JPH09233652A - グロメットの防水構造および防水方法 - Google Patents

グロメットの防水構造および防水方法

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JPH09233652A
JPH09233652A JP8034026A JP3402696A JPH09233652A JP H09233652 A JPH09233652 A JP H09233652A JP 8034026 A JP8034026 A JP 8034026A JP 3402696 A JP3402696 A JP 3402696A JP H09233652 A JPH09233652 A JP H09233652A
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JP
Japan
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grommet
wire
wire harness
twisted
sealant
Prior art date
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Withdrawn
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JP8034026A
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English (en)
Inventor
Masato Okamoto
真人 岡本
Atsushi Fujisawa
厚 藤沢
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Sumitomo Wiring Systems Ltd
Original Assignee
Sumitomo Wiring Systems Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 部品点数を削減すると共に、電線群の径方向
中心部分までシール剤を確実を充填する。 【解決手段】 小径筒部10aと大径筒部10bとを連
通して形成した電線挿通部10cに、複数の電線wから
なるワイヤハーネスW/Hを挿通してシール剤1を充填
し、電線間および電線とグロメット内周面との隙間をシ
ールする防水構造であって、上記ワイヤハーネスに、電
線を交差させて捩り合わせた捩れ部Waを設け、該捩れ
部をグロメット内に位置させ、電線に沿って浸透するシ
ール剤を、捩れ部の電線間に充填している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車の車体パネ
ル等の貫通穴にワイヤハーネスを挿通した状態で装着す
るグロメットの防水構造および防水方法に関し、詳しく
は、グロメットの内部にシール剤を充填して防水を図る
グロメットにおいて、部品点数を削減すると共に、シー
ル剤を電線群の径方向中心部分まで充填するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来より、自動車用ワイヤハーネスを、
エンジンルーム側から車体パネルの貫通穴を貫通させて
室内側へ配線する場合など、円筒形状の小径筒部と拡径
した大径筒部とを連通して形成した電線挿通部を有する
ゴム製のグロメットの内部に挿通させ、この状態でグロ
メットを貫通穴に装着して防水を図っている。このグロ
メットの防水性能を高めるため、グロメット内部にシー
ル剤を注入し、電線相互間および電線とグロメット内周
面との間のシール剤を充填してシール性を向上させるこ
とが従来より行われている。
【0003】上記シール剤を充填する場合、特に、シー
ル剤の粘性が低いと、グロメットを垂直状態として上方
からシール剤を注入すると、シール剤は下方へ流れ落ち
て、横方向へは浸透しにくい。その結果、ワイヤハーネ
スの電線群の径方向中心部分まで、シール剤を十分に浸
透させることは容易でない。
【0004】そのため、従来より、種々の対策が施され
ており、例えば、実開平2−115221号に開示され
たグロメットでは、各電線wに、図7に示すリング形状
のポリエステル製ホットメルト接着剤からなる増径部1
を取り付けて、電線wの相互間に隙間を設けて、シール
剤2が電線相互間の空間に浸透できるようにするととも
に、上記ポリエステル製の増径部1を溶融して、シール
性能を高めるようにしている。
【0005】また、特開平6−223661号公報で
は、図8(A)(B)に示すグロメット5を提供してい
る。該グロメット5では、各電線wを電線拡径用スペー
サー6に通し、該スペーサー6をワイヤハーネスW/H
に取り付けた後に、スペーサー6がグロメット5内に位
置するようにワイヤハーネスW/Hを挿通した状態で、
該グロメット5内にシール剤1を充填している。上記ス
ペーサー6は、電線wの挿通方向と直交方向に配置する
一対の櫛歯状挿入板6a,6bを備え、これら櫛歯状挿
入板6a,6bの各櫛歯6cにより電線相互間に隙間を
強制的に形成し、該隙間よりシール剤1を中心部分まで
確実に充填できるようにしている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記図
7および図8に示す従来例では、リング状の増径部ある
いは櫛歯状のスペーサーを各電線に取り付けるのに手数
がかかる問題がある。さらに、増径部およびスペーサー
等の別部品を設ける必要があるため、部品点数が増加
し、コスト高になる。さらにまた、リング状増径部を全
ての電線につける場合およびスペーサーをワイヤハーネ
スに取り付ける場合のいずれの場合もワイヤハーネス全
体の径が大きくなり、グロメットにワイヤハーネスを貫
通させにくくなり、このワイヤハーネスのグロメット通
し作業に手数がかかる問題がある。
【0007】本発明は上記問題に鑑みてなされたもの
で、部品点数を削減すると共に、ワイヤハーネスを構成
する電線群の径方向中心部分までシール剤を確実を充填
することができるグロメットの防水構造および防水方法
を提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明では、請求項1で、小径筒部と大径筒部とを
連通して形成した電線挿通部に、複数の電線からなるワ
イヤハーネスを挿通してシール剤を充填し、電線間およ
び電線とグロメット内周面との隙間をシールする防水構
造であって、上記ワイヤハーネスに、電線を交差させて
捩り合わせた捩れ部を設け、該捩れ部をグロメット内に
位置させ、電線に沿って浸透するシール剤を、捩れ部の
電線間に充填していることを特徴とするグロメットの防
水構造を提供している。
【0009】上記構造とすると、グロメットに注入した
シール剤は各電線に沿って、具体的には各電線の外周面
に沿って流れ落ち、電線が捩れていることで、電線に沿
ってシール剤はワイヤハーネスの径方向の中心側へと流
れていき、電線群の径方向中心部分までシール剤がスム
ーズに浸透して充填させることができる。よって、従来
のように、増径部やスペーサー等の別部品が不要とな
り、部品点数の削減を図ることができる。
【0010】また、本発明は、請求項2で複数の電線か
らなるワイヤハーネスを、その電線を交差させて捩り合
わせた捩れ部を設け、該捩れ部の両側の電線群の外周を
テープ巻きして結束し、上記捩れ部がグロメット内部に
位置するようにワイヤハーネスをグロメットに通し、つ
いで、グロメットおよび該グロメットに挿通したワイヤ
ハーネスを垂直状態としてグロメット内にシール剤を充
填し、各電線に沿ってシール剤を流下させ、捩れ部では
電線に沿ってシール剤をワイヤハーネスの径方向中心部
分に浸透させ、各電線間および電線とグロメット内周面
の隙間にシール剤を充填することを特徴とするグロメッ
トの防水方法を提供している。
【0011】具体的には、上記ワイヤハーネスの捩れ部
は、例えば、ワイヤハーネスの布線時にワイヤハーネス
組立図板上で、電線を交差するように布線治具に布線し
て形成している。該布線治具は、複数の布線枠部を並設
した一対の枠部を備え、これら両枠部の布線枠部に対し
て、先に布線した電線と交差するように、後に布線する
電線をそれぞれの枠部の布線枠部に通し、交差部分の両
側をテープ巻きすることにより、上記捩れ部を形成して
いる。其の際、捩れ部は完全に密着状態で捩れさせるの
では、緩く電線の間に隙間が発生する程度の捩りとする
ことが好ましい。上記交差させる電線は、先に仮結束し
た電線群同士を交差させて捩れ部を形成しても良いし、
仮結束されていないバラバラの電線を交差させて捩れ部
を形成していも良い。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図面に示す実施の
形態に基づいて詳細に説明する。図1(A)(B)に示
すように、本発明の第1実施形態のグロメット10の防
水構造は、内部に挿通するワイヤハーネスW/Hに、電
線wを交差させて捩り合わせた捩れ部Waを設け、該捩
れ部Waがグロメット10の内部に位置するようにワイ
ヤハーネスW/Hをグロメット10の内部に挿通して、
捩れ部Waの捩れた各電線wに沿ってシール剤1がワイ
ヤハーネスW/Hの径方向中心部分まで浸透するように
している。
【0013】上記グロメット10はゴムまたはエラスト
マー製で、円筒形状の小径筒部10aと、該小径筒部1
0aの一端に連続する拡径した大径筒部10bとを備
え、これらの連通した内部空間により電線挿通部10c
を形成している。上記小径筒部10aには、大径筒部1
0bとの反対側端部にテープ11の抜止用の突出部10
dを設けている。上記大径筒部10bには、開口10f
側の外周面に自動車の車体パネル(図示せず)の貫通穴
に係合する係止溝10eを環状に凹設している。
【0014】上記ワイヤハーネスW/Hの捩れ部Wa
は、図2に示すように、ワイヤハーネスW/Hの形成時
に、ワイヤハーネス組立図板12より突設した布線治具
13を使用して、電線wが交差するように布線して形成
している。
【0015】上記布線治具13は、略W字状としており
複数(本実施形態では2個)の布線枠部13aを並設し
た形状の一対の枠部13b,13cを備え、これら両枠
部13b,13cを電線wの布線方向に所要間隔をあけ
て連結部13dにより連結している。該連結部13dの
中央には布線図板12に固定するネジ部13eを有する
軸部13fを設けている。
【0016】上記布線治具13で捩れ部Waを形成する
場合、例えば、図3(A)に示すように、まず、一方の
枠部13bの左側布線枠部13a−1に電線w−1を通
した後に、該電線w−1を他方の枠部13cの右側布線
枠部13a−2に通して布線する。ついで、図3(B)
に示すように、先に布線した電線w−1と交差するよう
に後から布線する電線w−2を、一方の枠部13bの右
側布線枠部13a−2に通した後に、該電線w−2を他
方の枠部13cの左側布線枠部13a−1に通して布線
する。
【0017】上記電線の布線時には、ワイヤハーネスW
/Hを形成する複数の電線wのうち、接続する回路毎に
所要数の電線wをまとめた仮結ハーネス単位で布線し
て、布線作業性の向上を図っている。尚、布線治具13
に対して電線wを1本づつ布線しても良い。
【0018】ついで、布線治具13の両枠部13a、1
3bの外側の部分で、電線群の外周をテープ15で巻き
付けて結束する。このテープ巻き固定後、布線治具13
からワイヤハーネスW/Hを取り外す。取り外した時、
上記捩れ部Waの各電線wの捩れが少し直線状に戻っ
て、交差部分Pの両側で電線群が拡径し、各電線相互間
に隙間ができる。
【0019】上記ワイヤハーネスW/Hをグロメット1
0に通し、捩れ部Waの交差部分Pを、大径筒部10b
と小径筒部10aとの連続部位に位置させる。このワイ
ヤハーネスW/Hの挿通作業は、従来例に記載されてい
るスペーサやリング状増径部を取り付けていないため、
ワイヤハーネスW/Hの外径を、従来のワイヤハーネス
と比較して小さくでき、よって、通し作業性を向上させ
ることができる。この状態で、小径筒部10aとワイヤ
ハーネスW/Hの外周とをテープ11で巻き付けて固定
する。
【0020】ついで、図4(A)に示すように、グロメ
ット10およびワイヤハーネスW/Hを垂直状態とし
て、大径筒部10bの開口10fよりグロメット内にポ
リウレタンからなる2液硬化性のシール剤1を注入す
る。
【0021】電線挿通部10c内に注入されたシール剤
1は、比較的粘性が低く、各電線wの外周面に沿って流
れ落ち、電線wを捩れさせていることにより、外周に位
置する電線は電線群の径方向中心部分へと位置し、この
電線外周面に沿って流れるシール剤も電線群の径方向中
心部分へと流れ込んで浸透していく。この時、捩れ部W
aの各電線wは、スクリュー状に捩れているため、ワイ
ヤハーネスW/Hを構成する電線総数が多い場合でも、
電線wに沿って電線群の径方向中心部分までシール剤1
が浸透する。これにより、ワイヤハーネスW/Hの各電
線間の隙間、および、電線と電線挿通部内周面との隙間
にシール剤1を確実に充填することができる。
【0022】図5は第2実施形態のグロメット10内に
挿通するワイヤハーネスW/Hを示し、該ワイヤハーネ
スW/Hは、図6に示す布線治具17を使用して捩れ部
Wa’を3つ編み状に捩り合わせて形成している。上記
布線治具17は、一対の両枠部17b,17cに、それ
ぞれ3個の布線枠部17a(17a−1,17a−2,
17a−3)を設けている。
【0023】上記布線治具17でワイヤハーネスW/H
の捩れ部Waを形成する場合、まず、一方の電線布線部
17bの左側布線枠部17a−1に電線w−1を通した
後に、該電線w−1を他方の電線布線部17cの右側布
線枠部17a−3に通して布線する。ついで、一方の電
線布線部17bの中側布線枠部17a−2に電線w−2
を通した後に、該電線w−2を他方の電線布線部17c
の中側布線枠部17a−2に通して布線する。ついで、
一方の電線布線部17bの右側布線枠部17a−3に電
線w−3を通した後に、該電線w−3を他方の電線布線
部17cの左側布線枠部17a−1に通して布線する。
その後に、上記と同様に交差部分の電線延在方向両側を
テープ巻きして結束してワイヤハーネスW/Hを形成し
ている。
【0024】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
のグロメットでは、グロメット内に挿通するワイヤハー
ネスに捩れ部を形成しているため、各電線の捩れに沿っ
てグロメット内に注入したシール剤を、ワイヤハーネス
を構成する電線群の径方向中心部分まで確実に浸透させ
て、電線間および電線とグロメット内周面の隙間にシー
ル剤を充填することができる。よって、従来例に示す増
径部やスペーサー等の部品を不要とすることができ、部
品点数を削減してコストダウンを図ることができる。
【0025】また、ワイヤハーネスに対する増径部やス
ペーサーの取付作業がなくなると共に、これらを取り付
けた場合と比較してワイヤハーネス径を小さくすること
ができるため、ワイヤハーネスをグロメットに挿通する
作業性の向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のグロメットの防水構造を示し、
(A)は一部を切断した状態を示す斜視図、(B)は断
面図である。
【図2】 グロメットの電線挿通部内に挿通するワイヤ
ハーネスの捩れ部を形成するための布線治具を示す斜視
図である。
【図3】 (A)(B)(C)はワイヤハーネスの捩れ
部を形成する作業工程図である。
【図4】 (A)はワイヤハーネスを挿通したグロメッ
トにシール剤を注入する状態を示す斜視図、(B)は
(A)のI−I線断面図である。
【図5】 第2実施形態のグロメットの防水構造に使用
するワイヤハーネスの一部を示す斜視図である。
【図6】 図5のワイヤハーネスの捩れ部を形成するた
めの布線治具を示す斜視図である。
【図7】 従来のグロメットの防水構造を示す断面図で
ある。
【図8】 (A)は他の従来のグロメットの防水構造を
示す断面図、(B)は(A)の防水構造で使用するスペ
ーサーを示す正面図である。
【符号の説明】
1 シール剤 10 グロメット 10a 小径筒部 10b 大径筒部 10c 電線挿通部 12 ワイヤハーネス布線図板 13 布線治具 W/H ワイヤハーネス Wa 捩れ部 w 電線

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 小径筒部と大径筒部とを連通して形成し
    た電線挿通部に、複数の電線からなるワイヤハーネスを
    挿通してシール剤を充填し、電線間および電線とグロメ
    ット内周面との隙間をシールする防水構造であって、 上記ワイヤハーネスに、電線を交差させて捩り合わせた
    捩れ部を設け、該捩れ部をグロメット内に位置させ、電
    線に沿って浸透するシール剤を、捩れ部の電線間に充填
    していることを特徴とするグロメットの防水構造。
  2. 【請求項2】 複数の電線からなるワイヤハーネスを、
    その電線を交差させて捩り合わせた捩れ部を設け、該捩
    れ部の両側の電線群の外周をテープ巻きして結束し、 上記捩れ部がグロメット内部に位置するようにワイヤハ
    ーネスをグロメットに通し、ついで、グロメットおよび
    該グロメットに挿通したワイヤハーネスを垂直状態とし
    てグロメット内にシール剤を充填し、各電線に沿ってシ
    ール剤を流下させ、捩れ部では電線に沿ってシール剤を
    ワイヤハーネスの径方向中心部分に浸透させ、各電線間
    および電線とグロメット内周面の隙間にシール剤を充填
    することを特徴とするグロメットの防水方法。
JP8034026A 1996-02-21 1996-02-21 グロメットの防水構造および防水方法 Withdrawn JPH09233652A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6438828B1 (en) 1999-01-14 2002-08-27 Sumitomo Wiring Systems, Ltd. Waterproofing arrangement for wire harness
WO2011155627A1 (ja) * 2010-06-08 2011-12-15 株式会社 潤工社 封止部材および封止部材付ケーブル

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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US6438828B1 (en) 1999-01-14 2002-08-27 Sumitomo Wiring Systems, Ltd. Waterproofing arrangement for wire harness
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