JP3052800B2 - ワイヤハーネス用スペーサーおよび該スペーサーを用いたワイヤハーネスのスプライス部の防水構造 - Google Patents
ワイヤハーネス用スペーサーおよび該スペーサーを用いたワイヤハーネスのスプライス部の防水構造Info
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- JP3052800B2 JP3052800B2 JP7231457A JP23145795A JP3052800B2 JP 3052800 B2 JP3052800 B2 JP 3052800B2 JP 7231457 A JP7231457 A JP 7231457A JP 23145795 A JP23145795 A JP 23145795A JP 3052800 B2 JP3052800 B2 JP 3052800B2
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Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、ワイヤハーネス用
スペーサーおよび該スペーサーを用いたワイヤハーネス
のスプライス部の防水構造に関し、詳しくは、ワイヤハ
ーネスに装着するシール剤充填タイプのグロメットの内
部に配置する電線間隔保持用のスペーサーにスプライス
部収納部を設け、スプライス部をグロメット内部に入れ
て、グロメット内に充填するシール剤を用いてスプライ
ス部の防水を図るものである。
スペーサーおよび該スペーサーを用いたワイヤハーネス
のスプライス部の防水構造に関し、詳しくは、ワイヤハ
ーネスに装着するシール剤充填タイプのグロメットの内
部に配置する電線間隔保持用のスペーサーにスプライス
部収納部を設け、スプライス部をグロメット内部に入れ
て、グロメット内に充填するシール剤を用いてスプライ
ス部の防水を図るものである。
【０００２】
【従来の技術】車両用ワイヤハーネスでは、車体のパネ
ル等の貫通孔にワイヤハーネスを貫通して配線する場
合、車体に装着する拡径部と、該拡径部に連続させたワ
イヤハーネス挿通用の小径筒部とからなるゴム製のグロ
メットにワイヤハーネスを挿通させ、この状態でグロメ
ットを上記貫通孔に装着し、上記小径筒部をワイヤハー
ネスに密着させて防水を達成している。
ル等の貫通孔にワイヤハーネスを貫通して配線する場
合、車体に装着する拡径部と、該拡径部に連続させたワ
イヤハーネス挿通用の小径筒部とからなるゴム製のグロ
メットにワイヤハーネスを挿通させ、この状態でグロメ
ットを上記貫通孔に装着し、上記小径筒部をワイヤハー
ネスに密着させて防水を達成している。
【０００３】上記グロメットのうち、特に、浸水が発生
し易い箇所に取り付けられるグロメットには、小径筒部
とワイヤハーネスの電線の隙間及び電線群の隙間から浸
水するため、グロメットにワイヤハーネスを挿通させた
後に、グロメット内に二液硬化性等のシール剤を充填
し、防水機能を高めている。
し易い箇所に取り付けられるグロメットには、小径筒部
とワイヤハーネスの電線の隙間及び電線群の隙間から浸
水するため、グロメットにワイヤハーネスを挿通させた
後に、グロメット内に二液硬化性等のシール剤を充填
し、防水機能を高めている。
【０００４】上記シール剤を充填する際、シール剤は粘
性を有するため電線群の隙間には充填されにくく、特
に、電線挿通部をワイヤハーネスに密着させているた
め、電線群が圧縮された状態で、拡径部側から注入する
シール剤が小径筒部の先端側まで充填されにくいという
問題点があった。
性を有するため電線群の隙間には充填されにくく、特
に、電線挿通部をワイヤハーネスに密着させているた
め、電線群が圧縮された状態で、拡径部側から注入する
シール剤が小径筒部の先端側まで充填されにくいという
問題点があった。
【０００５】上記問題点を解決するため、従来、図４
（Ａ）に示すグロメット１が提供されている。該グロメ
ット１は、ワイヤハーネスＷ／Ｈの各電線ｗを図４
（Ｂ）に示す櫛歯形状の電線拡径用スペーサー２に通し
た状態で、グロメット１にワイヤハーネスＷ／Ｈを挿通
し、スペーサー２をグロメット１の小径筒部１ｃと直交
する方向に配置した状態で、シール剤５が充填されてい
る。
（Ａ）に示すグロメット１が提供されている。該グロメ
ット１は、ワイヤハーネスＷ／Ｈの各電線ｗを図４
（Ｂ）に示す櫛歯形状の電線拡径用スペーサー２に通し
た状態で、グロメット１にワイヤハーネスＷ／Ｈを挿通
し、スペーサー２をグロメット１の小径筒部１ｃと直交
する方向に配置した状態で、シール剤５が充填されてい
る。
【０００６】一方、ワイヤハーネスＷ／Ｈを形成する複
数の電線ｗのうちスプライス接続する場合、図５に示す
ように、スプライス接続する電線ｗ１、ｗ２の端末の絶
縁被覆を所定長さの部分にわたって皮剥ぎして芯線ｗ
１’，ｗ２’を露出させ、これら芯線ｗ１′、ｗ２′同
士を超音波溶接等で固着して集中処理によりスプライス
部Ｓを形成している。このように、電線端末を集中処理
してスプライス部Ｓを形成する場合、該スプライス部Ｓ
を合成樹脂製のキャップ８内に挿入して保護している。
また、該スプライス部Ｓを防水処理する必要がある場合
には、図６に示すように、シール剤５’をキャップ８内
に充填している。
数の電線ｗのうちスプライス接続する場合、図５に示す
ように、スプライス接続する電線ｗ１、ｗ２の端末の絶
縁被覆を所定長さの部分にわたって皮剥ぎして芯線ｗ
１’，ｗ２’を露出させ、これら芯線ｗ１′、ｗ２′同
士を超音波溶接等で固着して集中処理によりスプライス
部Ｓを形成している。このように、電線端末を集中処理
してスプライス部Ｓを形成する場合、該スプライス部Ｓ
を合成樹脂製のキャップ８内に挿入して保護している。
また、該スプライス部Ｓを防水処理する必要がある場合
には、図６に示すように、シール剤５’をキャップ８内
に充填している。
【０００７】上記キャップ８を被せたスプライス部Ｓ
は、ワイヤハーネスＷ／Ｈに対して、図４（Ａ）に示す
ように粘着テープ９を用いて巻き付けて固定している。
通常、上記集中処理してスプライス部Ｓを形成する位置
は、図４（Ａ）に示すようにグロメット１の装着位置に
近い場合が多い。
は、ワイヤハーネスＷ／Ｈに対して、図４（Ａ）に示す
ように粘着テープ９を用いて巻き付けて固定している。
通常、上記集中処理してスプライス部Ｓを形成する位置
は、図４（Ａ）に示すようにグロメット１の装着位置に
近い場合が多い。
【０００８】
【発明が解決しようとする課題】上記のように、グロメ
ットおよび防水スプライスに被せるキャップとに夫々シ
ール剤を充填する工程が必要であり、しかも、図４
（Ａ）に示すように、近接した位置にありながら別々に
シール剤を充填しなければならず、作業性が悪い欠点が
あった。
ットおよび防水スプライスに被せるキャップとに夫々シ
ール剤を充填する工程が必要であり、しかも、図４
（Ａ）に示すように、近接した位置にありながら別々に
シール剤を充填しなければならず、作業性が悪い欠点が
あった。
【０００９】さらに、スプライス部を収納したキャップ
８をテープ９でワイヤハーネスＷ／Ｈの外周に巻き付け
固定しているため、ワイヤハーネスＷ／Ｈから部分的に
突出し、ワイヤハーネス径の肥大を招く問題点があっ
た。
８をテープ９でワイヤハーネスＷ／Ｈの外周に巻き付け
固定しているため、ワイヤハーネスＷ／Ｈから部分的に
突出し、ワイヤハーネス径の肥大を招く問題点があっ
た。
【００１０】さらにまた、上記図４（Ｂ）に示すスペー
サー２を用いてワイヤハーネスＷ／Ｈの電線群を拡散し
て隙間を形成する場合、ワイヤハーネスＷ／Ｈを構成す
る電線ｗの量が少ないと、一方側２ａに電線ｗが片寄が
発生し、電線の間隔が充分に保持されず、スペーサーに
より電線を拡散する作用が低下する欠点があった。
サー２を用いてワイヤハーネスＷ／Ｈの電線群を拡散し
て隙間を形成する場合、ワイヤハーネスＷ／Ｈを構成す
る電線ｗの量が少ないと、一方側２ａに電線ｗが片寄が
発生し、電線の間隔が充分に保持されず、スペーサーに
より電線を拡散する作用が低下する欠点があった。
【００１１】本発明は上記問題点を解決するためになさ
れたもので、グロメットへのシール剤充填作業と防水ス
プライスのキャップへのシール剤充填作業とが同時に行
え、しかも、防水スプライス部によりワイヤハーネス径
を肥大させず、かつ、グロメット内を貫通する電線に充
分に拡散できるスペーサーおよび該スペーサーを用いた
スプライス部の防水構造を提供することを目的としてい
る。
れたもので、グロメットへのシール剤充填作業と防水ス
プライスのキャップへのシール剤充填作業とが同時に行
え、しかも、防水スプライス部によりワイヤハーネス径
を肥大させず、かつ、グロメット内を貫通する電線に充
分に拡散できるスペーサーおよび該スペーサーを用いた
スプライス部の防水構造を提供することを目的としてい
る。
【００１２】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項１に係る発明では、ワイヤハーネスに装着す
るシール剤充填タイプのグロメットの内部に配置するス
ペーサーであって、円板形状で、外周縁に沿って多数の
電線間隔保持用の溝が形成されていると共に、中央部に
スプライス部絶縁用の貫通孔が穿設され、該貫通孔の周
縁より先端面が閉鎖されたスプライス部収納用筒部を突
設しているスペーサーを提供している。
に、請求項１に係る発明では、ワイヤハーネスに装着す
るシール剤充填タイプのグロメットの内部に配置するス
ペーサーであって、円板形状で、外周縁に沿って多数の
電線間隔保持用の溝が形成されていると共に、中央部に
スプライス部絶縁用の貫通孔が穿設され、該貫通孔の周
縁より先端面が閉鎖されたスプライス部収納用筒部を突
設しているスペーサーを提供している。
【００１３】上記構成からなるワイヤハーネス用スペー
サーでは、スペーサーの外周縁に形成された複数の溝に
ワイヤハーネスを構成する電線をそれぞれ均等に挿通す
るとともに、上記電線のスプライス部を、スペーサーに
設けられたスプライス部収納用筒部に収容している。こ
のように、グロメット内部に配置するスペーサーにスプ
ライス部の収納部を設けているため、従来必要とされた
キャップが不要になると共にキャップをワイヤハーネス
に固定する作業も不要となり、部品点数の削減および作
業工数の低減を図ることができる。
サーでは、スペーサーの外周縁に形成された複数の溝に
ワイヤハーネスを構成する電線をそれぞれ均等に挿通す
るとともに、上記電線のスプライス部を、スペーサーに
設けられたスプライス部収納用筒部に収容している。こ
のように、グロメット内部に配置するスペーサーにスプ
ライス部の収納部を設けているため、従来必要とされた
キャップが不要になると共にキャップをワイヤハーネス
に固定する作業も不要となり、部品点数の削減および作
業工数の低減を図ることができる。
【００１４】また、本発明は、請求項２で、ワイヤハー
ネスのグロメット取付部分の近傍からスプライスされる
電線が分岐され、これら分岐された電線端末の芯線同士
を溶着したスプライス部が設けられている一方、上記グ
ロメットの内部に、請求項１に記載のスペーサーが電線
挿通方向と直交する方向に配置されており、上記スプラ
イス部収納用筒部に上記スプライス部が挿入されるとと
もに、上記分岐された電線以外の電線が上記スペーサー
の外周の溝に挿通され、該状態で、グロメットの内部お
よび上記スプライス部収納用筒部の内部にシール剤が充
填されていることを特徴とするワイヤハーネスのスプラ
イス部の防水構造を提供している。
ネスのグロメット取付部分の近傍からスプライスされる
電線が分岐され、これら分岐された電線端末の芯線同士
を溶着したスプライス部が設けられている一方、上記グ
ロメットの内部に、請求項１に記載のスペーサーが電線
挿通方向と直交する方向に配置されており、上記スプラ
イス部収納用筒部に上記スプライス部が挿入されるとと
もに、上記分岐された電線以外の電線が上記スペーサー
の外周の溝に挿通され、該状態で、グロメットの内部お
よび上記スプライス部収納用筒部の内部にシール剤が充
填されていることを特徴とするワイヤハーネスのスプラ
イス部の防水構造を提供している。
【００１５】上記構成からなるワイヤハーネスのスプラ
イス部の防水構造では、スペーサーによりグロメットに
挿通する電線を拡散させると共に、該スペーサーの収納
筒部にスプライス部を収納した状態で、グロメット内部
にシール剤を充填すると、シール剤は拡散した電線の間
に充填されて電線間のシールを確実に行うと共に、グロ
メット内に位置するスプライス部収納用筒部にもシール
剤が浸透され、該筒部内のスプライス部がシール剤によ
り確実に防水できる。このように、グロメットへのシー
ル剤の充填で同時にスプライス部へのシール剤の充填も
できる。さらに、スプライス部はグロメット内に収容保
持されるため、従来必要とされたワイヤハーネスへのテ
ープ巻きによる保持は不要になると共に、グロメット内
部に収容されて、ワイヤハーネスの外部に突出せず、ワ
イヤハーネス径の肥大化を招かない。
イス部の防水構造では、スペーサーによりグロメットに
挿通する電線を拡散させると共に、該スペーサーの収納
筒部にスプライス部を収納した状態で、グロメット内部
にシール剤を充填すると、シール剤は拡散した電線の間
に充填されて電線間のシールを確実に行うと共に、グロ
メット内に位置するスプライス部収納用筒部にもシール
剤が浸透され、該筒部内のスプライス部がシール剤によ
り確実に防水できる。このように、グロメットへのシー
ル剤の充填で同時にスプライス部へのシール剤の充填も
できる。さらに、スプライス部はグロメット内に収容保
持されるため、従来必要とされたワイヤハーネスへのテ
ープ巻きによる保持は不要になると共に、グロメット内
部に収容されて、ワイヤハーネスの外部に突出せず、ワ
イヤハーネス径の肥大化を招かない。
【００１６】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照して本発明
に係る実施の形態について説明する。図１に示すよう
に、本発明に係るワイヤハーネス用スペーサー１０は、
合成樹脂で形成されており、円板形状の本体１０ａと、
スプライス部収納用筒部１０ｂからなっている。上記本
体１０の中央部には上記スプライス部収納用筒部１０ｂ
に連通する貫通孔１０ｃが形成されており、外周縁には
所定間隔で電線間隔保持用の溝１０ｄが複数形成されて
いる。
に係る実施の形態について説明する。図１に示すよう
に、本発明に係るワイヤハーネス用スペーサー１０は、
合成樹脂で形成されており、円板形状の本体１０ａと、
スプライス部収納用筒部１０ｂからなっている。上記本
体１０の中央部には上記スプライス部収納用筒部１０ｂ
に連通する貫通孔１０ｃが形成されており、外周縁には
所定間隔で電線間隔保持用の溝１０ｄが複数形成されて
いる。
【００１７】上記スプライス部収納用筒部１０ｂの直径
は、本体１０ａの直径に比較して小さくなっており、好
ましくは、本体の直径の約１／２〜１／３としている。
上記スプライス部収納用筒部１０ｂの一端１０ｅは貫通
孔１０ｃに連通しており、他端部１０ｆは閉鎖され、ス
プライス部Ｓが収納されるようになっている。
は、本体１０ａの直径に比較して小さくなっており、好
ましくは、本体の直径の約１／２〜１／３としている。
上記スプライス部収納用筒部１０ｂの一端１０ｅは貫通
孔１０ｃに連通しており、他端部１０ｆは閉鎖され、ス
プライス部Ｓが収納されるようになっている。
【００１８】一方、上記スペーサー１０を挿入するグロ
メット２０は上記図４（Ａ）に示すグロメット１と略同
様で、ゴムから成形しており、図２に示すように、ワイ
ヤハーネス挿通用の小径筒部２０ａと該小径筒部２０ａ
の一端に連結した車体装着用の拡径部２０ｂとを備え、
該拡径部２０ｂの外周に車体貫通孔に係止する係止凹部
２０ｃを形成すると共に、内周部に対向してスペーサー
保持用突起２０ｄを設けている。なお、該突起２０ｄは
必ずしも設ける必要はない。
メット２０は上記図４（Ａ）に示すグロメット１と略同
様で、ゴムから成形しており、図２に示すように、ワイ
ヤハーネス挿通用の小径筒部２０ａと該小径筒部２０ａ
の一端に連結した車体装着用の拡径部２０ｂとを備え、
該拡径部２０ｂの外周に車体貫通孔に係止する係止凹部
２０ｃを形成すると共に、内周部に対向してスペーサー
保持用突起２０ｄを設けている。なお、該突起２０ｄは
必ずしも設ける必要はない。
【００１９】次に、上記スペーサー１０を用いたワイヤ
ハーネスのグロメット装着工程について説明する。
ハーネスのグロメット装着工程について説明する。
【００２０】まず、上記スペーサー１０は、図３（Ａ）
に示すように、ワイヤハーネス組立図板上で予め結束さ
れたワイヤハーネスＷ／Ｈをグロメット取付位置で、電
線群を押し広げて２つに分けて形成される内部空間１１
に、電線ｗと直交する方向より挿入される。
に示すように、ワイヤハーネス組立図板上で予め結束さ
れたワイヤハーネスＷ／Ｈをグロメット取付位置で、電
線群を押し広げて２つに分けて形成される内部空間１１
に、電線ｗと直交する方向より挿入される。
【００２１】上記グロメット取付位置の近傍には、ワイ
ヤハーネスＷ／Ｈを構成する電線ｗのうち、電線ｗ１と
ｗ２を端末集中処理でスプライスしている。即ち、前記
したように、電線端末から所定長さの部分にわたって絶
縁被覆を皮剥ぎして芯線ｗ１′、ｗ２′を露出させた
後、各芯線ｗ１′、ｗ２′を超音波溶接で融着して接続
してスプライス部Ｓを予め形成している。
ヤハーネスＷ／Ｈを構成する電線ｗのうち、電線ｗ１と
ｗ２を端末集中処理でスプライスしている。即ち、前記
したように、電線端末から所定長さの部分にわたって絶
縁被覆を皮剥ぎして芯線ｗ１′、ｗ２′を露出させた
後、各芯線ｗ１′、ｗ２′を超音波溶接で融着して接続
してスプライス部Ｓを予め形成している。
【００２２】図３（Ａ）に示すように、ワイヤハーネス
Ｗ／Ｈのグロメット取付位置にスペーサー１０の挿入し
て内部空間１１を形成した後、スペーサー１０の中心の
貫通孔１０ｃにスプライス部Ｓを挿入してスプライス部
収納用筒部１０ｂに収納する。
Ｗ／Ｈのグロメット取付位置にスペーサー１０の挿入し
て内部空間１１を形成した後、スペーサー１０の中心の
貫通孔１０ｃにスプライス部Ｓを挿入してスプライス部
収納用筒部１０ｂに収納する。
【００２３】次に、図３（Ｂ）に示すように、スペーサ
ー１０の外周全体に電線群を略均等に位置させ、該状態
で電線群を握持して電線ｗを押圧すると、スペーサー１
０の外周の溝１０ｄに均等に電線ｗが挿入される。続い
て、図３（Ｃ）に示すように、スペーサー１０の取付位
置の両側に位置する電線群ｗを粘着テープ１４Ａ、１４
Ｂで結束する。上記一方のテープ１４Ｂは、ワイヤハー
ネスＷ／Ｈをグロメット１の挿通した時、グロメット２
０の小径筒部２０ａの先端に沿った外位置となる箇所に
巻き付けている。よって、グロメット２０を取り付ける
際、テープ１４Ｂを目印として、グロメット２０をワイ
ヤハーネスＷ／Ｈに対して所要位置に容易に位置決めで
きる。
ー１０の外周全体に電線群を略均等に位置させ、該状態
で電線群を握持して電線ｗを押圧すると、スペーサー１
０の外周の溝１０ｄに均等に電線ｗが挿入される。続い
て、図３（Ｃ）に示すように、スペーサー１０の取付位
置の両側に位置する電線群ｗを粘着テープ１４Ａ、１４
Ｂで結束する。上記一方のテープ１４Ｂは、ワイヤハー
ネスＷ／Ｈをグロメット１の挿通した時、グロメット２
０の小径筒部２０ａの先端に沿った外位置となる箇所に
巻き付けている。よって、グロメット２０を取り付ける
際、テープ１４Ｂを目印として、グロメット２０をワイ
ヤハーネスＷ／Ｈに対して所要位置に容易に位置決めで
きる。
【００２４】上記挿通状態では、上記図２に示すよう
に、電線群ｗは溝１０ｄによりスペーサー１０の円周方
向に拡がるとともに、各電線ｗの間に隙間１１ａが形成
される。また、スペーサー１０の本体１０ａとスプライ
ス部収納用筒部１０ｂは直径が異なるため、スプライス
部収納用筒部１０ｂの外周には空間１１ｂが形成され
る。さらに、ワイヤハーネスＷ／Ｈは、スペーサー１０
の取り付け部分より両側外方のテープ巻き側に向けて漸
次狭くなる隙間が形成されている。
に、電線群ｗは溝１０ｄによりスペーサー１０の円周方
向に拡がるとともに、各電線ｗの間に隙間１１ａが形成
される。また、スペーサー１０の本体１０ａとスプライ
ス部収納用筒部１０ｂは直径が異なるため、スプライス
部収納用筒部１０ｂの外周には空間１１ｂが形成され
る。さらに、ワイヤハーネスＷ／Ｈは、スペーサー１０
の取り付け部分より両側外方のテープ巻き側に向けて漸
次狭くなる隙間が形成されている。
【００２５】また、上記スペーサー１０を用いると、ワ
イヤハーネスＷ／Ｈを構成する電線ｗの量が少なくて
も、上述のように、電線ｗは各溝１０ｄにより円周方向
の全体にわたって拡がり、電線ｗ同士がスペーサー１０
の径方向に拡散されるので、円周上の一部に片寄った
り、上記径方向に片寄ったりすることはなく、円周方向
及び径方向のいずれの方向にも略均等に形成される。
イヤハーネスＷ／Ｈを構成する電線ｗの量が少なくて
も、上述のように、電線ｗは各溝１０ｄにより円周方向
の全体にわたって拡がり、電線ｗ同士がスペーサー１０
の径方向に拡散されるので、円周上の一部に片寄った
り、上記径方向に片寄ったりすることはなく、円周方向
及び径方向のいずれの方向にも略均等に形成される。
【００２６】ついで、上記スペーサー１０を取り付けた
ワイヤハーネスＷ／Ｈをグロメット２０に挿通する。其
の際、グロメット２０の小径筒部２０ａをグロメット拡
げ機（図示せず）により拡径してワイヤハーネスＷ／Ｈ
を貫通させる。この際、スペーサー１０をグロメット２
０の拡径した車体装着部２０ｂ内に位置させ、スペーサ
ー保持用突起２０ｄに当接させる。このようにして、ス
ペーサー１０を電線ｗの挿通方向Ｘと直交する方向に配
置する。
ワイヤハーネスＷ／Ｈをグロメット２０に挿通する。其
の際、グロメット２０の小径筒部２０ａをグロメット拡
げ機（図示せず）により拡径してワイヤハーネスＷ／Ｈ
を貫通させる。この際、スペーサー１０をグロメット２
０の拡径した車体装着部２０ｂ内に位置させ、スペーサ
ー保持用突起２０ｄに当接させる。このようにして、ス
ペーサー１０を電線ｗの挿通方向Ｘと直交する方向に配
置する。
【００２７】上記のように、スペーサー１０を取り付け
たワイヤハーネスＷ／Ｈをグロメット２０に挿入した
後、グロメット２０の拡径部２０ｂを上向きに配置し
て、該拡径部２０ｂの上端開口より２液硬化性のシール
剤５を注入する。
たワイヤハーネスＷ／Ｈをグロメット２０に挿入した
後、グロメット２０の拡径部２０ｂを上向きに配置し
て、該拡径部２０ｂの上端開口より２液硬化性のシール
剤５を注入する。
【００２８】上記シール剤５は、スペーサー１０の本体
１０ａの外周面と拡径部２０ｂの内周面の隙間および溝
１０ｄを通して小径筒部２０ａへと流れていき、スペー
サー１０により拡散された電線ｗの隙間に充填される。
同時に、スペーサー１０の本体１０ａの中央部に開口し
た貫通孔１０ｃよりスプライス部収納用筒部１０ｂに流
れこみ、該スプライス部収納用筒部１０ｂ内に挿入され
ているスプライス部Ｓの回りに隙間なく充填される。こ
のように、グロメット２０内に充填されるワイヤハーネ
スＷ／Ｈの電線間止水用シール剤５はスプライス部Ｓを
防水するシール剤５として兼用される。
１０ａの外周面と拡径部２０ｂの内周面の隙間および溝
１０ｄを通して小径筒部２０ａへと流れていき、スペー
サー１０により拡散された電線ｗの隙間に充填される。
同時に、スペーサー１０の本体１０ａの中央部に開口し
た貫通孔１０ｃよりスプライス部収納用筒部１０ｂに流
れこみ、該スプライス部収納用筒部１０ｂ内に挿入され
ているスプライス部Ｓの回りに隙間なく充填される。こ
のように、グロメット２０内に充填されるワイヤハーネ
スＷ／Ｈの電線間止水用シール剤５はスプライス部Ｓを
防水するシール剤５として兼用される。
【００２９】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、請求項
１に係るワイヤハーネス用スペーサーは、円板形状で、
外周縁に沿って多数の電線間隔保持用の溝が形成されて
いるので、電線がスペーサーの外周縁に沿って均等に挿
通される。また、上記電線のスプライス部は、スペーサ
ーの中央部に設けられたスプライス部収納用筒部に収容
され、他の電線と接触しないように保護される。該スペ
ーサーはグロメット内部に設置するため、スプライス部
はグロメット内に位置し、よって、スプライス部がワイ
ヤハーネスの外周に位置して、ワイヤハーネス径の肥大
化を招くことはない。さらに、従来必要とされたスプラ
イス部を収容保護するキャップが不要となる。
１に係るワイヤハーネス用スペーサーは、円板形状で、
外周縁に沿って多数の電線間隔保持用の溝が形成されて
いるので、電線がスペーサーの外周縁に沿って均等に挿
通される。また、上記電線のスプライス部は、スペーサ
ーの中央部に設けられたスプライス部収納用筒部に収容
され、他の電線と接触しないように保護される。該スペ
ーサーはグロメット内部に設置するため、スプライス部
はグロメット内に位置し、よって、スプライス部がワイ
ヤハーネスの外周に位置して、ワイヤハーネス径の肥大
化を招くことはない。さらに、従来必要とされたスプラ
イス部を収容保護するキャップが不要となる。
【００３０】また、請求項２に係るワイヤハーネスのス
プライス部の防水構造では、請求項１に記載のスペーサ
ーが、電線挿通方向と直交する方向に配置されているの
で、スペーサーの径方向に電線群は拡径して、電線群の
中央部には電線が挿通されない空間が形成されるととも
に、電線群はスペーサーの周方向に拡がるので、隣り合
う電線間に隙間が形成される。したがって、グロメット
の内部に充填されたシール剤は、上記空間および隙間に
侵入してグロメット内全体に隙間なく充填される。これ
により、グロメットの防水性が飛躍的に向上する。
プライス部の防水構造では、請求項１に記載のスペーサ
ーが、電線挿通方向と直交する方向に配置されているの
で、スペーサーの径方向に電線群は拡径して、電線群の
中央部には電線が挿通されない空間が形成されるととも
に、電線群はスペーサーの周方向に拡がるので、隣り合
う電線間に隙間が形成される。したがって、グロメット
の内部に充填されたシール剤は、上記空間および隙間に
侵入してグロメット内全体に隙間なく充填される。これ
により、グロメットの防水性が飛躍的に向上する。
【００３１】さらに、スプライス部はスプライス部収納
用筒部に挿入され、上記スプライス部収納用筒部には、
グロメットに充填されるシール剤がスペーサーの中央部
の貫通孔から侵入して充填される。このように、グロメ
ットにシール剤を充填すれば、スプライス部収納用筒部
にもシール剤が充填されるので、グロメットへのシール
剤充填工程とスプライス部へのシール剤充填工程とを１
回で済ますことができる。さらにまた、従来行っていた
スプライス部をワイヤハーネスへ固定するためのテープ
巻き作業も不要となるなど、作業工数の大幅な低減を図
ることができる。
用筒部に挿入され、上記スプライス部収納用筒部には、
グロメットに充填されるシール剤がスペーサーの中央部
の貫通孔から侵入して充填される。このように、グロメ
ットにシール剤を充填すれば、スプライス部収納用筒部
にもシール剤が充填されるので、グロメットへのシール
剤充填工程とスプライス部へのシール剤充填工程とを１
回で済ますことができる。さらにまた、従来行っていた
スプライス部をワイヤハーネスへ固定するためのテープ
巻き作業も不要となるなど、作業工数の大幅な低減を図
ることができる。
【図１】 本発明に係るスペーサーの斜視図である。
【図２】 上記スペーサーを取り付けたワイヤハーネス
をグロメットに挿通した状態を示す断面図である。
をグロメットに挿通した状態を示す断面図である。
【図３】 （Ａ）（Ｂ）（Ｃ）はスペーサーをワイヤハ
ーネスに取り付ける工程を示す説明図である。
ーネスに取り付ける工程を示す説明図である。
【図４】 （Ａ）は従来例を示す側面図、（Ｂ）は
（Ａ）で用いるスペーサーに電線を挿通した状態を示す
正面図である。
（Ａ）で用いるスペーサーに電線を挿通した状態を示す
正面図である。
【図５】 端末集中処理したスプライス部とキャップの
斜視図である。
斜視図である。
【図６】 図５のキャップにシール剤を充填した状態を
示す断面図である。
示す断面図である。
５ シール剤 １０ スペーサー １０ａ 本体 １０ｂ スプライス部収納用筒部 １０ｃ 貫通孔 １０ｄ 溝 ２０ グロメット ｗ 電線 ｗ１、ｗ２ スプライス電線 Ｗ／Ｈ ワイヤハーネス
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平６−223661（ＪＰ，Ａ) 特開 平６−205528（ＪＰ，Ａ) 特開 平６−233435（ＪＰ，Ａ) 特開 平９−46862（ＪＰ，Ａ) 特開 平８−251766（ＪＰ，Ａ) 特開 平９−74646（ＪＰ，Ａ) 特開 平９−48966（ＪＰ，Ａ) (58)調査した分野(Int.Cl.7，ＤＢ名) H02G 3/22 - 3/28
Claims (2)
- 【請求項１】 ワイヤハーネスに装着するシール剤充填
タイプのグロメットの内部に配置するスペーサーであっ
て、 円板形状で、外周縁に沿って多数の電線間隔保持用の溝
が形成されていると共に、中央部にスプライス部絶縁用
の貫通孔が穿設され、該貫通孔の周縁より先端面が閉鎖
されたスプライス部収納用筒部が突設されているワイヤ
ハーネス用スペーサー。 - 【請求項２】 ワイヤハーネスのグロメット取付部分の
近傍からスプライスされる電線が分岐され、これら分岐
された電線端末の芯線同士を溶着したスプライス部が設
けられている一方、 上記グロメットの内部に、請求項１に記載のスペーサー
が、電線挿通方向と直交する方向に配置されており、 上記スプライス部収納用筒部に上記スプライス部が挿入
されるとともに、上記分岐された電線以外の電線が上記
スペーサーの外周の溝に挿通され、該状態で、グロメッ
トの内部および上記スプライス部収納用筒部の内部にシ
ール剤が充填されていることを特徴とするスペーサーを
用いたワイヤハーネスのスプライス部の防水構造。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP7231457A JP3052800B2 (ja) | 1995-09-08 | 1995-09-08 | ワイヤハーネス用スペーサーおよび該スペーサーを用いたワイヤハーネスのスプライス部の防水構造 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP7231457A JP3052800B2 (ja) | 1995-09-08 | 1995-09-08 | ワイヤハーネス用スペーサーおよび該スペーサーを用いたワイヤハーネスのスプライス部の防水構造 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0974645A JPH0974645A (ja) | 1997-03-18 |
| JP3052800B2 true JP3052800B2 (ja) | 2000-06-19 |
Family
ID=16923819
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP7231457A Expired - Fee Related JP3052800B2 (ja) | 1995-09-08 | 1995-09-08 | ワイヤハーネス用スペーサーおよび該スペーサーを用いたワイヤハーネスのスプライス部の防水構造 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3052800B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| EP0880210A1 (en) * | 1997-05-23 | 1998-11-25 | Sumitomo Wiring Systems, Ltd. | Sealing of a wire harness in a grommet |
| JP7493313B2 (ja) * | 2019-08-21 | 2024-05-31 | 株式会社オートネットワーク技術研究所 | ワイヤーハーネスおよびワイヤーハーネスの製造方法 |
-
1995
- 1995-09-08 JP JP7231457A patent/JP3052800B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH0974645A (ja) | 1997-03-18 |
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