JP2985711B2 - グロメットの防水構造および防水方法 - Google Patents
グロメットの防水構造および防水方法Info
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Description
貫通穴にワイヤハーネスを挿通した状態で装着するグロ
メットの防水構造および防水方法に関し、詳しくは、グ
ロメット内部に粘液状のシール剤を充填して防水を図る
もので、ワイヤハーネスを構成する電線群を拡散して、
電線の隙間にシール剤を確実に充填できるようにするも
のである。
ル等の貫通穴を貫通させてワイヤハーネスを配線する場
合、拡径した車体装着部と該車体装着部の縮径端に連続
させた円筒形状の電線挿通部を有するゴム製のグロメッ
トにワイヤハーネスを挿通させ、この状態でグロメット
を貫通穴に装着し、上記電線挿通部をワイヤハーネスに
密着させて防水を図っている。
取り付けられるグロメットには、電線挿通部とワイヤハ
ーネスの電線との隙間および電線群の隙間から浸水が発
生するため、グロメットにワイヤハーネスを挿通させた
後に、グロメット内に液状硬化性のシール剤を充填し、
防水機能を高めている。
性を有するため電線群の隙間には充填されにくく、特
に、電線挿通部をワイヤハーネスに密着させているため
に、電線群が圧縮された状態で、拡径部側から注入する
シール剤が電線挿通部の先端側まで充填されにくい問題
がある。
6−223661号で、図11(a)(b)に示すグロメット
1が提供されている。該グロメット1は、ワイヤハーネ
スW/Hの各電線wを電線拡散用のスペーサ2に通した
状態で、グロメット1にワイヤハーネスW/Hを挿通
し、スペーサ2をグロメット1の電線挿通部1cに直交
方向に配置した状態で、シール剤5を充填している。
交方向に配置する一対の櫛歯状挿入板2a、2bを電線
挿通方向の連結板2cにより一周縁側で連結した形状
で、櫛歯状挿入板2a、2bの各櫛歯2dの隙間に他周
縁側の開口より電線wを挿入して、電線間を強制的に拡
散させ、電線間に隙間を形成している。ワイヤハーネス
W/Hに対する上記スペーサ2の取り付けは、図12に
示すように、ワイヤハーネス結束時になされており、組
立図板6上に治具7を介してスペーサ2を設置し、ワイ
ヤハーネスW/Hを構成する複数の電線wを各櫛歯3b
の間にそれぞれ挿通させながら布線して、ワイヤハーネ
スを結束している。
サ2を用いてワイヤハーネスW/Hの電線群を拡散して
隙間を形成するためには、上記のように、ワイヤハーネ
スの結束時から、組立図板6上に治具7を介してスペー
サ2を取り付け、該スペーサ2の一対の櫛歯状挿入板2
a、2bの櫛歯2dの隙間に電線wを通さなければなら
ず、作業手数が非常にかかる欠点がある。
スW/Hを構成する電線量が少ない場合、図13に示す
ように、連結板2c側に電線wが片寄り、開口側では電
線wが無い状態となる。即ち、スペーサの一方側に電線
が偏る。この状態でスペーサ2を取り付けたワイヤハー
ネスW/Hをグロメット1に挿入し、シール剤を充填す
ると、電線wが混んでいる側にはシール剤が流れにく
く、電線wが存在しない部分にシール剤が流れやすくな
り、電線間にシール剤が十分に充填できない。しかも、
電線wが存在しない部分に流れるシール剤は、両側の開
口側から連結板2cまでの距離が短い部分Zでは電線w
が存在しない部分Rがすくないため、シール剤は電線間
にかなり浸透しやすいが、中央部の開口側から連結板2
cまでの距離が長い部分Yでは電線wが存在しない部分
Rが多くなり、シール剤は電線間に浸透しにくく、電線
間に均等にシール剤が充填できない欠点がある。
で、ワイヤハーネスを構成する電線量に拘わりなく、電
線を偏った状態とせずに、中心より周方向に均等に拡散
でき、しかも電線間に均等に隙間を形成できるようにし
たスペーサを備えたグロメットを提供し、電線間にシー
ル剤を確実に充填して防水性能の向上を図ることを目的
としている。
め、本発明では、請求項1で、筒状の電線挿通部を有す
るグロメットに、複数の電線からなるワイヤハーネスを
挿通し、上記電線挿通部に液状硬化性のシール剤を充填
して電線間および電線と電線挿通部内周面との間の隙間
をシールする防水構造であって、上記電線挿通部内に電
線の挿通方向と直交する方向に配置するスペーサを設
け、該スペーサは電線挿通方向に所要幅を有する1枚板
からなり、中心連結部と、該中心連結部の外周全体から
一定角度をあけて放射状に突出した仕切板部と、各仕切
板部の先端より周方向の両側に突出した電線保持板部と
を備え、隣接する電線保持板部の間に電線挿通用開口を
設けており、上記電線挿通用開口から各仕切板部の間に
夫々電線を分配して挿入して、該スペーサにより電線群
を拡径させて電線間に隙間を設けると共に両側外方のテ
ープ巻側に向けて電線間の隙間を漸次狭くしたワイヤハ
ーネスを上記グロメットの電線挿通部に挿入した状態
で、上記シール剤を上記隙間より電線間および電線と電
線挿通部の間に充填していることを特徴とするグロメッ
トの防水構造を提供するものである。
側面に突起を間隔をあけて設け、これら突起により仕切
板部間に挿入する電線を径方向に分散させている。請求
項3では、上記スペーサの電線保持板部は、グロメット
の電線挿通部の内周面に圧接させている。即ち、スペー
サは、その外径を電線挿通部の内径より大きく形成し、
取付状態で電線挿通部の内周面に圧接されるようにして
いる。
挿通部を有するグロメットに、複数の電線からなるワイ
ヤハーネスを挿通し、上記電線挿通部に液状硬化性のシ
ール剤を充填して電線間および電線と電線挿通部内周面
との隙間をシールする防水構造であって、上記電線挿通
部内に電線の挿通方向と直交する方向に配置するスペー
サを設け、該スペーサは電線挿通方向に所要幅を有する
1枚板からなり、電線挿通部の直径方向に延在する中央
連結板部と、該中央連結板部の両側面より所要間隔をあ
けて中央連結板部と直交方向に間隔をあけて平行に突出
する仕切板部と、上記中央連結板部の両端および各仕切
板部の先端より周方向に突出した電線保持板部とを備
え、隣接する電線保持板部の間に電線挿通用開口を設け
ており、上記電線挿通用開口から中央連結板部と仕切板
部の間および各仕切板部の間に夫々電線を2つに分配し
て挿入して、該スペーサにより電線群を拡径させて電線
間に隙間を設けると共に両側外方のテープ巻側に向けて
電線間の隙間を漸次狭くしたワイヤハーネスを上記グロ
メットの電線挿通部に挿入した状態で、上記シール剤を
上記隙間より電線間および電線と電線挿通部の間に充填
していることを特徴とするグロメットの防水構造を提供
するものである。
ーサにおいて、上記中央連結板部の中央に円形状の膨出
部を設け、各電線挿通用開口から挿入した電線群の径方
向中央に空間を形成している。請求項6では、上記スペ
ーサの中央に電線の挿通方向に貫通する流通孔を設けて
いる。
ハーネスとして結束した電線群を所要位置で押し広げて
直交する方向にスペーサを挿入し、該スペーサに形成し
た仕切板部間の隙間に上記電線群の電線を分散して外周
側より押し込み、該スペーサの両側外方をテープ巻きい
て、この状態で、上記ワイヤハーネスをグロメットに通
して、該グロメットの筒状の電線挿通部に上記スペーサ
を電線挿通方向と直交する方向に配置した後、グロメッ
トを車体装着部を上向きに配置して、該車体装着部の開
口より液状硬化性のシール剤を注入して、グロメットの
電線挿通部に液状硬化性のシール剤を充填することを特
徴とするグロメットの防水方法を提供している。
造によると、ワイヤハーネスにスペーサを取り付けるこ
とにより、中央連結部により電線群を径方向に拡径させ
て電線群の中央に電線が挿通されない空間を形成すると
共に、放射状に突出した仕切板部でワイヤハーネスを構
成する電線群は周方向に拡散され、電線の間に強制的に
隙間が形成され、かつ、該隙間に挿入された電線群は外
周の電線保持板部により抜け出しにくくすることができ
る。この状態で、スペーサと共にワイヤハーネスをグロ
メットに挿通し、電線挿通部にスペーサを直交方向に配
置してシール剤を注入すると、上記空間および隙間を通
してシール剤が電線間にスムーズに充填される。特に、
スペーサ配置部では、スペーサ側に向かって隙間が次第
に広くなっていくために、電線間にシール剤がスムーズ
に浸透していく。その結果、電線の間および電線と電線
挿通部の内周面との間が硬化したシール剤により確実に
シールされ、防水性能が高まる。
よると、上記仕切板部の側面に設けた突起により、隣接
する仕切板部間の各隙間に挿入する電線群が径方向に拡
散される。即ち、仕切板により周方向に電線群が拡散さ
れると共に突起により径方向にも電線が拡散され、電線
間により確実に隙間を形成することができる。
よると、スペーサを電線挿通部の内周面に圧接した状態
としているため、電線挿通部内でスペーサが直交した状
態で安定保持でき、その結果、該スペーサによる電線間
に隙間を保持できる。
とると、ワイヤハーネスにスペーサを取り付けることに
より、中央連結板部により電線群が左右に2分割される
と共に、仕切板により上下方向に分割され、言わば電線
群が格子状に分散させて電線間に隙間が形成される。こ
の状態で、スペーサと共にワイヤハーネスをグロメット
の電線挿通部内に挿通してシール剤を注入することによ
り、上記隙間を通してシール剤が電線間にスムーズに充
填される。
よると、スペーサの中央連結板部の中央に円形状の膨出
部を設けているため、該スペーサをワイヤハーネスに取
り付けた場合、中央の膨出部によってスペーサの両側で
電線群の中央に空間が形成され、かつこの空間が両側の
テープ巻側にむかって円錐形状に形成され、この中央の
円錐状空間を通して充填されたシール剤がスムーズに流
れ、スペーサの部分で外周側へ流れて電線間の隙間に充
填される。
よると、スペーサの中央に電線の挿通方向に貫通する流
通孔を設けているため、注入したシール剤がスペーサに
達すると、シール剤の一部が上記流通孔を通り、スペー
サより下流側の電線間へのシール剤の充填がスムーズに
行える。
よると、予めワイヤハーネスとして結束した電線群を所
要位置で押し広げ、その内部空間にスペーサを挿入し
て、該スペーサの外周より電線群を分けて押圧するだけ
で、仕切板部により電線群は周方向に確実に拡散でき
る。この状態で、スペーサと共にワイヤハーネスをグロ
メットの電線挿通部に挿通させてシール剤を注入するた
め、シール剤が電線の間に形成された隙間を通してスム
ーズに流れ、電線間および電線と電線挿通部の内周面と
の間に液状シール剤を確実に充填できる。
詳細に説明する。図1および図2(A)(B)に示すよう
に、本発明のグロメット10はゴム製で、車体パネルの
貫通穴に係合する係止溝10aを備えた拡径した車体装
着部10bと、該車体装着部10bの縮径端と連続し円筒
形状の電線挿通部10cとを備えている。電線挿通部1
0cには、車体装着部10bとの連結側に大径としたスペ
ーサ取付部10eを設けている。該スペーサ取付部10e
にワイヤハーネスW/Hを構成する複数の電線wの挿通
方向Xと直交する方向に別体のスペーサ12を配置し、
その状態で液状硬化性のシール剤15を充填するように
している。
すように、電線挿通方向Xに所要幅Hを有する1枚板か
らなり、円柱状の中心連結部12aと、該中心連結部1
2aの外周全体から一定角度をあけて放射状に突出した
仕切板部12bと、各仕切板部12bの先端より周方向の
両側に円弧状に突出した電線保持板部12cとを備えて
いる。隣接する電線保持板部12c、12cの間には所要
の隙間を設け、該隙間を電線挿通用開口12dとしてい
る。また、隣接する仕切板部12b、12bと電線保持板
部12cにより囲まれる内部空間を電線収容空間12fと
している。上記仕切板部12bの両側面には、電線収容
空間12f内に略円弧状に突出する複数の突起12eを設
け、電線wを径方向に分散させて隙間を形成するように
している。尚、突起12eは仕切板部12bの幅方向Hに
延在させてもよく、電線wを径方向に分散できる構成で
あれば良い。また、上記中央連結部12の中央には、挿
通方向Xに沿って貫通してシール剤15を流通させる流
通孔12gを設けている。
ーサ取付部10eの内径より若干大きく形成してスペー
サ取付部10e内に圧接状態で取り付けるようにしてお
り、本実施例では、外径を約30mm、幅Hを約8mm〜1
2mmに設定して、スペーサ12が安定した状態で取り付
けることが出来るように、幅Hを大としている。また、
本実施例では、上記仕切板部12bは、上記中心連結部
12aの外周より45°間隔をあけて8個突設すると共
に、その板厚tを1.5mmとしている。上記開口12d
は、挿入する電線wの直径より小さくしており、挿入す
る電線wの外径が5mmの場合、その隙間を約3mmとして
いる。また、電線保持板部12cの両端は円弧状のアー
ルとしている。さらに、流通孔12gは、その内部にシ
ール剤15が流通できる直径としており、本実施例では
約1.5mmとしている。
図板上で予め結束されたワイヤハーネスW/Hに対して
取り付けており、該ワイヤハーネスW/Hに対して、図
5(A)に示すように、グロメット取付位置の電線群を押
し広げて2つに分け、押し広げた状態で形成される内部
空間に、上記スペーサ12を電線の長さ方向と直交する
方向より挿入する。ワイヤハーネスW/Hに対するスペ
ーサ12の挿入位置は、グロメット10にワイヤハーネ
スW/Hを挿入した時に、スペーサ12がスペーサ取付
部10eに位置するようにしている。
スペーサ12の外周全体に電線群を略均等に位置させ、
該状態で電線群を把持して電線wを押圧すると、スペー
サ12の電線挿入用開口12dより各仕切板部12b間の
隙間に分散して圧入し、各電線収容空間12fに均等に
電線wが挿入される。
12の取付位置の両側に位置する電線群に粘着テープ1
4A、14Bをテープ巻きし、スペーサ12へ挿入した
電線wがスペーサ12から外れないようにすると共に、
スペーサ12の両側をテープ14A、14Bで結束して
電線wを介してスペーサ12を両側に引っ張ることによ
り、スペーサ12を電線wの挿通方向に対して直交する
方向に保持する。上記一方の粘着テープ14Aは、グロ
メット10への挿通状態で電線挿通部10cの先端に沿
った外側位置となる箇所に巻き付けている。よって、グ
ロメット10を取り付ける際、粘着テープ14Aを目印
として、グロメット10をワイヤハーネスW/Hに対し
て所要位置に容易に位置決め出来るようにしている。
ネスW/Hは、図6に示すように、スペーサの仕切板部
12bにより電線群を周方向に拡散させて各電線wの間
に隙間を形成すると共に突起12eにより、電線収容空
間12fに挿入した電線wを径方向に分散させて隙間を
形成している。また、上記中央連結部12aにより電線
群の中央部分に電線が挿通されない空間が形成されてい
る。さらに、ワイヤハーネスW/Hは、スペーサ12の
取付部分より両側外方のテープ巻側に向けて上記各隙間
が漸次狭くなり、電線群が縮径した状態で結束される。
に、ワイヤハーネスW/Hを構成する電線の量が少なく
ても、電線wは仕切板部12bにより周方向の全体にわ
たって拡散され、かつ、中央連結部12aおよび突起1
2eにより径方向に拡散され、周方向の一方側に電線w
が偏ったり、電線収容空間12f内で径方向に偏ったり
することはなく、周方向および径方向のいずれの方向に
も略均等に拡散して隙間が形成される。
ネスW/Hをグロメット10に挿通する。その場合、ま
ず、グロメット10の電線挿通部10cをグロメット拡
げ機(図示せず)により拡径してワイヤハーネスW/Hを
挿通する。この時、ワイヤハーネスW/Hは、グロメッ
ト10の電線挿通部10cの先端開口より一方の粘着テ
ープ14Aが露出した状態で位置決めする。これによ
り、スペーサ12は、電線挿通部10cのスペーサ取付
部12e内で、電線wの挿通方向Xと直交する方向に配
置される。
0より外して、該グロメット10の車体装着部10bを
上向きに配置して、該車体装着部10bの開口より電線
挿通部10c内に液状硬化性のシール剤15を注入す
る。該シール剤15として粘性が低く、流動性の良いも
のを用いている。上記グロメット拡げ機を取り外した状
態では、図1に示すように、スペーサ12の外径をスペ
ーサ取付部10eの内径より大きく形成しているため、
スペーサ12は電線挿通部10c内に圧接された状態に
取り付けられている。また、スペーサ12の幅Hを大と
しているため、スペーサ12が電線挿通部10c内で倒
れることはなく、直交した状態で安定して保持される。
注入を行うと、上記のように電線群の中央にはスペーサ
12の中央連結部12aにより電線wが配線されない空
間が形成されていると共に、電線群の間にスペーサ12
に向かって次第に広くなる隙間が形成されているため、
該空間を通して流動性よくシール剤15が充填される。
電線群の中央の隙間に流入したシール剤15は、下流側
に位置するスペーサ12の中央連結部12aに達し、シ
ール剤の一部が該中央連結部12aで中央の流通孔12g
内を流れて電線挿通部10cの下端開口側に迅速に流れ
ると共に、シール剤の多くの残部が外周側に広がって仕
切板部12bおよび突起12eにより形成された電線間、
および、電線wと電線挿通部10cの間を通って電線挿
通部12cの下端開口側に浸透しながら、スペーサ12
より下流側に充填される。該シール剤15は、スペーサ
取付部10eから電線挿通部10cの開口より外部までの
区間Lの全域に充填される。
の変形例を示し、該スペーサ12は、中央連結部12a'
の直径を大径に形成し、電線wを各電線収容空間12f
に挿通させてワイヤハーネスW/Hを形成した際に、結
束した電線群の中央に、大きな空間を形成して、スペー
サ12の両側のテープ巻側に向かって多くな円錐状の空
間を形成している。よって、該空間を通して注入された
シール剤15はよりスムーズに流れる。
のである。該スペーサ20は、前記図2に示すグロメッ
ト10の電線挿通部10cに直径方向に延在する中央連
結板部20aを設け、該中央連結板部20aの両側面より
所要間隔をあけて中央連結板部20aと直交方向に平行
に突出する仕切板部20bを設け、上記中央連結板部2
0aの両端および各仕切板部20bの先端より周方向に電
線保持板部20cを突設している。隣接する電線保持板
部20c、20cの間には、上記第1実施例と同様に所要
の隙間を設け、該隙間を電線挿通用開口20dとしてい
る。また、中央連結板部20aおよび仕切板部20bの両
側面には突起20eを設けている。
に取り付ける場合、図9に示すように、グロメット取付
位置の電線群を押し広げて2つに分け、該状態で、内部
空間に上記スペーサ20を電wの挿通方向と直交するよ
うに挿入し、中央連結板部20aの両側より各電線wを
電線収容空間20f内に挿入する。その後、第1実施例
と同様にスペーサ20の取付位置の両側に位置する電線
群に粘着テープをテープ巻きして、電線wを介してスペ
ーサ20を両側に引っ張ることによりスペーサ20を電
線wの挿通方向に対して直交する方向に保持する。
たワイヤハーネスW/Hは、上記中央連結板部20aお
よび仕切板部20bにより電線群を格子状に分散して隙
間を形成することが出来ると共に、突起20eにより電
線収容空間20f内に挿入した電線wを更に拡散して隙
間を形成することが出来る。これらの隙間は、上記第1
実施例と同様に、スペーサ20の取付部分より両側外方
のテープ巻側に向けて漸次狭くなる。
ネスW/Hをグロメット10に挿通させ、車体装着部1
0bの開口よりシール剤15を注入すると、第1実施例
と同様に、上記各電線間の隙間を通ってシール剤15が
浸透し、スペーサ取付部10eから電線挿通部10cより
所要長さ外部に位置する電線間まで、全域にシール剤1
5を充填させることが出来る。
例を示し、該スペーサ20は上記中央連結板部20aの
中央に円形状の膨出部20gを設けると共に、該膨出部
20gの中央に電線wの挿通方向に貫通する流通孔20h
を設けている。上記スペーサ20によると、上記のよう
に電線群を2つに分けて各電線挿通用開口20dから電
線wを挿入して電線群を結束した際に、上記第1実施例
と同様に、電線群の径方向の中央に電線wが配線されて
いない空間を形成して、ワイヤハーネスの中央部に形成
される上記空間によりシール剤15をスムーズに流すこ
とができる。
の請求項1のグロメットの防水構造では、ワイヤハーネ
スにスペーサを取り付けているため、該スペーサの放射
状に突出した仕切板部によりワイヤハーネスを構成する
電線群が全周方向に拡散されて隙間が形成される。よっ
て、注入されたシール剤は隙間を通して電線間に浸透
し、電線間および電線と電線挿通部の内周面の間がシー
ル剤により確実にシールでき、防水性能を高めることが
できる。また、電線量が少ない場合も周方向の一方側に
偏ることはなく、中心より全周方向に均等に電線を分散
させることができる。
記仕切板部の側面に設けた突起により、仕切板部間に挿
入された電線は径方向に拡散されて隙間が形成される。
このように、周方向および径方向のいずれにも隙間が形
成されるため、シール剤の浸透性を更に良くすることが
出来、防水性能をより向上させることが出来る。
線挿通部の内周面にスペーサを圧接状態で取り付けてい
るため、スペーサを電線挿通部内で電線の挿通方向と直
交する方向に安定して確実に保持し、スペーサが電線挿
通部内で倒れることを防止できる。
央連結板部により電線群が左右に2分割されると共に、
仕切板により上下方向に分割され、電線群が全周方向に
均等に分散されて、電線間に隙間を形成することができ
る。
ペーサの中央連結板部の中央に円形状の膨出部を設けて
いるため、該中央の膨出部によってスペーサの両側で電
線群の中央に大きな空間が形成でき、このワイヤハーネ
スの中央に形成される空間を通してシール剤を注入側よ
り迅速にスペーサ側へと流すことができる。
ペーサの中央に電線の挿通方向に貫通する流通孔を設け
ているため、注入したシール剤がスペーサに達すると、
シール剤の一部が上記流通孔を通り、スペーサより下流
側の電線間へのシール剤の充填がスムーズに行える。
は、予めワイヤハーネスとして結束した状態でスぺーサ
を取り付けることができ、しかも、ワイヤハーネスの電
線群をスペーサの仕切板部の間に略均等に挿入すること
が簡単にできる。即ち、スペーサのワイヤハーネスへの
取付作業が極めて容易となり、作業性の向上を図ること
ができる。
である。
(B)は断面図である。
図である。
取り付ける作業工程を示す斜視図である。
である。
正面図である。
図である。
す図面である。
形成する状態を示す斜視図である。
Claims (7)
- 【請求項1】 筒状の電線挿通部を有するグロメット
に、複数の電線からなるワイヤハーネスを挿通し、上記
電線挿通部に液状硬化性のシール剤を充填して電線間お
よび電線と電線挿通部内周面との隙間をシールする防水
構造であって、 上記電線挿通部内に電線の挿通方向と直交する方向に配
置するスペーサを設け、該スペーサは電線挿通方向に所
要幅を有する1枚板からなり、中心連結部と、該中心連
結部の外周全体から一定角度をあけて放射状に突出した
仕切板部と、各仕切板部の先端より周方向の両側へ突出
した電線保持板部とを備え、隣接する電線保持板部の間
に電線挿通用開口を設けており、 上記電線挿通用開口から各仕切板部の間に夫々電線を分
配して挿入して、該スペーサにより電線群を拡径させて
電線間に隙間を設けると共に両側外方のテープ巻側に向
けて電線間の隙間を漸次狭くしたワイヤハーネスを、上
記グロメットの電線挿通部に挿入した状態で、上記シー
ル剤を上記隙間より電線間および電線と電線挿通部の間
に充填していることを特徴とするグロメットの防水構
造。 - 【請求項2】 上記スペーサの仕切板部の側面に突起を
間隔をあけて設け、これら突起により仕切板部間に挿入
する電線を径方向に分散させている請求項1に記載のグ
ロメットの防水構造。 - 【請求項3】 上記スペーサの電線保持板部は、グロメ
ットの電線挿通部の内周面に圧接している請求項1また
は請求項2に記載のグロメットの防水構造。 - 【請求項4】 筒状の電線挿通部を有するグロメット
に、複数の電線からなるワイヤハーネスを挿通し、上記
電線挿通部に液状硬化性のシール剤を充填して電線間お
よび電線と電線挿通部内周面との隙間をシールする防水
構造であって、 上記電線挿通部内に電線の挿通方向と直交する方向に配
置するスペーサを設け、該スペーサは電線挿通方向に所
要幅を有する1枚板からなり、電線挿通部の直径方向に
延在する中央連結板部と、該中央連結板部の両側面より
所要間隔をあけて中央連結板部と直交方向に間隔をあけ
て平行に突出する仕切板部と、上記中央連結板部の両端
および各仕切板部の先端より周方向に突出した電線保持
板部とを備え、隣接する電線保持板部の間に電線挿通用
開口を設けており、 上記電線挿通用開口から中央連結板部と仕切板部の間お
よび各仕切板部の間に夫々電線を分配して挿入して、該
スペーサにより電線群を拡径させて電線間に隙間を設け
ると共に両側外方のテープ巻側に向けて電線間の隙間を
漸次狭くしたワイヤハーネスを、上記グロメットの電線
挿通部に挿入した状態で、上記シール剤を上記隙間より
電線間および電線と電線挿通部の間に充填していること
を特徴とするグロメットの防水構造。 - 【請求項5】 上記中央連結板部の中央に円形状の膨出
部を設けていることを特徴とする請求項4に記載のグロ
メットの防水構造。 - 【請求項6】 上記スペーサの中央に電線の挿通方向に
貫通する流通孔を設けていることを特徴とする請求項1
から請求項5のいずれか1項に記載のグロメットの防水
構造。 - 【請求項7】 予めワイヤハーネスとして結束した電線
群を所要位置で押し広げて直交する方向にスペーサを挿
入し、該スペーサに形成した仕切板部間の隙間に上記電
線群の電線を分散して外周側より押し込み、該スペーサ
の両側外方をテープ巻きいて、この状態で、上記ワイヤ
ハーネスをグロメットに通して、該グロメットの筒状の
電線挿通部に上記スペーサを電線挿通方向と直交する方
向に配置した後、グロメットを車体装着部を上向きに配
置して、該車体装着部の開口より液状硬化性のシール剤
を注入して、グロメットの電線挿通部に液状硬化性のシ
ール剤を充填することを特徴とするグロメットの防水方
法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7051531A JP2985711B2 (ja) | 1995-03-10 | 1995-03-10 | グロメットの防水構造および防水方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP7051531A JP2985711B2 (ja) | 1995-03-10 | 1995-03-10 | グロメットの防水構造および防水方法 |
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Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08251766A JPH08251766A (ja) | 1996-09-27 |
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ID=12889613
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-
1995
- 1995-03-10 JP JP7051531A patent/JP2985711B2/ja not_active Expired - Fee Related
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