JP3018487B2 - サーモトロピック液晶性ポリエステル樹脂組成物 - Google Patents

サーモトロピック液晶性ポリエステル樹脂組成物

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JP3018487B2 JP2318773A JP31877390A JP3018487B2 JP 3018487 B2 JP3018487 B2 JP 3018487B2 JP 2318773 A JP2318773 A JP 2318773A JP 31877390 A JP31877390 A JP 31877390A JP 3018487 B2 JP3018487 B2 JP 3018487B2
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Description

【発明の詳細な説明】 <産業上の利用分野> 本発明は、機械的異方性が小さいサーモトロピック液
晶性ポリエステル樹脂組成物に関するものである。
<従来の技術> 近年、プラスチックの高性能化に対する要求がますま
す高まり、種々の新規性能を有するポリマが数多く開発
されているが、なかでも光学異方性の液晶ポリマが優れ
た耐薬品性と機械的性質を有する点で注目されている
(特開昭51−8395号公報、特開昭49−72393号公報)。
そして、上記液晶ポリマとしてはたとえばp−ヒドロ
キシ安息香酸にポリエチレンテレフタレートを共重合し
た液晶ポリエステル(特開昭49−72393号公報)、p−
ヒドロキシ安息香酸に4,4′−ジヒドロキシビフェニル
とテレフタル酸、イソフタル酸を共重合した液晶性ポリ
エステル(特開昭57−24407号公報)などが知られてい
る。
<発明が解決しようとする課題> しかしながら、一般に、サーモトロピック液晶性ポリ
エステルは成形品の寸法精度に代表される機械的異方性
が大きいため、実用性に問題があることがわかった。
よって、本発明は上述の問題点を解決し、機械的異方
性の小さいサーモトロピック液晶性ポリエステル樹脂組
成物の取得を課題とするものである。
<課題を解決するための手段> 本発明者らは、上述の課題を達成すべく鋭意検討した
結果、サーモトロピック液晶性ポリエステルと充填剤か
らなる組成物に特定のイソシアネート系シラン含有化合
物を添加した樹脂組成物が上記課題を満足するものであ
ることを見出し本発明に到達した。
すなわち本発明は、 (1)(A)サーモトロピック液晶性ポリエステル100
重量部に対して (B)充填剤0〜200重量部および (C)下記一般式(1)で表わされるイソシアネ
ート系シラン含有化合物0.01〜20重量部を含有させてな
るサーモトロピック液晶性ポリエステル樹脂組成物、 一般式 (ただし、式中R1はCH3および/またはC2H5を、R2はCH3
を、xは2および/または3を示す。) (2)前記(A)サーモトロピック液晶性ポリエステル
が下記構造単位(I)、(II)、(III)または構造単
位(I)、(II)、(III)、(IV)からなる上記サー
モトロピック液晶性ポリエステル樹脂組成物および (ただし、式中のYは から選ばれた1種以上の基を示し、Zは から選ばれた基を示す。また、構造単位(IV)は実質的
に構造単位(II)および(III)の合計と等モルであ
る。
(3)前記(B)充填剤がガラス繊維である前記サーモ
トロピック液晶ポリエステル樹脂組成物に関するもので
ある。
本発明で用いるサーモトロピック液晶性ポリエステル
(A)とは、異方性溶融相を形成するポリエステルであ
り、p−ヒドロキシ安息香酸/ポリエチレンテレフタレ
ート系液晶ポリエステル、p−ヒドロキシ安息香酸/6−
ヒドロキシ−2−ナフトエ酸系液晶ポリエステル、p−
ヒドロキシ安息香酸/4,4′−ジヒドロキシビフェニル/
テレフタル酸/イソフタル酸系液晶ポリエステルなどが
挙げられるが、なかでも上記構造単位(I)、(II)、
(IV)または(I)、(II)、(III)、(IV)からな
るサーモトロピック液晶性ポリエステルが好ましい。
上記構造単位(I)は、p−ヒドロキシ安息香酸から
生成したポリエステルの構造単位を、上記構造単位(I
I)は4,4′−ジヒドロキシビフェニル、3,3′,5,5′−
テトラメチル−4,4′−ジヒドロキシビフェニル、ハイ
ドロキノン、t−ブチルハイドロキノン、フェニルハイ
ドロキノン、2,6−ジヒドロキシナフタレン、2,7−ジヒ
ドロキシナフタレン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェ
ニル)プロパンおよび4,4′−ジヒドロキシジフェニル
エーテルから生成した構造単位を、構造単位(III)は
エチレングリコールから生成した構造単位を、構造単位
(IV)はテレフタル酸、イソフタル酸、4,4′−ジフェ
ニルジカルボン酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、1,2
−ビス(フェノキシ)エタン4,4′−ジカルボン酸から
選ばれた1種以上の芳香族ジカルボン酸から生成した構
造単位を各々示す。
構造単位(III)を含むときには、構造単位(III)と
して4,4′−ジヒドロキシビフェニルから生成した構造
単位が、構造単位(III)を含まないときは、構造単位
(II)として4,4′−ジヒドロキシビフェニルおよび2,6
−ジヒドロキシナフタレンから生成した構造単位が好ま
しく、構造単位(IV)としてはテレフタル酸から生成し
た構造単位が好ましい。
本発明におけるサーモトロピック液晶性ポリエステル
(A)は上記構造単位(I)、(II)および(IV)また
は(I)、(II)、(III)および(IV)からなる共重
合体である。
上記構造単位(I)、(II)、(III)および(IV)
の共重合量は任意である。しかし流動性の点から次の共
重合量であることが好ましい。すなわち、上記構造単位
(III)を含む場合は上記構造単位(I)および(II)
の合計は構造単位(I)、(II)および(III)の合計
に対して60〜95モル%であることが好ましく、85〜93モ
ル%であることが特に好ましい。また、構造単位(II
I)は構造単位(I)、(II)および(III)の合計に対
して40〜5モル%であることが好ましく、15〜7モル%
であることが特に好ましい。また、構造単位(I)と
(II)のモル比[(I)/(II)]は75/25〜95/5が好
ましく、構造単位(IV)は実質的に構造単位(II)およ
び(III)の合計と等モルである。一方、上記構造単位
(III)を含まない場合は構造単位(I)は構造単位
(I)および(II)の合計に対して40〜90モル%が好ま
しく、60〜88モル%が特に好ましく、構造単位(IV)は
構造単位(II)と実質的に等モルである。
また、サーモトロピック液晶性ポリエステル(A)の
液晶開始温度は、330℃以下であることが必須であり、
流動性と耐熱性の点から240〜330℃であることが好まし
い。
液晶開始温度が330℃を越えると成形温度を高くする
必要が生じるので成形性の点から実用的でない。
また、溶融粘度は10,000ポイズ以下であることが必須
であり、6,000ポイズ以下が好ましく、特に4,000ポイズ
以下がより好ましい。
なお、この溶融粘度は(融点(Tm)+10℃)でずり速
度1,000(1/秒)の条件下で高化式フローテスターによ
って測定した値である。
本発明におけるサーモトロピック液晶性ポリエステル
(A)の製造方法は、特に制限がなく、公知のポリエス
テルの重縮合法に準じて製造できる。
たとえば、上記構造単位(III)を含まない場合は下
記(1)、(2)、上記構造単位(III)を含む場合は
(5)の製造方法が好ましく用いられる。
(1)p−アセトキシ安息香酸、4,4′−ジアセトキシ
ビフェニルなどの芳香族ジヒドロキシ化合物のジアシル
化物とテレフタル酸などの芳香族ジカルボン酸から脱酢
酸重縮合反応によって製造する方法。
(2)p−ヒドロキシ安息香酸、4,4′−ジヒドロキシ
ビフェニルなどの芳香族ジヒドロキシ化合物とテレフタ
ル酸などの芳香族ジカルボン酸に無水酢酸を反応させ
て、フェノール性水酸基をアシル化したのち、脱酢酸重
縮合反応によって製造する方法(ただし、2,6−ジヒド
ロキシナフタレンについては2,6−ジアセトキシナフタ
レンを用いるのが好ましい)。
(3)p−ヒドロキシ安息香酸のフェニルエステル、4,
4′−ジヒドロキシビフェニルなどの芳香族ジヒドロキ
シ化合物とテレフタル酸などの芳香族ジカルボン酸のジ
フェニルエステルから脱フェノール重縮合反応により製
造する方法。
(4)p−ヒドロキシ安息香酸およびテレフタル酸など
の芳香族ジカルボン酸に所望量のジフェニルカーボネー
トを反応させてそれぞれジフェニルエステルとしたの
ち、4,4′−ジヒドロキシビフェニルなどの芳香族ジヒ
ドロキシ化合物を加え、脱フェノール重縮合反応により
製造する方法。
(5)エチレングリコールと芳香族ジカルボン酸からな
るオリゴマあるいはポリマまたは芳香族ジカルボン酸の
ビス(β−ヒドロキシエチル)エステルの存在下で
(1)または(2)の方法で製造する方法。
(5)の製造方法により、エチレングリコールと芳香
族ジカルボン酸からなるオリゴマあるいはポリマまたは
上記ビス(β−ヒドロキシエチル)エステルは、エステ
ル交換反応により分子鎖中にランダムに取込まれ、上記
構造単位(III)を含むサーモトロピック液晶性ポリエ
ステルが得られるものと考えられる。
重合反応時、必要に応じて触媒を使用してもよい。重
縮合反応に使用する触媒としては、酢酸第1錫、テトラ
ブチルチタアネート、酢酸カリウム、三酸化アンチモ
ン、マグネシウム、酢酸ナトリウム、酢酸亜鉛などの金
属化合物が代表的であり、とりわけ脱フェノール重縮合
の際に有効である。
本発明におけるサーモトロピック液晶性ポリエステル
(A)は、ペンタフルオロフェノール中で固有粘度を測
定することが可能なものもあり、その際には0.1g/dlの
濃度で60℃で測定した値で0.5dl/g以上が好ましく、構
造単位(III)を含む場合は0.5〜3.0dl/g、構造単位(I
II)を含まない場合は1.0〜15.0dl/gが特に好ましい。
なお、本発明で用いるサーモトロピック液晶性ポリエ
ステル(A)を重縮合する際には上記(I)、(II)、
(III)および(IV)を構成する成分以外に、3,3′−ジ
フェニルジカルボン酸、3,4′−ジフェニルジカルボン
酸、2,2′−ジフェニルジカルボン酸などの芳香族ジカ
ルボン酸、ヘキサヒドロテレフタル酸などの脂環式ジカ
ルボン酸、レゾルシン、クロルハイドロキノン、メチル
ハイドロキノン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)スル
ホンなどの芳香族ジヒドロキシ化合物およびこれらのエ
チレンオキサイド付加物、1,4−ブタンジオール、1,6−
ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、1,4−シ
クロヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノ
ールなどの脂肪族、脂環式ジオールおよびm−オキシ安
息香酸、6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸などの芳香族
ヒドロキシカルボン酸よびp−アミノフェノール、p−
アミノ安息香酸などを本発明の目的を損わない程度の少
割合の範囲でさらに共重合せしめることができる。
本発明で用いる充填剤(B)としては、ガラス繊維、
アルミナ繊維、炭化ケイ素繊維、セラミック繊維、アス
ベスト繊維、石コウ繊維、金属繊維(たとえばステンレ
ス繊維など)などの無機質繊維および炭素繊維などの繊
維状充填剤およびワラステナイト、セリサイト、カオリ
ン、マイカ、クレー、ベントナイト、アスベスト、タル
ク、アルミナシリケートなどの珪酸塩、アルミナ、酸化
珪素、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウム、酸化チタ
ンなどの金属酸化物、炭素カルシウム、炭酸マグネシウ
ム、ドロマイトなどの炭酸塩、硫酸カルシウム、硫酸バ
リウムなどの硫酸塩、ガラスビーズ、窒化ホウ素、炭化
珪素およびサロヤンなどの粉末ないし粒状の充填剤が挙
げられ、これらは中空であってもよい(たとえば、中空
ガラス繊維、ガラスマイクロバルーン、シラスバルー
ン、カーボンバルーンなど)。また、上記の強化材は必
要ならばシラン系およびチタン系などのカップリング剤
で予備処理して使用してもよい。
これら充填剤(B)の添加量は、サーモトロピック液
晶性ポリエステル(A)100重量部に対して0〜200重量
部の範囲であり、好ましくは10〜150重量部である。200
重量部を越えると機械的性質や成形性の低下が著しくな
るため好ましくない。
次に、本発明で用いるイソシアネート系シラン含有化
合物(C)の具体例としては、下記一般式(イ)〜
(ニ)で示される含有化合物などが挙げられる。
これらイソシアネート系シラン含有化合物(C)の添
加量はサーモトロピック液晶性ポリエステル(A)100
重量部に対して0.01〜20重量部、好ましくは0.05〜15重
量部、より好ましくは0.1〜10重量部である。添加量が2
0重量部を越えると流動性が不良となり、機械的性質に
悪影響を及ぼし、また0.01重量部未満では実質的効果が
得られないため好ましくない。
なお本発明においてイソシアネート系シラン含有化合
物の一部にエポキシ系シラン含有化合物を併用すると異
方性の減少のみならずウェルド強度をもさらに大きくす
ることができる。
具体的には下記エポキシ系シラン含有化合物である。
また、本発明において有機難燃剤、臭素化ポリスチレ
ン、臭素化エポキシ化合物、臭素化ポリカーボネートお
よび臭素化ポリフェニレンエーテルなどと本発明のイソ
シアネート系シラン含有化合物を併用することにより機
械的異方性の減少効果をさらに大きくすることができ
る。
本発明のサーモトロピック液晶性ポリエステル組成物
には、本発明の目的を損なわない程度の範囲で、酸化防
止剤および熱安定剤(たとえばヒンダードフェノール、
ヒドロキノン、ホスファイト類およびこれらの置換体な
ど)、紫外線吸収剤(たとえばレゾルシノール、サリシ
レート、ベンゾトリアゾールおよびベンゾフェノンな
ど)、滑剤および離型剤(モンタン酸およびその塩、そ
のエステル、そのハーフエステル、ステアリルアルコー
ル、ステアラミドおよびポリエチレンワックスなど)、
染料(たとえばニグロシンなど)および顔料(たとえば
硫化カドミウム、フタロシアニンおよびカーボンブラッ
クなど)を含む着色剤、可塑剤および帯電防止剤などの
通常の添加剤や他の熱可塑性樹脂を添加して、所定の特
性を付与することができる。
本発明の樹脂組成物は溶融混練することが好ましく、
溶融混練には公知の方法を用いることができる。たとえ
ば、バンバリーミキサー、ゴムロール機、ニーダー、単
軸もしくは2軸押出機などを用い、200〜400℃の温度で
溶融混練して組成物とすることができる。
<実施例> 以下、実施例により本発明を詳述する。
参考例1 p−ヒドロキシ安息香酸466重量部、4,4′−ジヒドロ
キシビフェニル84重量部、無水酢酸480重量部、テレフ
タル酸75重量部および固有粘度が約0.6dl/gのポリエチ
レンテレフタレート130重量部を撹拌翼、留出管を備え
た反応容器に仕込み、次の条件で脱酢酸重縮合を行っ
た。
まず窒素ガス雰囲気下に100〜250℃で5時間、250〜3
00℃で1.5時間反応させた後、300℃、1時間で0.5mmHg
に減圧し、さらに2.25時間反応させ、重縮合を完結させ
たところ、はぼ理論量の酢酸が留出し、下記の理論構造
式を有する液晶ポリエステルを得た。
K//m/n=75/10/15/25 また、このポリエステルを偏光顕微鏡の試料台にの
せ、昇温して、光学異方性の確認を行った結果、液晶開
始温度は264℃であり、良好な光学異方性を示した。こ
のポリエステルの対数粘度(0.1g/dlの濃度でペンタフ
ルオロフェノール中、60℃で測定)は1.96dl/gであり、
304℃、ずり速度1,000/秒での溶融粘度は910ポイズであ
った。
参考例2 撹拌機、留出管を備えた反応容器にp−ヒドロキシ安
息香酸994重量部、4,4′−ジヒドロキシビフェニル223
重量部、2,6−ジアセトキシナフタレン147重量部、テレ
フタル酸299重量部および無水酢酸1,077重量部を仕込
み、次の条件で脱酢酸重縮合を行った。
まず窒素ガス雰囲気下に100〜250℃で5時間、250〜3
30℃で1.5時間反応させた後、330℃、1.5時間で0.5mmHg
に減圧し、さらに1.0時間反応させ、重縮合を完結させ
たところ、ほぼ理論量の酢酸が留出し、下記の理論構造
式を有する液晶ポリエステルを得た。
K//m/n=80/13.3/6.7/20 また、このポリエステルを偏光顕微鏡の試料台にの
せ、昇温して光学異方性の確認を行った結果、液晶開始
温度は303℃であり、良好な光学異方性を示した。
実施例1〜7、比較例1〜5 参考例1、2で得たサーモトロピック液晶性ポリエス
テル(A)を各々100重量部に対して、表1に示した充
填剤(B)、下記のシラン含有化合物(C)(イ)〜
(ホ)、および難燃剤(D)、臭素化ポリスチレン“パ
イロチェック"68PB(日産フェロー(株))を各々の配
合量でドライブレンドし、300〜330℃に設定した30mmφ
2軸押出機を使用して溶融混練後ペレット化した。
このペレットを住友ネスタール射出成形機プロマット
40/25(住友重機械工業(株)製)に供し、シリンダー
温度300〜330℃、金型温度90℃の条件で70×70×2mmの
角板を成形した。この角板から樹脂の流動方向(MD)お
よび直角方向(TD)に各々1/2″幅に切出しASTM D790
に従って曲げ弾性率を測定し、MD/TDの曲げ弾性率の比
を機械的異方性比として求めた。
結果を表1に示す。
表1の結果から明らかなように、サーモトロピック液
晶性ポリエステルにガラス繊維、特定構造のイソシアネ
ート系シラン含有化合物を添加してなる本発明の組成物
(実施例1〜6)は機械的異方性の改良効果が大きい。
これに対してシラン含有化合物が未添加の場合(比較
例1、3)やシラン含有化合物の添加量が少ない場合
(比較例4)には機械的異方性の改良効果が小さい。
また、本発明以外のシラン含有化合物を配合した場合
(比較例2)も、機械的異方性の改良効果が小さい。
実施例8〜9、比較例6〜7 実施例1〜2および比較例1、3の組成物のペレット
をやはり同様に射出成形機に供し、ASTM No.4ダンベル
をゲートがダンベルの一端にある通常の金型(ダンベル
I)とゲートがダンベルの両端にあるウェルド金型(ダ
ンベルII)の両者を用いて成形した。そしてASTM D638
規格に従いダンベルの引張強度を測定し、ダンベルIに
対するダンベルIIの引張強度(ダンベルII/ダンベル
I)のウェルド強度保持率とした。
実施例10〜15 参考例1、2で得た液晶性ポリエステル(A)の各々
100重量部に対して、前記のエポキシ系シラン含有化合
物(C)、(イ)〜(ホ)、下記エポキシイソシアネー
ト系シラン含有化合物(ヘ)〜(チ)および難燃剤
(D)、臭素ポリスチレン“パイロチェック"68PB(日
産ウェロー(株))を表3に示した配合量でドライブレ
ンドし、300〜330℃に設定した30mmφ2軸押出機を使用
して溶融混練後ペレット化した。
このペレットを住友ネスタール射出成形機プロマット
40/25(住友重機械工業(株)製)に供し、シリンダー
温度300〜330℃、金型温度90℃の条件で70×70×2mmの
角板およびASTM No.4ベンダルを成形した。この角板か
ら樹脂の流動方向(MD)および直角方向(TD)に各々1/
2″幅に切出しASTM D790に従って曲げ弾性率を測定
し、MD/TDの曲げ弾性率の比を機械的異方性比として求
めた。
また、ASTM No.4タンベルはゲートがダンベルの一端
にある通常の金型(ダンベルI)とゲートがダンベルの
両端にあるウェルド金型(ダンベルII)の両者を用いて
成形し、ASTM D638規格に従いダンベルの引張強度を測
定し、ダンベルIに対するダンベルIIの引張強度をウェ
ルド強度保持率とした。
表2〜3の結果から明らかなように特定構造の液晶性
ポリエステルに充填剤および特定構造のイソシアネート
系シラン含有化合物を2種以上併用してなる本発明の組
成物(実施例10〜15)は機械的異方性の改良効果および
ウェルド強度の向上効果が大きい。さらに難燃剤を添加
した場合(実施例13)は機械性異方性の減少およびウェ
ルド強度の向上が大きくなる。
これに対して、シラン含有化合物未添加の先の比較例
1、3の組成物の場合(比較例6、7)には、機械的異
方性の減少効果のみならずウェルド強度向上効果が小さ
いことがわかる。
<発明の効果> 本発明の液晶性ポリエステル樹脂組成物は、機械的異
方性が小さく、ウェルド強度が高いので寸法精度を要求
される電気・電子部品など各種用途に使用できる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平1−144464(JP,A) 特開 平2−206644(JP,A) 特開 昭63−162753(JP,A) 特開 平3−47862(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08L 67/00 - 67/08

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A)サーモトロピック液晶性ポリエステ
    ル100重量部に対して (B)充填剤0〜200重量部および (C)下記一般式(1)で表わされるイソシアネート系
    シラン含有化合物0.01〜20重量部を含有させてなるサー
    モトロピック液晶性ポリエステル樹脂組成物。 一般式(1) (ただし、式中R1はCH3および/またはC2H5を、R2はCH3
    を、xは2および/または3を示す。)
  2. 【請求項2】前記(A)サーモトロピック液晶性ポリエ
    ステルが下記構造単位(I)、(II)、(III)または
    構造単位(I)、(II)、(III)、(IV)からなる請
    求項(1)記載のサーモトロピック液晶性ポリエステル
    樹脂組成物。 (ただし、式中のYは から選ばれた1種以上の基を示し、zは から選ばれた基を示す。また、構造単位(IV)は実質的
    に構造単位(II)および(III)の合計と等モルであ
    る。
  3. 【請求項3】前記(B)充填剤がガラス繊維である請求
    項(1)記載のサーモトロピック液晶性ポリエステル樹
    脂組成物。
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