JP2000267360A - 電子写真用キャリア、ならびに画像形成方法および画像形成装置 - Google Patents

電子写真用キャリア、ならびに画像形成方法および画像形成装置

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JP2000267360A
JP2000267360A JP6746099A JP6746099A JP2000267360A JP 2000267360 A JP2000267360 A JP 2000267360A JP 6746099 A JP6746099 A JP 6746099A JP 6746099 A JP6746099 A JP 6746099A JP 2000267360 A JP2000267360 A JP 2000267360A
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binder resin
toner
image
weight
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Masaaki Ishiyama
雅章 石山
Tatsuro Tsuchimoto
達郎 土本
Takashi Taira
孝 平
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Toray Industries Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 連続印字を行っても安定した画像品質を確保
することができる2成分系現像剤に用いるキャリアとそ
の製造方法およびそれを用いる画像形成装置と画像形成
方法を提供する。 【解決手段】 トナーと組み合わせて2成分系現像剤を
構成し、かつ、少なくとも結着樹脂と磁性体を含有する
電子写真用キャリアであって、JISZ2502で規定
する方法で測定したときの流動度が80秒以下の値を示
す電子写真用キャリアであって、これは、少なくとも結
着樹脂と磁性体を溶融混練したのち冷却して混練物と
し、ついで混練物を粉砕したのち分級し、得られた粉末
に、結着樹脂のガラス転移温度よりも高い温度域、好ま
しくは5〜15℃の高い温度域で熱処理を行うことによ
り製造される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は2成分系現像剤にお
ける電子写真用キャリア、その製造方法、それを用いた
画像形成方法および画像形成装置に関し、更に詳しく
は、連続的な画像形成時においても安定した画像品質を
実現可能とする電子写真用キャリアとその製造方法、な
らびにそのキャリアを用いた画像形成方法と画像形成装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】磁気ブラシ方式による電子写真法や静電
記録法などでは、カラー印刷が可能で高速印刷も可能で
あるということから、最近では現像剤として乾式2成分
系現像剤が広く用いられている。この磁気ブラシ方式で
は、次のようにして画像形成が進行する。まず例えば表
面が半導体で構成され、一様に表面が荷電している感光
体の当該表面を形成すべき画像のパターンで露光してそ
こに静電潜像が形成される。ついで、内部に磁気ロール
を備え、感光体の表面に対向して配置されている現像器
の中の現像剤によって前記静電潜像が現像される。
【0003】具体的には、現像器内の現像剤はそれを構
成するキャリアの磁気力によって磁気ロールに吸着され
て感光体の表面に接触または近接し、そして当該キャリ
アの表面に付着している現像剤中の帯電トナーが静電引
力で当該キャリアから離脱して前記静電潜像に吸着さ
れ、そこに着色したトナー像を形成する。なお、現像終
了後のキャリアの大部分は磁気ロールに吸着されたまま
現像器に戻り、そこで新しいトナーと混合される。
【0004】ついで、このトナー像は転写手段によって
紙などの記録媒体に転写されたのち、更に熱や光などに
よって定着され、ここに画像形成が完了する。前記した
現像剤におけるキャリアは一般に磁性を備えている微粒
子で、従来から、例えば鉄粉、フェライト焼結体の粉末
などが用いられており、これが前記した磁気ロールの表
面に磁気吸着され、感光体の表面近傍にまで運ばれる。
【0005】このような乾式2成分系現像剤として、最
近、次のようなタイプのものが提案されている。すなわ
ち、キャリアが磁性体の粉末を結着樹脂中に分散させた
樹脂キャリアから成るものである。また、樹脂中に磁性
体粉末を分散させた樹脂キャリアも提案されている。こ
のような樹脂キャリアは、前記した鉄粉やフェライト焼
結体のキャリアに比べてキャリアとしての磁気力が小さ
いので、前記磁気ロール上へソフトで緻密な穂を形成す
ることが可能となり、その結果、感光体の静電潜像への
トナーの均一接触を可能にするという利点を備えてい
る。
【0006】ところで、このような樹脂キャリアを用い
た現像剤は例えば次のようにして製造される。まず、結
着樹脂と磁性体粉末の所定量を、例えば2軸混練押出機
や圧力ニーダなどで溶融混練する。なお、このとき、必
要に応じては、荷電制御剤やワックスなどの添加剤が配
合される。
【0007】ついで得られた混練物を冷却したのち、そ
れを、例えばジェットミルや高速衝撃剪断式粉砕機など
で粉砕し、更に例えば風力分級機、篩などを用いて分級
することにより所定粒径の粉末にして目的とする樹脂キ
ャリアを得る。そして最後に、この得られた樹脂キャリ
アと、別工程で製造しておいたトナーとを所定の割合で
混合して乾式2成分系の現像剤が製造される。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記した樹
脂キャリアの製造過程において、冷却後の混練物を粉砕
すると、得られた粉末は表面に鋭利な角部を有する複雑
な外形形状の粉末になりやすい。このことは、粉砕対象
の混練物が一旦溶融した結着樹脂の冷却物をマトリック
スとしており、このマトリックスが粉砕機から印加され
る不均一な衝撃力で複雑に粉砕されているからである。
【0009】このような表面状態の粉末を現像剤のキャ
リアとして用いると次のような問題が起こりやすくな
る。まず、キャリアが前記したように異形であるため、
このようなキャリアを含有する現像剤の流動性が悪くな
るということである。現像剤の流動性が悪くなると、現
像器内でキャリアとトナーを混合するために投入する撹
拌力を大きくすることが必要となり、そのため現像剤の
発熱が大きくなってトナーあるいはキャリアの熱融着に
より現像剤の凝集体が発生しやすくなり、もって、形成
した画像にライトストリーク(現像ロール上の現像剤抜
けに起因するベタ画像中の白スジ抜け)が発生しやすく
なる。とくに、高速プリンタのような画像形成装置の現
像剤に使用した場合には、現像器内でのキャリアとトナ
ーは高速で混合されることになるので上記した傾向が起
こりやすくなる。
【0010】また、このようなキャリアを含有する現像
剤を用いて画像形成装置を長時間に亘って連続運転した
ときには次のような問題が発生する。すなわち、装置運
転開始後の初期段階では良好な画像品質が得られていた
としても、運転が進むにつれて、キャリアの相互接触に
よりその角部などが摩耗して表面状態が変化し、そのた
め、キャリア表面へのトナーの付着状態やその荷電状態
が初期段階と大きく変化してしまい、初期段階の画像品
質から一般に劣化してしまうことである。換言すれば、
長時間に亘って連続的に画像形成したときには、形成さ
れる画像の品質が安定しないということである。
【0011】本発明は、前記した樹脂キャリアにおける
上記した問題を解決し、粉砕後の表面状態を改質するこ
とにより流動性を高めると同時に、使用時における表面
状態が変化しにくい電子写真用の樹脂キャリアとその製
造方法、ならびにそのキャリアを用いた画像形成方法と
画像形成装置の提供を目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記した目的を達成する
ために、本発明においては、JISZ2502で規定す
る方法で測定したときの流動度が80秒以下の値を示す
ことを特徴とする電子写真用キャリアが提供される。と
くに、結着樹脂と磁性体とを含み、かつ、前記結着樹脂
が、ガラス転移温度60〜75℃のポリエステル樹脂で
あり、また、磁性体15〜30重量%とポリエステル樹
脂70〜85重量%を含有し、かつ重量平均粒子径が1
0〜13μmである磁性トナーと組み合わせて使用さ
れ、磁性体65〜85重量%と、ガラス転移温度が60
〜75℃のポリエステル樹脂15〜35重量%を含有
し、かつ体積平均粒径が40〜70μmである電子写真
用キャリアが提供される。
【0013】また、本発明においては、トナーと上記し
た電子写真用キャリアを含む電子写真用現像剤が提供さ
れる。更に、本発明においては、トナーと組み合わせて
2成分系現像剤を構成し、かつ少なくとも結着樹脂と磁
性体を含有する電子写真用キャリアを製造する方法であ
って、少なくとも結着樹脂と磁性体を溶融混練したのち
冷却して混練物とし、ついで前記混練物を粉砕したのち
分級し、得られた粉末に、前記結着樹脂のガラス転移温
度よりも高い温度域で熱処理を行うことを特徴とする電
子写真用キャリアの製造方法が提供される。
【0014】とくに、前記温度域が、前記結着樹脂のガ
ラス転移温度よりも5〜15℃高い温度であり、前記結
着樹脂が60〜75℃のガラス転移温度を有するポリエ
ステル樹脂である電子写真用キャリアの製造方法が提供
される。更に本発明においては、感光体の表面に形成目
的の画像パターンを露光して静電潜像を形成し、前記静
電潜像を2成分系現像剤で現像してトナー像を形成し、
前記トナー像を記録媒体に転写したのち定着する画像形
成方法において、前記2成分系現像剤が前記した電子写
真用キャリアを含有していることを特徴とする画像形成
方法、および、感光体と、感光体への帯電手段と、感光
体への露光手段と、2成分系現像剤を収容する現像器
と、トナー像の転写手段と、トナー像の定着手段と、記
録媒体の搬送手段とを備えている画像形成装置におい
て、前記現像剤が前記した電子写真用キャリアを含有し
ていることを特徴とする画像形成装置が提供される。
【0015】
【発明の実施の形態】最初に、本発明のキャリアの製造
方法を詳細に説明する。まず、結着樹脂と磁性体を溶融
混練する。また、必要に応じては荷電制御剤やワックス
を同時に配合して混練してもよい。用いる結着樹脂およ
び磁性体としては、例えば、特開平10−10788号
公報で列記されているような結着樹脂と磁性体をあげる
ことができる。また、荷電制御剤やワックスも上記先行
技術に列記されているものを用いることができる。
【0016】結着樹脂は、後述する混練物の粉砕後に行
う粉末への熱処理工程との関係で、ガラス転移温度が6
0〜75℃のものであることが好ましい。また、特開平
10−10788号公報に列記されている結着樹脂のう
ち、ポリエステル樹脂は、荷電量制御の設計許容度の広
さ、磁性体を良好に均一分散させることができるなどの
点で好適である。とくに、60〜75℃のガラス転移温
度を有するポリエステル樹脂であることが好ましい。
【0017】結着樹脂としてポリエステル樹脂を用いた
場合、溶融混練時におけるポリエステル樹脂と磁性体の
使用割合は、ポリエステル樹脂15〜35重量%、磁性
体65〜85重量%に設定することが好ましい。ポリエ
ステル樹脂が15重量%より少ない場合(磁性体が85
重量%より多い場合)は、磁性体の粉末を確実に結着す
ることができなくなって得られたキャリアから磁性体が
剥落することも起こるようになり、逆に35重量%より
多い場合(磁性体が65重量%より少ない場合)は、得
られたキャリアの磁気力が弱くなってしまうからであ
る。
【0018】なお、帯電制御剤やワックスと同時混練す
る場合、荷電制御剤とワックスの使用割合は、磁性体の
使用量に対し、それぞれ、0.1〜5重量%,0.1〜1
0重量%にすればよい。溶融混練は、2軸混練押出し機
や圧力ニーダなどを用い、かつ運転温度を結着樹脂の軟
化点以上の温度に設定して進めればよい。
【0019】このようにして得られた混練物は、次に冷
却固化したのち、粉砕、分級して粉末にする。この過程
で、粉末の大きさは、体積平均粒径が40〜70μmと
なるように整粒することが好ましい。上記粒径が40μ
mより小さい場合は、感光体表面の静電潜像にキャリア
それ自体が付着する、いわゆるキャリア上がりが現像時
に発生するようになり、また上記粒径が70μmより大
きい場合は、後述するトナーとの付着表面積が小さくな
って帯電量の立ち上がり特性が低下するためか、装置運
転のスタート時やトナー補給時に形成画像に白地汚れな
どが発生し、また磁気ブラシの穂の柔軟性も低下するか
らである。
【0020】なお、粉砕は、例えばジェットミル、高速
衝撃剪断式粉砕機など公知の粉砕機を用いて行えばよ
く、また、分級は風力分級、篩分けなどの手段を用いて
行えばよい。この粉砕、分級によって得られたキャリア
粉末は、前記したように、その表面が鋭利な形状をして
おり、その流動性は悪い。
【0021】そこで、本発明においては、上記粉末に熱
処理を施してこの鋭利な表面状態を改質する。具体的に
は、粉末を撹拌しながら結着樹脂のガラス転移温度より
も高い温度で所定の時間加熱する。この熱処理過程で、
結着樹脂は軟化し、また撹拌による粉末相互の接触によ
り、粉砕時に形成された鋭利な箇所は丸みを帯びた形状
になり、粉末は全体として球形に近似した形状に変化し
ていき、その流動度が向上する。
【0022】本発明では、上記流動度が、JISZ25
02で規定する方法、すなわち、50gの粉末がオリフ
ィス孔径2.63mmのロートを通過するに要する秒数を
計測するという方法で測定したときの値で80秒以下と
なるように、上記した熱処理時の条件が設定される。8
0秒より長い時間を要する流動度のキャリアを用いる
と、長期に亘って連続的に画像形成を行ったときに安定
した画像品質が得にくくなるからである。
【0023】熱処理時の温度が高すぎると結着樹脂それ
自体が溶融して粉末相互の融着によるブロッキングが起
こり、また結着樹脂のガラス転移温度に近すぎる温度の
場合には、結着樹脂の軟化が不充分となって表面状態の
改質効果、すなわち、流動度を80秒以下にすることが
困難になるので、処理温度は結着樹脂のガラス転移温度
よりも5〜15℃高い温度に設定することが好ましい。
【0024】また、熱処理時間があまり長いと粉末のブ
ロッキングが起こりやすくなり、また短すぎると流動度
の向上効果は充分といえないので、処理時間は1〜30
分間程度に設定することが好ましい。なお、このキャリ
ア粉末を更に無機微粒子と混合してキャリア粉末表面に
無機微粒子を付着せしめると、そのキャリアは、現像器
内での熱融着を起こしずらくなり、画像形成時のライト
ストリークを一層有効に防止できるので好適である。上
記した無機微粒子としては、同じく特開平10−107
88号公報に列記されているものを好適例とする。
【0025】このようにして製造された本発明のキャリ
アは、トナーと組み合わせることにより2成分系現像剤
を構成する。その場合、相手材であるトナーとしては、
少なくとも結着樹脂と磁性体を含み、更に着色剤、荷電
制御剤、ワックスなどを含有しているものが好ましい。
その場合、用いる結着樹脂、磁性体、着色剤、荷電制御
剤、ワックスなどはいずれも特開平10−10788号
公報に列記されているものをあげることができる。とく
に、結着樹脂はポリエステル樹脂であることが好まし
い。
【0026】例えば、結着樹脂としてポリエステル樹脂
を用いた場合、ポリエステル樹脂70〜85重量%、磁
性体15〜35重量%を含有し、また重量平均粒径が1
0〜13μmであるトナーが好適である。また、このト
ナーにも、キャリアの場合と同じように、その表面に前
記無機微粒子を付着せしめると、熱融着を有効に防止で
きて好適である。
【0027】次に、本発明の画像形成装置と画像形成方
法について説明する。図1は本発明の画像形成装置の全
体を示す概略図である。図1において、矢印方向に回転
する円筒形形状の感光体1の上部に、感光体の表面を帯
電させるための帯電手段2が配置されている。そして、
帯電手段2の右側(感光体1の回転方向側)に、形成す
べき画像のパターンで光を感光体表面に照射して感光体
1に静電潜像を形成する露光手段3と、磁気ロール4a
を有する現像器4が配置され、この現像器4の中に、本
発明のキャリアを含む2成分系現像剤4bが収容され、
ここで静電潜像をトナー像に変換する。
【0028】感光体1の下面には記録媒体5が対向配置
され、この記録媒体5は搬送手段6a,6bにより、図
の矢印方向(感光体1の回転方向)に走行できるように
なっている。そして、感光体1の下部には、走行する記
録媒体5と対向して分離帯電器から成る転写手段7が配
置されている。そして、搬送手段6bの上部には、遮光
板8aとそれに併設された反射板8bが配置され、反射
板8b内には例えばフラッシュランプ8cが配置され、
全体として定着手段が構成されている。
【0029】一方、転写手段7の下流側に位置する感光
体1の表面には、帯電器9と、クリーニングブラシから
成り、トナーに対してマイナスのバイアスが印加される
クリーナ10と、除電ランプ11とがこの順序で配置さ
れ全体で残留トナー除去手段が構成されている。この装
置を用いて、次のように画像形成が進む。
【0030】まず、帯電手段2により感光体1の表面が
帯電され、更にそこに形成すべき画像のパターンで露光
手段3により露光が行われ、所定の静電潜像が感光体1
の表面に形成される。現像器4まで回転してきた感光体
1の静電潜像は、そこで、磁気ロール4aに磁気吸着さ
れている2成分系現像剤4bのトナーによってトナー像
に転化する。
【0031】そして、このトナー像は搬送手段6から搬
送手段6b間を走行する記録媒体5に転写手段7によっ
て転写されたのち、定着手段8によって記録媒体上に定
着され、ここに画像形成が終了する。なお、感光体1の
表面に残留しているトナーは前記残留トナー除去手段に
よって除去される。
【0032】
【実施例】実施例1〜3、比較例1〜3 (1)キャリアの製造 ポリエステル樹脂(タフトンTTR−2、花王(株)
製、ガラス転移温度65℃)24重量%、磁性体(KB
F−100SR、関東電化工業(株)製)74重量%、
荷電制御剤(ボントロンS−34、オリエント化学工業
(株)製)1重量%、ワックス(LUVAX−115
1、日本精蝋(株)製)1重量%から成る混合物を調製
した。
【0033】この混合物を、2軸混練押出機(PCM−
30、池貝鉄工所(株)製)を用い、温度180℃で溶
融混練したのち冷却し、得られた混練物を、中粉砕機
(パルベライザーACM−10型、ホソカワミクロン
(株)製)を用いて粉砕したのち、微粉分級機(セパレ
ーターDS−5UR、日本ニューマチック工業(株)
製)を用いて分級し、体積平均粒径50μmの粉末とし
た。
【0034】ついで、この粉末を、高速撹拌型混合造粒
器(OMD−26型、奈良機械製作所(株)製)を用
い、加熱しながら15分間撹拌した。このとき、加熱温
度を表1で示したように変えて、各種のキャリアを製造
した。得られた各種のキャリアの体積平均粒径と流動度
を測定した。その結果を表1に示した。
【0035】なお、この樹脂キャリアの体積平均粒径は
以下のようにして測定した。まず、試料約10〜15m
gを所定の界面活性剤水溶液約10mLに添加して試料を
分散させたのち、粒度分布測定装置(マイクロトラック
HRA9320−X100型、日機装(株)製)に導入
して測定した。 (2)標準トナーの製造 ポリエステル樹脂(タフトンTTR−2、花王(株)
製)50重量%、ポリエステル樹脂(タフトンTTR−
5、花王(株)製)25重量%、磁性体(EPT−10
00、戸田工業(株)製)20重量%、カーボンブラッ
ク(リーガル330R、キャボット社製)2重量%、ニ
グロシン系荷電制御剤(ボントロンN−01、オリエン
ト化学工業(株)製)1重量%、ポリエチレンワックス
(ハイワックス405MP、三井石油化学工業(株)
製)2重量%から成る混合物を調製した。
【0036】この混合物を、2軸混練押出機(PCM−
30、池貝鉄工所(株)製)を用い、温度180℃で溶
融混練したのち冷却し、得られた混練物を、ジェットミ
ル粉砕分級機(I−5/5UR型、日本ニューマチック
工業(株)製)を用いて粉砕・分級し、重量平均粒径1
2μmの正帯電性トナーにした。なお、これら磁性トナ
ーの重量平均粒径は以下のようにして測定した。まず、
試料5mgを所定の界面活性剤溶液20mLに添加し、その
溶液に超音波分散機で15秒間の分散処理を施したの
ち、得られた溶液を100μmのアパーチャーチューブ
を有する粒度測定器(コールターマルチタイザーII:コ
ールター社製)に導入して測定した。
【0037】更に、粒子径12nmの疎水性シリカ微粒子
(REA200、日本アエロジル(株)製)を上記トナ
ー量に対し0.4重量%に相当する量添加し、全体を、
スーパーミキサー(SMV−20型、カワタ(株)製)
で混合し、標準トナーにした。 (3)現像剤の製造 (1)で製造した各種キャリア87重量%と、(2)で
製造した標準トナー13重量%を混合して現像剤を製造
した。
【0038】なお、現像剤の製造に先立ち、キャリアに
対しては、粒子径12nmの疎水性シリカ微粒子(REA
200、日本アエロジル(株)製)をキャリアの量に対
し0.1重量%に相当する量添加し、全体を、スーパー
ミキサー(SMV−20型、カワタ(株)製)で混合
し、キャリアの表面に疎水性シリカ微粒子を付着させて
おいた。
【0039】(4)性能の評価 上記現像剤を、図1で示した画像形成装置(GP−11
50HH、東レ(株)製のLEDプリンタ)の現像器内
に収容して連続的に印字しそのときの画像品質を評価し
た。その結果を一括して表1に示した。
【0040】ここで、表中の画像濃度は、反射濃度計R
D−918(マクベス社製)を用い、1cm角の黒ベタ部
の光学濃度を測定したものを用いている。
【0041】
【表1】
【0042】表1から次のことが明らかである。 (1)実施例1〜3および比較例2と比較例1のキャリ
アを対比して明らかなように、混練物を粉砕したのち熱
処理を行ったキャリアは、いずれも連続印字を行ったと
きの画像品質が熱処理しないキャリア(比較例1)より
も優れている。このことから、粉砕後に熱処理を行うこ
との有用性は明らかである。
【0043】(2)しかし、その熱処理時の温度が結着
樹脂のガラス転移温度(65℃)よりも低い場合(比較
例2)は流動度が80秒を超えてしまい、画像品質の向
上効果は小さく、またその温度が82℃である場合(比
較例3)には、キャリアが相互に熱融着して現像剤化は
不可能になっている。 (3)したがって、実施例1〜3で明らかなように、粉
砕後に熱処理する場合には、結着樹脂のガラス転移温度
(65℃)より5〜15℃高い温度で行うことが好まし
い。このとき、キャリアの流動度は80秒以下になり、
40万枚の連続印字を行ってもその画像品質は安定す
る。
【0044】
【発明の効果】以上の説明で明らかなように、本発明の
電子写真用キャリアは、それを用いて画像形成すると、
連続的な印字後にあっても画像品質を安定させることが
できる。したがって、本発明のキャリアは高速で運転す
る電子写真プリンタの現像剤のキャリアとしてその工業
的価値は大である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のキャリアを含む2成分系現像剤を用い
る画像形成装置の全体を示す概略図である。
【符号の説明】
1 感光体 2 帯電手段 3 露光手段 4 現像器 4a 磁気ロール 4b 2成分系現像剤 5 記録媒体 6a,6b 搬送手段 7 転写手段 8 定着手段 8a 遮光板 8b 反射板 8c フラッシランプ 9 帯電器 10 クリーナ 11 除電ランプ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 平 孝 滋賀県大津市園山1丁目1番1号 東レ株 式会社滋賀事業場内 Fターム(参考) 2H005 AA01 AA02 BA03 BA11 CA08 EA03 EA05 EA07 EA10 FA02

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 JISZ2502で規定する方法で測定
    したときの流動度が80秒以下の値を示すことを特徴と
    する電子写真用キャリア。
  2. 【請求項2】 結着樹脂と磁性体とを含み、かつ、前記
    結着樹脂のガラス転移温度が60〜75℃である請求項
    1の電子写真用キャリア。
  3. 【請求項3】 結着樹脂と磁性体とを含み、かつ、前記
    結着樹脂がポリエステル樹脂である請求項1の電子写真
    用キャリア。
  4. 【請求項4】 トナーと、請求項1〜3のいずれかに記
    載の電子写真用キャリアとを含む電子写真用現像剤。
  5. 【請求項5】 磁性体15〜30重量%とポリエステル
    樹脂70〜85重量%を含有し、かつ重量平均粒径が1
    0〜13μmである磁性トナーと組み合わせて使用さ
    れ、磁性体65〜85重量%と、ガラス転移温度が60
    〜75℃のポリエステル樹脂15〜35重量%を含有
    し、かつ体積平均粒径が40〜70μmである請求項1
    の電子写真用キャリア。
  6. 【請求項6】 トナーと組み合わせて2成分系現像剤を
    構成し、かつ少なくとも結着樹脂と磁性体を含有する電
    子写真用キャリアを製造する方法であって、少なくとも
    結着樹脂と磁性体を溶融混練したのち冷却して混練物と
    し、ついで前記混練物を粉砕したのち分級し、得られた
    粉末に、前記結着樹脂のガラス転移温度よりも高い温度
    域で熱処理を行うことを特徴とする電子写真用キャリア
    の製造方法。
  7. 【請求項7】 前記温度域が、前記結着樹脂のガラス転
    移温度よりも5〜15℃高い温度である請求項6の電子
    写真用キャリアの製造方法。
  8. 【請求項8】 前記結着樹脂が60〜75℃のガラス転
    移温度を有するポリエステル樹脂である請求項6または
    7の電子写真用キャリアの製造方法。
  9. 【請求項9】 感光体の表面に形成目的の画像パターン
    を露光して静電潜像を形成し、前記静電潜像を2成分系
    現像剤で現像してトナー像を形成し、前記トナー像を記
    録媒体に転写したのち定着する画像形成方法において、
    前記2成分系現像剤が請求項1の電子写真用キャリアを
    含有していることを特徴とする画像形成方法。
  10. 【請求項10】 感光体と、感光体への帯電手段と、感
    光体への露光手段と、2成分系現像剤を収容する現像器
    と、トナー像の転写手段と、トナー像の定着手段と、記
    録媒体の搬送手段とを備えている画像形成装置におい
    て、前記現像剤が請求項1の電子写真用キャリアを含有
    していることを特徴とする画像形成装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US7183033B2 (en) 2003-02-07 2007-02-27 Powdertech Co., Ltd. Carrier core material, coated carrier, two-component developing agent for electrophotography, and image forming method
US7553597B2 (en) 2003-02-07 2009-06-30 Powdertech Co., Ltd. Carrier core material, coated carrier, and two-component developing agent for electrophotography
JP2012203140A (ja) * 2011-03-24 2012-10-22 Dowa Electronics Materials Co Ltd フェライト粒子並びにそれを用いた電子写真用キャリア及び電子写真用現像剤

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