JP4035178B2 - 電子写真用トナー - Google Patents
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【発明の属する技術分野】
本発明は電子写真用トナーに関し、さらに詳しくは、電子写真複写機、電子写真プリンタ、静電印刷機などの電子写真装置において静電潜像を現像するための現像剤として有利に使用することのできる電子写真用トナーに関する。本発明の電子写真用トナーは、それを電子写真装置において使用した場合、トナー飛散に原因する用紙搬送路、定着器等の汚染を防止もしくは軽減することができる。
【0002】
【従来の技術】
従来、複写機、プリンタ、印刷機などで広く普及している電子写真法としては、米国特許第2,297,691号などに記載された方式が周知である。この電子写真方式は、一般には、例えば感光体ドラム(フォトコンドラムともいう)などのような光導電性感光体を利用し、その上にコロナ放電などにより一様な静電荷を与え、様々な手段によって前記光導電性感光体に光像を照射することによってその絶縁体上の静電荷を部分的に消去して静電潜像を形成し、次いで、この潜像をトナーと呼ばれる微粉体を用いて現像、可視化するものである。このようにして得られるトナー像は、必要に応じて、紙などの記録媒体に転写した後、加圧、加熱、溶剤蒸気の吹きつけ、光等の照射などの処理によって記録媒体に定着させ、複写物とすることができる。
【0003】
電子写真方式において静電潜像を現像するためのトナーとしては、従来より、天然もしくは合成の高分子物質よりなるバインダ樹脂にカーボンブラック等の着色剤、帯電制御剤などを分散させた後、これを粉砕、分級して5〜20μm 程度の粒径を有する微粉体としたものが用いられている。これらのトナー微粉体は、通常、トナーの単独で、さもなければ、鉄粉、フェライト粉、ガラスビーズなどの担体物質(キャリヤ)と混合して、用いられている。キャリヤとして鉄粉もしくは他の強磁性体粒子を用いる場合、トナーとキャリヤからなる現像剤は、現像装置内で混合攪拌されることにより摩擦帯電せしめられ、さらに、現像装置内のマグネットロールが回転することにより、磁気ブラシを形成し、そして、マグネットロールの回転とともに光導電性感光体上の静電潜像部分に運ばれ、帯電したトナーのみが電気的吸引力により静電潜像に付着せしめられる。このようにして潜像の可視化に使用された現像剤には、繰り返しの使用を可能とするために、トナー濃度の低下量に相当する新品のトナーが追加され、一定のトナー濃度が維持される。
【0004】
さらに、光導電性感光体上に形成されたトナー像は、コロナ転写、ローラ転写などのような転写手段によって紙などの記録媒体に写しとられる。記録媒体に転写せしめられた時のトナー像は、微粉体の状態で媒体表面に付着して画像を形成しており、したがって、例えばこの画像を指で擦っただけで、崩れ落ちることが可能である。記録媒体上のトナー像を擦り落ちない程度に定着するためには、トナー像の微粉体を溶融させて記録媒体に固着させることが必要であり、実際、上記したような、加圧、加熱、溶剤蒸気の吹きつけ、光等の照射などのいろいろな定着方法が用いられている。これらの方法のなかで、光定着の代表的な方法であるフラッシュ定着は、例えばキセノンフラッシュランプなどのような放電管の閃光によってトナー像を定着する方法であって、構造が比較的に簡単である、待ち時間が短い、といった利点を有している。
【0005】
フラッシュ定着によってトナーが記録媒体に固着する過程は、次の通りである。前述のように、トナー像を記録媒体に転写した時点では、トナーはまだ微粉体のまま媒体に付着しており、換言すると、擦っただけで簡単に崩れ落ちる状態にある。そのような状態にあるトナー像に、例えばキセノンフラッシュランプなどのような放電管の閃光を照射すると、トナーが閃光のエネルギーを吸収し、温度が上昇して軟化溶融し、記録媒体に密着せしめられる。閃光の照射が終わった後、トナーは、温度の低下とともに固化し、所期の定着画像を形成する。得られた定着画像は、記録媒体に強固に固着しており、例えば指で擦っても崩れ落ちるようなことはない。
【0006】
ここで、フラッシュ定着において重要なことは、トナー粉が溶融して紙などの記録媒体に強固に密着することであり、そのために、トナー粉は、外界に放散して温度上昇に寄与しない熱エネルギーの分も含めた光エネルギーを閃光から吸収して十分に溶融するものでなければならない。反面、トナー粉に対して光エネルギーを与えすぎると、トナー周辺の空気も加熱され、空気膨張の振動が紙に与えられるため、定着の瞬間に紙が強く振動する。紙が振動すると、未定着のトナー粉が飛散するため、画像の解像性が低下する原因となったり、そのトナー粉が定着器の保護ガラスを汚染したりすることとなる。
【0007】
また、トナー粉像を表面に有する記録用紙を電子写真装置内で搬送する場合には、搬送ローラからの振動がその用紙に与えられるため、ここでもトナー粉が飛散し、搬送路の汚染を引き起こす。搬送路の汚染は、記録媒体を汚染する原因となったり、また、いわゆる用紙ジャムの原因となる可能性があるため、なるべく少なくすることが求められている。特に、用紙搬送速度の速い装置では、用紙に与えられる振動が大きくなるため、振動により飛散しにくいトナーを提供するとが望まれている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、上記したような従来の技術の問題点を解決して、特に定着時に未定着のトナーの飛散を引き起こさず、よって、定着画像の解像性の向上及び定着器、用紙搬送路等の汚染の防止が可能な電子写真用トナーを提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記した目的は、本発明によれば、トナーの機械的付着力が、引張破断応力測定法に従って測定した場合に、1×10-8N〜1×10-7Nの範囲にあることを特徴とする電子写真用トナーによって達成することができる。
【0010】
【発明の実施の形態】
本発明者らは、このたび、トナーの機械的付着力を上記したような限られた範囲内(引張破断応力測定法に従って測定した場合に、1×10-8N〜1×10-7Nの範囲内)に調整することにより、トナーが飛散して定着器の保護ガラス、用紙搬送路等の汚染を引く起こすのを防止もしくは、少なくとも、軽減し得るということを見い出した。
【0011】
本発明による電子写真用トナーでは、その機械的付着力が最低でも1×10-8Nであるため、用紙搬送路の途中で用紙に振動が加えられても、また、フラッシュ定着の際に空気の膨張に伴い用紙に振動が加えられても、用紙上の未定着のトナー粉の飛散が起こりにくく、したがって、搬送路や定着器の保護ガラスが汚れたり、定着後のトナー像に塵やカブリが発生することもなく、よって、優れた解像性を有する定着トナー像が得られる。本発明のトナーにおいて必要とされる機械的付着力は、用紙に対してどの程度の強さの振動が加わるかによって変動可能であり、また、用紙に加わる振動は、その用紙の搬送速度(あるいは、電子写真装置においてどのくらいのスピードで印刷を行うかということ)に依存する。本発明者らの知見によれば、用紙搬送速度が50mm/秒以上及び300mm/秒未満の場合に、トナーの機械的付着力は1×10-8N〜1×10-7Nの範囲にあることが好ましい。また、用紙搬送速度が300mm/秒を上回った場合には、トナーの機械的付着力は3×10-8N〜1×10-7Nの範囲にあることが好ましい。さらにまた、トナーの定着にフラッシュ定着方式を採用した場合には、用紙搬送の速度条件とは無関係に、機械的付着力を1×10-8N以上とすることが好ましい。
【0012】
本発明の電子写真用トナーの機械的付着力は、上記した下限に加えて、1×10-7Nという上限も満足させなければならない。これは、もしもトナーの機械的付着力が1×10-7Nを上回ると、光導電性感光体に対するトナーの付着力が強すぎて、その感光体から用紙にトナー像を転写する時に満足し得る像転写を行うことができないからである。トナー像の転写性が低下すると、一般には1.3以上が良いとされる高い印字濃度を得ることができなくなる。
【0013】
トナーの機械的付着力は、上記したように、引張破断応力測定法に従って測定されるものである。この引張破断応力測定法は、例えば、三協バイオテック社製のパウダベットテスタ(PTHN−13BA)を使用して行うことができる。また、機械的付着力は、次のような数式から求めることができる。
【0014】
【数2】
【0015】
(式中、σT はトナー粉体層の引張破断応力、εはトナー粉体層の空隙率、Fa はトナーの機械的付着力、そしてDはトナーの体積平均粒径である)。
トナー粉体層の空隙率εは、トナー粉体を充填する試料室の体積V、トナーの真比重σt 、そして試料室に充填したトナーの総重量Wから、次のような数式により求めた。
【0016】
【数3】
【0017】
また、トナーの体積平均粒径Dは、コールタカウンタ(TA−II、コールタ社製)を使用して測定した。さらに、引張破断応力測定法を実施するに当たって、トナー粉体層への与圧荷重を165g/cm2 、そして与圧時間を5分間に設定した。
本発明による電子写真用トナーは、1つの好ましい面において、次式により表される形状パラメータ:
【0018】
【数4】
【0019】
(式中、ρはトナーの比重、dはトナーの平均粒径、そしてSS はトナーの比表面積である)が0.1〜0.4の範囲である。この形状パラメータは、上記したように、トナーの比重、平均粒径及び比表面積(いずれも常法に従って測定可能)によって規定されるものであり、0.1よりも小さいと、機械的付着力が大きくなりすぎるためにトナーの転写性が低下し、また、反対に0.4よりも大きいと、機械的付着力が小さくなりすぎるため、搬送路の汚れや、定着器の保護ガラスの汚れを発生したり、定着画像の解像性を低下させたりする。
【0020】
上記した形状パラメータに加えて、本発明の電子写真用トナーは、0.1μm 以下の平均粒径を有する微粉末の被覆をその表面に有していることが、特にトナーの機械的付着力をコントロールするうえで、好ましい。本発明のトナーにおいてトナー微粉体の表面上に被覆されるべき微粉末は、好ましくは、0.1μm 以下の平均粒径を有するシリカ微粉末であり、そしてその被覆量は、トナーの重量を基準にして、0.01〜0.5重量%である。シリカ微粉末の被覆量が0.5重量%を上回ると、機械的付着力が小さくなりすぎ、本発明の所期の効果が得られなくなる。
【0021】
本発明の電子写真用トナーは、常用成分を出発物質として使用して、従来から公知の手法に従って製造することができる。すなわち、主剤としてのバインダ樹脂を着色剤、帯電制御剤等の各種の添加剤と溶融混練して調製することができる。ここで、バインダ樹脂としては、例えば、スチレン樹脂、スチレンアクリル樹脂、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、アミド樹脂、イミド樹脂等を用いることができる。これらの樹脂は、単独で使用してもよく、さもなければ、2種類もしくはそれ以上の樹脂を混合して使用してもよい。これらのバインダ樹脂は、一般的に、トナーの全量を基準にして80〜99重量部で使用するのが好ましく、さらに好ましい使用量は、85〜97重量部である。
【0022】
本発明のトナーには、着色剤、例えばカーボンブラックやその他の顔料又は染料を添加すること及び、これに加えて、帯電制御剤、例えばニグロシン染料、第4級アンモニウム塩、有機金属錯体、キレート錯体などを添加することが好ましい。着色剤及び帯電制御剤は、それぞれ、単独でしようしてもよく、さもなければ、2種類もしくはそれ以上の物質を混合して使用してもよい。着色剤の使用量は、好ましくは1〜20重量部、さらに好ましくは1〜10重量部であり、また、帯電制御剤の使用量は、好ましくは0.1〜7重量部、さらに好ましくは0.5〜5重量部である。
【0023】
バインダ樹脂を各種の添加剤と溶融混練するに当たっては、例えば、加圧ニーダ、ロールミル、エクストルーダなどの常用の混練装置を使用することができる。次いで、得られた均一な分散体を例えばジェットミルなどの常用の微粉砕手段によって磨砕し、得られた微粉体を例えば風力分級機などにより分級する。
上記のような一連の処理を経て、所望とするトナーを製造することができる。また、上記のような製造工程の任意の段階で、得られるトナーの表面にシリカ微粉末等の微粉末を被覆することが好ましい。この微粉末被覆工程は、従来常用の手法に従って、例えば、ヘンシェルミキサーにトナー粉末とシリカ微粉末等の微粉末を適量で装填した後、例えば5分間にわたって攪拌、混合を継続することによって、容易に微粉末の被覆を完了することができる。なお、シリカ微粉末としては、商業的に入手可能なものをそのまま、あるいは適宜処理した後に、使用することができる。適当なシリカ微粉末の一例を示すと、R−974(日本アエロジル社製)や、H−2000、H−2000/4、HVK−2150及びHVK−2155(いずれもヘキスト社製)がある。
【0024】
本発明による電子写真用トナーは、電子写真複写機、電子写真プリンタ、静電印刷機などの電子写真装置において静電潜像を現像するための現像剤として有利に使用することができる。このような装置における電子写真プロセスは、この技術分野において広く用いられている技法をそのまま、あるいは変更して使用することができる。先ず、用意した光導電性感光体の表面に静電荷を付与する。この帯電プロセスは、コロナ帯電装置、接触帯電装置などを使用して行うことができる。引き続いて、静電的に帯電せしめられた感光体に光像を照射して静電潜像を形成する。この潜像形成プロセスは、光源として蛍光灯、ハロゲンランプ等を使用した複写光学系、半導体レーザ光学系などを使用して行うことができる。引き続いて、感光体上の静電潜像を可視化する。この現像プロセスは、乾式現像法、特に磁気ブラシ現像法によって行うことができる。現像の完了後、感光体の表面に形成されたトナー像を記録媒体(紙など)に転写し、付着させる。この転写プロセスは、コロナ転写法、ローラ転写法などによって行うことができる。最後に、記録媒体上に弱い力で付着しているトナー像を強固に付着させる。この定着プロセスは、常用の熱ローラ定着、フラッシュ定着などによって行うことができ、しかし、本発明の実施に当たっては、フラッシュ定着を採用することが好ましい。これは、従来のフラッシュ定着装置ではすでに詳しく説明したように装置汚れが問題であったが、本発明のトナーを使用することにより、装置汚れが起こらず、解像性に優れた定着画像が得られる。また、本発明では、次のようなフラッシュ定着に特有な利点も得ることができる。
【0025】
▲1▼構造が比較的に簡単であり、装置のコンパクト化に寄与する。
▲2▼非接触の定着であるため、記録用紙の搬送が容易となるばかりか、現像時、画像の解像度が劣化されることもない。
▲3▼システムダウンにより定着器内に記録用紙が詰まっても、発火を生じることがない。
【0026】
▲4▼記録用紙の材質や厚さに無関係に定着を行うことができ、従って、例えば粘着面を有する紙、プレプリント紙、厚さの異なる紙なども使用することができる。
以上に本発明による電子写真用トナー及びその製造を詳細に説明したけれども、電子写真についてのさらに詳細は、成書、例えば、電子写真学会編、「電子写真技術の基礎と応用」(昭和63年、コロナ社刊)などを参照されたい。
【0027】
【実施例】
以下、本発明をそのいくつかのの実施例を参照して説明する。しかし、本発明はこれらの実施例によって限定されるものではないことを理解されたい。
トナー1〜12の調製
90重量部のポリエステル樹脂(重量平均分子量=8000、融点=115℃、ガラス転移温度=62℃)に、7重量部の着色剤としてのカーボンブラック(ブラックパールズL、キャボット社製)及び3重量部の帯電制御剤としてのニグロシン染料(オイルブラックBY、オリエント化学社製)を添加し、加圧ニーダにより130℃で30分間溶融混練した。得られたトナー塊を、その冷却後、ロートプレックス粉砕機により磨砕し、平均粒径約2mmの粗トナーが得られた。次いで、得られた粗トナーをジェットミル(PJM粉砕機、日本ニューマチック工業社製)を用いて微粉砕し、さらに風力分級機(アルビネ社製)により3つのクラスに分級した。得られた正帯電トナーの粒径分布をコールカウンタTA−IIにより測定したところ、下記のような中心粒径(体積粒径)を有していた。また、これらのトナーの比表面積をBET法で測定したところ、次のような測定値が得られた。
トナーの種類 中心粒径(体積粒径) 比表面積
トナー1 6.2μm 2.5m2/g
トナー2 8.7μm 1.4m2/g
トナー3 11.4μm 0.6m2/g
上記のようにして調製したトナー1〜3のそれぞれに、シリカ微粉末(HVK−2150、ヘキスト社製)を0.1重量%、0.5重量%又は1重量%の混合比率で添加し、ヘンシェルミキサで5分間にわたって混合した。シリカ微粉末が表面を被覆したトナー4〜12が得られた。
トナーの機械的付着力の測定:
上記のようにして調製したトナー1〜12の機械的付着力を、パウダベットテスタ(PTHN−13BA、三協バイオテック社製)を使用して、与圧荷重=165g/cm2 及び与圧時間=5分で測定した。得られた結果を下記の第1表に示す。
現像剤の調製:
上記したトナー1〜12のそれぞれから常法に従って現像剤を調製した。得られた現像剤の組成は、トナー5重量部及びキャリヤとしての不定型鉄粉TSV100/200(パウダテック社製)であった。
評価試験:
電子写真プロセスにおける用紙搬送路及び定着器の保護ガラスの汚染の度合いを評価するため、先の工程で調製した現像剤を使用して5万シートの連続電子写真印刷を行った。使用した電子写真印刷機は、汚染の程度は印刷用紙の搬送速度に依存するので、高速機:F6712(用紙搬送速度=350mm/秒)及び低速機:F6715(用紙搬送速度=150mm/秒)の2機種(いずれも富士通社製)とした。印刷の完了後、印刷機の用紙搬送路及び定着器の保護ガラスを目視で観察して、汚染の程度を2段階(○:汚染なし、×:汚染あり)で判定した。得られた判定の結果を次の第1表に示す。
第1表
トナー 粒径 シリカ 機械的付着力 汚染の判定
の種類 (μ m ) (重量%) (N) 高速機 低速機
1 6.2 0 2×10-8 × ○
4 6.2 0.1 1×10-8 × ○
5 6.2 0.5 5×10-9 × ○
6 6.2 1.0 5×10-9 × ×
2 8.3 0 7×10-8 ○ ○
7 8.3 0.1 4×10-8 ○ ○
8 8.3 0.5 2×10-8 × ○
9 8.3 1.0 8×10-9 × ○
3 11.4 0 2×10-7 ○ ○
10 11.4 0.1 8×10-8 ○ ○
11 11.4 0.5 5×10-8 ○ ○
12 11.4 1.0 3×10 -8 × ○
上記したような評価試験から、用紙搬送速度が速いと用紙搬送路が汚れやすく、しかし、トナーの機械的付着力が概ね3×10-8N以上であるとこの汚染の問題が回避されること、これに対して、用紙搬送速度が遅い装置では、トナーの機械的付着力が1×10-8N以上あれば満足し得る結果が得られること、が判明した。
【0028】
【発明の効果】
以上に説明したように、本発明によれば、電子写真プロセスにおいて、トナーの飛散に原因する用紙搬送路、定着器等の汚染を防止もしくは軽減することのでき、また、したがって、優れた解像性を有する定着画像を得ることができる。
Claims (3)
- トナーの機械的付着力が、引張破断応力測定法に従って測定した場合に、3×10 -8 N〜1×10 -7 Nの範囲にあり、そして300mm/秒を上回る用紙搬送速度を有する電子写真装置において用いられることを特徴とする請求項1に記載の電子写真用トナー。
- トナーの機械的付着力が、引張破断応力測定法に従って測定した場合に、1×10 -8 N〜1×10 -7 Nの範囲にあり、そして50mm/秒〜300mm/秒の用紙搬送速度を有する電子写真装置において用いられることを特徴とする請求項1に記載の電子写真用トナー。
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