JPH09230623A - 電子写真用トナー - Google Patents

電子写真用トナー

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JPH09230623A
JPH09230623A JP3791596A JP3791596A JPH09230623A JP H09230623 A JPH09230623 A JP H09230623A JP 3791596 A JP3791596 A JP 3791596A JP 3791596 A JP3791596 A JP 3791596A JP H09230623 A JPH09230623 A JP H09230623A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電子写真用トナーに関し、トナー飛散に原因
する用紙搬送路、定着器等の汚染を防止もしくは軽減す
ることのできるトナーの提供を目的とする。 【解決手段】 トナーの機械的付着力が、引張破断応力
測定法に従って測定した場合に、1×10-8N〜1×1
-7Nの範囲にあるように構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は電子写真用トナーに
関し、さらに詳しくは、電子写真複写機、電子写真プリ
ンタ、静電印刷機などの電子写真装置において静電潜像
を現像するための現像剤として有利に使用することので
きる電子写真用トナーに関する。本発明の電子写真用ト
ナーは、それを電子写真装置において使用した場合、ト
ナー飛散に原因する用紙搬送路、定着器等の汚染を防止
もしくは軽減することができる。
【0002】
【従来の技術】従来、複写機、プリンタ、印刷機などで
広く普及している電子写真法としては、米国特許第2,
297,691号などに記載された方式が周知である。
この電子写真方式は、一般には、例えば感光体ドラム
(フォトコンドラムともいう)などのような光導電性感
光体を利用し、その上にコロナ放電などにより一様な静
電荷を与え、様々な手段によって前記光導電性感光体に
光像を照射することによってその絶縁体上の静電荷を部
分的に消去して静電潜像を形成し、次いで、この潜像を
トナーと呼ばれる微粉体を用いて現像、可視化するもの
である。このようにして得られるトナー像は、必要に応
じて、紙などの記録媒体に転写した後、加圧、加熱、溶
剤蒸気の吹きつけ、光等の照射などの処理によって記録
媒体に定着させ、複写物とすることができる。
【0003】電子写真方式において静電潜像を現像する
ためのトナーとしては、従来より、天然もしくは合成の
高分子物質よりなるバインダ樹脂にカーボンブラック等
の着色剤、帯電制御剤などを分散させた後、これを粉
砕、分級して5〜20μm 程度の粒径を有する微粉体と
したものが用いられている。これらのトナー微粉体は、
通常、トナーの単独で、さもなければ、鉄粉、フェライ
ト粉、ガラスビーズなどの担体物質(キャリヤ)と混合
して、用いられている。キャリヤとして鉄粉もしくは他
の強磁性体粒子を用いる場合、トナーとキャリヤからな
る現像剤は、現像装置内で混合攪拌されることにより摩
擦帯電せしめられ、さらに、現像装置内のマグネットロ
ールが回転することにより、磁気ブラシを形成し、そし
て、マグネットロールの回転とともに光導電性感光体上
の静電潜像部分に運ばれ、帯電したトナーのみが電気的
吸引力により静電潜像に付着せしめられる。このように
して潜像の可視化に使用された現像剤には、繰り返しの
使用を可能とするために、トナー濃度の低下量に相当す
る新品のトナーが追加され、一定のトナー濃度が維持さ
れる。
【0004】さらに、光導電性感光体上に形成されたト
ナー像は、コロナ転写、ローラ転写などのような転写手
段によって紙などの記録媒体に写しとられる。記録媒体
に転写せしめられた時のトナー像は、微粉体の状態で媒
体表面に付着して画像を形成しており、したがって、例
えばこの画像を指で擦っただけで、崩れ落ちることが可
能である。記録媒体上のトナー像を擦り落ちない程度に
定着するためには、トナー像の微粉体を溶融させて記録
媒体に固着させることが必要であり、実際、上記したよ
うな、加圧、加熱、溶剤蒸気の吹きつけ、光等の照射な
どのいろいろな定着方法が用いられている。これらの方
法のなかで、光定着の代表的な方法であるフラッシュ定
着は、例えばキセノンフラッシュランプなどのような放
電管の閃光によってトナー像を定着する方法であって、
構造が比較的に簡単である、待ち時間が短い、といった
利点を有している。
【0005】フラッシュ定着によってトナーが記録媒体
に固着する過程は、次の通りである。前述のように、ト
ナー像を記録媒体に転写した時点では、トナーはまだ微
粉体のまま媒体に付着しており、換言すると、擦っただ
けで簡単に崩れ落ちる状態にある。そのような状態にあ
るトナー像に、例えばキセノンフラッシュランプなどの
ような放電管の閃光を照射すると、トナーが閃光のエネ
ルギーを吸収し、温度が上昇して軟化溶融し、記録媒体
に密着せしめられる。閃光の照射が終わった後、トナー
は、温度の低下とともに固化し、所期の定着画像を形成
する。得られた定着画像は、記録媒体に強固に固着して
おり、例えば指で擦っても崩れ落ちるようなことはな
い。
【0006】ここで、フラッシュ定着において重要なこ
とは、トナー粉が溶融して紙などの記録媒体に強固に密
着することであり、そのために、トナー粉は、外界に放
散して温度上昇に寄与しない熱エネルギーの分も含めた
光エネルギーを閃光から吸収して十分に溶融するもので
なければならない。反面、トナー粉に対して光エネルギ
ーを与えすぎると、トナー周辺の空気も加熱され、空気
膨張の振動が紙に与えられるため、定着の瞬間に紙が強
く振動する。紙が振動すると、未定着のトナー粉が飛散
するため、画像の解像性が低下する原因となったり、そ
のトナー粉が定着器の保護ガラスを汚染したりすること
となる。
【0007】また、トナー粉像を表面に有する記録用紙
を電子写真装置内で搬送する場合には、搬送ローラから
の振動がその用紙に与えられるため、ここでもトナー粉
が飛散し、搬送路の汚染を引き起こす。搬送路の汚染
は、記録媒体を汚染する原因となったり、また、いわゆ
る用紙ジャムの原因となる可能性があるため、なるべく
少なくすることが求められている。特に、用紙搬送速度
の速い装置では、用紙に与えられる振動が大きくなるた
め、振動により飛散しにくいトナーを提供するとが望ま
れている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上記
したような従来の技術の問題点を解決して、特に定着時
に未定着のトナーの飛散を引き起こさず、よって、定着
画像の解像性の向上及び定着器、用紙搬送路等の汚染の
防止が可能な電子写真用トナーを提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記した目的は、本発明
によれば、トナーの機械的付着力が、引張破断応力測定
法に従って測定した場合に、1×10-8N〜1×10-7
Nの範囲にあることを特徴とする電子写真用トナーによ
って達成することができる。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明者らは、このたび、トナー
の機械的付着力を上記したような限られた範囲内(引張
破断応力測定法に従って測定した場合に、1×10-8
〜1×10-7Nの範囲内)に調整することにより、トナ
ーが飛散して定着器の保護ガラス、用紙搬送路等の汚染
を引く起こすのを防止もしくは、少なくとも、軽減し得
るということを見い出した。
【0011】本発明による電子写真用トナーでは、その
機械的付着力が最低でも1×10-8Nであるため、用紙
搬送路の途中で用紙に振動が加えられても、また、フラ
ッシュ定着の際に空気の膨張に伴い用紙に振動が加えら
れても、用紙上の未定着のトナー粉の飛散が起こりにく
く、したがって、搬送路や定着器の保護ガラスが汚れた
り、定着後のトナー像に塵やカブリが発生することもな
く、よって、優れた解像性を有する定着トナー像が得ら
れる。本発明のトナーにおいて必要とされる機械的付着
力は、用紙に対してどの程度の強さの振動が加わるかに
よって変動可能であり、また、用紙に加わる振動は、そ
の用紙の搬送速度(あるいは、電子写真装置においてど
のくらいのスピードで印刷を行うかということ)に依存
する。本発明者らの知見によれば、用紙搬送速度が50
mm/秒以上及び300mm/秒未満の場合に、トナーの機
械的付着力は1×10-8N〜1×10-7Nの範囲にある
ことが好ましい。また、用紙搬送速度が300mm/秒を
上回った場合には、トナーの機械的付着力は3×10-8
N〜1×10-7Nの範囲にあることが好ましい。さらに
また、トナーの定着にフラッシュ定着方式を採用した場
合には、用紙搬送の速度条件とは無関係に、機械的付着
力を1×10-8N以上とすることが好ましい。
【0012】本発明の電子写真用トナーの機械的付着力
は、上記した下限に加えて、1×10-7Nという上限も
満足させなければならない。これは、もしもトナーの機
械的付着力が1×10-7Nを上回ると、光導電性感光体
に対するトナーの付着力が強すぎて、その感光体から用
紙にトナー像を転写する時に満足し得る像転写を行うこ
とができないからである。トナー像の転写性が低下する
と、一般には1.3以上が良いとされる高い印字濃度を
得ることができなくなる。
【0013】トナーの機械的付着力は、上記したよう
に、引張破断応力測定法に従って測定されるものであ
る。この引張破断応力測定法は、例えば、三協バイオテ
ック社製のパウダベットテスタ(PTHN−13BA)
を使用して行うことができる。また、機械的付着力は、
次のような数式から求めることができる。
【0014】
【数2】
【0015】(式中、σT はトナー粉体層の引張破断応
力、εはトナー粉体層の空隙率、Faはトナーの機械的
付着力、そしてDはトナーの体積平均粒径である)。ト
ナー粉体層の空隙率εは、トナー粉体を充填する試料室
の体積V、トナーの真比重σt 、そして試料室に充填し
たトナーの総重量Wから、次のような数式により求め
た。
【0016】
【数3】
【0017】また、トナーの体積平均粒径Dは、コール
タカウンタ(TA−II、コールタ社製)を使用して測定
した。さらに、引張破断応力測定法を実施するに当たっ
て、トナー粉体層への余圧荷重を165g/cm2 、そし
て余圧時間を5分間に設定した。本発明による電子写真
用トナーは、1つの好ましい面において、次式により表
される形状パラメータ:
【0018】
【数4】
【0019】(式中、ρはトナーの比重、dはトナーの
平均粒径、そしてSS はトナーの比表面積である)が
0.1〜0.4の範囲である。この形状パラメータは、
上記したように、トナーの比重、平均粒径及び比表面積
(いずれも常法に従って測定可能)によって規定される
ものであり、0.1よりも小さいと、機械的付着力が大
きくなりすぎるためにトナーの転写性が低下し、また、
反対に0.4よりも大きいと、機械的付着力が小さくな
りすぎるため、搬送路の汚れや、定着器の保護ガラスの
汚れを発生したり、定着画像の解像性を低下させたりす
る。
【0020】上記した形状パラメータに加えて、本発明
の電子写真用トナーは、0.1μm以下の平均粒径を有
する微粉末の被覆をその表面に有していることが、特に
トナーの機械的付着力をコントロールするうえで、好ま
しい。本発明のトナーにおいてトナー微粉体の表面上に
被覆されるべき微粉末は、好ましくは、0.1μm 以下
の平均粒径を有するシリカ微粉末であり、そしてその被
覆量は、トナーの重量を基準にして、0.01〜0.5
重量%である。シリカ微粉末の被覆量が0.5重量%を
上回ると、機械的付着力が小さくなりすぎ、本発明の所
期の効果が得られなくなる。
【0021】本発明の電子写真用トナーは、常用成分を
出発物質として使用して、従来から公知の手法に従って
製造することができる。すなわち、主剤としてのバイン
ダ樹脂を着色剤、帯電制御剤等の各種の添加剤と溶融混
練して調製することができる。ここで、バインダ樹脂と
しては、例えば、スチレン樹脂、スチレンアクリル樹
脂、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、アミド樹脂、イ
ミド樹脂等を用いることができる。これらの樹脂は、単
独で使用してもよく、さもなければ、2種類もしくはそ
れ以上の樹脂を混合して使用してもよい。これらのバイ
ンダ樹脂は、一般的に、トナーの全量を基準にして80
〜99重量部で使用するのが好ましく、さらに好ましい
使用量は、85〜97重量部である。
【0022】本発明のトナーには、着色剤、例えばカー
ボンブラックやその他の顔料又は染料を添加すること及
び、これに加えて、帯電制御剤、例えばニグロシン染
料、第4級アンモニウム塩、有機金属錯体、キレート錯
体などを添加することが好ましい。着色剤及び帯電制御
剤は、それぞれ、単独でしようしてもよく、さもなけれ
ば、2種類もしくはそれ以上の物質を混合して使用して
もよい。着色剤の使用量は、好ましくは1〜20重量
部、さらに好ましくは1〜10重量部であり、また、帯
電制御剤の使用量は、好ましくは0.1〜7重量部、さ
らに好ましくは0.5〜5重量部である。
【0023】バインダ樹脂を各種の添加剤と溶融混練す
るに当たっては、例えば、加圧ニーダ、ロールミル、エ
クストルーダなどの常用の混練装置を使用することがで
きる。次いで、得られた均一な分散体を例えばジェット
ミルなどの常用の微粉砕手段によって磨砕し、得られた
微粉体を例えば風力分級機などにより分級する。上記の
ような一連の処理を経て、所望とするトナーを製造する
ことができる。また、上記のような製造工程の任意の段
階で、得られるトナーの表面にシリカ微粉末等の微粉末
を被覆することが好ましい。この微粉末被覆工程は、従
来常用の手法に従って、例えば、ヘンシェルミキサーに
トナー粉末とシリカ微粉末等の微粉末を適量で装填した
後、例えば5分間にわたって攪拌、混合を継続すること
によって、容易に微粉末の被覆を完了することができ
る。なお、シリカ微粉末としては、商業的に入手可能な
ものをそのまま、あるいは適宜処理した後に、使用する
ことができる。適当なシリカ微粉末の一例を示すと、R
−974(日本アエロジル社製)や、H−2000、H
−2000/4、HVK−2150及びHVK−215
5(いずれもヘキスト社製)がある。
【0024】本発明による電子写真用トナーは、電子写
真複写機、電子写真プリンタ、静電印刷機などの電子写
真装置において静電潜像を現像するための現像剤として
有利に使用することができる。このような装置における
電子写真プロセスは、この技術分野において広く用いら
れている技法をそのまま、あるいは変更して使用するこ
とができる。先ず、用意した光導電性感光体の表面に静
電荷を付与する。この帯電プロセスは、コロナ帯電装
置、接触帯電装置などを使用して行うことができる。引
き続いて、静電的に帯電せしめられた感光体に光像を照
射して静電潜像を形成する。この潜像形成プロセスは、
光源として蛍光灯、ハロゲンランプ等を使用した複写光
学系、半導体レーザ光学系などを使用して行うことがで
きる。引き続いて、感光体上の静電潜像を可視化する。
この現像プロセスは、乾式現像法、特に磁気ブラシ現像
法によって行うことができる。現像の完了後、感光体の
表面に形成されたトナー像を記録媒体(紙など)に転写
し、付着させる。この転写プロセスは、コロナ転写法、
ローラ転写法などによって行うことができる。最後に、
記録媒体上に弱い力で付着しているトナー像を強固に付
着させる。この定着プロセスは、常用の熱ローラ定着、
フラッシュ定着などによって行うことができ、しかし、
本発明の実施に当たっては、フラッシュ定着を採用する
ことが好ましい。これは、従来のフラッシュ定着装置で
はすでに詳しく説明したように装置汚れが問題であった
が、本発明のトナーを使用することにより、装置汚れが
起こらず、解像性に優れた定着画像が得られる。また、
本発明では、次のようなフラッシュ定着に特有な利点も
得ることができる。
【0025】構造が比較的に簡単であり、装置のコン
パクト化に寄与する。 非接触の定着であるため、記録用紙の搬送が容易とな
るばかりか、現像時、画像の解像度が劣化されることも
ない。 システムダウンにより定着器内に記録用紙が詰まって
も、発火を生じることがない。
【0026】記録用紙の材質や厚さに無関係に定着を
行うことができ、従って、例えば粘着面を有する紙、プ
レプリント紙、厚さの異なる紙なども使用することがで
きる。 以上に本発明による電子写真用トナー及びその製造を詳
細に説明したけれども、電子写真についてのさらに詳細
は、成書、例えば、電子写真学会編、「電子写真技術の
基礎と応用」(昭和63年、コロナ社刊)などを参照さ
れたい。
【0027】
【実施例】以下、本発明をそのいくつかのの実施例を参
照して説明する。しかし、本発明はこれらの実施例によ
って限定されるものではないことを理解されたい。トナー1〜12の調製 90重量部のポリエステル樹脂(重量平均分子量=80
00、融点=115℃、ガラス転移温度=62℃)に、
7重量部の着色剤としてのカーボンブラック(ブラック
パールズL、キャボット社製)及び3重量部の帯電制御
剤としてのニグロシン染料(オイルブラックBY、オリ
エント化学社製)を添加し、加圧ニーダにより130℃
で30分間溶融混練した。得られたトナー塊を、その冷
却後、ロートプレックス粉砕機により磨砕し、平均粒径
約2mmの粗トナーが得られた。次いで、得られた粗トナ
ーをジェットミル(PJM粉砕機、日本ニューマチック
工業社製)を用いて微粉砕し、さらに風力分級機(アル
ビネ社製)により3つのクラスに分級した。得られた正
帯電トナーの粒径分布をコールカウンタTA−IIにより
測定したところ、下記のような中心粒径(体積粒径)を
有していた。また、これらのトナーの比表面積をBET
法で測定したところ、次のような測定値が得られた。 トナーの種類 中心粒径(体積粒径) 比表面積 トナー1 6.2μm 2.5m2/g トナー2 8.7μm 1.4m2/g トナー3 11.4μm 0.6m2/g 上記のようにして調製したトナー1〜3のそれぞれに、
シリカ微粉末(HVK−2150、ヘキスト社製)を
0.1重量%、0.5重量%又は1重量%の混合比率で
添加し、ヘンシェルミキサで5分間にわたって混合し
た。シリカ微粉末が表面を被覆したトナー4〜12が得
られた。 トナーの機械的付着力の測定:上記のようにして調製し
たトナー1〜12の機械的付着力を、パウダベットテス
タ(PTHN−13BA、三協バイオテック社製)を使
用して、余圧荷重=165g/cm2 及び余圧時間=5分
で測定した。得られた結果を下記の第1表に示す。 現像剤の調製:上記したトナー1〜12のそれぞれから
常法に従って現像剤を調製した。得られた現像剤の組成
は、トナー5重量部及びキャリヤとしての不定型鉄粉T
SV100/200(パウダテック社製)であった。 評価試験:電子写真プロセスにおける用紙搬送路及び定
着器の保護ガラスの汚染の度合いを評価するため、先の
工程で調製した現像剤を使用して5万シートの連続電子
写真印刷を行った。使用した電子写真印刷機は、汚染の
程度は印刷用紙の搬送速度に依存するので、高速機:F
6712(用紙搬送速度=350mm/秒)及び低速機:
F6715(用紙搬送速度=150mm/秒)の2機種
(いずれも富士通社製)とした。印刷の完了後、印刷機
の用紙搬送路及び定着器の保護ガラスを目視で観察し
て、汚染の程度を2段階(○:汚染なし、×:汚染あ
り)で判定した。得られた判定の結果を次の第1表に示
す。 第1表 トナー 粒径 シリカ 機械的付着力 汚染の判定 の種類 (μm ) (重量%) (N) 高速機 低速機 1 6.2 0 2×10-8 × ○ 4 6.2 0.1 1×10-8 × ○ 5 6.2 0.5 5×10-9 × ○ 6 6.2 1.0 5×10-9 × × 2 8.3 0 7×10-8 ○ ○ 7 8.3 0.1 4×10-8 ○ ○ 8 8.3 0.5 2×10-8 × ○ 9 8.3 1.0 8×10-9 × ○ 3 11.4 0 2×10-7 ○ ○ 10 11.4 0.1 8×10-8 ○ ○ 11 11.4 0.5 5×10-8 ○ ○ 12 11.4 1.0 3×10-8 × ○ 上記したような評価試験から、用紙搬送速度が速いと用
紙搬送路が汚れやすく、しかし、トナーの機械的付着力
が概ね3×10-8N以上であるとこの汚染の問題が回避
されること、これに対して、用紙搬送速度が遅い装置で
は、トナーの機械的付着力が1×10-8N以上あれば満
足し得る結果が得られること、が判明した。
【0028】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明によれ
ば、電子写真プロセスにおいて、トナーの飛散に原因す
る用紙搬送路、定着器等の汚染を防止もしくは軽減する
ことのでき、また、したがって、優れた解像性を有する
定着画像を得ることができる。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 トナーの機械的付着力が、引張破断応力
    測定法に従って測定した場合に、1×10-8N〜1×1
    -7Nの範囲にあることを特徴とする電子写真用トナ
    ー。
  2. 【請求項2】 次式により表される形状パラメータ: 【数1】 (式中、ρはトナーの比重、dはトナーの平均粒径、そ
    してSS はトナーの比表面積である)が0.1〜0.4
    の範囲でありかつその表面に、0.1μm 以下の平均粒
    径を有する微粉末が被覆されていることを特徴とする請
    求項1に記載の電子写真用トナー。
  3. 【請求項3】 前記微粉末が0.1μm 以下の平均粒径
    を有するシリカ微粉末であり、そしてその被覆量が、ト
    ナーの重量を基準にして、0.01〜0.5重量%であ
    ることを特徴とする請求項2に記載の電子写真用トナ
    ー。
  4. 【請求項4】 トナーの機械的付着力が、引張破断応力
    測定法に従って測定した場合に、3×10-8N〜1×1
    -7Nの範囲にあり、そして300mm/秒を上回る用紙
    搬送速度を有する電子写真装置において用いられること
    を特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の電子
    写真用トナー。
  5. 【請求項5】 トナーの機械的付着力が、引張破断応力
    測定法に従って測定した場合に、1×10-8N〜1×1
    -7Nの範囲にあり、そして50mm/秒〜300mm/秒
    の用紙搬送速度を有する電子写真装置において用いられ
    ることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載
    の電子写真用トナー。
  6. 【請求項6】 現像後のトナー像がフラッシュ定着に供
    されることを特徴とする請求項4又は5に記載の電子写
    真用トナー。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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