JP3239673B2 - グロメットの防水構造 - Google Patents

グロメットの防水構造

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JP3239673B2 JP05153495A JP5153495A JP3239673B2 JP 3239673 B2 JP3239673 B2 JP 3239673B2 JP 05153495 A JP05153495 A JP 05153495A JP 5153495 A JP5153495 A JP 5153495A JP 3239673 B2 JP3239673 B2 JP 3239673B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、車両の車体パネル等の
貫通穴にワイヤハーネスを挿通した状態で装着するグロ
メットの防水構造に関し、詳しくは、グロメット内部に
粘液状のシール剤を充填して防水を図るもので、ワイヤ
ハーネスを構成する電線群を拡散して、電線の隙間にシ
ール剤を確実に充填できるようにするものである。
【0002】
【従来の技術】車両用ワイヤハーネスでは、車体パネル
等の貫通穴を貫通させてワイヤハーネスを配線する場
合、拡径した車体装着部と該車体装着部の縮径端に連続
させた円筒形状の電線挿通部を有するゴム製のグロメッ
トにワイヤハーネスを挿通させ、この状態でグロメット
を貫通穴に装着し、上記電線挿通部をワイヤハーネスに
密着させて防水を図っている。
【0003】しかしながら、浸水が発生しやすい箇所に
取り付けられるグロメットには、電線挿通部内周面とワ
イヤハーネスの電線との隙間、および電線群の隙間から
浸水が発生するため、グロメットにワイヤハーネスを挿
通させた後に、グロメット内に液状硬化性のシール剤を
充填し、防水機能を高めている。
【0004】上記シール剤を充填する際、シール剤は粘
性を有するため電線群の隙間には充填されにくく、特
に、電線挿通部をワイヤハーネスに密着させているため
に、電線群が圧縮された状態で、拡径部側から注入する
シール剤が電線挿通部の先端側まで充填されにくい問題
がある。
【0005】この問題を解決するために、従来、特開平
6−223661で、図10(a)(b)に示すグロメット1
が提供されている。該グロメット1は、ワイヤハーネス
W/Hの各電線wを電線拡散用のスペーサ2に通した状
態で、グロメット1にワイヤハーネスW/Hを挿通し、
スペーサ2をグロメット1の電線挿通部1cに電線挿通
方向と直交する方向に配置した状態で、シール剤5を充
填している。
【0006】上記スペーサ2は、電線wの挿通方向と直
交方向に配置する一対の櫛歯状挿入板2a、2bを電線
挿通方向に延びる連結板2cにより一周縁側で連結した
形状で、櫛歯状挿入板2a、2bの各櫛歯2dの隙間に
他周縁側の開口より電線wを挿入して、電線間を強制的
に拡散させ、電線間に隙間を形成している。ワイヤハー
ネスW/Hに対する上記スペーサ2の取り付けは、図1
1に示すように、ワイヤハーネスW/H結束時になされ
ており、組立図板6上に治具7を介してスペーサ2を設
置し、ワイヤハーネスW/Hを構成する複数の電線wを
各櫛歯2dの間にそれぞれ挿通させながら布線して、ワ
イヤハーネスW/Hを結束している。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、スペー
サ2を用いてワイヤハーネスW/Hの電線群を拡散して
隙間を形成するためには、上記のように、ワイヤハーネ
スの結束時から、組立図板6上に治具7を介してスペー
サ2を取り付け、該スペーサ2の一対の櫛歯状挿入板2
a、2bの櫛歯2dの隙間に電線wを通さなければなら
ず、作業手数が非常にかかる欠点がある。
【0008】また、上記スペーサ2では、ワイヤハーネ
スW/Hを構成する電線量が少ない場合、図12に示す
ように、連結板2c側に電線wが片寄り、開口側では電
線wが無い状態となる。即ち、スペーサの一方側に電線
が偏る。この状態でスペーサ2を取り付けたワイヤハー
ネスW/Hをグロメット1に挿入し、シール剤を充填す
ると、電線wが混んでいる側にはシール剤が流れにく
く、電線wが存在しない部分にシール剤が流れやすくな
り、電線間にシール剤が十分に充填できない。しかも、
電線wが存在しない部分に流れるシール剤は、両側の開
口側から連結板2cまでの距離が短い部分Zでは電線w
が存在しない部分Rがすくないため、シール剤は電線間
にかなり浸透しやすいが、中央部の開口側から連結板2
cまでの距離が長い部分Yでは電線wが存在しない部分
Rが多くなり、シール剤は電線間に浸透しにくく、電線
間に均等にシール剤が充填できない欠点がある。
【0009】本発明は上記問題に鑑みてなされたもの
で、ワイヤハーネスを構成する電線量に拘わりなく、周
方向に均等に拡散でき、しかも電線間に均等に隙間を形
成できるようにしたスペーサを備えたグロメットを提供
し、電線間にシール剤を確実に充填して防水性能の向上
を図ることを目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明では、第1に、筒状の電線挿通部を有するグ
ロメットに、複数の電線を挿通し、上記電線挿通部に液
状シール剤を充填して電線間および電線と電線挿通部内
周面との間の隙間をシールする防水構造であって、上記
電線挿通部内に電線の挿通方向と直交する方向に配置す
るスペーサを設け、該スペーサは電線挿通方向に所要幅
を有する1枚板からなり、一部に電線挿入用開口を有す
る円環状の外周板部と、該外周板部の内周全体から一定
角度をあけて中心に向かって突出する仕切板部を備え、
該仕切板部は中心側への突出量が大きな長尺仕切板部
と、中心側への突出が小さい短尺仕切板部とからなり、
周方向に交互に設けており、上記電線挿入用開口から各
仕切板部の間に夫々電線を分配して挿入して、該スペー
サにより電線群を拡径させて電線間に隙間を設けると共
に両側外方に向けて電線間の隙間が漸次狭くしたワイヤ
ハーネスを、上記グロメットの電線挿通部に挿入した状
態で、上記シール剤を上記隙間より電線間および電線と
電線挿通部の間に充填していることを特徴とするグロメ
ットの防水構造を提供している。
【0011】本発明は、第2に、筒状の電線挿通部を有
するグロメットに、複数の電線を挿通し、上記電線挿通
部に液状シール剤を充填して電線間および電線と電線挿
通部内周面との間の隙間をシールする防水構造であっ
て、上記電線挿通部内に電線の挿通方向と直交する方向
に配置するスペーサを設け、該スペーサは電線挿通方向
に所要幅を有する1枚板からなり、一部に電線挿入用開
口を有する円環状の外周板部と、該外周板部の内周全体
から一定角度をあけて中心に向かって突出する仕切板部
を備え、上記電線挿入用開口と対向する位置の仕切板部
を突出させると共に、該仕切板部より円環形状の内周板
部を突出させ、該内周板部と上記外周板部の間の所要の
隙間をあけると共に、該隙間に他の仕切板部を突出さ
せ、かつ、上記内周板部の一部に設ける電線挿入用開口
を外周板部の電線挿入用開口と同一方向に形成してお
り、上記電線挿入用開口から各仕切板部の間に夫々電線
を分配して挿入して、該スペーサにより電線群を拡径さ
せて電線間に隙間を設けると共に両側外方に向けて電線
間の隙間が漸次狭くしたワイヤハーネスを、上記グロメ
ットの電線挿通部に挿入した状態で、上記シール剤を上
記隙間より電線間および電線と電線挿通部の間に充填し
ていることを特徴とするグロメットの防水構造を提供し
ている。
【0012】本発明は、第3に、筒状の電線挿通部を有
するグロメットに、複数の電線を挿通し、上記電線挿通
部に液状シール剤を充填して電線間および電線と電線挿
通部内周面との間の隙間をシールする防水構造であっ
て、上記電線挿通部内に電線の挿通方向と直交する方向
に配置するスペーサを設け、該スペーサは電線挿通方向
に所要幅を有する1枚板からなり、一部に電線挿入用開
口を有する円環状の外周板部と、該外周板部の内周全体
から一定角度をあけて中心に向かって突出する仕切板部
を備え、該仕切板部は鋭角状に突出しており、上記電線
挿入用開口から各仕切板部の間に夫々電線を分配して挿
入して、該スペーサにより電線群を拡径させて電線間に
隙間を設けると共に両側外方に向けて電線間の隙間が漸
次狭くしたワイヤハーネスを、上記グロメットの電線挿
通部に挿入した状態で、上記シール剤を上記隙間より電
線間および電線と電線挿通部の間に充填していることを
特徴とするグロメットの防水構造を提供している。
【0013】本発明は、第4に、筒状の電線挿通部を有
するグロメットに、複数の電線を挿通し、上記電線挿通
部に液状シール剤を充填して電線間および電線と電線挿
通部内周面との間の隙間をシールする防水構造であっ
て、上記電線挿通部内に電線の挿通方向と直交する方向
に配置するスペーサを設け、該スペーサは電線挿通方向
に所要幅を有する1枚板からなり、一部に電線挿入用開
口を有する円環状の外周板部と、該外周板部の内周全体
から一定角度をあけて中心に向かって突出する仕切板部
を備え、上記スペーサは外周板部の外周面を、グロメッ
トの電線挿通部の内周面に圧接していると共に、該外周
板部外周面の電線挿通方向の幅方向の両側を内側に傾斜
させており、上記電線挿入用開口から各仕切板部の間に
夫々電線を分配して挿入して、該スペーサにより電線群
を拡径させて電線間に隙間を設けると共に両側外方に向
けて電線間の隙間が漸次狭くしたワイヤハーネスを、上
記グロメットの電線挿通部に挿入した状態で、上記シー
ル剤を上記隙間より電線間および電線と電線挿通部の間
に充填していることを特徴とするグロメットの防水構造
を提供している。
【0014】本発明は、第5に、筒状の電線挿通部を有
するグロメットに、複数の電線を挿通し、上記電線挿通
部に液状シール剤を充填して電線間および電線と電線挿
通部内周面との間の隙間をシールする防水構造であっ
て、上記電線挿通部内に電線の挿通方向と直交する方向
に配置するスペーサを設け、該スペーサは電線挿通方向
に所要幅を有する1枚板からなり、一部に電線挿入用開
口を有する円環状の外周板部と、上記外周板部よりも小
径で外周板部の内側に設けられ、一部に電線挿入用開口
を有する円環状の内周板部と、上記外周板部と上記内周
板部とを連結し、上記内周板部を貫くようにして外周板
部の内周面から直径方向に突出して形成される連結板部
とを備え、上記連結板部の先端部が内周板部の電線挿入
用開口を通って外周板部の電線挿入用開口に臨んでお
り、上記外周板部の電線挿入用開口および上記内周板部
の電線挿入用開口から上記電線を上記連結板部の両側に
おいて外周板部と内周板部との間と、内周板部の内側と
に分配して挿入したスペーサを、上記グロメットの電線
挿通部に挿入した状態で、上記液状シール剤を充填して
いることを特徴とするグロメットの防水構造を提供して
いる。
【0015】本発明は、第6に、筒状の電線挿通部を有
するグロメットに、複数の電線を挿通し、上記電線挿通
部に液状シール剤を充填して電線間および電線と電線挿
通部内周面との間の隙間をシールする防水構造であっ
て、上記電線挿通部内に電線の挿通方向と直交する方向
に配置する別体のスペーサを設け、該スペーサは電線挿
通方向に所要幅を有する1枚板からなり、一部に電線挿
入用開口を有する略C字形状の外周板部と、該外周板部
の内周全体から一定角度をあけて中心に向かって突出す
る仕切板部を備え、該仕切板部は中心側への突出量が大
きな長尺仕切板部と、中心側への突出が小さい短尺仕切
板部とからなり、周方向に交互に設けており、上記電線
挿入用開口は互いに対向する上記仕切板部の側面および
上記外周板部の両端面により形成され、半径方向内方に
ゆくに従って周方向に沿った幅が狭く設けられており、
上記電線挿入用開口から各仕切板部の間に夫々電線を分
配して挿入して、該スペーサにより電線群を拡径させて
電線間に隙間を設けると共に両側外方に向けて電線間の
隙間が漸次狭くしたワイヤハーネスを、上記グロメット
の電線挿通部に挿入した状態で、上記シール剤を上記隙
間より電線間および電線と電線挿通部の間に充填してい
ることを特徴とするグロメットの防水構造を提供してい
る。
【0016】
【作用】本発明のグロメットの防水構造によると、複数
の電線が結束されてなるワイヤハーネスに、電線挿入用
開口を押し広げるようにてスペーサを変形させて、該ス
ペーサを取り付けることによって、各仕切板部がワイヤ
ハーネスの外周面から半径方向内方にはまりこみ、ワイ
ヤハーネスを構成する電線群が周方向に拡散され、電線
の間に強制的に隙間が形成される。スペーサが押し込ま
れると、電線群の電線は、電線挿入用開口を介して、仕
切板部間の各隙間に挿入される。電線群が挿入される
と、電線挿入用開口が狭まるようにして、スペーサがも
との形状に変形し、電線群がスペーサの外周板部によっ
て保持される。
【0017】スペーサが取り付けられた状態で、スペー
サと共にワイヤハーネスをグロメットに挿通し、電線挿
通部にスペーサを電線の挿通方向と直交する方向に配置
して、液状硬化性の液状シール剤を注入すると、上記隙
間を通して液状シール剤が電線間にスムーズに充填され
る。その結果、電線の間、および電線と電線挿通部の内
周面との間が硬化した液状シール剤により確実にシール
され、防水性能が高まる。特に、スペーサ配置部では、
テープ巻き部分からスペーサ側に向かって隙間が次第に
広くなっていくために、電線間にシール剤がスムーズに
浸透していく。その結果、電線の間および電線と電線挿
通部の内周面との間が硬化したシール剤により確実にシ
ールされ、防水性能が高まる。
【0018】また、第1の発明のグロメットの防水構造
によると、小径電線は隣接する長尺仕切板と短尺仕切板
の間の小さい空間に挿入されると共に、短尺仕切板を挟
んで設けた隣接する長尺仕切板の間に先端側に大径電線
が挿入でき、小径電線と大径電線とが混在した場合に、
これら電線を確実に仕切板の間に挿入して周方向に分散
させることができる。
【0019】第2の発明のロメットの防水構造による
と、スペーサの中央部に設けた内周板部の内部に電線の
一部を挿入でき、電線が外周方向に偏らずに、全領域に
わたって均等に分散させることができる。
【0020】第3の発明のロメットの防水構造による
と、仕切板部は、鋭角状に突出しているので、ワイヤハ
ーネスの電線群を鋭角部で押し分けて分離し、各仕切板
間に分散させて挿入できる。
【0021】第4の発明のグロメットの防水構造による
と、スペーサを電線挿通部の内周面に圧接した状態とし
ているため、電線挿通部内でスペーサが直交した状態で
安定保持でき、その結果、スペーサによる隙間を電線間
に保持できる。また、スペーサの外周板部における外周
面の幅方向の両側が内側に傾斜しているので、外周面が
内側に傾斜している分だけ、周方向に対して垂直な外周
板部の断面の面積が小さくなり、電線挿入用開口を押し
広げるようにてスペーサを変形させる際に、スペーサを
変形させ易くすることができる。
【0022】第5の発明のグロメットの防水構造による
と、外周板部と内周板部の間の空間と、内周板部で囲ま
れた空間とに、電線群を径方向に分散させて挿入でき、
電線に径方向の隙間を形成できる。かつ、内周板部に囲
まれた部分に流入したシール剤が外周部に流れず、該内
周板部に囲まれた空間に挿入された電線間にシール剤を
充填させることができる。
【0023】第6に発明のグロメットの防水構造による
と、グロメットの電線挿通部の空間に挿入された電線
は、該電線挿通部から出にくくなり確実に保持できる。
【0024】
【実施例】以下、本発明を図面に示す実施例を参照して
詳細に説明する。図1および図2(A)(B)に示すよう
に、グロメット10は、ゴム製で、車体パネルの貫通穴
に係合する係止溝10aを有する拡径した車体装着部1
0bと、車体装着部10bの縮径端に連なる円筒形状の電
線挿通部10cとを備えている。電線挿通部10cには、
車体装着部10bとの連続側に大径としたスペーサ取付
部10eを設けている。スペーサ取付部10eにワイヤハ
ーネスW/Hを構成する複数の電線wの挿通方向Xと直
交する方向に別体のスペーサ12を配置し、その状態で
液状硬化性のシール剤15を充填するようにしている。
【0025】図3および図4(A)(B)に示されるよう
に、スペーサ12は、電線挿通方向Xに所要幅を有する
1枚板からなり、一部に電線挿入用開口12cを有する
円環状の外周板部12cと、該外周板部12aの内周面1
2g全体から一定角度をあけて中心に向かって鋭角状に
突出する複数の仕切板部12bと備える。電線挿入用開
口12cを有する円環状の外周板部12aは、概ねC字形
の形状であり、外周板部12aによって外囲させる収容
空間12dに、電線挿入用開口12cを介してワイヤハー
ネスW/Hの電線wが挿入される。
【0026】上記仕切板部12bは、本実施例では5つ
設けられており、仕切板部12bと仕切板部12bとの各
間に電線wが挿入される。5つの仕切板部12bのうち
2つの仕切板部12bは、該仕切板部12bの側面12h
が、電線挿入用開口12cを形成する外周板部12aの互
いに対向する両端面12iに滑らかに連なるようにして
設けられる。互いに対向する仕切板部12bの側面12h
および外周板部12aの両端面12iによって形成される
電線挿入用開口12cは、半径方向内方にゆくにしたが
って、周方向に沿った幅が狭くなっており、収容空間1
2dに挿入されている電線wが電線挿入用開口12cから
外に外れにくくなっている。また、各仕切板部12b
は、スペーサ12の幅方向全長にわたって延在されてい
る。
【0027】グロメット10のスペーサ取付部10eの
内周面10dに対向する外周板部12aの外周面は、電線
挿通方向Xと平行な平坦部12eと、平坦部12eの電線
挿通方向Xに対して両側の2つの傾斜部12fとから成
る。各傾斜部12fは、電線挿通方向Xに対して内側、
即ちスペーサ取付部10eの内周面12dから離反する方
向に傾斜している。
【0028】スペーサ12は、その外径をスペーサ取付
部10eの内径より若干大きく形成してスペーサ取付部
10e内に圧接状態で取り付けるようにしており、スペ
ーサ12が安定した状態で取り付けられるように、電線
挿通方向Xの幅および外周面の平坦部12eの電線挿通
方向Xの幅を大きくしている。
【0029】このように構成されるスペーサ12は、A
BS(アクリルニトリル・ブタジエン・スチレンポリマ
ー)、PP(ポリプロピレン)またはポリアミド系樹脂(商
品名、ナイロン)などのスペーサ12の変形を許容する
材料から構成されており、電線挿入用開口12cを押し
広げるようにして、たとえば作業者の手で変形可能とな
っている。このような変形のためにスペーサ12に与え
ている力を解放すると、スペーサ12は、図3に示され
るもとの形状に戻る。
【0030】スペーサ12のワイヤハーネスW/Hへの
取付は、図5(A)に示されるように、矢印21,22の
ように電線挿入用開口12cを押し広げるようにして、
スペーサ12を変形させ、ワイヤハーネスW/Hとして
結束した電線群の所要位置で電線群の長さ方向と直交す
る方向からワイヤハーネスW/Hにスペーサ12を押し
込むことによって行なわれる。スペーサ12が押し込ま
れると、仕切板部12bにより分離され、かつ、仕切板
部12bの先端の鋭角部によって押し分けられ、電線群
の電線wは、スペーサ12の電線挿入用開口12cから
仕切板部12bの各間にひとりでに分散してはまりこ
む。このようにしてスペーサ12が取り付けられると、
ワイヤハーネスW/Hを構成する電線群が周方向に拡散
され、電線wの間に強制的に隙間が形成される。
【0031】ついで、図5(B)に示すように、スペーサ
12の取付位置の両側に位置する電線w群に粘着テープ
14A,14Bをテープ巻きし、スペーサ12に挿入し
た電線wがスペーサ12から外れないようにすると共
に、スペーサ12の両側をテープ14A,14Bで結束
して電線wを介してスペーサ12を両側に引っ張ること
によって、スペーサ12を電線wの挿通方向に対して直
交する方向に保持する。かつ、このテープ巻きにより、
スペーサ12で分散された電線群の隙間がテープ巻側に
向かって次第に狭くなっていく。言い換えれば、テープ
巻側からスペーサに向かって次第に広い隙間が形成され
た状態となる。
【0032】また、上記した一方のテープ14Aは、グ
ロメット10への挿通状態で電線挿通部10cの先端に
沿った外側位置となる箇所に巻き付けている。よって、
グロメット10を取り付ける際、テープ14Aを目印と
して、グロメット10をワイヤハーネスW/Aに対して
所要位置に容易に位置決め出来るようにしている。
【0033】上記のように、スペーサ12を取り付けた
ワイヤハーネスW/Aは、図6に示すように、スペーサ
12の仕切板部12bによって、電線群が周方向に拡散
されて電線wの間に周方向で隙間が形成されている。よ
って、仮に、ワイヤハーネスW/Aを構成する電線wの
量が少なくても、電線wは仕切板部12bによって周方
向の全体にわたって拡散され、周方向の一方側に偏った
りすることなく、周方向に均等に拡散される。
【0034】スペーサ12,を取り付けたワイヤハーネ
スW/Aをグロメット10に挿通する。その場合、ま
ず、グロメット10の電線挿通部10cをグロメット拡
げ機(図示せず)によって拡径してワイヤハーネスW/A
を挿通する。この時、ワイヤハーネスW/Aは、グロメ
ット10の電線挿通部10cの先端開口から一方のテー
プ14Aが露出した状態で位置決めする。これにより、
スペーサ12は、電線挿通部10cのスペーサ取付部1
0e内で、電線wの挿通方向Xと直交する方向に配置さ
れる。
【0035】図6に示されるように、電線wがスペーサ
12の収容空間12d内から電線線挿入用開口12c部内
にはみ出した状態であっても、スペーサ12がグロメッ
ト10に取り付けられた状態では、電線挿入用開口12
cは電線挿挿通部10cの内周面10dによってふさがれ
ているので、電線wが電線挿入用開口12cの外部まで
はみ出すことはない。
【0036】ついで、グロメット拡げ機をグロメット1
0から外して、電線挿通部10c内に拡径した車体装着
部10bの開口から液状硬化性のシール剤15を注入す
る。シール剤15としては粘性が低く、流動性の良いも
のを用いている。
【0037】グロメット拡げ機を取り外した状態では、
図1に示すように、スペーサ12の外径をスペーサ取付
部10eの内径より大きく形成しているため、スペーサ
12は電線挿通部10c内に圧着された状態で取り付け
られている。また、スペーサ12の電線挿通方向Xの幅
を大きくしているので、スペーサ12が電線挿通部10
c内で倒れることなく、電線挿通方向Xに対して直交し
た状態で保持される。
【0038】この状態で、上記のようにシール剤15の
注入を行うと、電線w間にはスペーサ12によって所要
の隙間が形成されているので、シール剤15が容易にか
つ確実にワイヤハーネスW/Aの全域に浸透して、電線
w間、および電線wと電線挿通部10cの内周面10dと
の間にシール剤15が確実に充填される。特に、テープ
巻き側からスペーサ12に向かって隙間が次第に広くな
っているため、シール剤は隙間を通ってスムーズになが
れ、スムーズ12により分散された位置で、電線Wの間
の隙間に確実に充填される。
【0039】また、スペーサ12を電線挿通部10cの
内周面10dに圧接した状態としているため、電線挿通
部10c内でスペーサ12が直交した状態で安定保持で
き、その結果、該スペーサ12による隙間を電線w間に
保持できる。
【0040】また、スペーサ12の外周板部12aにお
ける外周面の幅方向の両側が内側に傾斜しているので、
外周面が内側に傾斜している分だけ、周方向に対して垂
直な外周板部12aの断面の面積が小さくなり、電線挿
入用開口12cを押し広げるようにてスペーサ12を変
形させる際に、スペーサ12を変形させ易くすることが
できる。
【0041】なお、本実施例では、スペーサ12の各仕
切板部12bの互いに対抗する側面12hは平らな面にし
たが、平らな面に限らず、各側面12bに間隔をあけて
突起を設けてもよい。突起を設けることによって、仕切
板部12b間に挿入される電線群の電線wが、突起によ
ってスペーサ12の半径方向に略均等に分散され、電線
wにシール剤15をより確実に充填することができる。
【0042】図7は、本発明の第2実施例のスペーサ3
2の断面図である。図7において、図1〜図6に示され
るグロメットの防水構造と類似および対応する部分には
同一の参照符号を付す。スペーサ32では、仕切板部1
2bの数が11個に増やされ、外周板部12aの内周面か
らの突出高さが大きい長尺仕切板部12bと突出高さが
小さい短尺仕切板部12bとが交互に設けられている。
スペーサ32は、上述のスペーサ12と同一の材料から
なり、変形が可能である。
【0043】外周板部12aによって外囲される収容空
間12dにおいて、短尺仕切板部12bの先端部の半径方
向内方で、長尺仕切板部12b同士が短尺仕切板部12b
を介さずに直接対向して幅の広い領域が形成され、該領
域に径の太い大径電線w1がはまりこむ。一方、収容空
間12dの周縁部には、長尺仕切板部12bと短尺仕切板
部12bとが対向する幅の狭い領域が形成され、該領域
に径の細い小径電線w2がはまりこむ。
【0044】このように、長尺仕切板部12bと短尺仕
切板部12bとを交互に設けていることにより、隙間の
大きさを変えることができ、大きな隙間を設けて大径電
線W1を挿入でき、大径電線w1と小径電線w2とが混
在したワイヤハーネスに対して好適に用いられる。ま
た、仕切板部12bの数を増やすことによって、電線w
間に隙間を多く作ることができ、シール剤15をワイヤ
ハーネスW/Hにより浸透させ易くすることができる。
【0045】図8は、本発明の第3実施例であるスペー
サ33を示す断面図である。図8において、図1〜図6
に示されるグロメットの防水構造と類似および対応する
部分には同一の参照符号を付す。一枚板からなるスペー
サ33は、一部に電線挿入用開口33dを有する円環状
の外周板部33aと、一部に電線挿入用開口33eを有す
る円環状の内周板部33bと、外周板部33aと内周板部
33bとを連結する連結板部33cとからなる。スペーサ
33は、上述のスペーサ12と同一の材料からなり、変
形が可能である。
【0046】外周板部33aよりも小径の内周板部33b
は、外周板部33aの電線挿入用開口33dと内周板部3
3bの電線挿入用開口33eとが同一方向、即ち、図8の
上方向に開口するように、外周板部33aの内部に設け
られる。連結板部33cは、外周板部33aにおける電線
挿入用開口33dと反対側、図8の下側の内周面からス
ペーサ33の直径方向に、内周板部33bの中心部を貫
いて突出している。連結板部33cの先端部は、内周板
部33bの電線挿入用開口33eの中心を通り、外周板部
33aの電線挿入用開口33dに臨んでいる。連結板部3
3cは、スペーサ33の幅方向、すなわち電線数通方向
Xに対して、スペーサ33と同じ幅を有しており、外周
板部33aと内周板部33bとの間の第1収容空間33
f、および内周板部33bの内側の第2収容空間33gが
連結板部33cによってそれぞれ2つの領域に分割され
る。
【0047】外周板部33aの電線挿入用開口33dから
ワイヤハーネスW/Hの電線wが押し込まれると、電線
wは連結板部33cによって連結板部33cの両側に分割
されて第1収容空間33f内に進み、第1収容空間33f
内に進んだ電線wのうちの一部は、内周板部33bの電
線挿入用開口33eから第2収容空間33g内にはまりこ
む。
【0048】したがって、第1収容空間33fの内側に
内周板部33bによって外囲される第2収容空間33gが
設けられているので、電線wが第1収容空間33fと第
2収容空間33gとに分散されて収容され、電線wをス
ペーサ33の半径方向に均等に分散させることができ、
その結果、電線間の隙間を均等に形成することができ
る。また、押し込まれた電線wは連結板部33cによっ
て連結板部33cの両側に分割されるので、仮にワイヤ
ハーネスW/Hの電線wの量が少ない場合でも、電線w
が第1および第2収容空間33f,33g内の片側に偏在
するのを防止することができる。
【0049】図9は、本発明の第4実施例のスペーサ3
4を示す断面図である。図9において、図1〜図6およ
び図8に示されるグロメットの防水構造と類似および対
応する部分には同一の参照符号を付す。本実施例のスペ
ーサ34の特徴点は、外周板部33aの内周面全体から
一定角度をあけて中心に向かって突出する仕切板部33
hを設け、さらに内周板部33の中心部に対応する連結
板部33cの両面にそれぞれ突起33iを設ける点であ
る。第1収容空間33fにおいて電線wは各仕切板部3
3h間に分散してはまりこみ、第2収容空間33gにおい
て電線wは突起33iによってスペーサ34の周方向に
分散される。
【0050】したがって、仮にワイヤハーネスW/Hの
電線wの量が少ない場合でも、第1および第2収容空間
33f,33g内において電線wをスペーサ34の周方向
および半径方向に均等に分散させることができる。
【0051】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
のグロメットの防水構造では、複数の電線が結束されて
なるワイヤハーネスに、スペーサが取り付けられている
ので、各仕切板部によってハーネスを構成する電線群が
周方向に拡散され、電線の間に強制的に隙間が形成され
る。よって、注入された液状シール剤は、テープ巻側か
らスペーサ側に向かって次第に広くなる隙間を通ってス
ムーズに流れ、スペーサの部分で、電線間の隙間に浸透
し、電線間、および電線と電線挿通部の内周面との間が
液状シール剤によって確実にシールでき、防水性能を高
めることができる。また、電線量が少ない場合でも、電
線が周方向の一方側に偏ることなく、全周方向に均等に
電線を分散させることができる。
【0052】また、第1の発明のグロメットの防水構造
では、長尺仕切板と短尺仕切板とを交互に設けているた
め、仕切板部の間に広さの相異する領域を設けることが
でき、よって、ワイヤハーネスに大径電線が小径電線に
混在していても、大径電線を仕切板部によって分離し
て、周方向に分散できる。
【0053】第2の発明のグロメットの防水構造による
と、スペーサの中央部に設けた内周板部の内部に電線の
一部を挿入でき、電線が外周方向に偏らずに、全領域に
わたって均等に分散させることができる。かつ、中央部
のシール剤が内周板部により外周側へ流れるのを防止し
て、内周板部に囲まれた空間に挿入された電線間の隙間
にもシール剤を確実に充填できる。
【0054】第3の発明のグロメットの防水構造による
と、仕切板部は、鋭角状に突出しているので、ワイヤハ
ーネスの電線群を鋭角部で押し分けて分離し、各仕切板
間に分散させて挿入できる。即ち、作業者が電線群を分
散させなくても、電線を押し込むだけで分散されて各仕
切板部の間に別けて挿入させることができる。
【0055】第4の発明のグロメットの防水構造による
と、スペーサを電線挿通部の内周面に圧接した状態とし
ているため、電線挿通部内でスペーサが直交した状態で
安定保持でき、その結果、スペーサによる隙間を電線間
に保持できる。また、スペーサの外周板部における外周
面の幅方向の両側が内側に傾斜しているので、外周面が
内側に傾斜している分だけ、周方向に対して垂直な外周
板部の断面の面積が小さくなり、電線挿入用開口を押し
広げるようにてスペーサを変形させる際に、スペーサを
変形させ易くすることができる。
【0056】第5の発明のグロメットの防水構造による
と、外周板部と内周板部の間の空間と、内周板部で囲ま
れた空間とに、電線群を径方向に分散させて挿入でき、
電線に径方向の隙間を形成できる。かつ、内周板部に囲
まれた部分に流入したシール剤が外周部に流れず、該内
周板部に囲まれた空間に挿入された電線間にシール剤を
充填させることができる。
【0057】第6の発明のグロメット防水構造による
と、グロメットの電線挿通部の空間に挿入された電線
は、該電線挿通部から出にくくなり確実に保持できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例であるグロメットの防水構
造を示す断面図である。
【図2】 図1のグロメットを示し、(A)は斜視図、
(B)は断面図である。
【図3】 グロメットに取り付けるスペーサを示す斜視
図である。
【図4】 (A)は図3の正面図であり、(B)は図3の側
面図である。
【図5】 (A)(B)はワイヤハーネスにスペーサを取り
付ける作業工程を示す斜視図である。
【図6】 図5(B)のIV−IV断面図である。
【図7】 本発明の第2実施例であるグロメットの防水
構造に備えられるスペーサの断面図である。
【図8】 本発明の第3実施例であるグロメットの防水
構造に備えられるスペーサ33の断面図である。
【図9】 本発明の第4実施例であるグロメットの防水
構造に備えられるスペーサ33の断面図である。
【図10】 (a)(b)は従来のグロメットの防水構造を示
す図面である。
【図11】 従来のスペーサを用いてワイヤハーネスを
形成する状態を示す斜視図である。
【図12】 従来の問題点を示す図面である。
【符号の説明】
10 グロメット 10c 電線挿通部 12,32,33,34 スペーサ 12a,33a 外周板部 12b,33a 仕切板部 12c,33d,33e 電線挿入用開口 15 シール剤 33g 内周板部 33i 突起 w 電線 W/H ワイヤハーネス

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 筒状の電線挿通部を有するグロメット
    に、複数の電線を挿通し、上記電線挿通部に液状シール
    剤を充填して電線間および電線と電線挿通部内周面との
    間の隙間をシールする防水構造であって、 上記電線挿通部内に電線の挿通方向と直交する方向に配
    置するスペーサを設け、該スペーサは電線挿通方向に所
    要幅を有する1枚板からなり、一部に電線挿入用開口を
    有する円環状の外周板部と、該外周板部の内周全体から
    一定角度をあけて中心に向かって突出する仕切板部を備
    え、該仕切板部は中心側への突出量が大きな長尺仕切板
    部と、中心側への突出が小さい短尺仕切板部とからな
    り、周方向に交互に設けており、 上記電線挿入用開口から各仕切板部の間に夫々電線を分
    配して挿入して、該スペーサにより電線群を拡径させて
    電線間に隙間を設けると共に両側外方に向けて電線間の
    隙間が漸次狭くしたワイヤハーネスを、上記グロメット
    の電線挿通部に挿入した状態で、上記シール剤を上記隙
    間より電線間および電線と電線挿通部の間に充填してい
    ることを特徴とするグロメットの防水構造。
  2. 【請求項2】 筒状の電線挿通部を有するグロメット
    に、複数の電線を挿通し、上記電線挿通部に液状シール
    剤を充填して電線間および電線と電線挿通部内周面との
    間の隙間をシールする防水構造であって、 上記電線挿通部内に電線の挿通方向と直交する方向に配
    置するスペーサを設け、該スペーサは電線挿通方向に所
    要幅を有する1枚板からなり、一部に電線挿入用開口を
    有する円環状の外周板部と、該外周板部の内周全体から
    一定角度をあけて中心に向かって突出する仕切板部を備
    え、 上記電線挿入用開口と対向する位置の仕切板部を突出さ
    せると共に、該仕切板部より円環形状の内周板部を突出
    させ、該内周板部と上記外周板部の間の所要の隙間をあ
    けると共に、該隙間に他の仕切板部を突出させ、かつ、
    上記内周板部の一部に設ける電線挿入用開口を外周板部
    の電線挿入用開口と同一方向に形成しており、 上記電線挿入用開口から各仕切板部の間に夫々電線を分
    配して挿入して、該スペーサにより電線群を拡径させて
    電線間に隙間を設けると共に両側外方に向けて電線間の
    隙間が漸次狭くしたワイヤハーネスを、上記グロメット
    の電線挿通部に挿入した状態で、上記シール剤を上記隙
    間より電線間および電線と電線挿通部の間に充填してい
    ることを特徴とする グロメットの防水構造。
  3. 【請求項3】 筒状の電線挿通部を有するグロメット
    に、複数の電線を挿通し、上記電線挿通部に液状シール
    剤を充填して電線間および電線と電線挿通部内周面との
    間の隙間をシールする防水構造であって、 上記電線挿通部内に電線の挿通方向と直交する方向に配
    置するスペーサを設け、該スペーサは電線挿通方向に所
    要幅を有する1枚板からなり、一部に電線挿入用開口を
    有する円環状の外周板部と、該外周板部の内周全体から
    一定角度をあけて中心に向かって突出する仕切板部を備
    え、該仕切板部は鋭角状に突出しており、 上記電線挿入用開口から各仕切板部の間に夫々電線を分
    配して挿入して、該スペーサにより電線群を拡径させて
    電線間に隙間を設けると共に両側外方に向けて電線間の
    隙間が漸次狭くしたワイヤハーネスを、上記グロメット
    の電線挿通部に挿入した状態で、上記シール剤を上記隙
    間より電線間および電線と電線挿通部の間に充填してい
    ることを特徴とする グロメットの防水構造。
  4. 【請求項4】 筒状の電線挿通部を有するグロメット
    に、複数の電線を挿通し、上記電線挿通部に液状シール
    剤を充填して電線間および電線と電線挿通部内周面との
    間の隙間をシールする防水構造であって、 上記電線挿通部内に電線の挿通方向と直交する方向に配
    置するスペーサを設け、該スペーサは電線挿通方向に所
    要幅を有する1枚板からなり、一部に電線挿入用開口を
    有する円環状の外周板部と、該外周板部の内周全体から
    一定角度をあけて中心に向かって突出する仕切板部を備
    え、 上記スペーサは外周板部の外周面を、グロメットの電線
    挿通部の内周面に圧接していると共に、該外周板部外周
    面の電線挿通方向の幅方向の両側を内側に傾斜させてお
    り、 上記電線挿入用開口から各仕切板部の間に夫々電線を分
    配して挿入して、該ス ペーサにより電線群を拡径させて
    電線間に隙間を設けると共に両側外方に向けて電線間の
    隙間が漸次狭くしたワイヤハーネスを、上記グロメット
    の電線挿通部に挿入した状態で、上記シール剤を上記隙
    間より電線間および電線と電線挿通部の間に充填してい
    ることを特徴とする グロメットの防水構造
  5. 【請求項5】 筒状の電線挿通部を有するグロメット
    に、複数の電線を挿通し、上記電線挿通部に液状シール
    剤を充填して電線間および電線と電線挿通部内周面との
    間の隙間をシールする防水構造であって、 上記電線挿通部内に電線の挿通方向と直交する方向に配
    置するスペーサを設け、該スペーサは電線挿通方向に所
    要幅を有する1枚板からなり、一部に電線挿入用開口を
    有する円環状の外周板部と、上記外周板部よりも小径で
    外周板部の内側に設けられ、一部に電線挿入用開口を有
    する円環状の内周板部と、上記外周板部と上記内周板部
    とを連結し、上記内周板部を貫くようにして外周板部の
    内周面から直径方向に突出して形成される連結板部とを
    備え、 上記連結板部の先端部が内周板部の電線挿入用開口を通
    って外周板部の電線挿入用開口に臨んでおり、 上記外周板部の電線挿入用開口および上記内周板部の電
    線挿入用開口から上記電線を上記連結板部の両側におい
    て外周板部と内周板部との間と、内周板部の内側とに分
    配して挿入したスペーサを、上記グロメットの電線挿通
    部に挿入した状態で、上記液状シール剤を充填している
    ことを特徴とする グロメットの防水構造。
  6. 【請求項6】 筒状の電線挿通部を有するグロメット
    に、複数の電線を挿通し、上記電線挿通部に液状シール
    剤を充填して電線間および電線と電線挿通部内周面との
    間の隙間をシールする防水構造であって、 上記電線挿通部内に電線の挿通方向と直交する方向に配
    置する別体のスペーサを設け、該スペーサは電線挿通方
    向に所要幅を有する1枚板からなり、一部に電線挿入用
    開口を有する略C字形状の外周板部と、該外周板部の内
    周全体から一定角度をあけて中心に向かって突出する仕
    切板部を備え、該仕切板部は中心側への突出量が大きな
    長尺仕切板部と、中心側への突出が小さい短尺仕切板部
    とからなり、周方向に交互に設けており、 上記電線挿入用開口は互いに対向する上記仕切板部の側
    面および上記外周板部の両端面により形成され、半径方
    向内方にゆくに従って周方向に沿った幅が狭く設けられ
    ており、 上記電線挿入用開口から各仕切板部の間に夫々電線を分
    配して挿入して、該スペーサにより電線群を拡径させて
    電線間に隙間を設けると共に両側外方に向けて電線間の
    隙間が漸次狭くしたワイヤハーネスを、上記グロメット
    の電線挿通部に挿入した状態で、上記シール剤を上記隙
    間より電線間および電線と電線挿通部の間に充填してい
    ることを特徴とする グロメットの防水構造。
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