JPH06262505A - 面取り砥石車及びそれを用いた面取り加工装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 円盤状の砥石車自体に面取りしようとするワ
ークの仕上げ外形に倣う機能を持たせて該砥石車の外周
面部と面取りすべきワークの外周面縁部とを単に互いに
圧し合わす操作により該ワークの外形を毀損することな
くその外周面縁部のみの面取りを可能とする。 【構成】 砥石車の外周部にころがり軸受け部材（３）
を介して軸回りに回転可能に円筒状案内リング部材
（４）を装着するとともに該リング部材（４）の外周面
に隣接しかつ該外周面から半径方向外方に面取り寸法に
応じた長さを突出する砥石面部（６ａ）を配置し、上記
案内リング部材の外周面とワーク外周面とを摩擦係合さ
せて両者（４、７）を一体的に回転させつつ、高速回転
する砥石車（１）の砥石面部（６ａ）によりワーク外周
縁部（７ｂ）のみを研削せしめる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は面取り砥石車、更に詳し
くは、外形を仕上げ加工した板状ワーク、例えば円板状
シリコンウェハ等の外周縁部を面取り加工するための砥
石車及びそれを用いた面取り加工装置に関する。

【０００２】

【技術背景】一般に、電子集積ディバイス材料のシリコ
ンウェハ等は所定の形状、例えば、円形又は方形に研削
加工した後、該ウェハの後処理、例えば鏡面研磨等に備
えてその外周縁部の面取り加工が要求される。この種の
板状ワークの外周縁部を面取り加工する装置として、従
来、例えば外周面全周にわたって傾斜状又は円弧状砥石
面部を形成した円盤状砥石車を用いて構成した、次のよ
うな形式の面取り加工装置が知られている： （１） 上記砥石車を高速回転させつつ、該砥石車の外
周研削面部を面取り加工すべきワークの外周面縁部に常
時一定の圧力をもって押し付けながら面取りを行う、汎
用方式の装置、（２） 面取り加工するワークと同軸状
に該ワークの仕上げ外形に対応するマスタープレートを
配置する一方、上記マスタープレートの外周面と接触可
能にスタイラス部材を配置するとともに該スタイラス部
材と同軸状に上記円盤状砥石車を配置し、砥石車を高速
回転させるとともに該砥石車及びスタイラス部材を面取
りすべきワーク及びマスタープレートに向けて一定の圧
力をもって押し付け、マスタープレートの外周面と圧接
したスタイラス部材による倣い動作にしたがってワーク
に向かって移動する砥石車の外周砥石面部により該ワー
クの外周縁部の面取りを行う、いわゆる倣い方式の装
置、（３） マイクロコンピュータ等の数値制御機を使
用し、該数値制御機の記憶部に格納された、面取り加工
すべきワークの外周面の外形に見合った数値制御プログ
ラムにしたがって該ワークの外周面縁部に対し上記砥石
車の送り量を制御しつつ面取り加工する、数値制御方式
の装置等である。

【０００３】しかしながら、上記従来方式の面取り加工
装置において、（１） 汎用方式の装置は、ワークに砥
石車を押し付ける時間の調節が非常に厄介であり、誤っ
て押し付け時間が長過ぎると、該砥石車を押し付けられ
たワークの外周面縁部の研削が過剰に進行し、該砥石車
の外周面に形成された傾斜状又は円弧状砥石面部以外の
砥石面部が該ワークの外周面の中央部を削り取って該ワ
ークの外形を毀損する危険性があり、（２） 倣い方式
の装置は、倣いマスター機構部が複雑かつ高価であり、
更には、倣いマスタープレートとワークとの円周方向に
おける角度位置調整作業が非常に厄介であり、多大な作
業手間を要する、（３） 数値制御方式の装置は、数値
制御機のみならず、数値制御される砥石車及びワークホ
ルダーの送り制御機構部が非常に複雑かつ高価であり、
装置全体が大型かつ高価である、といった欠点があり、
いずれの装置も今一つ不満足なものであった。

【０００４】

【本発明の解決しようとする課題】本発明は上記従来方
式の装置における問題点を一挙に解消すべくなされたも
ので、円盤状の砥石車自体に面取りしようとするワーク
の仕上げ外形に倣う機能を持たせることにより、従来形
式の装置における倣いマスター機構部とか数値制御機構
部を必要とせず、本発明の砥石車の外周部を面取りすべ
きワークの外周縁部に単に押し付ける操作により該ワー
クの外形を毀損することなくその外周面縁部のみの面取
りを可能とする、ワークの外形倣い機能を備えた面取り
砥石車及びそれを用いた面取り加工装置を提供すること
を目的とする。

【０００５】

【課題解決手段の構成】本発明の面取り砥石車は、ボス
部材の外周面にころがり軸受け部材を介して回転可能に
かつ同軸状に直径Ｄ２の外周面部を有する円筒状硬質案
内リング部材を装着する一方、上記案内リング部材の外
径Ｄ２より若干大きい外径Ｄ１を有する円盤状に形成さ
れ、外周部に傾斜状又は円弧状面取り砥石面部を含む砥
石部を形成した円形砥石板であって、該面取り砥石面部
が上記案内リング部材の外周面に隣接しかつ該外周面よ
り半径方向外方に突出するように該案内リング部材と同
軸状に配置するとともに該砥石板を上記ボス部材に固定
し、上記案内リング部材の外周面と該外周面に押し付け
られた面取りすべきワーク外周面とを摩擦係合させるこ
とにより該案内リング部材とワークを一体的に回転させ
つつ、該案内リング部材の外周面より半径方向外方に上
記砥石板の外周縁部の面取り砥石面部により上記ワーク
の外周縁部のみを研削するように構成したことを特徴と
する。

【０００６】また、本発明の面取り装置は、本発明の面
取り砥石車、上記砥石車を着脱可能に水平状に支持固定
する垂直支持軸部を有し、該垂直支持軸部を高速回転駆
動する回転駆動手段、上記回転駆動手段の近くに配置さ
れ、面取りすべき板状ワークを水平状に着脱自在に支持
固定する、ワークホルダー手段、及び上記回転駆動手段
の垂直支持軸部と連係され、該垂直支持軸部を原点位置
から上記ワークホルダー手段に向けて接近させ及び該ワ
ークホルダー手段から離間するように原点位置に復帰さ
せ、上記垂直支持軸部をワークホルダー手段に向けて接
近移動させて該垂直支持軸部に固定された砥石車の外周
部を上記ワークホルダー手段に固定されたワークの外周
部に押し付け、これにより上記砥石車の案内リング部材
の外周面と該外周面に押し付けられた面取りすべきワー
クの外周面とを摩擦係合させて該案内リング部材とワー
クを一体的に回転させつつ、該案内リング部材の外周面
より半径方向外方に上記砥石板の外周縁部の面取り砥石
面部により上記ワークの外周縁部のみを研削せしめるよ
うにした、砥石車移動手段により構成したことを特徴と
する。

【０００７】

【実施例】本発明を、代表的な実施例を示す添付図面と
ともに以下に詳細に説明する。

【０００８】図１及び図２に示すように、本発明の砥石
車１は概略円盤状に形成される。該砥石車１は円筒状ボ
ス部材２の外周面にころがり軸受け部材３を締嵌めする
とともに該ころがり軸受け部材３の外周面に円筒状案内
リング４を締嵌めし、更に該ボス部材２の両端面に、そ
れぞれ該ころがり軸受け部材３及び案内リング４の端面
部を覆うように、２つの円形砥石板５、５を密着固定し
て構成される。上記案内リング４は不変形性で耐摩耗性
かつ耐食性の高い、例えばステンレス特殊鋼材等を用い
て形成される。この案内リング４の外周面４ａの幅は面
取りすべき板状ワーク７の板厚ｗに見合わせてそれと略
同等もしくはそれより若干大きく設計される。

【０００９】上記円形砥石板５は、例えば円形セラミッ
ク基板を用い、該基板の外周端部に全周にわたってダイ
ヤモンド砥粒とかＣＢＮ（立方晶窒化ホウ素）砥粒等の
砥粒材料を適当な結合剤で固めて砥石部６を成形したも
のである。砥粒材料の結合には、例えばレジノイドボン
ド、ビトリファイボンド又は粉末冶金法、電着法もしく
は電鋳法によるメタルボンド等を使用することができ
る。各砥石板５の砥石部６の内側外周縁部には、図２に
示すように、半径方向に対し例えば４５°傾斜した面取
り砥石面部６ａが形成される。砥石部６に一体的に形成
された面取り砥石面部６ａは、傾斜面に限らず、面取り
形状に応じて、例えば凹状円弧面とすることができる。
また、図２から明らかなように、上記砥石板５の外径Ｄ
１は上記マスター案内リング４の外径Ｄ２より若干大き
く、すなわち砥石部６の外周部が案内リング４の外周面
４ａより半径方向外方に突出するように設計される。具
体的には、上記外径Ｄ１及びＤ２は面取りすべきワーク
７の外周縁部の半径方向における面取り長さｄに応じて
下式の関係を有するように設計される： ｄ＝ （１／２）×（Ｄ１−Ｄ２）

【００１０】なお、本発明の面取り砥石車は、上記実施
例の砥石車１におけるように、１つの案内リング４の両
側に２つの砥石板５を配置して構成したものに限らず、
図４に示すように、円形砥石板５の外周面の両側縁部に
それぞれ傾斜状又は円弧状の面取り砥石面部６ａ、６ａ
を形成した砥石部６を形成し、該砥石板５の両側部にそ
れを挟み込むように２つの円筒状案内リング４、４を配
置するとともに該案内リング４、４のそれぞれ外側に円
形板状のカバー部材８、８を取り付けて構成してもよ
い。この変形例において、上記２つの案内リング４、４
に対応して２つのころがり軸受け部材３、３が設けられ
る。

【００１１】次に、上記砥石車１を用いて板状ワーク、
例えばオリエンテーションフラット部（ＯＦ部）が形成
された円形シリコンウェハ７の外周縁部を面取りする際
の基本的動作を図３とともに説明する。

【００１２】上記砥石車１を用いて面取り加工を行うに
あたり、図３に示すように、上記ワーク７をワークホル
ダー１０に水平状に固定する一方、上記砥石車１を垂直
支持軸９の下端部に形成したねじ部９ａにナット９ｂを
介し水平状に固定するとともに該砥石車１の高さ位置を
上記ワークホルダー１０に固定されたワーク７の高さ位
置と同じレベルに設定する。そして、図示しない電気モ
ーター等を用いて該垂直支持軸９、したがって砥石車１
を高速回転させ、更に図示しない砥石車移動機構部を介
して該砥石車１を原点位置からワークホルダー１０に向
けて移動させ、該砥石車１の案内リング４の外周面４ａ
をワーク７の外周部に所定の押圧力をもって押し付け
る。これにより、図３において、ワーク７の下外周縁部
７ａが砥石板５の外周部の傾斜砥石面部６ａにより削ら
れて面取りが進行する。この面取りが進んで、ワーク７
の外周面７ｂが案内リング４の外周面４ａと接触する
と、該外周面４ａとワーク外周面７ｂが摩擦係合され、
よって該ワーク７と案内リング４とが一体となってころ
がり軸受け部材３の作用により垂直支持軸９の回りに回
転するとともに上記案内リング４の外周面４ａにより該
ワーク７の外周面７ｂと砥石板５の砥石面部６ａが相対
的に接近する動作、すなわち該砥石面部６ａによるワー
ク下外周縁部７ａの研削動作が停止させられ、ワーク下
外周縁部７ａはそれ以上研削されることなく、砥石面部
６ａが案内リング４の外周面４ａから半径方向外方に突
出する長さｄに対応する量だけ削取られる。これで、ワ
ーク７の下外周縁部７ａの面取りが終る。その後、上記
砥石車移動機構部により垂直支持軸９、したがって砥石
車１が上記原点位置に復帰させられ、これでワーク下外
周縁部７ａの面取り操作サイクルが終了する。

【００１３】上記ワーク７の上外周縁部７ａを面取りす
るには、ワークホルダー１０に保持されたワーク７の上
外周縁部７ａを砥石車１の上側砥石板５の砥石面部６ａ
の高さ位置まで上昇させる。次いで、上述したワーク下
外周縁部７ａの面取り操作サイクルと同様の上外周縁部
７ａの面取り操作サイクルを実行することによりワーク
上外周縁部７ａの面取りが行われる。

【００１４】上記砥石車１をシリコンウェハ外周縁部の
面取り加工に使用した例について説明したが、シリコン
ウェハに限らず、例えば光学ガラス部材、セラミック基
板、フェライト板部材等の板状ワークの外周縁部の面取
りに適用できることは勿論のことである。

【００１５】

【本発明の砥石車の作用効果】上記砥石車１を用いた面
取り作業においては、上記案内リング４の作用により、
面取り量が各面取り操作サイクルにおけるワーク７の砥
石車１への押し付け力及び押し付け時間にバラツキがあ
っても、ワーク７の外周縁部７ａの半径方向における面
取り量を、常に、所定値ｄとし、いわゆる“削り過ぎ”
を確実に防止し、ワーク７の外形を些かも毀損すること
なく、面取り加工する前のワークの外形に完全に倣った
面取り加工を行うことができる。

【００１６】次に、上記本発明の砥石車１を用いて構成
した面取り加工装置の一実施例を説明する。

【００１７】図５において、面取りすべき板状ワーク、
例えばシリコンウェハ７はワークホルダー１０の保持台
１１に真空吸着方式で水平状に支持固定される。該保持
台１１は基台１２に装着され、該基台１２の下側に装着
された電気モータ１３を介して回転可能に支持される。

【００１８】上記ワークホルダー１０の近くに、砥石車
の回転駆動機構部２０が配置される。この回転駆動機構
部２０は、図示しない上下に昇降自在とした昇降台に装
着された図示しない支持部材を介して回転可能に支持さ
れた垂直支持軸２１、該垂直支持軸２１を高速回転駆動
する電気モーター２２、及び該電気モーター２２の出力
軸と上記垂直支持軸２１間を連結するベルト式プーリー
回転伝達機構２３により構成される。該垂直支持軸２１
に、図３に示されると同様の方法で、上記砥石車１が水
平状に支持固定される。

【００１９】上記昇降台は、当該装置の非使用時には所
定位置、すなわち原点位置に停止させられる一方、使用
時に、例えば公知の図示しないリンク機構及び油圧ピス
トンシリンダーにより構成した移動機構部を介してワー
クホルダー１０に向けて接近し及び該ワークホルダー１
０から離間して原点位置に復帰するように移動される。
この昇降台はワークホルダー１０に向けて接近移動させ
られることにより、上記垂直支持軸２１に固定された砥
石車１の外周部が、図３に示す高さ位置関係をもって、
ワークホルダー１０に固定されたワーク７の外周部に、
予め定められた時間、一定の圧力をもって押し付けられ
るようになっている。この押し付け時間及び押し付け圧
力は上記ピストンシリンダーを公知の方法で制御するこ
とにより調整される。

【００２０】上記回転駆動機構部２０の電気モーター２
２、ワークホルダー１０に装着された電気モーター１
２、上記砥石車移動機構部のピストンシリンダーは、例
えばマイクロコンピューターを用いた電子制御ユニット
３０と接続され、該制御ユニット３０の図示しない記憶
部に格納された面取り制御プログラムにしたがって自動
制御される。

【００２１】上記構成の面取り装置の動作は、基本的
に、図３とともに詳述したと同様であり、その説明を省
略する。

【００２２】上記実施例においては、砥石車移動機構部
により砥石車１をワーク７に向けて移動させ、該砥石車
１の外周部の砥石面部６ａをワーク７の外周縁部７ａに
押し付けるようにしたが、これとは逆に、上記砥石車移
動機構部と同様、ピストンシリンダーを用いて構成した
ワークホルダー移動機構部によりワーク外周部縁部７ａ
を所定位置に固定した砥石車１の外周部の砥石面部６ａ
に押し付けるように構成してもよい。

【００２３】

【本発明装置の作用効果】上記構成の面取り装置におい
ては、砥石車１の案内リング４による面取り量の自動停
止作用により、従来形式の面取り加工装置における数値
制御機構部とか倣い制御機構部を必要としない。また、
該案内リング４の面取り量の自動停止作用により、砥石
車１の外周部とワーク７の外周部とを互いに押し付け合
う時間の調整が不要となり、それだけ上記垂直支持軸移
動制御機構部が簡単なものとなり、面取り加工装置全体
の小型化及び低廉化を有効に図ることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明に係る面取り砥石車の一実施例の外観斜
視図である。

【図２】図１の砥石車の縦断面図である。

【図３】上記砥石車１を用いて板状ワークの外周縁部を
面取り加工する動作説明図である。

【図４】本発明に係る面取り砥石車の変形例の側面図で
ある。

【図５】本発明に係る面取り加工装置の概略構成説明図
である。

【符号の説明】

１ 本発明の砥石車 ２ ボス部材 ３ ころがり軸受け部材 ４ 円筒状案内リング ４ａ 案内リング外周面 ５ 砥石板 ６ 砥石部 ６ａ 傾斜状又は円弧状砥石面部 ７ 板状ワーク（シリコンウェハ） ７ａ ワーク外周縁部 ７ｂ ワーク外周面（ワーク外周面中央部） ８ カバー部材 ９ 垂直支持軸 １０ ワークホルダー １１ 保持台 １２ 基台 １３ 電気モーター ２０ 砥石車回転駆動機構部 ２１ 垂直支持軸 ２２ 電気モーター ２３ ベルト式プーリー回転伝達機構 ３０ 電子制御ユニット

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 鈴木 政寛 東京都目黒区中根２丁目３番５号 株式会 社東京ダイヤモンド工具製作所内

Claims (7)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 外形を仕上げ加工した板状ワークの外周
   縁部を面取りする砥石車において、 ボス部材（２）の外周面にころがり軸受け部材（３）を
   介して回転可能にかつ同軸状に直径Ｄ２の外周面部を有
   する円筒状硬質案内リング部材（４）を装着する一方、 上記案内リング部材（４）の外径Ｄ２より若干大きい外
   径Ｄ１を有する円盤状に形成され、外周部に傾斜状又は
   円弧状面取り砥石面部（６ａ）を含む砥石部（６）を形
   成した円形砥石板（５）であって、該面取り砥石面部
   （６ａ）が上記案内リング部材（４）の外周面（４ａ）
   に隣接しかつ該外周面（４ａ）より半径方向外方に突出
   するように該案内リング部材（４）と同軸状に配置する
   とともに該砥石板（５）を上記ボス部材（２）に固定
   し、 上記案内リング部材（４）の外周面（４ａ）と該外周面
   （４ａ）に押し付けられた面取りすべきワーク（７）の
   外周面（７ｂ）とを摩擦係合させることにより該案内リ
   ング部材（４）とワーク（７）を一体的に回転させつ
   つ、該案内リング部材（４）の外周面（４ａ）より半径
   方向外方に上記砥石板（５）の外周部の面取り砥石面部
   （６ａ）により上記ワーク（７）の外周縁部（７ａ）の
   みを研削するように構成したことを特徴とする、面取り
   砥石車。
2. 【請求項２】 円形砥石板（５）の傾斜状又は円弧状面
   取り砥石面部（６ａ）が円形硬質基板部材（５ａ）の外
   周縁部に砥粒材料を結合剤により固めて成形された、第
   １項記載の面取り砥石車。
3. 【請求項３】 円筒状案内リング部材（４）の外周面
   （４ａ）の幅が面取りすべきワーク（７）の板厚より大
   きくされ、上記案内リング部材（４）の両端部に該案内
   リング部材（４）を挟み込むように円形砥石板（５）、
   （５）を配置して構成した、第１項記載の面取り砥石
   車。
4. 【請求項４】 円形砥石板（５）の外周面の両側縁部に
   それぞれ傾斜状又は円弧状面取り砥石面部（６ａ）、
   （６ａ）を形成した砥石部（６）を形成し、該砥石板
   （５）の両側にそれを挟み込むように２つの円筒状案内
   リング部材（４）、（４）を配置するとともに該案内リ
   ング部材（４）、（４）のそれぞれ外側に円形板状のカ
   バー部材（８）、（８）を取り付けて構成した、第１項
   記載の面取り砥石車。
5. 【請求項５】 外周部に面取り砥石面部を形成した円盤
   状砥石車を高速回転させつつ、該砥石車の外周縁部に外
   形を仕上げ加工した板状ワークの外周縁部を面取りする
   加工装置において、 上記砥石車として使用する、第１項〜第４項のいずれか
   に記載の面取り砥石車（１）、 上記砥石車（１）を着脱可能に水平状に支持固定する垂
   直支持軸部（２１）を有し、該垂直支持軸部（２１）を
   高速回転駆動する回転駆動手段（２０）、 上記回転駆動手段（２０）の近くに配置され、面取りす
   べき板状ワーク（７）を水平状に着脱自在に支持固定す
   る、ワークホルダー手段（１０）、及び上記回転駆動手
   段（２０）の垂直支持軸部（２１）と連係され、該垂直
   支持軸部（２１）を原点位置から上記ワークホルダー手
   段に向けて接近させ及び該ワークホルダー手段から離間
   するように原点位置に復帰させ、上記垂直支持軸部をワ
   ークホルダー手段に向けて接近移動させて該垂直支持軸
   部に固定された砥石車（１）の外周部を上記ワークホル
   ダー手段に固定されたワーク（７）の外周部に押し付
   け、これにより上記砥石車（１）の案内リング部材
   （４）の外周面（４ａ）と該外周面（４ａ）に押し付け
   られた面取りすべきワーク（７）の外周面（７ｂ）とを
   摩擦係合させて該案内リング部材（４）とワーク（７）
   を一体的に回転させつつ、該案内リング部材（４）の外
   周面（４ａ）より半径方向外方に上記砥石板（５）の外
   周部の面取り砥石面部（６ａ）により上記ワーク（７）
   の外周縁部（７ａ）のみを研削せしめるようにした、砥
   石車移動手段により構成したことを特徴とする、面取り
   加工装置。
6. 【請求項６】 砥石車移動手段が回転駆動手段の垂直支
   持軸部と係合したリンク機構部及び該リンク機構部のア
   ーム部と接続したピストンシリンダー機構部により構成
   され、該ピストンシリンダー機構部を介して砥石車
   （１）の外周部が面取りすべきワーク外周部に予め定め
   られた時間、一定圧力をもって押し付けるように構成し
   た、第５項記載の面取り加工装置。
7. 【請求項７】 マイクロコンピューターを用いた電子制
   御ユニット（３０）を設け、該電子制御ユニットの記憶
   部に予め格納した制御プログラムに従って回転駆動手段
   （２０）及び砥石車移動手段を自動制御するようにし
   た、第５項又は第６項記載の面取り加工装置。