JP3014601B2 - オーバーセンター用コイルバネの組付構造 - Google Patents

オーバーセンター用コイルバネの組付構造

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JP3014601B2
JP3014601B2 JP6284541A JP28454194A JP3014601B2 JP 3014601 B2 JP3014601 B2 JP 3014601B2 JP 6284541 A JP6284541 A JP 6284541A JP 28454194 A JP28454194 A JP 28454194A JP 3014601 B2 JP3014601 B2 JP 3014601B2
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光弘 渡辺
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Mitsui Mining and Smelting Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、オーバーセンター用コ
イルバネの組付構造に関するものである。
【0002】
【従来技術】従来、一方の脚部Aと他方の脚部Bとを有
するオーバーセンター用コイルバネCと、前記一方の脚
部Aが係止される係止孔Dを有する回動部材Eと、前記
他方の脚部が係止されるクリック孔Fを有し、かつ前記
回動部材Eの基部を軸Gにより回転自在に軸止した不動
部材Hとを有し、前記回動部材Eを前記コイルバネCの
死点を境にしていずれか一方側に保持するオーバーセン
ター用コイルバネの組付装置は公知である。前記公知の
ものは、コイルバネCの一方の脚部Aを係止孔Dに係止
させた後、コイルバネCを圧縮させながら他方の脚部B
をクリック孔Fに係止させるものであり、その作業が極
めてやりにくかった。そのため、本出願人は前に特開平
4−54333号でオーバーセンター用コイルバネを容
易に組付構造を提案していた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、特開平
4−54333号の組付構造では他方の脚部を連通孔内
に挿入後クリック孔に向けて押し込むという作業が必要
であり、多少の面倒さがあった。すなわち、他方の脚部
をクリック孔に押し込むため治工具が必要であり、また
コイルバネの力が大きい場合には、大きな力を必要とし
た。
【0004】
【発明の目的】本発明はオーバーセンター用コイルバネ
を容易に組付られ、しかも組付の治工具を必要としない
組付構造を提供しようとするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】よって、本発明は、一方
の脚部12と他方の脚部13とを有するオーバーセンタ
ー用コイルバネと、前記一方の脚部12が係止される係
止孔10を有する回動部材2と、前記他方の脚部13が
係止されるクリック孔14を有する不動部材1と、前記
回動部材2を前記不動部材1に回動自在に軸止する軸
と、前記クリック孔14に連通し非圧縮状態の前記コイ
ルバネ11の前記他方の脚部13が係合する連通孔17
とからなるものにおいて、前記連通孔17は前記クリッ
ク孔14から前記係止孔10方向に傾斜するように形成
するオーバーセンター用コイルバネの組付構造としたも
のである。
【0006】
【実施例】本発明の一実施例を図面により説明すると、
1は便宜的に平板状に表現した不動部材、2はレバー状
に形成した回動部材であり、該回動部材2の基部3に透
孔4を形成し、前記不動部材1に形成した透孔5と前記
透孔4とに軸6を挿通して、前記回動部材2を前記不動
部材1に対して回動自在に軸止めする。前記不動部材1
の具体例としては自動車用ドアロック装置のボディに固
定されるプレート、前記回動部材2の具体例としては前
記プレートに回動自在に軸止され、ロック位置とアンロ
ック位置とに切替わるロックレバーが該当する。前記回
動部材2の長さ方向の中途には段差部7を形成すること
により、前記回動部材2の先端部8の下方と前記不動部
材1との間に間隙を形成する。前記先端部8には係止孔
10を形成する。
【0007】11はオーバセンター用コイルバネであ
り、中央のコイル部と、該コイル部の端部である上方に
曲げて形成した一方の脚部12と、下方に曲げて形成し
た他方の脚部13から形成されている。前記一方の脚部
には前記係止孔10に下方から挿入して係止する。前記
コイルバネ11の他方の脚部13を係止するクリック孔
14を前記不動部材1に形成し、該クリック孔14の位
置は前記透孔5からみて前記回動部材2の係止孔10よ
り遠い位置に配置する。15,16は前記不動部材11
に形成した突起であり、前記透孔5とクリック孔14と
を結ぶ線を挟んで両側にそれぞれ対峙させ、前記回動部
材2の回動範囲を規制する。
【0008】前記回動部材2は前記突起15と前記突起
16との間で回動するが、このとき前記コイルバネ11
はその中間位置で最大に圧縮され、前記突起15,16
に当接するときは圧縮状態が弱くなるように構成する。
この条件を満たすには前記クリック孔14は前記突起1
5および前記突起16の中間位置にあり、前記係止孔1
0と前記クリック孔14とは中間では近づき、中間を過
ぎると遠くなる。前記コイルバネ11の前記一方の脚部
12と前記他方の脚部13との非圧縮状態での間隔Mは
前記回動部材2が前記突起15,16のいずれか一方に
当接した状態における前記係止孔10と前記クリック孔
14との距離Lより大きくする。前記クリック孔14に
連通孔17を一体的に連通形成し、該連通孔17は前記
クリック孔14から前記回動部材2が前記突起16に当
接した状態における前記係止孔10の方向(図1)にの
びており、前記連通孔17の終端9と前記係止孔10と
の距離L1は前記距離Lよりかなり小さくしてある。ま
た前記回動部材2が前記突起15に当接した状態におけ
る前記係止孔10と前記連通孔17の前記終端9との距
離L2は前記間隔Mより大きくなっている。(図2)
【0009】くわしくは、回動部材2を図2の位置から
図3の位置に移動させると、コイルバネ11が圧縮さ
れ、コイルバネ11の他方の脚部13には他方の脚部1
3が非圧縮位置にもどる方向にP0の力が発生する。
(図3)この力P0は連通孔17に沿った方向の分力P
1と該分力P1の直角方向の分力P2に分けられ、P1
>μP2になるように連通孔17形状を決める。ここに
μは他方の脚部13と連通孔17との摩擦係数である。
一般的に連通孔17はプレス加工により打ち抜かれるこ
とが多く、孔の内面は粗く、摩擦係数が大きいため、図
3に示すように連通孔17はクリック孔14から係止孔
10に向かって傾斜させて形成し、分力P2がなるべく
小さくなるようにする。なお、回動部材2の先端部8が
図4のようにコイルバネ11をほぼ覆うようにしてもよ
い。また、クリック孔14を回動部材の係止孔10の位
置より軸6側に配置してもよく、この場合も連通孔17
は係止孔10に向かって傾斜させる。
【0010】
【実施例の作用】本発明は以上の構成であり、回動部材
2の係止孔10にコイルバネ11の一方の脚部12を不
動部材1の連通孔17にコイルバネ11の他方の脚部1
3を係止させながら、回動部材2を突起15側に寄せて
軸6により不動部材1に軸止する。(図2)このとき、
係止孔10と連通孔17の終端18との距離L2はコイ
ルバネ11の脚部間の距離Mより大きいのでコイルバネ
11の脚部12,13を圧縮することなく連通孔17に
組付けられる。次に回動部材2を突起16側に回転させ
ると、コイルバネ11の脚部12,13の距離が小さく
なり、次第にコイルバネが圧縮されてくる。コイルバネ
11の圧縮により、他方の脚部13に力が加わり、他方
の脚部13は図1で上方に移動し、クリック孔14に入
り込む。(図1)これで組付は完了し、その後、回動部
材2を突起15側に回転させても、コイルバネ11の他
方の脚部13はクリック孔14に係止されており、はず
れることはない。なお、回動部材2の先端部8をコイル
バネをほぼ覆うような形状にすると、回動部材2を不動
部材1に軸止後、突起16側に回転させるとき、コイル
バネ11の圧縮により、脚部12,13が係止孔10ま
たは連通孔17から飛び出ることを防止できる。
【0011】
【発明の効果】以上説明した構成のオーバセンター用コ
イルバネの組付構造であるため、回動部材を不動部材に
軸止するにあたり、コイルバネをなんら圧縮することが
なく、作業が容易である。また、コイルバネの他方の脚
部をクリック孔にセットするにあたり、回動部材を回転
作動させるだけでよいので、特別な治工具を必要とせ
ず、作業もいたって簡単になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例による平面図。
【図2】 組付過程を示す平面図。
【図3】 組付過程を示す平面図。
【図4】 本発明の他の実施例の平面図。
【図5】 公知例の平面図。
【符号の説明】
1…不動部材、2…回動部材、3…基部、4…透孔、5
…透孔、6…軸、7…階差部、8…先端部、9…終端、
10…係止孔、11…コイルバネ、12…脚部、13…
脚部、14…クリック孔、15…突起、16…突起、1
7…連通孔。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一方の脚部12と他方の脚部13とを有
    するオーバーセンター用コイルバネ11と、前記一方の
    脚部12が係止される係止孔10を有する回動部材2
    と、前記他方の脚部13が係止されるクリック孔14を
    有する不動部材1と、前記回動部材2を前記不動部材1
    に回動自在に軸止めする軸と、前記クリック孔14に連
    通し非圧縮状態の前記コイルバネ11の前記他方の脚部
    13が係合する連通孔17とからなるものにおいて、前
    記連通孔17は前記クリック孔14から前記係止孔10
    方向に傾斜し、かつ前記回動部材2の先端部8は前記コ
    イルバネ11をほぼ覆うように形成するオーバーセンタ
    ー用コイルバネの組付構造。
JP6284541A 1994-10-26 1994-10-26 オーバーセンター用コイルバネの組付構造 Expired - Lifetime JP3014601B2 (ja)

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JP4832893B2 (ja) * 2005-12-28 2011-12-07 ヒルタ工業株式会社 クラッチペダルの組付装置

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