JP2981008B2 - 包装材料 - Google Patents
包装材料Info
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Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は包装材料に関し、更に詳
しくは耐内容物（有機溶剤）性に優れた包装用積層材に
関する。
しくは耐内容物（有機溶剤）性に優れた包装用積層材に
関する。
【０００２】
【従来の技術】従来、金属箔を含む包装用積層材を製造
する技術としては、例えば、溶融ポリエチレンを用いた
エクストルージョンコーティング或いはラミネーション
が知られており、又、ドライラミネーション法もよく用
いられる。しかしながら、これらの方法においてはいず
れも金属箔との積層界面にアンカーコート剤又は接着剤
を用いることが必須である。
する技術としては、例えば、溶融ポリエチレンを用いた
エクストルージョンコーティング或いはラミネーション
が知られており、又、ドライラミネーション法もよく用
いられる。しかしながら、これらの方法においてはいず
れも金属箔との積層界面にアンカーコート剤又は接着剤
を用いることが必須である。
【０００３】
【発明が解決しようとしている課題】従来の技術におい
ては、上記の通り積層界面に接着剤層等が必要である。
この接着剤層は一般に酢酸エチル、トルエン、ｎ−ヘキ
サン、トリクロロエチレン等の有機溶剤に対し溶解或い
は膨潤する性質を持つ。この為この様な方法で積層され
た包装体を用いて有機溶剤或いは有機溶剤を含んだ内容
物を包装すると長期間の保存においてフイルム層を通過
した有機溶剤が積層界面の接着剤層に上記の様な作用を
及ぼし、接着力が著しく阻害され、剥離現象が発生する
という問題点がある。特にアルミニウム箔等の金属箔を
用いたガスバリアー材料では、金属箔の内面側の接着剤
層に有機溶剤が滞留し、上記現象はより顕著となる。従
って、本発明の目的は上記問題を解決し、有機溶剤又は
該溶剤を含む材料を包装しても金属箔面の密着性が低下
しない包装材料を提供することである。
ては、上記の通り積層界面に接着剤層等が必要である。
この接着剤層は一般に酢酸エチル、トルエン、ｎ−ヘキ
サン、トリクロロエチレン等の有機溶剤に対し溶解或い
は膨潤する性質を持つ。この為この様な方法で積層され
た包装体を用いて有機溶剤或いは有機溶剤を含んだ内容
物を包装すると長期間の保存においてフイルム層を通過
した有機溶剤が積層界面の接着剤層に上記の様な作用を
及ぼし、接着力が著しく阻害され、剥離現象が発生する
という問題点がある。特にアルミニウム箔等の金属箔を
用いたガスバリアー材料では、金属箔の内面側の接着剤
層に有機溶剤が滞留し、上記現象はより顕著となる。従
って、本発明の目的は上記問題を解決し、有機溶剤又は
該溶剤を含む材料を包装しても金属箔面の密着性が低下
しない包装材料を提供することである。
【０００４】
【課題を解決する為の手段】上記目的は以下の本発明に
よって達成される。即ち、本発明は、金属箔を含む包装
用積層材において、金属箔の両面側の積層界面に接着剤
層を設けずに、エチレン・メタクリル酸共重合体、エチ
レン・グリシジルメタクリレート共重合体及びエチレン
・マレイン酸共重合体からなる群から選ばれる樹脂層を
溶融積層又は熱融着積層したことを特徴とする包装材料
である。
よって達成される。即ち、本発明は、金属箔を含む包装
用積層材において、金属箔の両面側の積層界面に接着剤
層を設けずに、エチレン・メタクリル酸共重合体、エチ
レン・グリシジルメタクリレート共重合体及びエチレン
・マレイン酸共重合体からなる群から選ばれる樹脂層を
溶融積層又は熱融着積層したことを特徴とする包装材料
である。
【０００５】
【作用】本発明者は、前記の如き問題点を解決すべく種
々研究の結果、接着剤層を設けることなく金属箔等と直
接接着性のある樹脂を用いて積層することにより、接着
剤層の溶解、膨潤による剥離現象を排除し得ることを見
出した。
々研究の結果、接着剤層を設けることなく金属箔等と直
接接着性のある樹脂を用いて積層することにより、接着
剤層の溶解、膨潤による剥離現象を排除し得ることを見
出した。
【０００６】
【好ましい実施態様】次に好ましい実施態様を挙げて本
発明を更に詳しく説明する。本発明で使用する金属箔と
は金、銀、銅等の展延性に優れた金属の箔であれば特に
限定されないが、工業的に特に好適な金属箔はアルミニ
ウム箔である。これらの金属箔の厚みは一般的には４〜
５０μｍの厚みであることが好ましい。以下アルミニウ
ム箔を代表例として説明する。上記アルミニウム箔は強
度保持、耐薬品性等の点から、厚みが６〜５０μｍ程度
のポリエステルフイルムやポリプロピレンフイルム等の
プラスチックフイルム面に任意の接着剤、アンカー剤、
ポリエチレン等の溶融樹脂を介して積層された状態で使
用する。この場合、接着剤やアンカー剤は有機溶剤を包
装した場合に有機溶剤とは接しない側であるので特別耐
溶剤性は要求されない。
発明を更に詳しく説明する。本発明で使用する金属箔と
は金、銀、銅等の展延性に優れた金属の箔であれば特に
限定されないが、工業的に特に好適な金属箔はアルミニ
ウム箔である。これらの金属箔の厚みは一般的には４〜
５０μｍの厚みであることが好ましい。以下アルミニウ
ム箔を代表例として説明する。上記アルミニウム箔は強
度保持、耐薬品性等の点から、厚みが６〜５０μｍ程度
のポリエステルフイルムやポリプロピレンフイルム等の
プラスチックフイルム面に任意の接着剤、アンカー剤、
ポリエチレン等の溶融樹脂を介して積層された状態で使
用する。この場合、接着剤やアンカー剤は有機溶剤を包
装した場合に有機溶剤とは接しない側であるので特別耐
溶剤性は要求されない。
【０００７】本発明において、上記のアルミニウム箔を
含む積層物のアルミニウム箔面に積層するアルミニウム
箔と接着性のよい樹脂（接着性樹脂）は、エチレン・メ
タクリル酸共重合体（ＥＭＡＡ）、エチレン・グリシジ
ルメタクリレート共重合体及びエチレン・マレイン酸共
重合体から選ばれる。これらの接着性樹脂はその融点以
上の温度で溶融して溶融押出コーティングするか或はこ
れらの樹脂フイルム又はシートを加熱溶融ラミネート
（熱ラミ）することによってアルミニウム箔に積層す
る。この際の溶融温度又は熱ラミ時の温度は採用する樹
脂によって変化するが一般的には１５０〜３００℃の範
囲である。溶融押出被覆又は熱ラミされた層の厚みは一
般的には１０〜５０μｍ程度で、得られる包材の全体の
厚みは５〜１５０μｍ程度が好ましい。又、本発明で
は、上記接着性樹脂をアルミニウム箔面に溶融押出被覆
し、この溶融樹脂を接着層として他に樹脂フイルム又は
シートを貼合積層することができる。貼合積層する材料
としては厚みが２０〜４００μｍ程度の上記樹脂フイル
ム或いはポリエチレンやポリプロピレンフイルム等のプ
ラスチックフイルムが使用される。
含む積層物のアルミニウム箔面に積層するアルミニウム
箔と接着性のよい樹脂（接着性樹脂）は、エチレン・メ
タクリル酸共重合体（ＥＭＡＡ）、エチレン・グリシジ
ルメタクリレート共重合体及びエチレン・マレイン酸共
重合体から選ばれる。これらの接着性樹脂はその融点以
上の温度で溶融して溶融押出コーティングするか或はこ
れらの樹脂フイルム又はシートを加熱溶融ラミネート
（熱ラミ）することによってアルミニウム箔に積層す
る。この際の溶融温度又は熱ラミ時の温度は採用する樹
脂によって変化するが一般的には１５０〜３００℃の範
囲である。溶融押出被覆又は熱ラミされた層の厚みは一
般的には１０〜５０μｍ程度で、得られる包材の全体の
厚みは５〜１５０μｍ程度が好ましい。又、本発明で
は、上記接着性樹脂をアルミニウム箔面に溶融押出被覆
し、この溶融樹脂を接着層として他に樹脂フイルム又は
シートを貼合積層することができる。貼合積層する材料
としては厚みが２０〜４００μｍ程度の上記樹脂フイル
ム或いはポリエチレンやポリプロピレンフイルム等のプ
ラスチックフイルムが使用される。
【０００８】
【実施例】次に図面に示す実施例を参照して更に具体的
に説明する。先ず、本発明の包装材は、図１〜図３に示
す如き構成を有する。図中の１は２軸延伸のポリエステ
ルフイルムやポリプロピレンフイルム等の耐熱性のある
プラスチックフイルムであり、２はポリエステル、ポリ
ウレタン、ポリエチレンイミン等の一般的な接着剤であ
る。３は前記接着性樹脂であり、押出コーティングやド
ライラミネートで積層される。４はアルミニウム箔であ
る。これらの１〜４からなる積層物は市場から入手して
本発明で使用する。図１における５は前述の金属接着性
のある溶融押出樹脂層であり、図２における６は金属接
着性樹脂を接着層として積層した前記の如きプラスチッ
クフイルム又はシートである。図３における７は前記の
金属接着性の樹脂を一旦フイルム又はシート化したもの
をアルミニウム面に熱ラミして積層した層である。
に説明する。先ず、本発明の包装材は、図１〜図３に示
す如き構成を有する。図中の１は２軸延伸のポリエステ
ルフイルムやポリプロピレンフイルム等の耐熱性のある
プラスチックフイルムであり、２はポリエステル、ポリ
ウレタン、ポリエチレンイミン等の一般的な接着剤であ
る。３は前記接着性樹脂であり、押出コーティングやド
ライラミネートで積層される。４はアルミニウム箔であ
る。これらの１〜４からなる積層物は市場から入手して
本発明で使用する。図１における５は前述の金属接着性
のある溶融押出樹脂層であり、図２における６は金属接
着性樹脂を接着層として積層した前記の如きプラスチッ
クフイルム又はシートである。図３における７は前記の
金属接着性の樹脂を一旦フイルム又はシート化したもの
をアルミニウム面に熱ラミして積層した層である。
【０００９】実施例１ 上記方法に従ってポリエチレンテレフタレート（１６μ
ｍ）／アンカー層／押出ＥＭＡＡ２０（μｍ）／アルミ
ニウム箔（９μｍ）／押出ＥＭＡＡ（２０μｍ）／ＥＭ
ＡＡフイルム（４０μｍ）の構成の本発明の包装材料を
作成した。押出ＥＭＡＡ：ニュークレル１１０８Ｃ（三
井デュポンポリケミカル製）ＥＭＡＡフイルム：ＮＣ−
４（タマポリ製）
ｍ）／アンカー層／押出ＥＭＡＡ２０（μｍ）／アルミ
ニウム箔（９μｍ）／押出ＥＭＡＡ（２０μｍ）／ＥＭ
ＡＡフイルム（４０μｍ）の構成の本発明の包装材料を
作成した。押出ＥＭＡＡ：ニュークレル１１０８Ｃ（三
井デュポンポリケミカル製）ＥＭＡＡフイルム：ＮＣ−
４（タマポリ製）
【００１０】比較例１上記と同様にしてポリエチレンテ
レフタレート（１２μｍ）／アンカー層／押出ポリエチ
レン（２０μｍ）／アルミニウム箔（９μｍ）／アンカ
ー層／押出ポリエチレン（２０μｍ）／ポリエチレンフ
イルム（４０μｍ）の構成の比較例の包装材料を作成し
た。
レフタレート（１２μｍ）／アンカー層／押出ポリエチ
レン（２０μｍ）／アルミニウム箔（９μｍ）／アンカ
ー層／押出ポリエチレン（２０μｍ）／ポリエチレンフ
イルム（４０μｍ）の構成の比較例の包装材料を作成し
た。
【００１１】比較例２ 上記と同様にしてポリエチレンテレフタレート（１２μ
ｍ）／ポリエステル接着剤／アルミニウム箔（９μｍ）
／ポリエステル接着剤／ポリプロピレンフイルム（６０
μｍ）の構造の比較例の包装材料を作成した。上記実施
例及び比較例の包装材料から袋を作成し、内部に溶剤を
入れ４０℃で７日間放置した後、内側のアルミニウム箔
面の密着の異常の有無を調べた結果下記表１の結果が得
られた。
ｍ）／ポリエステル接着剤／アルミニウム箔（９μｍ）
／ポリエステル接着剤／ポリプロピレンフイルム（６０
μｍ）の構造の比較例の包装材料を作成した。上記実施
例及び比較例の包装材料から袋を作成し、内部に溶剤を
入れ４０℃で７日間放置した後、内側のアルミニウム箔
面の密着の異常の有無を調べた結果下記表１の結果が得
られた。
【００１２】
【表１】
【００１３】
【発明の効果】以上の如き本発明によれば、有機溶剤又
は該溶剤を含む材料を包装してもアルミニウム箔面の接
着力が低下しない包装材料が提供される。上記本発明の
包装材料は、従来アルミニウム箔等のアルミニウム箔積
層バリアー性包材にて包装することが困難であった有機
溶剤、有機溶剤を含むインキ、ペンキ、化粧品等の液体
又は有機溶剤を含浸したプラスチック製品等の包装に適
し、長期間の安定保存を可能にする。
は該溶剤を含む材料を包装してもアルミニウム箔面の接
着力が低下しない包装材料が提供される。上記本発明の
包装材料は、従来アルミニウム箔等のアルミニウム箔積
層バリアー性包材にて包装することが困難であった有機
溶剤、有機溶剤を含むインキ、ペンキ、化粧品等の液体
又は有機溶剤を含浸したプラスチック製品等の包装に適
し、長期間の安定保存を可能にする。
【００１４】
【図１】 本発明の包装材料の断面を図解的に説明する
図。
図。
【図２】 本発明の包装材料の断面を図解的に説明する
図。
図。
【図３】 本発明の包装材料の断面を図解的に説明する
図。
図。
１：プラスチックフイルム又はシート ２：接着剤 ３：樹脂層 ４：アルミニウム箔 ５：金属接着性樹脂 ６：プラスチックフイルム又はシート ７：金属接着性樹脂フイルム又はシート
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6，ＤＢ名) B32B 15/08 B32B 7/04 B65D 65/40
Claims (2)
- 【請求項１】 金属箔を含む包装用積層材において、金
属箔の両面側の積層界面に接着剤層を設けずに、エチレ
ン・メタクリル酸共重合体、エチレン・グリシジルメタ
クリレート共重合体及びエチレン・マレイン酸共重合体
からなる群から選ばれる樹脂層を溶融積層又は熱融着積
層したことを特徴とする包装材料。 - 【請求項２】 金属箔がアルミニウム箔である請求項１
に記載の包装材料。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP11660891A JP2981008B2 (ja) | 1991-04-22 | 1991-04-22 | 包装材料 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP11660891A JP2981008B2 (ja) | 1991-04-22 | 1991-04-22 | 包装材料 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH04320836A JPH04320836A (ja) | 1992-11-11 |
| JP2981008B2 true JP2981008B2 (ja) | 1999-11-22 |
Family
ID=14691384
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP11660891A Expired - Fee Related JP2981008B2 (ja) | 1991-04-22 | 1991-04-22 | 包装材料 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2981008B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US6996952B2 (en) * | 2003-09-30 | 2006-02-14 | Codman & Shurtleff, Inc. | Method for improving stability and effectivity of a drug-device combination product |
| JP4947275B2 (ja) * | 2006-07-18 | 2012-06-06 | 株式会社スリーボンド | 電子部品保護シートおよびコーティング方法 |
-
1991
- 1991-04-22 JP JP11660891A patent/JP2981008B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH04320836A (ja) | 1992-11-11 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
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