような磁性トナーとシリカ微粒子の混合物を予め調製する。
すなわち、最終的に製造すべきトナーにおけるシリカ微粒子の目標添加率の3〜30倍に相当する添加率となるように当該シリカ微粒子を磁性トナーに添加して、シリカ微粒子の高濃度混合物を調製する。
【0023】
ついで、第2段階の工程では、上記高濃度混合物に磁性トナーのみを添加することにより、前記混合物中のシリカ微粒子が目標添加率の値になるまで当該シリカ微粒子の濃度を希釈する。
具体的には、所望量の磁性トナーを混合機で撹拌しながら、上記した目標添加率の3〜30倍に相当する量のシリカ微粒子が1度にまたは所望する時間をかけて間欠的に添加され、全体が混合され、ついで、この混合物を引き続き撹拌しながら、そこに磁性トナーのみを1度にまたは連続的もしくは間欠的に所定量投入すればよい。
【0024】
このように2段階に分けて磁性トナーとシリカ微粒子を混合すると、理由は明確ではないが、磁性トナーの表面にシリカ微粒子が均一に付着してトナー全体の流動性が向上するだけではなく、その付着力が適正となるためであろうか前記した画像欠陥の発生はほとんど起こらなくなる。
しかしながら、第1段階の工程でシリカ微粒子の添加量を目標添加率に相当する量の3倍値よりも少なくすると、上記した効果は認められずに画像欠陥の発生が時として起こる。また、30倍値よりも多くすると、磁性トナーとシリカ微粒子の均一混合ができなくなり、仮にそれを最終的に目標添加率になるまで希釈しても得られた混合物で現像剤を製造することができなくなる。
【0025】
そこで、本発明者らは、各種の倍率によって上記2段階の工程で製造したトナーにつき、次のような方法で磁性トナーへのシリカ微粒子の付着力を測定し、その付着力と画像欠陥の有無との関係を調べてみた。
そのシリカ付着力の測定方法を以下に説明する。
【0026】
(1)まず、上記2段階の工程を経て製造されたトナー8gを試料として採取し、これを、0.2%のポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル水溶液160gに分散させる。
なお、試料の分散に先立ち、試料を真空乾燥し、ついでその乾燥試料中のSi量を自動蛍光X線分析装置(RIX300、理学社製)を用いて定量し、その定量分析値W0を磁性トナーの表面に付着しているシリカ微粒子量とする。
【0027】
(2)上記分散液を氷冷、撹拌しながら、ここに、超音波ホモジナイザ(US300−T、日本精機製作所(株)製、超音波振動子の大きさは直径26mm)を運転し、出力180Wの超音波振動を5分間与える。
(3)超音波処理後の分散液を、遠心分離機H900(KOKUSAN(株)製)により、2000rpmで3分間の遠心分離を行い、上澄み液を捨てて沈殿物を得、この沈殿物を精製水150gで洗浄する。この操作を2回反復する。
【0028】
(4)得られた洗浄物を真空乾燥する。
(5)乾燥した試料中のSi量を、自動蛍光X線分析装置(RIX300、理学社製)を用いて定量する。得られた定量分析値W1を磁性トナーの表面に残留付着しているシリカ微粒子量とする。
(6)そして最後に、100×W1/W0を計算し、その値をシリカ付着力(%)とする。
【0029】
この値が大きいほど、シリカ微粒子は磁性トナーの表面に強く付着していることを意味する。
第1段階の工程で、シリカ微粒子の添加量を目標添加率の3〜30倍に設定して製造したトナーは、上記したシリカ付着力が40〜70%の範囲内に入っており、そのトナーを用いると前記画像欠陥はほとんど発生しないことが判明した。
【0030】
一方、第1段階の工程におけるシリカ微粒子の添加量が目標添加率の3倍値より少なかったり、また30倍値より多かったりした場合には、いずれも測定したシリカ付着力は上記した範囲から外れており、そのトナーを用いると時として前記画像欠陥の発生が認められた。
このようなことから、前記した画像欠陥を起こさない磁性トナーを製造するためには、シリカ微粒子を2段階に分けて磁性トナーに混合すること、しかも第1段階の工程では目標添加率の3〜30倍に相当する量のシリカ微粒子を添加することが必要になる。
【0031】
そして、このとき、無機微粒子がシリカ微粒子である場合には、磁性トナー表面におけるシリカ付着力が40〜70%になっている。
次に、本発明の2成分系現像剤は、上記したようにして製造された本発明の磁性トナーとキャリアが混合された混合物である。
その場合、相手材であるキャリアとしては、少なくとも結着樹脂と磁性体を含んだものが使用される。更に荷電制御剤、ワックスなどを含有していてもよい。
【0032】
その場合、用いる結着樹脂、磁性体、荷電制御剤、ワックスなどはいずれも特開平10−10788号公報に列記されているものをあげることができる。とくに、結着樹脂はポリエステル樹脂であることが好ましい。
なお、このキャリアに対しても、本発明の磁性トナーの場合と同じように、その表面に前記シリカ微粒子を付着せしめると、熱融着を有効に防止できて好適である。
【0033】
次に、本発明の画像形成装置と画像形成方法について説明する。
図1は本発明の画像形成装置の全体を示す概略図である。
図1において、矢印方向に回転する円筒形形状の感光体1の上部に、感光体の表面を帯電させるための帯電手段2が配置されている。そして、帯電手段2の右側(感光体1の回転方向側)には、形成すべき画像のパターンで光を感光体表面に照射して感光体1に静電潜像を形成する露光手段3と、磁気ロール4aを有する現像器4がこの順序で配置され、この現像器4の中に、本発明のキャリアを含む2成分系現像剤4bが収容され、ここで静電潜像をトナー像に変換する。
【0034】
感光体1の下面には記録媒体5が対向配置され、この記録媒体5は搬送手段6a,6bにより、図の矢印方向(感光体1の回転方向)に走行できるようになっている。そして、感光体1の下部には、走行する記録媒体5と対向して分離帯電器から成る転写手段7が配置されている。
そして、搬送手段6bの上部には、遮光板8aとそれに併設された反射板8bが配置され、反射板8b内にはフラッシュランプ8cが配置され、全体として定着手段が構成されている。
【0035】
一方、転写手段7の下流側に位置する感光体1の表面には、帯電器9、クリーニングブラシから成り、トナーに対してマイナスのバイアスを印加しているクリーナ10、除電ランプ11がこの順序で配置され残留トナー除去手段が構成されている。
この装置を用いて、次のように画像形成が進む。
【0036】
まず、帯電手段2により感光体1の表面が一様に帯電され、そこに形成すべき画像のパターンで露光手段3により露光が行われ、所定の静電潜像が感光体1の表面に形成される。
現像器4まで回転してきた感光体1の静電潜像は、そこで、磁気ロール4aに磁気吸着されている2成分系現像剤4bのトナーによってトナー像に転化する。
【0037】
そして、このトナー像は転写手段7によって搬送手段6aから搬送手段6b間を走行する記録媒体7に転写されたのち、定着手段8によって記録媒体上に定着され、ここに画像形成が終了する。なお、感光体1の表面に残留しているトナーは前記残留トナー除去手段によって除去される。
【0038】
【実施例】
実施例1〜9、比較例1〜9
(1)磁性トナーの製造
ポリエステル樹脂(タフトンTTR−2、花王(株)製)60重量%、ポリエステル樹脂(タフトンTTR−5、花王(株)製)15重量%、磁性体(EPT−1000、戸田工業(株)製)20重量%、カーボンブラック(リーガル330R、キャボット社製)2重量%、ニグロシン系荷電制御剤(ボントロンN−01、オリエント化学工業(株)製)1重量%、ポリエチレンワックス(ハイワックス405MP、三井石油化学工業(株)製)2重量%から成る混合物を調製した。
【0039】
この混合物を、2軸混練押出機(PCM−30、池貝鉄工所(株)製)を用い、温度180℃で溶融混練したのち冷却し、得られた混練物を、ジェットミル粉砕機(PJM−100、日本ニューマチック工業(株)製)を用いて微粉砕したのち、風力分級機(A−12、アルピネ社製)を用いて分級し、重量平均粒径8.7μmの磁性トナーを得た。これを磁性トナーAとする。
【0040】
一方、ポリエステル樹脂(タフトンTTR−2、花王(株)製)50重量%、ポリエステル樹脂(タフトンTTR−5、花王(株)製)25重量%、磁性体(EPT−1000、戸田工業(株)製)20重量%、カーボンブラック(リーガル330R、キャボット社製)2重量%、ニグロシン系荷電制御剤(ボントロンN−01、オリエント化学工業(株)製)1重量%、ポリエチレンワックス(ハイワックス405MP、三井石油化学工業(株)製)2重量%から成る混合物を調製した。
【0041】
この混合物を、2軸混練押出機(PCM−30、池貝鉄工所(株)製)を用い、温度180℃で溶融混練したのち冷却し、得られた混練物を、ジェットミル粉砕機(PJM−100、日本ニューマチック工業(株)製)を用いて微粉砕したのち、風力分級機(A−12、アルピネ社製)を用いて分級し、重量平均粒径10.3μmの磁性トナーを得た。これを磁性トナーBとする。
【0042】
なお、これら磁性トナーの重量平均粒径は以下のようにして測定した。まず、試料5mgを所定の界面活性剤溶液20mLに添加し、その溶液に超音波分散機で15秒間の分散処理を施したのち、得られた溶液を100μmのアパーチャーチューブを有する粒度測定器(コールターマルチタイザーII:コールター社製)に導入して測定した。
【0043】
(2)シリカ微粒子が付着したトナーの製造
シリカ微粒子の目標添加率を表1,2で示した値に設定し、まず、スーパーミキサー(SMV−20、カワタ(株)製)に磁性トナーAと磁性トナーBをそれぞれ投入し、ここに、表1,2で示した疎水性シリカ微粒子(いずれも、日本アエロジル(株)製、平均粒径は12nm)を添加して表1,2で示した条件でミキサーを運転し、シリカ微粒子が高濃度の混合物を調製した(第1段階の工程)。
【0044】
なお、このときのシリカ微粒子の添加量は、磁性トナーに対し表1,2で示した割合(重量%)となるように変化させた。
ついで、ミキサの運転条件を表1,2で示したように変えて、ここに磁性トナーを添加して混合し、シリカ微粒子の濃度を目標添加率となるように希釈した(第2段階の工程)。
【0045】
このようにして磁性トナーの表面にシリカ微粒子が付着しているトナーを製造し、それぞれのトナーについてシリカ付着力を測定した。その結果を表1,2に示す。
(3)標準キャリアの製造
ポリエステル樹脂(タフトンTTR−2、花王(株)製)24重量%、磁性体(KBF−100SR、関東電化工業(株)製)74重量%、荷電制御剤(ボントロンS−34、オリエント化学工業(株)製)1重量%、ワックス(LUVAX−1151、日本精蝋(株)製)1重量%から成る混合物を調製した。
【0046】
この混合物を、2軸混練押出機(PCM−30、池貝鉄工所(株)製)を用い、温度180℃で溶融混練したのち冷却し、得られた混練物を、粗粉砕機(UG−210KGS、朋来鉄工所社製)を用いて2mmφパスに粗粉砕し、更に、中粉砕機(ファインミルFM−300N、日本ニューマチック工業(株)製)を用いて中粉砕したのち、微粉分級機(セパレーターDS−5UR、日本ニューマチック工業(株)製)を用いて分級し、体積平均粒径53μmの樹脂キャリアとした。
【0047】
なお、この樹脂キャリアの体積平均粒径は以下のようにして測定した。まず、試料約10〜15mgを所定の界面活性剤水溶液約10mLに添加して試料を分散させたのち、粒度分布測定装置(マイクロトラックHRA9320−X100型、日機装(株)製)に導入して測定した。
(4)現像剤の製造
(2)で製造した各種のトナー10重量%と、(3)で製造した標準キャリア90重量%を表1,2で示した組合せで混合して現像剤を製造した。
【0048】
(4)性能の評価
上記現像剤を、図1で示した画像形成装置(GP−1150HH、東レ(株)製のLEDプリンタ)の現像器内に収容して連続的に印字しそのときの画像品質を評価した。
その結果を一括して表1,2に示した。
【0049】
【表1】
Figure 0004113632
【0050】
【表2】
Figure 0004113632
【0051】
表1,2から次のことが明らかである。
(1)各実施例と比較例1〜7を対比して明らかなように、2段階に分けてシリカ微粒子を磁性トナーに添加すると、得られたトナーは、それを用いた画像形成時に40万枚の印字後にあっても、現像剤成分の感光体表面への付着(フィルミング)は発生せず、印字劣化を起こしていない。このようなことから、シリカ微粒子の磁性トナーへの添加を2段階で行うことの有用性が明らかである。
【0052】
(2)しかしながら、2段階でシリカ微粒子を磁性トナーへ添加する場合でも、第1段階の工程で添加するシリカ微粒子の量が目標添加率の37.5倍値(比較例9)であったりすると均一混合ができずトナーとならない。また2倍値である場合(比較例8)、比較例1〜7よりはその性能が優れているとはいえ、実施例のトナーよりも性能は劣位にある。
【0053】
このようなことから、第1段階の工程では、シリカ微粒子を目標添加率の3〜30倍値に設定すべきである。
【0054】
【発明の効果】
以上の説明で明らかなように、本発明方法で製造したトナーを用いると、画像形成装置を長時間または高速運転しても、感光体への現像剤の付着(フィルミング)は起こらず、そのため良好な画像品質が安定して確保される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のキャリアを含む2成分系現像剤を用いる画像形成装置の全体を示す概略図である。
【符号の説明】
1 感光体
2 帯電手段
3 露光手段
4 現像器
4a 磁気ロール
4b 2成分系現像剤
5 記録媒体
6a,6b 搬送手段
7 転写手段
8 定着手段
8a 遮光板
8b 反射板
8c フラッシュランプ
9 帯電器
10 クリーナ
11 除電ランプ

Claims (6)

  1. 少なくとも結着樹脂と磁性体を溶融混練し、得られた混練物を粉砕、分級してトナー粒子を製造し、ついで前記トナー粒子にシリカ微粒子を添加、混合して電子写真用磁性トナーを製造する際に、前記シリカ微粒子の目標添加率の3〜30倍となるようにシリカ微粒子の高濃度混合物を予め調製し、ついで、前記高濃度混合物にトナー粒子を添加、混合して前記シリカ微粒子の濃度を目標添加率にまで希釈して、次式:
    100×W /W
    (ただし、W は、製造された電子写真用磁性トナーを分散する水溶液に180Wで5分間の超音波振動を与えたときに、磁性トナー表面に残留しているシリカ微粒子の付着量を表し、W は上記超音波振動を与える前に磁性トナーの表面に付着しているシリカ微粒子の全量を表す)で示されるシリカ付着力が40〜70%である電子写真用磁性トナーを製造することを特徴とする電子写真用磁性トナーの製造方法。
  2. 前記結着樹脂がポリエステル樹脂である請求項1の電子写真用磁性トナーの製造方法。
  3. 請求項1の方法で製造された電子写真用磁性トナー。
  4. 請求項の電子写真用磁性トナーと、少なくとも結着樹脂と磁性体を含むキャリアの混合物であることを特徴とする2成分系現像剤。
  5. 感光体の表面に形成目的の画像パターンを露光して静電潜像を形成し、前記静電潜像を2成分系現像剤で現像してトナー像を形成し、前記トナー像を記録媒体に転写したのち定着する画像形成方法において、
    前記2成分系現像剤が請求項の電子写真用磁性トナーを含有していることを特徴とする画像形成方法。
  6. 感光体と、感光体への帯電手段と、感光体への露光手段と、2成分系現像剤を収容する現像器と、トナー像の転写手段と、トナー像の定着手段と、記録媒体の搬送手段とを備えている画像形成装置において、前記現像剤が請求項の電子写真用磁性トナーを含有していることを特徴とする画像形成装置。
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