JP2988848B2 - ホイール研磨機の除塵装置 - Google Patents

ホイール研磨機の除塵装置

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JP2988848B2
JP2988848B2 JP12905795A JP12905795A JP2988848B2 JP 2988848 B2 JP2988848 B2 JP 2988848B2 JP 12905795 A JP12905795 A JP 12905795A JP 12905795 A JP12905795 A JP 12905795A JP 2988848 B2 JP2988848 B2 JP 2988848B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、外周が砥面となってい
るホイールを回転させつつワークを研磨するようにした
ホイール研磨機の除塵装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】この種のホイール研磨機は、ワークを水
平に搬送するコンベアと、このコンベアの上方に配置さ
れて回転駆動されるホイールとを備えて構成される。か
かるホイール研磨機においては、ワークとして研磨され
るものが金属等の硬い材質のものであることから砥面の
磨耗の進みが比較的速い。そこで、磨耗に伴うホイール
径の減少分だけホイールをワークに接近するように下降
させ、ワークと適正に接触する状態を維持するというこ
とが行われる。また、ワークの研磨と砥面の磨耗に伴っ
て生じる研磨屑や粉塵等を回収するためにホッパが設け
られる。ホッパは、ベルトコンベアの上面とホイールの
外周面とで囲まれる略三角形の狭いエリア、即ち、ホイ
ールによるワークの研磨領域に向かって開口する。これ
により、ここで発生する研磨屑や粉塵などは周囲に飛散
したり浮遊したりすることなくホイール内に吸引される
ようになる。
【0003】さらに、このようなホッパを備えた集塵装
置においては、ホイールの開口縁とホイールの外周面と
の間に僅かながらも隙間が空くことは避けられない。そ
こで、この隙間を遮蔽して集塵効率を高めるということ
が行われる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来の遮蔽板は固定し
て設けられていた。そのため、ホイールが磨耗して径が
小さくなった場合には、ホッパの開口縁に対してホイー
ルの外周面が離間し、遮蔽板とホイールの外周面との間
の隙間が拡大してしまい、その結果、集塵効率が低下す
るという不具合があった。
【0005】本願発明は上記事情に鑑みて創案されたも
のであって、ホイール径が減少してもその外周面とホッ
パの開口縁との隙間を遮蔽できるようにすることを目的
とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、回転
しつつ外周の砥面をワークに接触させることによりその
ワークを研磨するホイールと、前記砥面の磨耗によるホ
イール径の減少に伴って前記ホイールを前記ワークに対
して適正な接触状態とすべく接近させるホイール変位機
構と、前記ホイールの側方に位置して前記ワークとの接
触部分に向かって開口することにより研磨屑を吸引する
ホッパと、このホッパの開口縁と前記ホイールの外周と
の間の隙間を遮蔽可能な遮蔽板と、前記ホイールが前記
ワークに向かって接近するのに伴い前記遮蔽板を前記ホ
ッパの開口縁側から前記ホイールの外周に向かって進出
するように変位させる遮蔽板変位機構とを備えてなり、
前記ホイールが前記ワークへ接近するのに伴って前記遮
蔽板が前記ホイール側へ進出することにより、ホイール
径が減少して前記ワークと接触する状態となった前記ホ
イールの外周と前記ホッパの開口縁との隙間が前記遮蔽
板によって遮蔽される構成としたところに特徴を有す
る。
【0007】請求項2の発明は、請求項1の発明におい
て、遮蔽板変位機構は、ホイールと一体変位可能であっ
て遮蔽板を回動自由に支持する支持軸と、この支持軸よ
りもワークに近く且つこの支持軸の変位経路よりもホイ
ールに近い位置に移動不能に配した転向部とから構成さ
れ、遮蔽板は、転向部に対して傾き変位及びスライドを
可能に係合されることにより、支持軸側とは反対の自由
端側をホッパの開口縁からホイールの外周に向けて突出
させる姿勢をとるようになっている構成としたところに
特徴を有する。
【0008】
【作用】請求項1の発明においては、ホイール径が減少
するとそのホイールの外周がホッパの開口縁から離間す
ることになるが、ホイールをワークに対して適正な接触
状態とすべく接近させると、これに伴って遮蔽板がホイ
ールの外周に向かって進出する。これにより、ホッパの
開口縁とホイールの外周との隙間が広がることがなくな
る。
【0009】請求項2の発明においては、ホイールをそ
の径の減少に伴ってワークに接近させると、遮蔽板は転
向部に対して傾き変位とスライドを生じつつ自由端をホ
ッパの外周に向かって突出させるような姿勢をとる。こ
の突出する遮蔽板により、ホッパの開口縁とホイールの
外周との隙間が広がることがなくなる。
【0010】
【発明の効果】請求項1及び請求項2の発明によれば、
ホイール径が小さくなっても、ホイールをワークに接近
させるのに伴って遮蔽板がホイール側に突出するように
なっているから、ホイールとホッパの外周面との間に隙
間が広がることがなく、高い集塵効率を維持することが
できる。特に、請求項2の発明においては、遮蔽板がホ
イールと一体に変位する構成になっているから、これら
を別々に変位させる構成になるものに比べると、構造が
簡単になる。
【0011】
【実施例】以下、本発明を具体化した一実施例を図1乃
至図16を参照して説明する。図1において、基台1に
は一対のロール3,3の間に無端状のコンベアベルト4
を掛け渡してなるベルトコンベア2が設けられ、このベ
ルトコンベア2は同図の右から左に向かって水平方向に
ワークを搬送するようになっている。
【0012】ベルトコンベア2の搬送方向における始端
側の位置には、図13に示すように、ワークが二枚以上
重なった状態のままで後述する研磨機構による研磨領域
に進入することを防止するための重なり防止手段5が設
けられている。この重なり防止手段5は、ベルトコンベ
ア2の搬送面に沿って支持されたブラケット6に雄ネジ
ピン7が軸線を上下に向けて螺合したものであり、雄ネ
ジピン7を回転させるとその尖った下端の搬送面からの
高さを調節できるようになっている。この雄ネジピン7
の高さをワーク一枚の厚さよりも大きく、且つ、ワーク
二枚分の厚さよりも小さい寸法に設定することで、ワー
クが二枚以上重なった状態での通過を規制する。
【0013】また、この雄ネジピン7を支持しているブ
ラケット6には、雄ネジピン7よりも搬送方向における
終端寄りに位置して近接スイッチ8が設けられている。
この近接スイッチ8は、その下向きの検知面8Aと搬送
面との間にワークの厚さよりも僅かに大きい寸法だけ空
くような高さに設定されている。かかる近接スイッチ8
は、その下を金属製のワークが通過する毎にこれを検知
する。この近接スイッチ8からの検知信号、即ちワーク
の研磨処理数に基づき、後述するようにホイール13の
高さが調整されるようになっている。
【0014】ベルトコンベア2の上方には外側面に操作
盤11を備えたフレーム10が設けられている。尚、以
下の説明において、ベルトコンベア2の搬送方向に向か
う方向(図1における右側)から見た状態を正面とし、
したがって、図1にあらわれている面を左側面というこ
とにする。
【0015】フレーム10には、ワークに研磨を施すた
めの一対の研磨機構12,12が搬送方向に間隔を空け
て一対設けられている。この一対の研磨機構12,12
は搬送方向において対称的な構成になっているため、以
下の説明では図1における左側のものを対象とすること
にし、右側のものについては説明を省略する。
【0016】研磨機構12は、図3に示すように、回転
しつつ外周の砥面をワークに接触させることによりその
ワークを研磨するホイール13と、このホイール13を
ワークの上方において昇降させるためのホイール変位機
構14と、ホイール13の砥面に目詰まりや目潰れがで
きて砥粒の切れ味が鈍ったときに目立てを行うためのド
レッサ15と、このドレッサ15をホイール13の上方
において昇降させるためのドレッサ変位機構16と、を
備えて構成される。
【0017】<ホイール変位機構14>フレーム10に
は、上下方向の延びる蟻溝を有する昇降ガイド17が固
定され(図4を参照)、この昇降ガイド17には板状を
なすホイール側昇降スライダ18が上下動自由に嵌合さ
れている。ホイール側昇降スライダ18の下端部には、
軸線を上下方向に向けた雌ネジ体19が昇降ガイド17
のほぼ真下位置においてホイール側昇降スライダ18と
一体移動可能に取り付けられている(図2及び図3を参
照)。一方、フレーム10に設けた支持板20には、軸
線を上下方向に向けたホイール側雄ネジ棒21が上下移
動不能且つ回転自由に軸受により支持され、このホイー
ル側雄ネジ棒21と前記ホイール側昇降スライダ18に
固定した雌ネジ体19とが螺合されている。ホイール側
雄ネジ棒21が回転するとその回転角度(回転量)に比
例する距離だけ雌ネジ体19と一体にホイール側昇降ス
ライダ18が上昇または下降するようになっている。
尚、昇降ガイド17の下端縁には、雌ネジ体19の上昇
時における干渉を回避するための逃がし凹部22が形成
されている。以上によって、ホイール変位機構14が構
成され、このホイール変位機構14は後述する駆動機構
によって作動するようになっている。
【0018】<ホイール13の水平往復揺動機構>ホイ
ール側昇降スライダ18の昇降ガイド17と反対側の面
には、水平であり、且つ、ベルトコンベア2の搬送方向
に対して直交する方向のガイド23が固定されており、
このガイド23には水平動スライダ24が移動自由に嵌
合されている。この水平動スライダ24には軸線を上下
方向に向けた従動軸25が軸受26,26により回転自
由に支持されている。また、この従動軸25の側方にお
いては、軸線を上下方向に向けた駆動軸27が軸受2
8,28によりホイール側昇降スライダ18に回転可能
に支持され、この駆動軸27にその軸心から中心をずら
せた偏心軸29が一体回転可能に取り付けられている
(図7を参照)。かかる偏心軸29と前記従動軸25と
には、板状をなすアーム30の両端に形成された貫通孔
(図示せず)が相対回転自由に嵌装されている。
【0019】さらに、駆動軸27の上側の軸受28より
も突出した上端には従動プーリ31が一体回転可能に取
り付けられ、また、ホイール側昇降スライダ18に固定
したホイール揺動用モータ32の出力軸33には駆動プ
ーリ34が一体回転可能に取り付けられ、この駆動プー
リ34と前記従動プーリ31との間には無端状のベルト
35が掛け渡されている。
【0020】ホイール揺動用モータ32が駆動すると、
その回転力が駆動プーリ34、ベルト35及び従動プー
リ31を介して駆動軸27と偏心軸29に伝達される。
そして、この偏心軸29が駆動軸27の軸心を中心に偏
心回転するのに伴い、その回転力がアーム30を介して
従動軸25に押し引き力として伝達され、もって、水平
動スライダ24が偏心軸29の偏心寸法だけ往復駆動さ
れるようになっている。
【0021】<ホイール13の回転駆動機構>この水平
動スライダ24には、軸線をこの水平動スライダ24の
移動方向と平行に向けた軸受36が固定され、この軸受
36にはホイール回転軸37がその両端部を突出させた
状態で回転自由に支持されている。この回転軸37の一
方の端部には、ホイール13が一体回転可能に取り付け
られている。かかるホイール13、ベルトコンベア2に
おけるワークの搬送領域の真上に位置している。
【0022】回転軸37のホイール13とは反対側の端
部には従動プーリ38が一体回転可能に取り付けられて
いる。また、この従動プーリ38の真下には、ホイール
側昇降スライダ18の下端部に固定したホイール駆動用
モータ39に取り付けた駆動プーリ40が配されてお
り、従動プーリ38と駆動プーリ40との間には無端状
のベルト41が掛け渡されている。かかるホイール駆動
用モータ39が駆動すると、その回転力が駆動プーリ3
9、ベルト41及び従動プーリ38を介して回転軸37
に伝達され、この回転軸37と一体にホイール13が回
転駆動されるようになっている。
【0023】なお、上記のように、ホイール13は水平
動スライダ24に支持されていてホイール駆動用モータ
39に対して水平方向(ホイール13の軸線方向)に往
復移動するようになっているが、この往復移動量は偏心
軸29の偏心量に相当する比較的小さい寸法であること
からベルト41が傾く量も僅かである。したがって、ホ
イール駆動用モータ39からホイール13への回転力の
伝達において回転速度が変動する等の支障を来す虞はな
い。
【0024】<ドレッサ変位機構16>上記したホイー
ル側昇降スライダ18が嵌合されている昇降ガイド17
には、板状をなすドレッサ側昇降スライダ42がホイー
ル側昇降スライダ18よりも上方において上下動自由に
嵌合されている。ドレッサ側昇降スライダ42の背面に
は、軸線を上下方向即ちホイール13側の雌ネジ体19
と平行に向けた雌ネジ体43が、昇降ガイド17に形成
した上下方向に長い開口44を貫通して昇降ガイド17
の背面側に突出した状態でドレッサ側昇降スライダ42
と一体移動可能に取り付けられている。一方、前記ホイ
ール側雄ネジ棒21を支持している支持板20には、軸
線を上下方向に向けたドレッサ側雄ネジ棒45が上下移
動不能且つ回転自由に軸受により支持され、このドレッ
サ側雄ネジ棒45と前記ドレッサ側昇降スライダ42に
固定した雌ネジ体43とが螺合されている。ドレッサ側
雄ネジ棒45が回転するとその回転角度(回転量)に比
例する距離だけ雌ネジ体43と一体となってドレッサ側
昇降スライダ42が上昇または下降するようになってい
る。以上によって、ドレッサ変位機構16が構成され、
このドレッサ変位機構16は後述する駆動機構62によ
って作動するようになっている。
【0025】<ドレッサ15の駆動機構>図8乃至図1
0に示すように、ドレッサ側昇降スライダ42には水平
方向に細長いブラケット46が固定されている。このブ
ラケット46には、ホイール13の軸線方向と平行な方
向へホイール13の上方に達するまで延びるガイド47
が取り付けられ、このガイド47には水平動スライダ4
8が移動自由に嵌合されている。この水平動スライダ4
8には、軸線をガイド47と平行に向けた雌ネジ体49
がL字形の補助ブラケット50を介すことによりブラケ
ット46の下方に位置した状態で水平動スライダ48と
一体移動可能に取り付けられている。
【0026】一方、ブラケット46の下面には、ボール
ネジからなる軸受51が軸線を雌ネジ体49と一致させ
て取り付けられ、この軸受51には、雄ネジ棒52が軸
線方向の移動不能且つ回転自由に支持され、この雄ネジ
棒52は雌ネジ体49に螺合されている。さらに、雄ネ
ジ棒52には、ドレッサ水平駆動用モータ53の出力軸
(図示せず)が減速機54を介して連結されている。こ
のドレッサ水平駆動用モータ53の駆動によって雄ネジ
棒52が回転されると、雌ネジ体49と一体となって水
平動スライダ48がホイール13の軸線方向に移動する
ようになっている。
【0027】また、ブラケット46には、水平動スライ
ダ48がその移動許容範囲の両端に位置したときにその
図8における右端の接近を検知する2つのセンサ55,
55が取り付けられている。このセンサ55において水
平動スライダ48の検知が行われると、ドレッサ水平駆
動用モータ53の回転方向が切り替わり、もって、水平
動スライダ48が移動許容範囲内を往復移動するように
なっている。この水平動スライダ48の移動許容範囲
は、センサ55の位置によって変わり、本実施例では、
後述するドレッサ15がホイール13の全幅をカバーす
るような範囲で移動するように設定されている。
【0028】この水平動スライダ48の基端部(図8に
おいてドレッサ水平駆動用モータ53に近い側の端部)
にはドレッサ回転駆動用モータ56が固定され、その出
力軸には軸線を上下方向に向けた駆動プーリ57が一体
回転可能に取り付けられている。一方、水平動スライダ
48の先端部には、軸線を上下方向に向けた回転軸(図
示せず)が軸受59を介して回転自由に支持されてい
る。この回転軸の上端には駆動プーリ57と同じ高さの
従動プーリ60が一体回転可能に取り付けられている。
この従動プーリ60と駆動プーリ57との間には無端状
のベルト61が掛け渡されている。
【0029】また、回転軸の軸受59から突出した下端
部にはドレッサ15が一体回転可能に取り付けられ、ド
レッサ15の下端面に取り付けたダイヤモンド等の高硬
度の目立て材がホイール13の砥面に対して上方から接
触可能となっている。そして、前記ドレッサ回転駆動用
モータ56を駆動すると、その回転力が駆動プーリ5
7、ベルト61及び従動プーリ60を介して回転軸に伝
達され、ドレッサ15がその目立て材の下面を水平に保
った状態で回転駆動されるようになっている。このドレ
ッサ15の回転駆動は、上記したホイール13の軸線方
向への移動と同時に、若しくは、これとは独立して行う
ことが可能となっている。
【0030】<駆動機構62>駆動機構62は、前述の
ホイール変位機構14とドレッサ変位機構16とを昇降
駆動するものであって、昇降駆動用モータ(図示せ
ず)、ホイール側伝達機構63、ドレッサ側伝達機構6
4及びクラッチ機構65から構成される。
【0031】まず、ホイール側伝達機構について説明す
る。昇降ガイド17が固定されているブラケット10に
は、ホイール側雄ネジ棒21を支持する軸受66が取り
付けられており、この軸受66にはその下方に突出する
ようにギヤボックス67が一体に形成されている。ギヤ
ボックス67内においては、ホイール側雄ネジ棒21の
下端に固着されたウォームホイール(図示せず)と、ウ
ォーム(図示せず)とが係合されている。
【0032】ウォームには従動軸68が一体回転可能に
固着されている。この従動軸68はギヤボックス67か
ら左側方(図11における左方向)に突出しており、そ
の突出端にはスプロケット69が固着されている。さら
に、基台1には、従動軸68に対して軸線を平行に側方
へずらし、且つ、従動軸68よりも左方向に延びる駆動
軸70が軸受71,71によって回転自由に支持されて
いる。この駆動軸70の右側の端部には従動軸68のス
プロケット69と同じピッチ径のスプロケット72が固
着され、この両スプロケット69,72の間にはチェー
ン73が掛け渡されている。よって、駆動軸70と従動
軸68とは同じ速度で(同じ角度だけ)回転するように
なっている。さらに、駆動軸70の左端に近い位置に
は、ホイール13側の駆動回転体96と連動回転するた
めのスプロケット73が固着されている。また、駆動軸
70の左端には、手動での回転操作を行うためのハンド
ル74が固着されている。
【0033】次に、ドレッサ側伝達機構64について説
明する。昇降ガイド17が固定されているブラケット1
0には、ドレッサ側雄ネジ棒45を支持する軸受75が
取り付けられており、この軸受75にはその下方に突出
するようにギヤボックス76が一体に形成されている。
ギヤボックス76内においては、ドレッサ側雄ネジ棒4
5の下端に固着されたウォームホイール(図示せず)
と、ウォーム(図示せず)とが係合されている。ウォー
ムには従動軸77が一体回転可能に固着されている。こ
の従動軸77は、ギヤボックス76からホイール13側
の従動軸70及び駆動軸68と平行に左方向に延びてい
る。この従動軸77の左端部分は、後述するクラッチ機
構65を貫通し、軸受78によって基台1に回転自由に
支持されており、この従動軸77の左端には、手動での
回転操作を行うためのハンドル79が固着されている。
以上により、ドレッサ側伝達機構64が構成されてい
る。
【0034】上記の両伝達機構63,64において、ド
レッサ15側におけるウォームホイールとウォームとの
噛み合いによる減速比と、ホイール13側におけるウォ
ームホイールとウォームとの噛み合いによる減速比とを
比較すると、双方の従動軸68,77の回転量が同じで
あるときにドレッサ側雄ネジ棒45の回転量がホイール
側雄ネジ棒21の回転量の2倍となるように設定されて
いる。また、ホイール側雄ネジ棒21とドレッサ側雄ネ
ジ棒45のネジ山のピッチは互いに同じとなっている。
したがって、双方の従動軸68,77の回転量が同じで
あるときにドレッサ側昇降スライダ42の昇降量はホイ
ール側昇降スライダ18の2倍となっている。
【0035】上記ドレッサ側伝達機構64にはクラッチ
機構65が設けられている。図12に示すように、クラ
ッチ機構65内において、従動軸77の小径部80に
は、磁性体からなる従動回転体81、スペーサ82、ベ
アリング83、スペーサ84が右から左へ順に並べて嵌
装されて、従動軸77の雄ネジ部85に螺合したロック
ナット86によりこれらの嵌装部材が軸線方向に締め付
けられており、もって、これらの従動回転体81、スペ
ーサ82、ベアリング83、スペーサ84が従動軸77
と一体回転可能となっている。
【0036】従動回転体81はその左端縁に鍔状部87
を有しており、この鍔状部87の右側には、磁性材料か
らなる円環形のハウジング88内に収容された電磁石8
9がアーム90を介して基台1に回転不能に固定された
状態で配置されている。この電磁石89の内周と従動回
転体81の外周との間にはベアリング91が介装され、
従動回転体81が電磁石89に対して円滑に回転できる
ようになっている。
【0037】鍔状部87には、その左方向へ従動軸77
の軸線と平行に突出する複数本のガイドピン92が周方
向に適当間隔を空けて取り付けられている。このガイド
ピン92には、鍔状部87の左側に配した磁性体からな
る円環形のクラッチ板93の被ガイド孔94が嵌合され
ている。これにより、クラッチ板93は、従動回転体8
1に対して一体回転可能且つ従動軸77の軸線と平行な
方向への相対移動自由に支持されている。また、このク
ラッチ板93は、従動回転体81に装着した圧縮コイル
ばね95により左方向(従動回転体81から離間する方
向)に付勢されている。
【0038】従動軸77に取り付けた前記ベアリング8
3には、複数の部材からなり、鍔状部97とスプロケッ
ト98とを有する駆動回転体96が従動軸77に対して
相対回転可能に嵌装されている。駆動回転体96の鍔状
部97は軸線方向においてクラッチ板93と隣接するよ
うに位置しており、この鍔状部97には、クラッチ板9
3と対向する摩擦パッド99が一体回転可能に固着され
ている。この摩擦パッド99とクラッチ板93との間に
おいては、常には圧縮コイルばね95の付勢によりクラ
ッチ板93が摩擦パッド99に押圧されて両者の間で大
きな摩擦抵抗が生じ、もって、従動回転体81と駆動回
転体96とが一体回転可能な状態となっている。また、
電磁石89を通電により励磁すると、クラッチ板93が
従動回転体81側へ引き寄せられることにより摩擦パッ
ド99から離間し、もって、従動回転体81と駆動回転
体96とが互いに独立した自由な回転が可能となる。
【0039】また、駆動回転体96のスプロケット98
は、前述のホイール13側の駆動軸70に固着したスプ
ロケット73に対して軸線方向における同じ位置で並ぶ
ように配されており、この両スプロケット73,98は
同じピッチ径となっている。さらに、これらの両スプロ
ケット73,99の下方には、これらのスプロケットに
対して軸線方向において同じ位置で並ぶように駆動スプ
ロケット(図示せず)が配されており、この駆動スプロ
ケットは、昇降駆動用モータ(図示せず)の出力軸に固
着されている。そして、これらの3つのスプロケットの
間にはチェーン100が掛け渡されており、昇降駆動用
モータを駆動させると、従動軸70のスプロケット73
と駆動回転体96のスプロケット98とが同じ速度で
(同じ角度だけ)同じ方向に回転するようになってい
る。
【0040】また、昇降駆動用モータは、前記のベルト
コンベア2に設けたワークの通過を検出する近接スイッ
チ8からの検出信号と、ホイール側雄ネジ棒21の回転
量を検出するために軸受66に設けたエンコーダ101
(図2を参照)からの検出信号とに基づいて駆動が制御
される。即ち、予め設定した数のワークが研磨処理され
るまでの間は昇降駆動用モータは停止したままであり、
その設定数のワークが処理されたところで昇降駆動用モ
ータが起動して雄ネジ棒21,45を回転させ(昇降駆
動用モータから雄ネジ棒21,45への回転力伝達の詳
しい説明については後述する)、ホイール側雄ネジ棒2
1の回転量が上記ワーク研磨処理設定数に基づいて定め
られた量に達したところで、昇降駆動用モータの駆動が
停止されるようなっている。
【0041】<ホイール13とドレッサ15の昇降位置
検出手段>本実施例には、ホイール13とドレッサ15
の昇降位置を検出するための手段が設けられている。図
3において、昇降ガイド17の左外側面において、その
下端位置には下限位置検知用近接スイッチ102が、ほ
ぼ中間高さの位置には原点位置検知用近接スイッチ10
3が、この原点位置検知用近接スイッチ103のすぐ上
方の位置にはホイール側上限位置検知用近接スイッチ1
04が、そして上端位置にはドレッサ側上限位置検知用
近接スイッチ105が、夫々、設けられている。
【0042】一方、ホイール側昇降スライダ18の左外
側面には、ホイール側下限位置検知用近接スイッチ10
2よりも上方に配される下限検知用ドック106と、ホ
イール側上限位置検知用近接スイッチ104よりも下方
に配される上限検知用ドック107とが取り付けられて
いる。ホイール側昇降スライダ18が昇降してその昇降
許容範囲の下限に達したとき、及び同範囲の上限達した
ときには、各ドック106,107の接近を検知した下
限位置検知用近接スイッチ102または上限位置検知用
近接スイッチ104からの検知信号に基づいて昇降駆動
用モータの駆動が停止され、ホイール側雄ネジ棒21及
びドレッサ側雄ネジ棒45への回転力の伝達が遮断され
るようになっている。
【0043】また、ドレッサ側昇降スライダ42の左外
側面には、ドレッサ側上限位置検知用近接スイッチ10
5よりも下方に配される上限検知用ドック108が取り
付けられている。ドレッサ側昇降スライダ42が上昇し
てその昇降許容範囲の上限に達したときには、上限検知
用ドック108の接近を検知したドレッサ側上限位置検
知用近接スイッチ105からの検知信号に基づき、クラ
ッチ機構65の電磁石89への通電が行われ、もって、
昇降駆動用モータからドレッサ側雄ネジ棒45への回転
力の伝達のみが遮断されるようになっている。
【0044】原点位置検知用近接スイッチ103は、ホ
イール13側の上限位置検知用ドック107の接近を検
知する。この原点位置検知用近接スイッチ103で検知
が行われたときのホイール13の軸心の高さは、そのホ
イール13の半径寸法を測定する際の基準位置となり、
この高さにおけるホイール13の軸心とベルトコンベア
2の上面との距離は予め定められている。そして、予め
厚さが測定されているテストピース(図示せず)をベル
トコンベア2上に載置し、そのテストピースの上面に当
接する位置までホイール13を下降させたときのホイー
ル13の下降量と、原点位置におけるホイール13の軸
心からテストピース上面までの距離との差を算出し、こ
の値をもってホイール13の半径寸法とするようになっ
ている。そして、このホイール13の径寸法に基づき、
ホイール13の回転速度が設定され、適正な周速度で砥
面がワークに接触するようになる。
【0045】さらに、ドレッサ側昇降スライダ42の下
端部には接近防止用近接スイッチ109が取り付けら
れ、これに対してホイール側昇降スライダ18にはこの
スライダ接近検知用近接スイッチ109と対応するスラ
イダ接近検知用ドック110が取り付けられている。ホ
イール13側とドレッサ15側の双方の昇降スライダ1
8,42同士は同一の昇降ガイド17に嵌合されている
が、双方の昇降スライダ18,42が当接する直前まで
接近すると、スライダ接近検知用近接スイッチ109と
スライダ接近検知用ドック110とが接近してその近接
スイッチ109による検知が行われる。
【0046】そして、ホイール側昇降スライダ18とド
レッサ側昇降スライダ42が共に下降している状態にお
いてスライダ接近検知用近接スイッチ109での検知が
なされると、クラッチ機構65の電磁石89に通電され
てドレッサ側雄ネジ棒45への回転力の伝達が遮断され
る。このときのドレッサ側昇降スライダ42の昇降量は
後述するようにホイール側昇降スライダ18の2倍であ
ることから、ドレッサ側昇降スライダ42の下降を停止
させれば双方の昇降スライダ18,42の衝突が回避さ
れる。なお、この場合、クラッチ機構65への通電を行
うのに加えて、昇降駆動用モータの駆動を停止するよう
にしてもよい。
【0047】次に、本実施例のホイール研磨機の研磨動
作について説明する。ワークへの研磨を行うのに先立
ち、ホイール13の高さ及びドレッサ15の高さをワー
クの厚さに合わせて設定する。このとき、昇降駆動用モ
ータの駆動を停止してそのスプロケットを回転自由にす
ることにより昇降駆動用モータからホイール13側及び
ドレッサ15側への回転力の伝達を遮断しておくと共
に、クラッチ機構65の電磁石89に通電してドレッサ
15側の駆動回転体96から従動回転体81への回転力
の伝達を遮断することにより、ホイール側雄ネジ棒21
とドレッサ側雄ネジ棒45が互いに独立して回転できる
ようにしておく。
【0048】この状態で、ホイール13側のハンドル7
4を回転操作すると、その駆動軸70、チェーン73、
従動軸68、及び、ギヤボックス67内のウォームとウ
ォームホイールを介してホイール側雄ネジ棒21が回転
され、ホイール側昇降スライダ18が昇降される。これ
により、ホイール13の高さを調整して、その砥面がワ
ークの上面に対して適正に接触するようにする。
【0049】尚、ホイール13側の駆動軸70が回転す
るときには、スプロケット73,98とチェーン100
を介してドレッサ15側の駆動回転体96も連動して回
転するが、クラッチ機構65においては、駆動回転体9
6から従動回転体81への回転力の伝達が遮断されてい
るから、ドレッサ側雄ネジ棒45が回転することはな
い。
【0050】ホイール13の高さ調整が済んだら、ドレ
ッサ15の高さ調整を行う。ドレッサ15側のハンドル
79を回転操作すると、その従動軸77、及び、ギヤボ
ックス76内のウォームとウォームホイールを介してド
レッサ側雄ネジ棒45が回転され、ドレッサ側昇降スラ
イダ42が昇降される。これにより、ドレッサ15の高
さを調整して、ドレッサ15の目立て面がホイール13
の砥面に対して適正に接触するようにする。
【0051】尚、ドレッサ15側の従動軸77を回転す
るときには、クラッチ機構65の従動回転体81も一体
に移動するが、この従動回転体81と駆動回転体96と
の間では回転力の伝達が遮断されている。したがって、
チェーン100によってホイール13側の駆動軸70と
連結されている駆動回転体96は回転せず、高さ調整済
みのホイール13がドレッサ15側のハンドル操作によ
って昇降することはない。
【0052】このようにしてホイール13とドレッサ1
5の高さを調整したら、クラッチ機構65の電磁石89
への通電を遮断し、駆動回転体96から従動回転体81
への回転力の伝達を可能にする。これにより、昇降駆動
用モータが駆動したときにホイール13側とドレッサ1
5側の双方の従動軸68,77が同一方向に同一回転量
だけ回転するようになる。
【0053】次に、ワークの研磨処理数を設定し、ホイ
ール回転駆動用モータ39、ホイール揺動用モータ3
2、ドレッサ水平駆動用モータ53及びドレッサ回転駆
動用モータ56を起動し、ベルトコンベア2によるワー
クの搬送を開始する。
【0054】これにより、ワークがホイール13により
研磨される。このときに、ホイール13はその軸線方向
に往復移動し、これによって砥面における広い領域に亘
ってワークとの接触が行われるため、砥面の偏摩耗が防
止される。
【0055】また、研磨により目詰まりや目潰れができ
て砥粒の切れ味が鈍ったホイール13の砥面に対して、
ドレッサ15による目立てが施される。このとき、ドレ
ッサ15は、上下方向の軸線を中心として自転しなが
ら、ホイール13の幅全体をカバーする領域に亘って軸
線方向に往復移動する。これにより、砥面への目立てが
ホイール13の幅全体に亘って均一に行われる。
【0056】そして、予め設定した処理数のワークに対
する研磨が完了すると、その設定処理数の研磨後におけ
る砥面の推定磨耗量に応じた寸法だけホイール13とド
レッサ15を下降させ、もって、ホイール13をワーク
に対して適正な接触状態にすると共に、ドレッサ15を
ホイール13に対して適正な接触にする。
【0057】この動作は、昇降駆動用モータを駆動する
ことによって行われる。昇降駆動用モータが起動する
と、ホイール13側の駆動軸70と従動軸68が一体に
回転すると共に、ドレッサ15側の駆動回転体96と従
動回転体81と従動軸77とが一体に回転し、このとき
の双方の従動軸68,77は同じ方向に同じ速度で(同
じ角度だけ)回転する。この回転力が、ホイール13側
とドレッサ15側の双方のギヤボックス67,76内に
おいてウォームホイールとウォームとの噛み合いにより
所定の減速比で減速され、ホイール側雄ネジ棒21とド
レッサ側雄ネジ棒45とが同時に、且つ、変位量を1:
2の比率に保ったままで下降する。
【0058】このとき、ホイール13の下端位置の下降
量は砥面における磨耗量と同じ寸法であるのに対して、
ホイール13の上端位置は砥面の磨耗量とホイール13
の下降量とを加えた寸法分だけ下がった位置になるた
め、ホイール13の上端位置即ちドレッサ15との接触
位置はホイール13の下降量の2倍の量だけ下降するこ
とになる。しかるに、上記のようにドレッサ15の下降
量はホイール13の下降量の2倍となっているため、ホ
イール13とドレッサ15の下降が停止したときには、
ドレッサ15がホイール13の上端に適正に接触する状
態となる。
【0059】また、このホイール13の下降量は、ホイ
ール側雄ネジ棒21の回転量を検出するエンコーダ10
1からの検出値に基づいて検出され、所定の量だけ下降
すると、昇降駆動モータの駆動が停止され、ホイール1
3とドレッサ15の下降も停止する。この後、上記と同
様にして再びワークへの研磨が再開される。以上の動作
が繰り返されることにより、ワークの研磨とホイール1
3及びドレッサ15の高さ調整とが間欠的に連続しなが
ら、自動運転が行われる。
【0060】上記のように、本実施例によれば、ドレッ
サ15をホイール13の2倍の量だけ自動的に下降させ
るようになっているから、ドレッサ15の高さ調整を作
業者の人手によらずに自動的に行うことができ、これに
より、研磨工程における無人化を図ることが可能となっ
ている。
【0061】また、磨耗が進んだホイール13の交換の
際には、昇降駆動モータを駆動してホイール13とドレ
ッサ15とを共に上昇させるが、前述のようにドレッサ
15の上昇量はホイール13の2倍であるため、ドレッ
サ15がホイール13よりも先に昇降許容範囲の上限位
置に到達する可能性がある。この場合には、クラッチ機
構65の電磁石89への通電によってドレッサ15側へ
の回転力の伝達が遮断されるため、ホイール13だけが
上昇するようになる。これにより、ホイール13がベル
トコンベア2との間に十分な間隔を空けつつ、ホイール
13とドレッサ15との間が無駄に大きな間隔が空くこ
とが回避されている。
【0062】さらに、例えばホイール側昇降スライダ1
8からホイール13を外した状態において双方の昇降ス
ライダ18,42を共に下降させた場合には、ドレッサ
側昇降スライダ42がホイール側昇降スライダ18に追
いついて衝突する可能性があるが、両昇降スライダ1
8,42が接近したことがスライダ接近検知用近接スイ
ッチ109で検知されると、電磁石89に通電されてド
レッサ15の下降が停止される。よって、双方の昇降ス
ライダ18,42が衝突することが防止されている。
【0063】<除塵装置>上記ホイール研磨機には、ワ
ークへの研磨に伴って発生する研磨屑や粉塵等を周囲に
飛散させることなく回収するためのホッパ120が設け
られている。このホッパ120は、ワークの搬送方向に
おいてホイール13を搬送始端側と搬送終端側の両方か
ら挟むように一対配置されている。ホッパ120はフレ
ーム10の上端よりもさらに上方まで立ち上がり、この
上端部には図示しない吸引ダクトから延びたパイプが接
続されている。ホイール13の下端部は、ベルトコンベ
ア2の上面に近い高さにおいてそのベルトコンベア2と
ホイール13の外周面とによって囲まれた略三角形状の
エリア、即ち、ホイール13によるワークの研磨領域に
向かって開口している。
【0064】この開口部121について説明すると、開
口部121は方形をなしており、その下縁122から
は、ワーク搬送方向において開口部121の上縁123
よりもホイール13側へ突出し、且つ、ベルトコンベア
2に向かって斜め下方向に延びる誘導板124が設けら
れている。この誘導板124の突出端は、ベルトコンベ
ア2に対してワークの厚さよりも僅かに大きい間隔だけ
を空けた状態で対向している。一方、開口部121の上
縁123はホイール13の軸心よりも低い高さにあり、
ホイール13が未だ研磨に使用されていない最も径の大
きい状態において、そのホイール13の外周面と開口部
121の上縁123との間には粉塵等が容易に通過でき
ない程度の僅かな間隙が空いている。
【0065】このホッパ120の開口部121の上縁1
23よりも上方には、ホイール13の外周面と開口部1
21の上縁123との間に大きな間隙が空くのを防止す
るための遮蔽板125が設けられている。ホイール13
が支持されていて昇降ガイド17によって上下動可能に
案内されているホイール側昇降スライダ18には、ブラ
ケット126を介して支持板127が片持ち状態でホイ
ール13との一体移動を可能に取り付けられている。こ
の支持板127は、ホイール13の右側(図15におけ
る紙面奥側)においてホイール回転軸37を跨ぐように
位置している。支持板127の両端部には、ホイール1
3の軸線と平行な支持軸128が片持ち状に突出して設
けられており、各支持軸128には遮蔽板125の上端
縁に形成した軸受筒129が嵌装され、もって、遮蔽板
125が支持軸128により回転自由に支持されてい
る。
【0066】また、ホッパ120の開口部121におけ
る上側の外面には、支持軸128と平行なピン状をなす
転向部130が上方に突出した状態で固着されている。
この転向部130は、支持軸128よりも下方であり、
且つ、支持軸128の真下よりもホイール123寄りに
位置している。そして、この転向部130には遮蔽板1
25の下面が係合されており、遮蔽板125は、その支
持軸128側の端縁に対してこれと反対側の自由端12
5Aをホイール13寄りにした斜め下向きの姿勢をと
る。尚、上記支持軸128と転向部130とによって本
発明の構成要件である遮蔽板変位機構132が構成され
ている。
【0067】また、支持板127には、支持軸128の
軸心よりもホイール13から離れた側であって支持軸1
28よりも下方に位置するストッパピン131が設けら
れている。このストッパピン131は、遮蔽板125を
下から支えるように係合させるものであって、遮蔽板1
25の自由端125Aが転向部130から外れるほど大
きくホイール13が上昇したときに、遮蔽板125が自
重により垂れ下がってその自由端125Aが転向部13
0に対してホイール13から離れる側に位置してしまう
ことを防止するようになっている。これにより、ホイー
ル13が再び下降したときには、遮蔽板125が転向部
130に係合できるようになる。
【0068】次に、本実施例の作用を説明する。ホイー
ル13が磨耗していなくて最も径の大きい状態では、支
持軸128が最も高い位置にあり、遮蔽板125がその
自由端において転向部130と係合する。この状態で
は、支持軸128が転向部130に対して高い位置にあ
るため遮蔽板125の姿勢は起立状態に近くなる。ま
た、遮蔽板125の自由端125Aが転向部130より
もホイール13側に突き出す量は僅かである。しかしな
がら、この状態では、ホッパ120の開口部121の上
縁123とホイール13の外周面との間の隙間は僅かで
あるから、この隙間を通って粉塵等が上方に舞い上がる
という虞はなく、したがって、集塵効率は高い。
【0069】この状態からワークの研磨数が増すにつ
れ、砥面の磨耗が進んでホイール13の径が次第に小さ
くなっていく。ホイール13の径が小さくなると、ホッ
パ120の開口縁123との隙間が広がるばかりでな
く、ホイール13のワークに対する接触状態も悪化して
良好な研磨を行えなくなる。そこで、磨耗した分だけホ
イール13を下降させると、ワークに対する適正な接触
状態が保たれるようになるばかりでなく、遮蔽板125
によってホイール13とホッパ120の開口縁123と
の隙間が拡大するのを防止することができる。
【0070】即ち、ホイール13が下降すると支持軸1
28が一体に下降し、これに伴って遮蔽板125も全体
として下降することになるが、遮蔽板125は転向部1
30に係合していることから、下降に伴って遮蔽板12
5の姿勢が起立に近い状態から傾きの程度が大きくな
り、自由端125Aが転向部130からホイール13に
向かって滑り出すように突出するのである。この遮蔽板
125の突出によりホイール13とホッパ120の開口
縁123との間の隙間が遮蔽されるようになり、ここを
通って粉塵等が舞い上がることが防止される。
【0071】このように、ホイール13の径が小さくな
ってもホイール13とホッパ120の開口縁123との
隙間を遮蔽することができるようになっているから、高
い集塵効率を維持することができる。また、遮蔽板12
5はホイール13と一体に下降するようになっているか
ら、遮蔽板がホイールとは別の独立した動きをする場合
に比べて構造の簡単化を図ることが可能となっている。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の全体をあらわす左側面図
【図2】正面図
【図3】左側面図
【図4】部分拡大平面図
【図5】部分拡大正面図
【図6】左側面図
【図7】ドレッサの水平駆動機構をあらわす部分拡大平
面図
【図8】ドレッサの水平駆動機構をあらわす部分拡大正
面図
【図9】ドレッサとホイールとの接触部分をあらわす部
分拡大左側面図
【図10】ドレッサの水平駆動機構をあらわす部分拡大
平面図
【図11】ホイールとドレッサの昇降駆動機構をあらわ
す部分拡大平面図
【図12】クラッチ機構の一部切欠拡大平面図
【図13】ワークの重なり防止手段をあらわす拡大左側
面図
【図14】ホイールとホッパとの位置関係をあらわす正
面図
【図15】ホイールとホッパとの位置関係をあらわす左
側面図
【図16】ホイールの下降に伴う遮蔽板の変位状態をあ
らわす部分拡大左側面図
【符号の説明】
13…ホイール 14…ホイール変位機構 120…ホッパ 125…遮蔽板 128…支持軸 130…転向部 132…遮蔽板変位機構

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回転しつつ外周の砥面をワークに接触さ
    せることによりそのワークを研磨するホイールと、 前記砥面の磨耗によるホイール径の減少に伴って前記ホ
    イールを前記ワークに対して適正な接触状態とすべく接
    近させるホイール変位機構と、 前記ホイールの側方に位置して前記ワークとの接触部分
    に向かって開口することにより研磨屑を吸引するホッパ
    と、 このホッパの開口縁と前記ホイールの外周との間の隙間
    を遮蔽可能な遮蔽板と、 前記ホイールが前記ワークに向かって接近するのに伴い
    前記遮蔽板を前記ホッパの開口縁側から前記ホイールの
    外周に向かって進出するように変位させる遮蔽板変位機
    とを備えてなり、 前記ホイールが前記ワークへ接近するのに伴って前記遮
    蔽板が前記ホイール側へ進出することにより、ホイール
    径が減少して前記ワークと接触する状態となった前記ホ
    イールの外周と前記ホッパの開口縁との隙間が前記遮蔽
    板によって遮蔽される構成とした ことを特徴とするホイ
    ール研磨機の除塵装置。
  2. 【請求項2】 遮蔽板変位機構は、ホイールと一体変位
    可能であって遮蔽板を回動自由に支持する支持軸と、こ
    の支持軸よりもワークに近く且つこの支持軸の変位経路
    よりも前記ホイールに近い位置に移動不能に配した転向
    部とから構成され、前記遮蔽板は、前記転向部に対して
    傾き変位及びスライドを可能に係合されることにより、
    前記支持軸側とは反対の自由端側をホッパの開口縁から
    前記ホイールの外周に向けて突出させる姿勢をとるよう
    になっていることを特徴とする請求項1記載のホイール
    研磨機の除塵装置。
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