JP3019057U - 防震器具 - Google Patents

防震器具

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JP3019057U JP1995006942U JP694295U JP3019057U JP 3019057 U JP3019057 U JP 3019057U JP 1995006942 U JP1995006942 U JP 1995006942U JP 694295 U JP694295 U JP 694295U JP 3019057 U JP3019057 U JP 3019057U
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 基台と滑り台との間に滑動手段を介装して基
台上に滑り台を滑動可能に支承し、地震動による水平荷
重の発生を弾性部材の緩衝材に吸収させることにより、
滑り台上に設置する対象物の横揺れを防止あるいは緩和
できるようにする。 【構成】 基台10中央部上の中央部ボールベアリング
12と周辺部上の周辺部ボールベアリング13とによ
り、基台10上に重ね合わせ状に組み合わせた滑り台2
0を水平方向に滑動白在に支承する。また基台10の中
央部周縁部と、滑り台20の周縁部とから、相向かうよ
うにガイド板11,21を突出させ、それぞれの先端部
が所定の空間距離を有して重なり合うようにする。そし
て、一方のガイド板11の先端から所定の距離を有して
ダンパー14を突出させ、地震発生時の滑り台20の揺
動による水平荷重をダンパー14によって一部を吸収あ
るいは緩和して対象物に伝達することにより、耐震強度
の向上を図る。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、地震動による水平荷重(横揺れ)の発生を弾性部材である緩衝部材 に吸収させ、支持する対象物、例えば家具類等の横揺れを防止あるいは緩和して 耐震性を高める防震器具に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、タンス・棚等の大型家具類の地震時の耐震対策として、その揺れ止 めまたは転倒防止を図る防震器具がある。このような器具の一つとして、例えば 大型家具と天井との間に、つっぱり機構を有するものを挿入したり、あるいは間 隔調節機能を有するものを挿入して必要な間隔調節を行うものなどがあり、それ ぞれの用途に応じて用いられている。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】
上記のような従来の防震器具にあっては、天井との間に、かかる防震器具を設 置するのに適宜な間隔を常に確保できるとは限らない上、設置するに際しては天 井に過度のつっぱり力を負荷する懸念があり、これを設置する場所によっては、 この種の防震器具を使用できないという問題がある。また、防震処置を施したい 大型家具類は、その上端が天井近くまで達するものばかりではなく、例えば、テ レビにビデオ等を組み合わせた家庭用具類の場合にあっては、その高さ寸法は、 タンス等のたかだか6割程度であり、かかる防震器具を使用できないという問題 がある。 本考案は、このような場合にあっても、設置する場所、転倒防止を図る対象物 の種類・大きさを問わず、あらゆる場所において簡便に使用できる防震器具を提 供することを目的としている。
【0004】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本考案は、基台と滑り台との間に滑動手段を介装 して基台上に滑り台を滑動可能に支承するとともに、基台上に配設する緩衝手段 により滑り台の水平方向の揺動を緩衝するようにした防震器具を前提とするもの である。
【0005】 そして、上記の構成を前提にしつつ、本願第1の防震器具は、基台中央部には 立ち上がる台形部を有し、この台形部上面の平坦部には複数の凹陥部を設け、ま た滑り台の周辺部には、立ち下がる台形部を有し、この台形部下面の平坦部には 複数の凹陥部を設ける一方、 基台上中央部の台形部より外方へ水平にガイド板を突出させ、かつ滑り台周辺 台形部の内周面から内方へ水平にガイド板を突出させることにより、両ガイド板 の上下方向に所定の空間を隔てて重合部分を有するとともに、基台上中央部の台 形部と滑り台周辺台形部との間に緩衝部材を配設し、 さらに、基台及び滑り台の各凹陥部には、それぞれ複数の回動自在な球体を配 して基台及び滑り台との間を相対移動可能に支承したことを特徴とするものであ る。
【0006】 次に本願第2の防震器具は、基台中央部には立ち上がる台形部を有し、この台 形部上面の平坦部には複数の凹陥部を設け、また滑り台の周辺部には、立ち下が る垂下面部を設ける一方、基台上の中央部より外方へ水平にガイド板を突出させ 、かつ滑り台周辺垂下面部の内周面から内方へ水平にガイド板を突出させること により、両ガイド板の上下方向に所定の空間を隔てて重合部分を有するとともに 、基台上中央部の台形部と滑り台周辺垂下面部との間に緩衝部材を配設し、 さらに、基台の各凹陥部には、複数の回動自在な球体を配して基台及び滑り台 との間を相対移動可能に支承したことを特徴とするものである。
【0007】 次いで、本願第3の防震器具は、上記第1または第2の防震器具において、上 記緩衝手段が、所定の弾性係数を有する板状弾性部材からなり、該弾性部材は、 基台中央部の台形部と、滑り台周辺の台形部または垂下面部との間に形成される 空間部に嵌合状に配設可能に形成され、かつ適宜な直径を有する穴を多数穿設し たものであることを特徴とするものである。
【0008】 そして、本願第4の防震器具は、請求項第1または第2の防震器具において、 上記緩衝手段が、異なる弾性係数を有する複数の素材からなり、格子状に配置し た円筒形状の弾性材料からなる円筒体のそれぞれを、直交または斜交あるいは直 交及び斜交するように同一の弾性材料により連結したものと、これとは異なる弾 性係数を有する素材とを組み合わせたことを特徴とするものである。
【0009】 さらにまた、本願第5の防震器具は、請求項第1または第2の防震器具におい て、上記緩衝手段が、ハニカム状に形成された層からなる積層体と、この積層体 が形成する空間内部に充填される弾性材料とを組み合わせたことを特徴とするも のである。
【0010】
【作用】
上記のように構成された本考案による防震器具を、設置場所と防震を図りたい 対象物(家具等)との間の適所に介装する。この状態で地震が発生すると、この 防震器具を介装した家具類等は地震力を受けて左右の水平方向に揺れるが、同時 に防震器具の滑り台が低い水平剛性により基台に対して地震力が作用する水平方 向に容易に滑動して緩衝部材である弾性部材の左右の部位が交互に圧縮または伸 長される動作を繰り返す。このとき、緩衝部材が圧縮されていき、両ガイド板の 先端部がストッパーとなる基台と滑り台の立ち上がり部(立ち下がり部)に衝突 するまでの作動時間を地震動周期に対して相対的に長く設定することにより、弾 性部材の圧縮と伸長の過程において地震時の揺動エネルギーを吸収して、防震器 具を含む対象物の振動周期を長期化させる。そして地震時の横揺れに対する対象 物の重心の移動をごく小さい範囲におさえ、横揺れによる倒壊の怖れを低減させ ることができる。
【0011】
【実施例】
以下、本考案の好適な実施例について、図面を参照して説明する。まず実施例 1について図1から図4までを参照して説明する。 基台10の中央部には立ち上がる台形部10aを形成し、この台形部上面の平 坦部に複数の半球状からなる凹陥部10bを設けている。また滑り台20の周辺 部には、立ち下がる台形部20aを形成し、この台形部下面の平坦部には複数の 半球状からなる凹陥部20bを設けている。そして基台中央部の凹陥部10bに は中央部ボールベアリング12を配置し、また滑り台20の周辺部の凹陥部20 bには周辺部ボールベアリング13を配置し、図示しない押さえ板により回動自 在に支持している。このようにして基台10と滑り台20との間に中央部ボール ベアリング12と周辺部ボールベアリング13を介在させて滑動手段を構成する ことにより、基台10上に重ね合わせ状に組み合わされた滑り台20は水平方向 に滑動自在に支承されている。
【0012】 基台10の中央部周辺には、所定の長さ寸法を有して張り出し部としての上部 ガイド板11が水平方向に突出している。 また、この上部ガイド板11に対応するように、滑り台20の周縁部から内方 に向かって、同一長さ寸法を有して張り出し部としての下部ガイド板21が水平 方向に突出している。 両ガイド板11、21は、その周縁部が上下に所定間隔隔てて重なり合う部分 を有し、この重なり合う部分の存在により、滑り台20は基台10上に拘束され るようになっている。
【0013】 上部ガイド板11の突出部先端から滑り台20の周縁における立ち下がり台形 部20a内側面までの距離と、下部ガイド板21の突出部先端から基台10の中 央部における立ち上がり台形部10a外側面までの距離とは相等しく設定されて いて、この距離は滑り台20が基台10に対して水平方向に相対移動(滑動) する際の移動可能範囲(ストローク)を与えるものである。換言すれば、この距 離の設定によって、基台10に対する滑り台20の移動可能量を一定の範囲内に 規制するものである。
【0014】 緩衝部材であるダンパー14は、基台上中央部の台形部10a外側面と、滑り 台20の周縁における立ち下がり台形部20a内側面との間に形成される空間部 30に嵌合状に配設可能なように形成されている。そして、このようなダンパー 14の内端を、上部ガイド板11の基端部(基台上中央の台形部10a外側面) に接着剤により固定し、またダンパー14の外端を滑り台20周縁の台形部20 a内側面に接着剤により固定する。これによりダンパー14は、上部ガイド板1 1の突出先端部から所定のストローク距離を有して水平方向に突出するようにな る。
【0015】 上記するように、基台10側からの上部ガイド板11と、滑り台20側からの 下部ガイド板21の周縁部が所定間隔隔てて重なり合う部分を有することにより 、上部ガイド板11上に配設されるダンパー14は、大気中に存在するゴミ等の 異物の侵入に対して保護されていて、特に雨水等に対しては水切り構造となって いるので、後述するように建築物等に対して用いるような屋外で使用する場合に おいては、長期にわたって安定した防震特性を維持することができるものである 。
【0016】 実施例1のダンパー14は、所定の弾性係数を有する合成ゴム等からなり、適 宜な直径を有する穴14aを格子状に多数穿設してある。この穴14aは、同一 寸法のものでなくともよく、異径のものを各種組み合わせて穿設したものであっ てもよい。この場合は特に格子状ではなく、例えば放射状に多数穿設してもよい ものである。
【0017】 図12は緩衝部材の変形例1を示すもので、実施例1において穿設した穴空間 14aに対して、緩衝部材本体とは異なる弾性率、好ましくは緩衝部材本体より も小さい弾性係数を有する合成ゴム等からなる弾性部材15を嵌合して、その嵌 合端面を接着したものである。 なお図12に示す方法で個別に弾性部材15をダンパー14中に充填する以外 に、例えばダンパー14の製造工程中に所定の方法によって多数の弾性部材15 からなる集合体を充填することも可能である。
【0018】 緩衝部材の変形例2を図13に示す。外形が円筒形状である弾性部材15を所 定の格子状に配置した上で、各弾性部材15を直交または斜交するように、ある いは直交とともに斜交するように、弾性部材15と同一の材質からなる連結部材 16により、各弾性部材15を連結している。 ここで連結部材16については、線状あるいは帯状など種々の形状をとること ができ、要は各弾性部材15それ自体を相互に連結できるだけの機械的な強度を 有するものであればよい。 このように連結部材16によって弾性部材15を連結して枠体状に形成した後 、この枠体内の空間部に対して、弾性部材15よりも弾性係数が大きい弾性部材 14を充填することにより、一体的に構成した複合ダンパーを得た。なお充填に 際しては、例えば注型など適宜な加工方法を必要に応じて適用して、容易かつ安 価に製造することができる。
【0019】 緩衝部材の変形例3を図14に示す。変形例2では弾性部材15と連結部材1 6によって弾性体自体による枠体を形成しているが、変形例3では、軽金属例え ばアルミニウムの薄板材料あるいは適宜な弾性を有するプラスチック材料からな るハニカム状の材料17を枠体として用い、この枠体17が形成する空間17a 内に対して弾性部材14あるいは弾性部材15を充填することにより複合ダンパ ーを構成している。この場合、水平方向に作用する力に対するハニカム材料17 の弾性係数は、変形例2の場合と同様に、枠体が形成する空間内に充填する弾性 部材の弾性係数よりも大きな値のものを選定すると好適である。 充填する方法としては、所定の形状に形成したハニカム状材料の枠体17に対 して弾性部材14を注型することにより、容易かつ安価に製造することができる 。
【0020】 このように構成した防震器具1を防震すべき対象物下部の所定位置に介装し、 防震器具1の固定用取り付け孔40にねじを螺入して固定する。あるいは、対象 物下部の所定位置に嵌合させることにより固定してもよい。これにより、基台1 0の中央部上の中央部ボールベアリング12と周辺部上の周辺部ボールベアリン グ13とにより、滑り板20上に設置した対象物の鉛直荷重を確実に支承するこ とができる。
【0021】 実施例1の緩衝部材の作用について、図2と図3を参照して説明する。前述し た空間部30に嵌合状に配設されたダンパー14の左右の部位は、地震発生時に 基台10に対して滑り台20が水平の左右方向に揺動したときに圧縮または伸長 されるが、そのとき、ダンパー14に多数穿設された穴14aがそれぞれ交互に 圧縮または伸長して地震動の揺動エネルギーを吸収することにより、防震器具1 と対象物を含む全体の振動周期を長期化させる。またこの板状弾性部材14は基 台中央部の台形部10aと、滑り台周辺の台形部20aまたは垂下面部との間に 形成される空間部30に嵌合状に配設するだけで、緩衝部材として所要の機能を 発揮するものである。
【0022】 請求項4の緩衝部材の作用について、図12と13を参照して説明する。ダン パー本体14と弾性部材15またはダンパー本体14、弾性部材15と、連結部 材16とからなる複合ダンパーを用いたものに対して地震動が加わる場合には、 まず、大きい弾性係数を有するダンパー本体14が地震動による水平荷重を吸収 するように変形する。さらに大きな水平荷重が加わると、ダンパー本体14より も小さい弾性係数を有する15と連結部材16が作動して変形することにより、 さらに大きな水平荷重に対抗する。このように、弾性係数が異なる素材を組み合 わせて使用することにより、作用する水平荷重に対して、動作適応領域を広い範 囲にわたって確保することができる。 また、これらの緩衝部材においても、基台中央部の台形部10aと、滑り台周 辺の台形部20aまたは垂下面部との間に形成される空間部30に嵌合状に配設 するだけで、緩衝部材として所要の機能を発揮するものである。
【0023】 請求項5の緩衝部材の作用について、図14を参照して説明する。適宜な弾性 を有するハニカム状の材料17を枠体として用い、この枠体が形成するそれぞれ の空間17a内に対して緩衝部材15を充填して構成した複合ダンパーに対して 地震動が加わる場合には、実施例1における緩衝部材14の作用と全く同様に作 用して揺動エネルギーを吸収するが、この場合においては、緩衝部材に作用する ことがあり得る座屈変形に対して、強力に対抗できる特徴を有するものである。
【0024】 次に実施例2について、図7から10までを参照して説明する。実施例2の構 成は、実施例1における滑り台周辺部の立ち下がる「台形部20a」を、「垂下 面部20c」としたものであり、これによって、実施例1における基台10およ び滑り台20の「各凹陥部10b,20b」は、「基台の凹陥部10b」のみと したものである。このように、実施例2では、実施例1における周辺部ボールベ アリング13を取り去ったもので、基台10の中央部上の中央部ボールベアリン グ12により滑り台20上の家具等の軽量物を支承し、地震による水平揺動をダ ンパー14により吸収する構成と、これに基づく作用は、その作用を示す図8と 図9を、実施例1の場合の作用を示す図2と図3とを比較すれば明らかなように 、ほぼ実施例1の場合と同様であり、実施例1の場合よりもさらに小型に形成さ れることにより、軽量構造物の防震用途に好適なものである。
【0025】 実施例1の変形例を図6に示す。実施例1の場合における平面形状を円形に形 成したものであり、その構成と、それに基づく作用は、実施例1と同様である。 また実施例2についても、同様に平面形状を円形に形成できることは、言うま でもない。 さらに、角形、円形形状以外にも、必要に応じて任意の平面形状に形成するこ とも可能である。
【0026】 なお実施例1では、基台10の中央部上の中央部ボールベアリング12により 滑り台20上の対象物である軽量物を支承し、地震による水平揺動を、中央部周 辺に 配置した緩衝部材14にて吸収する構成としたが、この配置を逆にして、 周辺にボールベアリングを設け、中央部に緩衝部材を設けるようにしてもよい。
【0027】 実施例1または実施例2の構成を、建築物等に対して用いた場合の実施例を、 図11に示す。コンクリート基礎100の適所に配設したアンカーボルト50を 介して防震器具1の基台10を固定し、滑り台20上には、床材となる梁110 を支持するようにしたものである。この場合、梁110の交差部分には大型のも の、例えば実施例1を、また直線部で軽量の梁に対しては、小型のもの、例えば 実施例2を使い分けることができる。 前述したように、地震による水平揺動を吸収する緩衝部材が「水切り構造」に より保護されるようになっているので、屋外における建築物等に用いる場合に、 特に好適である。
【0028】
【考案の効果】
以上説明したように本考案の請求項1から請求項3までの構成によれば、例え ば家具類等の対象物は回動可能な球体を介して滑り台上に水平動自在に支承され 、平常時は垂直荷重に対する安定性を保持でき、地震動に伴う水平荷重発生時に は、地震力が作用する水平方向に滑動して緩衝部材によって一部吸収、緩和され て対象物に伝達されるため、対象物に作用する水平荷重を大幅に軽減することが できる。 また、スプリング等の弾性部材を基台上中央部の台形部と滑り台周辺の台形部 または垂下面部との間に放射状に多数配設して緩衝部材を構成する場合に比べて 組み立てが容易であり、製造コストを低減できる。そして、多数の穴を穿設しな い単なる板状部材である場合と比較して、地震時の揺動エネルギーの吸収を確実 に行うことができる。 そして、請求項4の構成によれば、弾性係数が異なる複数の弾性素材を組み合 わせて緩衝部材を形成することにより、作用する水平荷重に対して、動作適応領 域を広い範囲にわたって確保することができ、地震時の揺動エネルギーの吸収が より確実であり、請求項3の構成で得られる効果をより実効あるものにできる。 さらに、請求項5の構成によれば、緩衝部材に作用することがあり得る座屈変 形に対して強力に対抗できるとともに、所要の緩衝機能を長期にわたって維持す ることができる。 このように本考案によれば、防震器具上に設置する対象物の横揺れを防止ある いは緩和して耐震強度を高め、倒壊等による危険を回避できるという顕著な効果 を発揮するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例1を示す平面図である。
【図2】 縦断正面図(a)と作動状態を示す縦断面図
(b)である。
【図3】 作動状態を示す横断平面図である。
【図4】 分解斜視図である。
【図5】 家具等に対する使用状態を示す斜視略図であ
る。
【図6】 実施例1の変形例を示す斜視図である。
【図7】 実施例2を示す平面図である。
【図8】 縦断正面図(a)と作動状態を示す縦断面図
(b)である。
【図9】 作動状態を示す横断平面図である。
【図10】 分解斜視図である。
【図11】 建築物に対する使用状態を示す斜視図であ
る。
【図12】 緩衝部材の変形例1を示す平面図である。
【図13】 緩衝部材の変形例2を示す平面図である。
【図14】 緩衝部材の変形例3を示す平面図である。
【符号の説明】
1 防震器具 10 基台 10a 台形部 10b 凹陥部 11 上部ガイド板 12 中央部ベアリング 13 周辺部ベアリング 14 ダンパー(緩衝部材) 14a 穴 15 弾性部材 16 連結部材 17a 空間 17 ハニカム材料 20 滑り台 20a 台形部 20b 凹陥部 20c 垂下面部 21 下部ガイド板 30 空間部 40 取り付け孔 50 アンカーボルト 100 コンクリート基礎 110 粱

Claims (5)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基台と滑り台との間に滑動手段を介装し
    て基台上に滑り台を滑動可能に支承するとともに、基台
    上に配設する緩衝手段により滑り台の水平方向の揺動を
    緩衝するようにした防震器具であって、 基台中央部には立ち上がる台形部を有し、この台形部上
    面の平坦部には複数の凹陥部を設け、また、滑り台の周
    辺部には、立ち下がる台形部を有し、この台形部下面の
    平坦部には複数の凹陥部を設ける一方、 基台上中央部の台形部より外方へ水平にガイド板を突出
    させ、かつ滑り台周辺台形部の内周面から内方へ水平に
    ガイド板を突出させることにより両ガイド板の上下方向
    に所定の空間を隔てて重合部分を有するとともに、基台
    上中央部の台形部と滑り台周辺台形部との間に緩衝部材
    を配設し、 さらに、基台及び滑り台の各凹陥部には、それぞれ複数
    の回動自在な球体を配して基台及び滑り台との間を相対
    移動可能に支承したことを特徴とする防震器具。
  2. 【請求項2】 基台と滑り台との間に滑動手段を介装し
    て基台上に滑り台を滑動可能に支承するとともに、基台
    上に配設する緩衝手段により滑り台の水平方向の揺動を
    緩衝するようにした防震器具であって、 基台中央部には立ち上がる台形部を有し、この台形部上
    面の平坦部には複数の凹陥部を設け、また、滑り台の周
    辺部には、立ち下がる垂下面部を設ける一方、基台上の
    中央部より外方へ水平にガイド板を突出させ、かつ滑り
    台周辺垂下面部の内周面から内方へ水平にガイド板を突
    出させることにより両ガイド板の上下方向に所定の空間
    を隔てて重合部分を有するとともに、基台上中央部の台
    形部と滑り台周辺垂下面部との間に緩衝部材を配設し、 さらに、基台の凹陥部には複数の回動自在な球体を配し
    て基台及び滑り台との間を相対移動可能に支承したこと
    を特徴とする防震器具。
  3. 【請求項3】 上記緩衝手段が、所定の弾性係数を有す
    る板状弾性部材からなり、該弾性部材は、基台中央部の
    台形部と、滑り台周辺の台形部または垂下面部との間に
    形成される空間部に嵌合状に配設可能に形成され、かつ
    適宜な直径を有する穴を多数穿設したものであることを
    特徴とする請求項1または請求項2に記載する防震器
    具。
  4. 【請求項4】 上記緩衝手段が、異なる弾性係数を有す
    る複数の素材からなり、格子状に配置した円筒形状の弾
    性材料からなる円筒体のそれぞれを、直交または斜交あ
    るいは直交及び斜交するように同一の弾性材料により連
    結したものと、これとは異なる弾性係数を有する素材と
    を組み合わせたことを特徴とする請求項1または請求項
    2に記載する防震器具。
  5. 【請求項5】 上記緩衝手段が、ハニカム状に形成され
    た層からなる積層体と、この積層体が形成する空間内部
    に充填される弾性材料とを組み合わせたことを特徴とす
    る請求項1または請求項2に記載する防震器具。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000009177A (ja) * 1998-06-23 2000-01-11 Ichijyo Home Building Co Ltd 免震装置及びこの装置が設けられてなる軽重量構造物の免震構造

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